JP2007108428A - 転写定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】像担持体の熱を良好に除去し、記録媒体を良好に加熱することのできる転写定着装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】第2転写ニップ52通過後の中間転写ベルト2の駆動ローラ9に巻き付いている部分に、熱移動ベルト13を接触させる。また、熱移動ベルト13を、転写定着ニップへ移動中の転写紙と接触させる。これにより、第2転写ニップ52通過後の中間転写ベルト2の熱が熱移動ベルトに伝導し、中間転写ベルト2が冷却される。熱移動ベルトに伝導した熱は、移動中の転写紙に伝導され、転写紙が予備加熱される。
【選択図】図1

Description

本発明は、感光体や中間転写体などの像担持体に形成された可視像を加熱しながら記録媒体に転写及び定着せしめる転写定着装置に関するものである。また、かかる転写定着装置を用いるプリンタ、ファクシミリ、複写機などの画像形成装置に関するものである。
従来、像担持体に形成した像形成物質たるトナーにより形成されたトナー像を転写紙等の記録媒体に静電的転写した後、その記録媒体を定着装置内に送り込んでトナー像を記録媒体に熱により定着せしめる画像形成装置が知られている。
一方、像担持体に形成したトナー像を軟化または溶融させて転写紙等の記録媒体に転写処理と定着処理とをほぼ同時に行う転写定着装置も知られている。この種の転写定着装置は、互いに表面を当接させながら無端移動させる第1ニップ形成部材及び第2ニップ形成部材と、トナー像を熱エネルギーを付与する加熱手段とを有している。そして、中間転写体などの像担持体に担持されたトナー像を第1ニップ形成部材の表面に転写した後、そのトナー像を加熱手段によって軟化または溶融させて、2つの表面無端移動体の当接部である転写定着ニップに進入させる。また、この進入と同期するように転写定着ニップ内に記録媒体を送り込む。そして、送り込んだ記録媒体に対し、第1ニップ形成部材の表面のトナー像を転写しながら定着せしめる。かかる構成では、軟化または溶融したトナーを記録媒体に付着させることで、トナー像を記録媒体に転写している。
トナー像を静電的に転写する方式では記録媒体の種類によって最適な転写条件が異なり、また設置環境の影響を受けやすいため、転写不良が生じやすく、転写不良によって画像品質が劣化することがある。一方、転写定着装置であれば非静電的に転写が行われるので、記録媒体への転写時の画像品質の劣化は生じにくくなる。また、記録媒体に対するトナー像の転写処理と定着処理とをほぼ同時に行うので、記録媒体にトナー像を転写した以降は、そのトナー像を定着せしめた状態で記録媒体を搬送するようになる。よって、未定着のトナー像を案内板などに擦って乱してしまうといった事態も回避することができる。さらに、かかる構成においては、像担持体から第1ニップ形成部材に転写されて、転写定着ニップに進入するまで間に、トナー像を加熱して軟化または溶融させることができる。従って、定着ニップに進入した時点でトナー像を軟化または溶融させるもの比べて、トナーを軟化または溶融させるための加熱時間を長く取ることができる。よって、比較的低温でもトナーを軟化または溶融させることができ、省エネルギー化を実現することができる。
上記転写定着装置においては、第1ニップ形成部材上のトナー像を加熱手段で加熱するときに、第1ニップ形成部材も加熱されてしまう。この第1ニップ形成部材の熱が第1ニップ形成部材と接触して第1ニップ部を形成している像担持体にも伝導して、像担持体が加熱されてしまう。像担持体が加熱されて、像担持体の温度が上がってしまうと、像担持体に担持されたトナーが軟化または溶融してしまい、像担持体に固着してしまうなどの不具合が生じたり、像担持体の周囲の部材が像担持担体の熱によって熱劣化したりしてしまう。
特許文献1には、像担持体と第1ニップ形成部材とが接触する第1ニップ部通過後の像担持体を冷却するための冷却ローラを設け、冷却ローラを像担持体の表面と、転写定着ニップへ搬送中の転写紙との両方に接触させる転写定着装置が記載されている。かかる構成では、冷却ローラによって像担持体が冷却されるので、像担持体の温度上昇を抑制することができ、像担持体に担持されたトナーが軟化または溶融してしまうのなどの不具合を抑制することができる。また、冷却ローラによって除去された像担持体の熱は、転写定着ニップへ搬送中の記録媒体に移動される。これにより、記録媒体が冷却ローラによって予備加熱され、転写定着ニップで第1ニップ形成部材の熱が記録媒体に奪われてしまうのを抑制することができる。よって、記録媒体通過後に、第1ニップ形成部材を所定の温度に戻すための熱量が少なくなり、省エネルギー化を図ることができる。
特開2004−145260号公報(図55)
しかしながら、特許文献1の転写定着装置は、像担持体の熱を記録媒体に移動させる熱移動手段がローラ状であるので、像担持体および転写紙との接触面積が小さい。このため、像担持体の冷却効率および記録媒体への熱伝導効率が悪い。その結果、像担持体を十分に冷却することができず、トナーの固着などを十分に抑制することができなかった。また、記録媒体を十分に予備加熱することができず、転写定着ニップで第1ニップ形成部材の熱が記録媒体に奪われてしまうのを抑制する効果を十分に得ることができなかった。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、像担持体の熱を良好に除去し、記録媒体を良好に加熱することのできる転写定着装置および画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、像担持体と、該像担持体と対向して第1ニップ部を形成する第1ニップ形成部材とを有し、該像担持体上に形成された粉体粒子状の像形成物質に熱エネルギーを付与しながら第1ニップ部で該像形成物質を記録媒体に転写定着を行う、または、該第1ニップ形成部材を無端移動する回転体とし、該第1ニップ形成部材と対向して第2ニップ部を形成する第2ニップ形成部材を設け、該像担持体上に形成された粉体粒子状の像形成物質を該第1ニップ形成部材に転写し、該該第1ニップ形成部材に転写された像形成物質に熱エネルギーを付与しながら第2ニップ部で該像形成物質を記録媒体に転写定着を行う転写定着装置において、像形成物質転写後の該像担持体の熱を該第1ニップ部または第2ニップ部通過前の記録媒体に移動させる熱移動手段を有し、該熱移動手段を複数のローラに張架された無端ベルトで構成し、該無端ベルトの一部を該像形成物質転写後の像担持体に接触させ、且つ、該無端ベルトの他の一部を該転写定着ニップ部通過前の記録媒体搬送経路上に設け、該第1ニップ部または第2ニップ部へ移動中の記録媒体に接触させたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、像担持体と、該像担持体と対向して第1ニップ部を形成する第1ニップ形成部材とを有し、該像担持体上に形成された粉体粒子状の像形成物質に熱エネルギーを付与しながら第1ニップ部で該像形成物質を記録媒体に転写定着を行う、または、該第1ニップ形成部材を無端移動する回転体とし、該第1ニップ形成部材と対向して第2ニップ部を形成する第2ニップ形成部材を設け、該像担持体上に形成された粉体粒子状の像形成物質を該第1ニップ形成部材に転写し、該該第1ニップ形成部材に転写された像形成物質に熱エネルギーを付与しながら第2ニップ部で該像形成物質を記録媒体に転写定着を行う転写定着装置において、像形成物質転写後の該像担持体の熱を第1ニップ部または第2ニップ部通過前の記録媒体に移動させる熱移動手段を有し、該熱移動手段を気流発生手段で構成し、像形成物質転写後の該像担持体周囲の空気を該第1ニップ部または第2ニップ部通過前の記録媒体に吹き付けるように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、像担持体と、該像担持体と対向して第1ニップ部を形成し無端移動する第1ニップ形成部材と、該第1ニップ形成部材と対向して第2ニップ部を形成する第2ニップ形成部材とを備え、該像担持体上に形成された粉体粒子状の像形成物質を該第1ニップ形成部材に転写し、該該第1ニップ形成部材に転写された像形成物質に熱エネルギーを付与しながら第2ニップ部で該像形成物質を記録媒体に転写定着を行う転写定着装置において、像形成物質転写後の該像担持体の熱を該第2ニップ部通過前の記録媒体に移動させる熱移動手段を有し、該熱移動手段を複数のヒートパイプで構成し、各ヒートパイプの一端を該像担持体に対向させ、他端を第2ニップ部通過前の記録媒体の周囲に配置したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、複数の張架ローラに張架され無端移動する像担持体ベルトと、複数の張架ローラのうちの一つと対向して第1ニップ部を形成する第1ニップ形成部材とを有し、該像担持体ベルト上に形成された粉体粒子状の像形成物質に熱エネルギーを付与しながら第1ニップ部で該像形成物質を記録媒体に転写定着を行う、または、該第1ニップ形成部材を無端移動する回転体とし、該第1ニップ形成部材と対向して第2ニップ部を形成する第2ニップ形成部材を設け、該像担持体ベルト上に形成された粉体粒子状の像形成物質を該第1ニップ形成部材に転写し、該該第1ニップ形成部材に転写された像形成物質に熱エネルギーを付与しながら第2ニップ部で該像形成物質を記録媒体に転写定着を行う転写定着装置において、像形成物質転写後の該像担持体ベルトの熱を該第1ニップ部または第2ニップ部通過前の記録媒体に移動させる熱移動手段を有し、該熱移動手段を像形成物質転写後の像担持体ベルトの該第1ニップ部形成部材と第1ニップ部を形成する張架ローラに巻き付いている部分に対向させたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の転写定着装置において、上記熱移動手段を回転体で構成し、上記像形成物質転写後の像担持体ベルトの上記第1ニップ部形成部材と第1ニップ部を形成する張架ローラに巻き付いている部分に該回転体の一部を接触させ、且つ、上記第1ニップ部または上記第2ニップ部通過前の記録媒体搬送経路上に設け、該第1ニップ部または該第2ニップ部へ移動中の記録媒体に該回転体の他の一部を接触させたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5の転写定着装置において、上記回転体を、複数のローラに張架された無端ベルトとしたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1、5または6の転写定着装置において、上記回転体または無端ベルトの表面をクリーニングするクリーニング部材を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項7の転写定着装置において、上記熱移動手段を複数のヒートパイプで構成し、各ヒートパイプの一端を上記像形成物質転写後の像担持体ベルトの第1ニップ部形成部材と第1ニップ部を形成する張架ローラに巻き付いている部分と対向させたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項3または8の転写定着装置において、上記各ヒートパイプの他端を上記第1ニップ部または上記第2ニップ部通過前の記録媒体搬送経路上に設け、該第1ニップ部または該第2ニップ部へ移動中の記録媒体に接触させたことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項1、3、4、5、6、7または9の転写定着装置において、上記熱移動手段と対向して用紙ニップを形成し、上記第1ニップ部または上記第2ニップ部へ移動中の記録媒体を搬送保持する保持部材を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10の転写定着装置において、上記保持部材が、断熱性を有することを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項10または11の転写定着装置において、上記保持部材と熱移動手段とでなす用紙ニップの面圧を、上記記録媒体に像形成物質を転写定着するためのニップ部の面圧よりも低くしたことを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項4の転写定着装置において、上記熱移動手段を気流発生手段で構成し、像形成物質転写後の像担持体ベルトの第1ニップ部形成部材と第1ニップ部を形成する張架ローラに巻き付いている部分の周囲の空気を上記第1ニップ部または上記第2ニップ部通過前の記録媒体に吹き付けることを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項2または13の転写定着装置において、上記第1ニップ部または上記第2ニップ部へ移動中の記録媒体に空気を吹き付けることを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項2、3、7または13の転写定着装置において、上記記録媒体を載置する記録媒体載置部を備え、上記熱移動手段は、該記録媒体載置部に載置された記録媒体に像形成物質転写後の像担持体の熱を移動させることを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、請求項1乃至15いずれかの転写定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
請求項1、7、8、10、11、12または16の発明によれば、熱移動手段を複数のローラに張架された無端ベルトで構成している。無端ベルトは、張架するローラの配置関係で、軸方向断面の形状をかえることができる。従って、ローラの配置関係によって、無端ベルトと像担持体との接触面積が、像形成物質転写後の像担持体の熱が無端ベルトに十分に伝導される接触面積となるように、像担持体に無端ベルトを接触させるようにすることができる。これにより、像形成物質転写後の像担持体の熱が無端ベルトに移動して、像担持体を良好に冷却させることができる。その結果、像担持体上の像形成物質が像担持体の熱で軟化または溶融して像担持体に固着してしまうのを抑制することができる。また、像担持体の熱で像担持体の周辺の部材が加熱されて熱劣化するのを抑制することができる。また、ローラの配置関係によって、第1ニップ部または第2ニップ部へ移動中の記録媒体と無端ベルトとの接触面積が、無端ベルトの熱を第1ニップ部または第2ニップ部へ移動中の記録媒体に十分に伝導することができる接触面積となるように無端ベルトを記録媒体に接触させることができる。これにより、像形成物質が転写定着される前の記録媒体を良好に予備加熱することができ、転写定着時に記録媒体に奪われる熱量を少なくすることができる。その結果、転写定着が行われるニップ部の温度低下を抑えることができ、転写定着が行われるニップ部の温度を所定の温度に戻すための熱量が少なくて済み、省エネルギー化することができる。また、無端ベルトが記録媒体によって十分に冷やされるので、経時に渡り無端ベルトの温度上昇を抑えることができる。その結果、像形成物質転写後の像担持体を経時に渡って、良好に冷却することができる。
また、請求項2、14または15の発明によれば、熱移動手段を気流発生手段として、像形成物質転写後の像担持体の熱で加熱された像形成物質転写後の像担持体の周囲の空気を転写定着が行われる前の記録媒体に吹き付けている。これにより、像形成物質転写後の像担持体の周囲には、加熱されてない空気が流れ込むようになり、像担持体の熱が空気に良好に放出することができ、像担持体を良好に冷却することができる。また、像担持体により加熱された空気が、像形成物質が転写定着される前の記録媒体に当たることで、記録媒体が予備加熱される。その結果、転写定着時に記録媒体に奪われる熱量を少なくすることができ、転写定着が行われるニップ部の温度低下を抑えることができる。よって、転写定着が行われるニップ部の温度を所定の温度に戻すための熱量が少なくて済み、省エネルギー化することができる。また、像担持体と非接触で像担持体を冷却することができるので、像担持体の摩耗の進行を抑制することができ、像担持体の寿命を延ばすことができる。
また、請求項3または9の発明によれば、熱移動手段を複数のヒートパイプで構成し、各ヒートパイプの一端を該像担持体に対向させている。このように、複数のヒートパイプで像担持体の熱を除去するので、像担持体を良好に冷却することができる。また、像担持体の熱は、各ヒートパイプによって、第2ニップ部通過前の記録媒体の周囲に配置した他端へ移動する。各ヒートパイプの他端に移動した熱が記録媒体に移動して、第2ニップ部通過前の記録媒体が予備加熱される。これにより、転写定着時に記録媒体に奪われる熱量を少なくすることができ、転写定着が行われるニップ部の温度低下を抑えることができる。よって、転写定着が行われるニップ部の温度を所定の温度に戻すための熱量が少なくて済み、省エネルギー化することができる。
また、請求項4、5、6または13の発明によれば、像形成物質転写後の像担持体ベルトの第1ニップ部形成部材と第1ニップ部を形成する張架ローラに巻き付いている部分に熱移動手段を対向させている。これにより、第1ニップ部で加熱された像担持ベルトの熱を直ぐに除去することができ、像担持体ベルトが長時間高温となることがない。その結果、像担持体の熱劣化を抑制することができる。また、第1ニップ部で加熱された像担持ベルトの熱を直ぐに除去するので、像担持体ベルトが熱移動手段によって熱が除去されるまでの間、像担持体ベルトの熱で像担持体ベルトの周辺の部材が加熱されることがない。よって、像担持体ベルトの周辺の部材の熱劣化を抑制することができる。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の第1実施形態について説明する。
まず、本プリンタの基本的な構成について説明する。図1は、本プリンタを示す概略構成図である。同図において、このプリンタは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、M、C、Bと記す)のトナー像を生成するための4つのプロセスユニット1Y,M,C,Bを備えている。これらは、画像形成物質として、互いに異なる色のY,M,C,Bトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。
トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤とからなっている。また、トナーには、酸価5以下の脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス、モンタン系エステルワックス、酸価10〜30の酸化ライスワックス、合成エステルワックスからなる群より少なくとも1種のワックスが含有されており、平均分散粒径が0.1〜1.0[μm]になっている。さらに、トナーの重量平均粒径(D4 )は2.5 〜5.0[μm]、平均円形度が0 .95 〜0 .99の形状で、前記結着樹脂は高化式フロ−テスタ−における1/2流出温度が110〜145[℃]のポリエステル樹脂を主成分としている。これにより、転写部での離型性を向上し、また、静電転写時の帯電のバラツキをおさえることができ、トナーの散り等の画質劣化を防止できる。また、ポリエステル樹脂を主成分にすることで、トナーの定着温度を低温化することができ、省エネ化が可能になる。。
Yトナー像を生成するためのプロセスユニット6Yを例にすると、ドラム状の感光体3Y、ドラムクリーニング装置8Y、帯電装置4Y、現像装置6Y等を備えている。感光体1Yは、ドラム状の金属素管に感光層が被覆されたもので、図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動される。感光体3Yは、ドラム状ではなく、ベルト状のものであってもよい。帯電装置4Yは、図示しない帯電バイアス電源によって帯電バイアスが印加される帯電ローラを感光体3Yに当接又は近接せしめながら回転駆動しており、帯電ローラからの放電によって感光体3Yの表面を一様に帯電せしめる。帯電ローラに代えて、帯電ブラシを感光体3Yに当接又は近接せしめるものでもよい。また、コロナチャージによって感光体3Yの表面を一様帯電せしめるものでもよい。一様帯電せしめられた感光体3Yの表面は、後述する光書込ユニット5Yの発するレーザ光によって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。このYの静電潜像は、Yトナーを用いる現像装置6YによってYトナー像に現像される。そして、後述する中間転写ベルト2上に中間転写される。ドラムクリーニング装置8Yは、中間転写工程を経た後の感光体3Y表面に残留したトナーを除去する。クリーニング後の感光体3Yは、図示しない除電装置によって残留電荷が除電される。この除電により、感光体3Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。他色のプロセスユニット1M,C,Bにおいても、同様にして感光体1M,C,B上にM,C,Bトナー像が形成され、中間転写ベルト2上に中間転写される。
プロセスユニット1Y,M,C,Bの図中上方には、光書込ユニット5Y,M,C,Bが配設されている。潜像形成手段たる光書込ユニット5Y,M,C,Bは、図示しないパーソナルコンピュータ等から送られてくる画像情報に基づいて発したレーザ光により、プロセスユニット1Y,M,C,Kにおけるそれぞれの感光体を光走査する。この光走査により、感光体1Y,M,C,K上にY,M,C,K用の静電潜像が形成される。なお、光書込ユニット5Y,M,C,Bは、光源から発したレーザ光(L)を、モータによって回転駆動した図示しないポリゴンミラーで主走査方向に走査しながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体に照射するものである。かかる構成の光書込ユニット7に代えて、LEDアレイからのLED光を照射するものを採用しても良い。
中間転写ベルト2の図中下方には、記録体たる転写紙Pを複数枚重ねた紙束の状態で収容する記録媒体載置部たる給紙カセット16が配設されており、一番上の転写紙Pを一枚に分離する給紙コロ17を備えている。そして、この給紙コロ17を回転駆動させることで、一番上の転写紙Pがレジストローラ対18へ送り出される。レジストローラ対18は、転写紙Pを挟み込むべく両ローラを回転駆動するが、挟み込んですぐに回転を一旦停止させる。そして、転写紙Pを適切なタイミングで後述の転写定着ニップ51に向けて送り出す。
プロセスユニット1Y,M,C,Kの図中下方には、中間転写体であり且つ像担持体である中間転写ベルト2を張架しながら無端移動せしめる中間転写ユニット30が配設されている。中間転写ユニット30は、中間転写ベルト2の他、ベルトクリーニング装置11などを備えている。また、4つの1次転写バイアスローラ7Y,M,C,K、駆動ローラ9、テンションローラ10からなる張架ローラ群も備えている。中間転写ベルト2は、この張架ローラ群のそれぞれのローラに裏面(ループ内周面)が支えられながら所定のテンションで張架されている。そして、図示しない駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動される駆動ローラ9によって図中時計回り方向に無端移動せしめられる。
4つの1次転写バイアスローラ7Y,M,C,Kは、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト2を感光体3Y,M,C,Kとの間に挟み込んでそれぞれ1次転写ニップを形成している。これら1次転写バイアスローラは中間転写ベルト2の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えばプラス)の転写バイアスを印加する方式のものであるが、電極から放電するチャージャ方式のものであってもよい。
中間転写ベルト2は、その無端移動に伴ってY,M,C,K用の1次転写ニップを順次通過していく過程で、感光体3Y,M,C,K上のY,M,C,Kトナー像が重ね合わせて1次転写される。これにより、中間転写ベルト2上に4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
中間転写ユニット30の図中右側方には、第1ニップ部形成部材たる転写定着ローラ14などを有する転写定着装置12が配設されており、転写定着ローラ14と中間転写ユニット30の駆動ローラ9との間に中間転写ベルト2を挟み込んで第1ニップブたる2次転写ニップ52を形成している。そして、中間転写ユニット30の駆動ローラ9には、図示しない電源によってトナーと同極性であるマイナス(−0.5〜2kV)の2次転写バイアスが印加されている。一方、転写定着装置12の転写定着ローラ14は、接地されている。これらの結果、中間転写ベルト2と転写定着ローラ14との当接部である2次転写ニップ52には、トナーをベルト側から転写定着ローラ14側に向けて静電的に移動させる2次転写電界が形成されている。
中間転写ベルト2が4つの1次転写ニップを通過したことによって中間転写ベルト2のおもて面に形成された4色トナー像は、ベルトの無端移動に伴ってこの2次転写ニップ52に進入する。そして、2次転写電界やニップ圧の影響を受けて、中間転写ベルト2のおもて面から転写定着ローラ14の表面に一括2次転写される。このとき、4色トナー像は転写定着ローラ14からの加熱によってトナーが軟化せしめられることで、ベルト表面よりも表面の粗い転写定着ローラ14への付着力を高める。このことにより、2次転写が助長される。
2次転写ニップ52よりも中間転写ベルト2の表面移動方向下流側には、2次転写ニップ通過後の中間転写ベルト2の熱を後述する転写定着ニップ51へ搬送中の転写紙に移動させる熱移動手段たる熱移動装置20を備えている。なお、熱移動装置20の詳細については、後述する。
中間転写ベルト2の図中左側方には、ベルトクリーニング装置16がクリーニングバックアップローラ10との間に中間転写ベルト2を挟み込むように配設されている。中間転写ベルト2のおもて面は、このベルトクリーニング装置16との当接位置であるクリーニング位置を通過する際に、2次転写残トナーがクリーニングされる。
また、中間転写ベルト2が、熱移動装置20からベルトクリーニング装置16まで移動する間の領域に、冷却装置を配設し中間転写ベルト2を冷却するようにしても良い。冷却装置としては、例えば、冷媒を内包したヒートパイプを中間転写ベルト2のおもて面に当接させ、このパイプを通じて伝導してくる熱を吸収する。これにより、2次転写ニップ52における転写定着ローラ14との接触で昇温せしめられた中間転写ベルト2が冷却され、上述の2次転写ニップで転写定着ローラ14に転写されずに中間転写ベルト2のおもて面に付着して溶融または軟化している2次転写残トナーが、固化する。このように、冷却装置で中間転写ベルト2を冷やして、中間転写ベルト上の転写残トナーを固化させることで、ベルトクリーニング装置16のクリーニングブレードによって、中間転写ベルト上の2次転写残トナーが掻き落とされやすくなる。
このベルトクリーニング装置16を通過した後、中間転写ベルト2は、上述した4つの1次転写ニップを順次通過して4色トナー像が形成される。
転写定着装置14は、転写定着ローラ14の他、加熱手段たるハロゲンランプ26、第2ニップ形成部材たる加圧ローラ22、クリーニングローラ69、熱遮蔽版19などを有している。
転写定着ローラ14は、鉄やアルミニウム等の金属からなる円筒状の芯金と、これの表面にカーボンを含有したシリコンの導電性のゴムからなる弾性層とを有している。また、この弾性層の表面に10〜30[μm]の厚みで被覆されたPFAやPTFE等のフッ素樹脂材料からなる表面層も有している。フッ素樹脂材料からなる表面層は、材料のコーティングあるいは、チューブ材料の熱収縮などによって弾性層の表面に形成されたものであり、表面に付着したトナーに対して良好な離型性を発揮する。芯金の内部には、ハロゲンランプ26を設けている。また、ハロゲンランプ26を転写定着ローラ14の外周面と所定の間隙を介して対向するように配設してもよい。この場合、ハロゲンランプ26における転写定着ローラ14との被対向部に対して、所定の間隙を介して対向するように反射板を配設する。ハロゲンランプ26によって転写定着ローラ14とは反対側に向けて発せられた赤外線は、反射板での反射によって進行方向が反転せしめられた後、転写定着ローラ14に至る。これにより、転写定着ローラ14を効率良く加熱することができる。
また、IHコイルを転写定着ローラ14の外周面と所定の間隙を介して対向するように配置し、転写定着ローラ14の芯金を磁性材料としたり、磁性材料を含有した磁性層を設けたりして、電磁誘導によって、転写定着ローラ14を加熱するようにしても良い。
第1ニップ形成部材たる転写定着ローラ14は、図示しない駆動手段によって図中反時計回り方向に回転駆動される。これにより、転写定着ローラ14の表面が図中反時計回りに無端移動する。中間転写ベルト2から転写定着ローラ14に2次転写された4色トナー像は、転写定着ローラ14からの熱伝導によって加熱されて徐々に軟化または溶融していく。本実施形態では、転写定着ローラ14の温度が160[℃]程度になるように、ハロゲンランプ26の加熱を制御している。具体的には、転写定着ローラ14の表面温度を周知の技術によって検知する図示しない表面温度センサを配設し、図示しないヒーター電源回路に温度信号を出力する。このヒーター電源回路は、表面温度センサからの温度信号に基づいて、ハロゲンランプ26への電源供給をオンオフする。これにより、転写定着ローラ14の表面温度が一定範囲内に維持される。
転写定着ローラ14の図中右側下方には、第2ニップ形成部材たる加圧ローラ22が転写定着ローラ14に向けて加圧されるように配設されており、転写定着ローラ14に当接しながら回転して第2ニップ部たる転写定着ニップ51を形成している。加圧ローラ22は、鉄やアルミニウム等の金属からなる芯金と、これの表面に形成されたシリコーンゴムなどの弾性材料からなる弾性層と、これの表面に形成されたフッ素系樹脂などからなる表面層とからなっている。
加圧ローラ22は、転写定着ローラ14と加圧ローラ22とがなす面圧が9.8×10〜6.9×10[N/m]となるようにスプリング23により転写定着ローラ14に向けて加圧している。
ハロゲンランプ26での輻射によって十分に軟化または溶融せしめられた4色トナー像は、転写定着ローラ14の表面移動に伴って第2ニップ部たる転写定着ニップに進入する。一方、転写定着ローラ14の図中下方に配設されたレジストローラ対18は、転写紙Pを転写定着ニップ51で4色トナー像に同期させ得るタイミングで転写定着装置12に向けて送り出す。
転写定着ニップ51では、軟化または溶融した4色トナー像中のトナーが、転写紙Pの繊維内にトナー層中の表面側のトナーを食い込ませる。これにより、4色トナー像が転写紙Pに定着せしめられる。転写定着ニップ51の出口では、転写定着ローラ14と転写紙Pとが離間するが、4色トナー像は、転写定着ローラ14に対する付着力よりも、ローラより表面の粗い転写紙Pに対する付着力を高めている。このため、転写定着ローラ14上の4色トナー像が転写紙P上に3次転写される。なお、紙とローラとの表面粗さの差だけでは3次転写が良好に行われない場合には、3次転写を補助する目的で静電転写を併用してもよい。この場合、転写定着ローラ14や加圧ローラ22における芯金上の各層として、カーボン等の導電物質を分散せしめた材料からなるものを用い、何れか一方のローラの芯金を接地するとともに、もう一方のローラの芯金に転写バイアスを印加すればよい。
転写定着ニップ51を通過した後の転写紙Pは、転写定着装置12から排出された後、図示しない排紙ローラ対を経由して機外へと排出される。また、転写定着ニップ51を通過した後の転写定着ローラ14の表面には、転写紙Pに定着されなかった3次転写残トナーが付着している。この3次転写残トナーは、転写定着ローラ14に当接しながら回転するクリーニングローラ69によってクリーニングされる。
次に、本プリンタの特徴点である熱移動装置20について説明する。熱移動装置20は、4つの張架ローラ15a、b、c、dに張架された熱移動ベルト13を備えている。熱移動ベルト13は、中間転写ベルト2が駆動ローラ9と巻き付いている領域に、所定の接触面積を有するように張架ローラ15a、15bに巻きついている。また、熱移動ベルト13は、転写定着ニップへ移動中の転写紙と所定の接触面積で接触するように張架ローラ15c、15dに巻きついている。熱移動ベルト13は、中間転写ベルト2によって図中反時計回りに従動回転している。熱移動ベルト13は、0.03〜0.1[mm]厚のニッケルもしくはSUS等の金属またはポリイミド樹脂で構成された基材層と、その表面に形成された10〜30[μm]厚のフッ素樹脂系材料のPFAやPTFE等からなる保護層との2層構造からなっている。もしくは、上記基材層と保護層との間に中間層として0.05〜0.5[mm]程度のシリコンゴム等の耐熱弾性層を設けた3層構造としても良い。耐熱弾性層を設けることで中間転写ベルト2や転写紙Pとの接触を安定化し、片当たり等を防止できる。また、熱移動装置20には、熱移動ベルト13の図中下部の張架ローラ15dと対向する保持部材たる第1ガイドローラ25aと、張架ローラ15cと対向する第2ガイドローラ25bとが設けられている。これら保持部材たる第1ガイドローラ25aと第2ガイドローラ25bによって、搬送されてきた転写紙を熱移動ベルト13と所定の圧力で当接させる用紙ニップ21を形成している。第1ガイドローラ25aおよび第2ガイドローラ25bは、図示しないスプリングによって、転写定着ニップのニップ圧以下(9.8×10[N/m]以下)の面圧でそれぞれ張架ローラ15c、15dに当接させる。用紙ニップ21のニップ圧を転写定着ニップのニップ圧以下とすることで、用紙ニップ21通過時に用紙にシワが生じたり、変形したりするのを抑制することができる。第1および第2ガイドローラ25a、25bは鉄やSUSの芯金の表面に、断熱層として、スポンジ状のシリコンゴムを設ける。これにより、芯金に熱移動ベルトの熱が拡散するのを防止している。
2次転写ニップ52で転写定着ローラ14からの熱が伝導し、加熱された中間転写ベルト2は、熱移動ベルト13と接触しながら移動する。このとき、中間転写ベルト2の熱が、熱移動ベルト13に伝導され中間転写ベルト2が冷却される。同時に熱移動ベルト13は、中間転写ベルト2に加熱されながら従動回転し、用紙ニップ21に移動する。用紙ニップ21に移動した熱移動ベルト13は、レジストローラ対18から所定のタイミングで用紙ニップ21に搬送されたきた転写紙に中間転写ベルト2によって加熱された熱を付与する。これにより、用紙ニップ21で転写紙が加熱されるとともに、熱移動ベルト13が冷却される。そして、熱移動ベルト13が再び中間転写ベルト2と当接する。熱移動ベルト13の熱は転写紙Pに伝導されているため、中間転ベルトに再び当接するときには、熱移動ベルト13の温度は十分低下している。その結果、中間転写ベルト2の熱が、熱移動ベルト13に良好に伝導される。このように、熱移動ベルトの熱は、転写紙に移動するので、熱移動ベルト13に熱が蓄積されないので、経時で中間転写ベルト2の昇温を防止することができ、感光体3等の中間転写ベルト2の周囲の部材が加熱されるのが抑制され、感光体3等の周囲の部材の熱劣化を抑制することができる。また、転写定着ニップ51に搬送される前の転写紙を予備加熱することができるので、転写定着ローラ14上のトナー像を転写紙に転写・定着する際に転写紙に熱が奪われることがない。その結果、転写定着ローラ14を所定の温度にするための加熱量を抑えることができ、省エネルギー化することができる。
また、中間転写ベルト2の熱が駆動ローラ9に伝導して、駆動ローラ9の温度も上昇している。しかし、本実施形態では、熱移動ベルト13を中間転写ベルト2を介して駆動ローラ9に当接させているので、駆動ローラ9の熱が中間転写ベルト2を介して熱移動ベルト13に伝導し、駆動ローラ9が昇温するのを抑制することができる。その結果、駆動ローラの輻射熱で感光体が加熱され、熱劣化するのを抑制することができる。また、熱移動ベルト13は、中間転写ベルト2の2次転写ニップ通過後の駆動ローラ9に巻き付いている部分と接触することで、加熱された直後の中間転写ベルトを冷却することができる。よって、熱移動手段に冷却されるまでの間に加熱された中間転写ベルト2の輻射熱によって中間転写ベルト周りの部材が熱劣化するのを抑制することができる。また、熱移動ベルト13とすることで、転写定着ニップ52に進入する直前の転写紙と当接するようにベルトを配設することができる。これにより、転写定着ニップ52に進入する直前の転写紙を加熱することができ、搬送過程で転写紙の温度が低下するのを抑制することができる。
また、中間転写ベルト2の熱を転写紙に移動させる部材をベルト状にすることで、ローラ状のものに比べて中間転写ベルト2との接触面積および転写紙との接触面積を大きくすることができる。これにより、中間転写ベルト2および転写紙との熱伝導を良好にすることができ、中間転写ベルト2を良好に冷却できるとともに、転写紙を良好に加熱することができる。また、ベルト状にすることで、ローラ状のものに比べて、装置のレイアウトの自由度を高めることができる。
次に、実施形態1の画像形成装置の変形例について説明する。転写定着ローラ14に転写されずに中間転写ベルト2に残った2次転写残トナーが、熱移動ベルト13に付着する場合がある。この場合、2次転写残トナーが転写紙に付着してしまい、転写紙を汚してしまうおそれがある。そこで、図2に示すように、変形例においては、熱移動ベルト13が、中間転写ベルト2から離れてから用紙ニップ21へ移動する間に、熱移動ベルト13の表面をクリーニングする熱移動ベルトクリーニング部材47を設ける。本変形例では、熱移動ベルトクリーニング部材47をクリーニングブレードとしているが、クリーニングローラや、クリーニングブラシであっても良い。このように、熱移動ベルトクリーニング部材47を設けることで、熱移動ベルト13に2次転写残トナーが付着しても、熱移動ベルトクリーニング部材47でクリーニングされるため、転写紙に2次転写残トナーが付着して転写紙を汚すことを抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明を適用した第2実施形態に係るプリンタについて説明する。なお、本第2実施形態に係るプリンタの基本的な構成についても、以下に特筆しない限り、第1実施形態に係るプリンタと同様であるので説明を省略する。また、以降に示す図において、第1実施形態に係るプリンタと同様の機能を発揮する部材や装置については、同プリンタと同じ符号を付す。
図3は、本プリンタを示す概略構成図である。本プリンタの構成は、熱移動装置45の構成を、複数のヒートパイプ46aからなるヒートパイプユニット46とした以外は、第1実施形態のプリンタと同様の構成となっている。各ヒートパイプ46aの一端は、中間転写ベルト2と接触しているヒートシンクに取り付けられており、各ヒートパイプユニット46の他端は、転写定着ニップへ移動中の転写紙と当接するヒートシンクに取り付けられている。ヒートパイプ46aおよびヒートシンクは、熱伝導率の高い銅やアルミニウムで構成され、各ヒートシンクの摺接部に摩擦を低減させるためにテフロン(登録商標)等のコーティングがなされている。また、ヒートパイプユニット46の転写紙Pと接触する面側に対向するように保持部材たる第1ガイドローラ25a、第2ガイドローラ25bが設けられている。第1ガイドローラ25aおよび第2ガイドローラ25bは、第1実施形態同様に鉄やSUSなどの金属製の芯金をスポンジ状のシリコンゴムなどの断熱性を有する材料で覆っている。また、第1実施形態同様に転写定着ニップのニップ圧を転写定着ニップ圧以下(9.8×10[N/m]以下)の面圧でヒートパイプユニット46に当接させている。
本プリンタでは、2次転写ニップ52で加熱された中間転写ベルト2がヒートパイプユニット46と接触しながら移動して、ヒートパイプ46aに中間転写ベルト2の熱が伝導される。この熱伝導によって、中間転写ベルト2が冷却される。これにより、中間転写ベルト2の熱によって感光体3等の中間転写ベルトの周囲の部材が加熱されるのが抑制され、感光体3等の周囲の部材の熱劣化を抑制することができる。同時に熱伝導によって各ヒートパイプ46aの中間転写ベルト側が加熱され、この熱が低温側であるガイドローラ25側へ移動し、ヒートパイプ46aのガイドローラ25側が昇温する。転写紙が用紙ニップ21に搬送されると、ヒートパイプ46aの熱が転写紙に伝導して、転写紙が予備加熱される。これにより、転写定着ニップ51で転写定着ローラ14の熱が転写紙に奪われるのを抑制することができ、転写定着ローラの温度低下を抑制することができる。よって、転写定着後の転写定着ローラ14を少ない熱量で所定の温度(160[℃])にまで加熱することができ、省エネルギー化を実現することができる。
一方、各ヒートパイプ46aは、転写紙によって冷却されことでで、冷却効率が落ちることなく、良好に中間転写ベルト2を冷却させることができる。また、本プリンタの熱移動装置は、所定の位置に配置すれば良いだけであるので、第1の実施形態のように熱移動部材(熱移動ベルト)を回転させるものに比べて構造を単純化することができ、信頼性を向上することができる。
また、ヒートパイプユニット46とすることで、ローラ状にするものに比べて、スペースをとることなく、中間転写ベルト2および転写紙との接触面積を大きくすることができ、中間転写ベルト2および転写紙との熱伝導を良好にすることができる。よって、中間転写ベルト2を良好に冷却できるとともに、転写紙を良好に加熱することができる。また、ローラ状のものに比べて、レイアウトの自由度を高めることができる。
また、各ヒートパイプ46aは、中間転写ベルト2を介して駆動ローラ9と当接しているので、転写定着ローラ14によって加熱された駆動ローラ9の熱も奪うことができ、駆動ローラ9が昇温するのを抑制することができる。これにより、駆動ローラ9の輻射熱によって、感光体3等の駆動ローラ9の周囲の部材が熱せられることを抑制することができ、駆動ローラ9の周囲の部材の熱劣化を抑制することができる。また、加熱された直後の中間転写ベルト2を冷却するので、加熱された中間転写ベルト2の輻射熱によって中間転写ベルト周囲の部材が熱劣化するのを抑制することができる。また、本プリンタにおいては、転写定着ニップ52に進入する直前の転写紙と接触するように各ヒートパイプ46aを配置している。これにより、搬送過程で転写紙の温度が低下するのを抑制することができる。
次に、第2実施形態の第1変形例について説明する。図4は、第2実施形態の第1変形例を示す概略構成図である。この第1変形例は、給紙カセット16に収容された転写紙を予備加熱するようにしたものである。図4に示すように、本変形例のプリンタにおける熱移動装置45は、各ヒートパイプ46aが給紙カセット16の底板16aと当接している。中間転写ベルト2によって中間転写ベルト側が加熱された各ヒートパイプ46aの熱は、低温の底板16a側へ移動する。そして、底板16a側に移動した各ヒートパイプの熱は、底板16aに伝達される。これにより、各ヒートパイプが冷却され、冷却効率が落ちるのを抑制することができ、中間転写ベルト2を良好に冷却することができる。
底板16aに伝導された熱は、底板上に載置されている転写紙に伝達され、給紙カセット16に収容されている転写紙が予備加熱される。これにより、転写定着ニップ51で転写定着ローラ14の熱が転写紙に奪われるのを抑制することができ、転写定着ローラの温度低下を抑制することができる。よって、転写定着後の転写定着ローラを少ない熱量で所定の温度にまで加熱することができ、省エネルギー化を実現することができる。
次に、第2実施形態の第2変形例について説明する。図5は、第2実施形態の第2変形例を示す概略構成図である。本変形例は、中間転写ベルト2上のトナー像を直接転写紙に転写定着するようにしたものである。本変形例のプリンタでは、駆動ローラ9の芯金内部にハロゲンランプ26を設けている。加圧ローラ22は、所定の面圧で中間転写ベルト2を介して駆動ローラ9に当接している。転写紙は、図中上から下へ移動することで、転写定着ニップ52を通過するようになっている。中間転写ベルト2に転写されたトナー像が転写定着ニップに搬送されると、駆動ローラ9の熱で中間転写ベルト上のトナー像が軟化または溶融しながら、転写紙Pに定着せしめられる。
ヒートパイプユニット46の各ヒートパイプ46aの一端は、転写定着ニップ52通過後の中間転写ベルト2と当接しており、各ヒートパイプ46aの他端は、図中上方の転写定着ニップ52へ移動中の転写紙と当接するようになっている。
本変形例においても、中間転写ベルト2を冷却すべく奪った熱を各ヒートパイプ46aによって図中上方のガイドローラ25a、25bのある位置に移動させる。そして、この移動した各ヒートパイプ46aの熱を転写定着ニップ通過前の搬送中の転写紙に伝導させて、各ヒートパイプを冷却させる。また、熱が伝導されることによって転写紙が予備加熱される。これにより、中間転写ベルト2によって感光体などの中間転写ベルト周辺部材が加熱されるのを抑制することができ、また駆動ローラ9の熱が転写紙に奪われることを抑制することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明を適用した第2実施形態に係るプリンタについて説明する。なお、本第3実施形態に係るプリンタの基本的な構成についても、以下に特筆しない限り、第1実施形態に係るプリンタと同様であるので説明を省略する。
図6は、本プリンタを示す概略構成図である。本プリンタの構成は、第1実施形態に係るプリンタのものとほぼ同様である。ただし、熱移動装置の構成が、第1実施形態に係るプリンタと異なっている。すなわち、本プリンタでは、熱移動装置40をファン41とガイド板42とで構成している。ファン41は、2次転写ニップ52よりも中間転写ベルト2の表面移動方向下流側に設けられており、駆動ローラ9と中間転写ベルト2を介して対向している。ガイド板42は、転写紙の搬送経路上に設けられており、レジストローラ対18から転写定着ニップ52まで搬送される転写紙をガイドしている。また、ガイド板は、ファン41の気流を受け止める機能も有している。
ファン41を駆動させることで、中間転写ベルト2からガイド板42へ向かう気流が発生する。この気流により、中間転写ベルト2が冷却される。また、中間転写ベルト2によって熱せられた空気が、ガイド板42を通過の転写紙に当たって転写紙が加熱される。これにより、中間転写ベルト2が昇温するのを抑制することができ、感光体3が熱劣化するのを抑制することができる。また、転写定着ニップ52通過前の転写紙を中間転写ベルト2の熱で転写紙を予備加熱することができるので、転写定着ローラ14上のトナー像を転写紙に転写・定着する際に転写紙に熱が奪われることがない。その結果、転写定着ローラ14を所定の温度にするための加熱量を抑えることができ、省エネルギー化することができる。
また、2次転写ニップ通過後の中間転写ベルト2が駆動ローラ9に巻き付いている部分と対向する位置にファン41を設けているので、駆動ローラ9周囲の加熱された空気もファン41によって除去される。これにより、駆動ローラ9の周囲に加熱されていない、温度の低い空気が流れ込むので、駆動ローラ9の熱が空気に放出されやすくなる。これにより、駆動ローラ9の温度上昇も抑制することができ、駆動ローラ9の輻射熱で、感光体3などの駆動ローラ9の周囲の部材が熱劣化するのを抑制することができる。
また、中間転写ベルト2によって加熱された空気が、転写定着ニップ52に進入する直前の転写紙に吹き付けられるようにファン41の向きを調整することで、搬送過程で転写紙の温度が低下するのを抑制することができる。
また、中間転写ベルト2と非接触で冷やすので、中間転写ベルト2が熱移動装置40によって摩耗することがなく、第1、第2実施形態に比べて中間転写ベルト2の耐久性を向上させることができる。
次に、第3実施形態の第1変形例について説明する。図7は、第3実施形態の第1変形例を示す概略構成図である。この第1変形例は、給紙カセット16に収容された転写紙を予備加熱するようにしたものである。図7に示すように、本変形例のプリンタにおける熱移動装置40は、ファン41と、ダクト43とで構成されている。ダクト43の一端の開口部は、ファン41と対向するように配置し、他端の開口部は、給紙カセット16に収容されている転写紙と対向させるように配置する。中間転写ベルト2よって加熱された空気は、ファン41によりダクト43に流入し、ダクト43を通って給紙カセット16の転写紙に当たる。これにより、給紙カセット16に収容された転写紙が加熱され、転写定着ローラ14上のトナー像を転写紙に転写・定着する際に転写紙に熱が奪われることがない。
次に、第3実施形態の第2変形例について説明する。図8は、第3実施形態の第2変形例を示す概略構成図である。本変形例は、中間転写ベルト2上のトナー像を直接転写紙に転写定着するようにしたものである。この変形例のプリンタは、駆動ローラ9の芯金内部にハロゲンランプ26を設けている。加圧ローラ22は、所定の面圧で中間転写ベルト2を介して駆動ローラ9に当接している。転写紙は、図中上から下へ移動することで、転写定着ニップ52を通過するようになっている。中間転写ベルト2に転写されたトナー像が転写定着ニップ52に搬送されると、駆動ローラ9の熱で中間転写ベルト上のトナー像が軟化または溶融しながら、転写紙Pに定着せしめられる。
熱移動装置40は、ファン41とダクト43とガイド板42とから構成されており、ダクト43の他端の開口部が、転写定着ニップ52通過前の転写紙搬送経路上に設けられたガイド板42と対向するように設けられている。中間転写ベルト2によって加熱された空気は、ファン41によってダクト43に流入する。流入した空気は、図中上方に移動して、ダクト43の他端開口部から排気されて、ガイド板42に受け止められる。これにより、ガイド板42上に搬送されてきた転写定着ニップ52通過前の転写紙を予備加熱することができ、転写定着ローラ14上のトナー像を転写紙に転写・定着する際に駆動ローラ9の熱が転写紙に奪われることがない。また、ファン41によって中間転写ベルト2が冷却されることで、中間転写ベルト2の熱で感光体3などの中間転写ベルト周囲の部材が熱劣化するのを抑制できる。
第1〜第3実施形態は、4つのプロセスユニット1Y,M,C,Kと、中間転写ユニット30とにより、像担持体たる中間転写ベルト2の表面に可視像たるトナー像を形成する可視像形成手段が構成されたカラープリンタについて説明したが、一つのプロセスユニット1Kにより構成されたモノクロプリンタにも適用可能である。このプリンタの一例を示すと、像担持体たる感光体上に形成されたトナー像を転写紙に熱により転写・定着する。転写定着ニップ通過後の感光体の熱を転写定着ニップ通過前の転写紙に移動させるために、図5に示した第2実施形態の第2変形例や、図8に示した第3実施形態の第2変形例と同様の構成の熱移動装置を設ける。この熱移動装置によって感光体が冷却されることで、感光体の熱劣化や、帯電装ローラや、現像ローラなどの熱劣化を抑制することができる。また、転写定着に搬送される前の転写紙が予備加熱されるので、転写定着時に転写紙に熱が奪われることがないので、転写定着後に所定の温度に回復すべく加熱する熱量を抑えることができ、省エネルギー化を実現することができる。
(1)
以上、第1実施形態の画像形成装置によれば、熱移動手段たる熱移動装置を無端ベルトたる熱移動ベルトで構成することで、記録媒体たる転写紙との接触面積および像担持体たる中間転写ベルトとの接触面積をローラ状のものより大きくすることができる。よって、中間転写ベルトの熱を良好に除去することができるので、中間転写ベルトの温度上昇を抑えることができる。その結果、中間転写ベルト上のトナーが溶融または軟化して中間転写ベルトに固着したり、中間転写ベルトの熱によって、感光体などの周辺部材が熱劣化したりすることが抑制される。また、転写紙を中間転写ベルトの熱で予備加熱することができ、転写定着時に転写紙が第1ニップ形成部材たる転写定着ローラから奪う熱量を少なくすることができる。よって、転写定着後、転写定着ローラを所定の温度にするための加熱時間を少なくすることができ、省エネルギー化することができる。
(2)
また、第3実施形態の画像形成装置によれば、熱移動装置を気流発生手段たるファンとしているので、中間転写ベルトによって加熱された空気が転写紙に当たって、転写紙を予備加熱することができる。また、ファンで中間転写ベルトの周囲の中間転写ベルトによって加熱された空気を除去して、中間転写ベルトの周囲に加熱されていない空気を流れ込ませることができる。これにより、中間転写ベルトの熱が良好に空気に放出され、中間転写ベルトを冷却することできる。
(3)
また、第2実施形態の画像形成装置によれば、熱移動装置を複数のヒートパイプで構成することで、中間転写ベルトの熱を良好に除去することができる。また、中間転写ベルトの熱を複数のヒートパイプで転写紙に伝導するので、転写紙が良好に予備加熱される。
(4)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、中間転写ベルトの転写定着ローラと対向する張架ローラである駆動ローラに巻き付いてる部分に熱移動装置を対向させることで、2次転写ニップ部で加熱された中間転写ベルトの熱を直ぐに除去することができる。よって、中間転写ベルトが長時間高温となることがない。その結果、中間転写ベルトの熱劣化を抑制することができる。また、2次転写ニップ部で加熱された中間転写ベルトの熱を直ぐに除去するので、中間転写ベルトが熱移動装置によって熱が除去されるまでの間、中間転写ベルトの熱で中間転写ベルトの周辺の部材が加熱されることがなく、ベルトの周辺の部材の熱劣化を抑制することができる。また、転写定着ローラを備えた構成においては、転写定着ローラの熱によって加熱された駆動ローラの熱を中間転写ベルトを介して除去することができる。これにより、駆動ローラの輻射熱で駆動ローラの周辺部材が熱劣化してしまうのを抑制することができる。
(5)
また、熱移動装置を回転体とし、回転体を、トナー像転写後の中間転写ベルトの駆動ローラと巻きついた部分に接触させるようにしても、(4)と同様な効果を得ることができる。
(6)
また、第1実施形態に示すように、熱移動ベルトをトナー像転写後の中間転写ベルトの駆動ローラと巻きついた部分に接触させるようにしても、(4)と同様な効果を得ることができる。
(7)
また、図2示すように、熱移動ベルトの表面をクリーニングするクリーニング部材たる、熱移動ベルトクリーニング部材を設けることで、中間転写ベルトに付着している2次転写残トナーが熱移動ベルトに付着しても、この熱移動ベルトクリーニング部材で除去することができる。これにより、転写定着ニップ部へ移動中の転写紙が熱移動ベルトと接触する用紙ニップを通過中に、熱移動ベルト13に付着した2次転写残トナーが転写紙に付着することを抑制することができる。その結果、転写紙が2次転写残トナーで汚れてしまうのを抑制することができる。
(8)
また、第2実施形態に示すように、複数のヒートパイプをトナー像転写後の中間転写ベルトの駆動ローラと巻きついた部分に対向させるようにしても、上記(4)と同様な効果を得ることができる。
(9)
また、各ヒートパイプの他端を、転写定着ニップ部へ移動中の転写紙に接触させることで、転写定着ニップ部へ移動中の転写紙を予備加熱することができる。
(10)
また、図1〜図5に示すように、熱移動ベルトまたはヒートパイプユニットと対向して用紙ニップを形成し、転写定着ニップ部へ移動中の転写紙を搬送保持する保持部材たるガイドローラを設けたことで、移動中の転写紙と移動ベルトまたはヒートパイプユニットとを良好に接触させることができ、転写紙に良好に中間転写ベルトの熱を移動させることができる。その結果、転写定着ニップ部へ移動中の転写紙を良好に予備加熱することができる。
(11)
また、ガイドローラが断熱性を有することで、熱移動ガイドの熱やヒートパイプの熱がガイドローラに奪われてしまうのを抑制することができる。その結果、移動中の転写紙に良好に中間転写ベルトの熱を移動させることができ、転写紙を良好に予備加熱することができる
(12)
また、ガイドローラと熱移動ベルトとの面圧またはガイドローラとヒートパイプユニットとの面圧を転写定着ニップ部の面圧よりも低くすることで、転写定着ニップ部に比べて、用紙のシワや折れが発生するのを抑制することができる。
(13)
また、実施例3では、図6〜図8に示すように、気流発生手段たるファンを、トナー像転写後の中間転写ベルトの駆動ローラに巻き付いている部分の周囲の空気を転写定着ニップ通過前の転写紙に吹き付けている。このような構成としても、(5)と同様な効果を得ることができる。
(14)
また、図6に示すように、ファンの空気を転写定着ニップ部52へ移動中の転写紙に空気を吹き付けることにより、転写定着ニップ部52へ移動中の転写紙を予備加熱することができる。
(15)
また、図4、図7に示すように、記録媒体載置部たる給紙カセットに載置された転写紙にトナー像転写後の中間転写ベルトの熱を移動させるようにしても良い。これにより、給紙カセットに載置された転写紙を予備加熱することができる。
(16)
また、本実施形態の画像形成装置は、上記(1)〜(15)の特徴を有する転写定着装置を備えているので、装置の省エネルギー化、長寿命化を図ることができる。
第1の実施形態にかかるプリンタの概略構成図。 第1の実施形態のプリンタの変形例を示す図。 第2の実施形態にかかるプリンタの概略構成図。 第2の実施形態のプリンタの第1変形例を示す図。 第2の実施形態のプリンタの第2変形例を示す図。 第3の実施形態にかかるプリンタの概略構成図。 第3の実施形態のプリンタの第1変形例を示す図。 第3の実施形態のプリンタの第2変形例を示す図。
符号の説明
2 中間転写ベルト
4 帯電装置
6 現像装置
8 クリーニング装置
9 駆動ローラ
11 ベルトクリーニング装置
12 転写定着装置
13 熱移動ベルト
14 転写定着ローラ
16 給紙カセット
18 レジストローラ対
19 熱遮蔽板
21 用紙ニップ
22 加圧ローラ
26 ハロゲンランプ
41 ファン
42 ガイド板
43 熱移動ベルトクリーニング部材
46 ヒートパイプユニット
52 転写定着ニップ
69 クリーニングローラ

Claims (16)

  1. 像担持体と、該像担持体と対向して第1ニップ部を形成する第1ニップ形成部材とを有し、該像担持体上に形成された粉体粒子状の像形成物質に熱エネルギーを付与しながら第1ニップ部で該像形成物質を記録媒体に転写定着を行う、または、該第1ニップ形成部材を無端移動する回転体とし、該第1ニップ形成部材と対向して第2ニップ部を形成する第2ニップ形成部材を設け、該像担持体上に形成された粉体粒子状の像形成物質を該第1ニップ形成部材に転写し、該該第1ニップ形成部材に転写された像形成物質に熱エネルギーを付与しながら第2ニップ部で該像形成物質を記録媒体に転写定着を行う転写定着装置において、
    像形成物質転写後の該像担持体の熱を該第1ニップ部または第2ニップ部通過前の記録媒体に移動させる熱移動手段を有し、該熱移動手段を複数のローラに張架された無端ベルトで構成し、該無端ベルトの一部を該像形成物質転写後の像担持体に接触させ、且つ、該無端ベルトの他の一部を該転写定着ニップ部通過前の記録媒体搬送経路上に設け、該第1ニップ部または第2ニップ部へ移動中の記録媒体に接触させたことを特徴とする転写定着装置。
  2. 像担持体と、該像担持体と対向して第1ニップ部を形成する第1ニップ形成部材とを有し、該像担持体上に形成された粉体粒子状の像形成物質に熱エネルギーを付与しながら第1ニップ部で該像形成物質を記録媒体に転写定着を行う、または、該第1ニップ形成部材を無端移動する回転体とし、該第1ニップ形成部材と対向して第2ニップ部を形成する第2ニップ形成部材を設け、該像担持体上に形成された粉体粒子状の像形成物質を該第1ニップ形成部材に転写し、該該第1ニップ形成部材に転写された像形成物質に熱エネルギーを付与しながら第2ニップ部で該像形成物質を記録媒体に転写定着を行う転写定着装置において、
    像形成物質転写後の該像担持体の熱を第1ニップ部または第2ニップ部通過前の記録媒体に移動させる熱移動手段を有し、該熱移動手段を気流発生手段で構成し、像形成物質転写後の該像担持体周囲の空気を該第1ニップ部または第2ニップ部通過前の記録媒体に吹き付けるように構成したことを特徴とする転写定着装置。
  3. 像担持体と、該像担持体と対向して第1ニップ部を形成し無端移動する第1ニップ形成部材と、該第1ニップ形成部材と対向して第2ニップ部を形成する第2ニップ形成部材とを備え、該像担持体上に形成された粉体粒子状の像形成物質を該第1ニップ形成部材に転写し、該該第1ニップ形成部材に転写された像形成物質に熱エネルギーを付与しながら第2ニップ部で該像形成物質を記録媒体に転写定着を行う転写定着装置において、
    像形成物質転写後の該像担持体の熱を該第2ニップ部通過前の記録媒体に移動させる熱移動手段を有し、該熱移動手段を複数のヒートパイプで構成し、各ヒートパイプの一端を該像担持体に対向させ、他端を第2ニップ部通過前の記録媒体の周囲に配置したことを特徴とする転写定着装置。
  4. 複数の張架ローラに張架され無端移動する像担持体ベルトと、複数の張架ローラのうちの一つと対向して第1ニップ部を形成する第1ニップ形成部材とを有し、該像担持体ベルト上に形成された粉体粒子状の像形成物質に熱エネルギーを付与しながら第1ニップ部で該像形成物質を記録媒体に転写定着を行う、または、該第1ニップ形成部材を無端移動する回転体とし、該第1ニップ形成部材と対向して第2ニップ部を形成する第2ニップ形成部材を設け、該像担持体ベルト上に形成された粉体粒子状の像形成物質を該第1ニップ形成部材に転写し、該該第1ニップ形成部材に転写された像形成物質に熱エネルギーを付与しながら第2ニップ部で該像形成物質を記録媒体に転写定着を行う転写定着装置において、
    像形成物質転写後の該像担持体ベルトの熱を該第1ニップ部または第2ニップ部通過前の記録媒体に移動させる熱移動手段を有し、該熱移動手段を像形成物質転写後の像担持体ベルトの該第1ニップ部形成部材と第1ニップ部を形成する張架ローラに巻き付いている部分に対向させたことを特徴とする転写定着装置。
  5. 請求項4の転写定着装置において、
    上記熱移動手段を回転体で構成し、上記像形成物質転写後の像担持体ベルトの上記第1ニップ部形成部材と第1ニップ部を形成する張架ローラに巻き付いている部分に該回転体の一部を接触させ、且つ、上記第1ニップ部または上記第2ニップ部通過前の記録媒体搬送経路上に設け、該第1ニップ部または該第2ニップ部へ移動中の記録媒体に該回転体の他の一部を接触させたことを特徴とする転写定着装置。
  6. 請求項5の転写定着装置において、
    上記回転体を、複数のローラに張架された無端ベルトとしたことを特徴とする転写定着装置。
  7. 請求項1、5または6の転写定着装置において、
    上記回転体または無端ベルトの表面をクリーニングするクリーニング部材を設けたことを特徴とする転写定着装置。
  8. 請求項7の転写定着装置において、
    上記熱移動手段を複数のヒートパイプで構成し、各ヒートパイプの一端を上記像形成物質転写後の像担持体ベルトの第1ニップ部形成部材と第1ニップ部を形成する張架ローラに巻き付いている部分と対向させたことを特徴とする転写定着装置。
  9. 請求項3または8の転写定着装置において、
    上記各ヒートパイプの他端を上記第1ニップ部または上記第2ニップ部通過前の記録媒体搬送経路上に設け、該第1ニップ部または該第2ニップ部へ移動中の記録媒体に接触させたことを特徴とする転写定着装置。
  10. 請求項1、3、4、5、6、7または9の転写定着装置において、
    上記熱移動手段と対向して用紙ニップを形成し、上記第1ニップ部または上記第2ニップ部へ移動中の記録媒体を搬送保持する保持部材を設けたことを特徴とする転写定着装置。
  11. 請求項10の転写定着装置において、
    上記保持部材が、断熱性を有することを特徴とする転写定着装置。
  12. 請求項10または11の転写定着装置において、
    上記保持部材と熱移動手段とでなす用紙ニップの面圧を、上記記録媒体に像形成物質を転写定着するためのニップ部の面圧よりも低くしたことを特徴とする転写定着装置。
  13. 請求項4の転写定着装置において、
    上記熱移動手段を気流発生手段で構成し、像形成物質転写後の像担持体ベルトの第1ニップ部形成部材と第1ニップ部を形成する張架ローラに巻き付いている部分の周囲の空気を上記第1ニップ部または上記第2ニップ部通過前の記録媒体に吹き付けることを特徴とする転写定着装置。
  14. 請求項2または13の転写定着装置において、
    上記第1ニップ部または上記第2ニップ部へ移動中の記録媒体に空気を吹き付けることを特徴とする転写定着装置。
  15. 請求項2、3、7または13の転写定着装置において、
    上記記録媒体を載置する記録媒体載置部を備え、上記熱移動手段は、該記録媒体載置部に載置された記録媒体に像形成物質転写後の像担持体の熱を移動させることを特徴とする転写定着装置。
  16. 請求項1乃至15いずれかの転写定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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