JP2007118135A - 打込機 - Google Patents

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裕幸 尾田
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貴士 上田
Yoshihiro Nakano
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Abstract

【課題】ばねクラッチによってフライホイールに釘打ち機構の従動回転軸が連結された瞬間に、ばねクラッチのコイルスプリングの従動回転軸への締付けが緩むことを防止する電動式釘打機の提供。
【解決手段】フライホイール縮径部10Aの内周面と従動回転軸内部筒部材12Fの外周面との間にはワンウェイクラッチ9Dが設けられている。フライホイール縮径部10Aが回転する方向へ、フライホイール縮径部10Aに対して従動回転軸内部筒部材12Fが相対的に回転しようとするときには、ワンウェイクラッチ9Dは、フライホイール9に対して相対的に回転不能に従動回転軸及び従動回転軸内部筒部材12Fをフライホイール9及びフライホイール縮径部10Aに連結する。
【選択図】図3

Description

本発明は打込機に関し、特に電動式打込機に関する。
従来、打込機(釘打機)としては、コンプレッサにより圧縮空気を生成し、その圧縮空気を動力として打込機を駆動するいわゆる圧縮空気式の打込機が広く一般に知れ渡っている。この圧縮空気式の打込機では、圧縮空気を生成するコンプレッサが必須の構成要件となるため、例えば一階から二階へと移動しながら打込機を使用する場合には、コンプレッサも移動する必要があり、移動性に劣っていた。またコンプレッサの置き場所も確保する必要があるが、作業現場に必ずしもコンプレッサを据え置くことができる平坦な場所があるとは限らず、その作業場所にも制約があった。
圧縮空気式打込機の弱点である作業場所の制約及び移動性の欠如を補う打込機として、電力を動力としソレノイドコイルを駆動して主駆動源とする電動式打込機がある。ソレノイドコイルを使用した打込機では、ソレノイドの電気効率が5〜20%と優れないため、必要とされる打込力を確保しようとすると器機全体が大きくなる。具体的には、ソレノイドコイルを使用した打込機の重量が、同じ釘を打ち込むのに使用する圧縮空気式打込機の約3倍程度の製品重量となっていた。よって手に持って長時間作業することは非常に難しかった。
ソレノイドを用いた電動式打込機の電気効率を改良するために、フライホイールを電力により駆動してフライホイールに蓄積される回転の運動エネルギーを利用して釘を打ち込む打込機が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
製品反動を少なくして釘を打ち込むためには、釘打ちにかかる時間(数十ミリ秒)の間にフライホイールに蓄積された運動エネルギーを動力として釘打ち機構に伝達する必要がある。例えば特許文献1に記載の打込機では、フライホイール(はずみ車)とソレノイドと複数のカムとクラッチ及びボールとを有する機構を備えている。
ボールは、クラッチを構成するボール内皿とボール外皿との間でボール内皿とボール外皿とにそれぞれ形成された溝の中に収容されて挟まれている。溝は場所によって深さが異なっており、ボール内皿に対してボール外皿が相対的に回転することにより、ボール内皿又はボール外皿に対して相対的に溝の中をボールが移動してゆく。浅い部分にボールが位置しているときには、ボール内皿とボール外皿とを互いに離れた位置関係となり、このことによりクラッチがONとなる。逆に深い部分にボールが位置しているときには、ボール内皿とボール外皿とを互いに接近させた位置関係となり、クラッチがOFFとなる。
このフライホイールの運動エネルギーを利用して釘を打ち込む電動式打込機では、電気効率が50〜70%と優れ、フライホイールの回転数を増やせば釘の打込に係る打込エネルギーを増加させることができるため同じ釘を打ち込むのに使用する圧縮空気式の打込機と比較して1.5倍程度の重量増にとどめることができる。
特開平8―197455号公報 特開平6―278051号公報
フライホイールの運動エネルギーを釘打ち機構に伝達させる構成の一つとしては、フライホイールと釘打ち機構との間にいわゆるばねクラッチを設けて伝達させる構成が考えられる。ばねクラッチとは、例えば略円柱形状をした釘打ち機構の従動回転軸の周面にコイルスプリングを巻回して構成されるクラッチであり、コイルスプリングの一端にフライホイールが接続され他端に釘打ち機構の従動回転軸が連結可能とされる。コイルスプリングの他端に釘打ち機構の従動回転軸が連結され接続され、従動回転軸に対してコイルスプリングが締め付けられた状態で巻回されているときに、フライホイールと従動回転軸とコイルスプリングとが一体回転することにより、フライホイールから釘打ち機構の従動回転軸へと動力が伝達される。
しかし、ばねクラッチを用いた場合には、ばねクラッチによってフライホイールと釘打ち機構の従動回転軸とが連結された瞬間に、実際にはフライホイールと釘打ち機構の従動回転軸とが一体となって回転せず、動力を充分に伝達できない瞬間が生ずるという問題が生ずる。
より具体的には、ばねクラッチによってフライホイールに釘打ち機構の従動回転軸が連結された瞬間に、高速回転するフライホイールに静止状態の釘打ち機構の従動回転軸が連結されることとなり、フライホイールの回転エネルギーが一気に従動回転軸に伝達される。これにより、従動回転軸は瞬間的に高速回転に達する。しかし、従動回転軸に入力される回転エネルギーが大きいために、フライホイールの回転速度よりも釘打ち機構の従動回転軸の回転速度の方が一瞬速くなってしまい相対的にフライホイールの回転方向と従動回転軸の回転方向とが逆方向になり、ばねクラッチのコイルスプリングの従動回転軸への締付けが緩む。このことにより、動力を充分に伝達できなくなる。
そこで本発明は、ばねクラッチによってフライホイールに釘打ち機構の従動回転軸が連結された瞬間に、ばねクラッチのコイルスプリングの従動回転軸への締付けが緩むことを防止する打込機を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために本発明は、ハウジングと、該ハウジングに設けられたモータと、該ハウジングに取り付けられて打込側位置に釘を供給するマガジンと、該ハウジングに回転可能に支持され、該モータに駆動されて回転するフライホイールと、該ハウジングに回転可能に設けられた従動回転軸と、該従動回転軸によって駆動される駆動子とを備えた電動式釘打機において、該フライホイールの回転力を該従動回転軸に伝達可能なコイルスプリングと、該フライホイールと該従動回転軸とを該コイルスプリングを介して選択的に連結可能なクラッチ機構とを備え、該従動回転軸と該フライホイールとの間にワンウェイクラッチが設けられている打込機を提供している。
ここで、該コイルスプリングの一端は該フライホイールに同軸的に固定され、該コイルスプリングの他端部は該従動回転軸と連結可能であり、該クラッチ機構は、該コイルスプリングと該従動回転軸とを接続する動力接続位置と、該コイルスプリングと該従動回転軸とを分離する動力遮断位置との間で移動可能に構成されることが好ましい。
また、該コイルスプリングの一端が該フライホイールに同軸的に固定されると共に他端の内径内に該従動回転軸が挿入されるように配置され、該クラッチ機構が動力遮断位置にあるときには該コイルスプリングの他端はその内径が該従動回転軸の外径より大きいことが好ましい。
請求項1記載の打込機によれば、従動回転軸とフライホイールとの間にはワンウェイクラッチが設けられており、ワンウェイクラッチは、フライホイールに対して従動回転軸が相対的に一の方向に回転しようとするときには、フライホイールに対して相対的に回転不能に従動回転軸をフライホイールに連結し、フライホイールに対して従動回転軸が相対的に他の方向に回転しようとするときには、フライホイールに対して相対的に回転自在に従動回転軸を支承するため、クラッチ機構を構成するコイルスプリングによってフライホイールに釘打ち機構の従動回転軸が連結された瞬間に、相対的にフライホイールの回転方向に対して従動回転軸の回転方向が逆方向になろうとするときに、当該逆方向へ回転することを防止することができる。このため、コイルスプリングの締付けが緩むことを防止でき、動力を充分に伝達できなくなることを防止することができる。
請求項2記載の打込機によれば、コイルスプリングと従動回転軸との動力的な接続を遮断することができる。このため、フライホイールと一体に回転するコイルスプリングの慣性力を釘打ちのためのエネルギーとして利用することができる。
請求項3記載の打込機によれば、コイルスプリングの径を絞ることによりコイルスプリングを介してフライホイールと従動回転軸とを連結することができる。
またクラッチ機構が動力遮断位置、即ち駆動子を駆動しない状態において、コイルスプリングの外径が従動回転軸より大きいため、この状態でモータを回転したとしても、従動回転軸が回転することはない。従って駆動子の制御をより正確に行うことができる。またコイルスプリングと従動回転軸との間の摩擦に起因する、摩耗や発熱も抑制される。
本発明の実施の形態による打込機について図1乃至図7を参照して説明する。図1に示される打込機1は、外殻となるハウジング2と、ハンドル3と、電池4と、ハウジング2の打込側である先端側に設けられたノーズ6と、マガジン7とによって主に構成されている。
ハウジング2内には、モータ8と、駆動子18とが設けられている。駆動子18は、ハウジング2内の図示せぬレールに案内されて、ハウジング2の先端側と後端側との間、即ち、図1の右側と左側との間で移動可能に配置されている。駆動子18の先端側にはブレード18Bが設けられており、ブレード18Bは、駆動子18が先端側、即ち図1の最も右側に移動した状態のときに、ノーズ6内に画成された後述の通路6a内の位置まで延びるように構成されている。また駆動子18の一部であってハンドル3側に位置する箇所にはラック18Aが設けられている。
また、ハウジング2内であって通路6aがハウジング2の内部空間に開口する開口端にはダンパー部2Dが設けられている。ダンパー部2Dは、釘打ち時に駆動子18が衝突する板状部材2Eと、駆動子18が板状部材2Eに衝突する衝撃を吸収するためのダンパー2Fとを有している。板状部材2Eには貫通孔が形成されており、板状部材2Eの貫通孔を通してブレード18Bが通路6a内へと延出する。
把握部分であるハンドル3は、ハウジング2の図1に示される左端寄りの下部を基端部としてハウジング2表面から延出しており、その基端部には駆動子18の駆動を制御するトリガ5が設けられている。電池4は、ハンドル3の反ハウジング2側端部に設けられている。電池4はハンドル3内に配された配線3A等を介してモータ8に電力を供給する。
ノーズ6には、ハウジング2側位置からノーズ6の先端にかけてブレード18Bを挿通可能な通路6aが画成されている。また先端部分には、プッシュレバー6Aが設けられており、このプッシュレバー6Aが被打込部材に接触して押された場合のみ打込機1は釘を打ち込むことが可能となるように構成されている。
マガジン7は、ノーズ6から電池4近傍位置に至るまで延出して設けられている。マガジン7内には図示せぬ釘が束状に複数本内蔵されており、ノーズ6の通路6a内に釘を供給する。駆動子18が先端側に移動した際には、ブレード18Bによりノーズ6の通路6a内にある図示せぬ釘は、ノーズ6先端より押し出されて図示せぬ被打込部材に打ち込まれるように構成されている。
次に、ハウジング2内で、モータ8の出力を駆動子18に伝達するまでの機構について詳しく説明する。図2〜図4に示されるように、ハウジング2の一部は、先端側に配置された第1壁2Aと、第1壁2Aよりも後端側に配置されて第1壁2Aと一体に設けられ一部を第1壁と共用する第2壁2Bとをなしている。また、ハウジング2には、ハウジング2の先端側から後端側に向かう方向(先後端方向)において第2壁2Bと略同一の位置に設けられハウジング2に固着された第3壁2Cが設けられている。
図3に示されるように、第1壁2Aにはモータ8が固定されており、モータ8はその回転軸8A軸方向と駆動子18の移動方向とが直交する方向になるように配置されている。また回転軸8Aには、ギア8Bが同軸的に固定されており、回転軸8A及びギア8Bは、図1において反時計回りに回転する。図3に示されるように第2壁2Bには、ベアリング12A、17Cや後述の環状支持部材12Eを介して従動回転軸12が回転可能に支持されている。また、第3壁2Cには、従動回転軸12の内外を連通するL字状の溝2aが形成されている。
従動回転軸12は略筒状であり、その軸はモータ8の回転軸8Aの軸と平行に配置されている。また第3壁2Cにおいても従動回転軸12がベアリング12Aを介して回転可能に支持されている。よって従動回転軸12は、ベアリング17Cとベアリング12Aと2箇所でハウジング2に支持されるため、その軸方向へ移動不能であり、また、急激に力が加えられた状態でも安定して回転することができる。
なお、図3、図4においては、従動回転軸12の下方に現れているベアリング12Aと第3壁2Cとの間には隙間が空いているように図示されているが、この断面においては、ベアリング12Aと第3壁2Cとの間には、後述の駆動子戻りバネ19の一端が挿入される溝2aが形成されている様子が現れている。従って、この断面以外の位置で切れば、断面図には、ベアリング12Aが第3壁2Cに固着されている様子が図示されることになる。
従動回転軸12のベアリング12Aとベアリング17Aとで区画される位置には、その外周にピニオンギア12Cが設けられている。このピニオンギア12Cは駆動子18に設けられているラック18A(図1)と噛合しており、ピニオンギア12Cとラック18Aとから駆動子送り機構が構成されている。
また、従動回転軸12のピニオンギア12Cが設けられている位置の近傍であって後述のソレノイド13から離間する側の位置には、従動回転軸12の内外を連通する貫通孔たる孔12bが形成されている。また、従動回転軸12の内部には、従動回転軸12の内周面に沿って駆動子戻りバネ19が設けられている。駆動子戻りバネ19の一端は、孔12bに挿入されることにより従動回転軸12に固定されており、他端は、第3壁2Cに形成された溝2aに挿入されることにより第3壁2Cに固定されている。
駆動子戻りバネ19は、後述のように駆動子18が後端側から先端側へと移動するときに、従動駆動軸12の回転軸を中心として従動駆動軸12内部において巻かれる。従って、釘を打つことにより駆動子18が先端側へ移動した後には、巻きつけられた駆動子戻りバネ19が開放される不勢力によって駆動子18を後端側へ引き戻すように付勢される。このことにより、釘を打った後に駆動子18が先端側の位置に行ったままの状態となってしまうことを防止することができる。
従動回転軸12には、図3に示されるように、略環状のクラッチリング17が従動回転軸12に対して僅かに隙間を有して同軸的に環装されている。また、クラッチリング17が環装されている従動回転軸12の位置よりも後述のソレノイド13寄りの位置には、環状支持部材12Eが従動回転軸12を環装している。環状支持部材12Eは、ベアリング17Cによって支持されており、従動回転軸12を支承する。
クラッチリング17は、図3、図4に示されるように、軸方向断面において後述の従動回転軸12の孔12aに対向する部分が略コの字状となっている。また、クラッチリング17の後述のフライホイール9寄りの部分は、従動回転軸12に同軸的な円筒部分たるスプリング保持部17Bを有しており、その内周径は従動回転軸12の外径よりも大きい。クラッチリング17のスプリング保持部17Bには当該スプリング保持部17Bを貫通する孔17aが形成されている。クラッチリング17と対向する従動回転軸12の位置には、従動回転軸12の内外を貫通する孔12aが穿設されており、孔12a内には後述のボール16が挿入可能である。
従動回転軸12の一端側にはソレノイド13が配置されている。ソレノイド13は、図3、図4に示されるように、第3壁2C及びハウジング2で囲まれた領域内に配置されており、ソレノイド13は第3壁2Cにネジ13A、13Aによって係止されることにより支持されている。ソレノイド13に対向する第3壁2Cの部分には、貫通孔2cが形成されており、貫通孔2cには、ソレノイド13からソレノイド駆動部14が従動回転軸12内部空間に向けて貫通して延出している。
貫通孔2cの近傍の第3壁2Cの部分には、貫通孔2cから延出するソレノイド駆動部14と同軸的に、ソレノイド駆動部14を取囲むように第3壁筒状部2Gが第3壁2Cに固定されて設けられている。第3壁筒状部2Gは、従動回転軸12の内部空間に至るまで延出しており、従動回転軸12の半径方向で見ると、従動回転軸12の軸心位置にソレノイド駆動部14が位置し、その外方に第3壁筒状部2Gがあり、更にその外方に従動回軸12が配置されている同軸的構造となっている。
ソレノイド駆動部14は、ソレノイド13に通電してON状態となることにより、それ自体(ソレノイド駆動部14)が図3、図4において図中左方へ移動するように構成されている。また、ソレノイド13に通電してないOFF状態のときには、ソレノイド駆動装置14は、図4の右方の位置に配置される。ソレノイド駆動部14の駆動量は、ソレノイド駆動部14が最も右方に位置する(縮んでいる)状態たる動力遮断状態(動力遮断位置)で後述の付勢部15の最深部15B表面が孔12aと対向する位置となり、ソレノイド駆動部14が最も左方に位置する(伸長している)状態たる動力接続状態(動力接続位置)で傾斜面15Aが孔12aと対向する位置(傾斜面15Aとボール16とクラッチリング17とが各々当接する位置)となるように調整されている。
ソレノイド駆動部14の先端部には、ラチェット機構を構成する切換伝達部14Bが当該先端部を覆うようにして設けられている。切換伝達部14Bは、一端が閉じられた略筒状をなしており他端はフランジ部をなしている。切換伝達部14Bの内径はソレノイド駆動部14の外径に略同一であり、切換伝達部14B内にソレノイド駆動部14が挿入されて、切換伝達部14Bとソレノイド駆動部14とが一体で従動回転軸12の軸方向へ移動可能である。また、切換伝達部14Bは、ソレノイド駆動部14に対して同軸的に回転可能に支承されている。
ここで、説明の便宜上ソレノイド13に通電してON状態となったときのソレノイド駆動部14の位置をON位置とし、ソレノイド13に通電してないOFF状態となったときのソレノイド駆動部14の位置をOFF位置と呼ぶこととする。
切換伝達部14Bのフランジ部には、ラチェット機構を構成する第2突出部14Cが設けられている。第2突出部14Cは、ソレノイド駆動部14のOFF位置からON位置へと向かう方向、即ち、図3の右側から左側へと向かう方向へ突出しており、後述のようにクラッチ機構が動力接続状態のときに従動回転軸12と一体回転する。第2突出部14Cの回転方向における端部は、図6に示されるように第2突出部傾斜面14Dを有している。第2突出部14Cは後述の第1突出部14Gに対向可能である。
切換伝達部14Bの一端寄りの部分には、図3、図4に示されるように環状当接部材14Eが環装されている。環状当接部材14Eは、切換伝達部14Bと第3壁筒状部2Gとの間に配置されており、その外周面には直径方向に突出する一対の回止め突起部14Fが設けられている。回止め突起部14Fが第3壁筒状部2Gの内周面に設けられた図示せぬ凹部に当接することにより、環状当接部材14Eは第3壁筒状部2Gに対して相対的に回転不能である。また、環状当接部材14Eは大径部(フランジ部)と、の第3壁筒状部2Gの内周部の不図示の小径部とが当接し、更に止め輪2Hによって、その軸方向において第3壁筒状部2Gに対して移動不能に固定されている。環状当接部材14Eの内周面は切換伝達部14Bの外周面に当接しており、環状当接部材14Eに対して切換伝達部14Bを回転可能に支承している。
環状当接部材14Eの図3の右側の一端には、ラチェット機構を構成する第1突出部14Gが設けられている。第1突出部14Gは、ソレノイド駆動部14のON位置からOFF位置へと向かう方向、即ち、図3の左側から右側へと向かう方向へ突出している。第2突出部14Cの回転方向の反対側に相当する第1突出部14Gの端部は、図6に示されるように第1突出部傾斜面14Hを有している。第1突出部14Gは第2突出部14Cと対向当接可能である。第1突出部14Gの突出端、第2突出部14Cの突出端は、図6に示されるように、それぞれ平坦面になっている。
ソレノイド13に通電してないOFF状態のときには、図4に示されるように、第2突出部14Cは第1突出部14Gから離間した状態となる。ソレノイド13に通電してON状態となると、図3、図6(a)に示されるように、第2突出部14Cが環状当接部材14Eのフランジ部に近接し、第1突出部14Gが切換伝達部14Bのフランジ部に近接対向する。更に、ソレノイド13がON状態のときであって、後述のように従動回転軸12が回転し始めてから略3/4回転する回転位置よりも僅かに手前の回転位置となったときには、図6(b)に示されるように、第1突出部傾斜面14Hに第2突出部傾斜面14Dが乗上げてゆき、図6(c)に示されるように、第1突出部14Gの突出端と第2突出部14Cの突出端とが互いに対向して、第1突出部14Gに第2突出部14Cが乗り上げる。
このことにより、切換伝達部14B及びソレノイド駆動部14をOFF位置へ強制的に後退させ、後述のフライホイール9と従動回転軸12との連結を強制的に解除させるように構成されている。従動回転軸12が回転し始めてから略3/4回転した回転位置とは、駆動子18が先端側へ移動して釘が打ち込まれるときの位置であり、駆動子18の先端がダンパー部2Dの板状部材2Eに衝突するときの位置に相当する。
切換伝達部14Bの一端には、−状突出部14Iが設けられている。−状突出部14Iは、切換伝達部14Bの一端において切換伝達部14Bの直径方向に渡って切換伝達部14Bの軸方向に突出しており、後述の付勢部15の一端に形成された−状凹部14aに係合されている。
切換伝達部14Bの一端に対向する位置には、付勢部15が設けられている。付勢部15は一端側が略円柱状の縮径部をなしており、他端側は縮径部と接続され縮径部と同軸的な拡径部となっている。縮径部には、ソレノイド駆動部14のOFF位置からON位置へと向かう方向へ窪んだ−状凹部14aが形成されており、切換伝達部14Bの−状突出部14Iが係合している。このため、切換伝達部14Bの回転位置を極めて正確な位置とすることができる。また、切換伝達部14Bと付勢部15とを一体回転させることができる。拡径部は円筒状をなしており、縮径部に接続されている拡径部の部分であって付勢部15の軸心に相当する位置には、縮径部の方向へ窪んだ軸心位置凹部14bが形成されている。
付勢部15の外周面は、図3、図4又は図7に示されるように、ソレノイド駆動部14のOFF位置からON位置へと向かう方向に対して所定の角度をなす方向へと除々に窪みが深くなる傾斜面15Aと、最も窪みの深い最深部15Bとを有する。最深部は略球面の一部をなす形状をしており、ソレノイド13に通電してないOFF状態のときには、後述のボール16が最深部に収容されるように構成されている。付勢部15の最外径は従動回転軸12内部空間の内径より僅かに小さくなるように構成されている。
傾斜面15A及び最深部15Bと従動回転軸12内部空間を画成する内周面との間には隙間15aが画成されている。隙間15aにおける最深部15B表面から従動回転軸12の内部空間を画成する内周面までの距離と、従動回転軸12の孔12a付近の肉厚との和は、ボール16の直径と略等しくなるように最深部15Bは構成されている。この付勢部15とボール16とソレノイド13と後述のラチェット機構とからクラッチ機構が構成されている。ボール16は、その一部が孔12a内に常時収容されており、このため、後述のソレノイド駆動部14の伸縮方向及び従動回転軸12の略周方向への移動が規制され、従動回転軸12の半径方向への移動のみが許容されている。
より具体的には、ボール16は、ソレノイド駆動部14がOFF位置にあり縮んでいる状態で最深部15B表面と当接しており、この状態ではボール16の一部が孔12aから従動回転軸12外周面より突出することはない。またソレノイド駆動部14がON位置にあり伸長している状態では、図3に示されるように、ボール16は傾斜面15Aと当接し、従動回転軸12外周面よりボール16の一部が突出する。このことによりボール16が、従動回転支持部17の前述の略コの字状の部分に嵌合しクラッチリング17に当接する状態となるように構成されている。
なお、打込機1本体の傾きによっては、ボール16が重力によって孔12aから突出することがあるが、ボール16は傾斜面15Aにより支持されていないため、付勢力は殆ど無く、後述のコイルスプリング11が付勢されることはない。
また、従動回転軸12の内部には圧縮バネであるソレノイド戻りバネ14Aが設けられている。ソレノイド戻りバネ14Aは、付勢部15の軸心位置凹部14bに一端が係合しており、ソレノイド戻りバネ14Aの他端は、後述の従動回転軸内筒状部材の内周面を画成するスプリング着座部12Bに当接している。従って、ソレノイド戻りバネ14Aは付勢部15及び切換伝達部14Bを常時ソレノイド13の方向へ付勢している。
従動回転軸12は、その内部に従動回転軸内部筒部材12Fを有している。従動回転軸内部筒部材12Fは、従動回転軸12の周面から従動回転軸12の半径方向内方へ延出して設けられた筒部材支持部12Gに固定されて支持されており、従動回転軸12内部であって従動回転軸12の孔12aよりも後述のフライホイール9寄りの部分に、従動回転軸12と同軸的に配置されている。従動回転軸内部筒部材12Fは、従動回転軸12の周面と一体で回転可能である。
従動回転軸内部筒部材12Fの内周面の一部は、図3に示されるように、段部たるスプリング着座部12Bを規定する。スプリング着座部12Bよりもソレノイド13から離間する方向の部分は支持軸12Dをなす。支持軸12Dには、ベアリング9Aを介して、フライホイール9が回転可能に設けられている。支持軸12Dの端部には、ベアリング9A脱落防止のための止め具9Bが、ネジ9Cによって取り付けられている。
前述のように、従動回転軸12は、第2壁2B及び第3壁2Cに対して回転可能に支承されている。このため、従動回転軸12の一部をなす従動回転軸内部筒部材12Fの支持軸12Dにベアリング9Aを介して回転可能に設けられるフライホイール9は、従動回転軸12に対して自由に回転可能であると共に、ハウジング2に対して回転可能に支持された状態になっている。
フライホイール9の外周には、歯部が設けられてモータ8のギア8Bと噛合しており、ギア8Bが回転することによりフライホイール9は、図1において時計回りに回転する。フライホイール9は、その回転軸及び従動回転軸12と同軸的な位置に駆動回転軸10を有する。駆動回転軸10の一端は、フライホイール9の外周の歯部と一体で接続されており、その外径は、従動回転軸内部筒部材12Fが設けられている部分における従動回転軸12の外径より大径に構成されている。駆動回転軸10の他端は略円筒状をなし駆動回転軸10よりも縮径のフライホイール縮径部10Aに接続されている。
フライホイール縮径部10Aの内周面と従動回転軸内部筒部材12Fの外周面との間には、外形が略筒状をしたワンウェイクラッチ9Dが設けられている。ワンウェイクラッチ9Dは、フライホイール縮径部10A、従動回転軸内部筒部材12Fとそれぞれ同軸的に配置されており、フライホイール縮径部10Aの内周面に圧入されることにより、フライホイール縮径部10Aに対して回転不能に固定されている。従って、ワンウェイクラッチ9Dは従動回転軸内部筒部材12Fを環装し、フライホイール縮径部10Aはワンウェイクラッチ9Dを環装する。
ワンウェイクラッチ9Dは、略円筒形状をしたケーシング9Eと、その軸方向へ配置された複数本の円柱状部材9Fと、図示せぬ複数のバネとを備える。円柱状部材9Fは、ケーシング9Eの内周面に形成された図示せぬ溝状の凹部に嵌合されており、その周面の一部がケーシング9Eの内周面から突出している。図示せぬバネは、図示せぬ溝状の凹部にそれぞれ設けられており、円柱状部材9Fがケーシング9Eの内周面から突出するように付勢している。図示せぬバネが付勢する方向は、円柱状部材9Fの半径方向に対して所定の角度をなす方向である。
この構成により、フライホイール縮径部10Aが回転する方向(時計回り)へ、フライホイール縮径部10Aに対して従動回転軸内部筒部材12Fが相対的に回転しようとするときには、円柱状部材9Fがケーシング9Eの内周面から突出する方向へ移動し、円柱状部材9Fとフライホイール縮径部10Aとの間に食込むように作用する。このことによりフライホイール9に対して相対的に回転不能に従動回転軸及び従動回転軸内部筒部材12Fをフライホイール9及びフライホイール縮径部10Aに連結する。
一方、フライホイール縮径部10Aが回転する方向とは反対の方向(反時計回り)へ、フライホイール縮径部10Aに対して従動回転軸内部筒部材12Fが相対的に回転しようとするときには、円柱状部材9Fがケーシング9Eの内周面から図示せぬ溝内へ収容される方向へ移動可能となり、円柱状部材9Fとフライホイール縮径部10Aとの間での食込むように作用する状態が解除された状態となる。このことにより、ワンウェイクラッチ9Dは、フライホイール9に対して相対的に回転自在に従動回転軸を支承する。
クラッチ機構を構成するコイルスプリング11によってフライホイール9に従動回転軸12が連結された瞬間に、従動回転軸12が相対的にフライホイール9の回転速度より速い回転速度になってしまうことがあるが、ワンウェイクラッチ9Dによって、この回転速度差の発生を防止することができる。このため、コイルスプリング11の従動回転軸12への締付けが緩むことを防止でき、動力を充分に伝達できなくなることを防止することができる。
駆動回転軸10にはコイルスプリング11が、当該コイルスプリング11の軸方向と駆動回転軸10の軸とが略同軸となるようにその一端側11Aで固定されている。駆動回転軸10に設けられた図示せぬ突出部にコイルスプリング11の一端側11Aが掛けられることにより、一端側11Aは駆動回転軸10に固定されている。コイルスプリング11の他端側11Bは、クラッチリング17のスプリング保持部17Bに形成された貫通穴たる孔17aに挿入されることにより、クラッチリング17に固定されている。
コイルスプリング11の一端側11Aが駆動回転軸10に固定されているため、コイルスプリング11と従動回転軸12との動力的な接続を遮断可能な構成とすることができる。また、フライホイール9と一体に回転するコイルスプリング11の回転の慣性力を釘打ちのためのエネルギーとして利用することができる。
コイルスプリング11は鋼線が略円筒状に巻回されて構成されており、図3又は図4に示されるように、コイルスプリング11を構成する鋼線の、互いに隣接する環どうしの間が密になった状態で巻回されている。また、コイルスプリング11の環を構成する鋼線は、コイルスプリング11の一端側11Aから他端側11Bに向かう方向において、一端側11A側から反時計回り方向に鋼線が巻回されて構成されている。よってコイルスプリング11を構成する鋼線の螺旋方向はフライホイール9の回転方向と反対方向になっている。
またコイルスプリング11の内径は、自由状態では駆動回転軸10の外径と略同じか若干小径に構成されている。コイルスプリング11に対向する従動回転軸12の外径は駆動回転軸10外径より小さい。従って、ソレノイド13に通電されていない状態では、コイルスプリング11の内径は従動回転軸12の外径よりも大きく、コイルスプリング11と従動回転軸12との間に隙間ができている緩んだ状態となっており、コイルスプリング11と従動回転軸12とは非連結状態にある。
上述のようにコイルスプリング11がフライホイール9に固定されて一体回転している状態で、ソレノイド13に通電することにより、ボール16がクラッチリング17に接触する。すると、従動回転軸12の回転速度よりもフライホイール9の回転速度の方が早いためコイルスプリング11の径が絞られ、コイルスプリング11を介してフライホイール9と従動回転軸12とを連結することができる。
またクラッチ機構が動力遮断状態、即ち駆動子18を駆動しない状態では、コイルスプリング11の内径が従動回転軸12の外径より大きく、この状態でモータ8を回転したとしても、従動回転軸12が回転することはない。従って駆動子18の制御をより正確に行うことができる。またコイルスプリング11と従動回転軸12との間の摩擦に起因する、摩耗や発熱も抑制することができる。
以上の構成に係る打込機1について、釘を打ち込む動作について説明する。先ず作業者がトリガ5を引くと共にプッシュレバー6Aを被打込部材に押し当てるか、プッシュレバー6Aを被打込部材に押し当てた後にトリガ5を引く。すると、電池4を電源としてモータ8が回転し、モータ8に噛合しているフライホイール9、駆動回転軸10、及びコイルスプリング11が回転する。
モータ8が駆動することにより、フライホイール9は角速度が増し、回転エネルギーを蓄積する。この時ボール16は孔12aから突出せずクラッチリング17に当接していない。このため、コイルスプリング11は、図4に示されるように、従動回転軸12と連結されておらず従動回転軸12が回転することはない。よってこの状態では、コイルスプリング11と従動回転軸12との間に摩耗は発生しない。
モータ8が回転を開始してから所定時間が経過し、駆動子18を駆動可能なエネルギー(釘等の止め具を打込む為に必要なエネルギー)がフライホイール9に蓄積された状態でソレノイド13に通電されONの状態となり、ソレノイド戻りバネ14Aの付勢力に抗してソレノイド駆動部14が伸長する。この時に隙間15a内で、ボール16の付勢部15と接する面が最深部15B表面から傾斜面15Aに変わる。そしてソレノイド駆動部14が伸長してゆくことにより、ボール16は、傾斜面15Aにより従動回転軸12の半径方向外方に移動されて、従動回転軸12表面より突出する。
従動回転軸12表面からボール16が突出するとボール16はクラッチリング17の略コの字状の部分に嵌合し、クラッチリング17に当接する。すると、ボール16によって従動回転軸12とクラッチリング17とが連結される。このとき、ボール16とクラッチリング17との間で摩擦力が作用するため、クラッチリング17と従動回転軸12が一体に回転しようとするので、クラッチリング17は従動回転軸12の回転速度と同じになる。従動回転軸12は停止状態から回転を開始するため、フライホイール9との間に回転差が生じる。
そのため他端側11Bが螺旋方向に回転された状態になり、その結果コイルスプリング11の内径が縮小される。そしてコイルスプリング11の内径が縮小され続け、コイルスプリング11が従動回転軸12を締め付けるようにしてコイルスプリング11が従動回転軸12に連結され、従動回転軸12はコイルスプリング11及びフライホイール9と一緒に一体回転するようになる。
このように一体回転するようになる瞬間には、従動回転軸12にフライホイール9の回転エネルギーが一気に伝達されるため、フライホイール9の回転速度よりも従動回転軸12の回転速度の方が一瞬速くなろうとし、相対的にフライホイール9の回転方向が従動回転軸12の回転方向に対して逆方向になろうとする。しかし、ワンウェイクラッチ9Dにより従動回転軸12の回転速度がフライホイール9の回転速度を追い越そうすることが防止され、従動回転軸12とフライホイール9とはただちに一体となって回転し、コイルスプリング11が従動回転軸12を締め付けるようにしてコイルスプリング11が従動回転軸12に連結された状態が維持される。
このとき付勢部15と従動回転軸12とはボール16を介して連結される。このことにより付勢部15は従動回転軸12と一体回転する。そして従動回転軸12が回転することにより、従動回転軸12のピニオン12Cに噛合するラック18Aを有する駆動子18がハウジング2の先端側に移動する。従動回転軸12にはフライホイール9の回転エネルギーが伝達されるため、従動回転軸12はコイルスプリング11と連結された状態で急激に高速回転することになる。従動回転軸12の急激な高速回転に応じて駆動子18もハウジング2の先端側に急激に移動する。尚、ソレノイド13がONされるとモータ8への電力供給は停止され、フリーに回転する。
そして、従動回転軸12が回転し始めてから略3/4回転する僅かに手前の回転位置となったとき、即ち、駆動子18の先端がダンパー部2Dの板状部材2Eに衝突する直前の位置となったとき、図6(c)に示されるように、ラチェット機構の第1突出部14Gに第2突出部14Cが乗り上げ、切換伝達部14B及びソレノイド駆動部14をOFF位置へ後退させる。このことにより、付勢部15はソレノイド戻りバネ14Aの不勢力により図3の右方向へ移動し、ボール16は付勢部15の最深部15Bに当接する。このことによりボール16とクラッチリング17との当接は解除されクラッチがOFFの状態となり、コイルスプリング11は緩んで打込動作が開始される前の内径に戻る。これにより、フライホイール9と従動回転軸12との連結は解除される。このため、駆動子18がダンパー部2Dの板状部材2Eに衝突するときには、フライホイール9の回転による慣性力が駆動子18に作用していない状態とすることができ、ダンパー部2Dが破損することを極力防止することができる。そして、駆動子18の先端側に設けられたブレード18Bにより図示せぬ釘が被打込部材に打ち込まれる。
打込完了時であってラチェット機構の第1突出部14Gに第2突出部14Cが乗り上げている状態のときに、ソレノイド13への通電は終了されてOFFの状態となり、ソレノイド駆動部14はソレノイド戻りバネ14Aの付勢力によりOFF位置に維持される。付勢部15も同様の位置に維持されるため、ボール16は最深部15B表面に着座したままである。
駆動子18は、釘を打込後に従動回転軸12がコイルスプリング11との連結が切断された状態になると、先端側へと付勢する力が働かなくなるため、駆動子18に接続された駆動子戻りバネ19により後端側へと移動されて釘打ち込み前の状態に戻る。
本発明による打込機は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、コイルスプリング11は、フライホイール9と常時一体回転するように構成されていたがこれに限定されない。例えば、従動回転軸と常時一体回転するようにし、コイルスプリングとフライホイールとをクラッチ機構により連結したり連結を解除したりしてもよい。
本実施の形態に係る打込機を表す側方断面図。 本実施の形態に係る打込機を表す平面断面図。 本実施の形態に係る打込機においてクラッチ機構が動力接続状態となっている様子を示す要部断面図。 本実施の形態に係る打込機においてクラッチ機構が動力遮断状態となっている様子を示す要部断面図。 本実施の形態に係る打込機のラチェット機構の第1突出部を示す側面図。 本実施の形態に係る打込機のラチェット機構の第1突出部と第2突出部とを示す概念図であり、(a)はソレノイド駆動部がONの状態であってクラッチON状態のときの様子をしめす概念図、(b)は第2突出部が第1突出部に乗り上げ始めた様子を示す概念図、(c)は第2突出部が第1突出部に乗り上げた様子を示す概念図。 本実施の形態に係る打込機の付勢部を示す概念図であり、(a)は正面図、(b)は側面図。
符号の説明
1・・打込機 2・・ハウジング 7・・マガジン 8・・モータ 9・・フライホイール 9D・・ワンウェイクラッチ 11・・コイルスプリング 12・・従動回転軸 13・・ソレノイド 14・・ソレノイド駆動部 14B・・切換伝達部 15・・付勢部 16・・ボール

Claims (3)

  1. ハウジングと、
    該ハウジングに設けられたモータと、
    該ハウジングに取り付けられて打込側位置に釘を供給するマガジンと、
    該ハウジングに回転可能に支持され、該モータに駆動されて回転するフライホイールと、
    該ハウジングに回転可能に設けられた従動回転軸と、
    該従動回転軸によって駆動される駆動子とを備えた打込機において、
    該フライホイールの回転力を該従動回転軸に伝達可能なコイルスプリングと、
    該フライホイールと該従動回転軸とを該コイルスプリングを介して選択的に連結可能なクラッチ機構とを備え、
    該従動回転軸と該フライホイールとの間にワンウェイクラッチが設けられていることを特徴とする打込機。
  2. 該コイルスプリングの一端は該フライホイールに同軸的に固定され、該コイルスプリングの他端部は該従動回転軸と連結可能であり、
    該クラッチ機構は、該コイルスプリングと該従動回転軸とを接続する動力接続位置と、該コイルスプリングと該従動回転軸とを分離する動力遮断位置との間で移動可能に構成されることを特徴とする請求項1記載の打込機。
  3. 該コイルスプリングの一端が該フライホイールに同軸的に固定されると共に他端の内径内に該従動回転軸が挿入されるように配置され、該クラッチ機構が動力遮断位置にあるときには該コイルスプリングの他端はその内径が該従動回転軸の外径より大きいことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の打込機。
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