JP2007108729A - 反射防止フィルムおよび画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】反射率が極めて低く、良好な光線透過率、帯電防止性を有し、表面の耐擦傷性が特に優れる反射防止フィルム、およびそれを組み込んだ画像表示装置を提供する。
【解決手段】基材フィルムの片面に、ハードコート層、アクリル系樹脂および導電性金属酸化物微粒子を主成分とする高屈折率層および、シリカ系微粒子と均質化されているシロキサンポリマーを主成分とする低屈折率層の少なくとも3層が、ハードコート層、高屈折率層、低屈折率層の順で該基材フィルム上に積層されている反射防止フィルムであって、下記シロキサン化合物(1)と下記シロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物が、該高屈折率層中に、該高屈折率層に対して0.001〜20質量%含まれている反射防止フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、反射率が極めて低く、良好な光線透過率、帯電防止性を有し、表面の耐擦傷性が特に優れる反射防止フィルムおよびそれを用いてなる画像表示装置に関する。さらに詳しくは、ディスプレイ表示面、その偏向板などの表面に用いられる反射防止フィルムに関するものである。また、反射防止フィルムを組み込んだ画像表示装置に関するものである。
テレビ、パソコンモニター等のディスプレーの表示装置では、太陽光や蛍光灯等の外光が表面に反射ならびに映り込むため、表示画像が見にくくなる問題がある。この問題を解決するために、表面に凹凸を設け外光を乱反射させたり、高屈折率と低屈折率の薄膜を交互に積層して光の反射を防止する方法が行われている。
しかしながら外光を乱反射させる方法では、ディスプレイ上の画像がぼやけて見えるため画像の視認性向上の点で不十分であった。
これを改良する方法として、有機フィルムの表面に、下層側からハードコート層と、高屈折率層と、低屈折率層とを設ける方法(特許文献1)が提案されている。
しかしながらこの方法では、低屈折率層の屈折率がさほど低くないために反射率が有効に下がらず、反射防止性能の低いものとなる上、表面の耐擦傷性も不良である。一方で、低屈折率層に内部に空洞を有するシリカ粒子を使用して屈折率を下げ、反射防止性を向上させたものが知られている(特許文献2)。このようなものは反射防止の点で良好な性能が望める。
しかし近年、大型フラットディスプレイが家庭用テレビとして導入されるようになってきており、従来のパソコンモニター用途などと比べると、子供のいたずらや物をぶつけることによるディスプレイ表面の傷つきなど、ディスプレイ表面の耐久性がさらに求められている状況である。
特許文献2に記載の低屈折率層を用いる場合、高屈折率層に有機系バインダーを選択すると、シリカ粒子のバインダーであるシロキサン化合物と高屈折率層の有機系バインダーとの密着性が悪いため、家庭での使用に十分な耐擦傷性を有しているとはいえない。
特開2001−350002号公報 特許第3272111号公報
本発明は、かかる背景技術に鑑み、反射率が極めて低く、良好な光線透過率、帯電防止性を有し、表面の耐擦傷性が特に優れる反射防止フィルムおよびそれを組み込んだ画像表示装置を提供せんとするものである。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の反射防止フィルムは、基材フィルムの少なくとも片面に、ハードコート層、アクリル系樹脂および導電性金属酸化物微粒子を主成分とする高屈折率層および、シリカ系微粒子と均質化されているシロキサンポリマーを主成分とする低屈折率層の少なくとも3層が、ハードコート層、高屈折率層、低屈折率層の順で該基材フィルム上に積層されている反射防止フィルムであって、下記シロキサン化合物(1)と下記シロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物が、該高屈折率層中に、該高屈折率層に対して0.001〜20質量%含まれていることを特徴とするものである。
SiR (1)
(ただし、Rはフッ素が3から17のフルオロアルキル基、メチル基、エチル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基を表し、それぞれ、同一でも、異なっていても良い。Rは、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基を表し、それぞれ、同一でも、異なっていても良い。)
SiR (2)
(ただし、Rはビニル基、(メタ)アクリル基およびそれらの置換体を表す。Rはメチル基、エチル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基を表し、それぞれ、同一でも、異なっていても良い。)
また、本発明の画像表示装置は、かかる反射防止フィルムを、画像表示面または前面板の表面に貼着されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、反射率が極めて低く、良好な光線透過率、帯電防止性を有し、表面の耐擦傷性が特に優れる反射防止フィルムを提供することができるため、例えば、プラズマディスプレイや液晶テレビのような大画面の平面テレビ、特に表面に傷がつく危険性が高い家庭用の大画面平面テレビの前面に適用される反射防止フィルムとして好適に使用されるものである。
本発明は、前記課題、つまり極低反射率で良好な光線透過率、帯電防止性を有し、表面の耐擦傷性が特に優れる反射防止フィルムについて、鋭意検討し、ハードコート層、アクリル系樹脂および導電性金属酸化物微粒子を主成分とし、特定のシロキサン化合物群からなる縮合体化合物を含有する高屈折率層および、シリカ系微粒子と均質化されているシロキサンポリマーを主成分とする低屈折率層の少なくとも3層を、ハードコート層、高屈折率層、低屈折率層の順で該基材フィルム上に積層して構成してみたところ、かかる課題を一挙に解決することを究明したものである。
本発明におけるハードコート層は、基材フィルム上で高屈折率層より基材フィルムに近い位置に形成されることが必要である。
ハードコート層を構成する成分としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、有機シリケート化合物、シリコーン系樹脂または金属酸化物など公知のものが有効に利用することができるが、特に、硬度と耐久性などの点で、シリコーン系樹脂とアクリル系樹脂が好ましく、さらに、硬化性、可撓性および生産性の点で、アクリル系樹脂、特に、活性線硬化型のアクリル系樹脂、または熱硬化型のアクリル系樹脂からなるものが好ましい。
かかるアクリル系樹脂の中でも、(メタ)アクリレート系樹脂が、活性光線照射によりラジカル重合し易くて、形成される膜の耐溶剤性や硬度を向上させる効果を奏するのでよい。さらに、(メタ)アクリロイル基が分子内に2個以上の多官能(メタ)アクリレート化合物からなる(メタ)アクリレート系樹脂は、耐溶剤性等が向上するので本発明においては特に好ましい。
かかる(メタ)アクリレート系樹脂の具体例としては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの単量体は、1種または2種以上を混合して使用してもよい。なお、ここで、前記「・・・(メタ)アクリ・・・」とは、「・・・アクリ・・・または・・・メタアクリ・・・」を略して表示したものである。
本発明におけるハードコート層を形成するための構成樹脂成分には、ハードコート層の硬度の向上を目的として、さらに、アルキルシリケート類およびその加水分解物、コロイダルシリカ、乾式シリカ、湿式シリカ、酸化チタン等の無機粒子、コロイド状に分散したシリカ微粒子等を含有させてもよい。
かかるハードコート層の厚さは、用途に応じて適宜選択されるが、通常1μm〜50μm、好ましくは2μm〜30μmである。ハードコート層の厚さが、2μm未満では、表面硬度が不十分で傷が付きやすく好ましくない。また、50μmを超える場合は、透明性が低下しヘイズ値が高くなり易く、また硬化膜が脆くなり、フィルムを折り曲げたときにハードコート層にクラックが入りやすくなるため好ましくない。
本発明の高屈折率層は、反射防止フィルムに硬度、耐久性および帯電防止性を付与するためにアクリル系樹脂と導電性金属酸化物微粒子を主成分とする必要がある。ここでいう主成分とは、アクリル樹脂および導電性金属酸化物微粒子の高屈折率層中に占める重量分率が80%以上であることを示す。
本発明の高屈折率層は、硬化性、可撓性および生産性に優れ、かつ低コストで硬度、耐久性を与えるために、アクリル系樹脂を主成分として高屈折率層中に含有することが必要であり、活性線硬化型のアクリル系樹脂、または熱硬化型のアクリル系樹脂が好適に用いられるが、好ましくは、かかるアクリル系樹脂の中でも、(メタ)アクリレート系樹脂が、活性光線照射によりラジカル重合し易くて、形成される膜の耐溶剤性や硬度を向上させる効果を奏するのでよい。さらに好ましくは、(メタ)アクリロイル基が分子内に2個以上の多官能(メタ)アクリレート化合物からなる(メタ)アクリレート系樹脂は、耐溶剤性等が向上するのでよい。例えば、かかる(メタ)アクリレート系樹脂としてはペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートや、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、エチレン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌル酸エステルトリ(メタ)アクリレート等の3官能(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の4官能以上の(メタ)アクリレート等が用いられる。
かかる高屈折率層のアクリル樹脂には、粒子の分散性を向上させるため、カルボキシル基や、リン酸基、スルホン酸基等の酸性官能基を有する(メタ)アクリレート化合物(モノマー)を使用することができる。具体的には、酸性官能基含有モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸などの不飽和カルボン酸、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、ジフェニル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のリン酸(メタ)アクリル酸エステル、2−スルホエステル(メタ)アクリレート等が用いられる。その他、アミド結合、ウレタン結合、エーテル結合などの極性を持った結合を有する(メタ)アクリレート化合物を使用することができる。さらに、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー等の、ウレタン結合を有している樹脂であれば、極性も高く粒子の分散性がよくなるので特に好ましい。
本発明でハードコート層、高屈折率層を形成する際に、硬化を進めるために開始剤を使用してもよい。該開始剤としては、塗布したアクリル樹脂を、ラジカル反応、アニオン反応、カチオン反応等による重合および/または架橋反応を開始あるいは促進せしめるものであり、従来から公知の各種光重合開始剤が使用可能である。かかる光重合開始剤としては、具体的には、ソジウムメチルジチオカーバメイトサルファイド、ジフェニルモノサルファイド、ジベンゾチアゾイルモノサルファイド及びジサルファイド等のサルファイド類や、チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン誘導体や、ヒドラゾン、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物や、ベンゼンジアゾニウム塩等のジアゾ化合物や、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾフェノン、ジメチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジルアントラキノン、t−ブチルアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−クロロアントラキノン等の芳香族カルボニル化合物や、p−ジメチルアミノ安息香酸メチル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、D−ジメチルアミノ安息香酸ブチル、p−ジエチルアミノ安息香酸イソプロピル等のジアルキルアミノ安息香酸エステルや、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物や、9−フェニルアクリジン、9−p−メトキシフェニルアクリジン、9−アセチルアミノアクリジン、ベンズアクリジン等のアクリジン誘導体や、9,10−ジメチルベンズフェナジン、9−メチルベンズフェナジン、10−メトキシベンズフェナジン等のフェナジン誘導体や、6,4’,4”−トリメトキシ−2、3−ジフェニルキノキサリン等のキノキサリン誘導体や、2,4,5−トリフェニルイミダゾイル二量体、2−ニトロフルオレン、2,4,6−トリフェニルピリリウム四弗化ホウ素塩、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、3,3’−カルボニルビスクマリン、チオミヒラーケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等を使用することができる。
かかる光重合開始剤の量は、アクリル樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは1.0〜15.0質量部の範囲で添加される。0.1質量部未満では、光重合が遅くなり、硬度及び耐擦過性を満足させるために長時間の光照射を必要とする傾向にあり、時には未硬化となり易い。一方、20質量部を超えて添加すると、塗膜の帯電防止性、耐摩耗性、耐候性等の機能が低下し易い。
また、本発明でハードコート層、高屈折率層を形成する際に、上記開始剤の、酸素阻害による感度の低下を防止するために、光重合開始剤にアミン化合物を共存させてもよい。このようなアミン化合物としては、例えば、脂肪族アミン化合物や、芳香族アミン化合物等の不揮発性のものであれば、特に限定されないが、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン等が適切である。
本発明の高屈折率層は、帯電防止性の付与を図る上で、湿度依存性および加工条件による変動が少なく、透明性が高いという利点を有するため、導電性金属酸化物微粒子を主成分として含有することが必要である。
かかる導電性金属酸化物微粒子としては、錫含有酸化アンチモン粒子(ATO)、亜鉛含有酸化アンチモン粒子、錫含有酸化インジウム粒子(ITO)、酸化亜鉛/酸化アルミニウム粒子、酸化アンチモン粒子等が好ましく使用される。
かかる導電性を構成する粒子は、平均粒子径(JIS R1626に示されるBET法により測定される球相当径(JIS Z8819−1にて定義される))が、好ましくは0.5μm以下、より好ましくは、0.001〜0.3μm、特に好ましくは0.005〜0.2μmの粒子径の粒子が好適に使用される。該平均粒子径が、この範囲を超えると生成される被膜(高屈折率層)の透明性を低下させ、この範囲未満では、該粒子が凝集し易く、生成被膜(高屈折率層)のヘイズ値が増大し、いずれの場合も、所望のヘイズ値を得ることが困難になる。
かかる導電性金属酸化物微粒子のアクリル樹脂に対する質量割合は、50質量%以上であることが、高屈折率化を達成して反射率を低下させられるために好ましく、より好ましくは60質量%以上である。
本発明の高屈折率層は、次式で示されるシロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物が含まれていることが、高屈折率層の上に低屈折率層を積層する際の密着性発現、表面の耐擦傷性向上、表面外観向上などのために必要である。
SiR (1)
(ただし、Rはフッ素が3から17のフルオロアルキル基、メチル基、エチル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基を表し、それぞれ、同一でも、異なっていても良い。Rは、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基を表し、それぞれ、同一でも、異なっていても良い。)
SiR (2)
(ただし、Rはビニル基、(メタ)アクリル基およびそれらの置換体を表す。Rはメチル基、エチル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基を表し、それぞれ、同一でも、異なっていても良い。)
式(1)のようなシロキサン化合物としては、例えば、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルメチルジメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシランや、これらの加水分解物などが好適に用いられ、特に好ましくはトリフルオロメチルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシランやこれらの加水分解物であるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
式(2)のようなシロキサン化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランや、これらの加水分解物などが好適に用いられ、特に好ましくは3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランやこれらの加水分解物であるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
上記式(1)、(2)からなる縮合体化合物は、シロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)のモル比が(1):(2)=0.5:1から20:1の範囲になることが、高屈折率層中に占める縮合体化合物含有量あたりの密着性向上効果が高くなり、表面外観改良効果が高くなるため好ましい。
また、該縮合体化合物は、JIS K2283に基づいて25℃で測定された動粘度が好ましくは40mm/s以上であることが、高屈折率層中に占める縮合体化合物含有量あたりの密着性向上効果が高くなり、表面外観改良効果が高くなるのでよい。
該縮合体化合物の高屈折率層中に占める含有量としては、0.001質量%から20質量%であることが、表面抵抗率の上昇を抑えて帯電防止性能を向上させ、表面硬度の低下を防ぐ上で必要であり、好ましくは10質量%以下である。また、該縮合体化合物の高屈折率層中に占める含有量が上記0.001〜20質量%の範囲にある場合、高屈折率層の全固形分中における導電性金属酸化物微粒子の質量割合が50質量%以上、70質量%以下の範囲であると、該縮合体化合物を含有することによる表面の耐擦傷性向上効果が顕著となり好ましい。
本発明の高屈折率層の構成成分は、以上説明したアクリル樹脂成分、導電性金属酸化物微粒子、シロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物、光重合開始剤を必須構成成分とし、更に必要に応じて、例えば、重合禁止剤や、硬化触媒、酸化防止剤、分散剤等の各種添加剤を含有してもよい。
本発明では、この高屈折率層の構成成分に、導電性の付与を目的としてポリピロールおよびポリアニリン、ポリチオフェン等の導電性ポリマー、金属アルコレートおよびキレート化合物などの有機金属化合物を、さらに含有させることができる。また、この高屈折率層の構成成分に、表面硬度の向上を目的として、コロイダルシリカ、乾式シリカ、湿式シリカ、酸化チタン等の無機粒子、コロイド状に分散したシリカ微粒子等を、さらに含有させることもできる。
本発明において、低屈折率層は、シリカ系微粒子と均質化されているシロキサンポリマーを主成分とすることが、表面の耐擦傷性、低屈折率化を両立するために必要である。
なお、ここで言う「均質化されている」とは、シリカ微粒子のシリカ成分とマトリックスのシロキサンポリマーが反応して均質化している状態を意味する。その状態は、透過型電子顕微鏡(以下、単にTEMと略称する)でシリカ微粒子とシロキサンポリマーの境界部分を観察することによって知ることができる。
すなわち、均質な状態の例を図2に、均質でない状態の例を図3および図4に示す。図2、3および4は全て、外殻によって包囲された空洞部を有するシリカ微粒子を含有する低屈折率層の断面TEM写真である。図2の低屈折率層11において、白い円状に見えているのは、シリカ微粒子の内部の空洞7である。白い円の外側は、シリカ微粒子の外殻およびシロキサン化合物である。図に示されるように両者は均質化していて、シリカ微粒子とシロキサン化合物の境界部分が観察されない。図3および図4においても、白い円状に見えているのは、シリカ微粒子の内部の空洞7である。図2の場合と異なって、図3および図4においては、白い円の外側に、それを覆うように、濃色の薄い層が存在し、さらにその外側に淡色のマトリックスが存在する。濃色の薄い層はシリカ微粒子の外殻8であり、淡色のマトリックスはシロキサン化合物9である。すなわち、両者が均質化していないため、図に示されるように、シリカ微粒子とシロキサン化合物の境界部分10が明確に観察される。つまり、均質な状態では、図2に示されるように、シリカ微粒子とシロキサン化合物の境界部分が観察されないのに対し、均質でない場合は、図3および図4に示されるように、シリカ微粒子とシロキサンポリマーの境界部分が明確に観察できる。
このような均質化されている状態となるのは、シリカ微粒子とシロキサンポリマーが結合しているためと考えられる。これにより、シロキサン系塗料中でのシリカ微粒子の分散安定性が向上し、2次凝集を抑制できる。また、被膜を形成した場合、マトリックス材料であるシロキサンポリマーとシリカ微粒子が強固に結合しているため、被膜の表面硬度が向上する。
このようなシロキサン系塗料は、シリカ微粒子の存在下、シラン化合物を溶媒中、酸触媒により、加水分解することによって、シラノール化合物を形成した後、該シラノール化合物を縮合反応させることによって得ることができる。
かかるシラン化合物としては、多官能性フッ素含有シラン化合物を含むことが低屈折率化、防汚性の点から好ましく、たとえばトリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランなどの3官能性フッ素含有シラン化合物、ヘプタデカフルオロデシルメチルジメトキシシランなどの2官能性フッ素含有シラン化合物などが好適に用いられるが、表面硬度の観点から、トリフルオロメチルメトキシシラン、トリフルオロメチルエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシランが、より好ましく用いられる。
かかる多官能性フッ素非含有シラン化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−(N,N−ジグリシジル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシシプロピルトリメトキシシランなどの3官能性シラン化合物、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメトキシシラン、オクタデシルメチルジメトキシシランなどの2官能性シラン化合物、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどの4官能性シラン化合物などが用いられ、いずれも好適に用いられるが、表面硬度の観点からビニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランが、より好ましい。
また、上述のシリカ微粒子としては、平均粒子径1nm〜200nmのシリカ系微粒子であることが、マトリックス材料と十分に結合して良好な硬度が得られる上、粒子を多く導入して生じる粒子間の空隙が多く発生し、低屈折率化を実現できることから好ましく、特に好ましくは、平均粒子径1nm〜70nmである。さらに、かかるシリカ系微粒子の中でも、内部に空洞を有する構造のものが、屈折率を低下させるために、特に好ましく使用される。
かかる内部に空洞を有するシリカ系微粒子とは、外殻によって包囲された空洞部を有するシリカ系微粒子、多数の空洞部を有する多孔質のシリカ系微粒子等が用いられ、いずれも好適に用いられる。このような例としては例えば、特許第3272111号公報に開示されている方法によって製造できる。また、該微粒子自体の屈折率は、1.20〜1.40であるのが好ましく、1.20〜1.35であるのがより好ましい。かかる屈折率の測定方法は、後述しているが、特開2001−233611公報に開示されている方法によっても測定することができる。このようなシリカ系微粒子としては、例えば特開2001−233611号公報に開示されているものや、特許第3272111号公報等の一般に市販されているものを用いることができる。
加水分解反応に利用される酸触媒としては、蟻酸、蓚酸、塩酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、リン酸、ポリリン酸、多価カルボン酸あるいはその無水物、イオン交換樹脂などの酸触媒が用いられる。特に、透明被膜の硬度を向上する観点から、蟻酸、酢酸を触媒とすることが好ましい。
かかる触媒の好ましい添加量としては、シロキサンポリマー合成時に使用される全シラン化合物含量に対して、好ましくは、0.05質量%〜10質量%、より好ましくは、0.1質量%〜5質量%である。酸触媒の量が、0.05質量%を下回ると、加水分解反応が十分進行しないことがあり。また、10質量%を越えると、加水分解反応が暴走する恐れがある。
加水分解反応において、溶剤中で反応を行うことが反応の制御が容易になることから好ましく、使用する溶剤としては、有機溶剤が好ましく、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、3―メチル―3―メトキシ―1―ブタノールなどのアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチルエーテルなどのエーテル類;メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトンなどのケトン類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;エチルアセテート、エチルセロソルブアセテート、3―メチル―3―メトキシ―1―ブタノールアセテートなどのアセテート類;トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの芳香族あるいは脂肪族炭化水素のほか、γ―ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシドなどを用いることができる。かかる溶剤の量は、シロキサンポリマー合成時使用される全シラン化合物含量に対して、50質量%〜500質量%の範囲で添加することが好ましく、より好ましくは、80質量%〜200質量%の範囲である。50質量%を下回ると、反応が暴走し、ゲル化する場合がある。一方、500質量%を越えると、加水分解が進行しない場合がある。
また、加水分解に用いられる水としては、イオン交換水が好ましい。水の量は任意に選択可能であるが、シラン1モルに対して、1.0〜4.0モルの範囲で用いるのが好ましい。
加水分解反応は、前記のシラン化合物を、溶剤中、酸触媒及び、水を添加して、室温〜55℃で行うことが好ましい。
本発明のシロキサンポリマーを得るための縮合反応の条件としては、加水分解し、シラノール化合物を得た後、そのまま、反応液を、還流下で1〜100時間行うのが好ましい。そのほかシロキサンポリマーの重合度を上げるために、再加熱もしくは塩基触媒の添加を行うことも可能である。
本発明における基材フィルムとしては、溶融製膜もしくは溶液製膜可能なフィルムが好適に用いられる。その具体例としては、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、アセテート、ポリカーボネート、アクリル系樹脂などからなるフィルムを用いることができる。これらの内、特に透明性、機械的強度、寸法安定性などに優れた熱可塑性樹脂からなるフィルムが好ましい。画像表示装置用途に用いるためには、光線透過率が高く、ヘイズ値が低いことが好ましいため、ポリエステル、アセテートおよびアクリル系樹脂より選ばれた少なくとも1種からなるフィルムが好ましい。透明性、ヘイズ値、機械特性の点から、特にポリエステルからなるフィルムが好ましく用いられる。
例えば、基材フィルムのJIS K7361−1で示される全光線透過率は好ましくは40%以上、より好ましくは60%以上である。また、かかる基材フィルムのヘイズ値は、好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下である。これら条件の両方を満たすと、画像表示装置用部材として用いたときに、鮮明性の点でさらに好ましい。また、光線透過率の上限値は99.5%程度まで、またヘイズ値の下限値は0.1%程度までが実用的な範囲である。
本発明で好ましく用いられるポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンナフタレートなどが用いられる。これらの2種以上が混合されたものであってもよい。また、これらと他のジカルボン酸成分やジオール成分が共重合されたポリエステルであってもよいが、その共重合割合は、結晶配向が完了したフィルムにおいて、その結晶化度が好ましくは25%以上、より好ましくは30%以上、さらに好ましくは35%以上となる範囲のものが好ましい。結晶化度が25%未満の場合には、寸法安定性や機械的強度が不十分となりやすい。結晶化度は、株式会社アイピーシー発行「実用分光法シリーズ(3)ラマン分光法」に記載されている方法により測定することができる。
上述したポリエステルを使用する場合には、その極限粘度(JIS K7367に従い、25℃のo−クロロフェノール中で測定したもの)は、0.4〜1.2dl/gが好ましく、より好ましくは0.5〜0.8dl/gである。極限粘度が0.4dl/gより小さいと、機械強度が不足して好ましくない。また、極限粘度がこの好適範囲を超えて大きくなっても過剰品質となるばかりか、かえってフィルム製造時の操業性を悪化させ、経済的に好ましくない場合がある。
アセテートとしては、トリアセチルセルロース等が、アクリル系樹脂としてはポリメチルメタクリレート等が用いられる。
また、本発明で用いられる基材フィルムは、2層以上の積層構造の複合体フィルムであっても良い。複合体フィルムとしては、例えば、内層部に実質的に粒子を含有せず、表層部に粒子を含有させた層を設けた複合体フィルム、内層部に粗大粒子を有し、表層部に微細粒子を含有させた複合体フィルム、および内層部が微細な気泡を含有した層を有する複合体フィルムなどが用いられる。また、上記複合体フィルムは、内層部と表層部を構成するポリマーが、化学的に異種のポリマーであっても同種のポリマーであっても良い。
本発明における基材フィルムは、フィルムの熱安定性、特に寸法安定性や機械的強度を十分なものとし、平面性を良好にする観点から、二軸延伸により結晶配向されたフィルムであることが好ましい。二軸延伸により結晶配向しているとは、未延伸すなわち結晶配向が完了する前の熱可塑性樹脂フィルムを長手方向および幅方向にそれぞれ好適には2.5〜5倍程度延伸し、その後、熱処理により結晶配向を完了させたものであり、広角X線回折で二軸配向のパターンを示すものをいう。
本発明で用いられる基材フィルムの厚みは、使用される用途に応じて適宜選択されるが、機械的強度やハンドリング性などの点から、好ましくは10〜500μm、より好ましくは20〜300μmである。
本発明の基材フィルム中には、本発明の効果を阻害しない範囲内で各種の添加剤や樹脂組成物、架橋剤などを含有しても良い。例えば酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、有機、無機の粒子、顔料、染料、帯電防止剤、核剤、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ゴム系樹脂、ワックス組成物、メラミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、メチロール化、アルキロール化された尿素系架橋剤、アクリルアミド、ポリアミド、エポキシ樹脂、イソシアネート化合物、アジリジン化合物、各種シランカップリング剤、各種チタネート系カップリング剤などを用いることができる。
これらの中でも無機の粒子、例えばシリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、アルミナゾル、カオリン、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、カーボンブラック、ゼオライト、酸化チタン、金属微粉末などを添加した場合には、易滑性、耐傷性などが向上するので特に好ましい。無機粒子の平均粒子径は、0.005〜5μmが好ましく、より好ましくは0.05〜1μm程度である。ここで言う粒子径とは、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定して得られた値である。また、平均粒子径は、50%分布粒子径とする。なお、50%分布粒子径とは粒度分布が50%のところの粒子径を指す。また、無機粒子の添加量は、基材フィルム100質量部中に、好ましくは0.05〜20質量部、より好ましくは0.1〜10質量部であるのがよい。
本発明の基材フィルムは、密着性を向上させる目的で少なくとも片面に易接着層を設けた構成であることが、易接着層上に積層された層との密着性を向上させるために好ましい。かかる易接着層は、1.52〜1.66の屈折率を有するものであることが好ましく、さらには(易接着層の屈折率)={(基材フィルムの屈折率)×(易接着層上に積層された層の屈折率)}1/2±0.02を満たすものであることが、易接着層上に積層した際に発生する干渉縞を低減させることができるので好ましい。かかる易接着層は、易接着層上に積層された層との密着性に優れ、上記屈折率を有するものであれば特に限定されるものではないが、水分散性ポリエステル系樹脂、水分散性ポリウレタン系樹脂が好ましく用いられる。また、かかる易接着層は製膜工程の途中で塗工され、製膜と同時に形成する方法が好ましく用いられ、その厚みは、好ましくは0.08〜0.20μmである。
本発明の反射防止フィルムは、ハードコート層、高屈折率層、低屈折率層の順で該基材フィルム上に積層されていることが、反射防止フィルムとして機能するために必要である。
本発明の反射防止フィルムは、可視光域で有効な反射防止効果を得るために、波長400〜700nmにおける表面反射スペクトルにおいて(1)最低反射率が0.6%以下、(2)波長400nmにおける反射率が3.5%以下、(3)波長700nmにおける反射率が3%以下という3つの条件を同時に満たすことが好ましい。なお、ここでいう反射率の測定方法については、後述で定義したとおりである。
本発明における反射防止フィルムにおいて、波長400〜700nmにおける表面反射スペクトルの最低反射率、波長400nmにおける反射率、および、波長700nmにおける反射率を前記の範囲とするためには、低屈折率層(e)および高屈折率層(f)の屈折率および厚さを、以下のように調整することが好ましい。低屈折率層(e)の屈折率(n)が1.42以下、かつ、低屈折率層(e)と高屈折率層(f)の屈折率差が0.15以上であることが好ましい。さらには、高屈折率層(f)の屈折率(n)は1.50〜1.70であることが好ましく、さらに好ましくは1.55〜1.69である。また、低屈折率層(e)の屈折率(n)は1.25〜1.42であることが好ましく、さらに好ましくは1.30〜1.38である。さらに、ハードコート層(g)の屈折率も調整することが好ましい。ハードコート層(g)の屈折率(n)は、1.45〜1.55が好ましい。ここで、低屈折率層(e)の屈折率(n)、および高屈折率層(f)の屈折率(n)は、下記式(3)および式(4)を満足することが最低反射率をより低くすることができるので好ましい。
(n)=(n)×(n1/2±0.02・・・式(3)
(n)=(n)/(n1/2±0.02・・・式(4)。
本発明の反射防止フィルムは、高屈折率層(f)および低屈折率層(e)の屈折率と厚さの積が、対象光線(通常可視光線)の波長の1/4となるようにすることが好ましい。したがって、高屈折率層(f)および低屈折率層(e)において、各層の厚さdと屈折率nの積の4倍が400〜700nmの範囲にあることが好ましく、該高屈折率層(f)および低屈折率層(e)における屈折率nと厚さdの関係は、それぞれ下記式(5)を満足する範囲内の厚さであることが、波長400〜700nmにおける表面反射スペクトルの最低反射率が0.6%以下、波長400nmにおける反射率が3.5%以下、波長700nmにおける反射率が3%以下とするために好ましい。
n・d=λ/4 ・・・式(5)
(ここで、λは可視光線の波長範囲で、通常380nm≦λ≦780nmの範囲となる。)。
本発明の積層フィルムに低反射性が付与されるためには、高屈折率層(f)の厚さは0.01〜1.0μmであることが好ましく、さらに好ましくは0.06〜0.20μmである。また、低屈折率層(e)の好ましい厚さ範囲は0.01〜1.0μmであり、さらに好ましくは0.07〜0.12μmである。高屈折率層(f)および低屈折率層(e)の厚さがこの好ましい範囲であると、容易に上記式(1)を満足することができ、低屈折率層(e)側の該フィルム表面反射率が低反射性となる。
また、高屈折率層の厚さを0.12〜0.20μmに設定し、低屈折率層塗工時に最低反射率となる波長を570nm以上になるよう塗工することにより、波長400〜700nmにおける表面反射スペクトルの最高反射率と最低反射率の差が1.8%以下とすることができる。
本発明の反射防止フィルムに所望水準の帯電防止性が付与されるためには、反射防止フィルム表面の、JIS K6911に示される方法で測定される表面抵抗率が1×1010Ω/□以下であることが好ましく、更に好ましくは5×10Ω/□以下である。
本発明の反射防止フィルムは、全光線透過率が90%以上、ヘイズが1.5%以下であることが画像表示装置とした時の画像のクリア性に優れるため好ましく、より好ましくは全光線透過率が92%以上、ヘイズが1.2%以下である。
本発明の、下記で定義する反射防止フィルムの表面の耐擦傷性は、4級以上であるのが好ましい。すなわち、かかる耐擦傷性を満足することにより、画像表示装置とした場合および工程中において、該フィルム表面に傷が入りにくくしたり、フィルム表面に付着した粉塵などを布で拭き取ったりした際に傷がつきにくくすることができ、画像の鮮明性を維持することができる効果を奏する。特に家庭用の大画面平面テレビなど、傷が付く危険性が高い用途において有効である。ここで、4級以上とは、4級又は5級であることを意味する。かかる耐擦傷性の評価方法・基準は後述する[スチールウール硬度評価]に従って測定する。
次に、本発明の反射防止フィルムの製造方法について説明する。
図1は、本発明の反射防止フィルムの好ましい態様の一例を示す模式断面図である。基材フィルム0の上に、ハードコート層3、高屈折率層2と低屈折率層1からなる反射防止層6が積層され、さらに基材フィルム0の反射防止層6と反対側の面には近赤外吸収層4、粘着層5が積層されている。
ハードコート層3、高屈折率層2、低屈折率層1を設ける方法としては、コーティングにより基材フィルム上に直接積層する方法、他の基材に形成した層を転写により基材フィルム上へ積層する方法など、いずれの方法でも差し支えないが、適性膜厚での生産安定性、コストの点からコーティングにより基材フィルム上に直接積層する方法を採用するのが好ましい。
コーティング方法としては、各種の塗布方法、例えば、リバースコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、バーコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが用いられ、いずれも好適に用いることができるが、低屈折率層の形成においては塗工精度の点からリバースコート法、特に小径グラビアロールを用いたリバースコートが好ましい。
また、ハードコート層3、高屈折率層2、低屈折率層1を塗布する際、前記成分を溶媒で分散させた塗布液を調整して塗布、乾燥・硬化させることが好ましく、このような溶媒は塗布または印刷作業性を改善するために配合するものであり、樹脂成分を溶解するものであれば、従来から公知の各種有機溶媒を使用することができる。特に、本発明においては、組成物の粘度の安定性、乾燥性の観点から沸点が60〜180℃の有機溶媒が好ましい。かかる有機溶媒としては、具体的には、例えば、メタノールや、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、tert―ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、イソプロピルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジアセチルアセトン、アセチルアセトン等が好適に用いられる。これらは単一で使用してもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
高屈折率層2形成に用いられる塗布液を調製する際、有機溶媒の量は、塗布手段や、印刷手段に応じ作業性のよい状態の粘度に組成物がなるように任意の量配合すればよいが、通常組成物の固形分濃度が60質量%以下、好ましくは、50質量%以下になる程度が適当である。
本発明の光硬化性膜形成用組成物の調製としては、任意の方法が採用可能であるが、通常樹脂成分を有機溶媒で溶解させた溶液中に導電性粒子を添加し、ペイントシェーカーや、ボールミル、サンドミル、三本ロール、アトライター、ホモミキサー等の分散機により分散させ、しかる後、光重合開始剤を添加し、均一に溶解させる方法が適当である。さらに、前記シロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物などの添加剤を加える場合、塗布直前に加えることが好ましい。
本発明におけるハードコート層3、高屈折率層2の主成分として活性線硬化型のアクリル系樹脂を用いた場合、その活性線としては、紫外線、電子線および放射線(α線、β線、γ線など)などアクリル系のビニル基を重合させる電磁波が用いられ、実用的には、紫外線が簡便であり好ましい。紫外線源としては、紫外線蛍光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯などを用いることができる。また、活性線を照射するときに、低酸素濃度下で照射を行なうと、効率よく硬化させることができる。
本発明の低屈折率層1形成に用いられる塗布液は、前記シロキサンポリマーを主成分とし、硬化剤などを加えて溶媒で希釈することが好ましく、溶剤の含有量はシロキサンポリマー合成時使用される全シラン化合物含量に対して、1300質量%〜9900質量%の範囲で添加することが好ましく、特に好ましくは、1500質量%〜6000質量%の範囲である。1300質量%を下回る及び、9900質量%を越えると、所定の膜厚の透明被膜を形成することが困難となる。
前記硬化剤としては、チタニウム系、ジルコニウム系、アルミニウム系および、マグネシウム系が用いられる。これらの中、低屈屈折率化の目的には、屈折率の低いアルミニウム系および、マグネシウム系の硬化剤が好ましい。これらの硬化剤は、金属アルコキシドにキレート化剤を反応させることにより容易に得ることができる。キレート化剤の例としては、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルメタンなどのβ−ジケトン;アセト酢酸エチル、ベンゾイル酢酸エチルなどのβ−ケト酸エステルなどを用いることができる。
かかる金属基キレート化合物の好ましい具体的な例としては、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセチルアセテートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)等のアルミニウムキレート化合物、エチルアセトアセテートマグネシウムモノイソプロピレート、マグネシウムビス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートマグネシウムモノソプロピレート、マグネシウムビス(アセチルアセトネート)等のマグネシウムキレート化合物が用いられる。これらのうち、好ましくは、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、マグネシウムビス(アセチルアセトネート)、マグネシウムビス(エチルアセトアセテート)であり、保存安定性、入手容易さを考慮すると、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)が、特に好ましい。添加される金属キレート化合物の導入量は、シロキサンポリマー合成時使用される全シラン化合物含量に対して、好ましくは0.1質量%〜10質量%であり、特に好ましくは、1質量%〜6質量%である。導入量が、0.1質量%を下回ると、硬化が不十分となり、透明被膜とした場合、硬度が低下する。一方、10質量%を越えると、硬化が十分となり、透明被膜の硬度は向上するが、屈折率の向上も見られ、好ましくない。
本発明の反射防止フィルムには、基材フィルムの反射防止層6を有する面の反対面に近赤外線吸収層4を設けることができる。近赤外線吸収層としては、近赤外線吸収色素を高分子樹脂中に分散させたもの、近赤外線吸収色素を単独で設けたものなど特に限定されず使用することが出来る。
かかる近赤外線吸収色素としては、例えば、ジイモニウム塩系化合物、含フッ素フタロシアニン系化合物、チオニッケル錯体系化合物、アミニウム系化合物、シアニン系化合物、アゾ系化合物、ポリメチン系化合物、キノン系化合物、ジフェニルメタン系化合物、トリフェニルメタン系化合物、メルカプトナフトール系化合物などが用いられ、単独または混合系のいずれも好適に使用できる。
かかる近赤外線吸収色素を高分子樹脂中に分散させた場合、高分子樹脂としては、例えば、ポリエステル系、アクリル系、セルロース系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリカーボネート、フェノール系、ウレタン系樹脂などが用いられ、いずれも好適に使用でき、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収剤を含有することが、近赤外線吸収色素の耐光性劣化を抑制するために好ましい。また、高分子樹脂100質量部に対し、1〜10質量部の近赤外線吸収色素を分散させることが好ましい。
本発明の反射防止フィルムには、基材フィルムの反射防止層6を有する面の反対面に粘着層5を設けることができる。粘着層5としては、2つの物体をその粘着作用により接着させるものであれば特に限定されない。粘着層5を形成する粘着剤としては、ゴム系、ビニル重合系、縮合重合系、熱硬化性樹脂系、シリコーン系などを用いることができる。この中で、ゴム系の粘着剤としては、ブタジエン−スチレン共重合体系(SBR)、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体系(NBR)、クロロプレン重合体系、イソブチレン−イソプレン共重合体系(ブチルゴム)などを用いることができる。ビニル重合系の粘着剤としては、アクリル樹脂系、スチレン樹脂系、酢酸ビニル−エチレン共重合体系、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系などを用いることができる。縮合重合系の粘着剤としては、ポリエステル樹脂系を用いることができる。熱硬化樹脂系の粘着剤としては、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、ホルマリン樹脂系などを用いることができる。これらの樹脂は単独で使用してもよく、また2種以上混合して使用しても良い。
さらに、粘着剤は、溶剤型粘着剤と無溶剤型粘着剤のいずれでも使用することができる。粘着層5の形成は、上記のような粘着剤を用いて、塗布等通常行なわれている技術を用いて実施される。さらに、粘着層5に着色剤を含有させても良い。これは、粘着剤に、例えば、顔料や染料などの着色剤を混合して用いることによって容易に達成される。着色剤を含有している場合、積層フィルムとして550nmでの光線透過率が40〜80%の範囲内であることが望ましい。
本発明の反射防止フィルムは、表面硬度が高く、耐擦過性を有しているため、広範な用途に使用することができる。例えば、メンブレンスイッチ、カーブミラー、バックミラー、ゴーグル、窓ガラス、ポスター、広告塔、銘板や計器のカバー、その他種々の商業ディスプレイ等の表面に適用することもできる。特に、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極線管表示装置(CRT)、ポータブルデジタルアシスタント(PDA)などの画像表示部材について、粘着層または接着剤層を介して、画像表示面および/またはその前面板の表面に貼着して画像表示装置とすることができる。
[特性の測定方法および効果の評価方法]
本発明における特性の測定方法および効果の評価方法は、次のとおり定義する。
(1)耐擦傷性;スチールウール硬度評価
耐擦傷性は、反射防止フィルムの反射防止面を#0000のスチールウールに1000gの荷重をかけて、ストローク幅10cm、速度30mm/secで10往復摩擦した後、表面を目視で観察し、傷の付き方を次の5段階で評価した。
5級:傷が全く付かない
4級:傷が1本以上5本以下
3級:傷が6本以上10本以下
2級:傷が11本以上
1級:全面に無数の傷
家庭で使用される画像表示装置用の場合、4級、5級のいずれかであれば合格レベルである。
(2)全光線透過率およびヘイズ測定
JIS K 7105に基づき、日本電色工業(株)製濁度計NDH 2000を用いて測定を行った。全光線透過率は90%以上、ヘイズ値は1.5%以下であることが望ましい。
(3)表面抵抗率(帯電防止性)評価
反射防止フィルムを100mm×100mmの正方形にサンプリングし、JIS C2151記載の条件で前処理し、前処理と同様の温湿度条件下において、三菱油化(株)製のHIRESTA UP(MCP−HT450:JIS K6911準拠)を用いて表面抵抗率の測定を行なった。
家庭で使用される画像表示装置用の場合、十分な帯電防止性を示すには1×1010Ω/□以下が合格レベルである。
(4)反射率測定
測定面(反射防止層を設けた側の面)の反対側表面を60℃光沢度(JIS Z 8741)が10以下になるように320〜400番の耐水サンドペーパーで均一に粗面化した後、可視光線透過率が5%以下となるように黒色塗料を塗布して着色した。測定面を島津製作所製の分光光度計(UV−3150)にて、測定面から5度の入射角で、波長領域380nm〜800nmにおける絶対反射スペクトルを測定し、波長400nmおよび700nmでの反射率および400nm〜700nmの領域での最低の反射率を求めた。なお、測定した反射スペクトルにうねりのある場合は、うねりの山(極大点)と谷(極小点)の中間地点を結んでいった曲線からそれぞれの反射率を求めた。最低反射率は値が低いほど反射防止機能が高く良好であり、0.6%以下が好ましい。400nm、700nmでの反射率はそれぞれ、3.5%、3.0%以下であることが好ましい。
(5)屈折率測定
シリコンウエハー上にスピンコーターにて形成された塗膜について、25℃の温度条件下で位相差測定装置(ニコン(株)製:NPDM−1000)で633nmの屈折率を測定した。
(6)高屈折率層の膜厚測定
反射防止フィルムに関して、厚み方向にスライスした超薄切片をサンプリングし、10万倍の断面TEM写真撮影を行い、ハードコート層側界面から低屈折率層側界面までの距離を求めて高屈折率層の膜厚とした。
次に、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。
(低屈折率層塗料の調製)
一次粒子径50nmの外殻を有する多孔質シリカ粒子144質量部、イソプロピルアルコール560質量部からなるシリカスラリーを準備し、メチルトリメトキシシラン219質量部、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン158質量部、上述シリカスラリー704質量部、ポリプロピレングリコールモノエチルエーテル713質量部を攪拌混合し、燐酸1質量部と水130質量部を配合して、30℃±10℃で攪拌しながら60分加水分解し、さらに温度を80℃±5℃に上げて60分攪拌しながら重合し、シリカ粒子含有ポリマーを得た。
次に、このシリカ粒子含有ポリマー1200質量部、イソプロピルアルコール5244質量部を攪拌混合した後、硬化触媒としてアセトキシアルミニウムを15質量部添加して再度攪拌混合し、屈折率1.35の塗料を調整した。
(シロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物−1の調製)
シロキサン化合物(1)としてメチルトリメトキシシラン54.5g、シロキサン化合物(2)として3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン93.7g(シロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)のモル比=1:1)、メタノール51.3gを攪拌混合し、0℃±5℃で蟻酸と水の混合物(蟻酸0.96g、水28.8g:配合済み)を15分かけて滴下し、さらに30分間0℃±5℃で攪拌して加水分解した後、熱媒温度を90℃±5℃に上げて(溶媒還流状態)240分攪拌しながら重合した。さらに40℃まで冷却後、40℃で溶媒・水を減圧状態で留去(3時間)して重合度を上げ、動粘度が80mm/s(25℃)の縮合体化合物を得た。
(シロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物−2の調製)
シロキサン化合物(2)として3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを99.4gを用いること(シロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)のモル比=1:1)以外は、上記の(シロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物−1の調製)と同様の方法で合成し、動粘度が75mm/s(25℃)の縮合体化合物を得た。
(シロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物−3の調製)
加水分解後の加熱攪拌(90℃±5℃、溶媒還流状態)時間が90分であること以外は(シロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物−1の調製)と全く同様の方法で合成を行い、動粘度が35mm/s(25℃)の縮合体化合物を得た。
(他のシロキサン化合物からなる縮合体化合物−1の調製)
シロキサン化合物(2)の代わりに他のシロキサン化合物である3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン94.5g(シロキサン化合物(1)と3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランのモル比=1:1)、を用いる以外は上記の(シロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物−1の調製)と同様の方法で合成し、動粘度が95m/s(25℃)の縮合体化合物を得た。
(実施例1)
市販の光学用易接着ポリエステルフィルム(東レ製 ルミラー(登録商標)QT63、厚み100μm)の易接着面に、多官能アクリル系樹脂を含む塗料(固形分50%)(JSR(株)製、KZ7224)を小径グラビアコーターを用いて塗工し、100℃で乾燥後、紫外線400mJ/cmを照射して塗工層を硬化させ、厚さ約3.5μmのハードコート層を設けた。次にこのハードコート層上に、全固形分中80質量%を平均粒径約10nmのアンチモン含有酸化亜鉛微粒子が占め、他に多官能アクリレートを含む塗料(屈折率1.63、固形分濃度10質量%)と前記(シロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物−1の調製)で得られた縮合体化合物を質量比490:1で混合(高屈折率層に含まれるシロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物が2質量%)し、攪拌した塗布液を小径グラビアコーターで塗工し、90℃で乾燥後、紫外線400mJ/cmを照射して硬化させ、厚み約0.1μmの高屈折率層を設けた。次に、この高屈折率層上に、前記(低屈折率層塗料の調整)で調整した塗料を小径グラビアコーターで塗工し、130℃で乾燥、硬化して、厚さ約0.1μmの低屈折率層を設けて反射防止フィルムを製造した。得られた反射防止フィルムの評価結果を表2に示す。
表2から明らかなように、全ての特性で非常に良好な値を示し、干渉ムラなども非常に少なく表面外観上も非常に良好であった。
(実施例2)
高屈折率層に関して、高屈折率層中に含まれるシロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物が、(シロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物−2の調製)で得られたものを使用すること以外は、実施例1と同様の方法で反射防止フィルムを製造した。得られた反射防止フィルムの評価結果を表2に示す。
表2から明らかなように、全光線透過率、ヘイズ、表面抵抗率、波長400〜700nmにおける最低反射率、波長400nm、700nmでの反射率とも非常に良好な値を示し、耐擦傷性も合格レベルに達した。干渉ムラなどが非常に少なく表面外観上も非常に良好であった。
(実施例3)
高屈折率層に関して、高屈折率層中に含まれるシロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物が、(シロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物−3の調製)で得られたものを使用すること以外は、実施例1と同様の方法で反射防止フィルムを製造した。得られた反射防止フィルムの評価結果を表2に示す。
表2から明らかなように、全光線透過率、ヘイズ、表面抵抗率、波長400〜700nmにおける最低反射率、波長400nm、700nmでの反射率とも非常に良好な値を示し、耐擦傷性も合格レベルに達した。干渉ムラなど少なく表面外観上もかなり良好であった。
(実施例4)
高屈折率層に関して、全固形分中80質量%を平均粒径約10nmのアンチモン含有酸化亜鉛微粒子が占め、他に多官能アクリレートを含む塗料(屈折率1.63、固形分濃度10質量%)と(シロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物−1の調製)で得られた縮合体化合物を質量比90:1で混合(高屈折率層に含まれるシロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物が10質量%)して使用すること以外は、実施例1と同様の方法で反射防止フィルムを製造した。得られた反射防止フィルムの評価結果を表2に示す。
表2から明らかなように、非常に良好な耐擦傷性を示し、全光線透過率、ヘイズ、表面抵抗率、波長400〜700nmにおける最低反射率、波長400nm、700nmでの反射率も良好な値を示した。干渉ムラなどが非常に少なく表面外観上も非常に良好であった。
(実施例5)
高屈折率層に関して、塗工時に塗料濃度を1.5倍にして膜厚を約1.5倍にすること以外は、実施例1と同様の方法で反射防止フィルムを製造した。得られた反射防止フィルムの評価結果を表2に示す。
表2から明らかなように、非常に良好な耐擦傷性を示し、全光線透過率、ヘイズ、表面抵抗率、波長400〜700nmにおける最低反射率、波長400nm、700nmでの反射率も良好な値を示した。干渉ムラなどが非常に少なく表面外観上も非常に良好であった。また、最高反射率と最低反射率の差が小さく、反射色の色調がニュートラルとなる特徴が生じた。
(実施例6)
高屈折率層に関して、高屈折率層の全固形分中におけるアンチモン含有酸化亜鉛微粒子の比率が60質量%である塗料(屈折率1.60、固形分濃度10質量%)を用いること以外は、実施例1と同様の方法で反射防止フィルムを製造した。得られた反射防止フィルムの評価結果を表2に示す。
表2から明らかなように、非常に良好な耐擦傷性、全光線透過率、ヘイズを示し、波長400〜700nmにおける最低反射率、波長400nm、700nmでの反射率も良好な値を示した。表面抵抗率はやや高めだが、実使用上問題のないレベルである。干渉ムラなどが非常に少なく表面外観上も非常に良好であった。また、最高反射率と最低反射率の差が小さく、反射色の色調がニュートラルとなる特徴が生じた。
(比較例1)
高屈折率層に関して、高屈折率層中に含まれるシロキサン化合物からなる縮合体化合物が、(他のシロキサン化合物からなる縮合体化合物−1の調製)で得られたものを使用すること以外は、実施例1と同様の方法で反射防止フィルムを製造した。得られた反射防止フィルムの評価結果を表2に示す。
表2から明らかなように、反射率特性など良好な値を示す特性が一部あるものの、耐擦傷性、全光線透過率、ヘイズ、表面抵抗率が不満足なレベルに留まった。
(比較例2)
高屈折率層に関して、全固形分中80質量%を平均粒径約10nmのアンチモン含有酸化亜鉛微粒子が占め、他に多官能アクリレートを含む塗料(屈折率1.63、固形分濃度10質量%)と前記(シロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物−1の調製)で得られた縮合体化合物を質量比23.3:1で混合(高屈折率層に含まれるシロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物が30質量%)して使用すること以外は、実施例1と同様の方法で反射防止フィルムを製造した。得られた反射防止フィルムの評価結果を表2に示す。
表2から明らかなように、耐擦傷性が合格レベルに達しない他、表面抵抗率が極めて悪く帯電防止性能が全く望めないため、使用に適さないものとなった。
(比較例3)
高屈折率層に関して、シロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物を加えないこと以外は実施例1と同様の方法で反射防止フィルムを製造した。得られた反射防止フィルムの評価結果を表2に示す。
表2から明らかなように、耐擦傷性以外は良好な水準に達しているが、耐擦傷性が実用にならないレベルであり、使用に適さないものとなった。
(比較例4)
高屈折率層に関して、塗工時に塗料濃度を1.5倍にして膜厚を約1.5倍にすること以外は比較例3と同様の方法で反射防止フィルムを製造した。得られた反射防止フィルムの評価結果を表2に示す。
表2から明らかなように、耐擦傷性以外は良好な水準に達しているが、耐擦傷性が実用にならないレベルであり、使用に適さないものとなった。ただし、最高反射率と最低反射率の差が小さく、反射色の色調がニュートラルとなる特徴が生じた。
(比較例5)
低屈折率層に関して、含フッ素系共重合体(フルオロオレフィン/ビニルエーテル共重合体)を含む塗料(JSR(株)製、JN−7215:屈折率1.42)を使用し、150℃で乾燥、硬化させること以外は、実施例1と同様の方法で反射防止フィルムを製造した。得られた反射防止フィルムの評価結果を表2に示す。
表2から明らかなように、良好な値を示す特性も一部にあるものの、耐擦傷性が全く実用にならないレベルであり、最低反射率も高く使用に適さないものとなった。
(比較例6)
高屈折率層に関して、シロキサン化合物(1)とシロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物を加えないこと以外は実施例6と同様の方法で反射防止フィルムを製造した。得られた反射防止フィルムの評価結果を表2に示す。
表2から明らかなように、耐擦傷性以外は良好な水準に達しているが、耐擦傷性が全く実用にならないレベルであり、使用に適さないものとなった。
(実施例7)
実施例1で得られた反射防止フィルムの、反射防止層6を設けていない面に、2種の近赤外線吸収色素(ジイモニウム塩系:日本化薬(株)製IRG−022、フタロシアニン系:(株)日本触媒製イーエクスカラー810K)それぞれ1.9質量%、1.0質量%と、アクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製ダイヤナールBR−80)97.1質量%を混合したものを用いて近赤外線吸収層を設けた。さらに、この近赤外線吸収層上に、波長595nmに吸収極大を有する色素と白色光の色度を補正する色素を粘着剤AGR−100(日本化薬(株)製)に混合して粘着層を設け、ガラスと貼り合わせた後に1000mJ/cmの紫外線照射量で硬化させ、プラズマディスプレイ用前面保護板を得た。
(実施例8)
プラズマディスプレイパネルの前面に、実施例12のプラズマディスプレイパネル用前面保護板をセットした。反射が少なく、かつ反射色がニュートラルな色調のプラズマディスプレイが得られた。
本発明によれば、反射率が極めて低く、良好な光線透過率、帯電防止性を有し、表面の耐擦傷性が特に優れるため、例えば、プラズマディスプレイや液晶テレビのような大画面の平面テレビ、特に表面に傷がつく危険性が高い家庭用の大画面平面テレビの前面に適用される反射防止フィルムとして好適である。
本発明の反射防止フィルムの一例を示す断面を模式的に表した断面図である。 本発明の反射防止フィルムの低屈折率層を倍率20万倍に拡大したTEM写真である。 シリカ系微粒子と均質化していないシロキサンポリマーを主成分とする低屈折率層を倍率20万倍に拡大したTEM写真である。 シリカ系微粒子と均質化していないシロキサンポリマーを主成分とする低屈折率層の別の例を示す、倍率20万倍に拡大したTEM写真である。
符号の説明
0:基材フィルム
1:低屈折率層
2:高屈折率層
3:ハードコート層
4:近赤外線吸収層
5:粘着層
6:反射防止層
7:シリカ系微粒子の内部の空洞
8:シリカ系微粒子の外殻
9:シロキサンポリマー
10:境界
11:低屈折率層

Claims (10)

  1. 基材フィルムの少なくとも片面に、ハードコート層、アクリル系樹脂および導電性金属酸化物微粒子を主成分とする高屈折率層および、シリカ系微粒子と均質化されているシロキサンポリマーを主成分とする低屈折率層の少なくとも3層が、ハードコート層、高屈折率層、低屈折率層の順で、該基材フィルム上に積層されている反射防止フィルムであって、下記シロキサン化合物(1)と下記シロキサン化合物(2)からなる縮合体化合物が、該高屈折率層中に、該高屈折率層に対して0.001〜20質量%含まれている反射防止フィルム。
    SiR (1)
    (ただし、Rはフッ素が3から17のフルオロアルキル基、メチル基、エチル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基を表し、それぞれ、同一でも、異なっていても良い。Rは、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基を表し、それぞれ、同一でも、異なっていても良い。)
    SiR (2)
    (ただし、Rはビニル基、(メタ)アクリル基およびそれらの置換体を表す。Rはメチル基、エチル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基を表し、それぞれ、同一でも、異なっていても良い。)
  2. 前記縮合体化合物を構成する前記シロキサン化合物(1)と前記シロキサン化合物(2)のモル比(シロキサン化合物(1):シロキサン化合物(2))が0.5:1〜20:1である請求項1に記載の反射防止フィルム。
  3. 前記縮合体化合物のJIS K2283に基づいて25℃で測定される動粘度が40mm/s(25℃)以上である請求項1または2に記載の反射防止フィルム。
  4. 前記シリカ系微粒子が、内部に空洞を有するものである請求項1〜3のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  5. 前記シロキサンポリマーが、多官能性フッ素含有シラン化合物を含む請求項1〜4のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  6. 該反射防止フィルムの本文で定義する表面の耐擦傷性が、4級以上である請求項1〜5のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  7. 該反射防止フィルムの波長400〜700nmにおける表面反射スペクトルが次の3条件を全て満たす請求項1〜6にいずれかに記載の反射防止フィルム。
    (1)最低反射率が0.6%以下;
    (2)波長400nmにおける反射率が3.5%以下;
    (3)波長700nmにおける反射率が3%以下。
  8. 該反射防止フィルムの波長400〜700nmにおける表面反射スペクトルにおいて、最高反射率と最低反射率の差が1.8%以下である請求項1〜7のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  9. 前記基材フィルムが、ポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂およびアクリル系樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種からなるものである請求項1〜8のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の反射防止フィルムが、画像表示面または前面板の表面に貼着されて画像表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110072925A (zh) * 2016-12-13 2019-07-30 三星Sdi株式会社 窗膜、其制造方法以及包括该窗膜的显示装置

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