JP2007110481A - 音声制御装置、補正装置 - Google Patents

音声制御装置、補正装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、車輌や電車等の移動を伴う乗り物の中で出力される、ナビゲーション部の音声やオーディー装置の楽曲を明瞭な音に補正する音声制御装置、補正装置を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の音声制御装置1は、オーディオソース2と、地図情報やルート案内の情報を提供するナビゲーション部3と、再生された音を補正するDSP/バス・トレブル回路4と、音声制御装置1全体の制御を行うマイコン5と、音量を調節するためのボリューム回路6と、音を出力するスピーカ7と接続しスピーカ7の駆動を制御するスピーカ駆動回路8と、車輌内のノイズを集音する騒音検出用マイク13と、パルス信号を検知するクランクポジションセンサ14と、車輌の振動状態を検知する振動センサ15とを備えていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、車輌に搭載される音声出力装置から出力される音声/音楽の出力レベルを車輌の走行ノイズに応じて補正する技術に関する。
近年、自動車内に設置され、道路案内や目的地情報等を提供するカーナビゲーション装置や、CD,MD,HDD等の媒体に記録された楽曲を出力するカーオーディオ装置の普及が著
しい。それに伴い、これらの装置が車輌に標準装備されるようになり、多くのユーザ(運転者や同乗者)が、車輌内で音楽を楽しんだり、目的地までのルート検索を行ったりしている。
ところが、自動車を走行させると、タイヤと路面との摩擦によるロードノイズが発生する。特に悪路の走行時には、ロードノイズが大きくなり、音声や楽曲が聞こえ難くなってしまっていた。
このような問題を解決するために、自動車内にマイクを設けて、そのマイクからノイズを集音し、そのノイズの大きさに応じて音声や楽曲の音量を上げる制御を行う装置が発明された。例えば、特許文献1は、車速に応じて、ナビ音声のピッチをあげるカーナビゲーション装置の発明であり、特許文献2は、車速と楽音レベルに応じ、高域、低域を補正する音響補正システム,音響補正プログラム,音響補正方法,音響補正装置の発明であり、特許文献3は、車速があがるに伴い低音の出力をあげる音声補正装置の発明であり、特許文献4は、音声信号を200Hz以上と200Hz以下を分けて200Hz以下を車速に応じて圧縮した
上で加算して出力するオーディオ信号処理装置の発明である。
これらの発明により、車速が速くなると出力音量を高く設定することができるため、音声や楽曲がノイズにより聞こえなくなってしまうことを防ぐことができた。
特開平11−281388号公報 特開2004−228937号公報 特開平6−85581号公報 特許3373103号公報
ところで、従来の技術は、上述したように、ロードノイズの音量よりも、カーナビゲーション装置やカーオーディオ装置から出力されている音声や楽曲の音量を大きくするという技術思想に基づいている。
しかしながら、音声や楽曲の音量を上げることにより、聞こえ難くなってしまう周波数帯域が発生してしまうこともあった。例えば、車輌が高速で走行しているときは高音域付近の周波数が聞こえ難く、低速で走行しているときは低音域付近の周波数が聞こえ難くなってしまっていた。
さらに、ノイズの種類(ノイズの周波数)/大きさによっては、図6に示すように、ノイズの大きさに負けないように音声や楽曲の低域の周波数を増加させると(図6中A参照)、楽曲に含まれている人の声(ヴォーカル)の周波数帯域が聞こえ難くなってしまうことがあった。
そこで、本発明は、車輌や電車等の移動を伴う乗り物の中で出力される、カーナビゲーション装置の音声やカーオーディオ装置の楽曲を明瞭な音に補正する音声制御装置、補正装置を提供することを課題とする。
本発明は上記事項に鑑みてなされたものであり、すなわち本発明は、車輌に搭載され、音データを再生する再生手段と、再生手段により再生された音データを出力するスピーカと、スピーカから出力された音データ以外の車輌の走行に伴い発生する走行ノイズを検出するノイズ検出手段と、ノイズ検出手段により検出された結果に基づき、再生手段により再生される音データの周波数成分を所定の範囲内で補正する補正手段とを備え、補正手段は、走行ノイズの周波数帯域と同じ周波数帯域の、再生手段により再生される音データの周波数成分のレベルを下げることを特徴とする。
本発明の再生手段として、記録媒体に記録された音楽データを再生するオーディオ再生部(車輌搭載型のカーオーディオ装置も含む)や車輌の走行案内を行うナビゲーション部、或いは受信手段を備えて受信された音声を出力する受信装置等を挙げることができる。オーディオ装置やナビゲーション部は、DVD(Digital Versatile Disk),CD(Compact
Disk),MD(Mini Disk)等の記録媒体に記録された音楽や音声の音データを再生することができる。これらの装置にて再生された音データは、車輌内に設けられたスピーカから出力される。これにより、車輌の運転者や同乗者は、車輌の中で音楽を視聴したり、音声による道路案内機能を利用したりすることができる。
ところが、車輌が走行するに伴い、エンジンの音やタイヤと路面との摩擦によって生じるロードノイズ等の騒音(以下、走行ノイズと称す)が発生してしまい、運転者や同乗者は、車輌内で出力されている音楽や音声案内が聞こえ難くなる場合があった。これは、エンジンの音やロードノイズの複数の周波数成分のうちいくつかの周波数成分の音の強さのレベル(dB)が、スピーカから出力される音楽や音声の周波数成分と同じレベルまで上昇するためである。
そこで、本発明の補正手段は、再生手段により再生される音データの周波数成分のレベルが走行ノイズの周波数成分のレベルに近づくように補正する。このとき、補正手段は、走行ノイズの所定範囲内、例えば、低帯域の範囲内で音データの周波数成分のレベルを補正する。ここでの低帯域の範囲として、200Hz以下という範囲を例示できる。
補正手段による所定範囲内の補正により、走行ノイズの低帯域の走行ノイズの出力レベルと音データにおける低帯域の出力レベルとが近づくため、走行ノイズの出力が目立たなくなる。尚、人の声の周波数帯域は100Hz〜4kHzであるため、この範囲の周波数帯域の周波数成分のレベルを変更(低く)しないことで、音データ(音楽、音声)中の人の声を走行ノイズよりも際立たせることができる。
さらに、音楽や音声案内の音データの周波数成分のレベルを走行ノイズの周波数成分のレベルに近づけることによって、相対的に、音楽や音声案内の人の声の周波数帯域のレベルがアップすることになる。これにより、車輌の走行中でも、運転者や同乗者にとって音楽中のヴォーカルや音声案内が聞こえやすくなる。尚、本発明は、自動車や電車等の車輌の他にも船や飛行機等にも好適に用いることができる。
また、一時的なレベルの増加を除き全体的なレベルからすると、走行ノイズのレベル(dB)は、音楽や音声案内の音データ中の人の声のレベルよりも低いと考えられる。つまり、本発明に係る補正手段は、走行ノイズの周波数帯域と同じ帯域の音データ中の周波数成分のレベルを走行ノイズの周波数成分のレベルと同等まで低下させる補正を実行する。
すると、結果的に、人の声の周波数帯域の周波数成分が際立つことになる。
これにより、車輌の運転者や同乗者は、走行ノイズが発生した車輌内においても音楽を楽しんだり、ルート案内や交通情報等の音声をクリアに聞いたりすることができる。尚、本発明は、CD,MD,DVDといったメディアに記録された音楽/音声に限らず、AM/FMのラジオによるものとしてもよい。
また、本発明に係るノイズ検出手段は、車輌の走行に伴い発されるパルス信号に基づいてノイズを予測するものとすることができる。このとき、本発明に係る補正手段は、パルス信号から算出された車輌の走行速度,加速度の少なくとも何れかの値に応じて、音の周波数成分のレベルを補正すると好ましい。
例えば、ノイズ検出手段としてクランクポジションセンサを好適に用いることができる。ノイズ検出手段としてのクランクポジションセンサがパルス信号を検知し、パルス信号から車輌の速度が80km/時と算出されると、補正手段は車速が40km/時の時よりも走行ノイズが大きくなったと判断し、走行ノイズの周波数帯域に対応する帯域の音楽/音声案内の音データの周波数成分のレベルを減少する補正を行う。
このように、本発明によれば、車速や加速度に応じて走行ノイズの各周波数成分レベル(出力レベル)を予測することができ、走行ノイズの周波数成分のレベルに応じて、音楽/音声の周波数成分のレベルの補正を行うことができる。
また、本発明に係るノイズ検出手段は、再生手段付近に取り付けられ、走行ノイズを集音するマイクとすることができる。
マイクを設置することにより、車輌内のノイズを直接計測することができる。そのため、車輌内にいる運転者や同乗者に実際に聞こえるノイズに限りなく近いノイズを集音することができる。
それにより、補正手段はより適した補正を行うことができ、運転者や同乗者は、音楽/音声案内をよりクリアに聞くことができる。
また、本発明に係るノイズ検出手段は、車輌に設けられ、その車輌の振動の大きさを計測する振動計測手段としてもよい。例えば、振動センサを車輌の中に取り付けておき、その振動センサからの検知結果に基づき、補正手段はタイヤと路面との摩擦により発生するロードノイズの大きさを推測し音楽/音声案内の周波数成分レベルの補正を行う。
これにより、車輌が砂利道や山道等の凹凸の多い路面を走行する場合であっても、走行ノイズにより、音楽や音声案内が聞こえづらくなることを極力防ぐことができる。
また、本発明は、車輌に搭載された音声出力装置に取り付けられ、音声出力装置の再生処理によって再生される音データを補正する補正装置であって、音声出力装置に設けられたスピーカから出力された音データ以外の車輌の走行に伴う走行ノイズを検出するノイズ検出手段と、ノイズ検出手段により検出された結果に基づき、音声出力装置により出力される音データの周波数成分を所定の範囲内で補正する補正手段とを備えることを特徴とする。
つまり、本発明の補正装置は、オーディオ装置やナビゲーション装置とは別体とすることができる。本発明によれば、既存のオーディオ装置やカーナビゲーション装置に汎用的に利用することができる。
本発明によれば、車輌や電車等の移動を伴う乗り物の中で出力される、カーナビゲーション装置の音声やオーディー装置の楽曲を明瞭な音に補正する音声制御装置、補正装置を提供することが可能となる。
以下、本発明の音声制御装置、補正装置について図面を参照し詳説する。尚、本実施形態における車輌は、自動車であるとして説明するが、本発明の適用はこれに限られるものではない。
まず、本実施形態の音声制御装置について説明する。
図1に示すように、本実施形態の音声制御装置1は、DVD(Digital Versatile Disk
),CD(Compact Disk),MD(Mini Disk)等の記録媒体に記録された音楽や音声を出
力する各再生手段と、ラジオ受信部及びテレビ受信部などにより受信した音声や音楽の音データを出力する各受信手段からなるオーディオソース(再生手段)2と、地図情報を記憶したハードディスクなどの記録領域を備え、地図情報やルート案内の情報を提供するナビゲーション部(再生手段)3と、オーディオソース2及びナビゲーション部12により再生された音を補正するDSP/バス・トレブル回路(補正手段)4と、音声制御装置1全体の制御を行うマイコン5と、音量を調節するためのボリューム回路6と、音を出力するスピーカ7と接続しスピーカ7の駆動を制御するスピーカ駆動回路(パワーIC)8とを備えている。
本実施形態のマイコン5はメモリ9を有し、このメモリ9内には、マイコン5の基本プログラムであるOS(Operating System)10と、各種制御のためのアプリケーション
プログラム11と、アプリケーションプログラム11の実行に伴い利用される各種データを格納したテーブル12とが格納されている。
さらに、本実施形態の音声制御装置1には、車輌内の音(ノイズ、騒音)を集音する騒音検出用マイク13と、車輌の走行に伴い発せられるパルス信号を検知するクランクポジションセンサ14と、車輌の内側又は外側の少なくとも一方に設けられ、車輌の振動状態を検知する振動センサ15とを有している。振動センサ15は、タイヤと路面との摩擦により発生するノイズを検出するために特に有効である。
また、本実施例の騒音検出用マイク13は、ナビゲーション部3の本体前面に設けられているが、この位置は特に限定されるものではない。また、本実施例の説明では、騒音検出用マイク13にて集音した車輌内のノイズと、クランクポジションセンサ14及び振動センサ15の検知結果から算出されたロードノイズとを合わせて走行ノイズとして説明する。
テーブル12には、車輌の走行速度,加速度,振動の少なくとも一つの値と、音データの周波数の補正量の値とが関連づけられたデータが格納されている。テーブル12に格納されているデータは、例えば、速度とノイズレベルの関係であれば走行速度が20km/hの場合は走行ノイズが80dBとなり、走行速度が80km/hの場合は走行ノイズが65dBとなり、走行速度が40km/hの場合は走行ノイズが50dBというように各データが関連づけられてテーブル12に格納されている。尚、加速度及び振動の各データにおいても走行ノイズに対応する値がテーブル12に格納されている。
加えて、本実施形態の音声制御装置1は、オーディオソース群2又はナビゲーション部3から出力されたデジタル信号及び騒音検出用マイク13にて集音したノイズをデジタルデータに変換するA/Dコンバータ16と、DSP/バス・トレブル回路4にて補正されたデジタルデータをアナログデータに変換するD/Aコンバータ17を有している。
以上が本実施例の音声制御装置1の構成である。
<音データの周波数補正について>
次に、本実施形態の音声制御装置1における音データの補正について、図2に示すフローチャートに基づき詳説する。
まず、音声制御装置1は、CDやMD等の記録メディアに記録された音楽や音声等の音データの再生時の周波数成分レベルの調整を行うために、騒音検出用マイク13により車内のノイズを集音すると共にクランクポジションセンサ14及び振動センサ15によりロードノイズを計測する(S01)。
クランクポジションセンサ14は、車輌の走行に伴い発せられるパルス信号を検知する。このパルス信号から、車輌の走行速度や加速度を算出することができる。多くの場合、走行速度が速いほど又は加速度が大きいほどロードノイズが大きくなる。
さらに、振動センサ15は、走行中の車輌に生じる振動を検知する。凹凸のある路面や砂利道等を走行すると振動は大きくなる。振動が大きくなると、車内でのノイズも大きくなる。
そして、マイコン5は、クランクポジションセンサ14にて検知されたパルス信号から車輌の走行速度又は加速度を算出し、走行速度又は加速度に対応付けられた周波数の補正量をテーブル12から抽出する。さらに、マイコン5は、振動センサ15により検知された車輌走行中の振動量に対応付けられた周波数の補正量をテーブル12から抽出する。尚、周波数成分の補正量は、走行速度,加速度,振動量の大きさに応じて予測されるノイズの大きさを加味して設定されている。
本実施形態では、この段階において、マイコン5が、パルス信号と振動量から算出されたロードノイズと、騒音検出用マイク13で集音した車内のノイズとを合わせて80dB以上か否かを判断する(S02)。ここで、マイコン5が走行ノイズは80dB以上であると判断すると、走行ノイズの周波数成分レベルの高い帯域と同じ帯域の音データの周波数成分レベルを補正するようにDSP/バス・トレブル回路4に指令を出す(S03)。
マイコン5からの指令を受けて、DSP/バス・トレブル回路4は、図3に示すように、音データの周波数成分のレベルを、走行ノイズの周波数成分レベルの高い帯域(例えば、0〜100Hz)と同じ帯域の範囲内で−5dBに補正する(図3中B参照)。尚、図3のグラフ中の細い実線は、走行ノイズの波形であり、破線は補正前の音データの波形であり、太い実線は補正後の音データの波形を示している。
また、ステップ02で、マイコン5が走行ノイズは80dB以上ではないと判断すると、65dB以上か否かを判断する(S03)。ここで、マイコン5が走行ノイズは65dB以上であると判断すると、音データ中のバスの出力レベルを補正するようにDSP/バス・トレブル回路4に指令を出す(S05)。
マイコン5からの指令を受けて、DSP/バス・トレブル回路4は、走行ノイズの周波数成分レベルの高い帯域と同じ帯域の音データの周波数成分レベルを−3dBに調整する。
また、ステップ04で、マイコン5が走行ノイズが65dB以上ではないと判断すると、50dB以上であるか否かを判断する(S06)。ここで、マイコン5が走行ノイズは50dB以上であると判断すると、走行ノイズの周波数成分レベルの高い帯域と同じ帯域の音データの周波数成分レベルを補正するようにDSP/バス・トレブル回路4に指令を出す(S07)。
マイコン5からの指令を受けて、DSP/バス・トレブル回路4は、走行ノイズの周波数成分レベルの高い帯域と同じ帯域の音データの周波数成分レベルを−2dBに調整する。尚、本実施例では、ステップ06で走行ノイズが50dB以上ではないと判断した場合は、音データの周波数成分レベルの調整をせずに処理を終了する。
このように、走行ノイズのレベルの大きさに応じて、音データの低帯域(例えば0〜100Hz)における周波数のレベルを下げることにより、音データ中の人の声が聴き取りやすくなる。
多くの場合、走行ノイズが生じると、音データが聞き取り難い状態になってしまう。それを解消するために、音データ自体の音量のレベルを上げると、視聴者にとって聞き取り難い帯域ができてしまう場合があった。特に、人の声の帯域である100Hz〜4kHzの帯域は、走行ノイズが50dB以上のときに、音量レベルを上げることで、視聴者にとって聴き取りにくい音となってしまう。つまり、ヴォーカルの入った音楽をカーオーディオで再生させたとき、走行ノイズが50dB以上の車輌内ではヴォーカルが聞こえない状態となってしまう。
しかしながら、本実施例の音声制御装置1によれば、走行ノイズの周波数成分のレベルが高い帯域と同じ帯域の音データの周波数成分を下げる。これにより、音データのその他の帯域の周波数成分のレベルを際立たせることができ、結果的に、視聴者がヴォーカルの音を聞き取り易い音を出力することができる。
また、車輌内にセットされたナビゲーション部3のデッキに騒音検出用マイク13を設置することにより、車輌内のノイズを直接計測することができる。これにより、車輌内にいる運転者や同乗者に実際に聞こえるノイズに限りなく近いノイズを集音することができる。そのため、音データを調整して、走行ノイズが気にならず、運転者や同乗者に最も聞こえやすい音をスピーカ7から出力させることができる。
さらに、本実施例の音声制御装置1によれば、人の声の帯域の音の明瞭度を上げることができるため、山道や砂利道等の路面状態の良くない道路の走行中のナビゲーション部による道路案内の音声も走行ノイズにかき消されることなくクリアに出力することが可能となる。
尚、本実施例の音声制御装置1は、音データを再生する手段としてナビゲーション部3とオーディオソース2を音声制御装置1と一体型として説明したが、図4に示すように、ナビゲーション部及びオーディオソース(再生部)は別体とし、DSP/バス・トレブル回路4、マイコン5、ボリューム回路6等の音データの周波数成分のレベル補正を行う制御系統のみを補正装置として利用しても良い。
本実施例の音声制御装置は、携帯電話機を手で持つことなく携帯電話機で送受話を行うことができるハンズフリー機能を有する携帯電話機と接続させることもできる。尚、本実施例の音声制御装置は、実施例1の音声制御装置と同じ構成を有しているため重複する構
成については図面中同符号を付している。また、本実施例では、携帯電話機を自動車の車内で利用する場合として記載するが特にこれに限定されるものではない。
図5に示すように、本実施例の音声制御装置1は、携帯電話機20と、携帯電話機20による受話音声を出力するスピーカ7とに接続している。携帯電話機20は、既存のものであり、一般的な携帯電話機の構造を有している。携帯電話機20と音声制御装置1との接続は、携帯電話機20の電源端子又はイヤフォン端子にて行うことができる。
また、本実施例の音声制御装置1は、携帯電話機からの受話音声を補正するDSP/バス・トレブル回路4と、音声制御装置1全体の制御を行うマイコン5と、出力される受話音声の音量を調節するためのボリューム回路6と、受話音声を出力するスピーカ7と接続し、スピーカ7の駆動を制御するスピーカ駆動回路8とを備えている。
以上が本実施例の音声制御装置1の構成である。
<音データの周波数補正について>
次に、本実施例の音声制御装置1における受話音声の補正について詳説する。
まず、音声制御装置1は、携帯電話機20の受話音声の周波数成分の調整を行うために、騒音検出用マイク13とクランクポジションセンサ14及び振動センサ15により走行ノイズを計測する。
そして、マイコン5は、クランクポジションセンサ14にて検知されたパルス信号から車輌の走行速度又は加速度を算出し、走行速度又は加速度に対応付けられた周波数の補正量をテーブル12から抽出する。さらに、マイコン5は、振動センサ15により検知された車輌走行中の振動量に対応付けられた周波数の補正量をテーブル12から抽出する。
本実施形態では、この段階において、マイコン5が、パルス信号と振動とを合わせた走行ノイズが80dB以上か否かを判断する。ここで、マイコン5が走行ノイズは80dB以上であると判断すると、受話音声データ中の低音の帯域の出力レベルを補正するようにDSP/バス・トレブル回路4に指令を出す。
マイコン5からの指令を受けて、DSP/バス・トレブル回路4は、受話音声データの周波数成分のレベルを、走行ノイズの周波数成分レベルが高い帯域(例えば、0〜100Hz)と同じ帯域の範囲内で−5dBに補正する。
また、マイコン5が走行ノイズは80dB以上ではないと判断すると、65dB以上か否かを判断する。ここで、マイコン5が走行ノイズは65dB以上であると判断すると、受話音声データ中の低音の帯域の周波数成分レベル(出力レベル)を補正するようにDSP/バス・トレブル回路4に指令を出す。
マイコン5からの指令を受けて、DSP/バス・トレブル回路4は、受話音声データの周波数成分のレベルを、走行ノイズの周波数成分レベルが高い帯域と同じ帯域の範囲内で−3dBに調整する。
また、マイコン5が走行ノイズは65dB以上ではないと判断すると、50dB以上であるか否かを判断する。ここで、マイコン5が走行ノイズは50dB以上であると判断すると、受話音声データ中の低音の帯域の周波数成分レベルを補正するようにDSP/バス・トレブル回路4に指令を出す。
マイコン5からの指令を受けて、DSP/バス・トレブル回路4は、受話音声データの
周波数成分レベルを、走行ノイズの周波数成分レベルが高い帯域と同じ帯域の範囲内で−2dBとなるよう調整する。尚、本実施例では、走行ノイズが50dB以上ではないと判断した場合は、受話音声データの周波数成分の調整をせずに処理を終了する。
このように、走行ノイズのレベルの大きさに応じて、受話音声データの低音域における周波数成分レベルを下げることにより、受話音声中の高音域が際立ち聴き取りやすくなる。
また、車輌内にセットされたナビゲーション部3のデッキに騒音検出用マイク13を設置することにより、車輌内のノイズを直接計測することができるため、車輌内にいる運転者や同乗者に実際に聞こえるノイズに限りなく近いノイズを検出することができる。これにより、受話音声データを調整して、走行ノイズが気にならず、運転者や同乗者に最も聞こえやすい受話音声をスピーカ7から出力させることができる。
さらに、本実施例の音声制御装置1によれば、山道や砂利道等の路面状態の良くない道路の走行中の携帯電話機20から明瞭な受話音声を出力することが可能となる。
尚、本実施例では、音声制御装置1と携帯電話機20とを別体として説明したが、本発明の音声制御装置を携帯電話機に内蔵したものとすることもできる。この場合、騒音検出用マイクは、携帯電話機の受話用のマイクを併用することができる。
また、本発明の音声制御装置は、ノイズの帯域のレベルを下げると共にその他の帯域のレベルを上げる態様とすることもできる。
実施例1の音声制御装置のブロック図である。 実施例1の音声制御装置による補正制御フローである。 実施例1の走行ノイズ分布と音データの周波数成分の補正内容を示すグラフである。 実施例1のその他の態様の音声制御装置のブロック図である。 実施例2の音声制御装置のブロック図である。 従来の走行ノイズ分布と音データの周波数成分の補正内容を示すグラフである。
符号の説明
1 音声制御装置
2 オーディオソース(再生手段)
3 ナビゲーション部(再生手段)
4 バス・トレブル回路(補正手段)
5 マイコン
6 ボリューム回路
7 スピーカ
8 スピーカ駆動回路
9 メモリ
10 OS
11 アプリケーションプログラム
12 テーブル
13 騒音検出用マイク(ノイズ検出手段)
14 クランクポジションセンサ(ノイズ検出手段)
15 振動センサ(振動計測手段)
16 A/Dコンバータ
17 D/Aコンバータ
20 携帯電話機

Claims (8)

  1. 車輌に搭載され、音データを再生する再生手段と、
    前記再生手段により再生された前記音データを出力するスピーカと、
    前記スピーカから出力された音データ以外の前記車輌の走行に伴い発生する走行ノイズを検出するノイズ検出手段と、
    前記ノイズ検出手段により検出された結果に基づき、前記再生手段により再生される音データの周波数成分を所定の範囲内で補正する補正手段とを備え、
    前記補正手段は、前記走行ノイズの周波数帯域と同じ周波数帯域の、前記再生手段により再生される音データの周波数成分のレベルを下げることを特徴とする音声制御装置。
  2. 前記ノイズ検出手段は、
    車輌の走行に伴い発されるパルス信号に基づいてノイズを予測することを特徴とする請求項1に記載の音声制御装置。
  3. 前記補正手段は、前記パルス信号から算出された車輌の走行速度,加速度の少なくとも何れかの値に応じて、前記音の周波数成分を補正することを特徴とする請求項2に記載の音声制御装置。
  4. 前記ノイズ検出手段は、
    前記再生手段付近に取り付けられ、前記走行ノイズを集音するマイクを有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の音声制御装置。
  5. 前記ノイズ検出手段は、
    前記車輌に設けられ、その車輌の振動の大きさを計測する振動計測手段を有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の音声制御装置。
  6. 前記再生手段は、
    記録媒体に記録された音楽データを再生するオーディオ再生部、又は車輌の走行案内を行うナビゲーション部或いは受信手段を備えて受信された音声を出力する受信装置の少なくとも何れかであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の音声制御装置。
  7. 前記走行ノイズの周波数は200Hz以下であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の音声制御装置。
  8. 車輌に搭載された音声出力装置に取り付けられ、音声出力装置の再生処理によって再生される音データを補正する補正装置であって、
    前記音声出力装置に設けられたスピーカから出力された音データ以外の前記車輌の走行に伴う走行ノイズを検出するノイズ検出手段と、
    前記ノイズ検出手段により検出された結果に基づき、前記音声出力装置により出力される音データの周波数成分を所定の範囲内で補正する補正手段とを備えることを特徴とする補正装置。
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