JP2007118456A - 圧縮木製品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮成形された木材を補強する補強部材をその木材に対して容易に装着することができる圧縮木製品の製造方法を提供する。
【解決手段】木材を3次元形状に圧縮成形する圧縮工程と、前記圧縮工程で圧縮した木材の端部を当該端部の肉厚方向に把持することによって前記木材を補強する補強部材を装着する装着工程と、を含み、前記装着工程は、対をなす第1および第2の金型によって前記木材と前記補強部材とを挟持し、前記補強部材を前記木材の端部に圧入する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、圧縮成形した木材を備える圧縮木製品を製造する圧縮木製品の製造方法に関する。
近年、自然素材である木材が注目されている。木材はさまざまな木目を有するため、原木から形取る箇所に応じて個体差が生じ、その個体差が製品ごとの個性となる。また、長期の使用によって生じる傷や色合いの変化自体も、独特の風合いとなって使用者に親しみを生じさせることがある。これらの理由により、合成樹脂(プラスチック)や軽金属を用いた製品にはない、個性的で味わい深い製品を生み出すことのできる素材として木材が注目されており、その加工技術も飛躍的に進歩しつつある。
従来、かかる木材の加工技術として、吸水軟化した1枚の木材を圧縮し、その木材を圧縮方向と略平行にスライスして板状の一次固定品を得た後、この一次固定品を加熱吸水させながら所定の3次元形状に成形する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。また、軟化処理した状態で圧縮した1枚の木材を仮固定し、この木材を型に入れて回復させることによって型成形する技術も知られている(例えば、特許文献2を参照)。これらの技術では、木材の個体差や種類、加工後の木材の強度やその用途などを含むさまざまな点を考慮して、木材の肉厚や圧縮率が決められる。
特許第3078452号公報 特開平11−77619号公報
ところで、圧縮後の木材の形状によっては、その木材に必要な強度が十分に確保できない場合がある。この場合、木材の強度を増加させるために金属や合成樹脂を含む素材から成る補強部材を、ビス止めやカシメなどの締結法によって木材に固着することが多い。そのような締結法では、木材に対してビスやカシメを挿通するためのボスやリブを設ける必要があるが、ボスやリブを木材の表面から突出させ、他の箇所と同様に圧縮成形することは技術的に難しかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、圧縮成形された木材を補強する補強部材をその木材に対して容易に装着することができる圧縮木製品の製造方法を提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1記載の発明は、圧縮成形した木材を備える圧縮木製品を製造する圧縮木製品の製造方法であって、木材を3次元形状に圧縮成形する圧縮工程と、前記圧縮工程で圧縮成形した木材の端部を把持することによって前記木材を補強する補強部材を装着する装着工程と、を含み、前記装着工程は、対をなす第1および第2の金型によって前記木材と前記補強部材とを挟持し、前記補強部材を前記木材の端部に圧入することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記補強部材は、金属および合成樹脂の少なくともいずれか一方を含む素材から成ることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記補強部材は、前記木材に装着したときに前記木材に当接する表面から突起する突起部を有することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項記載の記載の発明において、前記木材は、周回して閉じた端面を有することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項記載の発明において、前記圧縮工程は、大気よりも高温高圧の水蒸気雰囲気中で、対をなす第3および第4の金型によって前記木材を挟持して圧縮力を加えることを特徴とする。
本発明に係る圧縮木製品の製造方法によれば、木材を3次元形状に圧縮成形する圧縮工程と、前記圧縮工程で圧縮成形した木材の端部を当該端部の肉厚方向に把持することによって前記木材を補強する補強部材を装着する装着工程と、を含み、前記装着工程は、対をなす第1および第2の金型によって前記木材と前記補強部材とを挟持し、前記補強部材を前記木材の端部に圧入することにより、圧縮成形された木材を補強する補強部材をその木材に対して容易に装着することが可能となる。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の形態(以後、「実施の形態」と称する)を説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る圧縮木製品の製造方法においては、まず、所定の形状をなす木材を原木から形取る(形取工程)。図1は、この形取工程の概要を模式的に示す図である。同図に示す木材1は、原木である無圧縮状態の無垢材10(木目10Gを有する)から切削等によって形取られ、略長方形状の表面をなす平板状の主板部1aと、この主板部1a表面の長手方向に略平行な2辺の各々から主板部1a表面に対して所定の角度をなして延出する二つの側板部1bと、主板部1a表面の短手方向に略平行な2辺の各々から主板部1a表面に対して所定の角度をなして延出する二つの側板部1cとを備える。この木材1は、皿状(椀状、シェル状、箱状等の形状を含む)をなし、後述する圧縮工程によって減少する分の容積を予め加えた容積を有する。
図1に示す場合、無垢材10から形取る木材1の長手方向とその木材1の繊維方向Lとが略平行であって主板部1aの表面が柾目面をなすように形取りを行っているが、これはあくまでも一例に過ぎない。他にも、木材1の長手方向がその木材1の繊維方向Lと略平行であり、主板部1aの表面が板目面、追柾面をなすように形取ることもできる。また、木材1の長手方向がその木材1の繊維方向Lと略直交し、主板部1aの表面が木口面をなすように形取ることもできる。このように、木材を原木からどのように形取るかは、その木材に対して要求する強度や美観等の条件に応じて定められる。このような事情に鑑み、以後の説明で参照する図面においては、木目を省略して記載する。
なお、無垢材10は、ヒノキ、ヒバ、桐、杉、松、桜、欅、黒檀、紫檀、竹、チーク、マホガニー、ローズウッドなどの中から、加工した木材の用途等に応じて最適なものを選択すればよい。また、木材を原木から形取る際には平板状に形取ってもよい。
次に、形取った木材1を圧縮成形する(圧縮工程)。図2は、この圧縮工程において使用する金型の構成および木材1を圧縮する前の状態を示す図である。同図に示すように、木材1は、一対の金型51および61によって挟持され、圧縮力が加えられる。この意味で、金型51および61は、一方が第3の金型であり、他方が第4の金型である。
圧縮時に木材1の上方から圧縮力を加える金型51は、木材1の主板部1aから側板部1bおよび1cに各々立ち上がって湾曲する曲面の内側面に嵌合する形状をなす凸部52を備えたコア金型である。木材1の内側面のうち、主板部1aから側板部1bに立ち上がって湾曲する曲面1ab内側面の曲率半径をRIとし、凸部52のうち曲面1abに当接する曲面の曲率半径をRAとすると、この二つの曲率半径は、RI>RAという関係を満たす。
これに対し、圧縮時に木材1の下方から圧縮力を加える金型61は、木材1の主板部1aから側板部1bおよび1cに各々立ち上がって湾曲する曲面の外側面を嵌入する凹部62を備えたキャビティ金型である。木材1の主板部1aから側板部1bに立ち上がって湾曲する曲面1ab外側面の曲率半径をROとし、凹部62のうち曲面1abの外側面に当接する曲面の曲率半径をRBとすると、この二つの曲率半径は、RO>RBという関係を満たす。
以上の構成を有する金型51および61を用いて木材1を圧縮する前に、木材1を大気よりも高温高圧の水蒸気雰囲気中に所定時間放置することにより、水分を過剰に吸収させて軟化させる。ここでいう高温高圧とは、温度が100〜230℃、より好ましくは180〜230℃、さらに好ましくは180〜200℃程度であり、圧力が0.1〜3.0MPa(メガパスカル)、より好ましくは0.45〜2.5MPa、さらに好ましくは1.0〜1.6MPa程度の状態を指す。なお、上述した水蒸気雰囲気中で木材1を放置して軟化させる代わりに、例えば木材1をマイクロウェーブの如き高周波の電磁波によって加熱して軟化させてもよい。
この後、上述した水蒸気雰囲気中で十分に軟化した木材1を、同じ水蒸気雰囲気中で圧縮する。図3は、軟化した木材1を所定の位置に配置した後、金型51を下降させて金型61との間で木材1を挟持し、この挟持した木材1に対して所定の圧縮力を加えている状態を示す図であり、より具体的には、木材1の圧縮力による変形がほぼ完了した状態を示す図である。図3に示すように、木材1は金型51および61から圧縮力を受けることにより、金型51と金型61との隙間に相当する3次元形状に変形される。
木材1に所定時間(1〜数十分、より好ましくは5〜10分程度)圧縮力を加えた後、上記水蒸気雰囲気を解いて木材1を乾燥させ、金型51と金型61を離間させて圧縮を解除することによって圧縮工程が終了する。この圧縮工程の結果、木材1の肉厚は、圧縮前の木材1の肉厚の30〜50%程度となる。圧縮工程後の木材は、薄肉でも高い強度を有するとともに、その形状が木材の乾燥等によって変形することがなく、工業製品として好適なものとなる。以後、圧縮工程後の木材を「圧縮木材」と称する。図4は、圧縮木材の構成を示す斜視図である。同図に示す圧縮木材2は、木材1の主板部1a、ならびに側板部1bおよび1cにそれぞれ対応する主板部2a、ならびに側板部2bおよび2cを有する。また、圧縮木材2は、側板部2bおよび2cを周回して閉じた形状をなす端面2dを有する。
上述した圧縮工程に続いて、圧縮木材2を補強する補強部材を装着する(装着工程)。図5は、本実施の形態1で使用する補強部材の構成を示す斜視図であり、図6は図5のA−A線部分断面図である。これらの図に示す補強部材3は、周回して閉じた形状をなしており、その周回方向と垂直な断面は肉厚が均一で、図6に示すようなコの字型をなす。圧縮木材2と接触するのは内側の表面(内側面)である。この内側面は、圧縮木材2の端面2dに当接する端面当接部3a(図6で水平方向を指向する部分)と、この端面当接部3aに垂直な面をなす側面当接部3bとから成る。補強部材3は、圧縮木材2よりも顕著に硬質な素材によって実現され、金属(アルミニウム、ステンレス、チタン、鉄など)および合成樹脂(ポリイミドに代表されるスーパーエンジニアリングプラスチックなど)の少なくともいずれか一方を含む材質から成る。補強部材3が金属製である場合には、例えば鋳型を用いて鋳造される。他方、補強部材3が合成樹脂製である場合には、金型を用いて射出成形される。
一般に、形取工程で形取った木材の端面が常に閉じた端面形状をなしているとは限らない。このため、木材に装着される補強部材についても、常に周回して閉じた形状をなしている必要はなく、装着対象である木材の端面形状に応じてその形状を定めればよい。
図7は、上述した構成を有する補強部材3の圧縮木材2への装着工程の概要を示す断面図である。本実施の形態1において補強部材3を圧縮木材2に装着する際には、一対の金型71および81を用いて圧縮木材2と補強部材3とを挟持し、補強部材3を圧縮木材2の端部へ圧入する。この意味で、金型71および81のうち、一方が第1の金型で、他方が第2の金型である。
補強部材3の上方に位置する金型71は、圧縮木材2の主板部2aから側板部2bおよび2cに各々立ち上がって湾曲する曲面の内側面に嵌合する形状をなす凸部72と、この凸部72の周縁に凸部72の突出方向(図7の鉛直方向)と垂直な平面をなして補強部材3の上面を押圧する押圧面73とを備えたコア金型である。凸部72の形状は、補強部材3が当接する部分を除いて、圧縮木材2の内側面(図7の上面側)の形状とほぼ一致する。また、圧縮木材2の下方に位置する金型81は、圧縮木材2の主板部2aから側板部2bおよび2cに各々立ち上がって湾曲する曲面の外側面を嵌入する凹部82と、金型71の押圧面73に当接する上端面83とを備えたキャビティ金型である。凹部82の形状は、補強部材3が当接する部分を除いて、圧縮木材2の外側面(図7の下面側)の形状とほぼ一致する。
以上の構成を有する金型71および81によって圧縮木材2および補強部材3を装着する際には、圧縮木材2を凹部82に嵌め込んで配置し、補強部材3を圧縮木材2の端面の上に位置合わせをして載置した後、金型71をプレス機(図示せず)によって下降させる。押圧面73が補強部材3の上端面に当接する位置に達した後も引き続き金型71を下降させると、補強部材3の内側面が徐々に側板部2bおよび2cに圧入されていく。その結果、補強部材3が側板部2bおよび2cの端部を把持するようになる。この後、押圧面73が金型81の上端面83に当接するまでさらに金型71を下降させると、補強部材3の端面当接部3aが圧縮木材2の端面2dに当接する。図8は、金型71の下降が終了した状態を示す図であり、補強部材3が完全に圧縮木材2の側板部2b(および2c)に装着された状態を示す図である。
上述した装着工程において、金型71の押圧面73が金型81の上端面83に当接したときに二つの金型の間に生じる隙間は、補強部材3が装着される端部付近を除いて圧縮木材2の形状と概ね同じ形状をなしているので、圧縮木材2は、装着工程の前後において、補強部材3が装着される端部付近以外で大きな形状変化を生じることはない。
なお、装着工程は大気中で行うが、その際に金型71および81の温度をそれぞれ調整することにより、圧縮木材2の表面の色合いの調整を同時に行うことも可能である。
図9は、装着工程を経て完成した圧縮木製品4の構成を示す斜視図である。また、図10は、図9のB−B線部分断面図である。これらの図に示す圧縮木製品4は、補強部材3の端面当接部3aが圧縮木材2の端面2dに当接するとともに、補強部材3の側面当接部3bが圧縮木材2の側板部2bの肉厚方向に若干食い込んだ状態にあり、圧縮木材2と補強部材3とが一体化されている。これにより、特に圧縮木材2の端部付近の補強が実現されている。
以上説明した本発明の実施の形態1に係る圧縮木製品の製造方法によれば、木材を3次元形状に圧縮成形する圧縮工程と、前記圧縮工程で圧縮した木材の端部を当該端部の肉厚方向に把持することによって前記木材を補強する補強部材を装着する装着工程と、を含み、前記装着工程は、対をなす第1および第2の金型によって前記木材と前記補強部材とを挟持し、前記補強部材を前記木材の端部に圧入することにより、圧縮成形された木材を補強する補強部材を、ビスやカシメといった締結法を用いることなく、その木材に対して容易に装着することが可能となる。
なお、補強部材の形状は上述したものに限られるわけではない。図11は、補強部材の別な構成例(第2例)を示す断面図であり、図6の断面図に対応するものである。図11に示す補強部材31は、補強部材3と同様の外観形状を有し、その周回方向に垂直な断面はコの字型をなし、内側面は端面当接部31aと側面当接部31bとを有する。このうち、側面当接部31bの表面には、突起部311が形成されている。この突起部311は、円錐状または多角錐状のものを周回方向に複数個等間隔に設けたものであってもよいし、周回方向に沿って側面当接部31bから一様に突起させたものであってもよい。このような突起部311を設けることにより、圧縮木材2からのより確実な抜け止め効果を得ることができる。
図12は、補強部材のさらに別な構成例(第3例)を示す断面図である。同図に示す補強部材32も、補強部材3と同様の外観形状を有し、その周回方向に垂直な断面はコの字型をなし、内側面は端面当接部32aと側面当接部32bとを有する。側面当接部32bには、複数の小突起が平行に突起した突起部321が形成されている。この場合にも、上述した補強部材31と同様に、圧縮木材2からのより確実な抜け止め効果を得ることができる。
なお、突起部の形状は必ずしも上述したものに限られるわけではなく、例えば側面当接部の所定箇所に、突起部として平目ローレット加工またはアヤ目ローレット加工を施してもよい。また、補強部材の内側面における突起部の設置位置やその設置個数等も適宜変更することが可能である。
ところで、図11および図12に示す場合には、装着工程で補強部材が圧縮木材2に対して撓むことによって突起部が圧縮木材2の端面2dで引っ掛からないようにする必要があるため、補強部材に適切な可撓性を有する素材を適用する必要がある。これに対して、非常に硬質で撓みが少ない素材を適用して補強部材を構成する場合には、その補強部材を装着(圧入)しやすくするために、圧縮木材2の端面2dから側板部2bおよび2cに沿って切り欠きを設けたり、端面2dに面取りを施したりしてもよい。
図13は、圧縮木材2への装着を容易とする補強部材の構成例(第4例)およびその補強部材を圧縮木材に対して装着する装着工程の概要(金型の構成を含む)を示す部分断面図である。同図に示す補強部材33は、上述したさまざまな補強部材と同様に周回して閉じた形状をなしており、この周回方向と直交する方向の断面すなわち図示している断面は、下方に行くに従って幅広となるようなテーパ形状をなしている。この補強部材33の内側面も端面当接部33aと側面当接部33bとを有し、側面当接部33bには突起部331が設けられている。突起部331のうち、対向する位置にある突起部331の頂点同士の距離は、側板部2bおよび2cの肉厚以上である。以上の構成を有する補強部材33を用いる場合には、金型71を下降させる前の段階で補強部材33の端面当接部33aを端面2dと接触した状態で載置させることができる。したがって、補強部材の圧縮木材に対する位置合わせが一段と容易になる。
図13に示す補強部材33を圧縮木材2に装着する際には、断面の幅広部分を内側に絞っていき、最終的には上述した補強部材と同様にコの字型の断面形状をなすように変形する必要がある。このため、図13に示す場合には、キャビティ金型として金型81とは異なる金型84を用いている。この金型84は、圧縮木材2の主板部2aから側板部2bおよび2cに各々立ち上がって湾曲する曲面の外側面を嵌入する凹部85と、この凹部85の上端付近に、凹部85の外周方向に凹部85の上端付近よりも大きく傾斜して装着時に補強部材33をガイドするガイド部86と、金型71の押圧面73に当接する上端面87とを備える。
以上の構成を有する金型71および84を用いて行う装着工程について説明する。この場合、金型71の下降に伴い、補強部材33のガイド部86との接触部分がそのガイド部86によってガイドされながら下降し、徐々に内側へと閉じていく一方、金型71の凸部72に接触する部分が金型71の下降に伴って徐々に内側へと閉じていく。図14は、金型71および84によって補強部材33を圧縮木材2に圧入して装着した状態を示す部分断面図である。同図に示すように、補強部材33は、圧縮木材2に圧入された後、その断面形状がコの字型となり、上記同様に圧縮木材2の端部を把持している。このようにして形成される圧縮木製品が、上述した圧縮木製品4と同様の外観形状を有することはいうまでもない。
本実施の形態1に係る圧縮木製品の製造方法によって製造された圧縮木製品は、デジタルカメラ、携帯電話、PHSまたはPDA等の携帯型通信端末、携帯型オーディオ装置、ICレコーダ、携帯型テレビ、携帯型ラジオ、各種家電製品のリモコン、デジタルビデオなどの小型携帯用電子機器の外装材として好適である。また、本実施の形態1に係る圧縮木製品の製造方法によって製造された圧縮木製品は、めがねケースや食器などに適用することも可能である。
(実施の形態2)
図15は、本発明の実施の形態2に係る圧縮木製品の製造方法によって製造された圧縮木製品の構成を示す斜視図である。また、図16は、図15のC−C線断面図である。これらの図に示す圧縮木製品101は、中空箱型形状をなしており、上記実施の形態1における圧縮工程と同じ圧縮工程によって圧縮成形された二つの圧縮木材2を、端面2d同士が対向するようにして補強部材102を介して接合した構成を有する。したがって補強部材102は、周回方向に垂直な断面が、コの字型を上下対称に二つ重ね合わせたH字型をなしており、上下にそれぞれ装着(圧入)される二つの圧縮木材2の端部を補強するとともに、二つの圧縮木材2を接合する機能を有している。
図17は、圧縮木製品101を形成する際の装着工程の概要を示す図である(図7に対応)。この図17に示す場合、二つの圧縮木材2の各々は、上下対称な位置関係にある二つの金型201および202のいずれかに取り付けられ、そのうち下方に位置する圧縮木材2に補強部材102を位置合わせしてセットする。その後、プレス機によって金型201を金型202に対して下降させて両金型を重ね合わせて挟持することにより、補強部材102を上下二つの圧縮木材2に圧入する。この意味で、金型201および202のいずれか一方が第1の金型であり、他方が第2の金型である。
なお、本実施の形態2においても、補強部材102の内側面の適当な位置に補強部材31または32と同様の突起部を形成してもよい。また、補強部材102の断面形状を、図17の鉛直上下方向にそれぞれ幅広となるような変形H字型(図13に示すテーパ形状を上下対称となるように重ね合わせた形状に相当)にしてもよい。
以上説明した本発明の実施の形態2に係る圧縮木製品の製造方法によれば、上記実施の形態1と同様に、圧縮成形された木材を補強する補強部材をその木材に対して容易に装着することが可能となる。
(その他の実施の形態)
ここまで、本発明を実施するための最良の形態として、実施の形態1および2を詳述してきたが、本発明はそれらの実施の形態によってのみ限定されるべきものではない。例えば、以上の説明においては、補強部材が、圧縮木材の端面を把持可能とするために、周回して閉じた外観形状をなしていたが、この周回部分の適当な位置同士を圧縮木材の内側面に沿った形状で連結し、圧縮木材の内側面をも補強し得るような補強部材を適用してもよい。この場合には、装着工程において、コア金型の凸部が前述した連結部分を押圧することによって圧縮木材に圧入することができる。
また、補強部材を圧縮木材に装着する際には、補強部材および/または圧縮木材の接触面に適当な接着剤を予め塗布しておくことにより、補強部材を一段と確実に圧縮木材に対して固着することができる。
このように、本発明は、ここでは記載していないさまざまな実施の形態等を含みうるものであり、特許請求の範囲により特定される技術的思想を逸脱しない範囲内において種々の設計変更等を施すことが可能である。
本発明の実施の形態1に係る圧縮木製品の製造方法における形取工程の概要を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る圧縮木製品の製造方法における圧縮工程の概要を示す図である。 圧縮工程において木材の変形がほぼ完了した状況を示す図である。 圧縮工程後の木材(圧縮木材)の構成を示す斜視図である。 補強部材の構成を示す斜視図である。 図5のA−A線部分断面図である。 本発明の実施の形態1に係る圧縮木製品の製造方法における装着工程の概要を示す図である。 図7の装着工程において補強部材の圧縮木材への装着がほぼ完了した状態を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る圧縮木製品の製造方法によって製造された圧縮木製品の構成を示す斜視図である。 図9のB−B線部分断面図である。 補強部材の別な構成例(第2例)を示す断面図である。 補強部材のさらに別な構成例(第3例)を示す断面図である。 補強部材の第4の構成例と当該補強部材を圧縮木材に対して装着する装着工程の概要を示す部分断面図である。 図13の装着工程において補強部材の圧縮木材への装着がほぼ完了した状態を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る圧縮木製品の製造方法によって製造された圧縮木製品の構成を示す斜視図である。 図15のC−C線断面図である。 本発明の実施の形態2に係る圧縮木製品の製造方法における装着工程の概要を示す図である。
符号の説明
1 木材
1a、2a 主板部
1b、1c、2b、2c 側板部
1ab 曲面
2 圧縮木材
2d 端面
3、31、32、33、102 補強部材
3a、31a、32a、33a 端面当接部
3b、31b、32b、33b 側面当接部
4、101 圧縮木製品
10 無垢材
10G 木目
51、61、71、81、84、201、202 金型
52、72 凸部
62、82、85 凹部
73 押圧面
83、87 上端面
86 ガイド部
311、321、331 突起部

Claims (5)

  1. 圧縮成形した木材を備える圧縮木製品を製造する圧縮木製品の製造方法であって、
    木材を3次元形状に圧縮成形する圧縮工程と、
    前記圧縮工程で圧縮成形した木材の端部を把持することによって前記木材を補強する補強部材を装着する装着工程と、
    を含み、
    前記装着工程は、対をなす第1および第2の金型によって前記木材と前記補強部材とを挟持し、前記補強部材を前記木材の端部に圧入することを特徴とする圧縮木製品の製造方法。
  2. 前記補強部材は、金属および合成樹脂の少なくともいずれか一方を含む素材から成ることを特徴とする請求項1記載の圧縮木製品の製造方法。
  3. 前記補強部材は、前記木材に装着したときに前記木材に当接する表面から突起する突起部を有することを特徴とする請求項1または2記載の圧縮木製品の製造方法。
  4. 前記木材は、周回して閉じた端面を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の圧縮木製品の製造方法。
  5. 前記圧縮工程は、大気よりも高温高圧の水蒸気雰囲気中で、対をなす第3および第4の金型によって前記木材を挟持して圧縮力を加えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の圧縮木製品の製造方法。
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