JP2007120284A - 自動車用ドアロック装置 - Google Patents

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正夫 大橋
Shigeru Hayakawa
早川  茂
Riyuujiro Akizuki
龍次郎 秋月
Atsushi Katsurayama
敦司 葛山
Yasuhiko Sono
靖彦 園
Satoyuki Suzuki
聡之 鈴木
Eiji Torii
英二 鳥居
Toshihiro Kitamura
敏宏 北村
Yasuhiro Kosakai
康裕 小酒井
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Abstract

【課題】 自動車用ドアロック装置に組み付けられたオープンロッドを所定位置に仮組みすることにより、自動車用ドアロック装置のドアへの組付性を向上させる。
【解決手段】 自動車用ドアロック装置1は、自動車のドア2に取り付けられたアウトサイドハンドル3にオープンロッド4を介して連結されるオープンレバー22を備えている。自動車用ドアロック装置1はオープンロッド4を仮組み位置に係脱可能に保持する保持部60を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車用ドアロック装置に関する。
自動車用ドアロック装置の一形式として、特許文献1に示されているように、 自動車のドア8に取り付けられた操作ハンドル6にオープンロッド7を介して連結されたオープンレバー42を備えたものがある。この自動車用ドアロック装置においては、オープンレバー42に形成されオープンロッド7をツバ付抜け止め部材71を介して支持する長穴42cと、オープンレバー42に長穴42cと連続して形成され抜け止め部材71のツバ部分71bが挿通可能な貫通孔42dと、抜け止め部材71に形成されオープンレバー42の支持部材31と当接可能で該当接により抜け止め部材71の長穴42cから貫通孔42dへの相対移動を規制するストッパ部分71cとを有している。これにより、抜け止め部材71のツバ部分を貫通孔42dに挿通し、貫通孔42dから長穴42cへと移動させることでオープンロッド7をオープンレバー42へ組付けし得る。又、組付け後は、抜け止め部材71のストッパ部分71cがオープンレバー42の支持部材31と当接して抜け止め部材71の長穴42cから貫通孔42dへのスライドが規制されるので、脱落を防止できるようになっている。
特開平11−303484号公報
上記した自動車用ドアロック装置においては、オープンロッド7をオープンレバー42へ組み付ける組付性を向上し、一旦組み付けられたオープンロッド7は脱落し難くなっている。しかし、オープンロッド7が組み付けられた自動車用ドアロック装置をドアに組み付ける際に、作業者がオープンロッド7を保持する必要があり組付性が悪かった。また、オープンロッド7を保持しないで自動車用ドアロック装置をドアに組み付ける場合、オープンロッド7は任意の位置にある。このオープンロッド7を操作ハンドル6に連結する際に、ドア内の狭いスペースにて作業しなければならず、組立性が悪かった。
本発明は、上述した各問題を解消するためになされたもので、自動車用ドアロック装置に組み付けられたオープンロッドを所定位置に仮組みすることにより、自動車用ドアロック装置のドアへの組付性を向上させることを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、自動車のドアに取り付けられた操作部に連結部材を介して連結される自動車用ドアロック装置において、連結部材を仮組み位置に係脱可能に保持する保持部を備えたことである。
また請求項2に係る発明の構成上の特徴は、自動車のドアに取り付けられた操作ハンドルにオープンロッドを介して連結される自動車用ドアロック装置において、オープンロッドを仮組み位置に係脱可能に保持する保持部を備えたことである。
また請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項2において、保持部は、操作ハンドルと連結している連結状態であるオープンロッドの連結位置に向けて開口するように形成されていることである。
また請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項2または請求項3において、保持部は、操作ハンドルと連結状態であるオープンロッドの作動範囲外に設けられていることである。
また請求項5に係る発明の構成上の特徴は、自動車のドアに取り付けられた操作ハンドルにオープンロッドを介して連結される自動車用ドアロック装置において、オープンロッドおよび自動車用ドアロック装置のハウジングの何れか一方に係合凸部を設け、他方に係合凸部と係脱可能に係合する係合凹部を設け、係合凸部および係合凹部によってオープンロッドを仮組み位置に係脱可能に保持することである。
また請求項6に係る発明の構成上の特徴は、請求項5において、ハウジングに係合凸部を設ける場合、係合凸部は、操作ハンドルと連結している連結状態であるオープンロッドの作動範囲外に設けられていることである。
また請求項7に係る発明の構成上の特徴は、自動車のドアに取り付けられた操作ハンドルにオープンロッドを介して連結されるオープンレバーを備えた自動車用ドアロック装置において、一端をオープンレバーに組み付けられた状態のオープンロッドを仮組み位置に係脱可能に保持する保持部を、ハウジングの外壁面であってオープンレバーからみてドアに取り付けられた操作ハンドル側の部位に設けたことである。
また請求項8に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、連結部材が連結される入力部材を備え、入力部材は所定方向に付勢されており、保持部は当該自動車用ドアロック装置のハウジングに形成されている凸部であり、連結部材の一部分を所定方向に付勢されている入力部材と凸部とによって挟持することにより、連結部材を仮組み位置に係脱可能に保持することである。
また請求項9に係る発明の構成上の特徴は、請求項8において、凸部は、操作部と連結している連結状態である連結部材の作動範囲外に設けられていることである。
また請求項10に係る発明の構成上の特徴は、請求項8または請求項9において、操作部は操作ハンドルであり、連結部材はオープンロッドであり、入力部材はオープンレバーであり、オープンロッドの一部分を所定方向に付勢されているオープンレバーと凸部とによって挟持することにより、オープンロッドを仮組み位置に係脱可能に保持することである。
また請求項11に係る発明の構成上の特徴は、請求項1および請求項8から請求項10の何れか一項において、連結部材は、所定形状に形成された被保持部を有し、保持部は、被保持部の何れかの部分を保持可能な位置に配設されたことである。
また請求項12に係る発明の構成上の特徴は、請求項11において、被保持部は、連結部材の入力部材に連結される入力部材側端部に形成されていることである。
また請求項13に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、連結部材が連結される入力部材を備え、入力部材は、連結部材の入力部材に連結される入力部材側端部が係脱可能に挿入される連結孔を有し、保持部は入力部材に形成されて連結部材の一部分が係脱可能に係合する係合凹部であり、連結孔に挿入されている連結部材を該連結孔を中心に回動して、連結部材の一部分を係合凹部に係止することにより、連結部材を仮組み位置に係脱可能に保持することである。
また請求項14に係る発明の構成上の特徴は、請求項13において、係合凹部は連結孔を中心とした円周上に径方向に開放されて形成されていることである。
また請求項15に係る発明の構成上の特徴は、請求項13において、係合凹部は入力部材の側面に形成された断面C字状に形成された把持部であることである。
また請求項16に係る発明の構成上の特徴は、請求項13から請求項15の何れか一項において、係合凹部は操作部と連結している連結状態である連結部材の作動範囲外に設けられていることである。
また請求項17に係る発明の構成上の特徴は、請求項13から請求項16の何れか一項において、連結部材は、所定形状に形成された被保持部を有し、保持部は、被保持部の何れかの部分に対して係脱可能な係合凹部であることである。
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、連結部材が組み付けられた自動車用ドアロック装置をドアに組み付ける際に、連結部材が保持部によって仮組み位置に保持されているので、作業者が連結部材を保持する必要がなくなり、組付性を向上させることができる。また、その後、連結部材を操作部に連結する際に、仮組み位置に位置決めされている連結部材を保持部から外して操作部の所定の連結先に連結すればよいので、狭いスペースのドア内部にあっても容易に作業でき、組付性を向上させることができる。
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、オープンロッドが組み付けられた自動車用ドアロック装置をドアに組み付ける際に、オープンロッドが保持部によって仮組み位置に保持されているので、作業者がオープンロッドを保持する必要がなくなり、組付性を向上させることができる。また、その後、オープンロッドを操作ハンドルに連結する際に、仮組み位置に位置決めされているオープンロッドを保持部から外して操作ハンドルの所定の連結先に連結すればよいので、狭いスペースのドア内部にあっても容易に作業でき、組付性を向上させることができる。
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、請求項2に係る発明において、保持部は操作ハンドルと連結している連結状態であるオープンロッドの連結位置に向けて開口するように形成されている。これにより、オープンロッドの保持部から取り外される方向に連結位置が位置することになるので、仮組み位置に保持されているオープンロッドを簡単かつ確実に連結位置に移動することができる。
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、請求項2または請求項3に係る発明において、保持部は操作ハンドルと連結状態であるオープンロッドの作動範囲外に設けられているので、オープンロッドが支障なく作動し、操作ハンドルを支障なく操作することができる。
上記のように構成した請求項5に係る発明においては、オープンロッドが組み付けられた自動車用ドアロック装置をドアに組み付ける際に、オープンロッドが係合凸部および係合凹部の係合によって仮組み位置に保持されているので、作業者がオープンロッドを保持する必要がなくなり、組付性を向上させることができる。また、その後、オープンロッドを操作ハンドルに連結する際に、仮組み位置に位置決めされているオープンロッドの係合を外して操作ハンドルの所定の連結先に連結すればよいので、狭いスペースのドア内部にあっても容易に作業でき、組付性を向上させることができる。
上記のように構成した請求項6に係る発明においては、請求項5に係る発明において、ハウジングに係合凸部を設ける場合、係合凸部は操作ハンドルと連結している連結状態であるオープンロッドの作動範囲外に設けられているので、オープンロッドが支障なく作動し、操作ハンドルを支障なく操作することができる。
上記のように構成した請求項7に係る発明においては、一端をオープンレバーに組み付けられた状態のオープンロッドを備えた自動車用ドアロック装置をドアに組み付ける際に、オープンロッドが保持部によって仮組み位置に保持されているので、作業者がオープンロッドを保持する必要がなくなり、組付性を向上させることができる。また、ドアに組み付けられている自動車用ドアロック装置のオープンロッドの一端はオープンレバーに連結しており、オープンロッドは保持部によってオープンロッドの他端側が操作ハンドル側に延在される仮組み位置に保持されている。したがって、オープンロッドを操作ハンドルに連結する際に、仮組み位置に位置決めされているオープンロッドを保持部から外してオープンロッドの他端を操作ハンドルの所定の連結先に連結するだけでよいので、狭いスペースのドア内部にあっても容易に作業でき、組付性を向上させることができる。
上記のように構成した請求項8に係る発明においては、連結部材が入力部材に組み付けられた自動車用ドアロック装置をドアに組み付ける際に、連結部材の一部分が所定方向に付勢されている入力部材と凸部との挟持によって仮組み位置に保持されているので、作業者が連結部材を保持する必要がなくなり、組付性を向上させることができる。また、その後、連結部材を操作部に連結する際に、仮組み位置に位置決めされている連結部材を付勢力に抗して所定方向と逆方向に押動しながら外して操作部の所定の連結先に連結すればよいので、狭いスペースのドア内部にあっても容易に作業でき、組付性を向上させることができる。
上記のように構成した請求項9に係る発明においては、請求項8に係る発明において、凸部は、操作部と連結している連結状態である連結部材の作動範囲外に設けられているので、連結部材が支障なく作動し、操作部を支障なく操作することができる。
上記のように構成した請求項10に係る発明においては、オープンロッドがオープンレバーに組み付けられた自動車用ドアロック装置をドアに組み付ける際に、オープンロッドの一部分が所定方向に付勢されているオープンレバーと凸部との挟持によって仮組み位置に保持されているので、作業者がオープンロッドを保持する必要がなくなり、組付性を向上させることができる。また、その後、オープンロッドを操作ハンドルに連結する際に、仮組み位置に位置決めされているオープンロッドを付勢力に抗して所定方向と逆方向に押動しながら外して操作ハンドルの所定の連結先に連結すればよいので、狭いスペースのドア内部にあっても容易に作業でき、組付性を向上させることができる。
上記のように構成した請求項11に係る発明においては、請求項1および請求項8から請求項10の何れか一項に係る発明において、連結部材は、所定形状に形成された被保持部を有し、保持部は、被保持部の何れかの部分を保持可能な位置に配設されているので、取り付け先のドアの種類が異なっても、すなわち操作部までの経路が異なってその経路に応じて形成される連結部材の形状が異なっても、所定形状に形成された被保持部が保持部によって保持されるため、連結部材を確実に自動車用ドアロック装置に保持することができる。
上記のように構成した請求項12に係る発明においては、請求項11に係る発明において、被保持部は、連結部材の入力部材に連結される入力部材側端部に形成されているので、連結部材の入力部材への組付性を向上することができ、また、自動車用ドアロック装置を多種ドアに容易に対応させることができる。
上記のように構成した請求項13に係る発明においては、連結孔に挿入されている連結部材が該連結孔を中心に回動され連結部材の一部分が係合凹部に係止されることにより、連結部材が仮組み位置に係脱可能に保持されている。このように連結部材が保持されている自動車用ドアロック装置をドアに組み付ける際に、作業者が連結部材を保持する必要がなくなり、組付性を向上させることができる。また、その後、連結部材を操作部に連結する際に、仮組み位置に位置決めされている連結部材の係止を外して操作部の所定の連結先に連結すればよいので、狭いスペースのドア内部にあっても容易に作業でき、組付性を向上させることができる。
上記のように構成した請求項14に係る発明においては、請求項13に係る発明において、係合凹部は連結孔を中心とした円周上に径方向に開放されて形成されているので、連結部材を回動させることにより連結部材の係合・解除を容易に行うことができる。
上記のように構成した請求項15に係る発明においては、請求項13に係る発明において、係合凹部は入力部材の側面に形成された断面C字状に形成された把持部であるので、連結部材をより強固に保持することができる。
上記のように構成した請求項16に係る発明においては、請求項13から請求項15の何れか一項に係る発明において、係合凹部は操作部と連結している連結状態である連結部材の作動範囲外に設けられているので、連結部材が支障なく作動し、操作部を支障なく操作することができる。
上記のように構成した請求項17に係る発明においては、請求項13から請求項16の何れか一項に係る発明において、連結部材は、所定形状に形成された被保持部を有し、保持部は、被保持部の何れかの部分に対して係脱可能な係合凹部であるので、取り付け先のドアの種類が異なっても、すなわち操作部までの経路が異なってその経路に応じて形成される連結部材の形状が異なっても、所定形状に形成された被保持部が保持部によって保持されるため、連結部材を確実に自動車用ドアロック装置に保持することができる。
1)第1実施形態
以下、本発明による自動車用ドアロック装置の第1実施形態について図面を参照して説明する。図1は自動車用ドアロック装置1を搭載したドア2を示す正面図であり、図2はハウジング本体ユニット20を示す左側面図であり、図3はカバーユニット30を示す右側面図であり、図4はハウジングユニット10を示す正面図であり、図5及び図6はサブベースユニット40を示す正面図および背面図である。なお、図2には、カバーユニット30を構成するキャンセルレバー32およびトーションスプリング33と、サブベースユニット40を構成するリフトレバー46も示されている。
自動車用ドアロック装置1は、図1に示すように、自動車のドア2の内部に配設されるものである。ドア2は操作部であるアウトサイドハンドル(操作ハンドル)3が取り付けられている。自動車用ドアロック装置1に備えられている入力部材であるオープンレバー22(後述する)は、連結部材であるオープンロッド4を介してアウトサイドハンドル3に連結されている。これにより、アウトサイドハンドル3の操作がオープンロッド4を介して自動車用ドアロック装置1に伝達されている。
自動車用ドアロック装置1は、ハウジングユニット10とサブベースユニット40から構成されている。ハウジングユニット10は、ハウジング本体ユニット20とカバーユニット30から構成されている。
ハウジング本体ユニット20は、図2および図4に示すように、ハウジング本体21を備えている。ハウジング本体21は、カバーユニット30のカバー31とサブベースユニット40のサブベースハウジング41とともに自動車用ドアロック装置1のハウジングAを形成するものである。このハウジングAは密閉ハウジングであり、自動車用ドアロック装置1の作動機構Bを内部に収容して外部から遮断するものである。作動機構Bは、自動車のボディーに設けたストライカ50とドア2に設けたラッチ44の掛止状態を解除不能なロック状態と解除可能なアンロック状態とに選択可能な作動機構である。この作動機構Bは、後述するオープンレバー22、トーションスプリング23、アクティブレバー24、トーションスプリング25、オープンリンク26、電動モータ27、ホイールギヤ28、アイドルレバー29、キャンセルレバー32、トーションスプリング33、インサイドレバー34、サブベースプレート42、ベースプレート43、ラッチ44、ポール45、リフトレバー46、トーションスプリング47などから構成されている。
ハウジング本体21は、ドア2の前後方向(図2にて左右方向)に延設されてドア内側方向(図2にて紙面垂直上方向)に開口する皿状の第1ケース部21a、および第1ケース部21aとは直交してドア後側方向(図2にて右方向)に開口する皿状の第2ケース部21bを有している。第1ケース部21aの開口部には図4に示すようにカバー31が取付けられ、かつ、第2ケース部21bの開口部にはサブベースハウジング41が取付けられる。これにより、第1ケース部21aの開口部はカバー31にて閉塞され、かつ、第2ケース部21bの開口部はサブベースハウジング41にて閉塞されている。また、サブベースハウジング41は、カバー31の後側開口も覆うようになっている。
ハウジング本体ユニット20は、ハウジング本体21に設けられる、オープンレバー22、トーションスプリング23、アクティブレバー24、トーションスプリング25、オープンリンク26、電動モータ27、ホイールギヤ28およびアイドルレバー29を備えている。
オープンレバー22は、主として図4に示すように、ハウジング本体21の第2ケース部21bの内壁面に一体的に凸設された段付ボス21cに回動可能に支承されている。段付ボス21cは根元から先端に向かって順番に大径部21c1、小径部21c2および係合ピン21c3が同軸に形成されている。オープンレバー22の貫通孔22aは小径部21c2に嵌合している。これにより、オープンレバー22は段付ボス21cを回転軸(支点)に回転可能である。また、小径部21c2の高さはオープンレバー22の厚みより若干大きい値に設定されており、オープンレバー22は小径部21c2と大径部21c1との間の段と後述するサブベースプレート42とに挟まれて回転可能に保持される(挟持される)。
オープンレバー22は、貫通孔22aから一方向に延設される第1アーム22bと、貫通孔22aから第1アーム22bとほぼ反対方向に延設される第2アーム22cを有している。第1アーム22bの先端部(一端部)に形成された連結孔22b1には、操作ハンドルであるアウトサイドハンドル3が連結部材であるオープンロッド4を介して連結されている。第2アーム22cの先端部(他端部)には、係合突起22c1と当接部22c2が形成されている。係合突起22c1は、後述するオープンリンク26の係合孔26aが係合するものである。当接部22c2は、後述するインサイドレバー34の当接部34b2が離脱可能に当接するものである。
オープンレバー22は、ハウジング本体21(第2ケース部21b)とオープンレバー22との間に配設されたトーションスプリング23で付勢されている。トーションスプリング23は、段付ボス21cの大径部21c1に嵌合している。トーションスプリング23の一端23aは第2ケース部21bの内周壁面の一部21dに係止しており、トーションスプリング23の他端23bはオープンレバー22の第2アーム22cに係止している。これにより、オープンレバー22は、図4にて反時計回り(所定方向)に付勢されるようになっている。また、このように付勢されているオープンレバー22の第1アーム22bは、第2ケース部21bの内周壁面の一部21eに当接して反時計回りの回転が規制されて、オープンレバー22は、図2および図4に示す位置(通常位置)に位置決め固定されるようになっている。
したがって、オープンレバー22は、アウトサイドハンドル3が開操作されない通常時には、トーションスプリング23により付勢されて通常位置に位置決めされる。一方、オープンレバー22は、アウトサイドハンドル3が開操作される操作時には、オープンレバー22の一端部(第1アーム22bの先端部)が押し下げられてオープンレバー22がトーションスプリング23の付勢力に抗して図4にて時計回りに回動される。これにより、オープンレバー22の他端部(第2アーム22cの先端部)が押し上げられてオープンリンク26が押し上げられる。
アクティブレバー24は、ハウジング本体21の第1ケース部21aの内壁面に一体的に凸設された段付ボス21fに回動可能に支承されている。段付ボス21fは根元から先端に向かって順番に大径部(図示省略)および小径部21f2が同軸に形成されている。アクティブレバー24の貫通孔24aは小径部21f2に嵌合している。これにより、アクティブレバー24は段付ボス21fを回転軸(支点)に回転可能である。また、小径部21f2の高さはアクティブレバー24の厚みより若干大きい値に設定されており、アクティブレバー24は小径部21f2と大径部との間の段と後述するカバー31の内壁面に凸設されて小径部21f2が嵌合する雌ボス31fの上端とに挟まれて回転可能に保持される(挟持される)。
アクティブレバー24は、貫通孔24aから第1ケース部21aの外側の一方向に延設される第1アーム24bと、貫通孔24aから第1ケース部21aの外側に向けて第1アーム24bと異なる方向に延設される第2アーム24cと、貫通孔24aから第1および第2アーム24b,24cとほぼ反対方向に延設される第3アーム24dを有している。第1アーム24bの先端部に形成された連結孔24b1には、ドア2の車内側に設けた図示しないロックノブが連結部材(ケーブルなど)を介して連結されている。ロックノブがロック操作された場合、アクティブレバー24は反時計回りに回動される。逆に、ロックノブがロック解除操作された場合、アクティブレバー24は時計回りに回動される。
第2アーム24cの先端部には、当接部24c1が形成されている。当接部24c1は、後述するキーシリンダ7の回動操作によって回動するアイドルレバー29のアイドルレバー部29bに設けた一対の当接壁29b1,29b2が離脱可能に当接するものである。キーシリンダ7がロック操作された場合、アイドルレバー部29bが時計回りに回動されてアクティブレバー24は反時計回りに回動される。逆に、キーシリンダ7がロック解除操作された場合、アイドルレバー部29bが反時計回りに回動されてアクティブレバー24は時計回りに回動される。
第3アーム24dは扇状に形成されており、外周は貫通孔24aの軸心を中心とする円弧状に形成されている。外周縁部には、係合凹部24d1が形成されている。この係合凹部24d1は、電動モータ27によって正逆転されるホイールギヤ28に設けた第1および第2係合ピン28a,28bが選択的に係合するものである。電動モータ27によってロック操作される場合、ホイールギヤ28が時計回りに回動されてアクティブレバー24は反時計回りに回動される。逆に、電動モータ27によってロック解除操作される場合、ホイールギヤ28が反時計回りに回動されてアクティブレバー24は時計回りに回動される。
第3アーム24dの一側には、貫通孔24aに向って延在する長孔24d2が形成されている。長孔24d2は、後述するオープンリンク26の係合ピン26bが摺動可能に係合するものである。
第3アーム24dには、外周縁部と貫通孔24aとの間に第1および第2係止突起24d3,24d4が設けられている。第1係止突起24d3は、第1ケース部21aの内壁面に設けられた停止部材21gに当接してアクティブレバー24の時計回りの回転を規制する。第2係止突起24d4は、停止部材21gに当接してアクティブレバー24の反時計回りの回転を規制する。
アクティブレバー24は、ハウジング本体21(第1ケース部21a)とアクティブレバー24との間に配設されたトーションスプリング25で付勢されている。トーションスプリング25の一端25aは第1ケース部21aの内壁面に設けた係止孔21hに係止しており、トーションスプリング25の他端25bはアクティブレバー24の第1アーム24bに設けた係止孔24b2に係止している。
アクティブレバー24が主として図2、図8に示すアンロック位置にある場合、アクティブレバー24はトーションスプリング25により時計回りに付勢されている。このとき、アクティブレバー24は第1係止突起24d3が停止部材21gに当接して時計回りの回転が規制されて、図2に示すアンロック位置に位置決め固定されるようになっている。アクティブレバー24が主として図10、図11に示すロック位置にある場合、アクティブレバー24はトーションスプリング25により反時計回りに付勢されている。このとき、アクティブレバー24は第2係止突起24d4が停止部材21gに当接して反時計回りの回転が規制されて、図10、図11に示すロック位置に位置決め固定されるようになっている。
したがって、図2に示すアンロック位置に位置決め固定されているアクティブレバー24は、ロックノブ、キーシリンダ7がロック操作された場合、または電動モータ27によってロック操作される場合、反時計回りに回動されて図10に示すロック位置に位置決め固定される。逆に、ロック位置に位置決め固定されているアクティブレバー24は、ロックノブ、キーシリンダ7がロック解除操作された場合、または電動モータ27によってロック解除操作される場合、時計回りに回動されてアンロック位置に位置決め固定される。
オープンリンク26は、ほぼ棒状に形成されており、オープンレバー22とアクティブレバー24に2点支持されている。オープンリンク26の一端(下端)には、係合孔26aが形成されている。この係合孔26aにオープンレバー22の係合突起22c1が係合している。オープンリンク26の他端(上端)には、係合ピン26bが形成されている。この係合ピン26bは、アクティブレバー24の長孔24d2に摺動可能に係合している。オープンリンク26は、アクティブレバー24が図2に示すアンロック位置に位置している場合に起立状態(アンロック状態)にあり、アクティブレバー24が図10に示すロック位置に位置している場合に傾倒状態(ロック状態)にある。オープンリンク26は、ロック状態のときにはドア2に設けられたアウトサイドハンドル3またはインサイドハンドルの操作力のポール45への伝達が不能となるように構成され、アンロック状態のときにはアウトサイドハンドル3またはインサイドハンドルの操作力のポール45への伝達が可能となるように構成されるものである。
オープンリンク26の他端(上端)には、当接部26cが形成されている。当接部26cは、オープンリンク26が起立状態にあるとき、上方に移動されてリフトレバー46の当接部46aに当接してリフトレバー46を回動させる(当接部46aを押し上げる)ものである。当接部26cは、オープンリンク26が傾倒状態にあるとき、上方に移動されてもリフトレバー46の当接部46aに当接しないようになっている。
オープンリンク26は、後述するキャンセルレバー32が当接する一側面26dが設けられている。キャンセルレバー32の当接部32b1がトーションスプリング33の付勢力によりオープンリンク26の一側面26dに当接されている。これにより、オープンリンク26はキャンセルレバー32によって一側面26dの反対側(図2にて右方向)に押圧されるので、オープンリンク26の係合孔26aはオープンレバー22の係合突起22c1にガタツキなしで係合するとともに、オープンリンク26の係合ピン26bはアクティブレバー24の長孔24d2にガタツキなしで係合する。
オープンリンク26の一側面26dには凹部26eが設けられている。凹部26eは、図9に示すようにアウトサイドハンドル3およびインサイドハンドルの開状態にキャンセルレバー32の当接部32b1が当接する部位に形成されている。すなわち、オープンリンク26が押し上げられると、キャンセルレバー32の当接部32b1がオープンリンク26の一側面26dの形状に応じて移動(回動)する。特に一側面26dの凹部26eが当接部32b1に達すると、キャンセルレバー32が反時計回りに回動してキャンセルレバー32の当接部32c1がリフトレバー46から離間する。したがって、オープンリンク26が押し上げられても、オープンリンク26によって押し上げられたリフトレバー46の当接部46aがキャンセルレバー32の当接部32c1と干渉するのを防ぐことができる。
また、オープンリンク26の係合孔26aはひょうたん型に形成され、係合突起22c1を両側から保持する一対の突起26a1,26a1が形成されるとともに係合孔26aは係合突起22c1より若干大きく形成されている。オープンリンク26が傾倒状態にあっても起立状態にあっても、係合孔26aと係合突起22c1の隙間をできるだけ小さく抑制しかつ確実にオープンリンク26を保持することができる。
電動モータ27は、ハウジング本体21の第1ケース部21aの内壁面に取り付けられている。電動モータ27は、出力軸にウォーム27aを備え、ウォーム27aには、ホイールギヤ28が噛合している。ホイールギヤ28は、第1ケース部21aの内壁面に一体的に形成した支持ボス21iに回転可能に支持されている。支持ボス21iはカバー31の内壁面に凸設される雌ボス31gと嵌合してホイールギヤ28を挟持するようになっている。ホイールギヤ28と第1ケース部21aの内壁面との間にアクティブレバー24が配設されるようになっており、ホイールギヤ28はアクティブレバー24にオーバーラップするように配置されている。
ホイールギヤ28の一側面(第1ケース部21aの内壁面に対面する側面)には、第1および第2係合ピン28a,28bが凸設されている。両係合ピン28a,28bは、ホイールギヤ28の回転中心を通る同一直線上に回転中心を挟んで所定間隔をおいて配置されている。両係合ピン28a,28bのどちらか一方は第3アーム24dの外周に当接し、他方はアクティブレバー24の係合凹部24d1に臨んでいる。
電動モータ27によってロック操作される場合、電動モータ27が駆動され図2に示す状態にあるホイールギヤ28が時計回りに回動される。このとき、係合凹部24d1に臨んでいる第1係合ピン28aが係合凹部24d1に進入して係合し、ホイールギヤ28の回動に伴ってアクティブレバー24は反時計回りに回動される。そして、第2係合ピン28bが第3アーム24dの外周(係合凹部24d1の右側の外周)に当接するとともに第1係合ピン28aが係合凹部24d1から退出すると、電動モータ27の駆動が停止されホイールギヤ28の駆動が停止されてアクティブレバー24がロック位置に位置決め固定される。一方、電動モータ27によってロック解除操作される場合、前述したロック動作と逆の動作によってホイールギヤ28が反時計回りに回動されてアクティブレバー24は時計回りに回動される。そして、図2に示す位置にホイールギヤ28が停止されてアクティブレバー24がアンロック位置に位置決め固定される。
アイドルレバー29は、主として図4に示すように、ハウジング本体21の第1ケース部21aの内壁から外側(第2ケース部21bの延在方向)に向けて立設された筒状の支承部21jに回動可能に取り付けられている。アイドルレバー29は、支承部21jに支承される軸部29aと、軸部29aの一端に一体的に形成されたアイドルレバー部29bと、軸部29aの他端に一体的に形成された入力部材である連結レバー部(キーレバー)29cから構成されている。
アイドルレバー部29bは図2に示すように扇状に形成されており、軸部29aの回転軸と同一の回転軸回りに回動する。アイドルレバー部29bの両側端には一対の当接壁29b1,29b2が形成されている。当接壁29b1,29b2の間には、アクティブレバー24の第2アーム24cに形成されている当接部24c1が遊嵌するように配置されている。連結レバー部29cは、図4において紙面垂直下方向に延在されており、軸部29aの回転軸と同一の回転軸回りに回動する。連結レバー部29cの先端部は、ドア2の外側に設けたアウトサイドハンドル3に付設された操作部であるキーシリンダ7に連結部材であるキーリンク6を介して連結されている。すなわち、キーリンク6の一端(下端)は連結レバー部29cの先端部に挿着され、キーリンク6の他端(上端)はキーシリンダ7と一体回転するアーム部7aの先端部に挿着されている。
キーシリンダ7がロック操作された場合(図1にて反時計回りに回動された場合)、キーリンク6が引き上げられて連結レバー部29cが図2にて時計回りに回動されて図2に示す状態にあるアイドルレバー部29bが時計回りに回動される。このとき、アイドルレバー部29bの当接壁29b1が、アクティブレバー24の第2アーム24cに形成されている当接部24c1に当接し、アイドルレバー部29bの回動に伴ってアクティブレバー24は反時計回りに回動される。そして、アクティブレバー24がロック位置に位置決め固定される。一方、キーシリンダ7がロック解除操作された場合(図1にて時計回りに回動された場合)、前述したロック動作と逆の動作によってアイドルレバー部29bが反時計回りに回動されて、アイドルレバー部29bの当接壁29b2によりアクティブレバー24は時計回りに回動される。そして、アクティブレバー24がアンロック位置(図2に示す位置)に位置決め固定される。
カバーユニット30は、主として図3に示すように、カバー31に設けられる、キャンセルレバー32、トーションスプリング33およびインサイドレバー34を備えている。
キャンセルレバー32は、カバー31の内壁面に設けた支承ボス31aの貫通穴に嵌着される取付ピン31bによって回動可能に支承されている。キャンセルレバー32は、屈曲形状に形成されており、折れ曲がった部分に設けられた貫通孔32aから一方向に延設される第1アーム32bと、他方向に延設される第2アーム32cを有している。第1および第2アーム32b,32cの各先端部には、当接部32b1,32c1がそれぞれ形成されている。当接部32b1,32c1がそれぞれ一当接端部,他当接端部である。当接部32b1は、オープンリンク26の一側面26dに当接するものである。当接部32c1は、リフトレバー46の当接部46aに離脱可能に当接するものである。キャンセルレバー32は、被掛止手段を構成するポール45からの作動力をオープンリンク26に作用させてロック状態のオープンリンク26をアンロック状態に変更させるものである。
キャンセルレバー32は、カバー31とキャンセルレバー32との間に配設されたトーションスプリング33で付勢されている。トーションスプリング33は、支承ボス31aに嵌合している。トーションスプリング33の一端33aはカバー31の内壁面に立設した係止ピン31cに係止しており、トーションスプリング33の他端33bはキャンセルレバー32の第2アーム32cに設けた係止突起32c2に係止している。これにより、キャンセルレバー32は、図3にて時計回りに(図2にて反時計回りに)付勢されるようになっており、キャンセルレバー32の第1アーム32bの当接部32b1が所定方向(図3にて左方向、図2にて右方向)に付勢されるようになっている。また、この当接部32b1がトーションスプリング33の付勢力によってオープンリンク26の一側面26dに常に当接して、当接部32b1がオープンリンク26の一側面26dを常に所定方向に押圧するようになっている。
インサイドレバー34は、貫通孔34aを備え、カバー31の内壁面に設けた貫通穴31dに嵌着される取付ピン31eによって回動可能に支承されている。インサイドレバー34は、貫通孔34aから一方向に延設されるアーム34bを有している。アーム34bの先端部および中間部には連結部34b1および当接部34b2がそれぞれ形成されている。連結部34b1には、ドア2の車内側に設けた図示しないインサイドハンドルが連結部材(ケーブルなど)を介して連結されている。当接部34b2は、オープンレバー22の当接部22c2が離脱可能に当接するものである。
インサイドレバー34は、インサイドハンドルが開操作されない通常時には、連結部材との連結によって図3に示す(図2の二点鎖線にて示す)通常位置に位置決めされる。一方、インサイドレバー34は、インサイドハンドルが開操作される操作時には、インサイドレバー34が図2にて時計回りに回動されて当接部34b2がオープンレバー22の当接部22c2に当接する。そして、オープンレバー22の第2アーム22cの先端部が押し上げられてオープンレバー22がトーションスプリング23の付勢力に抗して図4にて時計回りに回動される。インサイドハンドルが閉操作されると、トーションスプリング23の付勢力によってオープンレバー22およびインサイドレバー34が元の位置に戻る。
サブベースユニット40は、図5および図6に示すように、サブベースハウジング41に設けられる、サブベースプレート42、ベースプレート43、ラッチ44、ポール45、リフトレバー46およびトーションスプリング47を備えている。
サブベースプレート42およびベースプレート43は、サブベースハウジング41の後側壁41aを内側および外側から挟むように取り付けられている。サブベースハウジング41には、自動車のボディーに設けた掛止手段であるストライカ50が入出する溝41bが形成されている。ベースプレート43には、溝41bと同様にストライカ50が入出する溝43aが形成されている。サブベースハウジング41の後側壁41aの外壁には溝41bの上部および下部に渡って凹部(図示省略)がそれぞれ形成されており、上凹部にはラッチ44が収容され、下凹部にはポール45が収容されている。すなわち、ラッチ44およびポール45は、サブベースハウジング41(後側壁41a)とサブベースプレート42との間に配設されている。
ラッチ44は、コ字状に形成されており、一対の突起部44a,44bと、突起部44a,44bの間に形成されていてストライカ50が入出する開口部44cとを有している。ラッチ44は、サブベースハウジング41を貫通してサブベースプレート42およびベースプレート43に装架される支持ピン44dによって回転可能に支持されている。ラッチ44は、図示しないトーションスプリングによって図5にて時計回りに付勢されるようになっている。ドア2が開いているときには、ラッチ44は、トーションスプリングの付勢力によって図5にて二点鎖線で示す位置に位置決め固定されている。このとき、ラッチ44の開口部44cがサブベースハウジング41の溝41bに一致するようになっている。
ポール45は、ブロック状の係止部45aと、係止部45aに略直交して延びる軸部45bとから構成されている。軸部45bは、サブベースハウジング41を貫通してサブベースプレート42およびベースプレート43に回転可能に軸架されている。ポール45の軸部45bの外周には、サブベースプレート42とサブベースハウジング41との中間部位にトーションスプリング47が嵌合している。トーションスプリング47の一端はポール45の係止部45aに係止され、他端はサブベースプレート42に係止されている。ポール45は、トーションスプリング47の付勢力によって図5にて反時計回りに(図6にて時計回りに)付勢されている。また、このように付勢されているポール45は、図示しない規制部材によって反時計回りの回転が規制されて、図5に示す通常位置に位置決め固定されている。
さらに、ポール45の軸部45bには、係止部45aの反対端にリフトレバー46が一体回転可能に嵌着されている。リフトレバー46の先端部には、当接部46aが形成されている。当接部46aは、オープンリンク26の当接部26cが離脱可能に当接するものである。リフトレバー46は、ポール45と一体的に回動するので、トーションスプリング47の付勢力によって図5にて反時計回りに(図6にて時計回りに)付勢されている。また、リフトレバー46は、図示しない規制部材によってポール45の反時計回りの回転が規制されることにより、反時計回りの回転が規制されて、図6で実線にて示す通常位置に位置決め固定されている。
ドア2が開いているときには、ラッチ44は、トーションスプリングの付勢力によって図5にて二点鎖線で示す位置に位置決め固定されている。この開いているドア2を閉じるときには、サブベースハウジング41の溝41bに沿って相対的に進入してきたストライカ50がラッチ44の突起部44bの内壁面に当接し、ラッチ44がトーションスプリングの付勢力に抗して反時計回りに回動される。この間、ポール45の係止部45aは当接する突起部44bおよび44aによって押し下げられ付勢力に抗してポール45が時計回りに回動される。最終的に、ラッチ44は図5にて実線で示す位置まで回動し、ポール45の係止部45aがラッチ44の突起部44aに係止することによって回り止めされて位置決め固定される。これにより、ストライカ50とラッチ44が掛止する掛止状態が保持される。このようにラッチ44とポール45によって被掛止手段が構成されている。
この掛止状態において、ドア2が開操作されると、リフトレバー46が図5にて時計回りに回動されこれに伴ってポール45も同一回りに回転してポール45の係止部45aがラッチ44の突起部44aから係脱する。このとき、ラッチ44はトーションスプリングの付勢力で図5で二点鎖線にて示す位置まで回動復帰し、ラッチ44の開口部44cがサブベースハウジング41の溝41bに一致する。この状態では、ストライカ50はラッチ44の開口部44cおよびサブベースハウジング41の溝41bから退出可能となる。これにより、ストライカ50とラッチ44が掛止する掛止状態が解除される。
アウトサイドハンドル3は、図1および図7に示すように、一対の取付部3aおよび取っ手部3bから構成されている。一対の取付部3aは、ドア2に装架されている回転軸2aに回転可能に取り付けられている。一対の取付部3aの各一端には取っ手部3bが一体的に接続されている。一対の取付部3aのいずれか一方の他端にはオープンロッド4の上端が連結されている。このオープンロッド4の上端は抜け防止部材5を介して取付部3aに取り付けられている。取っ手部3bは操作者(運転者)によって開閉されるものであり、取っ手部3bの両端部に一対の取付部3aが接続されている。なお、取っ手部3bは図示しない付勢手段によって回転軸2aを中心に時計回りに付勢されている。これにより、操作者によってアウトサイドハンドル3を開操作すると、付勢力に抗して取っ手部3bが回転軸2aを中心に図7において反時計回りに回動されオープンロッド4が押し下げられてオープンレバー22が回動される。
また、抜け防止部材5は、例えば特開2000−073629号公報に示されているスナップ9と同様な構造をしている。抜け防止部材5は、硬質の樹脂材料で形成され、取付部3aに首振回動可能に取り付けられ、オープンロッド4を係脱可能に保持する。図7では、実線でオープンロッド4を保持して抜け防止する抜け防止部材5を示し、二点破線でオープンロッド4を保持していない抜け防止部材5を示している。
次に、このように構成された自動車用ドアロック装置1の作動について図8から図11を参照して説明する。まず、自動車用ドアロック装置1が図8に示すアンロック状態でかつドア2の開操作を行っていないドア非操作状態である場合において、ドア2の開操作が行われた場合について図9を参照して説明する。図8に示すアンロック状態でかつドア非操作状態である自動車用ドアロック装置1においては、図2に示す状態と同様に、オープンレバー22は通常位置に位置決め固定され、アクティブレバー24はアンロック位置に位置決め固定され、これら両レバー22,24によって支持されるオープンリンク26は起立状態である。キャンセルレバー32は、トーションスプリング33の付勢力で押圧されてオープンリンク26の一側面26dに当接した状態で位置決め固定されている。リフトレバー46は、通常位置に位置決め固定されている。
この状態でアウトサイドハンドル3の開操作が行われると、オープンロッド4が下方に押動される。これにより、図9に示すように、通常位置に位置するオープンレバー22がトーションスプリング23の付勢力に抗して回動されて第2アーム22cの先端部が上方に移動する。これに伴って、オープンリンク26が起立状態のまま上方に押し上げられる。そして、オープンリンク26の当接部26cが通常位置に位置するリフトレバー46の当接部46aを押動して、リフトレバー46がトーションスプリング47の付勢力に抗して回動される。これに伴って、通常位置に位置するポール45の係止部45aも回動する。このとき、係止部45aがラッチ44に係合していれば係脱されて、ストライカ50とラッチ44が掛止する掛止状態が解除可能となる。
この場合、オープンリンク26とキャンセルレバー32の関係においては、オープンリンク26はキャンセルレバー32によって一側面26dの反対側(図9にて右方向)に押圧されるので、オープンリンク26の係合孔26aはオープンレバー22の係合突起22c1にガタツキなしで係合するとともに、オープンリンク26の係合ピン26bはアクティブレバー24の長孔24d2にガタツキなしで摺動する。また、オープンリンク26が押し上げられて一側面26dの凹部26eが当接部32b1に達すると、キャンセルレバー32が反時計回りに回動してキャンセルレバー32の当接部32c1がリフトレバー46から離間する。したがって、オープンリンク26が押し上げられても、オープンリンク26によって押し上げられたリフトレバー46の当接部46aがキャンセルレバー32の当接部32c1と干渉するのを防ぐことができる。
また、インサイドハンドルの開操作が行われる場合、通常位置に位置するインサイドレバー34が図9にて時計回りに回動されて当接部34b2がオープンレバー22の当接部22c2に当接する。そして、オープンレバー22の第2アーム22cの先端部が押し上げられる。その後は、アウトサイドハンドル3の開操作による動作と同様に作動する。
次に、図8に示すアンロック状態でかつドア非操作状態である自動車用ドアロック装置1において、ロック操作が行われた場合について図10を参照して説明する。ロックノブ、キーシリンダ7がロック操作された場合、または電動モータ27によってロック操作される場合、図8に示すアンロック位置に位置決め固定されているアクティブレバー24は上述したように反時計回りに回動される。そして、第2係止突起24d4が停止部材21gに当接して反時計回りの回転が規制されて、図10に示すロック位置に位置決め固定される。これにより、起立状態であったオープンリンク26は傾倒状態となる。また、オープンリンク26に当接しているキャンセルレバー32はトーションスプリング33の付勢力に抗して時計回りに回動されて、キャンセルレバー32の当接部32c1がリフトレバー46の当接部46aに接近した位置まで移動される。その位置は押し上げられたリフトレバー46の当接部46aがキャンセルレバー32の当接部32c1に当接可能な位置である。
さらに、図10に示すロック状態でかつドア非操作状態である自動車用ドアロック装置1において、ドア2の開操作が行われた場合について図11を参照して説明する。図10に示す状態でインサイドハンドルの開操作が行われると、図11に示すように、通常位置に位置するインサイドレバー34が時計回りに回動されるとともにオープンレバー22がトーションスプリング23の付勢力に抗して回動されて、第2アーム22cの先端部が上方に移動する。これに伴って、オープンリンク26が傾倒状態のまま上方に押し上げられる。しかし、オープンリンク26の当接部26cが通常位置に位置するリフトレバー46の当接部46aに当接しないので、リフトレバー46が回動されない。したがって、ポール45の係止部45aは回動しない。このとき、係止部45aがラッチ44に係合していれば係脱されないので、ストライカ50とラッチ44が掛止する掛止状態は解除不能である。
また、アウトサイドハンドル3の開操作が行われる場合、オープンロッド4が下方に押動され、通常位置に位置するオープンレバー22がトーションスプリング23の付勢力に抗して回動されて、第2アーム22cの先端部が上方に移動する。その後は、インサイドハンドルの開操作による動作と同様に作動する。
次に、上述した自動車用ドアロック装置1の組み立てについて説明する。第2ユニットであるハウジングユニット10は、それぞれ予め一体化されたハウジング本体ユニット20とカバーユニット30とを一体化して予め組み立てられる。ハウジング本体ユニット20は、図2に示すように、ハウジング本体21に、オープンレバー22、トーションスプリング23、アクティブレバー24、トーションスプリング25、オープンリンク26、電動モータ27、ホイールギヤ28およびアイドルレバー29などを組み付けて、予め一体化されている。また、カバーユニット30は、図3に示すように、カバー31に、キャンセルレバー32、トーションスプリング33およびインサイドレバー34などを組み付けて、予め一体化されている。ハウジング本体ユニット20とカバーユニット30を組み付けて一体化すると、図4に示すように、ハウジングユニット10が形成される。
一方、第1ユニットであるサブベースユニット40は、図5および図6に示すように、サブベースハウジング41に、サブベースプレート42、ベースプレート43、ラッチ44、ポール45、リフトレバー46およびトーションスプリング47などを組み付けて、予め一体化されている。
このように組み立てられたサブベースユニット40をハウジングユニット10に組み付けて、自動車用ドアロック装置1は図12に示すように予め一体化されている。
そして、このように組み立てられた自動車用ドアロック装置1には、オープンロッド4が連結される。オープンロッド4の下端がオープンレバー22の連結孔22b1に挿入されて組み付けられる。この連結されたオープンロッド4を保持するために、図4、図12、図13に示すように、第2ケース部21bの外周壁面に保持部60が設けられている。
保持部60はハウジング本体21と一体的に形成されている。保持部60はハウジング本体21と同様に樹脂部材で形成されている。保持部60はハウジング本体21の外壁面であってオープンレバー22からみてドア2に取り付けられたアウトサイドハンドル3側の部位に設けられている。なお、保持部60はサブベースハウジング41に一体的に形成されてもよい。保持部60はオープンロッド4を仮組み位置に係脱可能に保持するものである。この場合、オープンロッド4はその一端がオープンレバー22に組み付けられた状態である。保持部60は、主として図13に示すように、アウトサイドハンドル3と連結状態であるオープンロッド4の連結位置に向けて開口するように形成されている。仮組み位置は図1では一点破線で示すように保持部60に保持されていてアウトサイドハンドル3に連結する前のオープンロッド4の位置であり、連結位置は図1では実線で示すようにアウトサイドハンドル3に連結された後のオープンロッド4の位置である。なお、図12ではオープンロッド4が仮組み位置に保持されている状態を示しており、連結位置は二点破線で示している。さらに、保持部60は、アウトサイドハンドル3と連結している連結状態であるオープンロッド4の作動範囲外に設けられている。これにより、オープンレバー22に連結されたオープンロッド4は、図12に示すように、保持部60によって仮止め位置に保持される。
そして、オープンロッド4が仮止め位置に保持された状態で自動車用ドアロック装置1が自動車のドア2の取付位置に運ばれてドア2に組み付けられる。その後、仮止め位置に保持されているオープンロッド4(図1にて一点破線で示す)が保持部60から取り外されてオープンロッド4の上端がアウトサイドハンドル3の取付部3aに連結され、抜け防止部材5が取り付けられる。
上述の説明から明らかなように、この第1実施形態においては、オープンロッド4が組み付けられた自動車用ドアロック装置1をドア2に組み付ける際に、オープンロッド4が保持部60によって仮組み位置に保持されているので、作業者がオープンロッド4を保持する必要がなくなり、組付性を向上させることができる。また、その後、オープンロッド4を操作ハンドルであるアウトサイドハンドル3に連結する際に、仮組み位置に位置決めされているオープンロッド4を保持部60から外してアウトサイドハンドル3の所定の連結先に連結すればよいので、狭いスペースのドア内部にあっても容易に作業でき、組付性を向上させることができる。
また、保持部60はアウトサイドハンドル3と連結状態であるオープンロッド4の連結位置に向けて開口するように形成されている。これにより、オープンロッド4の保持部60から取り外される方向に連結位置が位置することになるので、仮組み位置に保持されているオープンロッドを簡単かつ確実に連結位置に移動することができる。
また、保持部60はアウトサイドハンドル3と連結している連結状態であるオープンロッド4の作動範囲外に設けられているので、オープンロッド4が支障なく作動し、アウトサイドハンドル3を支障なく操作することができる。
また、一端をオープンレバー22に組み付けられた状態のオープンロッド4を備えた自動車用ドアロック装置1をドア2に組み付ける際に、オープンロッド4が保持部60によって仮組み位置に保持されているので、作業者がオープンロッド4を保持する必要がなくなり、組付性を向上させることができる。また、ドア2に組み付けられている自動車用ドアロック装置1のオープンロッド4の一端はオープンレバー22に連結しており、オープンロッド4は保持部60によってオープンロッド4の他端側が操作ハンドル3側に延在される仮組み位置に保持されている。したがって、オープンロッド4を操作ハンドル3に連結する際に、仮組み位置に位置決めされているオープンロッド4を保持部60から外してオープンロッド4の他端を操作ハンドル3の所定の連結先に連結するだけでよいので、狭いスペースのドア内部にあっても容易に作業でき、組付性を向上させることができる。
なお、上述した第1実施形態においては、保持部60によってオープンロッド4を係脱可能に保持するようにしたが、オープンロッド4およびハウジングAの何れか一方に係合凸部を設け、他方に係合凸部と係脱可能に係合する係合凹部を設け、係合凸部および係合凹部によってオープンロッド4を仮組み位置に係脱可能に保持するようにしてもよい。例えば、ハウジングAに係合凹部を設けるとともに、断面C字状に形成されてオープンロッド4に係脱可能に嵌着されるスナップに、前記ハウジングAの係合凹部に係脱可能な係合凸部を設ける。これによれば、オープンロッド4が組み付けられた自動車用ドアロック装置1をドア2に組み付ける際に、オープンロッド4が係合凸部および係合凹部の係合によって仮組み位置に保持されているので、作業者がオープンロッド4を保持する必要がなくなり、組付性を向上させることができる。また、その後、オープンロッド4を操作ハンドルに連結する際に、仮組み位置に位置決めされているオープンロッドの係合を外して操作ハンドルの所定の連結先に連結すればよいので、狭いスペースのドア内部にあっても容易に作業でき、組付性を向上させることができる。
この第1実施形態では、ハウジングAに係合凸部を設ける場合、係合凸部は操作ハンドルと連結している連結状態であるオープンロッドの作動範囲外に設けられるのが好ましい。これによれば、オープンロッドが支障なく作動し、操作ハンドルを支障なく操作することができる。
また、上述した第1実施形態においては、連結部材であるオープンロッド4は、当該自動車用ドアロック装置1が搭載されるドア2の種類(自動車の種類)に関係なく所定形状に形成された被保持部を有することが好ましく、保持部60は、被保持部の何れかの部分を保持可能な位置に配設されることが好ましい。所定形状は、アウトサイドハンドル(操作部)3までの経路のうち各種ドアに共通の経路に応じた形状である。これによれば、取り付け先のドアの種類が異なっても、すなわちアウトサイドハンドル(操作部)3までの経路が異なってその経路に応じて形成されるオープンロッド4の形状が異なっても、所定形状に形成された被保持部が保持部によって保持されるため、オープンロッド4を確実に自動車用ドアロック装置1に保持することができる。
また、前記被保持部は、オープンロッド4のオープンレバー(入力部材)22に連結される入力部材側端部に形成されていることが好ましい。これによれば、オープンロッド(連結部材)4のオープンレバー22への組付性を向上することができ、また、自動車用ドアロック装置1を多種ドア(多車種)に容易に対応させることができる。
2)第2実施形態
次に、本発明による自動車用ドアロック装置の第2実施形態について図14および図15を参照して説明する。図14はこの自動車用ドアロック装置を示す全体斜視図であり、図15はオープンロッド4を保持した状態を示す部分斜視図である。
上記第1実施形態においては、連結部材を保持部60により単独で保持するようにしたが、本第2実施形態においては、連結部材の一部分を所定方向に付勢されている入力部材と凸部とによって挟持することにより、連結部材を仮組み位置に係脱可能に保持するようにしている。
具体的には、操作部はアウトサイドハンドル(操作ハンドル)3であり、連結部材はオープンロッド4であり、入力部材は所定方向に付勢されているオープンレバー22であり、オープンロッド4の一部分を所定方向に付勢されているオープンレバー22と凸部61とによって挟持することにより、オープンロッド4を仮組み位置(図15にて二点破線で示す)に係脱可能に保持する。
凸部61は、ハウジング本体21の外壁面であって、オープンレバー22とによりオープンロッド4を挟持可能な位置に形成されている。なお、ハウジング本体21でなく自動車用ドアロック装置1のハウジングであれば何れの部分に凸部61を形成してもよい。また、凸部61は、アウトサイドハンドル(操作ハンドル)3と連結している連結状態であるオープンロッド4の作動範囲外に設けられている。
なお、オープンロッド4は、当該自動車用ドアロック装置1が搭載されるドアの種類(車種)に関係なく所定形状に形成された被保持部4aを有し、保持部である凸部61は、被保持部4aの何れかの部分を保持可能な位置に配設されるのが好ましい。これによれば、取り付け先のドアの種類が異なっても、すなわちアウトサイドハンドル(操作部)3までの経路が異なってその経路に応じて形成されるオープンロッド4の形状が異なっても、所定形状に形成された被保持部が保持部によって保持されるため、オープンロッド4を確実に自動車用ドアロック装置1に保持することができる。
また、被保持部4aは、オープンロッド4のオープンレバー22に連結される入力部材側端部に形成されるのが好ましい。これによれば、オープンロッド(連結部材)4のオープンレバー22への組付性を向上することができ、また、自動車用ドアロック装置1を多種ドア(多車種)に容易に対応させることができる。
このように構成された自動車用ドアロック装置によれば、オープンロッド4(連結部材)がオープンレバー22(入力部材)に組み付けられた自動車用ドアロック装置をドアに組み付ける際に、オープンロッド4の一部分が、所定方向に付勢されているオープンレバー22と凸部61との挟持によって仮組み位置に保持されているので、作業者がオープンロッド4を保持する必要がなくなり、組付性を向上させることができる。また、その後、オープンロッド4をアウトサイドハンドル3(操作部)に連結する際に、仮組み位置に位置決めされているオープンロッド4を、オープンレバー22を付勢している付勢力に抗して所定方向と逆方向に押動しながら外してアウトサイドハンドル3の所定の連結先に連結すればよいので、狭いスペースのドア内部にあっても容易に作業でき、組付性を向上させることができる。
また、凸部61は、アウトサイドハンドル3と連結している連結状態であるオープンロッド4の作動範囲外に設けられているので、オープンロッド4が支障なく作動し、アウトサイドハンドル3を支障なく操作することができる。
3)第3実施形態
次に、本発明による自動車用ドアロック装置の第3実施形態について図16を参照して説明する。図16はこの自動車用ドアロック装置においてキーリンク6を保持した状態を示す部分斜視図である。
上記第1実施形態においては、連結部材を自動車用ドアロックのハウジングに設けた保持部60により単独に保持するようにしたが、本第3実施形態においては、入力部材に形成された係合凹部に連結部材の一部分を係止することにより、連結部材を仮組み位置に係脱可能に保持するようにしている。
具体的には、操作部はキーシリンダ7であり、連結部材はキーリンク6であり、入力部材は連結レバー部(キーレバー)29cである。連結レバー部29cは、キーリンク6の連結レバー部29cに連結される入力部材側端部が係脱可能に挿入される連結孔29c1を有している。連結レバー部29cには、キーリンク6が係脱可能に係合する保持部である係合凹部29c2が形成されている。係合凹部29c2は連結孔29c1を中心とした円周上に径方向に開放されて形成されている。なお、係合凹部29c2はキーシリンダ7と連結している連結状態であるキーリンク6の作動範囲外に設けられている。
連結孔29c1に挿入されているキーリンク6は該連結孔29c1を中心に回動可能である。このようにキーリンク6を回動させてその一部分を係合凹部29c2に係止することにより、キーリンク6を仮組み位置(図16にて二点破線で示す)に係脱可能に保持する。
なお、キーリンク6は、当該自動車用ドアロック装置1が搭載されるドアの種類(車種)に関係なく所定形状に形成された被保持部6aを有し、保持部は、被保持部6aの何れかの部分に対して係脱可能な係合凹部29c2であるのが好ましい。これによれば、取り付け先のドアの種類が異なっても、すなわちキーシリンダ(操作部)7までの経路が異なってその経路に応じて形成されるキーリンク6の形状が異なっても、所定形状に形成された被保持部6aが保持部29c2によって保持されるため、キーリンク6を確実に自動車用ドアロック装置1に保持することができる。
このように構成された自動車用ドアロック装置によれば、連結孔29c1に挿入されているキーリンク6(連結部材)が該連結孔29c1を中心に回動されキーリンク6の一部分が係合凹部29c2に係止されることにより、キーリンク6が仮組み位置に係脱可能に保持されている。このようにキーリンク6が保持されている自動車用ドアロック装置をドアに組み付ける際に、作業者がキーリンク6を保持する必要がなくなり、組付性を向上させることができる。また、その後、キーリンク6をキーシリンダ7(操作部)に連結する際に、仮組み位置に位置決めされているキーリンク6を回動させ係止を外してキーシリンダ7の所定の連結先に連結すればよいので、狭いスペースのドア内部にあっても容易に作業でき、組付性を向上させることができる。また、連結部材が自動車用ドアロック装置1の本体から遠い経路を通る場合であっても、確実に保持することができる。
また、係合凹部29c2は連結孔29c1を中心とした円周上に径方向に開放されて形成されているので、キーリンク6を回動させることによりキーリンク6の係合・解除を容易に行うことができる。
また、係合凹部29c2はキーシリンダ7と連結している連結状態であるキーリンク6の作動範囲外に設けられているので、キーリンク6が支障なく作動し、キーシリンダ7を支障なく操作することができる。
なお、上述した第3実施形態においては、係合凹部を入力部材の側面に形成された断面C字状に形成された把持部で構成するようにしてもよい。これによれば、連結部材をより強固に保持することができる。
なお、本発明は、操作部がインサイドハンドル、ロックノブであり、入力部材がインサイドレバー34、アクティブレバー24であり、連結部材がそれぞれの操作部と入力部材を連結する連結部材である場合にも適用することができる。
本発明による自動車用ドアロック装置の第1実施形態を搭載したドアを示す正面図である。 本発明による自動車用ドアロック装置の第1実施形態のハウジング本体ユニットを示す左側面図である。 本発明による自動車用ドアロック装置の第1実施形態のカバーユニットを示す右側面図である。 本発明による自動車用ドアロック装置の第1実施形態のハウジングユニットを示す正面図である。 本発明による自動車用ドアロック装置の第1実施形態のサブベースユニットを示す正面図である。 本発明による自動車用ドアロック装置の第1実施形態のサブベースユニットを示す背面図である。 図1に示すアウトサイドハンドルを示す側面図である。 本発明による自動車用ドアロック装置のアンロック状態における各構成部材の動作状態を示す側面図である。 本発明による自動車用ドアロック装置のアンロック状態におけるインサイドハンドル操作による各構成部材の動作状態を示す側面図である。 本発明による自動車用ドアロック装置のロック状態における各構成部材の動作状態を示す側面図である。 本発明による自動車用ドアロック装置のロック状態におけるインサイドハンドル操作による各構成部材の動作状態を示す側面図である。 オープンロッドを保持する本発明による自動車用ドアロック装置の第1実施形態を示す背面図である。 オープンロッドを保持する本発明による自動車用ドアロック装置の第1実施形態を示す部分拡大上面図である。 本発明による自動車用ドアロック装置の第2実施形態を示す全体斜視図である。 図14のオープンロッドを仮組み位置に保持した状態を示す部分斜視図である。 本発明による自動車用ドアロック装置の第3実施形態においてキーリンクを仮組み位置に保持した状態を示す部分斜視図である。
符号の説明
1…自動車用ドアロック装置、2…ドア、3…アウトサイドハンドル(操作ハンドル、操作部)、4…オープンロッド、4a,6a…被保持部、5…抜け防止部材、6…キーリンク、7…キーシリンダ(操作部)、10…ハウジングユニット、20…ハウジング本体ユニット、21…ハウジング本体、22…オープンレバー、23…トーションスプリング、24…アクティブレバー、25…トーションスプリング、26…オープンリンク、26a…係合孔、26b…係合ピン、26c…当接部、26d…一側面、26e…凹部、27…電動モータ、28…ホイールギヤ、29…アイドルレバー、29c…連結レバー部(キーレバー)、29c1…連結孔、29c2…係合凹部(保持部)、30…カバーユニット、31…カバー、32…キャンセルレバー、32a…貫通孔、32b…第1アーム、32b1…当接部(一当接端部)、32c…第2アーム、33…トーションスプリング、34…インサイドレバー、40…サブベースユニット、41…サブベースハウジング、42…サブベースプレート、43…ベースプレート、44…ラッチ、45…ポール、46…リフトレバー、47…トーションスプリング、50…ストライカ、60…保持部、61…凸部(保持部)、A…ハウジング、B…作動機構。

Claims (17)

  1. 自動車のドアに取り付けられた操作部に連結部材を介して連結される自動車用ドアロック装置において、
    前記連結部材を仮組み位置に係脱可能に保持する保持部を備えたことを特徴とする自動車用ドアロック装置。
  2. 自動車のドアに取り付けられた操作ハンドルにオープンロッドを介して連結される自動車用ドアロック装置において、
    前記オープンロッドを仮組み位置に係脱可能に保持する保持部を備えたことを特徴とする自動車用ドアロック装置。
  3. 請求項2において、前記保持部は、前記操作ハンドルと連結している連結状態であるオープンロッドの連結位置に向けて開口するように形成されていることを特徴とする自動車用ドアロック装置。
  4. 請求項2または請求項3において、前記保持部は、前記操作ハンドルと連結状態であるオープンロッドの作動範囲外に設けられていることを特徴とする自動車用ドアロック装置。
  5. 自動車のドアに取り付けられた操作ハンドルにオープンロッドを介して連結される自動車用ドアロック装置において、
    前記オープンロッドおよび前記自動車用ドアロック装置のハウジングの何れか一方に係合凸部を設け、他方に係合凸部と係脱可能に係合する係合凹部を設け、前記係合凸部および係合凹部によって前記オープンロッドを仮組み位置に係脱可能に保持することを特徴とする自動車用ドアロック装置。
  6. 請求項5において、前記ハウジングに前記係合凸部を設ける場合、前記係合凸部は、前記操作ハンドルと連結している連結状態であるオープンロッドの作動範囲外に設けられていることを特徴とする自動車用ドアロック装置。
  7. 自動車のドアに取り付けられた操作ハンドルにオープンロッドを介して連結されるオープンレバーを備えた自動車用ドアロック装置において、
    一端をオープンレバーに組み付けられた状態のオープンロッドを仮組み位置に係脱可能に保持する保持部を、ハウジングの外壁面であって前記オープンレバーからみて前記ドアに取り付けられた前記操作ハンドル側の部位に設けたことを特徴とする自動車用ドアロック装置。
  8. 請求項1において、前記連結部材が連結される入力部材を備え、
    前記入力部材は所定方向に付勢されており、前記保持部は当該自動車用ドアロック装置のハウジングに形成されている凸部であり、
    前記連結部材の一部分を前記所定方向に付勢されている前記入力部材と前記凸部とによって挟持することにより、前記連結部材を仮組み位置に係脱可能に保持することを特徴とする自動車用ドアロック装置。
  9. 請求項8において、前記凸部は、前記操作部と連結している連結状態である前記連結部材の作動範囲外に設けられていることを特徴とする自動車用ドアロック装置。
  10. 請求項8または請求項9において、前記操作部は操作ハンドルであり、前記連結部材はオープンロッドであり、前記入力部材はオープンレバーであり、
    前記オープンロッドの一部分を前記所定方向に付勢されている前記オープンレバーと前記凸部とによって挟持することにより、前記オープンロッドを仮組み位置に係脱可能に保持することを特徴とする自動車用ドアロック装置。
  11. 請求項1および請求項8から請求項10の何れか一項において、前記連結部材は、所定形状に形成された被保持部を有し、
    前記保持部は、前記被保持部の何れかの部分を保持可能な位置に配設されたことを特徴とする自動車用ドアロック装置。
  12. 請求項11において、前記被保持部は、前記連結部材の前記入力部材に連結される入力部材側端部に形成されていることを特徴とする自動車用ドアロック装置。
  13. 請求項1において、前記連結部材が連結される入力部材を備え、
    前記入力部材は、前記連結部材の前記入力部材に連結される入力部材側端部が係脱可能に挿入される連結孔を有し、
    前記保持部は前記入力部材に形成されて前記連結部材の一部分が係脱可能に係合する係合凹部であり、
    前記連結孔に挿入されている前記連結部材を該連結孔を中心に回動して、前記連結部材の一部分を前記係合凹部に係止することにより、前記連結部材を仮組み位置に係脱可能に保持することを特徴とする自動車用ドアロック装置。
  14. 請求項13において、前記係合凹部は前記連結孔を中心とした円周上に径方向に開放されて形成されていることを特徴とする自動車用ドアロック装置。
  15. 請求項13において、前記係合凹部は前記入力部材の側面に形成された断面C字状に形成された把持部であることを特徴とする自動車用ドアロック装置。
  16. 請求項13から請求項15の何れか一項において、前記係合凹部は前記操作部と連結している連結状態である前記連結部材の作動範囲外に設けられていることを特徴とする自動車用ドアロック装置。
  17. 請求項13から請求項16の何れか一項において、前記連結部材は、所定形状に形成された被保持部を有し、
    前記保持部は、前記被保持部の何れかの部分に対して係脱可能な係合凹部であることを特徴とする自動車用ドアロック装置。
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