JP2007115610A - 面状発熱体 - Google Patents

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Kanefusa Hayashi
兼芳 林
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Abstract

【課題】本発明は、薄膜状の発熱抵抗素子を折り畳むことで成形される発熱抵抗素子部を用いた面状発熱体を提供する。
【解決手段】本発明の面状発熱体1は、シート部10と、少なくとも一部がシート部10に配置される発熱部20と、を備える。発熱部20は、薄膜状の発熱抵抗素子部200を有し、該発熱抵抗素子部200は、平面部50A、50B及び平面部50A、50Bに形成される折り畳み部60を備える。折り畳み部60は、平面部50A、50Bにおける所定面の一部が該所定面の他の一部に互いに向かい合うように折り畳まれて形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、薄膜状の発熱抵抗素子を用いた面状発熱体に関する。
従来より、発熱抵抗素子を用いた平面ヒータは幅広い分野で利用されている。このような平面ヒータにおいては、例えば、蛇行形状に成形された発熱抵抗素子が用いられるが、この発熱抵抗素子を蛇行形状に成形するためには、例えば、エッチング法による加工や、プレス加工などの打ち抜き加工が必要である。
このように発熱抵抗素子を所定形状に成形する場合において、上記のように成形加工の工程が複雑であるなどの作業面における困難性や、該成形加工時に発熱抵抗素子に無駄が生じるなどのコスト面における課題が存在することは認識されていた。
そこで、複数の帯状発熱抵抗素子を平行に並列配置し、その端部に導体小片を配置して蛇行形状に成形した発熱抵抗体を用いた平面ヒータが発明されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−313536号公報
特許文献1に記載の平面ヒータでは、複数の帯状発熱抵抗素子を平行に配置して、その端部に導電小片を配置して蛇行状の発熱抵抗体を成形している。これにより、一体的な蛇行状の発熱抵抗体を成形する場合に比べ、成形加工時に生じる発熱抵抗素子の無駄などは軽減される。しかし、蛇行形状を成形するために必要な処理工程は複雑になっている。また、特許文献1に記載の平面ヒータにおいては、蛇行形状とは異なる形状に発熱抵抗体を成形することは困難である。そして、これらのことが、本発明の課題といってよい。
本発明は、このような課題に鑑み、薄膜状の発熱抵抗素子を折り畳むことで成形される発熱抵抗素子部を用いた面状発熱体を提供することを目的とする。
本発明者らは、薄膜状の発熱抵抗素子を折り畳むことで簡易に所定形状に成形できることを見出し、本発明を完成するに至った。
(1) シート部と、少なくとも一部が前記シート部に配置される発熱部と、を備える面状発熱体であって、前記発熱部は、薄膜状の発熱抵抗素子部を有し、前記発熱抵抗素子部は、平面部及び前記平面部に形成される1又は複数の折り畳み部を有し、前記折り畳み部は、前記平面部における所定面の一部が前記所定面の他の一部に互いに向い合うように折り畳まれて形成される面状発熱体。
(1)の発明における面状発熱体は、シート部と、少なくとも一部が前記シート部に配置される発熱部とを備える。この発熱部は、薄膜状の発熱抵抗素子部を有し、該発熱抵抗素子部は、平面部及び平面部に形成される1又は複数の折り畳み部を備える。そして、この折り畳み部は、平面部の所定面の一部が所定面の他の一部に互いに向い合うように折り畳まれて形成される。これにより、例えば、簡易に所定形状の発熱抵抗素子部を形成することができる。また、例えば、様々な形状の発熱抵抗素子部を形成することができる。また、例えば、打ち抜きなどで所定形状に成形する場合に比べて、この成形時に生じる発熱抵抗素子の無駄を抑制することができる。
(2) 前記発熱抵抗素子部は、1つの略など幅の帯状発熱抵抗素子によって形成される(1)に記載の面状発熱体。
(2)の発明における面状発熱体は、発熱抵抗素子部が、1つの略など幅の帯状発熱抵抗素子によって形成される。これにより、汎用性の高い帯状の発熱抵抗素子を折り畳むことで、所定形状の発熱抵抗素子部を形成することができる。また、例えば、簡易に所定形状の発熱抵抗素子部を形成することができる。また、例えば、様々な形状の発熱抵抗素子部を形成することができる。また、例えば、打ち抜きなどで所定形状に成形する場合に比べて、この成形時に生じる発熱抵抗素子の無駄を抑制することができる。
(3) 前記発熱抵抗素子部は、前記折り畳み部によって形成された1又は複数の折り返し部を備える(1)又は(2)に記載の面状発熱体。
(3)の発明による面状発熱体は、前記発熱抵抗素子部が、折り畳み部によって形成された1又は複数の折り返し部を備える。例えば、帯状の発熱抵抗素子を、1又は複数ヶ所で平面部の所定面の一部が前記所定面の他の一部に互いに向い合うように折り畳むことで、折り返し部を形成することができる。また、例えば、この折り返し部を複数形成する場合には、所定面積内に発熱抵抗素子を高い密度で配置することができるので、発熱性に優れた面状発熱体を構成することができる。また、折り返し部を規則的に形成することで、発熱抵抗素子部が後述する蛇行形状を含む幾何学的な形状に成形された面状発熱体を構成することができる。
(4) 前記1又は複数の折り返し部は、複数の折り返し部であり、前記発熱抵抗素子部は、前記複数の折り返し部によって蛇行状に成形される蛇行形状部を備える(3)に記載の面状発熱体。
(4)の発明による面状発熱体は、前記発熱抵抗素子部が、複数の折り返し部によって蛇行状に成形される蛇行形状部を備える。例えば、折り畳み部で形成される折り返し部を規則的に形成することで、発熱抵抗素子部を蛇行状に成形することができる。この蛇行形状部は、所定面積内に発熱抵抗素子を高い密度で配置することができると共に、柔軟に変形できるので、後述する柔軟性を有するシート部に好適に配置することができる。
(5) 前記発熱抵抗素子部は、前記平面部の一部が前記シート部の厚さ方向に折り曲げられた折り曲げ部を有する立体部を更に備える(1)から(4)のいずれかに記載の面状発熱体。
(5)の発明による面状発熱体は、発熱抵抗素子部が、平面部の一部がシート部の厚さ方向に折り曲げられた折り曲げ部を有する立体部を更に備える。平面部及び折り畳み部により成形される所定平面形状に加え、発熱抵抗素子部における平面部の一部を面状発熱体の幅方向に折り曲げることで、立体部を形成することができる。これにより、所定の折り曲げ部を形成することで、簡易に立体部を有する発熱抵抗素子部を形成することができる。
(6) 前記発熱部を覆うように、前記発熱部が配置された前記シート部の面に配置されるカバー部を更に備え、前記シート部及び前記カバー部は、絶縁性を有する(1)から(5)のいずれかに記載の面状発熱体。
(6)の発明による面状発熱体は、発熱部を覆うように、発熱部が配置されたシート部の面に配置されるカバー部を更に備える。そして、シート部及びカバー部は、絶縁性を有する。例えば、発熱抵抗素子部で構成される発熱部を、絶縁性シート部及び絶縁性カバー部で挟み込んで封入するよう構成することができる。これにより、人体に直接当てるなどの使用が可能な面状発熱体を構成することができる。
(7) 前記シート部及び前記カバー部は、柔軟性を有する(6)に記載の面状発熱体。
(7)の発明による面状発熱体は、シート部及びカバー部が、柔軟性を有する。柔軟に変形可能なシート部と、柔軟に変形可能なカバー部とを用いることで、柔軟性を有する面状発熱体を構成することができる。面状発熱体を柔軟に変形可能とすることで、例えば、曲面を有する物や、人体などの動く物に装着可能に構成することができる。
(8) 平面部及び前記平面部に形成される1又は複数の折り畳み部を有する薄膜状の発熱抵抗体であって、前記折り畳み部は、前記平面部における所定面の一部が前記所定面の他の一部に互いに向い合うように折り畳まれて形成される発熱抵抗体。
(8)の発明による薄膜状の発熱抵抗体は、平面部及び平面部に形成される1又は複数の折り畳み部を有する。そして、折り畳み部は、平面部の所定面の一部が所定面の他の一部に互いに向い合うように折り畳まれて形成される。これにより、例えば、簡易に所定形状の発熱抵抗体を成形することができる。また、例えば、様々な形状の発熱抵抗体を成形することができる。また、例えば、打ち抜きなどで所定形状に成形する場合に比べて、この成形時に生じる発熱抵抗体素子の無駄を抑制することができる。
(9) 1つの略など幅の帯状発熱抵抗素子によって形成される(8)に記載の発熱抵抗体。
(9)の発明による発熱抵抗体は、1つの略など幅の帯状発熱抵抗素子によって形成される。これにより、汎用性の高い帯状の発熱抵抗素子を折り畳むことで、所定形状の発熱抵抗体を成形することができる。また、例えば、簡易に所定形状の発熱抵抗体を成形することができる。また、例えば、様々な形状の発熱抵抗体を成形することができる。また、例えば、打ち抜きなどで所定形状に成形する場合に比べて、この成形時に生じる発熱抵抗体素子の無駄を抑制することができる。
(10) 平面部を有する薄膜状の発熱抵抗素子を、前記平面部における所定面の一部が前記所定面の他の一部に互いに向い合うように折り畳んで所定形状に成形する折り畳み工程を含む面状発熱体の製造方法。
(10)の発明による面状発熱体の製造方法は、平面部を有する薄膜状の発熱抵抗素子を、平面部における所定面の一部が所定面の他の一部に互いに向い合うように折り畳んで所定形状に成形する折り畳み工程を含む。薄膜状の発熱抵抗素子の平面部を、該平面部の所定面の一部が同じ面の一部に互いに向かい合うように折り畳んで折り畳み部を形成することで、発熱抵抗素子を所定形状に成形し、この所定形状に成形された発熱抵抗素子を用いた面状発熱体を製造する。また、例えば、発熱抵抗素子が略など幅の帯状の発熱抵抗素子である場合には、ロール状に巻かれた帯状の発熱抵抗素子を、連続して繰り出すと共に、所定の間隔及び所定の角度で、この繰り出された発熱抵抗素子を折り畳んで、所定形状に成形し、該所定形状に成形された発熱抵抗素子を用いて面状発熱体を製造することができる。これにより、例えば、製造上の困難性なく様々な形状に発熱抵抗素子を成形することができる。また、例えば、打ち抜きなどで所定形状に成形する場合に比べて、この成形時に生じる発熱抵抗素子の無駄を抑制することができる。
本発明によれば、薄膜状の発熱抵抗素子を折り畳むことで成形される発熱抵抗素子部を用いた面状発熱体を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本発明の面状発熱体における第1実施例の平面図である。図2は、本発明の面状発熱体における第2実施例の平面図である。図3は、本発明の面状発熱体における第3実施例の平面図である。図4(a)は、本発明の面状発熱体における第4実施例の平面図である。図4(b)は、本発明における第4実施例の斜視図である。図5は、第2実施例における時間―温度グラフである。図6(a)は、本発明の面状発熱体における第1応用例の平面斜視図である。図6(b)は、図6(a)におけるA―A´断面図である。図7は、本発明の面状発熱体における第2応用例を説明する展開斜視図である。図8は、本発明の面状発熱体における第3応用例を説明する展開斜視図である。図9は本発明の面状発熱体における第4応用例の斜視図である。図10は、本発明の面状発熱体における第5応用例の斜視図である。図11は、本発明の面状発熱体における第6応用例を説明する平面図である。図12(a)は、図1の領域Aの拡大図である。図12(b)は、図12(a)における折り畳み部を展開した図である。
「1.1」第1実施例
図1に示すように、面状発熱体1は、シート部10と、シート部10の表面に配置される発熱部20と、を備える。さらに、面状発熱体1は、発熱部20に電力を供給する電力供給線90、93と、電力供給線の他の端部に設けられる電力端子部95、97を備える。
発熱部20は、薄膜状の発熱抵抗素子部200により形成される。発熱抵抗素子部200には、発熱部20の端部に接続される電力供給線90、93を介して、電力端子部95、97から電力が供給される。発熱部20を構成する発熱抵抗素子部200は、供給された電力により発熱する。これにより、面状発熱体1の全体が発熱する。また、不図示の絶縁シートを、発熱部20を覆うように配置することで、好適に、面状発熱体1を直接人体に当てることができる。
発熱抵抗素子部200は、発熱抵抗素子が蛇行状(ジグザグ)に成形される蛇行形状部210、220を有する。蛇行形状部210と蛇行形状部220とは電気的に連続している。また、蛇行形状部210と蛇行形状部220とは、略平行に配置される。具体的には、図1に示すように、上段に蛇行形状部210が配置され、下段に蛇行形状部220が略平行に配置されている。この各蛇行形状部210、220は、長さがHで幅がWの平面部50Aが間隔Dで略平行に面状発熱体1における長手方向に並列配置されている。また、その平面部50の端部側に折り畳み部60A、60Bからなる折り返し部70が反復形成されてなる。
ここで、蛇行形状部210、220の蛇行形状を決めるH、W、Dは、例えば、求められる発熱特性に応じて変更することができる。具体的には、迅速な昇温や均一な温度保持が求められる場合には、面状発熱体1における発熱抵抗素子部200を、発熱抵抗素子の総表面積を大きく、かつ、発熱抵抗素子が密になるように形成することができる。例えば、平面部50Aの幅Wを広くし、間隔Dを短くすることができる。
本実施例における蛇行形状部210、220を有する発熱抵抗素子部200は、一本の略など幅の帯状発熱抵抗素子により形成される。
具体的には、発熱抵抗素子部200は、帯状発熱抵抗素子を、例えば、平面部50Aと、これに連続する平面部50Bとが互いに略90度をなすように、かつ、帯状発熱抵抗素子における所定面の一部が互いに向き合うように折り畳むことで折り畳み部60Aを形成する。更に、これと同様に、平面部50Bと、これに連続する平面部50Aとが略90度をなすように、かつ、帯状発熱抵抗素子における所定面の一部が互いに向き合うように折り畳むことで折り畳み部60Bを形成する。これにより、折り返し部70Aが形成される。
帯状発熱抵抗素子における所定面の一部が互いに向き合うように折り畳むとは、例えば、図12(a)(b)に示すように、発熱抵抗素子部200の同一面における60Xと60Yとが重なるように折り畳むことをいう。
そして、この折り畳み部60A、60Bを規則的に形成し、折り返し部70A及びこれに対向する側に折り返される折り返し部70Bを反復形成することで、蛇行形状部210、220を有する発熱抵抗素子部200を形成することができる。また、このように、帯状発熱抵抗素子を折り畳んで蛇行形状部210、220を形成する場合において、平面部50の長さHや、平面部50同士の幅Dは、容易に変更することができるので、蛇行形状部210、220の形状を容易に変更することができる。
上記のように、汎用性ある帯状発熱抵抗素子を、所定位置で折り畳むことで折り返し部70を連続的に形成することができ、打ち抜きなどをすることなく蛇行形状を成形することができる。本実施例によれば、非常に簡易、かつ、発熱抵抗素子を無駄にすることなく、蛇行形状部210、220を有する発熱抵抗素子部200を形成することができる。
「1.2」第2実施例
図2に示すように、面状発熱体1は、略コ状のシート部10と、シート部10の表面に配置される略コ状に成形された発熱部20と、発熱部20に電力を供給する電力供給線を接続するための端子部950、960を備える。
発熱部20は、薄膜状の発熱抵抗素子部200により形成される。発熱部20には、端子部950、960に接続される不図示の電力供給線を介して電力が供給される。発熱部20を構成する発熱抵抗素子部200は、供給された電力により発熱する。これにより、面状発熱体1全体として発熱する。また、不図示の絶縁シートを、発熱部20を覆うように配置することで、好適に、面状発熱体1を直接人体に当てることができる。
発熱抵抗素子部200は、蛇行状に成形された細い発熱抵抗素子を有する略など幅の帯状発熱抵抗素子部を、全体として略コ状に成形してなる。具体的には、まず、帯状発熱抵抗素子が、端子部960の位置から所定位置までシート部10の外周B1に対して略平行に配置されて平面部50Cが形成される。次いで、帯状発熱抵抗素子は、該所定位置で略直角に折り畳まれて、折り返し部70である折り畳み部60が形成される。そして、折り畳み部60に連続し、帯状発熱抵抗素子が外周B2に略平行に配置されて、平面部50Cに略直交する平面部50Dが形成される。更に、この平面部50Dにおける所定位置で略直角に折り畳むことで、折り返し部70である折り畳み部60が形成されると共に、この折り畳み部60に連続して外周B3に略平行に配置される平面部50Eが形成される。
このように、面状発熱体1の外周に対して略平行に平面部50F、50G、50H、50I、50Jを配置すると共に、各平面部の間に折り返し部70である折り畳み部60を形成することで、全体として略コの字を形成するように発熱抵抗素子部200を成形して配置することができる。そして、平面部50Cから50Jにより形成される略コの字の内側に、該略コの字よりひとまわり小さな略コの字を形成するように、平面部50Jから上述と逆向きに平面部及び折り畳み部を形成してくことで、本実施例における全体として略コの字状に成形された発熱抵抗素子部200を形成することができる。
発熱抵抗素子部200は、本実施例において、帯状発熱抵抗素子の幅をW2、帯状発熱抵抗素子同士の間隔をH2として成形されるが、所望の熱特性に応じて、W2、H2を調整することができる。
上記のように、汎用性ある帯状発熱抵抗素子を、所定の位置で折り畳むことで折り返し部70である折り畳み部60を連続的に形成することができ、打ち抜きなどをすることなく略コの字状に成形することができる。本実施例によれば、非常に簡易、かつ、発熱抵抗素子を無駄にすることなく、略コの字状の発熱抵抗素子部200を形成することができる。
また、図5において、本実施例における面状発熱体1を下記条件で使用した場合の表面温度変化を示す。
<条件>
シート部 :形状 100mm×150mm(凹部:50mm×50mm)
:厚さ 50μm
:材料 PET
発熱抵抗素子部:表面抵抗 0.125Ω/sq
:材料 SUS合金
:幅4mm×長さ1000mm
:蛇行状に成形された細い帯状発熱抵抗素子の表面積 2200mm
電力 :乾電池(9V・66mA)×4本、直列配置
図5に示すように、本実施例の面状発熱体1は、短時間で人体を暖めるのに適した温度に昇温できることが分かった。また、不図示の表面温度モニターによる観察の結果、本実施例における面状発熱体1の表面は、略均一に加熱されることが観察された。
「1.3」第3実施例
図3に示すように、面状発熱体1は、略円状のシート部10と、シート部10の表面に配置される略星型の発熱部20と、発熱部20に電力を供給する電力供給線90、93と、電力供給線の他の端部に設けられる電力端子部95、97を備える。
発熱部20は、発熱抵抗素子部200により形成される。発熱部20の端部に接続される電力供給線90、93を介して、電力端子部95、97から電力が供給される。発熱部20を構成する発熱抵抗素子部200は、供給された電力により発熱する。これにより、面状発熱体1全体として発熱する。また、不図示の絶縁シートを、発熱部20を覆うように配置することで、面状発熱体1を直接人体に当てることができる。
本実施例における、略星型の発熱部20は、一本の略など幅の帯状発熱抵抗素子により形成される。
発熱抵抗素子部200は、帯状発熱抵抗素子をジグザグになるように折り畳むと共に、略円状のシート部10における外周に沿うように配置することで略星型に成形する。具体的には、まず、電力供給線90に接続される帯状発熱抵抗素子を、面状のシート部10の外周側から中心側に該面状のシート部10の中心線に対して所定角度をなすように配置して平面部50Pを形成する。次いで、平面部50Pの所定位置で帯状発熱抵抗素を外周側に折り畳むことで、折り返し部70Cである折り畳み部60Cを形成すると共に、外周側に延びるように配置される平面部50Qを形成する。更に、平面部50Qを所定位置で中心側に中心線と所定角度をなすよう帯状発熱抵抗素子を折り畳むことで、折り返し部70Dである折り畳み部60Dを形成する。このように、帯状発熱抵抗素子を所定位置で面状のシート部10の外周側に折り畳まれる折り畳み部60Cと、中心側に折り畳まれる折り畳み部60Dとを交互に形成することで、略星型の発熱抵抗素子部200を形成することができる。
上記のように、汎用性のある帯状発熱抵抗素子を、所定の位置で折り畳むことで折り返し部70C、Dである折り畳み部60C、60Dを連続的に形成することができ、打ち抜きなどすることなく、略星型形状を成形することができる。本実施例によれば、非常に簡易、かつ、発熱抵抗素子を無駄にすることなく、略星型の発熱抵抗素子部200を形成することができる。
「1.4」第4実施例
図4(a)(b)に示すように、面状発熱体1は、シート部10と、シート部10の表面に配置される一部に立体的に成形された立体部25を有する発熱部20と、発熱部20に電力を供給する電力供給線90、93と、不図示の電力供給線の他の端部に設けられる電力端子部を備える。
発熱部20は、発熱抵抗素子部200により形成される。発熱抵抗素子部200には、発熱部20の端部に接続される電力供給線90、93を介して、電力端子部95、97から電力が供給される。発熱部20を構成する発熱抵抗素子部200は、供給された電力により発熱する。これにより、面状発熱体1全体として発熱する。また、不図示の絶縁シートを、発熱部20を覆うように配置することで、面状発熱体1を直接人体に当てることができる。
発熱抵抗素子部200は、一本の略など幅の帯状発熱抵抗素子により、図4(a)に示すように、平面的には略蛇行状に成形され、図4(b)に示すように、一部において幅方向に立体的に成形される。
発熱抵抗素子部200における平面的な蛇行形状は、実施例1における蛇行形状部210、220に準じて成形される。発熱抵抗素子部200の幅方向における略中央部が厚さ方向に立体的に成形されてなる立体部25は、シート部10の表面に配置される平面部50を所定位置で厚さ方向に折り曲げた折り曲げ部80A、80Bを設けることで形成される。
具体的には、まず、電力供給線90に接続される帯状発熱抵抗素子を、略直角に折り畳んで折り畳み部60を形成すると共に、幅方向に延びる平面部50Aを形成する。次いで、平面部50Aを所定位置で厚さ方向に折り曲げることで、折り曲げ部80Aを形成する。これにより、折り曲げ部80Aに連続して厚さ方向に延びる垂直部51Aが形成される。そして、垂直部51Aの所定位置を面状発熱体1の幅方向であって平面部50Aから離れる側に略直角に折り曲げることで折り曲げ部81Aを形成すると共に、シート部10の表面と略平行に配置される立体部側平面部50Kを形成する。更に、この立体部側平面部50Kを所定位置でシート部10側に折り曲げることで、折り曲げ部81Bを形成すると共に、シート部10側に延びる垂直部51Bが形成される。これにより、立体部25を形成することができる。
更に、垂直部51Bをシート部10に接する位置で折り曲げて形成される折り曲げ部80Bに連続して幅方向に延びる平面部50A形成し、該平面部50Aの所定位置で略直角に折り畳んで折り畳み部60を形成する。そして、折り畳み部60に連続して長手方向に延びる平面部50Bを形成すると共に、該平面部50Bの所定位置を略直角に折り畳んで、折り畳み部60を形成する。これにより、折り返し部70を形成することができる。
上述の折り曲げ部80A、80B、81A、81Bにより形成される立体部25と、折り畳み部60により形成される折り返し部70を反復形成することで、本実施例における発熱抵抗素子部200を形成することができる。
上記のように、帯状発熱抵抗素子を所定位置で厚さ方向に折り曲げることで、立体部25を有する発熱抵抗素子部200を形成することができる。また、汎用性のある帯状発熱抵抗素子を、所定位置で折り畳むことで折り返し部70を連続的に形成し、平面的には略蛇行形状に成形することができる。これにより、例えば、打ち抜きや金型による成形を要することなく、立体部25を有する平面的には略蛇行状の発熱抵抗素子部200を形成することができる。本実施例によれば、非常に簡易、かつ、発熱抵抗素子を無駄にすることなく、所定の平面形状を有すると共に、その全部又は一部において立体的な形状を有する発熱抵抗素子部200を得ることができる。
「2.1」第1応用例
図6(a)(b)に示すように、略板状の面状発熱体2は、シート部10と、シート部10の表面に配置される発熱部20と、発熱部20に電力を供給する電力供給線90、93と、電力供給線の他の端部に設けられる不図示の電力端子部を備える。
シート部10は、絶縁性を有する柔軟な第1内部層11と、第1内部層の外側に配置される第1外面膜12とで形成される。第1外面膜12は、柔軟であると共に、外部からの衝撃に強い材料からなることが好ましい。この場合、シート部10は、柔軟な第1内部層11と柔軟な第1外面膜12とで形成されるので、柔軟に変形可能に構成される。
発熱部20は、発熱抵抗素子部200により形成され、シート部10の表面に配置される。発熱部20は、実施例1における蛇行形状部210、220に準じて形成された不図示の発熱抵抗素子部を有する。
カバー部30は、絶縁性を有する柔軟な第2内部層31と、第2内部層の外側に配置される第2外面膜32とで形成される。カバー部30は、発熱部20を覆うようにして、シート部10と貼り合わされる。第2外面膜32は、柔軟であると共に、外部からの衝撃に強い材料からなることが好ましい。この場合、カバー部30は、柔軟な第2内部層31と柔軟な第2外面膜32とで形成されるので、シート部10と同様に柔軟に変形可能に構成される。
シート部10とカバー部30とを柔軟に変形可能に構成することで、本応用例における面状発熱体2は、全体として柔軟に変形可能に構成される。また、シート部10とカバー部30とを貼り合わせて、発熱部20が外部に露出しないように構成しているので、例えば、人体に直接的に接触させることができる。
「2.2」第2応用例
図7に示すように、略長板状の面状発熱体3は、断熱部材45と、複数の面状発熱体1と、床部材40を備える。具体的には、複数の面状発熱体1を、断熱部材45の表面に略平行に並列配置し、この並列配置された複数の面状発熱体1を覆うように絶縁性の床部材40を配置してなる。
面状発熱体1は、実施例1の面状発熱体1であり、シート部10の表面に、帯状発熱抵抗素子が略蛇行状に成形された発熱抵抗素子部200が発熱部20として配置されている。この実施例1の面状発熱体1は、面状発熱体3における長手方向に略平行に並列配置される。
断熱部材45は、発熱部20により生じた熱を外部に逃がさないようにすると共に、熱が床部材40に伝導されるようにする。断熱部材45には、予め面状発熱体1を並列配置させるための配置部を形成することもできる。
床部材40は、絶縁性であり、面状発熱体1の発熱部20を覆うように配置される。床部材40は、該床部材40の上面に熱を伝導させるため高熱伝導性であることが好ましい。
本応用例における面状発熱体3は、床暖房用面状発熱体として使用することができる。例えば、所定の大きさの面状発熱体3を、家屋の床面などに敷くことができる。
「2.3」第3応用例
図8に示すように、表面が略波状に成形された面状発熱体4は、断熱部材45と、複数の面状発熱体1と、シート状のカバー部30と、屋根部材41を備える。具体的には、複数の面状発熱体1を、断熱部材45の表面に該面状発熱体4における長手方向に略平行に並列配置される。そして、この並列配置された複数の面状発熱体1を覆うように絶縁性のカバー部30を配置し、更に、このカバー部30の上面に波状の屋根部材41を配置してなる。
面状発熱体1は、実施例1の面状発熱体1であり、シート部10の表面に、帯状発熱抵抗素子が略蛇行状に成形された発熱抵抗素子部200が発熱部20として配置されている。この実施例1の面状発熱体1は、上述の通り、面状発熱体4における長手方向に略平行に並列配置される。
断熱部材45は、発熱部20により生じた熱を外部に逃がさないようにすると共に、カバー部30を介して、熱が屋根部材41に伝導されるようにする。断熱部材45には、予め面状発熱体1を並列配置させるための配置部を形成することもできる。
カバー部30は、絶縁性であり、面状発熱体1の発熱部20を覆うように配置される。カバー部30は、屋根部材41に熱を伝導させるため高熱伝導性であることが好ましい。
屋根部材41は、全体として略波状に成形され、外部からの衝撃に強い材料で構成される。また、カバー部30から伝導される熱を好適に吸収でき、かつ、蓄熱性に優れた材料で構成されることが好ましい。
本応用例における面状発熱体4は、屋根に配置される融雪用発熱面状発熱体として使用することができる。例えば、所定の大きさの面状発熱体3を、家屋の屋根上に配置することができる。これにより、雪下ろし時に屋根から落ちてケガをすることを抑制できる。
「2.4」第4応用例
図9に示すように、ドラム缶の外面を覆うように配置されるシート状の面状発熱体5は、不図示の小型面状発熱体と、この小型面状発熱体を収納する収納部材350と、該面状発熱体5をドラム缶を覆うように配置した状態を保つための装着部360とを備える。具体的には、面状発熱体5は、柔軟に変形可能な所定の小型面状発熱体を、収納部材350に収納してなる。収納部材350に収納される小型面状発熱体は、例えば、収納部材350に収納可能に形成された上述の実施例における面状発熱体を使用することができる。
収納部材350は、絶縁性であり、かつ、柔軟に変形可能な材料で構成される。また、収納部材350は、小型面状発熱体を収納可能に形成されており、例えば、所定部に袋状に形成された不図示の収納部を配置することができる。
また、面状発熱体5は、ドラム缶を覆うように配置した場合に表側に露出されるコントロール部500を更に備える。このコントロール部500は、バッテリーなどの電力供給部900を内部に収納すると共に、外側から操作可能な面状発熱体5の発熱温度を調整する温度調整部510を備える。
本応用例における面状発熱体5は、ドラム缶用面状発熱体として使用できる。この面状発熱体5を、ドラム缶を覆うように配置して該ドラム缶を加熱することにより、ドラム缶全体を略均一に加熱することができる。これにより、ドラム缶を移動させることなく簡易に全体を加熱することがきる。また、ドラム缶の一部を加熱することで生じていた過加熱により生じる内部の液体などの劣化を防止することができる。
「2.5」第5応用例
図10に示すように、鍋600の側面を覆うように配置される面状発熱体6は、不図示の小型面状発熱体と、この小型面状発熱体を収納する収納部材610と、面状発熱体6を鍋600の側面を覆うように配置した状態を保つための装着部630とを備える。具体的には、面状発熱体6は、柔軟に変形可能な所定の小型面状発熱体を、収納部材350に収納してなる。収納部材350に収納される小型面状発熱体は、例えば、収納部材350に収納可能に形成された上述の実施例における面状発熱体を使用することができる。
収納部材610は、絶縁性であり、かつ、柔軟に変形可能な材料で構成される。また、収納部材610は、小型面状発熱体を収納可能に形成されており、例えば、所定部に袋状に形成された不図示の収納部を配置することができる。
また、面状発熱体6は、小型面状発熱体に配置される所定形状に折り畳み成形された発熱抵抗素子部200に電力を供給する電力供給線90、93と、電力供給線の他の端部に設けられる電力端子部95、97を有するコンセント部910を備える。
本応用例における面状発熱体5は、加熱調理用面状発熱体として使用できる。この面状発熱体6を、鍋600の側面を覆うように配置して該鍋600を加熱することで、例えば、鍋600に収容されている油650を加熱し、具材660をフライ調理することができる。これにより、加熱機器が設置されていない場所においても鍋600を加熱することができ、加熱調理することができる。
「2.6」第6応用例
図11に示すように、手袋状の面状発熱体7は、不図示の小型面状発熱体と、この小型面状発熱体を収納する収納部材760と、小型面状発熱体に配置される発熱抵抗素子部200に電力を供給する電力供給線90、93と、電力供給線90、93の他の端部に設けられる電力端子部95、97を備える。
収納部材760は、人の手に装着可能な形状に形成される。具体的には、指挿入部71から75及び甲挿入部76を有する。収納部材760は、絶縁性であり、かつ、柔軟に変形可能な材料で構成される。また、収納部材760は、小型面状発熱体を収納可能に形成されており、例えば、所定部に袋状に形成された不図示の収納部を配置することができる。
本応用例における面状発熱体7は、手袋用面状発熱体として使用できる。この面状発熱体7を、人の手を覆うように装着する(手を入れる)ことで、好適に手を温めることができる。
「3」発熱抵抗体
本発明における薄膜状の発熱抵抗体は、平面部及び前記平面部に形成される1又は複数の折り畳み部を有する。そして、折り畳み部は、平面部の所定面の一部が所定面の他の一部に互いに向い合うように折り畳まれて形成される。本発明の発熱抵抗体として、例えば、上述した実施例や応用例における発熱抵抗素子部を例示することができる。
上述の通り、本発明の薄膜状の発熱抵抗体は、平面部及び前記平面部により形成される折り畳み部を備える。この折り畳み部は、薄膜状の発熱抵抗素子を所定位置で折り畳むことで形成される。これにより、例えば、簡易に所定形状の発熱抵抗体を形成することができる。また、例えば、様々な形状の発熱抵抗体を形成することができる。また、例えば、打ち抜きなどで所定形状に成形する場合に比べて、この成形時に生じる発熱抵抗素子の無駄を抑制することができる。
発熱抵抗体は、上述のように、一の略など幅の帯状発熱抵抗素子により形成することができる。これにより、汎用性の高い帯状発熱抵抗素子を折り畳むことで、所定形状の発熱抵抗体を形成することができる。また、例えば、簡易に所定形状の発熱抵抗体を形成することができる。また、例えば、様々な形状の発熱抵抗体を形成することができる。また、例えば、打ち抜きなどで所定形状に成形する場合に比べて、この成形時に生じる発熱抵抗素子の無駄を抑制することができる。
「4」製造方法
本発明の面状発熱体の製造方法として、平面部を有する薄膜状の発熱抵抗素子を、前記平面部の所定面の一部が前記所定面の他の一部に互いに向い合うように折り畳んで所定形状に成形する折り畳み工程を含む製造方法を例示することができる。具体的には、上述した実施例や応用例における製造法を例示できる。
この製造方法によれば、薄膜状の発熱抵抗素子における平面部に折り畳み部を形成することで、所定形状の発熱抵抗素子部を形成し、この発熱抵抗素子部を用いて面状発熱体を製造する。また、例えば、発熱抵抗素子部が一の略など幅の帯状発熱抵抗素子からなる場合には、ロール状に巻かれた帯状発熱抵抗素子を連続して繰り出すと共に、所定の間隔及び所定の角度で、ロールから繰り出された発熱抵抗素子を折り畳んで、所定形状に成型して発熱抵抗素子部を製造し、該発熱抵抗素子部を用いて面状発熱体を製造することができる。
これにより、例えば、製造上の困難性なく様々な形状の発熱抵抗素子部を形成することができる。また、例えば、打ち抜きなどで所定形状に成形する場合に比べて、この成形時に生じる発熱抵抗素子の無駄を抑制することができる。
また、カバー部を備える面状発熱体の製造方法として、平面部を有する薄膜状の発熱抵抗素子を、該発熱抵抗素子における所定位置を折り畳んで所定形状に成形する工程を有する発熱抵抗素子部製造工程と、発熱抵抗素子部製造工程により製造された発熱抵抗素子部をシート部の所定位置に配置する発熱抵抗素子部配置工程と、発熱抵抗素子部配置工程により配置された発熱抵抗素子部を覆うようにカバー部を形成するカバー部形成工程と、を含む製造方法を例示することができる。
「5」各種構成物
上述した実施例や応用例における各種構成物について以下に説明する。発熱抵抗素子は、所要の熱エネルギーを発生可能なものであれば特にその種類は限定されず、面状発熱体の用途により適宜選択して用いることができる。例えば、常温で固体であり所要の比抵抗を有する金属や合金(例えば、JISに規定の合金など)などが適用できる。具体的には、銅−マンガン系合金(例えば、マンガン12〜15重量%、ニッケル2〜4重量%、残部が銅の合金など)、銅−ニッケル系合金(例えば、銅55重量%、ニッケル45重量%からなる合金など)、ニッケル−クロム系合金(例えば、ニッケル80重量%、クロム20重量%からなる合金など)、ニッケル−リン系合金(例えば、リン1〜20重量%、残部がニッケルの合金など)、ニッケル−ホウ素−リン系合金(例えば、ホウ素2重量%、リン8〜16重量%、残部がニッケルの合金など)、鉄−クロム系合金(例えば、クロム20重量%、アルミニウム3重量%、残部が鉄の合金など)、鉄−ニッケル系合金、鉄−炭素系合金、ステンレス合金などを適用することができる。なお人体に直接接触させる場合にはステンレス合金、例えば、ステンレス鋼(SUS304など)などが好ましい。また、発熱抵抗素子部200は、電解箔や圧延箔などを用いることもできる。
発熱抵抗素子は、例えば20℃で21〜300μΩ・cm、好ましくは、21〜100μΩ・cmを例示できる。また、発熱抵抗素子部200の厚みは、面状発熱体の用途により適宜設定することができ、例えば、1〜1000μm、好ましくは10〜100μmを例示できる。
シート部10は、絶縁性や熱伝導性に優れたものであれば特にその種類は限定されず、面状発熱体の用途により、適宜選択することができき、好ましくは、柔軟に変形可能な材料を選択することができる。シート部10の材料として、例えば、プラスチックなどの有機高分子物質やプラスチックに粉末や繊維などを混ぜた混合体を用いることができる。プラスチックとしては、例えば、アクリル樹脂、アミノ樹脂(メラミン樹脂、ユリア樹脂、ベンゾグアナミン樹脂など)、アリル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、液晶ポリマー、EEA樹脂(Ethylene Ethylacrylate 樹脂)、AAS樹脂(Acrylonitrile Acrylate Styrene 樹脂)、ABS樹脂(Acrylonitrile Butadiene Styrene 樹脂)、ACS樹脂(Acrylonitrile Chlorinated polyethylene Styrene 樹脂)、AS樹脂(Acrylonitrile Styrene 樹脂)、アイオノマー樹脂、エチレンポリテトラフルオロエチレン共重合体、エポキシ樹脂、珪素樹脂、スチレンブタジエン樹脂、フェノール樹脂、弗化エチレンプロピレン、弗素樹脂、ポリアセタール、ポリアリレート、ポリアミド(6ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、66ナイロン、610ナイロン、612ナイロンなど)、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルホン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキンジメルテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレートなど)、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリカーボネート、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリサルホン、ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリブタジエン、ポリブテン、ポリメチルペンテンなどを用いることができる。また、発熱抵抗素子部200の発熱温度に応じて、シリコンゴムなどを用いることができる。
カバー部30は、絶縁性や熱伝導性に優れたものであれば特にその種類は限定されず、面状発熱体の用途により、適宜選択することができ、好ましくは、柔軟に変形可能な材料を選択することができる。カバー部の材料として、例えば、上述のシート部と同様の材料を用いることができる。
シート部10やカバー部30の外側に配置される外面膜としては、衝撃に強い材料が好ましく、例えば、ガラスクロス、ウレタンフィルム、アルミ箔などを例示できる。
本発明の面状発熱体における第1実施例の平面図である。 本発明の面状発熱体における第2実施例の平面図である。 本発明の面状発熱体における第3実施例の平面図である。 本発明の面状発熱体における第4実施例の平面図及び斜視図である。 第2実施例における時間―温度グラフである。 本発明の面状発熱体における第1応用例の平面斜視図及び断面図である。 本発明の面状発熱体における第2応用例の展開斜視図である。 本発明の面状発熱体における第3応用例の展開斜視図である。 本発明の面状発熱体における第4応用例の斜視図である。 本発明の面状発熱体における第5応用例の斜視図である。 本発明の面状発熱体における第6応用例の平面図である。 図1の領域Aにおける折り畳み部を拡大した展開図である。
符号の説明
1 面状発熱体
10 シート部
20 発熱部
50A 平面部
50B 平面部
60A 折り畳み部
60B 折り畳み部
70A 折り返し部
70B 折り返し部
200 発熱抵抗素子部
210 蛇行形状部
220 蛇行形状部

Claims (10)

  1. シート部と、少なくとも一部が前記シート部に配置される発熱部と、を備える面状発熱体であって、
    前記発熱部は、薄膜状の発熱抵抗素子部を有し、
    前記発熱抵抗素子部は、平面部及び前記平面部に形成される1又は複数の折り畳み部を有し、
    前記折り畳み部は、前記平面部における所定面の一部が前記所定面の他の一部に互いに向い合うように折り畳まれて形成される面状発熱体。
  2. 前記発熱抵抗素子部は、1つの略等幅の帯状発熱抵抗素子によって形成される請求項1に記載の面状発熱体。
  3. 前記発熱抵抗素子部は、前記折り畳み部によって形成された1又は複数の折り返し部を備える請求項1又は2に記載の面状発熱体。
  4. 前記1又は複数の折り返し部は、複数の折り返し部であり、
    前記発熱抵抗素子部は、前記複数の折り返し部によって蛇行状に成形される蛇行形状部を備える請求項3に記載の面状発熱体。
  5. 前記発熱抵抗素子部は、前記平面部の一部が前記シート部の厚さ方向に折り曲げられた折り曲げ部を有する立体部を更に備える請求項1から4のいずれかに記載の面状発熱体。
  6. 前記発熱部を覆うように、前記発熱部が配置された前記シート部の面に配置されるカバー部を更に備え、
    前記シート部及び前記カバー部は、絶縁性を有する請求項1から5のいずれかに記載の面状発熱体。
  7. 前記シート部及び前記カバー部は、柔軟性を有する請求項6に記載の面状発熱体。
  8. 平面部及び前記平面部に形成される1又は複数の折り畳み部を有する薄膜状の発熱抵抗体であって、
    前記折り畳み部は、前記平面部における所定面の一部が前記所定面の他の一部に互いに向い合うように折り畳まれて形成される発熱抵抗体。
  9. 1つの略等幅の帯状発熱抵抗素子によって形成される請求項8に記載の発熱抵抗体。
  10. 平面部を有する薄膜状の発熱抵抗素子を、前記平面部における所定面の一部が前記所定面の他の一部に互いに向い合うように折り畳んで所定形状に成形する折り畳み工程を含む面状発熱体の製造方法。
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