JP2007114317A - 現像装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】二成分現像剤を担持搬送して磁気ブラシ現像を行うようにした現像装置において、現像剤担持体の表面形状に工夫を加えることで、濃淡ムラを抑えた良好な画像を形成する。
【解決手段】像担持体1上の静電潜像をトナー及び磁性キャリアを含む二成分現像剤にて可視像化する現像装置において、前記像担持体1に対向して離間配置され、回動自在で且つ表面にて現像剤を担持搬送する現像剤担持体2と、像担持体1と現像剤担持体2とが対向する現像領域にて現像バイアスが印加可能な現像バイアス印加手段3とを備え、現像剤担持体2の周面には当該現像剤担持体2の少なくとも軸方向に沿う成分が含まれる複数の溝4を所定間隔毎に並列配置し、現像領域での現像剤担持体2上の磁気ブラシの穂立ち長Lより前記溝4の所定間隔を狭く設定する。
【選択図】図1
【解決手段】像担持体1上の静電潜像をトナー及び磁性キャリアを含む二成分現像剤にて可視像化する現像装置において、前記像担持体1に対向して離間配置され、回動自在で且つ表面にて現像剤を担持搬送する現像剤担持体2と、像担持体1と現像剤担持体2とが対向する現像領域にて現像バイアスが印加可能な現像バイアス印加手段3とを備え、現像剤担持体2の周面には当該現像剤担持体2の少なくとも軸方向に沿う成分が含まれる複数の溝4を所定間隔毎に並列配置し、現像領域での現像剤担持体2上の磁気ブラシの穂立ち長Lより前記溝4の所定間隔を狭く設定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、複写機やプリンタ等で使用される現像装置に係り、特に二成分現像剤を用いて磁気ブラシ現像を行う現像装置並びにこの現像装置を用いた画像形成装置の改良に関する。
従来、例えば電子写真方式を採用した複写機やプリンタ等の画像形成装置において、トナーとキャリアを含む二成分現像剤を使用して、現像剤の磁気ブラシによって直接感光体を現像するようにした現像方式が知られている。このような現像方式では、二成分現像剤を担持搬送する現像ロール表面の現像剤搬送性が重要であり、そのため、現像ロール表面にブラスト処理を施して適度な凹凸を作り、この凹凸によって現像剤の搬送力を上げて現像剤搬送量を確保するような構成が通常用いられる。
しかしながら、このようなブラスト加工、すなわち、所定の粒度分布を有する砥粒やガラスビーズ等の粒子を高圧で吹き付ける加工方法では、現像ロール表面の凹凸形状は平均的には一様と考えられるものの個々の形状は一定ではなく、また、凸部の先端形状も一様でないために、経時的な摩耗により凹凸が減少し、現像剤の搬送量が低下するという問題がある。
このような問題に対し、現像ロール表面(具体的には現像スリーブ表面)に長手方向の溝加工を施して、この溝の深さをコントロールするようにして、現像剤搬送量を一定に維持するようにした提案がなされている(例えば特許文献1参照)。
このような問題に対し、現像ロール表面(具体的には現像スリーブ表面)に長手方向の溝加工を施して、この溝の深さをコントロールするようにして、現像剤搬送量を一定に維持するようにした提案がなされている(例えば特許文献1参照)。
この特許文献によれば、溝の深さを0.05〜0.15mmとし、この深さバラツキを小さくすることで、摩耗性にも優れ、現像剤搬送性も安定した現像ロールを実現できることが示されているが、溝周期によって画像に濃淡のムラが発生し易いという問題がある。特に、近年の高画質化、高精細度化の要請によって重合法等で作製される所謂球形トナーや表面平滑性の高いトナーを使用する場合には、現像剤の搬送量の現像スリーブ表面状態への依存性が高く、更に、現像時の現像剤量の電場依存性が高いことから、溝周期による画像濃淡(濃淡ムラ)が一層顕著に現れるようになる。
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、二成分現像剤を担持搬送して磁気ブラシ現像を行うようにした現像装置において、現像剤担持体の表面形状に工夫を加えることで、濃淡ムラを抑えた良好な画像が形成可能な現像装置並びにこの現像装置を用いた画像形成装置を提供するものである。
すなわち、本発明は、図1(a)(b)に示すように、像担持体1上の静電潜像をトナー及び磁性キャリアを含む二成分現像剤にて可視像化する現像装置において、前記像担持体1に対向して離間配置され、回動自在で且つ表面にて現像剤を担持搬送する現像剤担持体2と、像担持体1と現像剤担持体2とが対向する現像領域にて現像バイアスが印加可能な現像バイアス印加手段3とを備え、現像剤担持体2の周面には当該現像剤担持体2の少なくとも軸方向に沿う成分が含まれる複数の溝4を所定間隔毎に並列配置し、現像領域での現像剤担持体2上の磁気ブラシの穂立ち長Lより前記溝4の所定間隔を狭く設定したことを特徴とするものである。
このような技術的手段において、本願に係る現像方式は二成分現像剤(現像剤)を用いるタイプのものであるため、トナーとしては種々の色成分を有するものが使用可能であり、単色の現像装置を用いた例えばモノクロ用の画像形成装置で用いられる現像方式に適用可能であることは勿論のこと、複数の現像装置を用いた例えばフルカラーの画像形成装置で用いられる現像方式に適用することも可能である。
また、現像剤担持体2は像担持体1と離間配置されていれば、その移動方向は、Against方向(互いの対向部位で相反する方向に移動する)、With方向(互いの対向部位で同一方向に移動する)のいずれであっても差し支えない。
更に、像担持体1としては、静電潜像を担持できるものであればよく、その形状はロール状、ベルト状いずれであっても差し支えない。
更にまた、現像剤担持体2は現像剤を担持搬送できるものであればよく、代表的態様としては回転可能な非磁性スリーブとその内部に固定配置される磁石体とで構成される。
また、現像バイアスは特に制限されないが、現像領域での効果的なトナーの飛翔を行うためには、交流成分と直流成分とが重畳されたバイアスが好ましい。
また、現像剤担持体2は像担持体1と離間配置されていれば、その移動方向は、Against方向(互いの対向部位で相反する方向に移動する)、With方向(互いの対向部位で同一方向に移動する)のいずれであっても差し支えない。
更に、像担持体1としては、静電潜像を担持できるものであればよく、その形状はロール状、ベルト状いずれであっても差し支えない。
更にまた、現像剤担持体2は現像剤を担持搬送できるものであればよく、代表的態様としては回転可能な非磁性スリーブとその内部に固定配置される磁石体とで構成される。
また、現像バイアスは特に制限されないが、現像領域での効果的なトナーの飛翔を行うためには、交流成分と直流成分とが重畳されたバイアスが好ましい。
そして、本発明における現像剤担持体2の周面の溝4は、現像剤担持体2の回動に伴い現像剤を移動促進させるようにすることが必要で、そのため、現像剤担持体2の回転軸に対し平行若しくは斜行する方向に設けられ、更に、複数の溝を並行して設けるようにすることで、現像剤の搬送性を向上させることができるようになる。また、ローレット加工のように溝同士が交差するような形状であってもよいし、例えば複数本の並行して設けられるスパイラル状の溝4であっても差し支えない。更に、溝4の形成方法は特に制限されず、機械的に形成するようにしてもよいし、化学的に形成するようにしてもよい。
本発明においては、図2(a)(b)に示すように、磁気ブラシの穂立ち長Lより溝間隔Pを狭くすることで、現像領域では磁気ブラシを容易に屈曲させることができ、溝間隔Pが現像剤で埋まるようになることから、濃度ムラの発生を抑えることができるようになる。更に、本発明では、現像領域での現像剤担持体2と像担持体1との現像ギャップBを磁気ブラシの穂立ち長Lより狭く設定することが好ましく、これによれば、現像領域での磁気ブラシを現像剤担持体2の移動方向上流側に一層屈曲させることができ、濃度ムラの発生を抑えることができるようになる。
また、本発明は、現像剤のトナー粒子径の最大長に関する形状係数SF−1が100以上180以下の範囲内であり、トナー粒子の投影像の周囲長に関する形状係数SF−2が100以上140以下の範囲内に設定されることが好ましく、使用される現像剤中のトナーが所謂球形トナーの場合に一層効果が発揮される。ここで、SF−1、SF−2は夫々次式のように求めたものである。
SF-1=[(トナー粒子径の最大長)2/(トナー粒子径の投影面積)]×(100π/4)
SF-2=[(トナー粒子の投影像の周囲長)2/(トナー粒子径の投影面積)]×(100/(4π))
SF-2=[(トナー粒子の投影像の周囲長)2/(トナー粒子径の投影面積)]×(100/(4π))
更に、本発明における現像剤担持体2周面の溝4は、溝深さをA、現像剤担持体2と像担持体1との現像ギャップの寸法をBとしたときに、A/B≦0.5の関係を満たすように設定することが好ましく、このように溝深さを浅くすることで、現像領域での磁気ブラシを十分屈曲させることができ、エッジ効果が抑制された均一性の高い画質再現が可能になる。更にまた、溝深さをA、磁性キャリアの平均粒径をCとしたときに、A≦2×Cを満たすように設定されることが好ましく、これによれば、現像剤のキャリアが溝4でスリップすることが抑制され、現像剤担持体2の回転による現像剤の搬送安定性が向上し、現像領域での現像剤滞留を防ぐことができる。
また、溝4の所定間隔Pは、画質に直接影響する観点から、現像剤担持体2での間隔ではなく像担持体1に投影された条件下での間隔が1.2mm以下になるように設定することが好ましく、仮に1.2mmを超えると画像むらが発生するようになる。
また、溝4の所定間隔Pは、画質に直接影響する観点から、現像剤担持体2での間隔ではなく像担持体1に投影された条件下での間隔が1.2mm以下になるように設定することが好ましく、仮に1.2mmを超えると画像むらが発生するようになる。
更に、本発明における溝4の形状は、台形型、V字型、U字型等、特に制限はないが、溝4の形状のうち現像剤担持体2の現像剤搬送方向上流側の側壁は、現像剤担持体2の法線方向との成す角が30°以上60°以下の範囲になるように設定することが好ましく、このように溝4の上流側側壁の角度を規定することで、現像剤担持体2の回転に伴う現像剤搬送力を確保しながら、磁気ブラシの穂の上流側への屈曲も同時に安定的に行わせることが可能になり、画質の均一性が向上するようになる。また、溝4の形状のうち現像剤担持体2の現像剤搬送方向下流側の側壁は、現像剤担持体2の法線方向との成す角が0°以上30°以下の範囲になるように設定することが好ましく、これによれば、現像剤担持体2上の現像剤量が増えた場合にも、溝4によって規制された現像剤は下流側へも移動することが可能になり、不要な現像剤の滞留発生を防ぐことができる。そして、溝4の両側壁と現像剤担持体2表面との境界は、面取り部を設けることが好ましく、このように面取りを行うことで、溝4と現像剤担持体2との境界部位での摩耗劣化を抑制できるようになり、摩耗による画質変化の発生が抑制されると共に、画質の経時安定性を拡大することができる。このような面取りを行わない場合には、この境界部位での摩耗が早期に発生し易くなり、画質の経時安定性を損なう懸念がある。尚、面取り加工はR加工でもC加工でもよい。
更に、現像剤担持体2の外周面の表面粗さは、算術平均粗さRaが0.8μm以下であることが好ましく、外周面の表面粗さを抑えることで、溝4による現像剤搬送力に作用を集中させることができるため、画質の経時安定性が向上する。
更にまた、現像バイアスは直流成分に交流成分が重畳されたものであり、交流成分が非対称矩形波であり且つトナーを像担持体1側へ移動させる方向成分のデューティ比が0.5以上0.7以下の範囲に設定されることが好ましく、これによれば、現像剤中のトナーを像担持体1へと移動させる方向に作用する最大電場が高まるようになり、溝4と溝4以外から現像されるトナー量の差を低減することができ、濃度ムラを抑制することができるようになる。また、現像バイアスとして交流成分を印加することで溝同士の間隙を磁気ブラシの穂先で埋め尽くすことがない状態であっても、現像バイアスの交流成分による均し効果によって画像むらの発生を抑えることができるようになる。更に、現像バイアスは直流成分に交流成分が重畳されたものであり、交流成分はトナーを現像させる側のピーク電圧Vmaxとトナーを引き戻す側のピーク電圧Vminとの間を連続的に変化する波形であり、VmaxからVminまでの変化に要する時間が、交流成分の一周期の60%以上になるように設定することが好ましく、これによれば、現像バイアスの一周期中にトナーの移動可能な距離が長くなり、溝4内のキャリア周囲のトナーも移動し易くなり、現像剤担持体2の溝4周期による濃度ムラの発生を抑制することができるようになる。尚、「トナーを現像させる側」とは、現像が行われる方向にトナーを飛翔させる側を意味し、具体的には現像剤担持体2側から像担持体1側へのトナー移動を意味する趣旨である。
更にまた、現像バイアスは直流成分に交流成分が重畳されたものであり、交流成分が非対称矩形波であり且つトナーを像担持体1側へ移動させる方向成分のデューティ比が0.5以上0.7以下の範囲に設定されることが好ましく、これによれば、現像剤中のトナーを像担持体1へと移動させる方向に作用する最大電場が高まるようになり、溝4と溝4以外から現像されるトナー量の差を低減することができ、濃度ムラを抑制することができるようになる。また、現像バイアスとして交流成分を印加することで溝同士の間隙を磁気ブラシの穂先で埋め尽くすことがない状態であっても、現像バイアスの交流成分による均し効果によって画像むらの発生を抑えることができるようになる。更に、現像バイアスは直流成分に交流成分が重畳されたものであり、交流成分はトナーを現像させる側のピーク電圧Vmaxとトナーを引き戻す側のピーク電圧Vminとの間を連続的に変化する波形であり、VmaxからVminまでの変化に要する時間が、交流成分の一周期の60%以上になるように設定することが好ましく、これによれば、現像バイアスの一周期中にトナーの移動可能な距離が長くなり、溝4内のキャリア周囲のトナーも移動し易くなり、現像剤担持体2の溝4周期による濃度ムラの発生を抑制することができるようになる。尚、「トナーを現像させる側」とは、現像が行われる方向にトナーを飛翔させる側を意味し、具体的には現像剤担持体2側から像担持体1側へのトナー移動を意味する趣旨である。
また、本発明では、磁場の強さが106/4π(A/m)としたときに、磁性キャリアの体積当たりの磁化が45〜360(kA/m)の範囲に設定されることが好ましく、磁気ブラシが狭間隔で配列するようになり、均一性の高いハイライト画質再現性と像担持体1へのキャリア付着抑制が可能になる。
また、本発明は現像装置に限られるものでなく、この現像装置を用いた画像形成装置をも対象とするものであり、この場合、静電潜像が形成担持される像担持体1と、この像担持体1上の静電潜像を現像する現像装置として、上述の現像装置を用いるようにすればよい。
本発明によれば、二成分現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、像担持体と現像剤担持体とが対向する現像領域にて現像バイアスが印加可能な現像バイアス印加手段とを備え、現像剤担持体の周面には当該現像剤担持体の少なくとも軸方向に沿う成分が含まれる複数の溝を所定間隔毎に並列配置し、現像領域での現像剤担持体上の磁気ブラシの穂立ち長より前記溝の所定間隔を狭く設定したので、現像領域での磁気ブラシを良好に屈曲させることができ、濃度ムラの発生を抑え、安定した画質が得られる現像装置を提供することが可能になる。
また、この現像装置を用いることで、画質の安定した画像形成装置を提供することが可能になる。
また、この現像装置を用いることで、画質の安定した画像形成装置を提供することが可能になる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図3は、本発明が適用された画像形成装置の実施の形態を示す概要図である。
同図において、本実施の形態における画像形成装置は、例えば電子写真方式の4色の各色成分トナー(本実施の形態ではイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)を形成する画像形成ユニット10(10a〜10d)と、各画像形成ユニット10にて形成された各色成分トナー像が順次転写(一次転写)されて担持搬送される中間転写ベルト20とで構成された、所謂タンデム型画像形成装置である。
図3は、本発明が適用された画像形成装置の実施の形態を示す概要図である。
同図において、本実施の形態における画像形成装置は、例えば電子写真方式の4色の各色成分トナー(本実施の形態ではイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)を形成する画像形成ユニット10(10a〜10d)と、各画像形成ユニット10にて形成された各色成分トナー像が順次転写(一次転写)されて担持搬送される中間転写ベルト20とで構成された、所謂タンデム型画像形成装置である。
各画像形成ユニット10(10a〜10d)は、夫々静電潜像が担持される感光体ドラム11を有し、各感光体ドラム11の周囲には、感光体ドラム11を帯電する帯電ロール等の帯電装置12、帯電された感光体ドラム11上に静電潜像を書き込むレーザスキャナ等の露光装置13、感光体ドラム11上に書き込まれた静電潜像を各色成分トナーにて現像する現像装置14、感光体ドラム11上のトナー像を中間転写ベルト20上に転写する転写ロール等の一次転写装置15及び感光体ドラム11上の残留トナーを除去するドラムクリーナ16を夫々配設している。尚、一次転写装置15は、中間転写ベルト20を挟んで感光体ドラム11と対向する位置に配置されている。
また、中間転写ベルト20は、例えばポリイミド樹脂に導電性カーボンブラック等を混練して体積抵抗率を調整したフィルム状の無端ベルトからなり、4個の張架ロール21〜24に掛け渡されており、例えば張架ロール21を駆動ロールとし、張架ロール22をテンションロールとして、図中矢印方向に循環移動するようになっている。本実施の形態では、中間転写ベルト20としてポリイミド樹脂を使用したが、これに限らず、ポリエステル樹脂等の他の成形材料やクロロプレンゴム等のゴム材料を使用するようにしても差し支えない。尚、符号25は、中間転写ベルト20上の残留トナーを清掃するベルトクリーナである。
更に、張架ロール24と対向する位置には、中間転写ベルト20上の多重化されたトナー像を図示外の給紙カセット等から供給された記録材S上に一括転写する転写ロール等の二次転写装置30が中間転写ベルト20に対しリトラクト可能に設けられ、張架ロール24をバックアップロールとして両者間には図示外の転写バイアスが加わるようになっている。そして、この二次転写装置30の記録材搬送方向上流側には、記録材Sを二次転写部位までガイドする搬送ガイド31、更に、この搬送ガイド31の上流側には、記録材Sを位置決めして搬送するレジストロール32が設けられている。一方、二次転写装置30の下流側には、二次転写装置30にて中間転写ベルト20上の多重トナー像が一括転写された記録材Sを搬送する搬送装置33、更に、搬送装置33の下流側には、記録材S上に転写されたトナー像を定着する定着装置34が設けられている。尚、定着装置34は、例えば内部に加熱源を有する加熱ロール34aと、この加熱ロール34aに対向配置され、加熱ロール34aと所定のニップ域を形成する加圧ロール34bとで構成され、安定した定着がなされるようになっている。
また、本実施の形態における現像装置14は、図4に示すように、現像ハウジング41内にトナー及び磁性キャリアを含む二成分現像剤を収容し、現像ハウジング41の開口部には感光体ドラム11に対向して現像剤を担持搬送する現像ロール42を備えている。
本実施の形態の現像ロール42は、回転可能な非磁性材料からなる現像スリーブ42aと、この現像スリーブ42aの内部に固定的に配置され、複数の磁極を有する磁石体42bとを備え、現像スリーブ42aは感光体ドラム11とWith方向(互いに対向する部位で同方向)に回転するようになっている。
本実施の形態の現像ロール42は、回転可能な非磁性材料からなる現像スリーブ42aと、この現像スリーブ42aの内部に固定的に配置され、複数の磁極を有する磁石体42bとを備え、現像スリーブ42aは感光体ドラム11とWith方向(互いに対向する部位で同方向)に回転するようになっている。
更に、磁石体42bは、その外周部に複数の磁極(S2,N3,S1,N1,N2)を備えており、感光体ドラム11と対向する位置に磁極S1を設ける一方、磁極N3に対向する位置には現像スリーブ42a上の現像剤量を規制する層厚規制部材としてのトリマ43が設けられている。
本実施の形態では、磁石体42bの磁極N2がピックアップ磁極、磁極S2が搬送磁極、磁極N3がトリミング磁極、磁極S1が現像磁極、磁極N1と磁極N2とで反発磁極(ピックオフ磁極)を形成するようになっている。尚、本実施の形態において、夫々の磁極の配置や数は本形態に限定されるものではなく、適宜選定して差し支えない。
また、本実施の形態では、現像スリーブ42aにはバイアス電源44が接続されており、感光体ドラム11との間に現像バイアスを供給できるようになっている。
本実施の形態では、磁石体42bの磁極N2がピックアップ磁極、磁極S2が搬送磁極、磁極N3がトリミング磁極、磁極S1が現像磁極、磁極N1と磁極N2とで反発磁極(ピックオフ磁極)を形成するようになっている。尚、本実施の形態において、夫々の磁極の配置や数は本形態に限定されるものではなく、適宜選定して差し支えない。
また、本実施の形態では、現像スリーブ42aにはバイアス電源44が接続されており、感光体ドラム11との間に現像バイアスを供給できるようになっている。
更に、本実施の形態では、現像ロール42の後方にて現像剤を撹拌搬送並びに帯電すると共に現像ロール42への現像剤供給を行う一対のオーガー45(45a,45b)が、現像ロール42の軸方向と略平行に設けられ、例えばオーガー45aが主として現像剤を現像ロール42へ供給するサプライオーガー、オーガー45bが主として現像剤を混合撹拌するアドミクスオーガーとなっている。これらのオーガー45は、現像ハウジング41にて仕切られた二つの現像剤搬送路46(46a,46b)中に配設され、夫々のオーガー45の両端近傍に設けられた連通路を介して現像剤が二つの現像剤搬送路46(46a,46b)を循環移動するようになっている。更にまた、アドミクスオーガー45bの斜め下方の現像ハウジング41部位には、現像ハウジング41内の現像剤のトナー濃度を検出するためのトナー濃度センサ47が取り付けられ、本例では透磁率型センサが用いられている。尚、トナー濃度センサ47は、アドミクスオーガー45bが配設された現像剤搬送路46b中にて、現像剤がアドミクスオーガー45bからサプライオーガー45a側に搬送される連通路の近傍に配置されているため、十分混合された現像剤のトナー濃度を検出することができるようになっている。
また、本実施の形態における現像バイアスは、図5(b)に示すような波形となっている。尚、現像バイアスの詳細については後述する。
そして、特に、本実施の形態の現像スリーブ42a表面には、図6に示すようなV字型の溝50が現像ロール42の軸方向に略平行にほぼ等間隔(ピッチ)に設けられている。この溝50は、現像スリーブ42aの回転方向上流側の側壁50aが現像スリーブ42aの法線方向と角度α(30〜60°)で形成され、一方、下流側の側壁50bが法線方向と角度β(0〜30°)で形成された形状となっている。また、溝50の深さ(A寸法)は使用するキャリアの平均粒径(例えば35μm)の2倍以下となっている。尚、両側壁の頂部(現像スリーブ42aの表面との境界)50c,50dは、面取りを行い、この部位の摩耗が促進されないようになっている。
更に、溝50のピッチは、感光体ドラム11上に投影したときに1.2mm以下となっている。更にまた、現像スリーブ42aと感光体ドラム11との現像ギャップは、溝50の深さの2倍以上に設定され、この現像ギャップより現像剤の穂の自然長の方が長くなっている。
そして、特に、本実施の形態の現像スリーブ42a表面には、図6に示すようなV字型の溝50が現像ロール42の軸方向に略平行にほぼ等間隔(ピッチ)に設けられている。この溝50は、現像スリーブ42aの回転方向上流側の側壁50aが現像スリーブ42aの法線方向と角度α(30〜60°)で形成され、一方、下流側の側壁50bが法線方向と角度β(0〜30°)で形成された形状となっている。また、溝50の深さ(A寸法)は使用するキャリアの平均粒径(例えば35μm)の2倍以下となっている。尚、両側壁の頂部(現像スリーブ42aの表面との境界)50c,50dは、面取りを行い、この部位の摩耗が促進されないようになっている。
更に、溝50のピッチは、感光体ドラム11上に投影したときに1.2mm以下となっている。更にまた、現像スリーブ42aと感光体ドラム11との現像ギャップは、溝50の深さの2倍以上に設定され、この現像ギャップより現像剤の穂の自然長の方が長くなっている。
次に、本実施の形態における現像装置14の一般的な作動について図4を基に説明する。アドミクスオーガー45bとサプライオーガー45aによって帯電された現像剤は、サプライオーガー45aから現像ロール42の磁石体42bのピックアップ磁極N2によって現像ロール42上に供給される。現像ロール42上に供給された現像剤は、現像ロール42の現像スリーブ42aに吸着されて搬送され、トリマ43が配置された近傍にて、トリミング磁極(磁極N3)によって十分穂立ちがなされた状態で所定の現像剤層厚に規制され、この現像ロール42上で層厚規制された現像剤が感光体ドラム11と対向する現像領域に達する。現像領域では、現像磁極S1によって十分有効に穂立ちがなされると共に、バイアス電源44による現像バイアスによって、現像剤中のトナーが感光体ドラム11上の潜像(画像部)に付着してトナー像として可視像化する。
現像領域を通過した現像剤は、そのまま現像ロール42の回転に伴って担持搬送され、ピックオフ磁極N1,N2の反発磁界によって現像ロール42の法線方向の磁気吸引力が略ゼロとなることから、現像剤自体の自重によって現像ロール42から剥離するようになる。その後、剥離された現像剤は現像ハウジング41内を搬送され、サプライオーガー45a側に戻るようになる。また、現像によって消費されたトナーを補充するために、本実施の形態ではトナー濃度センサ47による現像剤のトナー濃度測定により、図示外のトナー補給装置からアドミクスオーガー45b側の現像剤搬送路46b中へ補給される。
現像領域を通過した現像剤は、そのまま現像ロール42の回転に伴って担持搬送され、ピックオフ磁極N1,N2の反発磁界によって現像ロール42の法線方向の磁気吸引力が略ゼロとなることから、現像剤自体の自重によって現像ロール42から剥離するようになる。その後、剥離された現像剤は現像ハウジング41内を搬送され、サプライオーガー45a側に戻るようになる。また、現像によって消費されたトナーを補充するために、本実施の形態ではトナー濃度センサ47による現像剤のトナー濃度測定により、図示外のトナー補給装置からアドミクスオーガー45b側の現像剤搬送路46b中へ補給される。
このような現像装置14の作動にあって、本実施の形態における現像バイアス(バイアス電源44にて印加される)について説明する。
図5(a)は、負帯電トナーを用いる場合の感光体ドラム11上の静電潜像電位を示したもので、ソリッド画像部(ベタ画像)やハイライト画像部の電位は背景部(非画像部)に対し、下方に位置する。そのため、平均現像電位(Vave:直流バイアスに相当する)より下方にある画像部にトナーが付着し、背景部にはトナーが付着しないようになる。
一方、図5(b)は、本実施の形態での現像バイアス波形を示したもので、Vaveに対し、非対称な矩形波となっている。ここでは、トナーを現像させる方向のピーク電圧Vmaxとトナーを現像ロール42側へ引き戻す方向のピーク電圧Vminとの間で、Vaveに対し非対象波形とし、Vmaxの時間をT1、Vminの時間をT2、VmaxとVaveとの電位差をV1、VaveとVminとの電位差をV2としたときに、次のデューティ比(Duty)が0.5〜0.7の範囲に設定されるようになっている。そのため、デューティ比は次のようになる。
Duty=V1/(V1+V2)=T2/(T1+T2)=0.5〜0.7
すなわち、トナーを感光体ドラム11へと移動させる方向に作用する最大電場(Vmaxに相当)を高めることで、キャリアからのトナーの剥離が発生し易くなり、短い現像時間で高い現像量を得ることが可能になり、より高速プロセスへの適用が可能になる。
図5(a)は、負帯電トナーを用いる場合の感光体ドラム11上の静電潜像電位を示したもので、ソリッド画像部(ベタ画像)やハイライト画像部の電位は背景部(非画像部)に対し、下方に位置する。そのため、平均現像電位(Vave:直流バイアスに相当する)より下方にある画像部にトナーが付着し、背景部にはトナーが付着しないようになる。
一方、図5(b)は、本実施の形態での現像バイアス波形を示したもので、Vaveに対し、非対称な矩形波となっている。ここでは、トナーを現像させる方向のピーク電圧Vmaxとトナーを現像ロール42側へ引き戻す方向のピーク電圧Vminとの間で、Vaveに対し非対象波形とし、Vmaxの時間をT1、Vminの時間をT2、VmaxとVaveとの電位差をV1、VaveとVminとの電位差をV2としたときに、次のデューティ比(Duty)が0.5〜0.7の範囲に設定されるようになっている。そのため、デューティ比は次のようになる。
Duty=V1/(V1+V2)=T2/(T1+T2)=0.5〜0.7
すなわち、トナーを感光体ドラム11へと移動させる方向に作用する最大電場(Vmaxに相当)を高めることで、キャリアからのトナーの剥離が発生し易くなり、短い現像時間で高い現像量を得ることが可能になり、より高速プロセスへの適用が可能になる。
本実施の形態においては、このような現像バイアスを加え、現像ロール42の溝加工を行っていることから、現像領域での現像剤の供給が十分行われると共に、現像領域での磁気ブラシから効果的にトナーを飛翔させることができ、現像効率を高く維持することができるようになる。そのため、高速プロセスにあっても十分対応可能な現像装置を提供することができると共に、溝加工による濃度ムラ等の画質異常も抑制することができるようになる。
また、図7(a)(b)は、本実施の形態の現像バイアスの変形例を示すもので、図5(a)(b)同様、(a)は負帯電トナーを用いる場合の感光体ドラム11上の静電潜像電位を示したものであり、(b)は現像バイアス波形を示したものである。この例では、VmaxとVminとは、Vaveを中心に三角波が加わるようになっているが、VmaxからVminに変化する時間がVminからVmaxに変化する時間より長く設定され、一周期をTとし、VmaxからVminに変化する時間をT3とすると、T3/T×100≧60(%)を満たすように設定されている。
このような現像バイアスを加えることによっても、トナーが交流成分の一周期中に移動可能な距離が長くなり、電場によってキャリアから剥離したトナーやトナーの往復運動によって叩き出し効果でキャリアから剥離したトナーを、より効率よく感光体ドラム11上へ到達させることが可能になり、より高速プロセスへの適用が可能になる。
このような現像バイアスを加えることによっても、トナーが交流成分の一周期中に移動可能な距離が長くなり、電場によってキャリアから剥離したトナーやトナーの往復運動によって叩き出し効果でキャリアから剥離したトナーを、より効率よく感光体ドラム11上へ到達させることが可能になり、より高速プロセスへの適用が可能になる。
本実施の形態では、画像形成装置として所謂タンデム型の画像形成方式を示したが、これに限らず、中間転写ベルトを複数回循環させて1色毎にトナー像を多重化していく、所謂サイクル方式に適用してもよい。更に、感光体ドラム等から直接記録材上にトナー像を転写する方式に適用することも可能である。
◎実施例1
本実施例は、現像スリーブの溝間隔と磁気ブラシの長さ(自然長)とによって、得られる画像がどうなるかを評価したものである。
〔1〕実験条件は次のようにした。
(1)感光体ドラム径…84mm。
(2)プロセス速度…460mm/s。
(3)現像ロール…スリーブ径:30mm、溝:軸方向にV字型、角度90°(図6のαが60°、βが30°)、深さ100μm。尚、溝間隔は周長を溝本数で除した数値を用いた。
(4)現像ギャップ…400μm。
(5)現像ロール周速度比…1.6(スリーブ周速度/プロセス速度)。
(6)現像バイアス…交流成分:非対称矩形波、6kHz、1.2kVpp、Duty:0.6(図5参照)、直流成分:−600V。
(7)感光体設定電位…背景部電位:−750V、画像部電位:−250V。
(8)現像剤のトナー…平均粒径6.5μm、重合法で作製した球形状でSF−1が140、SF−2が120、樹脂はスチレン−アクリル樹脂ベース、表面には帯電性並びに転写性を向上する目的で微粒子を外添、平均帯電量は−40mC/kgのもの。
現像剤のキャリア…平均粒径35μm、フェライト粒子表面に樹脂コート処理、磁化225kA/m(106/4πA/mの磁場中)、抵抗1014Ω・cm(106V/mの電場中)。
現像剤のトナー濃度…8%(現像剤中のトナー重量換算)。
本実施例は、現像スリーブの溝間隔と磁気ブラシの長さ(自然長)とによって、得られる画像がどうなるかを評価したものである。
〔1〕実験条件は次のようにした。
(1)感光体ドラム径…84mm。
(2)プロセス速度…460mm/s。
(3)現像ロール…スリーブ径:30mm、溝:軸方向にV字型、角度90°(図6のαが60°、βが30°)、深さ100μm。尚、溝間隔は周長を溝本数で除した数値を用いた。
(4)現像ギャップ…400μm。
(5)現像ロール周速度比…1.6(スリーブ周速度/プロセス速度)。
(6)現像バイアス…交流成分:非対称矩形波、6kHz、1.2kVpp、Duty:0.6(図5参照)、直流成分:−600V。
(7)感光体設定電位…背景部電位:−750V、画像部電位:−250V。
(8)現像剤のトナー…平均粒径6.5μm、重合法で作製した球形状でSF−1が140、SF−2が120、樹脂はスチレン−アクリル樹脂ベース、表面には帯電性並びに転写性を向上する目的で微粒子を外添、平均帯電量は−40mC/kgのもの。
現像剤のキャリア…平均粒径35μm、フェライト粒子表面に樹脂コート処理、磁化225kA/m(106/4πA/mの磁場中)、抵抗1014Ω・cm(106V/mの電場中)。
現像剤のトナー濃度…8%(現像剤中のトナー重量換算)。
〔2〕画質評価項目並びに評価基準は次のようにした。
(1)画像濃度…100%ベタ部の濃度を反射濃度計で測定した。尚、目標値は1.4以上とした。
(2)溝周期濃淡ムラ…溝部の実効的な現像ギャップが広くなるため、溝部が低濃度となる濃淡ムラを評価した。尚、画像濃度1.0で評価した。
評価基準…○印:問題なし、△印:濃淡ムラが認められるが実用上問題ないレベル、×印:問題あり。
(3)ハイライト粒状性…溝以外の部分で現像剤磁気ブラシが疎であることにより発生する濃度ムラを評価した。尚、画像濃度0.3で評価した。
評価基準…○印:問題なし、△印:ガサツキが認められるが実用上問題ないレベル、×印:問題あり
(4)細線再現性…600dpiの1ドットラインで評価した。
評価基準…○印:問題なし、△印:途切れが認められるが実用上問題ないレベル、×印:問題あり。
(5)総合評価…○印:△×の項目なし、△印:△はあるが×はない、×印:×の項目あり。
(1)画像濃度…100%ベタ部の濃度を反射濃度計で測定した。尚、目標値は1.4以上とした。
(2)溝周期濃淡ムラ…溝部の実効的な現像ギャップが広くなるため、溝部が低濃度となる濃淡ムラを評価した。尚、画像濃度1.0で評価した。
評価基準…○印:問題なし、△印:濃淡ムラが認められるが実用上問題ないレベル、×印:問題あり。
(3)ハイライト粒状性…溝以外の部分で現像剤磁気ブラシが疎であることにより発生する濃度ムラを評価した。尚、画像濃度0.3で評価した。
評価基準…○印:問題なし、△印:ガサツキが認められるが実用上問題ないレベル、×印:問題あり
(4)細線再現性…600dpiの1ドットラインで評価した。
評価基準…○印:問題なし、△印:途切れが認められるが実用上問題ないレベル、×印:問題あり。
(5)総合評価…○印:△×の項目なし、△印:△はあるが×はない、×印:×の項目あり。
結果は、図8に示すように、画像濃度は問題ないものの、溝周期濃淡ムラは、使用する現像バイアスとして直流のみでは改善効果が確認できなかった。現像バイアスを直流と交流の重畳とすることで、溝周期濃淡ムラは良好になり、更に、磁気ブラシの自然長Lを溝間隔Pより大きくすることで、ハイライト粒状性、細線再現性も良好になった。
これは、現像バイアスとして直流のみでは、現像領域でのトナーの往復運動が生じないため、磁気ブラシの疎密状態がそのまま現像されるトナー像の濃淡ムラに繋がり、また溝周期での濃淡ムラも発生するようになる。一方、交流を重畳させると、現像領域でのトナーの往復運動により、濃淡ムラ等が抑制されることが確認された。
尚、本実施例では、溝間隔Pは(現像スリーブ周長)/(溝本数)で求め、この間隔の感光体上投影長EはP/(周速比)にて算出した。また、磁気ブラシの自然長Lは現像スリーブの溝以外の部分からの平均寸法とした。
これは、現像バイアスとして直流のみでは、現像領域でのトナーの往復運動が生じないため、磁気ブラシの疎密状態がそのまま現像されるトナー像の濃淡ムラに繋がり、また溝周期での濃淡ムラも発生するようになる。一方、交流を重畳させると、現像領域でのトナーの往復運動により、濃淡ムラ等が抑制されることが確認された。
尚、本実施例では、溝間隔Pは(現像スリーブ周長)/(溝本数)で求め、この間隔の感光体上投影長EはP/(周速比)にて算出した。また、磁気ブラシの自然長Lは現像スリーブの溝以外の部分からの平均寸法とした。
◎実施例2
本実施例は、スリーブの溝深さAと現像ギャップBとの関係について評価を行ったものである。現像バイアスは直流と交流を重畳したものとし、実施例1と同様の条件で行った。
本実施例における画質評価項目は、実施例1の溝周期濃淡ムラ及びエッジ効果とした。エッジ効果は、画像の輪郭部が他の部位より高濃度で再現される現象であり、画像濃度1.0で評価した。尚、評価基準は、○印:問題なし、△印:エッジ効果が認められるが実用上問題ないレベル、×印:問題あり、とした。
結果は、図9に示すように、A/Bを0.67以下、好ましくは0.5以下とすることで溝と溝以外の部分とで溝周期の濃淡ムラの発生を抑制することができるようになる。また、このように現像ギャップBをより狭く設定することが可能となり、エッジ効果の発生を抑制して均一性の高い画質再現が可能となる。
本実施例は、スリーブの溝深さAと現像ギャップBとの関係について評価を行ったものである。現像バイアスは直流と交流を重畳したものとし、実施例1と同様の条件で行った。
本実施例における画質評価項目は、実施例1の溝周期濃淡ムラ及びエッジ効果とした。エッジ効果は、画像の輪郭部が他の部位より高濃度で再現される現象であり、画像濃度1.0で評価した。尚、評価基準は、○印:問題なし、△印:エッジ効果が認められるが実用上問題ないレベル、×印:問題あり、とした。
結果は、図9に示すように、A/Bを0.67以下、好ましくは0.5以下とすることで溝と溝以外の部分とで溝周期の濃淡ムラの発生を抑制することができるようになる。また、このように現像ギャップBをより狭く設定することが可能となり、エッジ効果の発生を抑制して均一性の高い画質再現が可能となる。
◎実施例3
本実施例は、スリーブの溝深さAとキャリア粒径Cとの関係について評価を行ったものである。ここでは、現像剤のトナー濃度を変えることで、スリーブ上の現像剤量を測定し、層形成の安定性を評価した。使用したキャリア粒径は、35、50、65μmの3種。
評価項目は、高トナー濃度(12〜15%)における現像剤層の均一性を目視確認し、評価基準としては、○印:問題なし、△印:均一性低下が認められるが画質上問題なし、×印:実用上問題となるレベル、とした。
結果は、図10に示すように、溝本数(溝間隔)に関係なく、溝深さAをキャリア粒径Cの2倍以上にすることで、良好な結果が得られた。そのため、環境や経時変動により現像剤中のトナー濃度が変動した場合においても、画質欠陥を生じることなく高い安定性を有することが理解された。
本実施例は、スリーブの溝深さAとキャリア粒径Cとの関係について評価を行ったものである。ここでは、現像剤のトナー濃度を変えることで、スリーブ上の現像剤量を測定し、層形成の安定性を評価した。使用したキャリア粒径は、35、50、65μmの3種。
評価項目は、高トナー濃度(12〜15%)における現像剤層の均一性を目視確認し、評価基準としては、○印:問題なし、△印:均一性低下が認められるが画質上問題なし、×印:実用上問題となるレベル、とした。
結果は、図10に示すように、溝本数(溝間隔)に関係なく、溝深さAをキャリア粒径Cの2倍以上にすることで、良好な結果が得られた。そのため、環境や経時変動により現像剤中のトナー濃度が変動した場合においても、画質欠陥を生じることなく高い安定性を有することが理解された。
◎実施例4
ここでは、感光体ドラムに対するスリーブ上の溝の投影長と濃度ムラとの関係を評価した。投影長は、スリーブ上の溝間隔並びに周速比を変えることで変化させ、磁気ブラシの自然長Lを2.15mm、現像バイアスは直流と交流を重畳、他の条件は実施例1と同様にして行った。また、画質評価は、溝周期濃淡ムラについて行い、画像濃度1.0で評価した。尚、評価基準は、実施例1と同様とした。
結果は、図11に示すように、感光体ドラム上の溝の投影長Eが1.2mm以下であれば、スリーブ上の溝間隔に関係なく、溝周期の濃淡ムラの発生を抑制することができた。 濃淡ムラは、溝周期で実効的な現像電場の変調により発生するが、感光体ドラムへの投影長を1.2mm以下とすることで、平均化されて視認され難くなる。また、溝の本数が多いほど、スリーブの周速を低く設定することが可能になることが分かった。
ここでは、感光体ドラムに対するスリーブ上の溝の投影長と濃度ムラとの関係を評価した。投影長は、スリーブ上の溝間隔並びに周速比を変えることで変化させ、磁気ブラシの自然長Lを2.15mm、現像バイアスは直流と交流を重畳、他の条件は実施例1と同様にして行った。また、画質評価は、溝周期濃淡ムラについて行い、画像濃度1.0で評価した。尚、評価基準は、実施例1と同様とした。
結果は、図11に示すように、感光体ドラム上の溝の投影長Eが1.2mm以下であれば、スリーブ上の溝間隔に関係なく、溝周期の濃淡ムラの発生を抑制することができた。 濃淡ムラは、溝周期で実効的な現像電場の変調により発生するが、感光体ドラムへの投影長を1.2mm以下とすることで、平均化されて視認され難くなる。また、溝の本数が多いほど、スリーブの周速を低く設定することが可能になることが分かった。
1…像担持体,2…現像剤担持体,3…現像バイアス印加手段,4…溝,B…現像ギャップ,A…溝深さ,L…穂立ち長,P…溝間隔
Claims (14)
- 像担持体上の静電潜像をトナー及び磁性キャリアを含む二成分現像剤にて可視像化する現像装置において、
前記像担持体に対向して離間配置され、回動自在で且つ表面にて現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、
像担持体と現像剤担持体とが対向する現像領域にて現像バイアスが印加可能な現像バイアス印加手段とを備え、
現像剤担持体の周面には当該現像剤担持体の少なくとも軸方向に沿う成分が含まれる複数の溝を所定間隔毎に並列配置し、
現像領域での現像剤担持体上の磁気ブラシの穂立ち長より前記溝の所定間隔を狭く設定したことを特徴とする現像装置。 - 請求項1記載の現像装置において、
現像領域での現像剤担持体と像担持体との現像ギャップを前記穂立ち長より狭く設定することを特徴とする現像装置。 - 請求項1記載の現像装置において、
トナー粒子径の最大長に関する形状係数SF−1が100以上180以下の範囲内であり、トナー粒子の投影像の周囲長に関する形状係数SF−2が100以上140以下の範囲内に設定されていることを特徴とする現像装置。 - 請求項1記載の現像装置において、
前記溝は、溝深さをA、現像剤担持体と像担持体との現像ギャップをBとしたときに、A/B≦0.5の関係を満たすように設定されることを特徴とする現像装置。 - 請求項4記載の現像装置において、
前記溝は、溝深さをA、磁性キャリアの平均粒径をCとしたときに、A≦2×Cを満たすように設定されることを特徴とする現像装置。 - 請求項1記載の現像装置において、
溝の所定間隔は、像担持体に投影された条件下での間隔が1.2mm以下になるように設定されることを特徴とする現像装置。 - 請求項1記載の現像装置において、
溝の形状のうち現像剤担持体の現像剤搬送方向上流側の側壁は、現像剤担持体の法線方向との成す角が30°以上60°以下の範囲になるように設定されることを特徴とする現像装置。 - 請求項7記載の現像装置において、
溝の形状のうち現像剤担持体の現像剤搬送方向下流側の側壁は、現像剤担持体の法線方向との成す角が0°以上30°以下の範囲になるように設定されることを特徴とする現像装置。 - 請求項7又は8記載の現像装置において、
溝の側壁と現像剤担持体表面との境界は、面取り部を設けることを特徴とする現像装置。 - 請求項1記載の現像装置において、
現像剤担持体の外周面の表面粗さは、算術平均粗さRaが0.8μm以下であることを特徴とする現像装置。 - 請求項1記載の現像装置において、
現像バイアスは直流成分に交流成分が重畳されたものであり、交流成分が非対称矩形波であり且つトナーを像担持体側へ移動させる方向成分のデューティ比が0.5以上0.7以下の範囲に設定されていることを特徴とする現像装置。 - 請求項1記載の現像装置において、
現像バイアスは直流成分に交流成分が重畳されたものであり、交流成分はトナーを現像させる側のピーク電圧Vmaxとトナーを引き戻す側のピーク電圧Vminとの間を連続的に変化する波形であり、VmaxからVminまでの変化に要する時間が、交流成分の一周期の60%以上に設定されることを特徴とする現像装置。 - 請求項1記載の現像装置において、
磁場の強さが106/4π(A/m)としたときに、磁性キャリアの体積当たりの磁化が45〜360(kA/m)の範囲に設定されることを特徴とする現像装置。 - 静電潜像が形成担持される像担持体と、
請求項1乃至13のいずれかに記載の現像装置とを備えることを特徴とする画像形成装置。
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