図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
遊技機1の全体を形成している筐体4は、箱状のキャビネット60と、このキャビネット60を開閉する前面ドア2と、を備える。この前面ドア2の正面中央には、略垂直面としての縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが設けられる。
表示窓4L,4C,4Rには、表示ラインとして、水平方向にトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。
これらの表示ラインは、後述の1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること(以下「BET操作」という)、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの表示ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a,9b,9cの点灯で表示される。
ここで、表示ライン8a〜8eは、役の成否に関わる。具体的には、所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄がいずれかの有効ライン(有効化された表示ライン)に対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役が成立することとなる。
前面ドア2の裏面には、複数のリール3L,3C,3Rと、これらリール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rと、を収容するリールユニット200(図2)が取り付けられている。なお、前面ドア2の裏面については、後に図2を参照して詳述する。
各リール3L,3C,3Rには、それぞれの外周面に、遊技に必要な複数種類の図柄によって構成される識別情報としての図柄列が描かれており、各々はリールユニット200に回転自在に横一列に設けられている。各リール3L,3C,3Rの図柄は表示窓4L,4C,4Rを通して、遊技機1の外部から視認できるようになっている。また、各リール3L,3C,3Rは、定速回転(例えば80回転/分)で回転し、図柄列を変動表示する。
表示窓4L,4C,4Rの上方には、画像表示手段としての液晶表示部5a、情報表示部18、及びスピーカ9L,9Rが設けられる。液晶表示部5aは、表示窓4L,4C,4Rよりも大きな表示面を備え、画像表示による演出を行う。情報表示部18は、7セグメントLEDから成り、貯留(クレジット)されているメダルの枚数、メダルの払出枚数などを表示する。また、スピーカ9L,9Rは、効果音や音声等の音による演出を行う。
表示窓4L,4C,4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9cが設けられる。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。
1−BETランプ9aは、BET数が“1”で1本の表示ラインが有効化されたとき(1本の有効ラインが設定されたとき)に点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が“2”で3本の表示ラインが有効化されたとき(3本の有効ラインが設定されたとき)に点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が“3”で全て(5本)の表示ラインが有効化されたとき(全て(5本)の有効ラインが設定されたとき)に点灯する。
表示窓4L,4C,4Rの下方には、略水平面の台座部10が形成されている。この台座部10の水平面内のうち、右側にはメダル投入口22が設けられ、左側には1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられる。
1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチ11,12,13を操作することで、前述のとおり、所定の表示ラインが有効化される。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4C内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
台座部10の前面部の略中央には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の操作手段としての停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。なお、実施例では、一のゲーム(単位遊技)は、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
実施例では、全てのリールが回転しているときに行われるリールの停止操作(停止ボタンの操作)を「第1停止操作」、「第1停止操作」の後に行われる停止操作を「第2停止操作」、「第2停止操作」の後に行われる停止操作を「第3停止操作」という。
前面ドア2下部の正面には、メダルが払出されるメダル払出口15と、この払出されたメダルを貯留するメダル受け部16とが設けられている。また、前面ドア2下部の正面のうち、停止ボタン7L,7C,7Rとメダル受け部16とに上下を挟まれた面には、機種のモチーフに対応したデザインがあしらわれた腰部パネル20が取り付けられている。
図2及び図3を参照して、前面ドア2の裏面の構成について説明する。
図2は、前面ドア2の裏面の構成を示す斜視図である。
図3は、前面ドア2の裏面の構成を示す分解斜視図である。
図2に示すように、前面ドア2の裏面には、この前面ドア2にサブベース100を介して支持される副制御手段としての副制御回路ユニット140と、サブベース100に取付ベース120を介して支持される主制御手段としての主制御回路ユニット180及びリールユニット200と、が設けられる。
前面ドア2は、この前面ドア2の本体を形成する前面ドア本体2bと、この前面ドア本体2bに取り付けられたサブベース100と、このサブベース100に取り付けられた取付ベース120と、を備える。
サブベース100は、板状の部材であり、前面ドア2の前面に設けられた液晶表示部5aを覆うようにして、前面ドア本体2bの裏面に、複数のねじ109で取り付けられる。サブベース100は、前面ドア2の裏面に対し略平行に取り付けられる。サブベース100の表面のうち、液晶表示部5aを覆う領域は、略平らに形成されている。
図4は、副制御回路ユニット140の構成を示す分解斜視図である。
図4に示すように、副制御回路ユニット140は、液晶表示部5aを制御する副制御回路72と、副制御回路72を収容しサブベース100の略平らに形成された領域に取り付けられる副制御回路収容ケース141と、液晶表示部5aの画像表示に必要な画像情報が記憶された画像情報記憶手段としてのROMカートリッジ300と、このROMカートリッジ300を覆う収容ケースとしてのROMソケット142と、を備える。
副制御回路72は、後述の主制御回路71から送信される信号に基づいて液晶表示部5aを制御する電子回路であり、サブベース100の略平らに形成された領域のうち、図2中左方の領域に配置される。
すなわち、副制御回路72と液晶表示部5aとは、サブベース100を挟んで配置され、図示しない複数の配線で接続されている。このように、副制御回路72を、液晶表示部5a裏面の近傍に設けることにより、これら複数の配線を短縮できる。なお、これら副制御回路72及び液晶表示部5aの回路の構成については、後に図9を参照して詳述する。
ROMカートリッジ300は、副制御回路72に接続される後述のプログラムROM83及び画像ROM88(図9)を備え、これらROMを副制御回路72に着脱自在に取り付けられるように、略立方体状のカートリッジに形成したものである。このROMカートリッジ300の両端には、当該ROMカートリッジ300を位置決めするための挿通孔301L,301Rが形成されている。
副制御回路収容ケース141は、略立方体状の箱であり、収納容器143と、この収納容器143を開閉する略板状の蓋体144と、を備える。この副制御回路収容ケース141の内部には、副制御回路72が収められる。
蓋体144表面のうち、図4中下方には、副制御回路収容ケース141の内部と外部とを貫通する矩形状の開口145が形成されている。この開口145は、上述のROMカートリッジ300よりもやや大きく形成されている。ROMカートリッジ300は、この開口145を通して、副制御回路収容ケース141の内部に挿入される。
また、蓋体144表面には、開口145を挟んで、この蓋体144表面から略垂直に突出した収容ケース位置決め突起としてのROMソケット位置決め突起146L,146Rが設けられている。
副制御回路72のうち、蓋体144の開口145に対向する領域には、開口145に挿入されたROMカートリッジ300が接続される。
また、収納容器143には、開口145から突出する記憶手段位置決め突起としてのROMカートリッジ位置決め突起147L,147Rが設けられている。これらROMカートリッジ位置決め突起147L,147Rには、上述のROMカートリッジ300の挿通孔301L,301Rが挿通される。これにより、ROMカートリッジ300の副制御回路72に対する位置が決定される。
ROMソケット142は、略矩形状の部材である。ROMソケット142の略中心は、このROMカートリッジ300の形状をかたどった立体部148が形成されている。
また、このROMソケット142の両端には、挿通孔149L,149Rが形成されている。上述のROMソケット位置決め突起146L,146Rには、挿通孔149L,149Rが挿通される。これにより、ROMソケット142の副制御回路収容ケース141に対する位置が決定される。
副制御回路72とは別体で形成されたROMカートリッジ300、及びROMソケット142は、以下の手順で副制御回路72に取り付けられ、一体の副制御回路ユニット140を形成する。
まず、副制御回路収容ケース141に形成されたROMカートリッジ位置決め突起147L,147Rを、ROMカートリッジ300に形成された挿通孔301L,301Rに、それぞれ挿通させる。
次いで、このROMカートリッジ300を、ROMカートリッジ位置決め突起147L,147Rが延びる方向に押し込む。これにより、ROMカートリッジ300を、副制御回路72に接続させる。
続いて、副制御回路収容ケース141に形成されたROMソケット位置決め突起146L,146Rを、ROMソケット142に形成された挿通孔149L,149Rに、それぞれ挿通させて、ROMカートリッジ300を覆う。
以上のように、ROMカートリッジ300を覆うROMソケット142を設けたので、ROMカートリッジ300の着脱を容易にしながら、かつ、このROMカートリッジ300を保護できる。
また、副制御回路収容ケース141にROMカートリッジ位置決め突起146L,146Rを設け、ROMカートリッジ300に、このROMカートリッジ位置決め突起146L,146Rが挿通される挿通孔301L,301Rを設けたので、副制御回路72の接続位置に、ROMカートリッジ300を誘導して確実に取り付けることができる。したがって、ROMカートリッジ300を副制御回路72に容易に取り付けることができる。
また、副制御回路収容ケース141にROMソケット位置決め突起146L,146Rを設け、ROMソケット142にこのROMソケット位置決め突起146L,146Rが挿通される挿通孔149L,149Rを設けたので、副制御回路ユニット140のROMカートリッジ300を覆う位置に、ROMソケット142を誘導して確実に取り付けることができる。したがって、ROMソケット142を副制御回路収容ケース141に容易に取り付けることができる。
図3に示すように、取付ベース120は、リールユニット200を着脱自在に支持する変動表示手段支持部としてのリールユニットベース121と、主制御回路ユニット180を着脱自在に支持する主制御手段支持部としての主制御回路ベース131と、を備える。
リールユニットベース121は、サブベース100に取り付けられる略矩形状のベース取付部122と、このベース取付部122の一端に接続され、リールユニット200が取り付けられるリールユニット取付部123と、を備える。
ベース取付部122は、サブベース100に取り付けられるサブベース取付面122aと、このサブベース取付面122aの反対側に位置し、主制御回路ベース131が取り付けられるベース取付面122bと、の2つの面を備える。このベース取付部122のうち、図3中上方の縁には、主制御回路ベース131を固定するための爪124L,124Rが設けられている。図3中下方の縁には、これら爪124L,124Rに対向して壁部108が突出している。ベース取付部122のベース取付面122b側には、主制御回路ベース131を取り付けるための複数のベース取付孔125が形成されている。
また、ベース取付部122には、上述のROMカートリッジ300が挿通される開口127と、上述の副制御回路収容ケース141に形成されたROMソケット位置決め突起146L,146Rに対応して挿通孔126L,126Rと、が形成されている。
リールユニット取付部123は、前面ドア2に設けられた表示窓4L,4C,4Rと略同形の開口128を有する枠状の部材である。このリールユニット取付部123の四隅には、リールユニット200を取り付けるためのリールユニット取付孔129が形成されている。
主制御回路ベース131は、リールユニットベース121のベース取付部122と嵌合するように形成された略矩形状の背板132と、この背板132に対し略垂直に接続され、後述の主制御回路ユニット180を着脱自在に支持する略矩形状の台座部133と、を備える。
背板132のうち図3中上方の縁には、リールユニットベース121の爪124L,124Rが係合する係合部134L,134Rが形成されている。
また、背板132には、リールユニットベース121に取り付けるための複数の取付孔135と、上述のROMソケット142の立体部148が挿通される開口137と、上述の副制御回路収容ケース141に形成されたROMソケット位置決め突起146L,146Rと対応する挿通孔136L,136Rと、が形成されている。
台座部133表面のうち背板132側には、主制御回路ユニット180が係合される係合部138が形成されている。また、台座部133のうち背板132が位置しない側の縁には、主制御回路ユニット180を固定するための爪139が設けられている。
図5は、リールユニット200の構成を示す分解斜視図である。
図5に示すように、リールユニット200は、円筒状の複数のリール3L,3C,3Rと、これらリール3L,3C,3Rを回転駆動する駆動手段としての駆動ユニット220L,220C,220Rと、これらリール3L,3C,3R及び駆動ユニット220L,220C,220Rを収容するリール収容ケースとしてのリールボックス210と、を備える。
リールボックス210は、箱状の収容容器であり、前面には開放面が形成されている。各リール3L,3C,3Rは、この開放面から、リールボックス側面211と略平行にして収納される。3つのリール3L,3C,3Rを互いに平行にしてリールボックス210に収納することにより、リールボックス210内部は3つの領域に分けられる。
これら3つの領域と対応して、開放面と対向するリールボックス背面212には、複数のリール位置決め用スリット216L,216C,216Rが、リールボックス側面211と略平行に形成されている。また、リールボックス上面213には、複数の配線用スリット217L,217C,217Rが、リールボックス側面211と略平行に形成されている。
リールボックス210の開放面側の端部には、開放面を囲う矩形状のつば219が形成されている。このつば219の四隅には、リールユニット200を上述のリールユニットベース121に取り付けるための取付孔218が形成されている。
リール3Rは、複数の図柄が描かれた外周面を有する円筒状である。リール3Rの中心には、この外周面と略平行に延びる回転軸が設けられている(図示せず)。回転軸上には、円盤状のリールギア3GRが、その中心軸とリール3Rの回転軸とを嵌合させて取り付けられている。また、これらリール3Rの回転軸及びリールギア3GRは、リール3Rに対し固定されている。
駆動ユニット220L,220C,220Rは、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rと、このステッピングモータ49L,49C,49Rが取り付けられたリールバケット224L,224C,224Rと、を備える。
リールバケット224Rは、板状の部材である。リールバケット224Rの略中心には、リールバケット224Rに対し回転可能な軸受部221Rが形成されている。この軸受部221Rには、リール3Rの回転軸がリールバケット224Rに対し略垂直になるように取り付けられ、このリール3Rを回転可能に支持する。
リールバケット224Rのうち、軸受部221Rの近傍には、リール3Rの位置を検出し後述のリール位置検出回路50にパルス信号を出力するリール回転センサ223Rが設けられている。また、リールバケット224Rのうちリール回転センサ223R側の端部には、この端部から延出して形成された位置決めつまみ222Rが設けられている。また、リールバケット224Rのうち図5中上方の端部には、リールバケット224Rから延出した延出部225Rが形成されている。
ステッピングモータ49Rは、回転軸にギア(図示せず)が設けられている。このステッピングモータ49Rは、このギアがリール3Rのリールギア3GRに噛合し、かつ、回転軸がリール3Rの回転軸と平行になるように、リールバケット224Rに取り付けられている。
以上のようなリール3R及び駆動ユニット220Rは、リールバケット224Rの延出部225Rと配線用スリット217Rとを合わせ、また、位置決めつまみ222Rをリール位置決め用スリット216Rに挿通させて、リールボックス210に収納される。このようにして収納されたリール3Rの位置は、位置決め用スリット216Rから突出した位置決めつまみ222Rの位置を変えることにより微調整される。
また、主制御回路71から、ステッピングモータ49R及びリール回転センサ223Rへ接続される配線は、配線用スリット217Rを通して配置される。
また、リールボックス210の内部には、リール3L,3Cや、これらリール3L,3Cを回転駆動する駆動ユニット220C,220Lが収められているが、上述のリール3Rや、駆動ユニット220Rと同様の構成であり、詳細な説明を省略する。
図3に示すように、主制御回路ユニット180は、副制御回路72やステッピングモータ49L,49C,49R等を制御する主制御回路71と、この主制御回路71を収容し主制御回路ベース131の台座部133に取り付けられる主制御回路収容ケース181と、を備える。
主制御回路71は、遊技者による停止ボタン7L,7C,7Rの操作に基づいてリールユニット200を制御する電子回路である。なお、主制御回路71の回路の構成については、後に図8を参照して詳述する。
主制御回路収容ケース181は、略立方体状の箱であり、略平面状の収容容器182と、この収容容器182を開閉する蓋体183と、を備える。主制御回路収容ケース181の内部には、主制御回路71が収められる。
収容容器182の両端には、上述の主制御回路ベース131の台座部133の係合部138に係合する突出部184が形成されている。
図3、図4及び図6を参照して、主制御回路ユニット180、及びリールユニット200を、前面ドア2に取り付ける手順について説明する。
まず、ROMカートリッジ300を副制御回路収容ケース141に取り付ける。
具体的には、ROMカートリッジ300を副制御回路収容ケース141の開口145に挿入して、収納容器143のROMカートリッジ位置決め突起147L,147Rを、ROMカートリッジ300の挿通孔301L,301Rに挿通させる。
次に、リールユニットベース121をサブベース100に取り付ける。
具体的には、図3に示すように、副制御回路ユニット140のROMソケット位置決め突起146L、146Rを、リールユニットベース121の挿通孔126L、126Rに挿通させるとともに、ROMカートリッジ300を、リールユニットベース121の開口127に挿通させる。
なお、本実施形態では、ROMカートリッジ300を副制御回路収容ケース141に取り付けた後に、リールユニットベース121をサブベース100に取り付けたが、これに限らず、取り付け順序を入れ替えて、リールユニットベース121をサブベース100に取り付けた後にROMカートリッジ300を副制御回路収容ケース141に取り付けてもよい。
次に、図4に示すように、ROMソケット142を副制御回路収容ケース141に取り付ける。
具体的には、副制御回路収容ケース141に形成されたROMソケット位置決め突起146L,146Rを、ROMソケット142に形成された挿通孔149L,149Rに、それぞれ挿通させて、ROMカートリッジ300を覆う。
次に、取付ベース120を組み立てる。
具体的には、図3に示すように、爪124L,124Rに対向する壁部108で主制御回路ベース131を下方から支持するとともに、リールユニットベース121の爪124L,124Rを、主制御回路ベース131の係合部134L,134Rに係合させる。これにより、ベース取付部122のベース取付孔125と背板132の取付孔135とを重ねた状態とする。これにより、リールユニットベース121を主制御回路ベース131とサブベース100との間で挟み込む。この状態で、ベース取付部122のベース取付孔125と背板132の取付孔135とに、ねじ191を挿通して締め付けることで、取付ベース120を裏面ドア2のサブベース100に取り付ける。
このとき、上述のROMソケット142の立体部148を、主制御回路ベース131の開口137に挿通させ、副制御回路収容ケース141のROMソケット位置決め突起146L,146Rを、挿通孔136L,136Rに挿通させる。これにより、ROMソケット142の端部を主制御回路ベース131とリールユニットベース121との間で挟み込む。
以上により、取付ベース120は、サブベース100に着脱自在に取り付けられる。
次に、リールユニット200を、組み立てられた取付ベース120に取り付ける。
具体的には、リールユニット200のつば219を、取付ベース120のリールユニット取付部123に嵌合させて、リールユニット200の取付孔218と取付ベース120のリールユニット取付孔129とを重ねた状態とする。この状態で、リールユニット200の取付孔218と取付ベース120のリールユニット取付孔129とに、ねじ192を挿通して締め付ける。このようにして、リールユニット200を、取付ベース120に取り付ける。
次に、主制御回路ユニット180を、取付ベース120に取り付ける。
具体的には、主制御回路ユニット180の突出部184を、取付ベース120の係合部138に係合して、主制御回路ユニット180を取付ベース120の台座部133に載置した状態とする。この状態で、主制御回路ユニット180を取付ベース120の背板132側に押し込み、取付ベース120の爪139を、主制御回路ユニット180の縁に係合させる。このようにして、主制御回路ユニット180を、取付ベース120に取り付ける。
これにより、主制御回路ユニット180は、ROMソケット142を介してROMカートリッジ300を押さえるようにして、取付ベース120に取り付けられる。
以上のように、図6に示すように、取付ベース120を裏面ドア2に着脱自在に取り付けたので、取付ベース120を取り外すだけで、主制御回路ユニット180及びリールユニット200を一体として容易に交換できる。
また、主制御回路ユニット180でROMカートリッジ300を押さえるようにして取付ベース120をサブベース100に取り付けたので、ROMカートリッジ300が副制御回路ユニット140から脱落するのを防止できる。さらに、取付ベース120をサブベース100から取り外すことで、副制御回路ユニット140を取り外すことなく、ROMカートリッジ300を容易に交換できる。
また、主制御回路ユニット180を支持する取付ベース120を、サブベース100に取り付けたので、前面ドア2に設けられた停止ボタン7L,7C,7R等の複数の部材と主制御回路ユニット180との間の配線を短縮できる。
また、リールユニットベース121を主制御回路ベース131及びサブベース100の間に設けたので、主制御回路ベース131をサブベース100に取り付けるだけで、リールユニットベース121を主制御回路ベース131とサブベース100との間で挟み込んでほぼ固定できる。
また、リールユニットベース121に爪124L,124R及び壁部108を設けたので、特殊な工具を用いずに、主制御回路ベース131をリールユニットベース121に容易に固定できる。
このとき、ROMソケット142の端部を主制御回路ベース131及びリールユニットベース121の間に設けたので、主制御回路ベース131をリールユニットベース121に取り付けるだけで、ROMソケット142の端部を主制御回路ベース131とリールユニットベース121との間で挟み込んでほぼ固定できる。
また、主制御回路ユニット180を着脱可能に支持する主制御回路ベース131と、リールユニット200を着脱可能に支持するリールユニットベース121と、を設けた。したがって、例えば、機種変更の作業が、主制御回路ユニット180のみ又はリールユニット200のみを交換する場合であっても、これらを容易に交換できる。
また、主制御回路ユニット180を前面ドア2の裏面に対して略垂直に支持し、リールユニット200を前面ドア2の裏面に沿って延びて支持したので、主制御回路ユニット180とリールユニット200とを近接させて支持できる。したがって、主制御回路ユニット180とリールユニット200との間の配線を短縮できる。
また、主制御回路ユニット180は、爪139で固定された状態で主制御回路ベース131に支持されるので、この主制御回路ユニット180が脱落することを容易に防止できる。また、爪139で主制御回路ユニット180を固定するので、特殊な工具を用いずに固定できる。
図7は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“00”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図8)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、“赤7(図柄91)”、“ブランク(図柄92)”、“ベル(図柄93)”、“スイカ(図柄94)”、“BAR(図柄95)”、“リプレイ(図柄96)”、及び“チェリー(図柄97)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図7の矢印方向に移動するように回転駆動される。
“ブランク”は、基本的に、役の成立に直接関係のない図柄である。すなわち、“ブランク”がいずれかの有効ラインに沿って並んで表示された場合でも、メダルの払出し、メダルの自動投入、後述の遊技状態の移行などの利益が遊技者に付与されることはない。
ここで、実施例の役には、BB1、BB2、チェリー、ベル、スイカ、及びリプレイが設けられている。また、BB(BB1とBB2とを含む)は、第1種特別役物に係る役物連続作動装置である。
役(役データ)は、基本的に、遊技者に付与される利益と図柄組合せとが対応付けられた制御情報であり、リール3L,3C,3Rの停止制御、遊技状態の切り換え(移行)、遊技価値の付与などに用いられる。
また、実施例の遊技状態には、基本的に、一般遊技状態及びRB遊技状態がある。遊技状態は、基本的に、内部当籤役の決定に用いる後述の内部抽籤テーブルの種類により区別できる。具体的には、遊技状態は、内部当籤する可能性のある役の種類、内部当籤する確率などにより区別できる。
一般遊技状態は、持越役のある持越区間と持越役のない非持越区間とで構成される。持越区間では、ボーナスに内部当籤することがなく、非持越区間では、ボーナスに内部当籤することがある。したがって、持越区間と非持越区間とは、基本的に、異なる遊技状態である。持越役は、対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことが一又は複数のゲームにわたり許容(内部当籤役に応じて許容)される役である。
一般遊技状態は、いわゆる「出玉率」(遊技に賭けられた単位遊技価値に対して遊技者に付与される遊技価値)の期待値が1よりも小さい遊技状態である。後述のように、実施例の一般遊技状態において投入枚数(BET数)が3の場合の上記期待値は、0.4768である。
RB遊技状態は、基本的に、「第1種特別役物」が作動しているゲームにより構成される遊技状態である。
また、RB遊技状態は、RB作動中フラグのオン又はオフにより識別できる。RB作動中フラグは、遊技状態がRB遊技状態であるか否かを識別するための情報である。RB作動中フラグがオンに更新される条件は、BB1又はBB2が成立することにより後述のBB作動中フラグがオンに更新されることである。
また、RB作動中フラグがオフに更新される条件は、遊技可能回数が0となること、入賞可能回数が0となること、又はBB作動中フラグがオフに更新されることである。遊技可能回数は、RB遊技状態において行うことが可能な単位遊技の回数である。入賞可能回数は、RB遊技状態において入賞できる回数である。
BB作動中フラグは、BBの成立により発生する有利な状態であるか否かを識別するための情報である。BB作動中フラグがオンに更新される条件は、BB1又はBB2が成立することである。BB作動中フラグがオフに更新される条件は、払出されたメダルの枚数が払出可能枚数を超えることである。払出可能枚数は、BB作動中フラグがオンに更新されてからBB作動中フラグがオフに更新されるまでの遊技(ゲーム)において払出すことが可能なメダルの枚数である。
ここで、BB作動中フラグがオンに更新されてからオフに更新されるまでのBB作動中フラグとRB作動中フラグとの関係について説明する。BB1又はBB2が成立した場合に、BB作動中フラグがオンに更新される。このBB作動中フラグがオンに更新されたことを契機にRB作動中フラグがオンに更新される。そして、遊技可能回数が0となる、又は入賞可能回数が0となると、RB作動中フラグがオフに更新される。BB作動中フラグがオンであれば、再びRB作動中フラグがオンに更新される。
BB作動中フラグがオフに更新される条件を充足した場合に、BB作動中フラグがオフに更新されるが、このBB作動中フラグがオフに更新されたことを契機にRB作動中フラグがオフに更新される。したがって、BB作動中フラグがオンであるときは、RB作動中フラグがオンに更新される。すなわち、BB1又はBB2の成立後は、BB作動中フラグがオフに更新されるまでRB遊技状態となる。
図8は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示部5a、スピーカ9L,9R、LED類101及びランプ類102を制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラム(後述の図16〜図22)に従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。尚、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、即ちCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる内部抽籤テーブル(後述の図13)、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。RAM33には、種々の情報が格納される。例えば、フラグ、内部当籤役、後述の持越役、現在の遊技状態の情報等が格納される。
図8の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c)と、情報表示部18と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払い出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rと、がある。
また、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、BETランプ9a,9b,9cを駆動制御するランプ駆動回路45、及び情報表示部18を駆動制御する表示部駆動回路48がCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出し、遊技開始指令信号を出力する。メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止信号(停止指令信号)を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
図8の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数を使用することにより、例えばROM32内に格納されている内部抽籤テーブル(後述の図13)などに基づいて内部当籤役などが決定される。内部当籤役(内部当籤役データ)は、その内部当籤役に対応する停止制御の態様などを介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブル(図示せず)が、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
更に、ROM32内には、図柄組合せテーブル(後述の図10)が格納されている。この図柄組合せテーブルでは、役に対応する図柄の組合せと、図柄の組合せに対応するメダル配当枚数と、その判定コードとが対応づけられている。上記の図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール3L,3C,3Rの停止後の表示役の確認を行う場合に参照される。表示役は、表示ラインに沿って並ぶ図柄組合せに対応する役(成立役)である。
上記乱数サンプリングに基づく抽籤処理(内部抽籤処理など)に基づいて、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られる操作信号、及び選択された停止テーブルに基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
当籤した役を示す停止態様となれば、CPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
図9を参照して、副制御回路72について説明する。
図9は、副制御回路72の構成を示すブロック図である。副制御回路72は、画像制御回路(gSub)72aと、音・ランプ制御回路(mSub)72bとから構成されている。この画像制御回路(gSub)72a又は音・ランプ制御回路(mSub)72bは、主制御回路71を構成する回路基板とは各々別の回路基板上に構成されている。
主制御回路71と画像制御回路(gSub)72aとの間の通信は、主制御回路71から画像制御回路(gSub)72aへの一方向で行われ、画像制御回路(gSub)72aが主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはない。また、画像制御回路(gSub)72aと音・ランプ制御回路(mSub)72bとの間の通信は、画像制御回路(gSub)72aから音・ランプ制御回路(mSub)72bへの一方向で行われ、音・ランプ制御回路(mSub)72bが画像制御回路(gSub)72aへコマンド、情報等を入力することはない。
画像制御回路(gSub)72aは、ROMカートリッジ300、画像制御マイコン81、シリアルポート82、ワークRAM84、カレンダIC85、画像制御IC86、制御RAM87、及びビデオRAM89で構成される。
ROMカートリッジ300は、プログラムROM83と、画像ROM88とを備え、副制御回路72に着脱自在に取り付けられる。プログラムROM83は、画像制御マイコン81で実行する制御プログラムなどが格納される。画像ROM88は、画像を生成するための画像データ、ドットデータ等を格納する。
図9に示すように、ROMカートリッジ300が副制御回路72に接続された状態では、プログラムROM83は画像制御マイコン81に接続され、画像ROM88は画像制御IC86に接続される。
画像制御マイコン81は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポートは図示)を備えている。画像制御マイコン81に備えられたCPUは、主制御回路71から送信されたコマンドに基づき、プログラムROM83内に格納された制御プログラムに従って各種の処理を行う。尚、画像制御回路(gSub)72aは、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、画像制御マイコン81の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
シリアルポート82は、主制御回路71から送信されるコマンド等を受信する。ワークRAM84は、画像制御マイコン81が前述した制御プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。ワークRAM84には、種々の情報が格納される。
カレンダIC85は、日付データを記憶する。画像制御マイコン81には、操作部17が接続されている。実施例では、この操作部17を遊技場の従業員等が操作することにより日付の設定等が行われるようになっている。画像制御マイコン81は、操作部17から送信される入力信号に基づいて設定された日付情報をカレンダIC85に記憶する。カレンダIC85に記憶された日付情報はバックアップされることとなる。
また、前述のワークRAM84とカレンダIC85は、バックアップ対象となっている。つまり、画像制御マイコン81に供給される電源が遮断された場合であっても、電源が供給され続け、記憶された情報等の消去が防止される。
画像制御IC86は、画像制御マイコン81により決定された演出内容(前述の報知態様演出など)に応じた画像を生成し、液晶表示部5aに出力する。
制御RAM87は、画像制御IC86の中に含まれている。画像制御マイコン81は、この制御RAM87に対して情報等の書き込みや読み出しを行う。また、制御RAM87には、画像制御IC86のレジスタと、スプライト属性テーブルと、カラーパレットテーブルと、が展開されている。画像制御マイコン81は、画像制御IC86のレジスタと、スプライト属性テーブルとを所定のタイミングごとに更新する。
画像制御IC86には、液晶表示部5aと、画像ROM88と、ビデオRAM89とが接続されている。尚、画像ROM88が画像制御マイコン81に接続された構成であってもよい。この場合、3次元画像データなど大量の画像データを処理する場合に有効な構成となる。ビデオRAM89は、画像制御IC86で画像を生成する場合の一時記憶手段として構成される。また、画像制御IC86は、ビデオRAM89のデータを液晶表示部5aに転送終了する毎に画像制御マイコン81に信号を送信する。
また、画像制御回路(gSub)72aでは、画像制御マイコン81が、音・ランプの演出の制御も行うこととなっている。画像制御マイコン81は、決定された演出に基づいて、音・ランプの種類及び出力タイミングを決定する。そして、画像制御マイコン81は、所定のタイミングごとに、音・ランプ制御回路(mSub)72bにシリアルポート82を介してコマンドを送信する。音・ランプ制御回路(mSub)72bでは、主に、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに応じて、音・ランプの出力のみを行うこととなる(後述する音量調節制御を除く)。
音・ランプ制御回路(mSub)72bは、音・ランプ制御マイコン91、シリアルポート92、プログラムROM93、ワークRAM94、音源IC95、パワーアンプ96、音源ROM97で構成される。
音・ランプ制御マイコン91は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポートは図示)を備えている。音・ランプ制御マイコン91に備えられたCPUは、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに基づき、プログラムROM93内に格納された制御プログラムに従って音・ランプの出力処理を行う。また、音・ランプ制御マイコン91には、LED類101及びランプ類102が接続されている。音・ランプ制御マイコン91は、画像制御回路(gSub)72aから所定のタイミングで送信されるコマンドに応じて、このLED類101及びランプ類102に出力信号を送信する。これにより、LED類101及びランプ類102が演出に応じた所定の態様で発光することとなる。
シリアルポート92は、画像制御回路(gSub)72aから送信されるコマンド等を受信する。プログラムROM93は、音・ランプ制御マイコン91で実行する制御プログラム等を格納する。ワークRAM94は、音・ランプ制御マイコン91が前述した制御プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。
音源IC95は、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに基づいて音源を生成し、パワーアンプ96に出力する。パワーアンプ96は増幅器であり、このパワーアンプ96にはスピーカ9L,9Rが接続されている。パワーアンプ96は、音源IC95から出力された音源を増幅し、増幅した音源をスピーカ9L,9Rから出力させる。音源ROM97は、音源を生成するための音源データ(フレーズ等)等を格納する。
また、音・ランプ制御マイコン91には、音量調節部103が接続されている。音量調節部103は、遊技場の従業員等により操作可能となっており、スピーカ9L,9Rから出力される音量の調節が行われる。音・ランプ制御マイコン91は、音量調節部103から送信される入力信号に基づいて、スピーカ9L,9Rから出力される音を入力された音量に調節する制御を行う。
図10を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。
図柄組合せテーブルは、有効ラインにより結ばれる3つの図柄停止位置の各々に停止表示された図柄の組合せに対応する表示役と、表示役に対応する投入枚数毎の払出枚数の情報を備えている。この図柄組合せテーブルは、全リール3L,3C,3Rが停止した後、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せに応じて払出枚数を決定する場合に参照される。
有効ラインに沿って“チェリー−ANY−ANY”が並ぶと表示役がチェリーになり、投入枚数に拘らず、15枚のメダルが払出される。有効ラインに沿って“ベル−ベル−ベル”が並ぶと表示役がベルになり、投入枚数に拘らず、15枚のメダルが払出される。有効ラインに沿って“スイカ−スイカ−スイカ”が並ぶと表示役がスイカになり、投入枚数に拘らず8枚のメダルが払出される。有効ラインに沿って“リプレイ−リプレイ−リプレイ”が並ぶと表示役がリプレイになり、メダルが自動投入される。
有効ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”が並ぶと表示役がBB1になり、BB作動中フラグがオンになることにより遊技状態がRB遊技状態に移行する。有効ラインに沿って“赤7−赤7−赤7”が並ぶと表示役がBB2になり、BB作動中フラグがオンになることにより遊技状態がRB遊技状態に移行する。
図11を参照して、内部当籤役、持越役、作動中フラグ、及び遊技状態の格納領域(記憶領域)について説明する。
図11の(1)は、内部当籤役格納領域(表示役格納領域)を示す。この内部当籤役格納領域では、内部当籤役の情報(データ)は、1バイトからなる内部当籤役格納領域に格納(記憶)されている。内部当籤役格納領域において、ビット0(第1ビット)は、チェリーに対応する格納領域である。ビット1(第2ビット)は、ベルに対応する格納領域である。ビット2(第3ビット)は、スイカに対応する格納領域である。ビット3(第4ビット)は、リプレイに対応する格納領域である。
ビット4(第5ビット)は、BB1に対応する格納領域である。ビット5(第6ビット)は、BB2に対応する格納領域である。ビット6(第7ビット)及びビット7(第8ビット)は、未使用の格納領域である。内部当籤役格納領域において、1であるビットに対応するもの(役)が内部当籤役となる。なお、内部当籤役格納領域には、後述の図19のステップS51において決定された内部当籤役に対応するデータと後述の持越役格納領域に格納されたデータとの論理和が格納される(後述の図19のステップS53)。
内部当籤役(内部当籤役データ)は、基本的に、停止制御の態様を識別したり、表示役となりうる役(表示役として許容されうる役)を識別したりするための情報である。内部当籤役は、その内部当籤役に対応する停止制御の態様などを介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
図11の(2)は、持越役格納領域を示す。この持越役格納領域では、持越役の情報は、1バイトからなる持越役格納領域に格納されている。持越役格納領域において、ビット4(第5ビット)は、BB1に対応する格納領域(記憶領域)である。ビット5(第6ビット)は、BB2に対応する格納領域である。ビット0(第1ビット)、ビット1(第2ビット)、ビット2(第3ビット)、ビット3(第4ビット)、ビット6(第7ビット)、及びビット7(第8ビット)は、未使用の格納領域である。
なお、持越役格納領域には、後述の図19のステップS51において決定された内部当籤役に対応するデータとボーナスチェックデータとの論理積をとり、この論理演算の結果と持越役格納領域に格納されたデータとの論理和が格納される(後述の図19のステップS52)。ボーナスチェックデータは、BB1又はBB2を持越しているか否かを識別するための情報であり、1バイトからなる“00110000”のデータである。
図11の(3)は、作動中フラグ格納領域を示す。この作動中フラグ格納領域では、作動中フラグの情報は、1バイトからなる作動中フラグ格納領域に格納されている。作動中フラグ格納領域において、ビット0(第1ビット)は、BB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット1(第2ビット)はRB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット2(第3ビット)、ビット3(第4ビット)、ビット4(第5ビット)、ビット5(第6ビット)、ビット6(第7ビット)、及びビット7(第8ビット)は、未使用の格納領域である。
図11の(4)は、遊技状態格納領域を示す。この遊技状態格納領域では、遊技状態の情報は、1バイトからなる遊技状態格納領域に格納されている。遊技状態格納領域において、ビット1(第2ビット)は、RB遊技状態に対応する格納領域である。ビット0(第1ビット)、ビット2(第3ビット)、ビット3(第4ビット)、ビット4(第5ビット)、ビット5(第6ビット)、ビット6(第7ビット)、及びビット7(第8ビット)は、未使用の格納領域である。
ここで、遊技状態格納領域には、遊技状態に対応する情報が格納される。なお、遊技状態格納領域に格納されたデータが0、すなわち、全てのビットが0(“00000000”)である場合は、一般遊技状態を示している。
図12を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に対応する内部抽籤テーブル(後述の図13)及び抽籤回数の情報を備えている。
ここで、一般遊技状態の場合は、一般遊技状態用の内部抽籤テーブル(後述の図13の(1))が選択され、基本的に、抽籤回数として6が決定される(後述の図19のステップS41)。抽籤回数は、内部当籤役を決定するために必要な処理をする回数である。具体的には、抽籤回数は、後述のX−Dを計算する回数(最大の回数)である。ただし、持越区間の場合には、6と決定された抽籤回数が4に更新される(後述の図19のステップS43)。
図13を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、遊技状態毎に設けられ、投入枚数毎に当籤番号に対応する抽籤値の情報を備えている。
図13の(1)は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。図13の(2)は、RB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。
内部抽籤テーブルに基づく当籤番号の決定(抽籤)では、遊技状態毎に定められた抽籤回数と同じ当籤番号から降順に、当籤番号が0になるまでX−Dを計算する。X−Dが負になった場合、対応する当籤番号に当籤となる。Xは抽出した乱数値である。Dは、計算を開始した当籤番号から現在の当籤番号までの抽籤値を累積した累積抽籤値である。X−Dを計算する回数(最大の回数)は、図12の内部抽籤テーブル決定テーブルで定められた抽籤回数と同じである。なお、最大の回数までX−Dを計算して負にならなかった場合、当籤番号は0(ハズレ)となる。当籤した当籤番号、遊技状態、投入枚数、及び内部当籤役決定テーブル(後述の図14)に基づいて内部当籤役が決定される。
例えば、一般遊技状態の非持越区間において投入枚数が3の場合に、0〜65535の範囲から抽出した乱数値が500である場合、初めに、当籤番号6についてX(500)−D(96)を計算する。この計算結果は正になり当籤番号6に不当籤となる。次に、当籤番号5についてX(500)−D(96+96)を計算する。この計算結果は正になり当籤番号5に不当籤となる。
次に、当籤番号4についてX(500)−D(96+96+8980)を計算する。この計算結果は負である。したがって、非持越区間において投入枚数が3の場合に抽出した乱数値Xが500である場合、当籤番号4に当籤となる。この場合には、後述の内部当籤役決定テーブル(後述の図14)に基づいて、当籤番号4に対応するリプレイが内部当籤役となる。
ここで、持越区間では、抽籤回数が4に更新(後述の図19のステップS43)されるので、当籤番号として当籤番号5〜6のいずれかが決定される場合はない。すなわち、持越区間では、BB1又はBB2が内部当籤役として決定される場合はない。
なお、内部当籤役のハズレは、内部抽籤で遊技者の利益と対応付けられた役に当籤しなかったことを示す。また、実施例におけるハズレは、遊技価値と対応付けられた役ではない。また、内部当籤役としてのハズレに対応する図柄組合せは、予め設けられた複数の役に対応する図柄組合せとは別の任意の図柄組合せであるとも考えることができるが、実施例では、ハズレに対応する図柄組合せは設けられていないものとする。
図14を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
内部当籤役決定テーブルは、当籤番号に対応する内部当籤役(フラグの情報)の情報(データ)を備えている。フラグは2進数で表されている。内部抽籤テーブルに基づいて決定された当籤番号に対応する内部当籤役のデータは、後述の図19のステップS53において、持越役格納領域(図11の(2))に格納されたデータとの論理和に用いられる。この論理和は、内部当籤役格納領域(図11の(1))に格納される。
ここで、一のゲームに賭けたメダル1枚(単位遊技価値)当りに払出されるメダルの数(出玉率)の期待値K及びL(いわゆる「取りこぼし」を考慮しない期待値)について説明する。この期待値K及びLは、基本的に、内部抽籤テーブルの当籤番号に対応する内部当籤役毎に{払出枚数/BET数}×{内部当籤する確率}を計算し、これらを加算することにより算出できる。内部当籤する確率は抽籤値を65536で除して得る値である。
期待値Kは、一般遊技状態において一のゲームに賭けたメダル1枚当りに払出されるメダルの数の期待値である。期待値Lは、一般遊技状態において一のゲームに賭けたメダル1枚当りに払出されるメダルの数の期待値を、ボーナスの成立によりBB作動中フラグがオンに更新されてからBB作動中フラグがオフに更新されるまでのRB遊技状態において払出されるメダルを考慮して求めたものである。なお、一般遊技状態は、持越区間と非持越区間とにより構成されるが、いずれの区間においてもボーナスの成立によるメダルの払出しは行われないので、持越区間及び非持越区間を区別しないで一般遊技状態における期待値を算出できる。
一般遊技状態において、投入枚数が1のときの期待値をK1、投入枚数が2のときの期待値をK2、投入枚数が3のときの期待値をK3とすると、
K1={15/1}×{1/(65536-8980)}(チェリー)
+{15/1}×{1/(65536-8980)}(ベル)
+{8/1}×{1/(65536-8980)}(スイカ)
=0.0007
K2={15/2}×{4/(65536-8980)}(チェリー)
+{15/2}×{4/(65536-8980)}(ベル)
+{8/2}×{4/(65536-8980)}(スイカ)
=0.0013
K3={15/3}×{1024/(65536-8980)}(チェリー)
+{15/3}×{4096/(65536-8980)}(ベル)
+{8/3}×{512/(65536-8980)}(スイカ)
=0.4768
となる。
期待値Lは、BB1及びBB2を、ボーナスの成立により発生するRB遊技状態におけるメダルの純増枚数の期待値Tと同数の払出枚数が対応付けられた表示役であると仮定して計算することができる。純増枚数は、メダルの払出枚数からメダルの投入枚数(BET数)を減算した値である。
ボーナスの成立によりBB作動中フラグがオンに更新されてからBB作動中フラグがオフに更新されるまでのRB遊技状態において払出されるメダル考慮し、一般遊技状態において、投入枚数が1のときの期待値をL1、投入枚数が2のときの期待値をL2、投入枚数が3のときの期待値をL3とすると、
L1={15/1}×{1/(65536-8980)}(チェリー)
+{15/1}×{1/(65536-8980)}(ベル)
+{8/1}×{1/(65536-8980)}(スイカ)
+{T/1}×{4/(65536-8980)}(BB1)
+{T/1}×{4/(65536-8980)}(BB2)
=0.0482
L2={15/2}×{4/(65536-8980)}(チェリー)
+{15/2}×{4/(65536-8980)}(ベル)
+{8/2}×{4/(65536-8980)}(スイカ)
+{T/2}×{24/(65536-8980)}(BB1)
+{T/2}×{24/(65536-8980)}(BB2)
=0.1439
L3={15/3}×{1024/(65536-8980)}(チェリー)
+{15/3}×{4096/(65536-8980)}(ベル)
+{8/3}×{512/(65536-8980)}(スイカ)
+{T/3}×{96/(65536-8980)}(BB1)
+{T/3}×{96/(65536-8980)}(BB2)
=0.857
となる。
ボーナスの成立により発生するRB遊技状態(BB作動中フラグがオンである期間)におけるメダルの純増枚数の期待値Tを、RB遊技状態における全てのゲームにおいてベルが成立する場合について求める。この場合、RB遊技状態は、BB作動中フラグがオンである期間に24回ベルが成立し、メダルの払出枚数が360になるまで(上記払出可能枚数350を超えるまで)の間継続する。したがって、払出枚数360から投入枚数24を減算して、
T=360-24
=336
となる。
ここで、リプレイは、成立するとメダルを賭けることなく次のゲームを行うことができるものであるが、メダルの払出しのない役と考えることができる。そこで、内部当籤する確率の分母において65536からリプレイの内部抽籤値8980を減算している。
一般遊技状態における期待値K1〜K3のうち、投入枚数が3のゲームの期待値K3は相対的に最も大きく、投入枚数が1のゲームの期待値K1は相対的に最も小さい。また、BB1及びBB2の成立を考慮した一般遊技状態における期待値L1〜L3についても、投入枚数が3のゲームの期待値L3は相対的に最も大きく、投入枚数1のゲームの期待値L1は相対的に最も小さい。
図15を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。
ボーナス作動時テーブルは、表示役毎に、後述の作動中フラグ、後述のボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能枚数、及び入賞可能回数の情報を備えている。このボーナス作動時テーブルは、後述の図18のステップS33の処理、及び後述の図22のステップS102の処理において参照される。
作動中フラグは、作動している遊技状態(現在の遊技状態)を識別するための情報である。作動中フラグには、表示役に対応して、BB作動中フラグ及びRB作動中フラグがある。
ボーナス終了枚数カウンタは、BB作動中フラグがオンに更新されてからBB作動中フラグがオフに更新されるまでの遊技において払出されたメダルの枚数を計数するカウンタである。
図16及び図17に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71の制御動作について説明する。
初めに、CPU31は、初期化を行う(ステップS1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いて、ゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容(所定の記憶領域(例えば、内部当籤役を記憶する領域及び遊技状態の情報を記憶する領域)の情報)の格納場所(アドレス)をセットし(ステップS2)、ステップS3に移る。
ステップS3では、後で図18を参照して説明するボーナス作動監視処理を行い、ステップS4に移る。この処理では、BB作動中フラグがオンである場合には、RB遊技状態が終了しても続けてRB遊技状態となるようにRB作動中フラグをオンに更新する処理を行う。ステップS4では、メダル投入・スタートチェック処理を行い、ステップS5に移る。この処理では、スタートスイッチ6S、メダルセンサ22S、又はBETスイッチ11〜13からの入力に基づいて、BET数の更新などの処理を行う。
ステップS5では、抽籤用の乱数値を抽出し、ステップS6に移る。この処理で抽出した乱数値は、後述の内部抽籤処理において使用される。ステップS6では、遊技状態監視処理を行い、ステップS7に移る。このステップS6では、具体的には、作動中フラグ(RB作動中フラグ、BB作動中フラグ)に基づいて遊技状態を監視し、後述の図19のステップS41において、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルの種別を選択するための情報をRAM33(遊技状態格納領域)に格納する。ステップS7では、後で図19を参照して説明する内部抽籤処理を行い、ステップS8に移る。ステップS8では、スタートコマンド送信を行い、図17のステップS9に移る。スタートコマンドは、遊技状態、内部当籤役などの情報を含み、副制御回路72に送信される。
図17のステップS9では、前回のリール回転開始から4.1秒経過しているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS11に移り、NOのときは、ステップS10に移る。ステップS10では、待ち時間消化の処理(ウエイト)を行い、ステップS11に移る。具体的には、前回のゲームが開始してから所定時間(例えば、所定秒(4.1秒など))経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。ステップS11では、全リールの回転開始を要求し、ステップS12に移る。
ステップS12では、後で図20を参照して説明するリール停止制御処理を行い、ステップS13に移る。ステップS13では、表示役検索処理を行い、ステップS14に移る。表示役検索処理は、表示窓4Cの図柄の停止態様に基づいて表示役(成立役)を識別するためのフラグをセットすることである。ステップS14では、表示役コマンド送信を行い、ステップS15に移る。
ステップS15では、メダル払出処理を行い、ステップS16に移る。ステップS16では、払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新し、ステップS17に移る。ここで、ボーナス終了枚数カウンタが1以上であれば、メダルの払出枚数に応じて当該カウンタを減算する。ステップS17では、RB作動中フラグ又はBB作動中フラグがオンか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS18に移り、NOのときは、ステップS19に移る。
ステップS18では、後で図21を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行い、ステップS19に移る。ステップS19では、後で図22を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行い、図15のステップS2に移る。
図18を参照して、ボーナス作動監視処理について説明する。
初めに、CPU31は、BB作動中フラグがオンか否かを判別する(ステップS31)。この判別がYESのときは、ステップS32に移り、NOのときは、図16のステップS4に移る。ステップS22では、RB作動中フラグがオンか否かを判別する。この判別がYESのときは、図15のステップS4に移り、NOのときは、ステップS33に移る。
ステップS33では、ボーナス作動時テーブル(図15)に基づいてRB作動時処理を行い、図15のステップS4に移る。具体的には、RB作動中フラグをオンに更新し、遊技可能回数及び入賞可能回数をRAM33に格納する。ステップS31〜ステップS34では、BB作動中フラグがオンである場合には、RB遊技状態が終了したときにRB作動中フラグをオンに更新して、RB遊技状態が再び開始するように処理が行われている。
図19を参照して、内部抽籤処理について説明する。
初めに、CPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図12)に基づいて、遊技状態に応じた内部抽籤テーブル(図13)の種別と抽籤回数を決定し(ステップS41)、ステップS42に移る。ステップS42では、持越役格納領域に格納されたデータ(情報)が0か否か、すなわち、持越役格納領域(図11の(2))の第1ビット〜第8ビットが全て0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS44に移り、NOのときは、ステップS43に移る。ここで、この判別がYESとなる場合は、一般遊技状態における非持越区間の場合であり、NOとなる場合は、持越区間の場合である。ステップS43では、抽籤回数を4に変更し、ステップS44に移る。
ステップS44では、抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットし、ステップS45に移る。具体的には、一般遊技状態の非持越区間では当籤番号は6、一般遊技状態の持越区間では当籤番号は4となり、遊技状態に応じた当籤番号がレジスタにセットされる。
ステップS45では、ステップS41で決定された内部抽籤テーブルを参照し、当籤番号と投入枚数とに基づいて抽籤値を取得し、ステップS46に移る。ステップS46では、乱数値(X)から抽籤値(D)を減算し、ステップS47に移る。ここで、抽籤値(X)は、当籤番号に対応する抽籤値に応じて累積される。ステップS47では、桁かりが行われたか否かを判別する。具体的には、X−Dの計算結果が負であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS51に移り、NOのときは、ステップS48に移る。
ステップS48では、当籤番号を1減算し、ステップS49に移る。ステップS49では、抽籤回数を1減算し、ステップS50に移る。ステップS50では、抽籤回数が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS51に移り、NOのときは、ステップS45に移る。
ステップS51では、内部当籤役決定テーブル(図14)を参照し、当籤番号に基づいて内部当籤役を決定し、ステップS52に移る。ステップS52では、内部当籤役に対応するデータとボーナスチェックデータとの論理積をとり、この論理演算の結果と持越役格納領域のデータとの論理和を持越役格納領域に格納し、ステップS53に移る。ステップS53では、内部当籤役に対応するデータと持越役格納領域のデータとの論理和を内部当籤役格納領域に格納し、図16のステップS8に移る。
ここで、例えば、内部当籤役がベルの小役でBB1を持越している場合、内部当籤役に対応するデータは“00000010”であり、持越役格納領域に格納されたデータは“00010000”である。この場合、ステップS62では、内部当籤役に対応するデータ(“00000010”)とボーナスチェックデータ(“00110000”)との論理積は“00000000”となる。この論理演算の結果(“00000000”)と持越役格納領域に格納されたデータ(“00010000”)との論理和は“00010000”となる。この結果(“00010000”)が持越役格納領域に格納される。
また、ステップS53では、内部当籤役に対応するデータ(“00000010”)と持越役格納領域に格納されたデータ(“00010000”)との論理和は“00010010”となる。この結果(“00010010”)が内部当籤役格納領域に格納される。
図20を参照して、リール停止制御処理について説明する。
初めに、CPU31は、有効なストップボタンが押圧操作されたか否かを判別する(ステップS71)。この判別がYESのときは、ステップS72に移り、NOのときは、ステップS71に移る。ステップS72では、滑りコマ数決定処理を行い、ステップS73に移る。ステップS73では、決定された滑りコマ数と現在の図柄位置に基づいて、停止予定位置(図柄を停止させる位置)を決定し、ステップS74に移る。ステップS74では、リール停止コマンド送信を行い、ステップS75に移る。この滑りコマ数の決定では、予め決定できる最大の滑りコマ数(例えば、4コマなど)が定められているので、リールは、停止操作が行われてから所定時間内に停止する。
ステップS75では、センターラインの図柄の識別子を図柄格納領域に格納し、ステップS76に移る。このステップS75では、中段ライン(センターライン)の位置に停止した図柄の種別を識別する識別子をRAM33に設けられた図柄格納領域に格納する。ステップS76では、回転中のリールは有るか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS71に移り、NOのときは、図17のステップS13に移る。
図21を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、入賞が成立したか否かを判別する(ステップS91)。この判別がYESのときは、ステップS92に移り、NOのときは、ステップS97に移る。ステップS92では、ボーナス終了枚数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのとき、ステップS93に移り、NOのときは、ステップS95に移る。
ステップS93では、RB終了時処理を行い、ステップS94に移る。具体的には、RB作動中フラグのクリア、入賞可能回数及び遊技可能回数のクリアなどを行う。ステップS94では、BB終了時処理を行い、図17のステップS19に移る。具体的には、BB作動中フラグのクリア、ボーナス終了枚数カウンタのクリアなどを行う。
ステップS95では、入賞可能回数を1減算し、ステップS96に移る。ステップS96では、入賞可能回数が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS99に移り、NOのときは、ステップS97に移る。ステップS97では、遊技可能回数を1減算し、ステップS98に移る。ステップS98では、遊技可能回数が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS99に移り、NOのときは、図17のステップS19に移る。ステップS99では、RB終了時処理を行い、図17のステップS19に移る。
図22を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、表示役はBB1又はBB2であるか否かを判別する(ステップS101)。この判別がYESのときは、ステップS102に移り、NOのときは、ステップS104に移る。ステップS102では、ボーナス作動時テーブル(図15)に基づいてBB作動時処理を行い、ステップS103に移る。例えば、表示役がBB1である場合には、ボーナス作動時テーブル(図15)を参照して、表示役(BB1)に対応する作動中フラグ(BB作動中フラグ)をオンに更新し、払出可能枚数(ボーナス終了枚数カウンタ)をセットする。ステップS103では、持越役をクリアし、図16のステップS2に移る。
ステップS104では、表示役はリプレイであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS105に移り、NOのときは、図16のステップS2に移る。ステップS105では、投入枚数カウンタを自動投入カウンタに複写し、図16のステップS2に移る。具体的には、ステップS105では、今回のゲームのために投入された投入枚数と同数を自動投入カウンタにセット(自動投入)する。