JP2007121451A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定した定着性能を有した定着装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】定着ロール611と剥離パッド64との間に形成される間隙70に、除去部材69を配置し剥離パッド64の内側面64aに付着した摩耗粉を除去する構成としてある。除去部材69は、芯部材69aと、芯部材69aの外周面を覆う形で配置された保持体69bとから構成されている。間隙70に位置した除去部材69は、剥離パッド64の内側面64aに接しながら、内側面64aに沿って移動する(図中G)。そして、除去部材69の保持体69bは、内側面64aに付着していた摩耗粉を保持する。この結果、剥離パッド64の表面である内側面64aから、摩耗粉が除去される。
【選択図】図5

Description

本発明は、複写機、プリンタなどの画像形成装置に用いられる定着装置等に関し、より詳しくは回動可能なベルト部材を備えた定着装置等に関する。
画像形成装置に用いられる定着装置としては、例えば、記録紙を加熱する加熱部材と、複数のテンションロールによって張架されたベルト部材(定着ベルト)とで構成されたものが存在する。この技術においては、記録紙の表面にはトナー像が担持されているため、定着ベルトの熱によってトナー像が溶融した際にトナー像が接着剤となり、記録紙と定着ベルトとの間に付着力を作用させる。このため、定着ベルト表面から記録紙を剥離する機構を設ける必要がある。
記録紙を定着ベルト表面から剥離する機構としては、従来からニップ部の下流側に定着ベルトに当接して分離爪を配設する構成が用いられている(特許文献1参照)。このような分離爪を用いる場合には、記録紙を定着ベルト側から安定的に剥離するために、分離爪を定着ベルトに当接させて配設する必要がある。しかしながら、このような構成で高速の定着を行うと、記録紙の先端が分離爪に衝突し、用紙がダメージを受けるという問題が発生する。特に記録紙が薄い場合、この問題はより顕著に発生してしまう。この対策として、分離爪をより強く定着ベルトに接触させる方法もあるが、分離爪により定着ベルト表面が摩耗し、ベルトの寿命が短くなってしまう。また、定着ベルト表面に分離爪による磨耗が生じると、定着画像上に定着ベルト表面の磨耗痕に対応した定着ムラが発生して画像品質を低下させる場合もある。
このような問題点に対して、例えば定着ロールと加圧ロールとの圧接部であるニップ部の出口部(最下流部)に対応した位置の定着ベルトの内側に、固定部材を設けた機構が開示されている(例えば、特許文献2および特許文献3参照)。この固定部材は、定着ベルトの曲率を大きく設定するとともに、ベルトの曲率を変化させ記録紙を剥離する。また、剥離爪を用いずに用紙を剥離するため、用紙へのダメージを抑えることが可能となる。
特開平3−133871号公報(図1等) 特開昭63−193168号公報(図2等) 特開2003−5566号公報(図4等)
しかしながら、固定部材と定着ベルトとは摺動する構成となっているため、摩耗粉が発生し、固定部材の周辺に堆積する場合がある。そして、この摩耗粉が固定部材と定着ベルトとの間に入り込むと、固定部材と加圧ロールとの密着の均一性が失われ、例えば、筋状の定着ムラなどの画像不良が発生するおそれがある。また、摩耗粉が例えば固定部材と定着ベルトとの間に入り込んだ場合、定着ベルトを回転させる駆動部の駆動トルクなどが上昇するなど、定着ベルトの回転が不安定になるおそれがある。即ち、摩耗粉が定着ベルトの回転の障害となり、定着ベルトの回転が不安定となる結果、この場合も定着不良が発生するおそれがある。
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、安定した定着性能を有した定着装置および画像形成装置を提供することにある。
かかる目的のもと、本発明が適用される定着装置は、記録材上に転写されたトナー像を記録材に定着するものであって、回動可能に設けられたベルト部材と、ベルト部材に圧接するように配置され、ベルト部材との間で記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材と、を有する。さらに、ベルト部材に圧接するように配置されるとともに、ベルト部材を屈曲させ、ベルト部材から記録材を剥離するための剥離部材と、ベルト部材と剥離部材との摺動により発生するベルト部材の摩耗粉を、剥離部材から除去するための除去部材と、を有する。
ここで、除去部材は、摩耗粉を保持する保持体を少なくともその表面に備え、剥離部材の表面において剥離部材と相対的に移動することで摩耗粉を保持体に保持させ、剥離部材から摩耗粉を除去することを特徴とすることができる。
他の観点から捉えると、本発明が適用される定着装置は、記録材上に転写されたトナー像を記録材に定着するものであって、回動可能に設けられたベルト部材と、ベルト部材を張架する定着ロールと、を有する。また、この定着ロールを押圧するように配置され、定着ロールに張架されたベルト部材との間で記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材を有する。さらに、上記定着ロールに対して間隙をおいて配置され、定着ロールと加圧部材との圧接部の下流側近傍でベルト部材を加圧部材に押圧するとともに、ベルト部材を屈曲させてベルト部材から記録材を剥離するための剥離部材を有する。また、ベルト部材と剥離部材との摺動により発生するベルト部材の摩耗粉を、剥離部材のうち定着ロールに面した内側面から除去するための除去部材を有する。
ここで、除去部材を、内側面に接しながら移動させる除去部材移動手段を更に含むことができる。
また、剥離部材は、剥離部材と定着ロールとの間隙を可変できるように移動可能に設けられていることを特徴とすることができる。
さらに、上記間隙は、トナー像の定着時において除去部材の径よりも小さく形成され、トナー像の非定着時において除去部材の径よりも大きく形成されるように可変可能であることを特徴とすることができる。
また、除去部材は、トナー像の定着時に上記間隙とは異なる位置に配置されることを特徴とすることができる。
さらに、除去部材を移動させる除去部材移動手段と、剥離部材と定着ロールとの間隙を可変するために剥離部材を移動させる剥離部材移動手段と、を更に含むことができる。剥離部材移動手段は、トナー像の非定着時に、剥離部材を定着ロールから離す方向に移動させる。剥離部材移動手段による剥離部材の移動後、除去部材移動手段は、間隙とは異なる位置に配置された除去部材を間隙内に移動させることを特徴とすることができる。
さらに、加圧部材のニップ部における変形量は、定着ロールのニップ部における変形量よりも大きいことを特徴とすることができる。
また、本発明を画像形成装置と捉えた場合、本発明の画像形成装置は、トナー像を形成するトナー像形成手段と、トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、記録材上に転写されたトナー像を記録材に定着する定着手段と、を有する。そして、定着手段は、回動可能に設けられたベルト部材と、ベルト部材に圧接するように配置され、ベルト部材との間で記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材と、を有する。さらに、定着手段は、ベルト部材に圧接するように配置されるとともに、ベルト部材を屈曲させ、ベルト部材から記録材を剥離するための剥離部材と、ベルト部材と剥離部材との摺動により発生するベルト部材の摩耗粉を、剥離部材から除去するための除去部材と、を有する。
本発明によれば、安定した定着性能を有した定着装置および画像形成装置を提供することが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態である画像形成装置を示した概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置である。この画像形成装置には、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kが備えられている。また、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10が備えられている。さらに、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20が備えられている。また、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置60が備えられている。さらに、各装置(各部)の動作を制御する制御部40が備えられている。
本実施の形態において、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kには、次のような電子写真用デバイスが順次配設されている。矢印A方向に回転する感光体ドラム11の周囲に、これらの感光体ドラム11を帯電する帯電器12が設けられている。また、感光体ドラム11上に静電潜像を書込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)が設けられている。さらに、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14が設けられている。また、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16が設けられている。また、感光体ドラム11上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ17が設けられている。
中間転写ベルト15は、定速性に優れたモータ(図示せず)などにより駆動される駆動ロール31などの各種ロールによって図1に示す矢印B方向に所定の速度で循環駆動(回動)されている。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に対向して配置される一次転写ロール16を含んで構成されている。そして、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上に重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像担持面側に配置される二次転写ロール22と、バックアップロール25とを含んで構成される。二次転写ロール22は中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール25に圧接配置されている。さらに二次転写ロール22は接地されてバックアップロール25との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部20に搬送される用紙P上にトナー像を二次転写する。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。本実施形態における画像形成装置では、図示しない画像読取装置(IIT)等から画像データが出力される。そして、この画像データは図示しない画像処理装置(IPS)により所定の画像処理が施され、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体ドラム11に照射している。各感光体ドラム11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの現像器14によって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが当接する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。
トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト15は移動してトナー像が二次転写部20に搬送される。二次転写部20では、二次転写ロール22が中間転写ベルト15を介してバックアップロール25に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送ロール52等により搬送された用紙Pは、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。中間転写ベルト15上に担持された未定着トナー像は、二次転写部20において、用紙P上に一括して静電転写される。その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55では、用紙Pを最適な搬送速度で定着装置60まで搬送する。
次に、本発明の実施の形態が適用される定着装置60について説明する。
図2は、定着装置60の概略構成を示す側断面図である。この定着装置60は、定着ベルトモジュール61を主要部として備えている。また、定着ベルトモジュール61に対して圧接して配置された加圧部材の一例としての加圧ロール62を主要部として備えている。
定着ベルトモジュール61は、ベルト部材の一例としての定着ベルト610と、定着ベルト610を張架しながら回転駆動する定着ロール611と、内側から定着ベルト610を張架するテンションロール612とを備えている。また定着ベルトモジュール61は、外側から定着ベルト610を張架するテンションロール613と、定着ロール611とテンションロール612との間で定着ベルト610の姿勢を矯正する姿勢矯正ロール614と、を備えている。さらに、定着ベルトモジュール61は、定着ベルトモジュール61と加圧ロール62とが圧接する領域であるニップ部N内の下流側領域であって定着ロール611の近傍位置に配置された剥離部材の一例としての剥離パッド64を備えている。また定着ベルトモジュール61は、ニップ部Nの下流側において定着ベルト610を張架するテンションロール615を備えている。さらに、定着装置60は、定着ベルト610と剥離パッド64との摺動により発生する定着ベルト610の摩耗粉を、剥離パッド64から除去するために移動可能に配置された除去部材69を備えている。この除去部材69の移動方法等については図4等で詳述する。
定着ベルト610は、フレキシブルなエンドレスベルトである。そして、ポリイミド等からなる厚さ80μm程度のベース層と、ベース層の表面側(外周面側)に積層された厚さ50μm程度のシリコーンゴム等からなる弾性体層と、さらに弾性体層上に被覆された30μm程度のPFA等からなる離型層とで構成されている。
定着ロール611は、モータなど(不図示)から駆動力を受けて、矢印C方向に回転する。また、定着ロール611の内部には、加熱源としてヒーター616aが配設されている。
テンションロール612は、円筒状ロールである。そして、テンションロール612の内部には加熱源としてヒーター616bが配設されている。したがって、テンションロール612は、定着ベルト610を張架する機能とともに、定着ベルト610を内周面側から加熱する機能をも併せ持っている。また、テンションロール612の両端部には定着ベルト610を外側に押圧するバネ部材(不図示)が配設され、定着ベルト610全体に張力を与えている。
テンションロール613は、円筒状ロールである。テンションロール613の内部には、加熱源としてのヒーター616cが配設されている。このため、テンションロール613は、定着ベルト610を張架する機能とともに、定着ベルト610を外周面側から加熱する機能をも併せ持っている。したがって、本実施の形態では、定着ロール611とテンションロール612およびテンションロール613とによって定着ベルト610が加熱される構成を採用している。
剥離パッド64は、例えばSUSの金属や樹脂等の剛体で形成された断面が略円弧形状のブロック部材である。そして、剥離パッド64はこの加圧ロール62が定着ベルト610を介して定着ロール611に圧接される領域「ロールニップ部N1」(図3参照)の下流側近傍位置に配置されている。また剥離パッド64は、定着ベルト610を介して加圧ロール62を所定の幅領域(例えば、定着ベルト610の進行方向に沿って2mmの幅)に亘って所定の荷重(例えば、10kgf)で均一に押圧するように設置されている。そして後段で述べる「剥離パッドニップ部N2」(図3参照)を形成している。また、テンションロール615は、円柱状ロールである。そして、剥離パッド64を通過した定着ベルト610が定着ロール611に向けて円滑に回動するように、剥離パッド64の定着ベルト610進行方向下流側近傍に配置されている。
また、加圧ロール62は、円柱状ロール621を基体としている。そして、基体側から、弾性層622と、離型層623とが順に積層されてソフトロールを構成している。また、加圧ロール62は、定着ベルトモジュール61に押圧されるように設置されている。さらに、加圧ロール62は定着ベルトモジュール61の定着ロール611が矢印C方向へ回転するのに伴い、定着ロール611に従動して矢印E方向に回動する。
次に、定着ベルトモジュール61と加圧ロール62とが圧接されたニップ部Nについて説明する。
図3は、ニップ部Nの近傍領域を表す概略断面図である。このニップ部Nには、定着ベルト610が定着ロール611に巻き付けられた(ラップされた)領域(ラップ領域)内において、加圧ロール62が定着ベルト610の外周面に圧接するように配置されている。この配置により、ロールニップ部(第1ニップ部)N1が形成されている。
ここで、本実施の形態の定着装置60では、上述したように、ロールニップ部N1を形成する一方のロールである定着ロール611は、弾性層が被覆されておらず、アルミニウムの芯金(コアロール)の表面に耐熱性樹脂(フッ素樹脂)を被覆して構成されたハードロールである。また、ロールニップ部N1を形成する他方のロールである加圧ロール62は、弾性層622が被覆されたソフトロールである。
このような定着ロール611と加圧ロール62との構成により、本実施の形態のロールニップ部N1では、加圧ロール62の弾性層622が変形することでロールニップ部N1が形成されている。そして、加圧ロール62側がニップを形成するロール(NIP Forming Pressure Roll)として機能している。すなわち、ロールニップ部N1では、定着ロール611には凹みが殆ど生じず、加圧ロール62表面のみが大きく凹んだ状態(加圧ロール62の凹み量>定着ロール611の凹み量)が形成される。このようにして、定着ベルト610の進行方向に所定の幅を持ったニップ領域を作り出している。
このように、本実施の形態の定着装置60では、加圧ロール62のロールニップ部N1における変形量を、定着ロール611のロールニップ部N1における変形量よりも大きくしてある。すなわち、ロールニップ部N1において定着ベルト610がラップされている側の定着ロール611は殆ど変形せず、円筒形状が維持されている。定着ベルト610は定着ロール611表面の円周面に沿って回動し、その回動半径に変動が生じることがない。このため、進行速度を一定に維持しながらロールニップ部N1を通過することができる。
これにより、定着ベルト610がロールニップ部N1を通過する際にも、定着ベルト610にはシワや歪みが極めて発生し難い。その結果、定着画像に画像乱れが生じることが抑制され、良質の定着画像を安定的に提供することができる。
さらに、ロールニップ部N1の下流側近傍には剥離パッド64が配設されており、剥離パッド64は定着ベルト610を加圧ロール62表面に押圧している。それにより、ロールニップ部N1の下流側には、ロールニップ部N1に連続して、定着ベルト610が加圧ロール62表面にラップされた剥離パッドニップ部(第2ニップ部)N2が形成されている。剥離パッドニップ部N2を形成する剥離パッド64は、断面が略円弧形状に形成され、ロールニップ部N1の下流側近傍にて定着ロール611の軸方向に沿って配置されている。そして、剥離パッドニップ部N2を通過した後の定着ベルト610は、剥離パッド64の側面に倣って回動する。それにより、定着ベルト610の進行方向は剥離パッド64によってテンションロール615方向に屈曲するように急激に変化する。
このため、ロールニップ部N1および剥離パッドニップ部N2を通過した用紙Pは、剥離パッドニップ部N2を出た時点で定着ベルト610の進行方向の変化に追随できなくなる。この結果、用紙Pは自身の所謂「コシ」によって定着ベルト610から剥離される。このようにして、剥離パッドニップ部N2の出口部において、用紙Pに対する曲率分離が安定的に行なわれる。なお、定着ベルト610から分離された用紙Pは、剥離パッドニップ部N2の下流側に配設された剥離案内板83により、その進行方向が導かれる。剥離案内板83により案内された用紙Pは、その後、排紙ガイド(図示せず)および排紙ロール(図示せず)によって機外に排出されて、定着処理が完了する。
一方、ロールニップ部N1に連続して剥離パッドニップ部N2を形成すると、剥離パッドニップ部N2内の剥離パッド64が配設された領域(剥離パッド64と加圧ロール62との圧接部)N2Tよりもロールニップ部N1側に境界領域N2Sが形成される。この境界領域N2Sでは、定着ベルト610を定着ロール611および加圧ロール62のいずれにも直接押圧する部材が存在しない。このため、この境界領域N2Sでは定着ベルト610の張力のみによって加圧ロール62に圧接されることとなる。
そして、この境界領域N2Sでのニップ圧(以下、境界領域N2Sでのニップ圧をPnとする。)は定着ベルト610の張力のみで形成されることとなる。この結果、剥離パッド64をロールニップ部N1の下流側端部N1Eから所定の距離以上に離隔して配設すると、境界領域N2Sのニップ圧Pnは、ロールニップ部N1のニップ圧と剥離パッド64が配設された領域N2Tでのニップ圧との狭間となる。このため、ニップ圧Pnが低く落ち込んだ谷間の領域として形成される。そして、境界領域N2Sのニップ圧Pnは、ロールニップ部N1のニップ圧および剥離パッド64が配設された領域N2Tのニップ圧よりも相対的に低くなる。
本実施の形態の定着装置60による定着プロセスでは、トナー像を担持した用紙Pは、ロールニップ部N1において加熱および加圧されてトナーが溶融圧着される。その際に、ロールニップ部N1内において熱を受けた用紙Pやトナーからは、用紙P中の水分が気化して水蒸気を発生させたり、トナー中の空気が熱膨張しようとする。ところが、ロールニップ部N1では高いニップ圧が印加されているため、定着ベルト610と加圧ロール62との間に水蒸気や膨張した空気によるエアーギャップ(気泡)が生じることはない。
しかし、剥離パッドニップ部N2内のロールニップ部N1との境界領域N2Sにおけるニップ圧Pnが低い状態に形成されていると、ロールニップ部N1で抑え込まれていた気泡が境界領域N2Sにおいては抑止できずに発生する可能性がある。そして、気泡が発生した状態で、ニップ圧の高い領域N2Tに進入すると、境界領域N2Sにおいて発生した気泡がその高いニップ圧によって用紙Pの表面上を動き回ることとなる。そうすると、用紙P上のトナー像は、ロールニップ部N1を通過した直後であって、溶融したトナーが未だ完全に固化されていない状態にあるため、気泡が動き回ることによってトナー像が乱される現象が生じる。その結果、定着画像に微少な穴が生じたり、ムラ等の画像不良が発生するという事態を招来することとなる。
そこで、本実施の形態の定着装置60では、剥離パッド64は、ロールニップ部N1の下流側近傍に配設している。具体的には、剥離パッド64は定着ロール611と約500μmの間隙70をおいて配置されている。このように剥離パッド64を設置することで、ロールニップ部N1と剥離パッド64が配設された領域N2Tとの間の境界領域N2Sの幅を極力狭く設定することが可能となる。これにより、定着ベルト610の張力のみによって加圧ロール62に圧接される領域が狭くなる。そのため、境界領域N2Sにおいてニップ圧Pnを高めることができる。この結果、ロールニップ部N1において高いニップ圧により抑え込まれていた水蒸気や熱膨張しようとする空気は、剥離パッドニップ部N2を通過するまでの経路で徐々に開放されることとなる。このため、上記したような気泡が動き回る現象の発生を抑制することが可能となり、未だ完全に固化されていない状態のトナー像が乱されることが殆ど無くなり、画像不良が発生するのを抑制することができる。
このような理由により、境界領域N2Sの幅を狭くするため剥離パッド64と定着ロール611とのなるべく接近させておくことが望ましい。その一方狭くしすぎると、剥離パッド64が、定着ロール611に接触し各々の表面を傷つけてしまうおそれがある。このため、本実施形態においては、広すぎず、また狭すぎない略一定の間隙70を設定してある。
次に、除去部材69の移動方法について説明する。
図4は、除去部材69の移動手段の一例を示した拡大斜視図である。定着ロール611の側方には、定着ロール611を支持するための支持部611aと、除去部材69を移動させるための除去部材移動手段90と、剥離パッド64を固定するための固定部材92等が備えられている。なお、本図においては、定着ロール611の一方端側を中心として説明するが、他方端側にも、支持部611a、除去部材69、除去部材移動手段90、固定部材92等が定着ロール611を中心として対称形で備えられている。
定着ロール611は、その両側に突出して設けられた支持部611aが図示しない筐体に支持されることにより回動可能に設けられている。そして、支持部611aの一方端には図示しない駆動ギア(不図示)が形成されており、図示しないモータ等による駆動力がこの駆動ギアに伝達され、定着ロール611が回転する構成となっている。
一方、固定部材92は、定着ロール611の側方において支持部611aにベアリング71を介して設けられている。このベアリング71は、支持部611aの回転による影響を固定部材92に与えないために設けられ、支持部611aが回転したとしても、固定部材92を一定の位置に配置させる。
連結部材91は、固定部材92と剥離パッド64との間に設けられ、固定部材92とともに剥離パッド64を一定位置に固定している。なお、上述のとおり連結部材91および固定部材92は定着ロール611の両側に設けられており、剥離パッド64の両端部において、剥離パッド64と固定部材92とを連結している。
また、連結部材91は、保持部材90cの周辺において保持部材90cよりも外側に位置し、回動する保持部材90cに衝突等しない構成としてある。
除去部材69を移動させるための除去部材移動手段90は、駆動部の一例としてのモータ90aと、このモータ90aにより駆動される駆動ギア90bと、駆動ギア90bと噛み合いモータ90aからの駆動力により駆動される保持部材90cとから構成されている。
保持部材90cは、定着ロール611と固定部材92との間において、支持部611aの外周面にベアリング(不図示)を介して設けられている。また、保持部材90cは定着ロール611の長手方向と直交する方向に一定の長さを有して形成されており、その一端部付近に除去部材69の端部を保持している。一方、他方端付近の外周面には駆動ギア90bのギア部90b1と噛み合うギア部90c1が形成されている。
保持部材90cは、上述のとおり定着ロール611の両側に設けられており、この両保持部材90cにより除去部材69の両端部が保持されている。
モータ90aは、制御部40(図1参照)により制御され駆動する。そして、駆動ギア90bはモータ90aからの駆動力を保持部材90cに伝達する。
定着ロール611の両側に位置する各モータ90aは、制御部40(図1参照)の制御信号等により同期して駆動する。モータ90aが駆動すると、駆動ギア90b1、90c1を介して保持部材90cは支持部611aの周囲を所定の範囲内において回動する。このため、保持部材90cに設けられている除去部材69も一定の回転半径を有して定着ロール611の周囲を、所定の範囲内において回動するようになる。また、この回動により、除去部材69は、剥離パッド64と定着ロール611との間隙70(図3参照)に位置し、剥離パッド64の内側面64a(図3参照)に付着した摩耗粉を除去する。除去部材69による摩耗粉の除去態様については後述する。
図5は、除去部材69の動きを説明するための説明図である。
同図に示すように、剥離パッド64は、定着ロール611の下流部近傍において定着ベルト610と圧接しており、定着ベルト610との間で圧接部73を形成している。定着ベルト610は図中Dに示すように回動しており、定着ベルト610と剥離パッド64とは圧接部73において摺動する構成となっている。上述したとおり、剥離パッド64は例えばSUSの金属や樹脂等の剛体で形成されており、定着ベルト610の内周面側(圧接部73側)は、ポリイミド等の軟質な材料で形成されている。このため、剥離パッド64と定着ベルト610との摺動により、定着ベルト610の内周面側が摩耗し摩耗粉が発生する。
そして、上記摩耗粉は静電気等により剥離パッド64に付着してくる。摩耗粉の付着量が増してくると、摩耗粉は剥離パッド64の下方に落下し、圧接部73における剥離パッド64の上流側端部64p周辺に堆積してくる。上流側端部64p周辺に堆積した摩耗粉が、剥離パッド64と定着ベルト610とから形成される圧接部73に入り込むと、剥離パッド64と加圧ロール62との密着の均一性が失われるため、トナー画像の定着が不均一となり筋状の定着ムラが発生するおそれがある。また、上流側端部64pに堆積した摩耗粉が障害となり、定着ベルト610の回動が不安定となりこの場合も定着ムラが発生するおそれがある。
そこで、本実施形態においては定着ロール611と剥離パッド64との間に形成される間隙70に、除去部材69を配置し剥離パッド64のうち定着ロール611に面した内側面64aに付着した摩耗粉を除去する構成としてある。
除去部材69は、芯部材69aと、芯部材69aの外周面を覆う形で配置された保持体69bとから構成されている。芯部材69aは、例えばピアノ線などの金属により形成することができる。保持体69bは、摩耗粉を保持する部分であり例えば各種の繊維、各種の布、空隙を有する材料(例えば、スポンジ)などを用いることできる。
なお、本実施形態においては除去部材69を芯部材69aおよび保持体69bの2部品により構成してあるが、芯部材69aを省略し保持体69bの一部品により構成することもできる。
除去部材69は、図4で説明したように除去部材移動手段90により支持部611aの周囲を、回転半径Rを有して回動可能に配置されている。
間隙70に位置した除去部材69は、除去部材移動手段90により剥離パッド64の内側面64aに接しながら、内側面64a上を剥離パッド64の上面64d方向、および、上流側端部64p方向に往復運動する構成となっている(図中G)。そして、除去部材69の保持体69bは、内側面64aに付着していた摩耗粉を保持する。この結果、剥離パッド64の表面である内側面64aから、摩耗粉が除去される。剥離パッド64からの摩耗粉の除去により、剥離パッド64の上流側端部64p周辺への摩耗粉の堆積が抑制される。このため、剥離パッド64と加圧ロール62との密着の不均一性に伴う定着ムラや、定着ベルト610回動の不安定さに伴う定着ムラを抑制することできる。
ところで、本図はトナー像の定着が行われていない非定着時の状態を示している。即ち、トナー像の定着が行われていない非定着時に、除去部材69は間隙70に配置され剥離パッド64に付着した摩耗粉の除去を行っている。そして、トナー像の定着時には、除去部材69は間隙70とは異なる位置に配置される。具体的には、図中の破線で示すように剥離パッド64の上面64dの上方であって、間隙70の位置よりも外方に配置される構成となっている。
トナー像の定着時には、除去部材69が間隙70とは異なる位置に配置される構成としてあるため、定着動作を阻害しないのと同時に、除去部材69の変形等を防止可能となる。
トナー像の非定着時において、剥離パッド64の内側面64aの摩耗粉を除去する場合、図中破線で示した除去部材69を間隙70内に移動させる必要がある。除去部材69は、図4で説明したように除去部材移動手段90により一定の半径を有して定着ロール611の周囲を移動する。除去部材移動手段90は、まず除去部材69を剥離パッド64に接近する形で一定の半径Rを維持したまま移動させる(図中J)。
一方、剥離パッド64における上面64dの定着ロール611側と、内側面64aの上部には、上面64dと内側面64aとを結ぶ傾斜面64eが形成されている。
除去部材移動手段90により除去部材69が傾斜面64eまで達し、当接すると傾斜面により除去部材69は強制的に移動方向が規制され定着ロール611に接近する形で移動する(図中K)。そして、傾斜面64eを移動し終わると除去部材69は内側面64aまで達する。間隙70に位置した除去部材69は、本来の回転半径Rを維持しようとするため、剥離パッド64の内側面64aに向かって付勢された状態となる。
このため、除去部材69は剥離パッド64の内側面64aに密着した状態となる。この状態において、除去部材移動手段90により除去部材69を剥離パッド64の内側面64aに接して移動させることで、剥離パッド64の内側面64aに付着した摩耗粉を効果的に除去可能となる。なお、定着を行うときは、除去部材69を間隙70の上方に移動させることとなるが、その動作は除去部材69を間隙70に配置するときと逆の動作となる。
次に、第2の実施形態について説明する。
図6は、第2の実施形態を示す概略構成図であり、剥離パッド64の周辺を拡大して示している。ここでは、剥離パッド64が、剥離パッド64と定着ロール611との間隙70を可変できるように移動可能に設けられている点で、第1の実施形態とは異なっている。また、本図はトナー像の定着段階を示している。
定着動作中を示す本図において、間隙70は第1の実施形態と同様に約500μm程度の微小な大きさに設定されている。除去部材69を間隙70に配置するには、間隙70が大きい方が望ましいが、間隙70を大きくしてしまうと、境界領域N2S(図3参照)も拡がるため定着画像に微少な穴が発生したり、ムラ等の画像不良が発生する可能性がある。このため、定着時における間隙70をむやみに大きくすることはできない。この結果、特に剥離パッド64等を移動させない限り定着動作終了後においても間隙70は微小な大きさのまま維持されることになる。
本実施形態において、上述の通り間隙70は約500μmとして設定してあるため、定着動作終了後においてもこの寸法が維持される。一方、除去部材69の直径は、約1mmとしてある。すなわち、除去部材69の径は、トナー像の定着時における間隙70よりも大きい関係となっている。このため、本態様では除去部材69を間隙70に配置することができない。
また、仮に除去部材69の径がトナー像の定着時における間隙70より小さく、間隙70に配置することができても、その径が比較的大きい場合は、除去部材69が剥離パッド64や定着ロール611と接触し、破損等するおそれがある。
除去部材69の径を大きくすれば保持できる摩耗粉の量も増え、除去部材69の交換などの手間やコストなどを低減することができるが、間隙70が狭いままでは除去部材69の径を大きくすることは困難である。
そこで、本実施形態においては、剥離パッド64を剥離部材移動手段79により移動可能として、剥離パッド64と定着ロール611との間隙70を可変できるようにしてある。また、剥離部材移動手段79は、剥離パッド64の両端に設けられている(一方は不図示)。このため、剥離パッド64を安定して移動させることができる。さらに、各剥離部材移動手段79は、制御部40により同期して制御される。
剥離部材移動手段79は、制御部40(図1参照)により制御される駆動部74と、この駆動部74の駆動力を受けて剥離パッド64を移動させる可動部材75とから構成されている。具体的には、駆動部74と剥離パッド64との間に設けられた可動部材75により、駆動部74の駆動力が剥離パッド64に伝達され剥離パッド64が移動可能となっている。図示はしないが、より具体的に説明すると、駆動部74はモータと、このモータにより回転するギア部とから構成されている。一方、可動部材75側面にも駆動部74のギア部と噛み合うギア部が形成されている。モータの回転力が、これらのギア部を介して可動部材75に伝えられるため、この可動部材75に固着している剥離パッド64は定着ロール611から離れる方向(図中P)および定着ロール611に接近する方向(図中Q)に往復運動が可能となっている。また、剥離部材移動手段79としてソレノイドなども用いることができる。なお、剥離部材移動手段79はこれらに限定されず、剥離パッド64を定着ロール611から離れる方向および接近する方向に移動することができれば各種従来から用いられている手段を用いることができる。さらに、駆動部74、可動部材75の配置位置も本図で示した実施形態に限定されるものではない。
図7は、剥離パッド64を定着ロール611から離れる方向(図中P)に移動させた後の状態を示す概略構成図である。また、本図はトナー像の非定着時における状態を示している。なお、上記第1の実施の形態と共通する構成については、同符号を付してその説明を省略する。
図6で、定着動作中の状態を示したがこの状態から定着動作を終了させる。定着動作が終了しても、定着ロール611と剥離パッド64との間隙70は定着動作中における間隙70と同じ大きさとなっている。この状態から剥離部材移動手段79を制御部40(図1参照)により動作させ、剥離パッド64を定着ロール611から離れる方向(図中P)に移動させる。なお、剥離パッド64が定着ロール611から離れる方向に移動すると定着ベルト610のテンションが変化するため、テンションロール615を移動させて定着ベルト610を所定のテンションで張架している。
剥離パッド64が定着ロール611から離れる方向に移動すると、間隙70は移動前に比べ拡がることになる。このとき、剥離パッド64の移動後に形成される間隙70は除去部材69の径よりも大きくなっている。間隙70が拡大後、除去部材移動手段90(図4参照)を動作させ、剥離パッド64の上面64dの上方に位置していた除去部材69を、剥離パッド64方向(下方)に移動させ、最終的に間隙70内に除去部材69を位置させる。なお、除去部材69による摩耗粉の除去動作については、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
除去部材69による摩耗粉の除去が完了すると、まず除去部材69が除去部材移動手段90により上方に移動し、剥離パッド64の上面64dの上方に位置する。その後、剥離部材移動手段79により剥離パッド64は定着ロール611方向に移動し(図中Q)、図6における剥離パッド64移動前の状態まで復帰する。剥離パッド64が移動前の状態に復帰すると、境界領域N2S(図3参照)も元の狭い状態となるため再度安定して定着を行うことができる。
このように剥離パッド64を移動させ間隙70を大きくすれば、比較的大きい径の除去部材69を定着ロール611と剥離パッド64との間に配置することができる。また、除去部材69が、剥離パッド64や定着ロール611と接触し、破損等することも抑制することができる。さらに、定着時における間隙70の寸法よりも大きい径の除去部材69を定着ロール611と剥離パッド64との間に配置することができる。また、除去部材69の径を大きくすることで保持できる摩耗粉の量も増え、除去部材69の交換などの手間やコストなどを低減することができる。さらに、トナー像の定着を再度行う時には間隙70をもとの大きさに戻すことができるため、境界領域N2S(図3参照)の拡大による画像不良の発生を抑制することも可能となる。
本発明の第1の実施形態である画像形成装置を示した概略構成図である。 定着装置の概略構成を示す側断面図である。 ニップ部の近傍領域を表す概略断面図である。 除去部材の移動手段の一例を示した拡大斜視図である。 除去部材の動きを説明するための説明図である。 第2の実施形態を示す概略構成図である。 剥離パッドを定着ロールから離れる方向に移動させた後の状態を示す概略構成図である。
符号の説明
60…定着装置、610…定着ベルト、611…定着ロール、62…加圧ロール、64…剥離パッド、64a…内側面、69…除去部材、69a…芯部材、69b…保持体、70…間隙、73…圧接部、79…剥離部材移動手段、90…除去部材移動手段、N1…ロールニップ部(第1ニップ部)、P…用紙

Claims (10)

  1. 記録材上に転写されたトナー像を当該記録材に定着する定着装置であって、
    回動可能に設けられたベルト部材と、
    前記ベルト部材に圧接するように配置され、当該ベルト部材との間で記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材と、
    前記ベルト部材に圧接するように配置されるとともに、当該ベルト部材を屈曲させ当該ベルト部材から記録材を剥離するための剥離部材と、
    前記ベルト部材と前記剥離部材との摺動により発生する当該ベルト部材の摩耗粉を、当該剥離部材から除去するための除去部材と、
    を含む定着装置。
  2. 前記除去部材は、摩耗粉を保持する保持体を少なくともその表面に備え、前記剥離部材の表面において当該剥離部材と相対的に移動することで摩耗粉を当該保持体に保持させ、当該剥離部材から摩耗粉を除去することを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 記録材上に転写されたトナー像を当該記録材に定着する定着装置であって、
    回動可能に設けられたベルト部材と、
    前記ベルト部材を張架する定着ロールと、
    前記定着ロールを押圧するように配置され、当該定着ロールに張架された前記ベルト部材との間で記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材と、
    前記定着ロールに対して間隙をおいて配置され、当該定着ロールと前記加圧部材との圧接部の下流側近傍で前記ベルト部材を当該加圧部材に押圧するとともに、当該ベルト部材を屈曲させて当該ベルト部材から記録材を剥離するための剥離部材と、
    前記ベルト部材と前記剥離部材との摺動により発生する当該ベルト部材の摩耗粉を、当該剥離部材のうち前記定着ロールに面した内側面から除去するための除去部材と、
    を含む定着装置。
  4. 前記除去部材を、前記内側面に接しながら移動させる除去部材移動手段を更に含むことを特徴とする請求項3記載の定着装置。
  5. 前記剥離部材は、当該剥離部材と前記定着ロールとの前記間隙を可変できるように移動可能に設けられていることを特徴とする請求項3記載の定着装置。
  6. 前記間隙は、トナー像の定着時において前記除去部材の径よりも小さく形成され、トナー像の非定着時において当該除去部材の径よりも大きく形成されるように可変可能であることを特徴とする請求項3記載の定着装置。
  7. 前記除去部材は、トナー像の定着時に前記間隙とは異なる位置に配置されることを特徴とする請求項3記載の定着装置。
  8. 前記除去部材を移動させる除去部材移動手段と、前記剥離部材と前記定着ロールとの前記間隙を可変するために前記剥離部材を移動させる剥離部材移動手段と、を更に含み、
    前記剥離部材移動手段は、トナー像の非定着時に、前記剥離部材を前記定着ロールから離す方向に移動させ、
    前記剥離部材移動手段による前記剥離部材の移動後、前記除去部材移動手段は、前記間隙とは異なる位置に配置された前記除去部材を当該間隙内に移動させることを特徴とする請求項3記載の定着装置。
  9. 前記加圧部材の前記ニップ部における変形量は、前記定着ロールの当該ニップ部における変形量よりも大きいことを特徴とする請求項3記載の定着装置。
  10. トナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、
    前記記録材上に転写されたトナー像を当該記録材に定着する定着手段と、を含み、
    前記定着手段は、
    回動可能に設けられたベルト部材と、
    前記ベルト部材に圧接するように配置され、当該ベルト部材との間で記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材と、
    前記ベルト部材に圧接するように配置されるとともに、当該ベルト部材を屈曲させ当該ベルト部材から記録材を剥離するための剥離部材と、
    前記ベルト部材と前記剥離部材との摺動により発生する当該ベルト部材の摩耗粉を、当該剥離部材から除去するための除去部材と、
    を含む画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018077326A (ja) * 2016-11-09 2018-05-17 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置
US10088786B2 (en) 2016-03-18 2018-10-02 Ricoh Company, Ltd. Fixing device and image forming apparatus

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