JP2008122552A - 感光体ドラム及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドラム本体の基体とシャフトとの電気的な導通やドラム本体の基体自体の導電性を容易に確認することが可能な感光体ドラム及び該感光体ドラムを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】円筒形状の導電性部材からなる基体の外周面にアルマイト層を介して感光体層を形成したドラム本体11と、該ドラム本体11の開口端部に装着されるフランジ12と、を備え、ドラム本体11の基体表面がフランジ12に形成された切欠12eから露出する感光体ドラム10。ドラム本体11の基体の外周面の長手方向端部にアルマイト層及び感光体層が形成されていない部分があり、該部分がフランジ12の切欠12eから露出する。
【選択図】図3

Description

本発明は、記録用紙に文字や図形等の画像を形成するプリンタ、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置に用いられる感光体ドラム、詳しくは、ドラム本体の基体とシャフトとの電気的な導通等を容易に確認することが可能な感光体ドラム、及び該感光体ドラムを備えた画像形成装置に関する。
記録用紙に文字や図形を記録するための画像形成装置には、プリンタ、ファクシミリ、複合機等がある。画像形成装置では、一般に、感光体ドラム表面の感光体層が、均一に帯電され、画像情報に応じて選択的に露光されることにより、静電潜像が形成される。該静電潜像に対して現像デバイスが帯電されたトナーを供給してトナー画像を形成し、該トナー画像がバイアス電圧が印加された転写ローラにより記録用紙に転写される。一方、トナーが転写された感光体ドラムは、除電され帯電電荷が除かれた後、表面に残留したトナーが取り除かれ、再び帯電されるようになっている。
この画像形成プロセスにおいては、感光体層の帯電電荷が十分に除去されていないと画像不良が発生するので、感光体ドラムの電荷を画像形成装置の本体へ逃がすため感光体ドラムと本体との間に導通を確保しアースする必要がある。そのため、例えば、特許文献1に記載された感光体ドラム900においては、図5に示すように、ドラム本体901の端部開口に装着されるフランジ902にアース板903を取り付けることにより、画像形成装置の不図示のアース部材と電気的に導通されるシャフト904とドラム本体901を構成するアルミニウムからなる基体との電気的な導通が、アース板903を介して確保されている。また、特許文献2には、基体の内周面とアース板との電気的な導通が確保されているかを確認する導通試験方法が開示されている。
特開平10−301350号公報 特開平11−119591号公報
画像形成装置において高品質画像を形成するにあたっては、帯電および露光により感光体表面に静電潜像を形成する工程が重要であり、基体とシャフトとの間に電気的な導通が確保されている必要がある。しかしながら、特許文献1に開示された感光体ドラム900を含む従来の感光体ドラムにおいては、ドラム本体901、フランジ902、アース板903及びシャフト904等からなる感光体ドラム900を組み立てた状態において、ドラム本体901の基体とシャフト904との電気的な導通が確保されているか否かを確認する手段がないという問題があった。また、ドラム本体901の基体自体の導電性を確認する手段がないという問題があった。特に、感光体ドラム900を部品として納入された場合、受け入れた側ではこれらを確認する手段がないという問題があった。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、ドラム本体の基体とシャフトとの電気的な導通やドラム本体の基体自体の導電性を容易に確認することが可能な感光体ドラム及び該感光体ドラムを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の感光体ドラムは、円筒形状の導電性部材からなる基体の外周面に絶縁層を介して感光体層を形成したドラム本体と、該ドラム本体の開口端部に装着されるフランジと、を備え、前記ドラム本体の基体表面が前記フランジに形成された切欠から露出することを特徴としている。
請求項2に記載の感光体ドラムは、請求項1に記載の感光体ドラムにおいて、前記ドラム本体の基体の外周面の長手方向端部に絶縁層及び感光体層が形成されていない部分があり、該部分が前記フランジの切欠から露出することを特徴としている。
請求項3に記載の感光体ドラムは、請求項1又は2に記載の感光体ドラムにおいて、前記フランジに形成された貫通孔に挿通されて支持され導電性部材からなるシャフトと前記ドラム本体の基体とが導電性部材を介して電気的な導通が確保されていることを特徴としている。
請求項4に記載の感光体ドラムは、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の感光体ドラムにおいて、前記フランジに、当該感光体ドラムを回転させる駆動力の伝達を受けるギアが形成されていることを特徴としている。
請求項5に記載の画像形成装置は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の感光体ドラムを備えたことを特徴としている。
請求項1に記載の感光体ドラムによれば、円筒形状の導電性部材からなる基体の外周面に絶縁層を介して感光体層を形成したドラム本体と、該ドラム本体の開口端部に装着されるフランジと、を備え、ドラム本体の基体表面がフランジに形成された切欠から露出する。そのため、フランジに形成された切欠から露出するドラム本体の基体表面に対してテスター(回路計)の測定端子を接触させることにより、ドラム本体の基体自体の導電性を測定することができる。よって、感光体ドラムを組み付けた状態においてドラム本体の基体自体の導電性を測定することが不可能な従来の感光体ドラムに対して、ドラム本体の基体自体の導電性不良を原因とする画像不良の発生を防ぐことが可能となる。なお、切欠は、1つであっても複数であってもよい。また、切欠は、成形した後に切り欠いた部分には限定されず、例えば当初から切欠に相当する部分を無くして成形する、あるいは構成する場合のほか、孔状のものも含まれる。
請求項2に記載の感光体ドラムによれば、ドラム本体の基体の外周面の長手方向端部に絶縁層及び感光体層が形成されていない部分があり、該部分がフランジの切欠から露出する。そのため、フランジに形成された切欠の大きさを抑えることができる。よって、必要な強度を確保したフランジの大きさを従来のフランジと同等のものとすることができ、従来の感光体ドラムと互換性のあるものとすることが可能となる。
請求項3に記載の感光体ドラムによれば、フランジに形成された貫通孔に挿通されて支持され導電性部材からなるシャフトとドラム本体の基体とが導電性部材を介して電気的な導通が確保されている。そのため、フランジに形成された切欠から露出するドラム本体の基体表面とシャフトの表面に対してテスターの測定端子をそれぞれ接触させることにより、ドラム本体の基体とシャフトと電気的な導通が確保されているか否かを測定することができる。よって、感光体ドラムを組み付けた状態においてドラム本体の基体とシャフトと電気的な導通が確保されているか否かを測定することが不可能な従来の感光体ドラムに対して、ドラム本体の基体とシャフトとの電気的な導通不良を原因とする画像不良の発生を防ぐことが可能となる。
請求項4に記載の感光体ドラムによれば、フランジに、当該感光体ドラムを回転させる駆動力の伝達を受けるギアが形成されている。そのため、ギアをフランジと別個に設ける場合に比べて、部品点数を削減することができる。
請求項5に記載の画像形成装置によれば、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の感光体ドラムを備えている。そのため、該感光体ドラムがそれぞれ有する効果を有する画像形成装置を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る感光体ドラム及びこれを備えた画像形成装置について図面に基づき説明する。本発明の実施の形態に係る画像形成装置を装備するコピー・ファクシミリ複合機100は、その外観を示す概略斜視図を図1に示すように、記録用紙に画像を形成する画像形成装置等を内蔵した本体110と、記録用紙を順次供給する給紙カセット120と、原稿の画像を読取るフラットベッドスキャナとして機能する読取載置台130と、画像読取や画像形成の開始等を入力するための操作パネル140とを具備してなる。
コピー・ファクシミリ複合機100は、その本体110及び給紙カセット120の内部構成を示す概略断面図を図2に示すように、本体110の底部に記録用紙を順次供給する給紙カセット120が配設されており、該給紙カセット120の上方に画像形成部111が配設され、更にその上方に排紙トレイ112が配設されている。給紙カセット120から排紙トレイ112へ記録用紙を搬送するための搬送路113は、給紙カセット120の一端側から上方へ向かって延設されて画像形成部111に至り、更に上方へ延設された後、水平方向へ湾曲して排紙トレイ112へ通じるように形成されている。また、図示していないが、排紙トレイ112の上方には前記読取載置台130及び操作パネル140が配設されている。
給紙カセット120は、各種サイズの記録用紙を貯蔵可能な箱状のものであり、装置底部に引出し可能に設けられて、必要に応じて記録用紙を装填できるようになっている。該給紙カセット120の内部には所定サイズの記録用紙を給紙位置に保持するガイド121が配設されている。ガイド121は、所定範囲で揺動可能に設けられており、その底板が不図示のバネ等にて上方へ付勢されることにより、複数枚の記録用紙を積重した状態で保持するとともに、その最上紙の一端側を給紙位置に常時位置せしめる。該給紙位置には、ピックアップローラ122及び分離パッド123が設けられており、ガイド121により給紙位置に位置せしめられた最上紙はピックアップローラ122に圧接する。ピックアップローラ122は、最上紙と圧接しながら回転することにより記録用紙を、給紙ローラ124とリバースローラ125とのニップに送り込む。リバースローラ125は不図示のトルクリミッタを介して反時計周り方向に駆動されるとともに、給紙ローラ124に圧接されている。リバースローラ125は、記録用紙が1枚ニップ間に送り込まれたとき、リミットトルクを超えてすべり、給紙ローラ124に従動回転し、記録用紙を搬送路113へ繰り込む。一方、記録用紙が2枚以上ニップ間に送り込まれたとき、リミッタトルクが記録用紙間の摩擦力に打ち勝ち、リバースローラ125を逆回転させ、下側の記録用紙を押し戻して多数枚送りを防止する。これにより、記録用紙が1枚ずつ搬送路113に繰り込まれる。
画像形成部111は、感光体ドラム10の周囲に配設された帯電デバイス20、LEDヘッド30、現像デバイス40、転写ローラ50、及びクリーニングデバイス60と、感光体ドラム10の下流側の搬送路113に配設された定着デバイス70とから構成されている。これらのうち、感光体ドラム10、帯電デバイス20、及びクリーニングデバイス60は、プロセスユニットPUとしてカートリッジに収容されて一体となっている。
感光体ドラム10は、モータにより所定速度で回転するものであり、帯電デバイス20により一定電圧に帯電される。帯電デバイス20は、所謂スコロトロン帯電器と呼ばれる非接触のコロナ帯電方式のものであり、図には詳細に示していないが、半空間を形成するケーシング電極の略中心に放電ワイヤが配設されるとともに、感光体ドラム10側にグリッド電極が配設されてなり、該放電ワイヤに所定の電圧が印加されることによりコロナ放電が生じ、該コロナ放電によるイオン量をグリッド電極で制御するものである。なお、帯電デバイス20には、非接触のコロナ帯電方式に代えて接触型のローラ帯電方式等、他の帯電デバイスを採用してもよい。
LEDヘッド30は、LEDアレイを記録画素数だけ並設し、該LEDアレイが発した光をセルフォックレンズアレイで感光体ドラム10の表面に結像する所謂自己発光型のプリンタヘッドであり、前記感光体ドラム10に対して画像情報に基づいて感光体ドラム10の表面を選択的に露光して、該表面に静電潜像を形成するものである。帯電デバイス20により帯電された感光体ドラム10の表面は、LEDヘッド30により露光されることにより表面電位が減衰し、露光されていない部分との電位差により静電潜像が形成される。また、画像情報は、例えばフラットベッドスキャナとして機能する前記読取載置台130で読み取った原稿の画像が電気信号としてLEDヘッド30に送信されるようになっている。なお、露光デバイスとしては、LEDヘッド30の他に半導体レーザを用いた走査光学系のものを採用してもよい。
現像デバイス40は、供給ローラ、現像ローラ及びトナー容器を備えており、不図示の電気回路から供給ローラ及び現像ローラに各々に印加されるバイアス電圧の差によりトナー容器のトナーが供給ローラを経て現像ローラへ供給され、現像ローラの表面にトナー層が形成される。トナー層が形成された現像ローラが前記感光体ドラム10に近接した位置で回転され、感光体ドラム10の静電潜像との電位差により現像ローラ上のトナーが感光体ドラム10へ移動し、該静電潜像に基づいてトナー画像が感光体ドラム10の表面に形成される。なお、このような現像デバイス40は一例であり、磁性トナー又は非磁性トナーの選択や、接触現像法又は非接触現像法の選択等は任意である。
転写ローラ50は、EPDM発泡体又はウレタンスポンジからなるローラであり、搬送路113の対向位置において感光体ドラム10に圧接されてなり、不図示の電気回路からバイアス電圧が印加されるようになっている。給紙カセット120から搬送路113を経て供給された記録用紙を感光体ドラム10及び転写ローラ50がニップしてバイアス電圧が印加されることにより、該感光体ドラム10の表面に形成されたトナー画像が記録用紙へ転写される。
クリーニングデバイス60は、転写後の感光体ドラム10に圧接されたクリーニングブレードであり、不図示の電気回路から定電圧が印加されることにより、感光体ドラム10の表面に残留したトナーや紙粉を除去するとともに静電潜像を消去するものである。これにより、感光体ドラム10の表面が清掃されて連続使用が可能となる。なお、クリーニングデバイスとしては、クリーニングローラ等による他の接触型の方式や非接触方式も採用でき、また、クリーニングデバイス60を用いないクリーニングレス方式とすることもできる。
定着デバイス70は、搬送路113の対向位置に夫々配置された加熱ローラ71及び加圧ローラ72からなり、搬送路113を搬送された記録用紙上のトナー画像を加熱及び加圧して固定するものである。加熱ローラ71の表面はヒータにより所定の温度に維持されており、該加熱ローラ71に加圧ローラ72が所定の圧力で圧接されている。トナー画像が転写された記録用紙が、該加熱ローラ71と加圧ローラ72とにニップされることにより記録用紙上のトナーが溶融されて固定される。このように構成された画像形成部111により、読取載置台130で読み取られた原稿の画像が記録用紙上に形成されるようになっている。
このように構成された画像形成部111へは、給紙カセット120から搬送路113に沿って記録用紙が搬送され、画像形成部111により画像が形成された記録用紙は排紙トレイ112へ排出される。該搬送路113は、給紙カセット120から画像形成部111へ略上方に向かって延設されており、その途中に、記録用紙の搬送姿勢を調整するための一対のレジストローラ81,82が設けられている。該レジストローラ81,82は、ローラ軸にモータ等の駆動源からの回転力が伝達されることによりローラが回転するものであり、一対のレジストローラ81,82が搬送路113の対向位置に互いのローラ面と圧接するように配設されている。給紙カセット120から画像形成部111へ向かって搬送された記録用紙は、その先端がレジストローラ81,82に当接する。図には示していないが、レジストローラ81,82の上流側にはセンサが設けられており、該センサが記録用紙を検知してから所定時間経過後にレジストローラ81,82が回転される。したがって、記録用紙の先端が当接した時点ではレジストローラ81,82は停止しているので、該記録用紙は、先端部分を撓ませるようにして先端の全域がレジストローラ81,82のローラ面に当接する。これにより、記録用紙の斜行が是正される。その後、レジストローラ81,82の回転により該記録用紙がニップされ、画像形成部111へ搬送される。画像形成部111と排紙トレイ112との間の搬送路113には適宜搬送ローラ83が設けられており、該搬送ローラ83により画像が形成された記録用紙が搬送され、排紙トレイ112へ排出される。このような搬送路113により、給紙カセット120から排紙トレイ112へCパスが形成されている。
前述したように、感光体ドラム10、帯電デバイス20、及びクリーニングデバイス60は、プロセスユニットPUとして例えば合成樹脂製のカートリッジに収容されて一体となっており、必要に応じて本体110から取り外して交換できるようになっている。以下、プロセスユニットPUに配設される感光体ドラム10の構造について詳細に説明する。
感光体ドラム10は、その端部斜視図を図3に、端部縦断面図を図4にそれぞれ示すように、薄肉円筒形状の導電性部材からなる基体の外周面に絶縁層としてのアルマイト(陽極酸化皮膜)層と感光体層とが積層されて形成されたドラム本体11と、該ドラム本体11の長手方向の一方の端部開口に装着されるフランジ12と、該フランジ12及びドラム本体11の長手方向の他方の端部開口に装着される不図示のフランジに支持され当該感光体ドラム10の回転軸となるシャフト13と、ドラム本体11とシャフト13との電気的な導通を確保するためのアース板14を備えている。
ドラム本体11の基体は、感光体ドラム用に通常使用されているアルミニウムまたは導電性の各種アルミニウム合金からなっている。基体の表面には、外周面の長手方向の一方の端部を除き、アルマイト層が形成されている。基体の外周面のアルマイト層で覆われている部分上(図3に太線にて示す面)には、有機系感光体(OPC)等からなる感光体層が形成されている。基体の外周面のアルマイト層は、感光体層の下引き層としても機能する。
ドラム本体11の外周面の一方の端部の少なくとも一部には、アルマイト層及び感光体層が形成されていない。ドラム本体11の一方の端部の外周面の一部に感光体層を形成しない方法は各種の方法を用いることが可能である。例えば、浸漬塗布法により感光体層を形成する場合には、ドラム本体11の基体の上端部を残して感光体塗布液を溜めた塗布槽に浸漬させる後に引き上げることにより、基体の上端部には感光体層が形成されないこととなる。また、ドラム本体11の外周表面の感光体層が形成されていない部分には、基体の外周面にアルマイト層が形成されている。アルマイト層を形成しない方法は各種の方法を用いることが可能である。例えば、金属酸化膜を選択的に除去可能な有機溶剤等を用いてアルマイト層を除去することができる。また、アルマイト層をレーザにより破壊し微粉末として除去することもできる(特開平6−124053号公報等参照。)。さらに、アルマイト層を形成する際、基体端部にマスキング用治具を挿入又は圧接して電解処理を行いアルマイト未処理部を形成することもできる(特開2000−206719号公報や特開平9−292839号公報等参照。)。これにより、ドラム本体11の一方の端部には、基体の外周面が露出する。なお、アルマイト未処理部をわざわざ形成しなくとも、切断面であるドラム本体11の側端面が導通を有することから、このドラム本体11の側端面に後述するテスターの検出端子を当てるようにすることもできる。
なお、その上にアルマイト層及び感光体層が形成されない基体の外周面や内周面に、導電性の保護層を形成してもよい。導電性の保護層としては、例えば加熱硬化型シリコーン組成物を硬化させたものを用いることができる。導電性の保護層を形成することにより、時間経過により基体の露出した表面が酸化されることがなく長期に渡って導電性を保つことが可能となる。
フランジ12は、ドラム本体11の感光体層が形成されていない側の開口端部に装着されて、該ドラム本体11に固定されるものである。フランジ12は、感光体ドラム用のフランジとして通常使用されているフランジと同様に、ポリカーボネート樹脂やポリアセタール(POM)樹脂など各種の非導電性樹脂材料からなるものである。
フランジ12は、概略ドーナツ形状であり、一方の端部(図4における右側端部)にドラム本体11の端部が嵌合装着される装着溝12aが、他方の端部(図4における左側端部)の外周部にギヤ部12bが、その軸中心にシャフト13が挿通されてシャフト13の摺動面として機能する貫通孔12cが、内面側にアース板14を取り付けるための突起12d がそれぞれ形成されている。装着溝12aは、その外径及び内径がそれぞれドラム本体11の外径及び内径と略同一に形成されている。ギア部12bは、感光体ドラム10を回転させる駆動力の伝達を受けるために形成されている。ドラム本体11の両端部側からフランジ12と前記不図示のフランジとが嵌め込まれるむように装着されることにより、ドラム本体11とこれらのフランジとは一体化される。例えば、フランジ12は、圧入による嵌め込みや接着剤による接着などによって、ドラム本体11に固着される。ギヤ部12bが、本体110に配設された不図示の駆動ギヤと噛み合わされ、該駆動ギアの回転に伴いフランジ12がドラム本体11とともに回転する。
フランジ12は、ドラム本体11の基体の端部表面を露出させるために形成された切欠12eを備えている。装着溝12aと外周面との間をなす薄肉のドーナツ状部材の一部が除去されることによって、切欠12eが形成されている。切欠12eは1つのみ形成されているが、2つ以上の複数個形成してもよい。切欠12eは、テスターの測定端子の測定物との接触先端部分の大きさより大きい範囲を切り欠いたものであればよい。また、切欠ではなく、孔でもよい。
シャフト13は、ステンレスやアルミニウム合金等からなる導電性の長尺部材であり、その一方の端部付近がフランジ12に形成された貫通孔12cに挿通され、他方の端部付近が前記不図示のフランジに形成された貫通孔に挿通されて支持される。プロセスユニットPUを本体110に取付けた状態において、シャフト13は、その両側端部が本体110を構成するシャーシにそれぞれ固定支持されるとともに、アースに接続されている導電性のシャーシと電気的な導通が確保されることによりアースされている。ドラム本体11及びフランジ12は、シャフト13に対して回転可能に設けられている。シャフト13は、ドラム本体11中を挿通する貫通軸であって、フランジ12及び前記不図示のフランジの外方へ両端が突出している。また、シャフト13には、フランジ12に支持される部分の一部に、他の部分より小径の小径部13aが形成されている。
アース板14は、画像形成プロセス中にドラム本体11で発生した不要電荷を逃がす(アースする)ために感光体ドラム用に通常使用されているアース板と同じであり、ドラム本体11の内周面とシャフト13との電気的な導通を確保している。アース板14は、燐青銅やステンレスなどのバネ性と導電性を有する金属薄板を打ち抜き、折曲加工より形成されている。アース板14は、シャフト13に対して摺動可能に設けられ、シャフト13を介してドラム本体11の基体をアースしている。
アース板14には、その略円板状の本体14aの周囲部分から半径方向外方に突出する複数の爪部14bが形成されている。爪部14bは、ドラム本体11の内面に食い込むようにして接触係合する。爪部14bが突出形成されることにより、アース板14をドラム本体11に対してスムーズに装着できるとともに、ドラム本体11の基体に対して電気的な導通を確保している。また、アース板14には、シャフト13が挿通する孔から半径方向内方に突出する複数の接触片14cが形成されている。接触片14cは円弧状先端部を有しており、シャフト13の小径部の外周面をこの円弧状先端部が押圧接触することにより、シャフト13に対して電気的な導通を確保している。フランジ12にアース板14を固定支持させた状態で、ドラム本体11と組み合わせることにより、ドラム本体11の基体に対するアース手段を構成している。アース板14は、ドラム本体11とシャフト12とのアースを行った状態を、爪部14や接触片14cが突出形成された側と反対側の本体14aにて、本体14aに形成された貫通孔にフランジ12の突起12dが嵌め込まれ、ドラム本体11に装着して固定されるフランジ12の端面と当接することにより維持される。なお、アース板14は、ドラム本体11とシャフト12との間で導通を確実に確保することができるものであれば、任意に構成することができる。
アース板14が装着されたフランジ12をドラム本体11の開口端部より押し込むと、ドラム本体11の内周面に対してアース板14の爪部14bの弾性作用によって、アース板14がドラム本体11の内周面に摺接する。このとき、アース板14の爪部14bがドラム本体11の内周面に形成されたアルマイト層を破ることにより、ドラム本体11の基体とアース板14との電気的な導通が確保される。そして、フランジ12を装着したドラム本体11に、フランジ12の貫通孔からシャフト13を押し入れると、シャフト13に対してアース板14の接触片14cの弾性作用によって、アース板14がシャフト13に摺接することにより、アース板14がシャフト13と電気的な導通が確保される。これにより、ドラム本体11の基体とシャフト13との電気的な導通がアース板14を介して確保されることになる。
したがって、プロセスユニットPUを本体110に取付けた状態において、ドラム本体11の内周面がアース板14、シャフト13、前記導電性のシャーシを通じてアースされる状態となる。また、画像形成プロセス時には、一様に帯電されたドラム本体11の感光体層に光情報が書き込まれると、その光が照射された感光体層が導電性となり、その部分の電荷がドラム本体11の内周面からアースされて静電潜像が形成されることになる。
以上説明したように、この感光体ドラム10によれば、該感光体ドラム10を組み付け後において、フランジ12の切欠12eからドラム本体11の基体のアルマイト層及び感光体層が形成されていない外周面(図3における格子部分)が露出する。そのため、この露出した基体の外周面とフランジ12から外方へ突出したシャフト13の外周面とにそれぞれテスターの検知端子(接触端子)を接触させた状態で電気抵抗を計測することという簡単な手段によって、ドラム本体11とシャフト13とがアース板14を介して正しく導通されているか否かを確認することができる。また、フランジ12の切欠12eを2つ以上設けた場合や、テスターの検知端子が互いに接触しないような大きさの切欠12eを設けた場合には、フランジ12の切欠12eから露出したドラム本体11の基体の外周面の異なる位置にそれぞれテスターの検知端子を接触させた状態で電気抵抗を計測することという簡単な手段によって、ドラム本体11の基体の導電性を確認することができる。また、フランジ12に切欠14eを形成し、ドラム本体11の基体の外表面を露出させたことにより、当該ドラム本体11に形成された感光体層の長手方向の長さを維持した状態で、感光体ドラム10の長手方向の長さを同等とすることができる。
そして、コピー・ファクシミリ複合機100がこのような感光体ドラム10を備えることにより、ドラム本体11の基体とシャフト13との電気的な導通不良やドラム本体11の基体自体の導電性不良を原因とする画像不良の発生を防ぐことが可能となる。
なお、本実施の形態で示した感光体ドラム10やコピー・ファクシミリ複合機100の構成は、本発明に係る感光体ドラム及び画像形成装置の一態様にすぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、感光体ドラム10のフランジ12として、ドラム本体11の基体の外周面を露出させるように切欠12を形成したが、ドラム本体11の基体の側端面を露出させるような切欠を形成してもよい。
また、ドラム本体11の一方の開口端部に装着されるフランジ12に切欠12eを形成したが、ドラム本体11の他方の端部開口に装着されるフランジに切欠を形成してもよい。さらに、これら2つのフランジにともに切欠を形成してもよく、この場合、基体の導電性をより適切に測定することが可能となる。
また、感光体ドラム10を組み立てた時点にて測定する場合について説明した。しかし、感光体ドラム10を含むプロセスPUを組み立てた時点にて、感光体ドラム10のフランジ12からドラム本体11の基体の外周面が露出している場合には、この時点にて測定してもよい。
さらに、本実施の形態では、画像形成装置をコピー・ファクシミリ複合機100として実施した態様を説明したが、画像読取装置はこれに限定されず、プリンタ、ファクシミリ、複写機及びこれらの任意の複合機等に適用可能である。
本発明の実施の形態に係るコピー・ファクシミリ複合機100の外観を示す概略斜視図である。 コピー・ファクシミリ複合機100の本体110を示す概略縦断面図である。 感光体ドラム10の端部外観を示す概略斜視図である。 図3におけるA−A断面を示す概略縦断面図である。 従来の感光体ドラム900の端部を示す概略縦断面図である。
符号の説明
10 感光体ドラム
11 ドラム本体
12 フランジ
12a 装着溝
12b ギア部(ギア)
12c 貫通孔
12e 切欠
13 シャフト
14 アース板(導電性部材)
100 コピー・ファクシミリ複合機(画像形成装置)

Claims (5)

  1. 円筒形状の導電性部材からなる基体の外周面に感光層を形成したドラム本体と、
    該ドラム本体の開口端部に装着されるフランジと、を備え、
    前記ドラム本体の基体表面が前記フランジに形成された切欠から露出することを特徴とする感光体ドラム。
  2. 前記ドラム本体の基体の外周面の長手方向端部に感光層が形成されていない部分があり、該部分が前記フランジの切欠から露出することを特徴とする請求項1に記載の感光体ドラム。
  3. 前記フランジに、当該感光体ドラムを回転させる駆動力の伝達を受けるギアが形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の感光体ドラム。
  4. 前記フランジに形成された貫通孔に挿通されて支持され導電性部材からなるシャフトと前記ドラム本体の基体とが導電性部材を介して電気的な導通が確保されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の感光体ドラム。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の感光体ドラムを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016143333A1 (en) * 2015-03-10 2016-09-15 Canon Kabushiki Kaisha Drum cylinder unit, method for attaching coupling member, and drum unit
US10613465B2 (en) 2015-03-10 2020-04-07 Canon Kabushiki Kaisha Drum cylinder unit, method for attaching coupling member, and drum unit

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