JP2007113088A - 焼結原料の造粒用バインダー及び造粒方法 - Google Patents

焼結原料の造粒用バインダー及び造粒方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鉄鉱石を含む焼結原料を造粒して、焼結機における通気性の改善、生産性の向上に有効な擬似粒子化性に優れた造粒粒子を得る。
【解決手段】鉄鉱石を含み、かつカルシウムイオン発生源を含む焼結原料の造粒用バインダーであって、ベントナイトと重炭酸塩及び/又は炭酸塩とを含む焼結原料の造粒用バインダー。ベントナイトに重炭酸塩及び/又は炭酸塩を併用することにより、カルシウムイオンによるベントナイトのゲル化を防止する。バインダー中の重炭酸塩及び/又は炭酸塩量を調整することにより、このカルシウムイオンとベントナイトとが反応してゲル化することによる粘性増加発現時間を制御して、良好な造粒効果で擬似粒子化性に優れた造粒粒子を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄鉱石を含む焼結原料の焼結性を改善して焼結機での生産性を向上させるために、この焼結原料を造粒する際に用いられる造粒用バインダーと、造粒方法に関する。
一般に高炉に用いられる焼結鉱は、鉄鉱石に、副原料、及びコークス等の燃料等と造粒用添加剤を添加して混合、造粒して擬似粒子とし、これを焼結機に装填して焼成することにより製造されている。即ち、焼結機における焼成に当たり、焼結原料の充填層内の通気性を十分に高めることが、コークス等の燃料の燃焼効率を高め、焼結機の生産性を向上させるために重要な条件となるため、従来においては、焼結原料を造粒して擬似粒子とすることにより、通気性の改善を図っている。
この造粒粒子には、焼結機内での焼結工程における加熱乾燥、焼成過程で、擬似粒子が崩壊することのない十分な強度が要求される。これは、焼結機内で擬似粒子が崩壊して焼結原料の微粉が発生すると、通気性が損なわれ、焼結機の生産性が悪くなるためである。
従来、鉄鉱石等の造粒の際に用いられる造粒用添加剤としては、例えば製鉄研究第288号(1976)第9頁〜第18頁に開示されているように、生石灰が広く使われている。具体的には、鉄鉱石に、副原料、及びコークス等の燃料等と、造粒用添加剤として生石灰を添加した焼結原料に、更にドラムミキサー内で水を散水することで、造粒性の改善と、焼結機内での加熱乾燥、焼成過程での擬似粒子の崩壊を防止している。図2は、従来の造粒方法を示す模式図であり、配合槽1から、鉄鉱石、コークス、石灰石等の配合原料に更に生石灰が配合された焼結原料がベルトコンベア2,3によりドラムミキサー4に送給され、このドラムミキサー4内で散水ノズル5からの散水下、焼結原料が混合、造粒され、造粒物は、図示しない後段のサージホッパーを経て焼結機パレットへ装入されて焼結され、焼結鉱となる。
従来、造粒用添加剤としての生石灰は、鉄鉱石を含む配合原料に対して通常1〜2重量%程度配合されている。なお、ドラムミキサー内で散水する水として、バインダー成分を含む水を散水する場合もある。本発明において、バインダーとは増粘又は硬化促進作用により、焼結原料の造粒効果を発揮するものを言う。
製鉄研究第288号(1976)第9頁〜第18頁
焼結機における生産性の向上のためには、鉄鉱石を含む焼結原料の造粒を促進し、得られる造粒粒子の擬似粒子化性をより一層向上させ、焼結機での加熱乾燥、焼成工程での崩壊による微粉の発生を防止することが望まれる。造粒用添加剤として生石灰を用いる従来法では、生石灰の添加量を増加させることにより、ある程度擬似粒子化性を高めることはできるが、その向上効果にも限界がある。また、バインダー成分を含む水を散水することにより擬似粒子化性を高めることもできるが、やはり、十分な効果は得られていない。このため、更なる擬似粒子化性の向上技術が望まれている。
特に、近年、良質な赤鉱鉱の枯渇が進み、焼結性に劣り、焼結機における生産性を悪化させる褐鉱鉱系の焼結原料の適用が増加してきていることから、焼結原料の造粒技術の改善により、生産性を高めることが強く望まれているのが現状である。
本発明は上記従来の実状に鑑みてなされたものであり、鉄鉱石を含む焼結原料を造粒して、焼結機における通気性の改善、生産性の向上に有効な擬似粒子化性に優れた造粒粒子を得ることができる造粒用バインダーと造粒方法を提供することを目的とする。
本発明(請求項1)の焼結原料の造粒用バインダーは、鉄鉱石を含み、かつカルシウムイオン発生源を含む焼結原料の造粒用バインダーであって、ベントナイトと重炭酸塩及び/又は炭酸塩とを含むことを特徴とする。
請求項2の焼結原料の造粒用バインダーは、請求項1において、更にシリカを含むことを特徴とする。
本発明(請求項3)の焼結原料の造粒方法は、鉄鉱石を含み、かつカルシウムイオン発生源を含む焼結原料にバインダーを添加して造粒する方法において、バインダーとしてベントナイトと重炭酸塩及び/又は炭酸塩とを添加することを特徴とする。
請求項4の焼結原料の造粒方法は、請求項3において、ベントナイトと重炭酸塩及び/又は炭酸塩とを含むバインダーを用い、バインダー中の重炭酸塩及び/又は炭酸塩の含有量を調整することにより、被造粒物の粘性増加発現時間を制御することを特徴とする。
請求項5の焼結原料の造粒方法は、請求項3又は4において、バインダーが更にシリカを含むことを特徴とする。
本発明によれば、ベントナイトと重炭酸塩及び/又は炭酸塩とを含むバインダーにより、カルシウムイオン発生源を含む焼結原料を効果的に造粒して、擬似粒子化性に優れた造粒粒子を得ることができる。
即ち、焼結原料は造粒された後、焼結工程で加熱されるため、造粒用バインダーのバインダー成分としては、温度上昇により変性する可能性のある有機物よりも無機物であることが好ましいが、中でもベントナイトは増粘効果を発揮させる他、水分保持効果もあり徐々に水分を放出するため、焼結工程でパレット上部で蒸発した水分が下部で凝縮し通気性の抵抗となるのを抑制する効果があると考えられ、バインダー成分として好ましい。
ところで、前述の如く、従来、焼結原料には、一般に造粒用添加剤として生石灰が添加されているが、生石灰等のカルシウムイオン発生源は、水を含むと消石灰となり、更にカルシウムイオンを発生し、これによりベントナイトをゲル化させ、ゲル化により粘性を増加させる。
しかし、焼結原料の造粒初期に粘性が増加するとバインダーが焼結原料全体に行き渡らなくなり、この結果、良好な造粒効果を得ることができなくなる。
本発明では、バインダーがベントナイトと共に重炭酸塩及び/又は炭酸塩を含むため、この重炭酸塩及び/又は炭酸塩が焼結原料から生成したカルシウムイオンと反応して重炭酸カルシウム及び/又は炭酸カルシウムとなり、ベントナイトのゲル化を防止する。このように焼結原料から生成したカルシウムイオンと重炭酸塩及び/又は炭酸塩とが反応すると、更に焼結原料からカルシウムイオンが溶出するが、この際、バインダー中の重炭酸塩及び/又は炭酸塩がすでに消費されていると、カルシウムイオンはベントナイトと反応してゲル化して粘性を高める。
従って、バインダー中の重炭酸塩及び/又は炭酸塩量を調整することにより、このカルシウムイオンとベントナイトとが反応してゲル化することによる粘性増加発現時間を制御することができる(請求項4)。
本発明において、バインダーは更にシリカを含むことが好ましく、シリカにより、より一層優れた造粒効果を得ることができる(請求項2,5)。
以下に本発明の焼結原料の造粒用バインダー及び造粒方法の実施の形態を詳細に説明する。
本発明で造粒対象とする焼結原料は、通常、焼結鉱の焼結原料として用いられる鉄鉱石、石灰石、粉コークス等の配合原料に好ましくは造粒用添加剤として生石灰を添加混合することにより、カルシウムイオン発生源を含む混合物である。
この場合、生石灰の添加量は、少な過ぎると擬似粒子化性に優れた造粒物を得ることができず、多過ぎると非経済的となるため、配合原料、即ち、鉄鉱石に、副原料、及びコークス等の燃料等を混合したもの(生石灰以外の焼結原料)に対して0.5〜3重量%、特に1〜2重量%とすることが好ましい。
なお、この焼結原料の含水率は通常3〜6重量%程度である。
まず、このようなカルシウムイオン発生源と鉄鉱石とを含む焼結原料を造粒するための本発明の造粒用バインダーについて説明する。
本発明の焼結原料の造粒用バインダーは、ベントナイトと重炭酸塩及び/又は炭酸塩と好ましくは更にシリカを含むものである。
重炭酸塩及び/又は炭酸塩としては、特に制限はないが、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム等のアルカリ金属塩の1種又は2種以上を用いることができる。
シリカは、増粘効果は殆ど無いが、焼結原料中に生石灰等のカルシウムイオン発生源を含む場合、生石灰等のカルシウムイオン発生源と水の反応により生成した消石灰等のカルシウム化合物と結合し、珪酸カルシウムを生成して固化するため、バインダーとしての効果を発揮し、擬似粒子の安定化作用に優れる。シリカとしては、水ガラスが一般的に用いられる。
なお、本発明の焼結原料の造粒用バインダーは、バインダー成分として、上記以外の増粘又は硬化促進作用により焼結原料の造粒効果を発揮する他の成分、例えば、グアーガム、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリルアミド、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、でんぷん、リグニン等の1種又は2種以上を含んでいても良い。
本発明の焼結原料の造粒用バインダーは、ベントナイトと重炭酸塩及び/又は炭酸塩と、更に好ましくはシリカ、更に必要に応じて配合される上述のようなバインダー成分に、粘度調整のために、水に溶解した水溶液又は水に分散させた水分散液であることが好ましい。
しかして、本発明で用いるバインダーは、ベントナイト等のバインダー成分に水を添加することにより、下記の方法で測定されたファンネル粘度(500/500)が40秒以上となるように、調製されたものであることが好ましい。なお、バインダー成分量は問わない。
[ファンネル粘度(500/500)測定方法]
バインダー500mlに消石灰5gを添加して10分間撹拌した後、API規格に基くファンネル粘度(500/500)を測定する。
なお、API規格(American Petroleum Institute(米国石油協会)による泥水性状の試験規格)によるファンネル粘度(500/500)は、API規格のファンネル(Funnel=漏斗)粘度計により、試料(本発明ではバインダー500mlに消石灰5gを添加・混合したもの)をファンネル容器に入れ、試料の全量が流出し終わるまでに要する時間で表される。
バインダーのファンネル粘度(500/500)が40秒未満では、造粒効果が十分ではなく、擬似粒子化性に優れた造粒物を得ることができない場合がある。ただし、バインダーのファンネル粘度(500/500)が過度に大きいと、原料全体にバインダーの効果を発揮しにくくなるため、バインダーのファンネル粘度(500/500)は300秒以下、特に40〜150秒であることが好ましい。
本発明の焼結原料の造粒用バインダーにおいて、重炭酸塩及び/又は炭酸塩の配合割合には特に制限はないが、重炭酸塩及び/又は炭酸塩はバインダー中に0.05〜1.0重量%の範囲で後述の粘性増加発現時間が好適範囲となるように配合することが好ましい。
また、シリカを配合する場合、シリカは同じくバインダー中で0.1〜1重量%の範囲とすることが好ましい。
次に、このようなバインダーを用いる本発明の焼結原料の造粒方法について説明する。
本発明の焼結原料の造粒方法においては、前述の焼結原料に対して、バインダーとして、ベントナイトと重炭酸塩及び/又は炭酸塩とを添加して造粒する。この際、バインダーとは別に更に水をバインダーの散布手段とは別に設けられた散水手段で散水して造粒することが好ましい。
即ち、造粒のために必要な全量をバインダー成分と共に焼結原料に添加すると、水分が焼結原料全体に均一に分散しにくく、このために良好な造粒効果が得られない。このため、焼結原料に散水する水の一部を、バインダーの散布手段とは別の散水手段から散水することが好ましく、これにより、水が焼結原料全体に均一に分散されるようになり、高い造粒効果を得ることができる。
また、本発明の焼結原料の造粒方法においては、ベントナイトと重炭酸塩及び/又は炭酸塩、好ましくは更にシリカを含む前述の本発明の造粒用バインダーを用い、前述の如く、バインダー中の重炭酸塩及び/又は炭酸塩量を調整することにより、前述の粘性増加発現時間を制御することが好ましい。なお、粘性増加発現時間とは、造粒開始から、粘性を測定し、粘性が急に上昇(ゲル化)するまでの時間を意味する。
この粘性増加発現時間は、造粒開始から終了に到るまでの期間(この造粒に要する期間を「造粒所要時間T」と称す。)のうちの0〜1/2の期間、即ち、造粒開始から造粒所要時間Tの1/2の期間(0〜1/2T)、特に1/6T〜1/3Tの期間内であることが、バインダーを焼結原料に対して均一に分散させると共に、その後、十分な増粘作用で良好な造粒効果を得る上で好ましい。
なお、バインダーの添加量としては、ベントナイトの添加量が焼結原料に対して0.0005〜0.3重量%、特に0.007〜0.07重量%、重炭酸塩及び/又は炭酸塩の添加量が焼結原料に対して0.00005〜0.3重量%、特に0.001〜0.005重量%、シリカの添加量が焼結原料に対して0.0001〜0.02重量%、特に0.0003〜0.003重量%となる量であることが好ましい。
一方、水の添加量は、後述の好適な含水率の造粒物が得られるように調製される。
本発明において、バインダーとしては、好ましくは、前述の如く、ベントナイト及び重炭酸塩及び/又は炭酸塩、更に好ましくはシリカに水を添加して調製された水分散液ないし水溶液が用いられるため、このバインダー中の水量と、バインダーとは別に散水される水量との合計により、後述の好適な含水率の造粒物が得られるように、バインダー中の水量、バインダーとは別に散水される水量が適宜調整されるが、バインダー中に含まれる水量と、バインダーとは別に散水される水量との比は、バインダー中の水量:バインダーとは別に散水される水量=1:0.1〜10、特に1:0.3〜2であることが好ましい。この範囲よりもバインダー中の水量が多く、バインダーとは別に散水される水量が少ないと、バインダーとは別に水を散水することによる造粒効果の向上効果を十分に得ることができず、また、バインダー中の水分量が多いことにより、バインダーのファンネル粘度(500/500)が小さくなって、造粒効果が劣るものとなる。逆に、バインダー中の水量が少なく、バインダーとは別に散水される水量が多いと、バインダーの水分量が少ないことにより、バインダーの取り扱い性が悪くなる上に、バインダーの増粘作用が原料全体に行きわたりにくくなるため、造粒効果が劣る。
本発明において、バインダーと水とは、造粒所要時間Tのうちの0〜1/3の期間、即ち、造粒開始から造粒所要時間Tの1/3の期間(0〜1/3T)に焼結原料に添加することが好ましい。
なお、バインダーと水とは、造粒所要時間のうちの同時期に散布しても良く、別の時期に散布しても良いが、別の時期に散布する場合は、水の散水を開始した後、バインダーを散布することが好ましい。
本発明において、このような焼結原料の造粒で得られる造粒物の含水率は、6〜9重量%とすることが好ましい。この含水率が6重量%未満であっても、9重量%を超えても、バインダーによる造粒効果が損なわれ、擬似粒子化性に優れた造粒粒子を得ることができない。
造粒に用いるミキサー(造粒機)については特に制限はなく、ドラムミキサーの他、パン型ミキサー、アイリッヒミキサー、パドルミキサー等、通常の焼結原料の造粒に用いられるミキサーをいずれも適用可能である。ミキサーは、1段型であっても良く、2段直列配置型であっても良い。
以下に、本発明の焼結原料の造粒方法の実施の形態の一例を模式的に示す図1を参照して、本発明の具体的な実施方法を説明する。図1において、図2に示す部材と同一機能を奏する部材には同一符号を付してある。
図1において、ドラムミキサー4には、水添加のための散水ノズル5とバインダー添加のための散布ノズル6がその入口側に設けられている。配合槽1からの焼結原料は、ベルトコンベア2,3よりドラムミキサー4に投入され、このドラムミキサー4内で散水ノズル5からの散水及び散布ノズル6からのバインダー散布下に造粒される。得られた造粒粒子は、図示しない後段のサージホッパーを経て焼結機ヘ送給されて焼結され、焼結鉱となる。
本発明によれば、擬似粒子化性に優れた造粒粒子を得ることができ、このような造粒粒子であれば、焼結工程において良好な通気性を維持し、高い生産性で焼結鉱を得ることができる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
なお、以下において、造粒粒子の擬似粒子化性はGI(擬似粒化)指数により評価した。
GI指数とは、前述の非特許文献1(製鉄研究第288号(1976)第9頁〜第18頁)に開示されている評価方法であり、計算式は、次式にて表される。GI指数はブランクと比べて大きい程、微粉の放出が少なく擬似粒子化性に優れることを示す。但し、ブランクが異なると直接比較はできない。
GI指数=((1−A’/A)+(1−B’/B))×100
A :粒径0.25〜0.5mmの真粒子の割合(重量%)
A’:粒径0.25〜0.5mmの造粒粒子の割合(重量%)
B :粒径0.25mm以下の真粒子の割合(重量%)
B’:粒径0.25mm以下の造粒粒子の割合(重量%)
また、ベントナイトとしては、2.5重量%濃度水スラリーとしたものについて、前述の方法で測定したファンネル粘度(500/500)が次のような値のものを用いた。また、水ガラスとしては珪酸3号を用いた。
ベントナイトA:ファンネル粘度(500/500)= 30秒
ベントナイトB:ファンネル粘度(500/500)= 43秒
ベントナイトC:ファンネル粘度(500/500)= 60秒
ベントナイトD:ファンネル粘度(500/500)=100秒
実施例1〜4、比較例1〜6
図1に示す方法で造粒を行った。
オーストラリア産鉄鉱石「サラジ」に生石灰を1.5重量%添加した焼結原料(含水率4重量%)をドラムミキサーに投入し、20rpmで回転させながら、水及びバインダーの散布下に造粒し、含水率7重量%の造粒粒子を得た。水及びバインダーの散布はドラムミキサーの回転開始から1分間かけて行い、回転時間は6分間とした。即ち、水とバインダーは1/6Tの期間に添加した。
バインダーとしては表1に示す配合及びファンネル粘度(500/500)のものを用い、このバインダーとは別に散布した水と、バインダー中の水量との比は1:1となるようにし、また、焼結原料に対する各成分の添加量が表1に示す量となるように散布した。
ただし、比較例1においては、水のみを、得られる造粒粒子の含水率が7重量%となるように散水した。
このときの粘性増加発現時間をファンネル粘度(500/500)の経時変化により調べると共に、得られた造粒粒子を篩で分級して、GI指数を調べ、結果を表1に示した。
Figure 2007113088
表1より、ベントナイトと重炭酸塩及び/又は炭酸塩とを併用することにより、粘性増加発現時間を調整して、擬似粒子化性に優れた造粒粒子を得ることができることが分かる。即ち、粘性増加発現時間を1/6T〜4/6Tとすることにより、水のみの場合や造粒直後の場合と比べて、造粒粒子のGI指数が大幅に増加していることが分かる。特に1/6T〜2/6Tでは顕著な効果を示している。
本発明の焼結原料の造粒方法の実施の形態を示す模式図である。 従来法を示す模式図である。
符号の説明
1 配合槽
2,3 ベルトコンベア
4 ドラムミキサー
5 散水ノズル
6 バインダーの散布ノズル

Claims (5)

  1. 鉄鉱石を含み、かつカルシウムイオン発生源を含む焼結原料の造粒用バインダーであって、ベントナイトと重炭酸塩及び/又は炭酸塩とを含むことを特徴とする焼結原料の造粒用バインダー。
  2. 請求項1において、更にシリカを含むことを特徴とする焼結原料の造粒用バインダー。
  3. 鉄鉱石を含み、かつカルシウムイオン発生源を含む焼結原料にバインダーを添加して造粒する方法において、バインダーとしてベントナイトと重炭酸塩及び/又は炭酸塩とを添加することを特徴とする焼結原料の造粒方法。
  4. 請求項3において、ベントナイトと重炭酸塩及び/又は炭酸塩とを含むバインダーを用い、バインダー中の重炭酸塩及び/又は炭酸塩の含有量を調整することにより、被造粒物の粘性増加発現時間を制御することを特徴とする焼結原料の造粒方法。
  5. 請求項3又は4において、バインダーが更にシリカを含むことを特徴とする焼結原料の造粒方法。
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