JP2007112050A - 熱転写受像シート - Google Patents

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Abstract

【課題】熱転写記録媒体と組み合わせて用いられる熱転写受像シートにおいて、プリンターにおける搬送性、各種筆記具に対する筆記性、および切手などに対する接着性が向上した熱転写受像シートを提供する。
【解決手段】本発明の熱転写受像シートは、基材の一方の面上に、樹脂を含有する染料受容層を有し、他方の面上に裏面層を有してなり、この裏面層が、熱可塑性樹脂と多孔質マイクロシリカ粒子からなる層を形成した後、さらにイソシアネート溶液を塗布することにより形成されていることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱転写記録媒体と組み合わせて用いられる熱転写受像シートに関し、詳しくは、プリンターにセットして使用された場合の搬送性、各種筆記具に対する筆記性、および切手などに対する接着性が向上した熱転写受像シートに関する。
感熱転写方式による印刷方式においては、染料が含有された染料層を有する感熱転写記録媒体と、その染料を受けるための染料受容層を有する熱転写受像シート(以下、単に「受像シート」ともいう)との組み合わせで用いられることが多い。この場合の印刷は、感熱転写媒体と受像シートとを重ね合わせ、プリンターのサーマルヘッド等からの熱エネルギーで、感熱転写記録媒体の染料層の染料を、受像シートの染料受像層に転写することによって行われる。
一方、受像シートの裏面には滑り性や印画後の受像シートを重ね合わせた場合の染料の裏移りの防止等の種々の特性改良のため、裏面層を設けることが行われている。たとえば、特許文献1には、表面の平滑性を抑えて、インク等を付着しやすくするため、裏面層を炭酸カルシウム、シリカ、クレー、タルク等の充填剤を含有する合成樹脂で形成することが記載されている。
また、特許文献2には、各種筆記具を使用した場合に、にじみのないことや乾きの速さなどの筆記の確実性や書きやすさといった筆記性の向上、プリンターにおける搬送性の向上や印画後の受像シートを重ね合わせた場合の染料の裏移りの防止、さらに切手等の接着性向上を目的として、裏面層に熱可塑性樹脂と一定の細孔容積を有する親水性多孔質マイクロシリカとを含有させることが記載されている。
特開昭62−292485号公報 特開平9−175048号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載されている受像シートにおいても、プリンターにおける受像シートの搬送時や印画時、筆記具を用いて筆記した場合に、充填剤やシリカなどの粒子が裏面層より剥離してしまうという現象が生じていた。このように粒子が剥離すると、プリンターにおいて複数枚が同時に搬送されてしまう、いわゆる熱転写受像シートの重送が起こるために搬送性が劣ったり、筆記性、切手の接着性が劣るなどということがあり問題となっていた。
本発明者等は裏面層における粒子の剥離を防止する手段について鋭意検討した結果、形成された層の上にさらにイソシアネート溶液を塗布して裏面層を形成することで、上記問題点を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の感熱転写受像シートは、基材の一方の面上に樹脂を含有する染料受容層を有し、他方の面上に裏面層を有してなり、この裏面層が、熱可塑性樹脂と多孔質マイクロシリカ粒子からなる層を形成した後、さらにイソシアネート溶液を塗布することにより形成されていることをを特徴とする。
イソシアネートを塗布すると、イソシアネートが空気中の水分と反応して架橋することにより、裏面層中の多孔質マイクロシリカ粒子などの粒子を抑えこみ、この粒子が裏面層から剥離することを防止することができる。また、イソシアネートを単体で用いると、低分子量であることから、造膜性が低いため多孔質マイクロシリカ粒子の微細な孔をふさぐということが起こりにくい。これに対し、たとえば、アクリル樹脂などの樹脂溶液でさらに塗布することで裏面層を形成すると、高い造膜性のため、多孔質マイクロシリカ粒子の微細な孔をふさぎ、筆記具のインクや切手の糊等を孔にしみ込ませることができなくなり、結果として筆記性や切手の接着性が劣る。
本発明の熱転写受像シートによれば、プリンターにおける受像シートの搬送時や印画時、あるいは、筆記具を用いて筆記した場合に、充填剤やシリカ(ここは一般的な表現としてこのままにしました)などの粒子が裏面層より剥離することを防ぐことができる。よって、重送を回避することができ、搬送性が向上する。さらに、粒子が剥離することによって筆記性や切手の接着性が劣るという問題を解消することができる。
本発明の熱転写受像シートは、基材の一方の面上に熱転写記録媒体からの染料を受容する染料受容層を有し、他方の面上に裏面層を有してなり、この裏面層が、熱可塑性樹脂と多孔質マイクロシリカ粒子からなる層を形成した後、さらにイソシアネート溶液を塗布することにより形成される。
本発明の熱転写受像シートに使用される基材は、プリンターにセットされて使用されることや、ハガキなどとしても使用されることを考慮して、使用に耐えうる程度の機械的強度や剛性を有していれば、特に限定されることはなく、従来から受像シートの基材として使用されているものをいずれも使用することができる。たとえば、上質紙、アート紙などの紙や、合成樹脂や各種プラスチックラミネート紙などの合成紙、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体など、各種プラスチックのフィルムやシートを使用することができる。また、これらのプラスチックに白色顔料や、充填剤を加えて成膜した白色不透明のフィルムや発泡シート等を使用することもできる。
特に、紙を芯材として、少なくとも染料受容層側の面上にポリエチレンテレフタレートもしくはポリプロピレンを材料とした発泡シートを貼り合せた多層構造の基材が好ましい。芯材を紙にすることにより、基材自体の機械的強度や剛性を得ることができる。また、ポリエチレンテレフタレートもしくはポリプロピレンを材料とした発泡シートを貼り合せることにより、クッション性を付与し、感熱転写媒体の染料層と受像シートの染料受容層との密着性を高め、画質を向上させることができる。なお、受像シートがカールするのを防止することを考慮すると、染料受容層とは反対の面上にも同じ材質のシートを貼り合せた多層構造の基材が好ましい。
染料受容層は、熱転写記録媒体から移行してくる昇華性染料などの色材を受容し、形成された画像を維持するための層である。このため、昇華型熱転写方式の染料受容層に使用されている従来の材料をいずれも使用することができる。たとえば、染料に対し染着性のある樹脂を主成分とする層が挙げられる。
染料受容層の樹脂としては、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリルスチレン樹脂等が挙げられる。特に、印画濃度が高く、耐光性が優れていることからポリエステル樹脂が好ましい。
なお、熱転写シートとの熱融着を防ぐ程度の離型性を持たせるために、染料受容層に離型剤を含有させたり、染料受容層の上に離型層を設けてもよい。この他、顔料等の各種添加剤を添加してもよい。なお、染料受容層の塗布量は、通常、乾燥後の固形分で2.5〜8.0g/m2 であることが好ましい。
また、基材と染料受容層との間には、層間の接着性を考慮しての接着層や、耐光性をもたせるための紫外線吸収層などとして機能する、少なくとも一層の中間層を設けてもよい。
本発明の熱転写受像シートは、熱転写記録媒体からの染料を受容して印画される通常の受像シートとしての用途の他、ハガキなどのように、裏面層上に各種筆記具で筆記可能としたものである。すなわち、裏面層が、一般に使用される筆記用具である鉛筆、シャープペンシルをはじめ、万年筆、水性ペンなどの水性筆記用具、または、ボールペン、油性ペンなどの油性筆記用具など、いずれの筆記具に対しても良好な筆記性を有し、また、切手の接着性もよいという性能を有する。
上記性能を有する本発明の裏面層は、熱可塑性樹脂と多孔質マイクロシリカ粒子とを主成分とする層を形成した後、イソシアネートを塗布することで形成される。
裏面層に含有される熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂等が挙げられる。なお、染料受容層に含まれる樹脂がポリエステル樹脂である場合、裏面層の熱可塑性樹脂は、帯電性に起因する重送を防止するため、アクリル樹脂が好ましい。さらに、アクリル樹脂が2mgKOH/g〜160mgKOH/gの酸価を有することが好ましい。これは、本発明で用いる吸油量が大きな多孔質シリカ粒子は分散性が悪いため、酸価が2mgKOH/gより小さいと、シリカの凝集が生じ、均一に塗布することができないため、搬送性、筆記性、切手の接着性などに悪影響を及ぼすおそれがある。一方、酸価が160mgKOH/gより大きいと、イソシアネート溶液を裏面層に塗布する場合、酢酸エチル等の極性溶媒に裏面層が侵され、均一な裏面層を得ることができなくなり、搬送性に悪影響を及ぼすからである。
裏面層に含有される多孔質マイクロシリカ粒子は、シリカ(変更するとしつこいのでここはこのまま)が有する孔と関連のある吸油量が、JIS K5101に準ずる方法に従って測定した場合、280ml/100g〜360ml/100gであることが好ましく、さらには310ml/100g〜340ml/100gであることが好ましい。吸油量が280ml/100gより小さいと、イソシアネート溶液が多孔質マイクロシリカ粒子の微細な孔をふさいで、特にインク、切手の糊に対する吸収性が悪くなり、品質上問題を生じるおそれがある。一方、吸油量が360ml/100gより大きい多孔質マイクロシリカ粒子を使用した場合、シリカ(このまま)の分散が困難となり、均一に塗布することが難しくなることにより、筆記性などに悪影響を及ぼすおそれがある。
多孔質マイクロシリカ粒子の含有量は、裏面層中の全固形分に対して、固形分換算で15〜40重量%が好ましい。この範囲より少ないと、特にインクや切手の糊に対する吸収性が悪くなる。上記範囲より多いと、多孔質マイクロシリカ粒子の分散性が悪くなり、塗布ムラの原因になる。
裏面層は、さらに、樹脂微粒子を含有していることが好ましい。多孔質マイクロシリカ粒子でも粒径の大きな粒子を用いて裏面層を形成すると、筆記性や切手の接着性を向上させるとともに、表面を粗面化(凹凸)する効果があり、プリンターにおける搬送性の向上、印画された受像シートを重ね合わせた時の染料の裏移り防止を図ることはできる。しかし、多孔質マイクロシリカ粒子は粒径や形状の均一性が劣るため、裏面層の表面に形成される凹凸にバラツキが生じる。これに対し樹脂微粒子は粒径の分布が非常にシャープであり、粒子の形状も球形で均一である。よって、微粒子の均一な球形が裏面層表面に並んでいる方が、プリンターにおける受像シートの搬送性が優れている。樹脂微粒子としては、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、シリコーン樹脂等の微粒子が挙げられる。染料受容層中の樹脂がポリエステルの場合、重送に関係する帯電性との関係からアクリル樹脂が好ましい。
樹脂微粒子の含有量は、裏面層中の全固形分に対し、固形分換算で1〜20重量%が好ましい。樹脂微粒子がこの範囲より少ないと、特にプリンターにおける搬送性に対する効果が小さくなる。一方、上記範囲より多すぎると搬送性が阻害される原因となる。すなわち、樹脂微粒子の球が均一な間隔で存在することにより滑り性が向上するが、含有量が多すぎると樹脂微粒子の球が重なったりして滑り性に逆効果となる。
熱可塑性樹脂と多孔性マイクロシリカ粒子を主成分とする層の塗布量は、1.0〜6.0g/mが好ましい。
樹脂微粒子の粒径は、樹脂微粒子を除いた裏面層の厚さの1.5〜10倍が好ましい。図1に裏面層と樹脂微粒子との関係を示す。図中の符号aが樹脂微粒子を除いた裏面層の厚さであり、符号bが樹脂微粒子の粒径である。したがって、b/aが1.5〜10が好ましいということになる。樹脂微粒子の粒径が上記の範囲より小さいと搬送性を向上させる効果が少なく、一方、粒径が大きすぎると、樹脂微粒子を均一に塗布することが難しくなり、搬送性に悪影響を及ぼす。
熱可塑性樹脂と多孔性シリカを主成分とする層を形成後に塗布されるイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4‘−メチレンビス−(シクロヘキシルイソシアネート)、ナフチレン−1,5−ジイソシアネートなどの芳香族系ジイソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族系ジイソシアネート類、およびこれらの二量体、三量体、または水、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどの多価アルコール類との反応物、および前記化合物のポリイソシアネートのブロック化物などが挙げられる。
イソシアネートの塗布量は固形分で0.005〜0.1g/mが好ましい。この範囲より少ないと、塗布したイソシアネートの効果が得られず、多すぎると多孔質シリカの微細孔をふさぐおそれがある。
裏面層は基材上に直接設けてもよいが、基材との接着性が不足するおそれがある場合には、基材と裏面層との間に接着性を向上させるための中間層を設けてもよい。さらに、中間層には必要に応じて、その他の顔料などの添加剤を加えてもよい。
以上のように構成される熱転写受像シートの染料受容層、およびイソシアネート溶液を塗布する前の裏面層を形成するには、基材に対して、それぞれの材料を溶媒に溶解、または、分散し、塗布液とした上でグラビアコート、メイヤバーコート、ロールコート、ブレードコート、ナイフコート、マイクロバーコート、ワイヤーバーコート、スプレーコート等の方法で、必要量を塗布、乾燥することにより形成できる。塗布方法自体は特に限定されず、それぞれ適する方法を自由に選択してよい。さらに、形成した層上にイソシアネート溶液を上記の方法にて必要量塗布することで裏面層を形成し、本発明にかかる熱転写受像シートを作製することができる。(本発明の特徴が層を形成後、イソシアネート溶液を塗布することで形成される裏面層にあることから、この段落では、層の形成とイソシアネートの塗布をあえて分けておきました)
以下に実施例および比較例により、本発明をより詳細に説明する。
[実施例1]
基材として、三菱製紙製A−2コート(厚さ110μm、坪量127g/cm)上に、ウレタン系接着剤(塗布量5g/m)を介して、多層発泡ポリプロピレンフィルム(東セロ製NW−2、厚さ30μm)をドライラミネーションにて積層させた。さらに、基材の反対側に、ウレタン系接着剤(塗布量5g/m)を介して、ポリプロピレンフィルム(王子特殊紙製POW−1、厚さ50μm)をドライラミネーションにて積層させた。
次に、積層させた多層発泡ポリプロピレンフィルム上に、下記組成の染料受容層用塗工液を塗布量5g/mで塗布し、乾燥させて染料受容層を形成した。
(染料受容層用塗工液の組成)
ポリエステル樹脂(東洋紡製、バイロン200) 10重量部
アミノ変性シリコーン(信越化学製、KF−393) 0.5重量部
エポキシ変性シリコーン(信越化学製、X−22−343)0.5重量部
溶剤 89重量部
(トルエン/メチルエチルケトン=1/1)
基材の染料受容層が形成されたのとは反対側の面上に、下記の層形成用塗工液をグラビアコートにて塗布量4.0g/mとなるように塗布し、乾燥させた。
(層形成用塗工液の組成)
アクリル樹脂 14.0重量部
(ダイヤナールBR−106、三菱レイヨン製、酸価:3.5mgKOH/g)
分散剤(Disperbyk−111、ビックケミー製) 0.3重量部
多孔質シリカ(サイリシア350、富士シリシア化学製) 5.0重量部
(吸油量:310ml/100g、粒径:3.9μm)
アクリル微粒子 1.3重量部
(ケミスノーMX−2000、ポリメチルメタクリレート架橋球状微粒子、
総研化学製、粒径:20μm)
メチルエチルケトン 39.7重量部
トルエン 39.7重量部
合計 100.0重量部
形成した層の上に、下記イソシアネート溶液をグラビアコートにより塗布量0.01g/mとなるように塗布し、乾燥させて本発明にかかる熱転写受像シートを作製した。なお、裏面層の断面について電子顕微鏡で観察した結果、アクリル微粒子を除いた裏面層の厚さは4.0μmであった。
(イソシアネート溶液の組成)
ポリイソシアネート 5.0重量部
(D−70、大日精化製、固形分:30%、残り酢酸エチル)
酢酸エチル 95.0重量部
合計 100.0重量部
[実施例2]
実施例1の多孔質シリカ(サイリシア、富士シリシア化学製、吸油量:310ml/100g、粒径:3.9μm))を、日本シリカ製ニップジェルAZ−204(吸油量:355ml/100g、粒径:1.7μm)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを作製した。
[実施例3]
実施例1のアクリル樹脂(ダイヤナールBR−106、三菱レイヨン製、酸価:3.5mgKOH/g)を、三菱レイヨン製のアクリル樹脂BR−64(酸価:2mgKOH/g)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを作製した。
[実施例4]
実施例1のアクリル樹脂(ダイヤナールBR−106、三菱レイヨン製、酸価:3.5mgKOH/g)を、三菱レイヨン製のアクリル樹脂BR−77(酸価:18.5mgKOH/g)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを作製した。
[実施例5]
実施例1のアクリル樹脂(ダイヤナールBR−106、三菱レイヨン製、酸価:3.5mgKOH/g)を、三菱レイヨン製のアクリル樹脂BR−90(酸価:1mgKOH/g)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを作製した。
[実施例6]
実施例1の多孔質シリカ(サイリシア、富士シリシア化学製、吸油量:310ml/100g、粒径:3.9μm))を、日本シリカ工業製NIPGEL AY−200(吸油量:280ml/100g、粒径:2.3μm)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを作製した。
[実施例7]
実施例1の多孔質シリカ(サイリシア、富士シリシア化学製、吸油量:310ml/100g、粒径:3.9μm))を、富士シリシア化学製サイリシア430(吸油量:220ml/100g、粒径:4.1μm)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを作製した。
[実施例8]
実施例1のアクリル粒子(ケミスノーMX−2000、総研化学製、粒径:20μm)を、富士シリシア化学製のサイリシア470(多孔質シリカ、粒径:14.1μm、吸油量:180ml/100g)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを作製した。
[実施例9]
実施例1の三菱レイヨン製のアクリル樹脂ダイヤナールBR−106(酸価:3.5mgKOH/g)を、ジョンソンポリマー製のアクリル樹脂ジョンクリル683(酸価:160mgKOH/g)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを作製した。
[実施例10]
実施例1の三菱レイヨン製のアクリル樹脂ダイヤナールBR−106(酸価:3.5mgKOH/g)を、ジョンソンポリマー製のアクリル樹脂ジョンクリル67(酸価:213mgKOH/g)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを作製した。
[比較例1]
実施例1の裏面層形成において、層形成後のイソシアネート溶液の塗布を行わない以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを作製した。
[比較例2]
実施例1の裏面層形成において、層形成後に塗布するイソシアネート溶液を下記組成のアクリル溶液(BR−106)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを作製した。
(組成)
アクリル樹脂ダイヤナールBR−106 1.5重量部
(三菱レイヨン製、酸価:3.5mgKOH/g)
トルエン/メチルエチルケトン(1/1) 98.5重量部
合計 100.0重量部
[実施例11]
実施例1のシリカを、日本シリカ工業製NIPGEL AZ−201(吸油量:340ml/100g、粒径:2.1μm)に変更した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを作製した。
[実施例12]
実施例11の層形成用塗工液中のアクリル微粒子を、ケミスノーMX−500(ポリメチルメタクリレート架橋球状粒子、総研化学製、粒径:5μm)に変更し、層形成用塗工液の塗布量を3.3g/mに変更した以外は、実施例11と同様にして熱転写受像シートを作製した。
[実施例13]
実施例11の層形成用塗工液の塗布量を2.1g/mに変更した以外は、実施例11と同様にして熱転写受像シートを作製した。
[実施例14]
実施例11の層形成用塗工液中のアクリル微粒子を、ケミスノーMX−500(ポリメチルメタクリレート架橋球状粒子、総研化学製、粒径:5μm)に変更し、層形成用塗工液の塗布量を4.0g/mに変更した以外は、実施例11と同様にして熱転写受像シートを作製した。
[実施例15]
実施例2の層形成用塗工液の塗布量を1.8g/mに変更した以外は、実施例2と同様にして熱転写受像シートを作製した。
[評価試験]
(搬送性)
ソニー製のプリンターCVP−G7に、このプリンターの純正リボンと実施例1〜15ならびに比較例1および2で作製した受像シートとを重ね合わせてセットし、20枚の連続プリントを5回行い、下記の基準で搬送性を評価した。結果を表1〜5を含め、下記に示す。
○:まったく問題なし。
△:搬送性は問題なかったが、粒子が若干剥離していた。
×:重送が生じた。
(筆記性)
実施例1〜15ならびに比較例1および2で作製した受像シートの裏面に、水性ペン(ぺんてる製かきかたフェルトペン中字用)および3HとHBの鉛筆(三菱鉛筆製ユニ)を使用して文字を書き、下記の基準で筆記性を評価した。結果を表1〜5を含め、下記に示す。
◎:まったく問題なし
○:水性ペンでやや乾きが遅かった。
△:3Hの鉛筆で字が若干かすれる、および/または、水性ペンで乾きが遅く、ややにじみがあった。
×:HBの鉛筆で字がかすれる、および/または、水性ペンで乾きが著しく遅く、にじみがあった。
(切手に対する接着性)
実施例1〜15ならびに比較例1および2で作製した受像シートの裏面に切手を貼り、下記の基準で接着性を評価した。結果を表1〜5を含め、下記に示す。
○:まったく問題なし。
△:実用上問題はないが、若干接着性が弱い。
×:切手が自然に反って剥がれてきた。
Figure 2007112050
実施例1、3、4、9および11〜13の受像シートはまったく問題はなく、良好な結果だった。実施例2の受像シートは水性ペンで、実施例1の受像シートより乾きが遅かったが、実用上まったく問題ない。
Figure 2007112050
実施例5の受像シートは搬送性が実用可能レベルではあるが、実施例1の受像シートよりはやや劣った。アクリル樹脂の酸価が小さいため、多孔質マイクロシリカ粒子の分散が悪くなり、多孔質シリカの凝集した箇所がバインド不足となり、粒子が剥離したためと思われる。筆記性については、3Hの鉛筆でややかすれが生じ、水性ペンでややにじみがあった。また切手の接着性がやや劣った。実施例6の受像シートは水性ペンで、実施例1の受像シートより乾きが遅かったが、実用上、まったく問題ない。実施例7の受像シートは筆記性が実用可能レベルではあるが、実施例1の受像シートよりも劣った。多孔質マイクロシリカ粒子の吸油量不足により、水性ペンで若干のにじみがあった。また、切手の接着性がやや劣った。実施例8の受像シートは実施例1におけるアクリル微粒子を多孔質マイクロシリカ粒子に置換したため、搬送性が劣る結果となった。
Figure 2007112050
実施例1の裏面層中のアクリル樹脂の酸価3.5に対し、実施例9と10では酸価を、それぞれ160と213と大きくしたものである。実施例9の受像シートではすべての評価で問題はなかったが、実施例10の受像シートでは搬送性が劣る結果となった。これはイソシアネート溶液を塗布したときに、層が侵されたため層の均一性が若干損なわれたものと思われる。
比較例1はイソシアネート溶液の塗布のない仕様であるが、搬送性、筆記性、および、切手の接着性のいずれも悪い結果となった。層中の多孔質マイクロシリカ粒子およびアクリル微粒子の剥離が原因であると思われる。比較例2は、実施例1のイソシアネート溶液の代わりにアクリル溶液を塗布したものであるが、多孔質マイクロシリカ粒子の微細な孔をアクリル溶液がふさいでしまったことが原因と思われる、水性ペンでのにじみが観察された。また、切手に対する接着性も悪い結果となった。
Figure 2007112050
実施例11の受像シートの裏面層の断面を電子顕微鏡で観察した結果、アクリル微粒子を除いた裏面層の厚さaは4.0μmであった。アクリル微粒子の粒径bが20μmであるので、b/aは5.0であった。評価結果はまったく問題なかった。
実施例12の受像シートの裏面層の断面を電子顕微鏡で観察した結果、アクリル微粒子を除いた裏面層の厚さaは3.3μmであった。アクリル微粒子の粒径bが5μmであるので、b/aは1.5であった。評価結果はまったく問題なかった。
実施例13の受像シートの裏面層の断面を電子顕微鏡で観察した結果、アクリル微粒子を除いた裏面層の厚さaは2.1μmであった。アクリル微粒子の粒径bが20μmであるので、b/aは9.5であった。評価結果はまったく問題なかった。
Figure 2007112050
実施例14の受像シートの裏面層の断面を電子顕微鏡で観察した結果、アクリル微粒子を除いた裏面層の厚さaは4.0μmであった。アクリル微粒子の粒径bが5μmであるので、b/aは1.25であった。アクリル微粒子が層の厚さに対して小さすぎるので、搬送性がやや劣った。
実施例15の受像シートの裏面層の断面を電子顕微鏡で観察した結果、アクリル微粒子を除いた裏面層の厚さaは1.7μmであった。アクリル微粒子の粒径bが20μmであるので、b/aは11.8であった。アクリル微粒子が層の厚さに対して大きすぎるので、搬送性がやや劣った。
本発明の熱転写受像シートの裏面層において、樹脂微粒子を除いた裏面層の厚さと樹脂微粒子の粒径との関係を示す図である。
符号の説明
a・・・樹脂微粒子を除いた裏面層の厚さ
b・・・樹脂微粒子の粒径

Claims (5)

  1. 基材の一方の面上に、樹脂を含有する染料受容層を有し、他方の面上に裏面層を有する熱転写受像シートにおいて、前記裏面層が、熱可塑性樹脂と多孔質マイクロシリカ粒子からなる層を形成した後、さらにイソシアネート溶液を塗布することにより形成されていることを特徴とする熱転写受像シート。
  2. 多孔質マイクロシリカ粒子のJIS K5101に準じた吸油量が、280ml/100g〜360ml/100gである請求項1記載の熱転写受像シート。
  3. 染料受容層に含有される樹脂がポリエステル樹脂である場合、裏面層の熱可塑性樹脂が、2mgKOH/g〜160mgKOH/gの酸価を有するアクリル樹脂である請求項1または2記載の熱転写受像シート。
  4. さらに、裏面層に樹脂微粒子を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の熱転写受像シート。
  5. 樹脂微粒子の粒径が、樹脂微粒子を除いた裏面層の厚さの1.5〜10倍である請求項4記載の熱転写受像シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012200943A (ja) * 2011-03-24 2012-10-22 Dainippon Printing Co Ltd 昇華転写用熱転写受像シート
JP2013220570A (ja) * 2012-04-16 2013-10-28 Toshiba Corp 熱転写保護層
JP2014069502A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Dainippon Printing Co Ltd 水圧転写フィルム、加飾成形品及び加飾成形品の製造方法

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