JP2007118464A - 樹脂成形用金型および樹脂成形方法 - Google Patents

樹脂成形用金型および樹脂成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】型ズレを発生させずに高精度な型締めが長期維持可能な樹脂成形用金型を提供する。
【解決手段】メインポスト15を上側型板7に固定し、下側型板8に下側型板ガイドブッシュ16、上側取り付け板3に上型取り付け板ガイドブッシュ17をそれぞれ設け、上型取り付け板3にランナーストリッパ用ガイドポスト18を固定し、ランナーストリッパプレート12にランナーストリッパ用ブッシュ19を設けることで、メインポスト15が上プラテン1の熱影響を直接受けない構造とし、メインポスト15のカジリによる型締不良解消を可能とし、位置決めガイド6に極端な負担を掛けず、磨耗を少なくして高精度な型締めを長時間維持する。
【選択図】図1

Description

本発明は樹脂成形用金型および樹脂成形方法に関し、光半導体装置用パッケージの樹脂成形技術に係るものである。
従来、発光ダイオード(以下、LEDと称す)やフォトダイオードなどの受発光素子を搭載した光半導体装置の多くに、樹脂成形により得られる樹脂外囲器を有した光半導体装置用パッケージが使用されている。
この光半導体装置用パッケージの製造は、図5から図8に示すような樹脂成形用金型を使用して製造しており、射出成形でリードフレームをインサート成形して樹脂外囲器を形成している。
図5から図8は、従来からある樹脂成形用スリープレート金型構造を示す図である。上プラテン1と上型取り付け板3及び下プラテン2と下型取り付け板4はそれぞれクランプ5で固定されている。
上型取り付け板3には上側型板7およびランナーストリッパプレート12が支持ロッド12aによって懸垂支持されている。支持ロッド12aは上端側が上型取り付け板3の係合孔3aを挿通し、上端部12bにおいて係合孔3aの底部に係合しており、係合孔3a内において上端部12bの昇降が許容される。また、支持ロッド12aは下端側が上側型板7の貫通孔7aを挿通し、下端部12cにおいて上側型板7を昇降自在に下支えしている。
上型取り付け板3に固定したメインポスト14は、ランナーストリッパプレート12のストリッパプレートガイドブッシュ12dおよび上側型板7の上側型板ガイドブッシュ13を挿通している。また、上側型板7の下面には位置決めガイド6を設けている。
下型取り付け板4には下側型板8およびエジェクター9が装備されており、下側型板8には上側型板7の位置決めガイド6に係合する位置決め孔8aを設けている。
上記した構成において、上プラテン1と下プラテン2とで上側型板7および下側型板8の型締を行う工程を以下に説明する。図6(a)に示す初期状態から上プラテン1と共に、上側型板7およびランナーストリッパプレート12が降下すると、図6(b)に示すように、位置決めガイド6が位置決め孔8aに係合して上側型板7を下側型板8に対して位置決めする。つまり、型締工程中において位置決めガイド6と位置決め孔8aとにより上側型板7と下側型板8との型ズレ量を補正する。
上側型板7と下側型板8が当接して上側型板7のキャビティー7bと下側型板8のキャビティー8bが対応し、上側型板ガイドブッシュ13においてメインポスト14の下端側を位置決めする。
この状態から上プラテン1およびランナーストリッパプレート12がさらに降下すると、上側型板7が貫通孔7aにおいて支持ロッド12aの通過を許容し、メインポスト14が上側型板ガイドブッシュ13を通過しながらランナーストリッパプレート12を上側型板7の所定位置に導いて位置決めする。
最後に、ランナーストリッパプレート12が上側型板7に当接する状態で上プラテン1が降下して上プラテン1とランナーストリッパプレート12が当接し、図7(a)に示す状態にセットされる。この型締状態で樹脂を射出して、上側型板7のキャビティー7bと下側型板8のキャビティー8bとで形成するキャビティーに樹脂をモールドする。
モールド終了後に、上プラテン1を上昇させて上側型板7および下側型板8との型開きする。この際に、上プラテン1が上昇すると、図7(b)に示すように、上型取り付け板3の係合孔3aで支持ロッド12aの上端部12bの移動が許容される範囲においてランナーストリッパプレート12が留まり、ランナー11が上型取り付け板3から離型される。
さらに上プラテン1およびランナーストリッパプレート12が上昇すると、図8(a)に示すように、ランナー11が上側型板7に残る状態でランナーストリッパプレート12から離型される。この後、上プラテン1およびランナーストリッパプレート12の上昇に続いて、図8(b)に示すように、上側型板7が支持ロッド12aに懸垂支持されて下側型板8から離間する。この型開き状態で、成形されたパッケージ10をエジェクター9により突き出し、パッケージ10およびランナー11を別途の手段にて回収して一連の工程が完了する。
ところで、上記した従来のスリープレート金型等のように、加熱して使用される一般的な樹脂成形金型は、上型取り付け板3及び下型取り付け板4が上プラテン1および下プラテン2にクランプ5においてボルトで直接固定される構造である為に、熱による変形の影響を受けて上側型板7と下側型板8に型ズレが生じる。
この型ズレは型締め工程において上側型板7と下側型板8とを位置決めする際に補正するが、図5に示すように、位置決めガイド6と位置決め孔8aとの係合によっても補正しきれなかった上側型板7と下側型板8との型ズレ量αは、結果としてパッケージ10のパーティング面10aのズレ量βとしてパッケージの仕上がりに現れる。
なお、上記の型ズレ量αの発生を防止する対策として、例えば、特許文献1、2ではクランプ部にて型ズレを吸収する方法などが行われている。
実開平5−62038号公報 特開2002−154138号公報
しかしながら、図5に示すように、型開き状態においてランナー11を回収する為には、上死点にあるランナーストリッパプレート12と上側型板7の距離aは、ランナー11のランナー高さ(全高)bに対してa>bの関係でなくてはならない。ここで、cはランナーストリッパプレート12の可動量である。
従って、上述した型締工程中において上側型板ガイドブッシュ13はメインポスト14に対して相対的に距離a+cにわたって摺動することになる。このように、ランナー11の取り出しに必要な距離aを確保するために上側型板ガイドブッシュ13とメインポスト14との相対的な摺動距離が長くなる事に加えて、上プラテン1の熱影響を受けることで、上型取り付け板3に固定したメインポスト14が垂直度不良を起こし、型締め工程時に上側型板ガイドブッシュ13に大きな負担を掛けることとなり、最悪の場合はカジリ(磨耗等)により型締不能状態となることもある。
また、上述した金型構造において型ズレ修正の機能を担う箇所は位置決めガイド6しかなく、正確な型ズレ補正を行う為には、位置決めガイド6を位置決め孔8aに擦れながら挿入することが必要であるが、上側型板7は上プラテン1と下プラテン2の熱膨張等による水平方向の型ズレ量の影響を受けながら降下するので、負荷のかかる状態で嵌合し、位置決めガイド6および位置決め孔8aが磨耗し易く、型ズレが発生する要因となる。
このため、常に正確な型ズレ補正を実現するためには、頻繁に位置決めガイド6を交換することが必要となり、保全作業頻度が増えるとともに、保全作業時のマシン停止による稼働率の低下という問題がある。特にハイサイクルで生産を行う射出成形金型では、位置決めガイド6の磨耗が短時間で進行し、頻繁な位置決めガイド交換が必要となり、長時間にわたって高精度な型締めを維持することが非常に困難である。
本発明は、メインポストのカジリ(磨耗等)による型締不良を解消しつつ、保全作業頻度を少なくし、型ズレを発生させずに高精度の型締めを長期維持でき、稼働率の向上を図れる樹脂成形用金型および樹脂成形方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明の樹脂成形用金型は、上側型を保持する上型保持手段と、下側型を保持する下型保持手段とを相対的に上下方向に接近、離間させて、上側型と下側型との型締め工程および型開き工程を行う樹脂成形用金型であって、下型保持手段に下側型を固定し、上型保持手段に上側型を懸垂支持手段により昇降自在に保持し、上側型と下側型の間に上側型の移動ストロークをガイドする主ガイド手段を配置し、上側型で主ガイド手段を固定支持するとともに、下側型で主ガイド手段を軸心方向に摺動自在に保持し、上側型と下側型の対向部に上側型と下側型との相対位置を位置決めする位置決め手段を設けたことを特徴とする。
また、位置決め手段は、嵌合する凸部および凹部からなり、上側型と下側型の何れか一方に前記凸部を形成し、他方に前記凹部を形成することを特徴とする。
また、懸垂支持手段により上型保持手段と上側型の間にランナーストリッパ手段を昇降自在に懸垂支持し、ランナーストリッパ手段に主ガイド手段を軸心方向に挿通する貫通孔を形成し、上型保持手段に主ガイド手段と軸心方向で摺動自在に係合するガイド孔を設け、上型保持手段とランナーストリッパ手段との間にランナーストリッパ手段の移動ストロークをガイドする副ガイド手段を配置し、上側保持手段とランナーストリッパ手段の何れか一方で副ガイド手段を固定支持するとともに、他方で副ガイド手段を軸心方向に摺動自在に保持することを特徴とする。
本発明の樹脂成形方法は、下型保持手段に固定した下側型と、上型保持手段に懸垂支持手段で昇降自在に装着した上側型とを相対的に上下方向に接近させて型締め工程を行うものであって、上側型で固定支持する主ガイド手段を下側型で軸心方向に摺動自在に保持して上側型の移動ストロークをガイドし、上側型と下側型との当接時に、上側型と下側型の対向部に設けた位置決め手段をなす凸部および凹部が嵌合して上側型と下側型との相対位置を位置決めすることを特徴とする。
また、上側型と下側型とが当接した後に、上型保持手段と上側型の間に懸垂支持手段で昇降自在に懸垂支持するランナーストリッパ手段が上側型に当接し、上側保持手段とランナーストリッパ手段の何れか一方で固定支持する副ガイド手段を他方で軸心方向に摺動自在に保持してランナーストリッパ手段の移動ストロークをガイドし、主ガイド手段がランナーストリッパ手段に形成した貫通孔を軸心方向に挿通して、上型保持手段に設けたガイド孔に軸心方向で摺動自在に係合して上型保持手段を位置決めすることを特徴とする。
本発明によれば、主ガイド手段は上型保持手段から切り離して上側型で固定支持されることで上型保持手段の熱影響を直接に受けない構造となり、かつランナーの高さに応じて必要とされるランナーストリッパ手段の移動ストローク長に拘らず、下側型における主ガイド手段の摺動距離が上側型の移動ストローク長に応じて短くなるので、主ガイド手段の垂直度不良が抑制されてカジリ(磨耗等)による型締不良解消が可能となる。
又、上側型に固定支持された主ガイド手段を、上側型の移動ストロークの全行程において下側型が摺動自在に保持することで、上側型と下側型が常にある一定の型ズレ量以内に補正されている。このため、最終的に上側型と下側型との型ズレ補正を行う位置決め手段に極端な負担が掛からず、位置決め手段の交換頻度が飛躍的に減少し、高精度の型締めを維持しつつ長期間のマシン稼働が可能となるので稼働率が向上する。特にハイサイクルで大量製造を行う射出成形においては、位置決め手段の交換に伴う保全作業頻度の減少により稼働率を向上させることができる。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1から図4は、本発明の実施の形態における樹脂成形用スリープレート金型構造を示す図である。図1から図4において、上型保持手段をなす上プラテン1と上型取り付け板3及び下型保持手段をなす下プラテン2と下型取り付け板4はそれぞれクランプ5で固定されている。
上型取り付け板3には上側型をなす上側型板7およびランナーストリッパ手段をなすランナーストリッパプレート12が懸垂支持手段をなす支持ロッド12aによって懸垂支持されている。支持ロッド12aは上端側が上型取り付け板3の係合孔3aを挿通し、上端部12bにおいて係合孔3aの底部に係合しており、係合孔3a内において上端部12bの昇降が許容される。また、支持ロッド12aは下端側が上側型板7の貫通孔7aを挿通し、下端部12cにおいて上側型板7を昇降自在に下支えしている。上側型板7の下面には位置決め手段をなす位置決めガイド6を設けており、位置決めガイド6は凸部状のピンからなる。
下型取り付け板4には下側型をなす下側型板8およびエジェクター9が装備されており、下側型板8には位置決め手段をなす位置決め孔8aを設けており、位置決め孔8aは位置決めガイド6のピンに嵌合する凹部状のピン孔からなる。
本実施の形態において、主ガイド手段をなすメインポスト15は上側型板7で固定支持し、下側型板8にメインポスト15が挿通する下側型板ガイドブッシュ16を設けている。メインポスト15は下側型板ガイドブッシュ16で軸心方向に摺動自在に保持しており、上側型板7の移動ストロークの全行程中の最大型開(上死点)時においても下側型板ガイドブッシュ16からでも抜けない長さを有している。
また、ランナーストリッパプレート12にメインポスト15が挿通する貫通孔12eを形成し、上型取り付け板3にメインポスト15が軸心方向で摺動自在に係合する上型取り付け板ガイドブッシュ17を設けている。
また、上型取り付け板3により副ガイド手段をなすランナーストリッパ用ガイドポスト18を固定支持し、ランナーストリッパプレート12にランナーストリッパ用ガイドポスト18を軸心方向に摺動自在に保持するランナーストリッパ用ガイドブッシュ19を設けており、ランナーストリッパプレート12をメインポスト15にてガイドしない構造としている。
ここで、メインポスト15と下側型板ガイドブッシュ16のクリアランスをCL2とし、メインポスト15と上型取り付け板ガイドブッシュ17のクリアランスをCL1とし、位置決めガイド6のピンと位置決め孔8aのピン孔のクリアランスをCL3とすると、条件式CL1>CL2>CL3の条件式を満たすように各クリアランスを設定する。
以下、上記した構成における作用を説明する。上プラテン1と下プラテン2とで上側型板7および下側型板8の型締を行う工程において、図2(a)に示す初期状態から上プラテン1と共に、上側型板7およびランナーストリッパプレート12が降下すると、メインポスト15が下側型板ガイドブッシュ16を摺動しながら降下し、上側型板7の移動ストロークをガイドして下側型板8の所定位置に導く。
そして、図2(b)に示すように、位置決めガイド6が位置決め孔8aに係合して上側型板7を下側型板8に対して位置決めし、上側型板7と下側型板8が当接して上側型板7のキャビティー7bと下側型板8のキャビティー8bが対応する。
したがって、型締工程中において位置決めガイド6と位置決め孔8aとにより上側型板7と下側型板8との型ズレ量を補正するのに際して、メインポスト15が上側型板7に固定支持された状態で上側型板7の移動ストロークの全行程において下側型板ガイドブッシュ16に摺動自在に保持されることで、上側型板7と下側型板8が常にある一定の型ズレ量つまりCL2以内に補正されている。
このため、最終的に上側型板7と下側型板8との型ズレ補正を行う位置決めガイド6と位置決め孔8aに極端な負担が掛からず、位置決めガイド6のピンの交換頻度が飛躍的に減少し、高精度の型締めを維持しつつ長期間のマシン稼働が可能となるので稼働率が向上する。
次に、この状態から上プラテン1およびランナーストリッパプレート12がさらに降下すると、図3(a)に示すように、上側型板7が貫通孔7aにおいて支持ロッド12aの通過を許容し、メインポスト15がランナーストリッパプレート12の貫通孔12eに挿通し、ランナーストリッパプート12が上側型板7に当接する。
このとき、上型取り付け板3に設けたランナーストリッパ用ガイドポスト18をランナーストリッパプレート12のランナーストリッパ用ガイドブッシュ19が摺動自在に保持することでランナーストリッパプレート12の移動ストロークをガイドする。
最後に、図3(b)に示すように、ランナーストリッパプレート12が上側型板7に当接する状態で上プラテン1が降下し、メインポスト15が上型取り付け板ガイドブッシュ17に係合し、図1(b)に図示するガイド部分において上型取り付け板3の移動ストロークをガイドして上プラテン1とランナーストリッパプレート12が当接する。
したがって、上プラテン1と下プラテン2の熱膨張等による水平方向の型ズレ量がCL1+CL2以内であればその型ズレ量は金型内で吸収可能となる。つまり、メインポスト15と下側型板ガイドブッシュ16のクリアランスCL2および、メインポスト15と上型取り付け板ガイドブッシュ17のクリアランスCL1において、強制力を伴うことなく吸収可能である。
しかも、このとき位置決めガイド6のピンと位置決め孔8aのピン孔は既に嵌合しており、上プラテン1と下プラテン2の熱膨張等による水平方向の型ズレが、位置決めガイド6のピンと位置決め孔8aのピン孔との嵌合に影響することはなく、極端な負担が掛からない。換言すると、上プラテン1と下プラテン2の熱膨張等による水平方向の型ズレの影響が発現する前に、位置決めガイド6と位置決め孔8aとにより上側型板7と下側型板8との型ズレ量を補正することで、上プラテン1と下プラテン2の熱膨張等による水平方向の型ズレの影響を排除できる。
また、上プラテン1と下プラテン2の熱膨張等による水平方向の型ズレ量がCL1+CL2以上あった場合には、メインポスト15と上型取り付け板ガイドブッシュ17が係合することで強制力を伴う補正を行う。この場合にも、位置決めガイド6のピンと位置決め孔8aのピン孔は既に嵌合しており、上プラテン1と下プラテン2の熱膨張等による水平方向の型ズレが、位置決めガイド6のピンと位置決め孔8aのピン孔との嵌合に影響することはない。
次に、図3(b)に示すように、型締め状態で樹脂を射出して、上側型板7のキャビティー7bと下側型板8のキャビティー8bとで形成するキャビティーに樹脂をモールドする。モールド終了後に、上プラテン1を上昇させて上側型板7および下側型板8との型開きする。この際に、上プラテン1が上昇すると、図4(a)に示すように、上型取り付け板3の係合孔3aで支持ロッド12aの上端部12bの移動が許容される範囲においてランナーストリッパプレート12が留まり、ランナー11が上型取り付け板3から離型される。
さらに上プラテン1およびランナーストリッパプレート12が上昇すると、図4(b)に示すように、ランナー11が上側型板7に残る状態でランナーストリッパプレート12から離型される。この後、上プラテン1およびランナーストリッパプレート12の上昇に続いて、図1(a)に示すように、上側型板7が支持ロッド12aに懸垂支持されて下側型板8から離間する。この型開き状態で、成形されたパッケージ10をエジェクター9により突き出し、パッケージ10およびランナー11を別途の手段にて回収して一連の工程が完了する。
本実施の形態において、上型取り付け板ガイドブッシュ17は磨耗するが、磨耗による精度低下はパッケージ10のパーティング面10aのズレβ(図5参照)に直接影響を及ぼさない。
また、メインポスト15は、上側型板7に固定されている為、型締め時に上プラテン1の熱膨張等によるズレの影響を直接受けず、下側型板ガイドブッシュ16はメインポスト15上を上下型板の開き量である距離dの短い摺動量で済み、特に距離dを比較的必要としない光半導体装置のパッケージ(外囲器)のフープインサート成形等には有効な金型構造となる。
なお、本実施の形態において、型ズレの最終補正にピン(凸パーツ)とピン孔(凹パーツ)にて構成される位置決めガイドを使用しているが、他に例えばテーパーブロックのようなガイドとして機能するものを使用しても良い。又、上プラテン1と下プラテン2の熱膨張等による水平方向の型ズレの補正を行うために設けるガイド部分20、つまりメインポスト15と上型取り付け板ガイドブッシュ17による係合構造は、メインポスト構造から独立した上記のようなガイドとして機能するものを使用しても良い。
本発明に係る樹脂成形用金型および樹脂成形方法によれば、型ズレに対して高精度が要求される製品の長時間製造が実現できる。特に上下型板の開き量をあまり必要としない光半導体装置用パッケージのフープインサート成形等には有用な金型構造である。
(a)本発明の実施の形態における樹脂成形用金型を示す型開き状態の断面図、(b)同樹脂成形用金型の型締め状態の断面図 (a)同樹脂成形用金型の型締め工程を示す断面図、(b)同樹脂成形用金型の型締め工程を示す断面図 (a)同樹脂成形用金型の型締め工程を示す断面図、(b)同樹脂成形用金型の型締め工程を示す断面図 (a)同樹脂成形用金型の型開き工程を示す断面図、(b)同樹脂成形用金型の型開き工程を示す断面図 (a)従来のスリープレート金型における型開き状態の断面図、(b)同スリープレート金型における型締め状態の断面図 (a)同金型の型締め工程を示す断面図、(b)同金型の型締め工程を示す断面図 (a)同金型の型締め工程を示す断面図、(b)同金型の型開き工程を示す断面図 (a)同金型の型開き工程を示す断面図、(b)同金型の型開き工程を示す断面図
符号の説明
1 上プラテン
2 下プラテン
3 上型取り付け板
3a 係合孔
4 下型取り付け板
5 クランプ
6 位置決めガイド
7 上側型板
7a 貫通孔
7b キャビティー
8 下側型板
8a 位置決め孔
8b キャビティー
9 エジェクター
10 パッケージ
11 ランナー
12 ランナーストリッパプレート
12a 支持ロッド
12b 上端部
12c 下端部
12d ストリッパプレートガイドブッシュ
12e 貫通孔
13 上側型板ガイドブッシュ
14 メインポスト
15 メインポスト
16 下側型板ガイドブッシュ
17 上型取り付け板ガイドブッシュ
18 ランナーストリッパ用ガイドポスト
19 ランナーストリッパ用ガイドブッシュ
20 ガイド部分

Claims (5)

  1. 上側型を保持する上型保持手段と、下側型を保持する下型保持手段とを相対的に上下方向に接近、離間させて、上側型と下側型との型締め工程および型開き工程を行う樹脂成形用金型であって、下型保持手段に下側型を固定し、上型保持手段に上側型を懸垂支持手段により昇降自在に保持し、上側型と下側型の間に上側型の移動ストロークをガイドする主ガイド手段を配置し、上側型で主ガイド手段を固定支持するとともに、下側型で主ガイド手段を軸心方向に摺動自在に保持し、上側型と下側型の対向部に上側型と下側型との相対位置を位置決めする位置決め手段を設けたことを特徴とする樹脂成形用金型。
  2. 位置決め手段は、嵌合する凸部および凹部からなり、上側型と下側型の何れか一方に前記凸部を形成し、他方に前記凹部を形成することを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形用金型。
  3. 懸垂支持手段により上型保持手段と上側型の間にランナーストリッパ手段を昇降自在に懸垂支持し、ランナーストリッパ手段に主ガイド手段を軸心方向に挿通する貫通孔を形成し、上型保持手段に主ガイド手段と軸心方向で摺動自在に係合するガイド孔を設け、上型保持手段とランナーストリッパ手段との間にランナーストリッパ手段の移動ストロークをガイドする副ガイド手段を配置し、上側保持手段とランナーストリッパ手段の何れか一方で副ガイド手段を固定支持するとともに、他方で副ガイド手段を軸心方向に摺動自在に保持することを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂成形用金型。
  4. 下型保持手段に固定した下側型と、上型保持手段に懸垂支持手段で昇降自在に装着した上側型とを相対的に上下方向に接近させて型締め工程を行うものであって、上側型で固定支持する主ガイド手段を下側型で軸心方向に摺動自在に保持して上側型の移動ストロークをガイドし、上側型と下側型との当接時に、上側型と下側型の対向部に設けた位置決め手段をなす凸部および凹部が嵌合して上側型と下側型との相対位置を位置決めすることを特徴とする樹脂成形方法。
  5. 上側型と下側型とが当接した後に、上型保持手段と上側型の間に懸垂支持手段で昇降自在に懸垂支持するランナーストリッパ手段が上側型に当接し、上側保持手段とランナーストリッパ手段の何れか一方で固定支持する副ガイド手段を他方で軸心方向に摺動自在に保持してランナーストリッパ手段の移動ストロークをガイドし、主ガイド手段がランナーストリッパ手段に形成した貫通孔を軸心方向に挿通して、上型保持手段に設けたガイド孔に軸心方向で摺動自在に係合して上型保持手段を位置決めすることを特徴とする請求項4に記載の樹脂成形方法。
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