JP2007110915A - ペットフード - Google Patents

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智重 梅田
Kazuya Otsuji
一也 大辻
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努 柴
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武 伴
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Abstract

【課題】肥満の防止又は抑制効果に優れるとともに、摂取性が低下せず、かつ便の状態に影響を与えないペットフードの提供。
【解決手段】炭水化物源として大麦、ソルガム及び/又は高アミロースデンプンを含有し、これらの質量比が大麦/ソルガム>5、及び/又は、大麦/高アミロースデンプン>5であるペットフード。
【選択図】なし

Description

本発明は、肥満を防止又は抑制し、体重増加を抑制するペットフードに関する。
ペットブームによりペットの飼育数は増大しており、それに伴いペットの高齢化、運動不足、栄養過多等によりペットの肥満、糖尿病、肝臓疾患等のヒトにおける成人病が増大している。また、避妊手術後のホルモンバランスの狂いによって肥満する犬や猫が多くなっている。
このような肥満や体重増加を防止するためのペットフードが数多く開発されている。例えば、アミラーゼ阻害物質である月桂樹葉の抽出物(特許文献1)、ヘスペリジン等のリパーゼ阻害物質(特許文献2)、まいたけ粉末又は/及びまいたけ抽出物(特許文献3)等を配合したペットフードが知られている。また、ペットフードに限った技術ではないが、アミロースを高含有した穀粉により脂質代謝を改善するという技術(特許文献4)、ペットフードに高アミロースデンプンを一定量含有させた技術(特許文献5)がある。更に、食後の血糖反応を調整する穀粉として大麦、トウモロコシ、サトウモロコシを一定比でペットフードに含有させる技術(特許文献6)がある。
特開平05−192092号公報 特開平09−187230号公報 特開平08−38069号公報 特開平10−279487号公報 特開2005−095174号公報 特表2002−510474号公報
しかしながら、これらのペットフードには特殊な物質が配合されていることから摂取性が低下する、便のニオイが変化する等の現象が生じる場合がある。また、アミロースは難消化性のためペットフードに高含有されると便が軟化し、処理に不都合を生ずる場合がある。
本発明の目的は、肥満の防止又は抑制効果に優れるとともに、摂取性が低下せず、かつ便の状態に影響を与えないペットフードを提供することにある。
そこで本発明者らは、肥満防止効果に優れ、かつ摂食性、便の状態に影響を与えないペットフードを得るべく食材について種々検討を行ったところ、炭水化物源に特定のものを用い、更にその配合比を特定範囲とすることにより、目的のペットフードが得られることを見出した。
すなわち、本発明は、炭水化物源として大麦、ソルガム及び/又は高アミロースデンプンを含有し、これらの質量比が大麦/ソルガム>5、及び/又は、大麦/高アミロースデンプン>5であるペットフードを提供するものである。
本発明のペットフードは、ペットの肥満防止又は抑制効果、体重増加抑制効果に優れ、かつ摂取性が良好であることから、栄養のバランスを損ねることがない。また、ペットの便の状態やニオイも通常食と比べて変化がない。
本発明のペットフードにおいては、炭水化物源として大麦と、ソルガム及び/又は高アミロースデンプンを含有することが必要である。そして、大麦の含有量が、ソルガム又は高アミロースデンプンに対して、それぞれ5質量倍超であることが必要であり、より好ましい質量比は、大麦/ソルガム≧5.2、大麦/高アミロースデンプン≧5.2、さらに好ましくは、大麦/ソルガム≧5.5、大麦/高アミロースデンプン≧5.5、である。
大麦は二条大麦、又は六条大麦のどちらでも良く、飼料用として使用されているこれらの混合物も含む。大麦は炭水化物源中に5質量%(以下、単に「%」と記載)以上、更に5〜90%、特に10〜80%、殊更20〜70%含有するのが、経済性、肥満防止効果、摂取性及び便の状態の点から好ましい。
ソルガムとは、イネ科の植物であり別名コウリャンと称されるものの他、別名ホウキモロコシと称されるブルームコーン、別名サトウモロコシと称されるスウィートソルガム、別名マイロと称されるグレインソルガム等がある。ソルガムは、炭水化物源中に3%以上、更に3〜60%、特に5〜50%、殊更5〜40%含有するのが、経済性、肥満防止効果、摂取性及び便の状態の点から好ましい。
高アミロースデンプンとは、アミロース含量が40〜99%であるデンプンであり、特にハイアミロースコーンスターチ、六条皮麦のGlacier AC38、su2トウモロコシ等が挙げられる。市販品としては、ハイアミロースコーンスターチアミロメイズV(アミロース含量が50〜60%)、アミロメイズVI(アミロース含量が60〜70%)、アミロメイズVII(アミロース含量が70〜80%)以上日本食品加工社製、ファイボーズ(同約70%)日澱化学社製、等のハイアミロースコーンスターチが挙げられる。これらの高アミロースデンプンは、炭水化物源中に3%以上、更に3〜30%、特に3〜20%含有するのが、経済性、肥満防止効果、摂取性及び便の状態の点から好ましい。
本発明のペットフードにおいては、単糖類、オリゴ糖類、多糖類、食物繊維、デンプン類、穀物類等の、その他の炭水化物源を含有することもできる。穀物類としては、好ましく用いることができるものとしてコーンが挙げられる。コーンとは通常のトウモロコシをいうが、これを粉にしたトウモロコシ粉のみならず、コーンスターチも含む。コーンは、炭水化物源中に3%以上、更に3〜60%、特に5〜50%含有するのが、経済性、肥満防止効果、摂取性及び便の状態の点から好ましい。
デンプン類としては、ワキシーコーンデンプン、コーンデンプン、小麦デンプン、米デンプン、糯米デンプン、馬鈴薯デンプン、甘露デンプン、タピオカデンプン、サゴデンプン等、各種穀類由来のデンプンが挙げられるが、これらに化学的処理又は化学修飾を施した加工デンプンも挙げられる。加工デンプンとしては、例えば、アセチル化デンプン、オクテニルコハク酸化デンプン、ヒドロキシプロピル化デンプン、アセチル化アジピン酸架橋デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプン、酢酸デンプン、酸化デンプン、リン酸モノエステル化リン酸架橋デンプン、リン酸化デンプン、リン酸架橋デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン等が挙げられるが、デンプンから簡単な工程で、高純度で比較的安価に製造できる点、食後の血糖値上昇抑制、食後のインシュリン濃度上昇抑制、肥満防止効果、摂食性、安全性の点から、アセチル化デンプン、オクテニルコハク酸化デンプン、ヒドロキシプロピル化デンプンが好ましい。加工デンプンの含有量は、炭水化物中に3%以上、更に3〜30%、特に3〜20%含有するのが、経済性、肥満防止効果、摂取性及び便の状態の点から好ましい。
アセチル化デンプンは、デンプン又は加工デンプンを通常の方法によりアセチル化することにより得ることができる。具体的には無水酢酸、または酢酸ビニルをデンプンに反応させることにより得ることができる。また、Z-700(タピオカ由来、アセチル化、日澱化学社)、MT-01B(タピオカ由来、アセチル化、日本食品化工)、ADIX-H(ワキシーコーン由来、アセチル化、日本食品化工)、マプス#449(ワキシーコーン由来、アセチル化、日本食品化工)等の市販品を用いることもできる。アセチル化の程度としては、アセチル価(デンプン中の無水グルコース1残基当たりのアセチル基の数)が0.001〜1であるのが好ましく、より好ましくは0.005〜0.5であり、更に0.01〜0.1であるのが好ましい。
オクテニルコハク酸化デンプンは、デンプン又は加工デンプンを通常の方法によりオクテニルコハク酸化することにより得ることができる。具体的にはオクテニルコハク酸無水物をデンプンに反応させることにより得ることができる。また、アミコール乳華(タピオカ由来、オクテニルコハク酸化、日澱化学社)等の市販品を用いることもできる。オクテニルコハク酸化の程度としては、オクテニルコハク酸価(デンプン中の無水グルコース1残基当たりのオクテニルコハク酸基の数)が0.001〜1であるのが好ましく、より好ましくは0.005〜0.5であり、更に0.01〜0.1であるのが好ましい。
ヒドロキシプロピル化デンプンは、デンプン又は加工デンプンを通常の方法によりヒドロキシプロピル化することにより得ることができる。具体的にはプロピレンオキサイドをデンプンに反応させることにより得ることができる。また、ナショナルフリジェックス( タピオカ由来、ナショナルスターチアンドケミカル社)、ナショナル1658(コーン由来、ナショナルスターチアンドケミカル社)、サームフロー(ワキシーコーン由来、ナショナルスターチアンドケミカル社)、サームテックス(ワキシーコーン由来、ナショナルスターチアンドケミカル社)等の市販品を用いることもできる。ヒドロキシプロピル化の程度としては、置換度( デンプン中の無水グルコース1 残基当たりのヒドロキシプロピル基の数)が0.001〜1であるのが好ましく、より好ましくは0.05〜0.5であり、更に0.1〜0.3であるのが好ましい。
また、前記加工デンプンは、それぞれ他の加工処理を組み合わせることにより別の加工デンプンとしても良い。組み合わせることのできる加工処理としては酢酸、リン酸等のエステル化処理やヒドロキシプロピル化、カルボキシメチルエーテル化等によるエーテル化処理、トリメタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、オキシ塩化リン、アジピン酸、エピクロルヒドリン等、常用の架橋剤を用いた架橋化処理、酸化処理、酸処理、漂白処理、湿熱処理、熱処理、酵素処理等が挙げられ、その内1種又は2種以上の加工を組み合わせても良い。中でも、エステル化処理が好ましく、リン酸化処理、特にリン酸架橋処理が好ましい。リン酸化処理の程度としては、結合リン含量が0.0001〜2%の範囲が挙げられるが、0.0001〜0.5%、更に0.0001〜0.2%であるものが摂食性等の点から好ましい。
食物繊維としては、動物の消化酵素では分解されない素材をいい、水不溶性食物繊維と水溶性食物繊維を含むが、前者の具体例としては、セルロース、ヘミセルロース等を含有したビートファイバー、ピーファイバー、チコリ根、アルファルファミール、小麦ふすま等が挙げられ、後者の具体例としては、ガラクトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、キシロオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、ゲンチオオリゴ糖等の難消化性オリゴ糖、ポリデキストロース、難消化性デキストリン、グアガム酵素分解物、サイリウム種皮、グルコマンナン、寒天、水溶性大豆多糖類、水溶性コーンファイバー、イヌリン、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸等が挙げられる。中でも、水不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両者を含んだビートパルプが好ましい。
本発明のペットフードにおいては、更に油脂を含有することが好ましい。油脂としては、サフラワー油、オリーブ油、綿実油、コーン油、ナタネ油、大豆油、パーム油、ひまわり油、亜麻仁油、ごま油、ラード、牛脂、魚油、乳脂等が挙げられるが、油脂として配合したものに限られず、他の植物原料、又は動物原料中に油脂が含有されている場合にはこれも含む。油脂は本発明のペットフード中1〜50%、更に3〜40%、特に5〜30%含有するのが、肥満防止効果及び摂取性の点で好ましい。
本発明のペットフードにおいては、全油脂中にジアシルグリセロールを20%以上含有することが好ましい。また、ジアシルグリセロールは、肥満防止効果の点から、好ましくは全油脂中に20〜85%、更に25〜50%含有することが好ましい。
ジアシルグリセロールは、その構成脂肪酸の80〜100%が不飽和脂肪酸(UFA)であることが好ましく、より好ましくは90〜100%、更に93〜100%、特に93〜98%、殊更94〜98%であるのが食後の血中インシュリン濃度上昇抑制、肥満防止効果の点で好ましい。ここで、この不飽和脂肪酸の炭素数は14〜24、更に16〜22であるのが好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうち、オレイン酸の含有量は20〜65%、更に25〜60%、特に30〜50%、殊更30〜45%であるのが肥満防止効果及び摂取性の点で好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうち、リノール酸の含有量は15〜65%、更に20〜60%、特に30〜55%、殊更35〜50%であるのが肥満防止効果及び摂取性の点で好ましい。更に、酸化安定性、肥満防止効果の点から、ジアシルグリセロール中のリノール酸/オレイン酸の含有質量比が0.01〜2.0、更に0.1〜1.8、特に0.3〜1.7であることが好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうち、リノレン酸の含有量は15%未満、更に0〜13%、特に1〜10%、殊更2〜9%であるのが肥満防止効果、摂取性、及び酸化安定性の点で好ましい。リノレン酸には、異性体としてα−リノレン酸とγ−リノレン酸が知られているが、α−リノレン酸が好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうち、飽和脂肪酸(SFA)の含有量は20%未満であることが好ましく、更に0〜10%、更に0〜7%、特に2〜7%、殊更2〜6%であるのが肥満防止効果、摂取性、及び酸化安定性の点で好ましい。飽和脂肪酸としては、炭素数14〜24、特に16〜22のものが好ましく、パルミチン酸、ステアリン酸が特に好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸中、炭素数12以下の脂肪酸の含有量は、風味、摂取性の点で5%以下であるのが好ましく、更に0〜2%、特に0〜1%、実質的に含まないのが殊更好ましい。残余の構成脂肪酸は炭素数14〜24、特に16〜22であるのが好ましい。
また、食後の血中インシュリン濃度上昇抑制、肥満防止効果の点から、ジアシルグリセロール中の1,3−ジアシルグリセロールの割合が50%以上、より好ましくは52〜100%、更に54〜90%、特に56〜80%であるジアシルグリセロールを用いるのが好ましい。
ジアシルグリセロールは、上述した天然油脂中に含有されるものを含んでいても良いが、ジアシルグリセロールの含有量を調整するために、上述した油脂由来の脂肪酸とグリセリンとのエステル化反応、油脂とグリセリンとのエステル交換反応等により得たものを配合することが好ましい。なお、ジアシルグリセロールは、アルカリ触媒等を用いた化学反応によっても得ることができるが、1,3−位選択的リパーゼ等の酵素を経て温和な条件の反応によって得たものであることが、酸化安定性、嗜好性の点で好ましい。
本発明のペットフードにおける油脂中には、その他にトリアシルグリセロールが含まれ、また、若干のモノアシルグリセロール、遊離脂肪酸等が含まれていても良い。これらは、上述した天然油脂中に含有されるものの他、製造したジアシルグリセロール含有油脂、配合される植物原料、又は動物原料中に含まれる油脂に含有されるものも含む。
本発明のペットフードにおいては、更に動物性又は植物性のタンパク質を含むことが、肥満防止効果、摂取性、栄養バランスの点から好ましいが、摂食性の点から動物性タンパク質が好ましい。動物性タンパク質としては、カゼイン等の乳タンパク質も挙げられるが、肥満防止効果及び摂取性の点から、動物性肉類タンパク質が好ましい。このような動物性肉類タンパク質としては、牛、豚、羊、うさぎ、カンガルーなどの畜肉及び獣肉、ならびにその副生成物及び加工品;鶏、七面鳥、うずらなどの鳥肉ならびにその副生物及び加工品;魚、白身魚などの魚肉ならびにその副生物及び加工品;ミートミール、ミートボーンミール、チキンミール、フィッシュミール等の上記原料のレンダリング等が挙げられる。このうち肥満防止効果の点で鶏肉、魚肉が特に好ましい。複数の肉類タンパク質を混合して用いる場合には、鶏肉及び/又は魚肉を肉類中の30〜100%、特に50〜100%含有させるのが好ましい。
植物性タンパク質としては、大豆タンパク質、小麦タンパク質、小麦グルテン、コーングルテン等が好ましい。
本発明ペットフード中に動物性又は植物性タンパク質は、乾燥減量で5〜70%、さらに10〜60%、特に15〜40%含有するのが好ましい。
本発明のペットフードには、更に植物ステロールを含有してもよい。植物ステロールは、ペットフード中に、コレステロール低下効果の点で0.1%以上、更に0.5%以上含有するのが好ましい。また植物ステロール含量の上限は、30%までであればよい。ここで植物ステロールとしては、例えばα−シトステロール、β−シトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、α−シトスタノール、β−シトスタノール、スチグマスタノール、カンペスタノール、シクロアルテノール等のフリー体、及びこれらの脂肪酸エステル、フェルラ酸エステル、桂皮酸エステル等のエステル体が挙げられる。
本発明のペットフードには、さらに、ぬか類、粕類、野菜、ビタミン類、ミネラル類等を配合することができる。ぬか類としては、米ぬか、ふすま等が、粕類としては、大豆粕等が挙げられる。野菜類としては野菜エキス等が挙げられる。ビタミン類としては、A、B1、B2、D、E、ナイアシン、パントテン酸、カロチン等が挙げられ、0.05〜10%含有するのが好ましい。ミネラル類としては、カルシウム、リン、ナトリウム、カリウム、鉄等が挙げられ、0.05〜10%含有するのが好ましい。この他、一般的にペットフードに使用されるゲル化剤、保型剤、pH調整剤、調味料、防腐剤、栄養補強剤等も含有することができる。なお製造過程において、油脂の酸化を抑制する目的で窒素などの不活性ガスで置換したり脱気しながら製造することが、特に加熱工程で有効であるため好ましい。また、本発明のペットフードとしては、ドライタイプ、ウエットタイプ、セミモイストタイプ、ジャーキータイプ、ビスケットタイプ、ガムタイプ、粒状、粉状、スープ状等いずれの形態であってもよい。
本発明のペットフードを摂取することにより、ペットの肥満防止又は抑制効果、体重増加抑制効果がある。従って、本発明のペットフードの容器には、「ペットの肥満を防止する効果がある」、「ペットの肥満を抑制する効果がある」、「ペットの体重増加を抑制する効果がある」、「肥満が気になるペットに適しています」等、表示することができる。
実施例1、及び比較例1〜3
表1に示す一般のモニター犬12頭(2〜6歳、BCS(ボディー・コンディショニング・スコア)4以上)に、表2に示すコントロール食(比較例1)を2ヶ月間食べさせ、体重の変化しない維持カロリーを求めた。その後、群分けを行い、各群に表2に示す試験食をコントロール食で求めた体重維持カロリー分与えた。給餌した時の食後の体重変化を測定し、結果を表3に示した。また、ペットの便の状態、及びフードへの食いつきの評価を行い、結果を表4、及び5に示した。なお、BCSは、下記基準に従い、目視又は触診による官能評価で判断した。
〔BCSの評価基準〕
1(痩せすぎ):皮下脂肪がない;肋骨などの骨格構造が浮き出ており、尻尾の付け根の骨が突出している;腹部ひだ(後ろ足付け根付近のひだ)が深い;腰部が明瞭にくびれている
2(痩せ気味):皮下脂肪が薄い;肋骨などの骨格構造が認知でき簡単に触ることができ、尻尾の付け根の骨が出ている;腹部ひだがある;腰部がくびれている
3(理想的状態):適度な皮下脂肪がある;肋骨などの骨格構造が認知できず触るのが難しく、尻尾の付け根の骨の突出はゆるやか;腹部ひだはほとんどない;腰部のくびれはほとんどない
4(太り気味):皮下脂肪が厚い;肋骨などの骨格構造が認知できず触ることができず、尻尾の付け根の骨をかろうじて触ることができる;腹部に脂肪が付き、腹部ひだが分からない;腰部のくびれがない
5(太りすぎ):厚い皮下脂肪に覆われている;肋骨などの骨格構造が認知できず触ることができず、尻尾の付け根の骨を触ることができない;腹部に厚い脂肪がつき張り出して垂れ下がり、腹部ひだが分からない;腰部のくびれがない
〔便の状態の評価法〕
便の状態の評価は、排便直後の「硬さ」、「ニオイ」及び「全体評価」について、試験食を与える前に比べた変化を、下記の評価基準に従って評価し、各犬の平均値を求めた。
・便の硬さ
5:硬くなった
4:やや硬くなった
3:変わらなかった
2:やや軟らかくなった
1:軟らかくなった
・便のニオイ
5:ニオイが弱くなった
4:ニオイがやや弱くなった
3:変わらなかった
2:ニオイがやや強くなった
1:ニオイが強くなった
・全体評価
5:良くなった
4:やや良くなった
3:変わらなかった
2:やや悪くなった
1:悪くなった
〔食いつきの評価法〕
実施例1、及び比較例1〜3の各試験食4つを同じ形状の皿に50gずつ入れて並べ、犬から3m離れた場所に設置し、表2に示した犬に対して1頭ずつ、各2回食べさせた。また、皿を並べる順番は個体ごとに変えて行った。最初に食べ終わったフードを1ポイントとし、各フードの合計ポイントで評価した(全ポイントは20)。
Figure 2007110915
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表3に示すように、炭水化物源として大麦、ソルガム及び/又は高アミロースデンプンを、質量比で大麦/ソルガム>5、及び/又は、大麦/高アミロースデンプン>5、となる量含有するペットフードはこれらの範囲外のペットフードに比較して体重の減少が見られた。
また、表4に示すように、実施例1のペットフード摂取後の便の状態は良好であり、かつニオイは通常食と比べて変化がなかった。さらに、表5に示すように、実施例1のペットフードの摂取性(喰いつきのよさ)は、比較例1〜3に比べて良好であった。

Claims (5)

  1. 炭水化物源として大麦、ソルガム及び/又は高アミロースデンプンを含有し、これらの質量比が、大麦/ソルガム>5、及び/又は、大麦/高アミロースデンプン>5であるペットフード。
  2. 更に、油脂を含有し、全油脂中のジアシルグリセロール含有量が20質量%以上である請求項1記載のペットフード。
  3. 更に、動物性又は植物性タンパク質を含有する請求項1又は2に記載のペットフード。
  4. 動物性タンパク質が、動物性肉類タンパク質である請求項3に記載のペットフード。
  5. ペットの肥満防止又は抑制効果、体重増加抑制効果を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のペットフード。
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