JP2007116005A - アクチュエータ装置の製造方法、及び液体噴射ヘッドの製造方法 - Google Patents

アクチュエータ装置の製造方法、及び液体噴射ヘッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】圧電素子を備えたアクチュエータ装置において、酸化ジルコニウム膜が接する他の膜との間での剥離を防止可能な、アクチュエータ装置の製造方法を提供する。
【解決手段】アクチュエータ装置の製造方法において、酸化シリコン膜上にジルコニウムからなる膜を形成する工程と、前記ジルコニウム膜の一部を前記酸化シリコン膜に拡散させる工程と、前記ジルコニウム膜を酸化して酸化ジルコニウム膜を形成する工程と、前記酸化ジルコニウム膜上に、チタンからなる膜を形成する工程と、前記チタン膜の一部を前記酸化ジルコニウム膜に拡散する工程と、前記チタン膜上に下電極を形成する工程と、を備える、アクチュエータ装置の製造方法である。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧力発生室が形成された基板の一面側に振動板を設け、この振動板を介して設けられる圧電素子を備えたアクチュエータ装置の製造方法に関する。
電圧を印加することにより変位する圧電素子を備えるアクチュエータ装置が知られている。このアクチュエータ装置は、例えば、液滴を噴射する液体噴射ヘッドに搭載される。液体噴射ヘッドとして、ノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧してノズル開口からインク滴を吐出させる液体噴射ヘッドが知られている。液体噴射ヘッドには、圧電素子の軸方向に伸長、収縮する縦振動モードの圧電アクチュエータ装置を搭載したものと、たわみ振動モードの圧電アクチュエータ装置を搭載したものの2種類が実用化されている。
後者としては、ノズル開口に連通する圧力発生室が形成された流路形成基板と、この流路形成基板の一方面側に振動板を介して設けられた圧電素子とを備えたものが知られている(例えば、特開平10−81016号公報)。振動板は、流路形成基板の一方面を熱酸化することで形成された酸化シリコン膜と、この酸化シリコン膜上に形成された酸化ジルコニウム膜とから構成されている。圧電素子は、振動板の上に形成された下電極と、下電極の上に形成されたPZT等の圧電体と、圧電体の上に形成された上電極と、からなり、さらに、上電極が所定パターン化されて形成されてなる。
このような、液体噴射ヘッドにおいては、振動板を構成する酸化シリコン膜と酸化ジルコニウム膜との密着力が十分でなく、両者が剥がれてしまう問題がある。同じように、酸化ジルコニウム膜と下電極との密着力が十分でなく、両者が互いに剥がれてしまう問題がある。
特開平10−81016号公報
本発明は、既述の課題を解決するために、圧電素子を備えたアクチュエータ装置において、酸化ジルコニウム膜が接する他の膜との間での剥離を防止可能な、アクチュエータ装置の製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、シリコン基板の一方面側に振動板となる酸化膜を形成し、当該振動板を介して下電極、圧電体膜及び上電極からなる圧電素子を所定のパターンで形成してなるアクチュエータ装置の製造方法において、前記基板上に酸化シリコン膜を形成する工程と、前記酸化シリコン膜上にジルコニウムからなる膜を形成する工程と、前記ジルコニウム膜の一部を前記酸化シリコン膜に拡散させる工程と、前記ジルコニウム膜を酸化して酸化ジルコニウム膜を形成する工程と、前記酸化ジルコニウム膜上に、当該酸化ジルコニウム膜と前記下電極に対して密着性を有する金属からなる膜を形成する工程と、前記金属膜の一部を前記酸化ジルコニウム膜に拡散する工程と、前記金属膜上に下電極を形成する工程と、前記下電極上に圧電体膜を形成する工程と、前記圧電体膜上に上電極を形成する工程と、を備える、ことを特徴とするものである。
前記金属として、Ti,Cr,Mo,W,Zr,Hf,V,Nb,及びTaの少なくとも一つ又は2種以上の合金である。好適なものはチタンである。
本発明の第2は、既述のアクチュエータ装置の前記基板の他方面側に、圧力発生室を形成する工程と、これに連通するノズル開口を有するノズルプレートを接合する工程とを、備える液体噴射ヘッドの製造方法である。
本発明によれば、酸化シリコン膜中にジルコニウムを拡散させるので、酸化シリコン膜上に形成する酸化ジルコニウム膜と酸化シリコン膜との密着性が向上して、両者間での剥離を防止することができる。さらに、酸化シリコンと酸化ジルコニウムとの間に組成が両者の中間の性質のものが形成されるので、振動膜の耐久性を向上する。さらに、酸化ジルコニウム膜中に、チタンなどの密着金属を拡散させるので、酸化ジルコニウム膜上に形成する下電極と当該酸化ジルコニウム膜との密着性が向上する。
以上説明したように、本発明によれば、圧電素子を備えたアクチュエータ装置において、酸化ジルコニウム膜が接する他の膜との間での剥離を防止可能な、アクチュエータの製造方法を提供することができる。
以下に本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明に係る、圧電素子を備えたアクチュエータとしての液体噴射ヘッド、詳しくはインクジェット式記録ヘッドを示す分解斜視図であり、図2は、図1の平面図及び断面図である。
流路形成基板10は、面方位(110)のシリコン単結晶基板からなり、その一方の面には予め熱酸化によって酸化シリコン膜である厚さ1〜2μmの弾性膜50が形成されている。流路形成基板10には、複数の圧力発生室12がその幅方向に並設されている。圧力発生室12の長手方向外側の領域には連通部13が形成され、連通部13と各圧力発生室12とが、各圧力発生室12に設けられたインク供給路14を介して連通されている。
連通部13は、後述する保護基板30のリザーバ部32と連通して各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100の一部を構成する。インク供給路14は、圧力発生室12よりも狭い幅で形成されており、連通部13から圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。
流路形成基板10の開口面側には、圧力発生室12を形成する際のマスクとして用いられたマスク膜51を介して、各圧力発生室12のインク供給路14とは反対側の端部近傍に連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が接着剤や熱溶着フィルム等を介して固着されている。ノズルプレート20は、厚さが例えば、0.01〜1mmで、線膨張係数が300℃以下で、例えば2.5〜4.5[×10-6/℃]であるガラスセラミックス、シリコン単結晶基板又は不錆鋼などからなる。
流路形成基板10の開口面とは反対側には、厚さが、例えば約1.0μmの弾性膜50が形成され、この弾性膜50上には、厚さが例えば、約0.4μmの絶縁体膜55が形成されている。さらに、この絶縁体膜55上には、厚さが例えば、約0.2μmの下電極膜60と、厚さが例えば、約1.0μmの圧電体膜70と、厚さが例えば、約0.05μmの上電極膜80とが、積膜形成されて、圧電素子300を構成している。
圧電素子300は、下電極膜60、圧電体膜70及び上電極膜80からなる。一般的に、圧電素子300の下電極を共通電極とし、上電極及び圧電体膜70を圧力発生室12毎にパターニングする。電極へ電圧を印加して、圧電歪みが圧電体能動部に発生する。圧力発生室毎に圧電体能動部が形成されている。圧電素子300と、圧電素子300の駆動により変位が生じる振動板とを合わせて圧電アクチュエータが形成される。弾性膜50、絶縁体膜55が振動板としての役割を果たす。
弾性膜50上に、例えば、RFスパッタ法やDCスパッタ法等のスパッタ法により絶縁体膜55が形成される。弾性膜50は酸化シリコン(SiO2)膜から、絶縁体膜55は、酸化ジルコニウム(ZrO2)膜からなる。
圧電素子300を構成する圧電体膜70を形成する材料としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の強誘電性圧電性材料や、これにニオブ、ニッケル、マグネシウム、ビスマス又はイッテルビウム等の金属を添加したリラクサ強誘電体等が用いられる。その組成は、圧電素子300の特性、用途等を考慮して適宜選択すればよい。例えば、PbTiO3(PT)、PbZrO3(PZ)、Pb(ZrxTi1-x)O3(PZT)、Pb(Mg1/3Nb2/3)O3−PbTiO3(PMN−PT)、Pb(Zn1/3Nb2/3)O3−PbTiO3(PZN−PT)、Pb(Ni1/3Nb2/3)O3−PbTiO3(PNN−PT)、Pb(In1/2Nb1/2)O3−PbTiO3(PIN−PT)、Pb(Sc1/3Ta1/2)O3−PbTiO3(PST−PT)、Pb(Sc1/3Nb1/2)O3−PbTiO3(PSN−PT)、BiScO3−PbTiO3(BS−PT)、BiYbO3−PbTiO3(BY−PT)等が挙げられる。
流路形成基板10上の圧電素子300側の面には、圧電素子300に対向する領域にその運動を阻害しない程度の空間を確保可能な圧電素子保持部31を有する保護基板30が接着剤35を介して接着されている。圧電素子300は、この圧電素子保持部31内に形成されているため、外部環境の影響を殆ど受けない状態で保護される。
保護基板30には、リザーバ100の少なくとも一部を構成するリザーバ部32が設けられている。このリザーバ部32は、本実施形態では、保護基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って形成され、その連通部13と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100を構成している。
保護基板30のリザーバ部32と圧電素子保持部31との間の領域には、保護基板30を厚さ方向に貫通する貫通孔33が設けられている。そして、各圧電素子300から引き出されたリード電極90は、その端部近傍が貫通孔33内で露出されている。このような保護基板30の材料としては、例えば、ガラス、セラミックス材料、金属、樹脂等である。流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料で形成されていることが好ましく、例えば、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板で形成されることが好ましい。
保護基板30上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料(例えば、厚さが6μmのポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム)からなり、この封止膜41によってリザーバ部32の一方面が封止されている。
固定板42は、金属等の硬質の材料(例えば、厚さが30μmのステンレス鋼(SUS)等)で形成される。この固定板42のリザーバ100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、リザーバ100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
インクジェット式記録ヘッドは、外部インク供給手段からインクを取り込み、リザーバ100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、図示しない駆動ICからの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの下電極膜60と上電極膜80との間に電圧を印加し、圧電素子300及び振動板をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインクが吐出する。
下部電極は、イリジウムの単膜、白金の単膜、イリジウムと白金との合金からなる膜、あるいは、イリジウム膜/白金膜、白金膜/イリジウム膜、イリジウム膜/白金膜/イリジウム膜といった積膜構造として構成されることが好ましい。上部電極は、通常電極として用いることができる導電性材料であれば特に限定されるものではなく、例えば、Pt、RuO2、Ir、IrO2等の単膜膜又はPt/Ti、Pt/Ti/TiN、Pt/TiN/Pt、Ti/Pt/Ti、TiN/Pt/TiN、Pt/Ti/TiN/Ti、RuO2/TiN、IrO2/Ir、IrO2/TiN等の2膜以上の積層膜であってもよい。
次にインクジェット式記録ヘッドの製造方法について、説明する。図3乃至図5は、圧力発生室12の長手方向の断面図を示したものである。図3(a)に示すように、シリコン単結晶基板である流路形成基板10を約1100℃の拡散炉で熱酸化し、流路形成基板10の表面に弾性膜50及びマスク膜51となる、酸化シリコン膜52を形成する。
図3(b)に示すように、弾性膜50となる、酸化シリコン膜52上に絶縁体膜55を形成する。すなわち、弾性膜50上にDCスパッタ法でジルコニウム(Zr)膜を形成した後、900℃以上1200℃以下の非酸素雰囲気下の熱拡散炉で第1の熱処理を行い、次いで、1000℃〜1100℃において熱拡散炉で熱酸化(第2の熱処理)を行い、酸化ジルコニウム(ZrO2)膜である絶縁体膜55を形成する。この時、図5に示すように、ジルコニウム膜は、酸化シリコン膜52にZrが拡散した拡散膜55Aと酸化ジルコニウム膜55Bになる。酸化シリコン膜の膜厚に対するジルコニウム膜の膜厚の比は、1:1〜4:1であり、ジルコニウム膜の好適な膜厚は、300nmである。拡散膜の膜厚は、好適には、2〜40nmであり、酸化ジルコニウムの膜厚は、好適には、400nmである。
次に、図5に示すように、酸化ジルコニウム膜55Bの上に、酸化ジルコニウムに対して密着性を有する金属として好適な、チタンをDCスパッタ法で積層する。次いで、900℃〜1200℃にて熱拡散炉で熱処理して、チタンを酸化ジルコニウム55Bに拡散させる。その結果、チタンが酸化ジルコニウム膜に拡散した拡散膜56Dとチタン膜56Eが形成される。チタン拡散膜の好適な膜厚は、2〜10nmであり、チタン膜の好適な膜厚は、5〜100nmである。
次に、例えば、白金とイリジウムとをチタン膜56E上に、DCスパッタ法で積膜することにより、図3(c)に示す如く、下電極膜60を形成した後、この下電極膜60を所定形状にパターニングする。次いで、図3(d)に示すように、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等からなる圧電体膜70を、 記載のゾルーゲル法によって形成し、次いで、イリジウムからなる上電極膜80をDCスパッタ法によって、流路形成基板10の全面に形成する。
次に、図4(a)に示すように、圧電体膜70及び上電極膜80を、各圧力発生室12に対向する領域にパターニングすることで、圧電素子300を形成する。次いで、図4(b)に示すように、リード電極90を形成する。具体的には、流路形成基板10の全面に亘って、例えば、金(Au)等からなる金属膜を形成した後、例えば、レジスト等からなるマスクパターン(図示しない)を介して金属膜を圧電素子300毎にパターニングすることでリード電極90が形成される。
次いで、流路形成基板10の圧電素子300側の面に保護基板30を接着剤35によって接着した後、図4(c)に示すように、所定形状にパターニングしたマスク膜51を介して流路形成基板10の他方面を異方性エッチングすることにより圧力発生室12、インク供給路14及び連通部13を形成する。次に、保護基板30のリザーバ部32と流路形成基板10の連通部13とを連通させることで、リザーバ部32と連通部13とからなるリザーバ100を形成する。
流路形成基板10にマスク膜51を介してノズルプレート20を接合すると共に保護基板30上にコンプライアンス基板40を接合し、流路形成基板10等を図1に示すような一つのチップサイズの流路形成基板10等に分割することによって、インクジェット式記録ヘッドとなる。
次に、既述のアクチュエータについて、SiO2膜52とZrO2膜55との接着強度の試験を行った。この試験において、SiO2膜52の膜厚は1000nmであり、Zr膜(55A+55B)55の膜厚は200nmである。熱処理の結果、Zr拡散膜55Aの膜厚は、10nmである。スクラッチ試験(測定針曲率半径:5μm)の結果は、300−350mNであった。これに対して、Zrの熱拡散処理を行わないで、SiO2膜52上にZrO2膜55を形成した場合の結果は、200-250mNであった。
さらに、既述のアクチュエータについて、ZrO2膜55と下電極の接着強度の試験を行った。この試験において、チタンが酸化ジルコニウム膜に拡散した拡散膜56Dとチタン膜56Eのそれぞれの膜厚は、拡散膜56Dは、2nm、チタン膜56Eは、50nmである。スクラッチ試験(測定針曲率半径:5μm)の結果は、150mN以上であった。これに対して、ZrO2膜55にチタンの熱拡散処理を行わないで、下電極60をZrO2膜55上に形成した場合の結果は、100mN以下であった。
このインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図6は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
インクジェット式記録ヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
駆動モータ6の駆動力が複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8上を搬送されるようになっている。
液体噴射ヘッドは、既述のものに限定されるものではなく、インク以外の液体を噴射するものにも適用することができる。例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
本発明は、液体噴射ヘッド(インクジェット式記録ヘッド)に搭載されるアクチュエータ装置だけでなく、あらゆる装置に搭載されるアクチュエータ装置に適用できる。例えば、センサーにも適用することができる。
本発明の位置実施例を示す、記録ヘッドの分解斜視図。 図1の平面図及び断面図。 図1の記録ヘッドの製造工程を示す断面図。 図1の記録ヘッドの製造工程を示す、図3に続く断面図。 図1の記録ヘッドの製造工程の一部の拡大断面図。 記録装置の概略図。
符号の説明
10 流路形成基板、 12 圧力発生室、 20 ノズルプレート、 21 ノズル開口、 30 保護基板、 31 リザーバ部、 32 圧電素子保持部、 35 接着剤膜、 40 コンプライアンス基板、 50 弾性膜、 55 絶縁体膜、 60 下電極膜、 70 圧電体膜、 80 上電極膜、 100 リザーバ、 300 圧電素子

Claims (5)

  1. シリコン基板の一方面側に振動板となる酸化膜を形成し、当該振動板を介して下電極、圧電体膜及び上電極からなる圧電素子を所定のパターンで形成してなるアクチュエータ装置の製造方法において、
    前記基板上に酸化シリコン膜を形成する工程と、
    前記酸化シリコン膜上にジルコニウムからなる膜を形成する工程と、
    前記ジルコニウム膜の一部を前記酸化シリコン膜に拡散させる工程と、
    前記ジルコニウム膜を酸化して酸化ジルコニウム膜を形成する工程と、
    前記酸化ジルコニウム膜上に、当該酸化ジルコニウム膜と前記下電極に対して密着性を有する金属からなる膜を形成する工程と、
    前記金属膜の一部を前記酸化ジルコニウム膜に拡散する工程と、
    前記金属膜上に下電極を形成する工程と、
    前記下電極上に圧電体膜を形成する工程と、
    前記圧電体膜上に上電極を形成する工程と、
    を備える、アクチュエータ装置の製造方法。
  2. 前記金属が、Cr,Mo,W,V,Nb,Ta,Ti,Zr,Hfの少なくとも一つ又は2種以上の合金である、請求項1記載の製造方法。
  3. 前記ジルコニウムを前記酸化シリコン膜に熱拡散させる、請求項1記載の製造方法。
  4. 前記金属を前記酸化ジルコニウム膜に熱拡散させる、請求項1記載の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか記載の前記工程に加えて、前記基板の他方面側に、圧力発生室を形成する工程と、これに連通するノズル開口を有するノズルプレートを接合する工程とを、備える液体噴射ヘッドの製造方法。

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