JP2007118457A - 圧縮木製品の製造方法 - Google Patents

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【課題】圧縮成形された木材を補強する補強部材をその木材に対して容易に取り付けることができる圧縮木製品の製造方法を提供する。
【解決手段】木材を3次元形状に圧縮成形する圧縮工程と、前記圧縮工程で圧縮した木材を射出成形金型内に配置し、合成樹脂を射出成形することによって前記木材の表面に所定の形状をなす合成樹脂部を形成する合成樹脂部形成工程と、を有する。前記合成樹脂部は、一連の形状をなし、その一部がボス状またはリブ状をなすように成形する。前記合成樹脂部形成工程を行う前に、前記圧縮工程で圧縮された木材に対して開口部を形成する開口部形成工程をさらに有し、前記合成樹脂部形成工程において、前記開口部形成工程で形成した開口部の少なくとも周縁部に前記合成樹脂を付着固定させても構わない。
【選択図】 図5

Description

本発明は、圧縮成形された木材を備える圧縮木製品を製造する圧縮木製品の製造方法に関する。
近年、自然素材である木材が注目されている。木材はさまざまな木目を有するため、原木から形取る箇所に応じて個体差が生じ、その個体差が製品ごとの個性となる。また、長期の使用によって生じる傷や色合いの変化自体も、独特の風合いとなって使用者に親しみを生じさせることがある。これらの理由により、合成樹脂(プラスチック)や軽金属を用いた製品にはない、個性的で味わい深い製品を生み出すことのできる素材として木材が注目されており、その加工技術も飛躍的に進歩しつつある。
従来、かかる木材の加工技術として、吸水軟化した1枚の木材を圧縮し、その木材を圧縮方向と略平行にスライスして板状の一次固定品を得た後、この一次固定品を加熱吸水させながら所定の3次元形状に成形する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。また、軟化処理した状態で圧縮した1枚の木材を仮固定し、この木材を型に入れて回復させることによって型成形する技術も知られている(例えば、特許文献2を参照)。これらの技術では、木材の個体差や種類、加工後の木材の強度やその用途などを含むさまざまな点を考慮して、木材の肉厚や圧縮率が決められる。
特許第3078452号公報 特開平11−77619号公報
しかしながら、上記従来技術では、圧縮後の木材の形状によって木材の繊維方向に応じて強度が強い部分と弱い部分とが生じてしまうことがあった。このような場合、成形品である木材に対して何らかの補強をせざるを得ないが、そのための補強部材を取り付ける手間がかかるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、圧縮成形された木材を補強する補強部材をその木材に対して容易に取り付けることができる圧縮木製品の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1記載の発明は、圧縮成形した木材を備える圧縮木製品を製造する圧縮木製品の製造方法であって、木材を3次元形状に圧縮成形する圧縮工程と、前記圧縮工程で圧縮した木材を射出成形金型内に配置し、合成樹脂を射出成形することによって前記木材の表面に所定の形状をなす合成樹脂部を形成する合成樹脂部形成工程と、を有することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記合成樹脂部は、一連の形状をなすことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記合成樹脂部の一部は、ボス状および/またはリブ状をなすことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項記載の発明において、前記合成樹脂部形成工程を行う前に、前記圧縮工程で圧縮された木材に対して開口部を形成する開口部形成工程をさらに有し、前記合成樹脂部形成工程は、前記開口部形成工程で形成した開口部の少なくとも周縁部に前記合成樹脂を付着固定させることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項記載の発明において、前記合成樹脂部形成工程を行う前に、前記合成樹脂が付着する前記木材の表面を粗面化する粗面化工程をさらに有することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記粗面化工程は、前記圧縮工程にて前記木材を圧縮するのと同時に行われることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項記載の発明において、前記圧縮工程は、大気よりも高温高圧の水蒸気雰囲気中で、一対の金型によって前記木材を挟持して圧縮力を加えることを特徴とする。
本発明に係る圧縮木製品の製造方法によれば、木材を3次元形状に圧縮成形する圧縮工程と、前記圧縮工程で圧縮した木材を射出成形金型内に配置し、合成樹脂を射出成形することによって前記木材の表面に所定の形状をなす合成樹脂部を形成する合成樹脂部形成工程と、を有することにより、圧縮成形された木材を補強する補強部材をその木材に対して容易に取り付けることが可能となる。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の形態(以後、「実施の形態」と称する)を説明する。本発明の一実施の形態に係る圧縮木製品の製造方法においては、まず、所定の形状をなす木材を原木から形取る(形取工程)。図1は、この形取工程の概要を模式的に示す図である。同図に示す木材1は、原木である無圧縮状態の無垢材10(木目10Gを有する)から切削等によって形取られ、略長方形状の表面をなす平板状の主板部1aと、この主板部1a表面の長手方向に略平行な2辺の各々から主板部1a表面に対して所定の角度をなして延出する二つの側板部1bと、主板部1a表面の短手方向に略平行な2辺の各々から主板部1a表面に対して所定の角度をなして延出する二つの側板部1cとを備える。この木材1は、皿状(椀状、シェル状、箱状等の形状を含む)をなし、後述する圧縮工程によって減少する分の容積を予め加えた容積を有する。
図1に示す場合、無垢材10から形取る木材1の長手方向とその木材1の繊維方向Lとが略平行であって主板部1aの表面が柾目面をなすように形取りを行っているが、これはあくまでも一例に過ぎない。他にも、木材1の長手方向がその木材1の繊維方向Lと略平行であり、主板部1aの表面が板目面、追柾面をなすように形取ることもできる。また、木材1の長手方向がその木材1の繊維方向Lと略直交し、主板部1aの表面が木口面をなすように形取ることもできる。このように、木材を原木からどのように形取るかは、その木材に対して要求する強度や美観等の条件に応じて定められる。このような事情に鑑み、以後の説明で参照する図面においては、木目を省略して記載する。
なお、無垢材10は、ヒノキ、ヒバ、桐、杉、松、桜、欅、黒檀、紫檀、竹、チーク、マホガニー、ローズウッドなどの中から、加工した木材の用途等に応じて最適なものを選択すればよい。また、木材を原木から形取る際には平板状に形取ってもよい。
次に、形取った木材1を圧縮成形する(圧縮工程)。図2は、この圧縮工程において使用する金型の構成および木材1を圧縮する前の状態を示す図である。同図に示すように、木材1は、一対の金型51および61によって挟持され、圧縮力が加えられる。圧縮時に木材1の上方から圧縮力を加える金型51は、木材1の主板部1aから側板部1bおよび1cに各々立ち上がって湾曲する曲面の内側面に嵌合する形状をなす凸部52を備えたコア金型である。木材1の内側面のうち、主板部1aから側板部1bに立ち上がって湾曲する曲面1ab内側面の曲率半径をRIとし、凸部52のうち曲面1abに当接する曲面の曲率半径をRAとすると、この二つの曲率半径は、RI>RAという関係を満たす。
これに対し、圧縮時に木材1の下方から圧縮力を加える金型61は、木材1の主板部1aから側板部1bおよび1cに各々立ち上がって湾曲する曲面の外側面を嵌入する凹部62を備えたキャビティ金型である。木材1の主板部1aから側板部1bに立ち上がって湾曲する曲面1ab外側面の曲率半径をROとし、凹部62のうち曲面1abの外側面に当接する曲面の曲率半径をRBとすると、この二つの曲率半径は、RO>RBという関係を満たす。
以上の構成を有する金型51および61を用いて木材1を圧縮する前に、木材1を大気よりも高温高圧の水蒸気雰囲気中に所定時間放置することにより、水分を過剰に吸収させて軟化させる。ここでいう高温高圧とは、温度が100〜230℃、より好ましくは180〜230℃、さらに好ましくは180〜200℃程度であり、圧力が0.1〜3.0MPa(メガパスカル)、より好ましくは0.45〜2.5MPa、さらに好ましくは1.0〜1.6MPa程度の状態を指す。なお、上述した水蒸気雰囲気中で木材1を放置して軟化させる代わりに、例えば木材1をマイクロウェーブの如き高周波の電磁波によって加熱して軟化させてもよい。
この後、上述した水蒸気雰囲気中で十分に軟化した木材1を、同じ水蒸気雰囲気中で圧縮する。図3は、軟化した木材1を所定の位置に配置した後、金型51を下降させて金型61との間で木材1を挟持し、この挟持した木材1に対して所定の圧縮力を加えている状態を示す図であり、より具体的には、木材1の圧縮力による変形がほぼ完了した状態を示す図である。図3に示すように、木材1は金型51および61から圧縮力を受けることにより、金型51と金型61との隙間に相当する3次元形状に変形される。
木材1に所定時間(1〜数十分、より好ましくは5〜10分程度)圧縮力を加えた後、上記水蒸気雰囲気を解いて木材1を乾燥させ、金型51と金型61を離間させて圧縮を解除することによって圧縮工程が終了する。この圧縮工程の結果、木材1の肉厚は、圧縮前の木材1の肉厚の30〜50%程度となる。圧縮工程後の木材は、薄肉でも高い強度を有するとともに、その形状が木材の乾燥等によって変形することがなく、工業製品として好適なものとなる。以後、圧縮工程後の木材を「圧縮木材」と称する。
本実施の形態においては、上述した圧縮工程の後、圧縮木材の所定箇所に切削等によって開口部を形成する(開口部形成工程)。図4は、開口部形成工程後の圧縮木材の構成を示す斜視図である。同図に示す圧縮木材2は、木材1の主板部1a、ならびに側板部1bおよび1cにそれぞれ対応する主板部2a、ならびに側板部2bおよび2cを有する。また、主板部2aの中央部には、直方体形状の開口部21が形成されている。このような開口部21を有する圧縮木材2を用いて製造される圧縮木製品は、例えば小型デジタルカメラの外装材の一部をなすカバー部材として使用され、開口部21には液晶パネルが配設される。以後の説明では、圧縮木材2を用いて圧縮木製品を製造する場合を説明する。
続いて、圧縮木材2の表面に対し、補強部材として、ポリカーボネート、ABS、またはポリプロピレンなどから成る合成樹脂を付着固定させ、所定の形状をなす合成樹脂部を形成する(合成樹脂部形成工程)。図5は、この合成樹脂部形成工程の概要を示す図であり、図4の圧縮木材2のA−A線断面図に相当する部分を示す断面図である。この図5に示す場合、圧縮木材2は、コア金型71(射出成形金型)とキャビティ金型81(射出成形金型)との間の所定の位置に配置される。コア金型71には、加熱溶融した合成樹脂を射出する射出部101の下端に設けられた吐出用のノズルに接続するスプルー72が形成されている。このスプルー72は、成形部分と同じ形状をなす空間部78a、78b、78cなどに接続されており、それらの空間部78a〜78cを含む空間部に溶融した合成樹脂を注入するための流路をなす。
以上の構成を有する射出成形金型(コア金型71およびキャビティ金型81)を加熱してその温度を120℃程度とした後、300℃程度に加熱溶融した合成樹脂を射出部101から射出することにより、各空間部に合成樹脂を注入する。この注入した合成樹脂が固化した後、コア金型71とキャビティ金型81とを離間する。その際には、固化した合成樹脂を突き当てピン201によってコア金型71から取り外しながらコア金型71をキャビティ金型81に対して上昇させる。
図6は、合成樹脂部形成工程を経て完成した圧縮木製品の構成を示す斜視図である。また、図7は、図6のB−B線断面図であり、この切断面は図5と同じ切断面である。これらの図に示す圧縮木製品3は、圧縮木材2の主板部2aの内側面に、合成樹脂部の一部としてボス32、33、34、およびリブ35、36が形成されている。これらのボスやリブは連結部30(合成樹脂部の一部)を介して一体的に繋がった一連の形状をなしている。また、開口部31は、圧縮木材2の開口部21の表面が連結部30によってモールドされたものである。図7を図5と比較すれば明らかなように、空間部78aがボス32に対応し、空間部78bがリブ35に対応し、空間部78cが連結部30のモールド部分に対応している。このモールド部分は、連結部30を介して一連の形状をなす合成樹脂部が圧縮木材2から外れてしまうのを防止する抜け止め機能を果たす。
このように、合成樹脂部形成工程においては、圧縮木材2に対して通常の射出成形技術を適用することにより、補強部材としての合成樹脂部を圧縮木材2に対して容易にかつ確実に付着固定させることができる。圧縮木材2は、無圧縮状態の木材とは異なり形状が固定されている。このため、合成樹脂部を形成することによって圧縮木材2の形状や圧縮木材2の繊維方向等の条件に応じた補強を容易にかつ適確に実現することができる。なお、合成樹脂部形成工程は上述した方法に限定されるわけではなく、一般的な射出成形技術(アウトサート成形、インサート成形、モールド成形などに関する技術を含む)の中から、圧縮木材の形状や素材、補強部材の形状や素材などの条件に応じて最適な方法を選択すればよい。
ところで、上述した合成樹脂部形成工程の前に、合成樹脂が付着する圧縮木材2の表面を、ヤスリ等を用いたりサンドブラスト処理を適用したりすることによって粗面化する粗面化工程を行ってもよい。この粗面化工程を行うことにより、圧縮木材2に対する合成樹脂の密着度を一段と向上させることができる。
なお、圧縮工程で使用する金型51の凸部52の表面の少なくとも一部をサンドブラスト処理によって予め粗面化しておいてもよい。これにより、金型51を用いて木材1に圧縮力を加える際、粗面化した部分を含む凸部52の表面形状(パターン)が木材1の表面に転写されるので、圧縮工程と同時に粗面化工程を行うことが可能となる。圧縮木材2の表面の粗面化は、後に付着固定される合成樹脂の密着度を一段と向上させるために行うものであったことに鑑み、凸部52の表面で粗面化する部分は、圧縮工程によって得られた圧縮木材2の表面のうち、後の合成樹脂部形成工程において合成樹脂が付着する部分に対応する箇所を少なくとも含んでいればよい。
以上説明した本発明の一実施の形態に係る圧縮木製品の製造方法によれば、木材を3次元形状に圧縮成形する圧縮工程と、前記圧縮工程で圧縮した木材を射出成形金型内に配置し、合成樹脂を射出成形することによって前記木材の表面に所定の形状をなす合成樹脂部を形成する合成樹脂部形成工程と、を有することにより、圧縮成形された木材を補強する補強部材をその木材に対して容易に取り付けることが可能となる。
また、本実施の形態によれば、圧縮成形された木材に対して合成樹脂部を形成しているので、無圧縮状態の木材を用いる場合のように木材自体が変形しない。このため、合成樹脂部と木材との間に隙間が生じたり、木材の変形によって合成樹脂部が木材から取れてしまったりすることがない。
さらに、本実施の形態によれば、圧縮木材に対して付着固定された合成樹脂部は一連の形状をなし、その一部がボス状またはリブ状をなすことにより、圧縮木材を適確に補強することが可能となる。
加えて、本実施の形態によれば、開口部を形成し、この開口部の周縁部を合成樹脂部によってモールドし、しかも形成された合成樹脂部が上記の如く一連の形状をなしているため、圧縮木材に対して合成樹脂部をより確実に固着させることができる。
本実施の形態に係る圧縮木製品の製造方法によって製造された圧縮木製品は、デジタルカメラ、携帯電話、PHSまたはPDA等の携帯型通信端末、携帯型オーディオ装置、ICレコーダ、携帯型テレビ、携帯型ラジオ、各種家電製品のリモコン、デジタルビデオなどの小型携帯用電子機器の外装材として好適である。この場合、皿状をなす圧縮木製品3と同様の皿状をなす圧縮木製品をもう一つ圧縮成形し、その両者を組み合わせることによって外装材を構成すればよい。そして、例えば二つの圧縮木製品を組み合わせたときに対向する位置に同じ形状のボスやリブを各圧縮木製品に形成することにより、電子機器が外力によって所定の範囲を超えて変形するのを防止することが可能となる。
また、本実施の形態に係る圧縮木製品の製造方法によって製造された圧縮木製品は、めがねケースや食器などとしても適用することが可能である。
図8は、本実施の形態に係る圧縮木製品の製造方法によって形成された圧縮木製品の別な構成例を示す断面図である。同図に示す圧縮木製品4は、皿状をなす圧縮木材22の内側面の少なくとも図示断面にボス41およびリブ42が連結部40を介して一連の形状をなすように形成されている。このうちボス41は、連結部40側の基端部にいくにしたがって幅広となるテーパ形状をなしている。このような断面形状とすることにより、さらに大きな補強効果を得ることができる。なお、ボス41と同様の断面形状をなすリブを形成してもよい。また、圧縮木材22を圧縮成形する圧縮工程は、上記一実施の形態と同じである。
圧縮木材22は、主板部22aに開口部が形成されていない。その代わり、圧縮木材22には、開口部形成工程において、側板部22bの端面付近の肉厚方向に小径の開口部221が穿設される。このため、合成樹脂部形成工程は、その開口部221に合成樹脂が充填されるような射出成形金型を用いることによって上記一実施の形態と同様に行われる。
このようにして製造された圧縮木製品4では、圧縮木材22の同一断面上の離れた端面同士を連結するように連結部40が付着固定されるとともに、その断面上で開口部221に充填された合成樹脂と圧縮木材22の側板部22bの端面の少なくとも一部に付着固定した合成樹脂とが環状をなすように合成樹脂部が形成されるため、その合成樹脂部を圧縮木材22に対してより確実に固着することが可能となる。この意味では、圧縮木製品4が図8に示す断面形状をなす切断面を複数有していれば、圧縮木材22の端部付近の強度を向上させることができるのでより好ましい。
なお、ここまでの説明では、合成樹脂部形成工程を行う前に、圧縮木材に開口部を形成する開口部形成工程を行ってきたが、圧縮木製品として開口部が不要である場合には、この開口部形成工程を行わずに合成樹脂部形成工程に進んでも構わない。
以上の説明からも明らかなように、本発明は、ここでは記載していないさまざまな実施の形態等を含みうるものであり、特許請求の範囲により特定される技術的思想を逸脱しない範囲内において種々の設計変更等を施すことが可能である。
本発明の一実施の形態に係る圧縮木製品の製造方法における形取工程の概要を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る圧縮木製品の製造方法における圧縮工程の概要を示す図である。 圧縮工程において木材の変形がほぼ完了した状況を示す図である。 圧縮木材の構成例を示す斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る圧縮木製品の製造方法における合成樹脂部形成工程の概要を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る圧縮木製品の製造方法によって製造された圧縮木製品の構成を示す斜視図である。 図6のB−B線断面図である。 本発明の一実施の形態に係る圧縮木製品の製造方法によって製造された圧縮木製品の別な構成例を示す断面図である。
符号の説明
1 木材
1a、2a、22a 主板部
1ab 曲面
1b、1c、2b、2c、22b 側板部
2、22 圧縮木材
3、4 圧縮木製品
10 無垢材
10G 木目
21、31、221 開口部
30、40 連結部(合成樹脂部の一部)
32、33、34、41 ボス(合成樹脂部の一部)
35、36、42 リブ(合成樹脂部の一部)
51、61 金型
52 凸部
62 凹部
71 コア金型(射出成形金型)
81 キャビティ金型(射出成形金型)
72 スプルー
78a、78b、78c 空間部
101 射出部
201 突き当てピン

Claims (7)

  1. 圧縮成形した木材を備える圧縮木製品を製造する圧縮木製品の製造方法であって、
    木材を3次元形状に圧縮成形する圧縮工程と、
    前記圧縮工程で圧縮した木材を射出成形金型内に配置し、合成樹脂を射出成形することによって前記木材の表面に所定の形状をなす合成樹脂部を形成する合成樹脂部形成工程と、
    を有することを特徴とする圧縮木製品の製造方法。
  2. 前記合成樹脂部は、一連の形状をなすことを特徴とする請求項1記載の圧縮木製品の製造方法。
  3. 前記合成樹脂部の一部は、ボス状および/またはリブ状をなすことを特徴とする請求項1または2記載の圧縮木製品の製造方法。
  4. 前記合成樹脂部形成工程を行う前に、前記圧縮工程で圧縮された木材に対して開口部を形成する開口部形成工程をさらに有し、
    前記合成樹脂部形成工程は、前記開口部形成工程で形成した開口部の少なくとも周縁部に前記合成樹脂を付着固定させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の圧縮木製品の製造方法。
  5. 前記合成樹脂部形成工程を行う前に、前記合成樹脂が付着する前記木材の表面を粗面化する粗面化工程をさらに有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の圧縮木製品の製造方法。
  6. 前記粗面化工程は、前記圧縮工程にて前記木材を圧縮するのと同時に行われることを特徴とする請求項5記載の圧縮木製品の製造方法。
  7. 前記圧縮工程は、大気よりも高温高圧の水蒸気雰囲気中で、一対の金型によって前記木材を挟持して圧縮力を加えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載の圧縮木製品の製造方法。
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