JP2007106439A - ガスハイドレートの搬入及び搬出方法 - Google Patents

ガスハイドレートの搬入及び搬出方法 Download PDF

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為久 山口
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Abstract

【課題】ガスハイドレートペレットを貯蔵タンクに投入する際、ガスハイドレートペレットの損傷を防止する。
【解決手段】ガスハイドレートペレットpとペレット移送用の液体mとを混合してペレットスラリーsとする。このペレットスラリーsをペレット貯蔵タンク16内に搬入する際に、前記ペレット貯蔵タンク16内に、予め、衝撃緩和用の液体mを注入し、この衝撃緩和用の液体mによって前記ペレット貯蔵タンク16に投入されたペレットスラリーsの衝撃を吸収する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ガスハイドレートの搬入及び搬出方法に関するものである。
従来、メタンを主成分とする天然ガスを輸送する場合、天然ガスをそのままパイプラインで移送する方法、あるいは、天然ガスを極低温、例えば、マイナス162℃の極低温に冷却してLNG(Liquefied Natural Gas )に変換し、このLNGをLNG船によって輸送する方法などがある。
しかし、前者の場合は、地理的な問題などにより輸送距離に限界があり、後者の場合は、長期にわたって天然ガスの生産が可能な大型ガス田でなければ経済性が成り立たないなどの課題が多いため、近年、天然ガスを清水と反応させてガスハイドレート化して効率良く、貯蔵及び輸送しようとする研究がされている。
その一つの例として、「石油及びガスの輸送方法」が提案されている。この「石油及びガスの輸送方法」は、図13に示すように、給水タンク101の新鮮な水wを氷スラリー製造装置102によって氷スラリーiにすると共に、図示しない油井から供給された採掘油uを分離槽103で気相と液相とに分離し、気相である天然ガスgを圧縮装置104によって所定の圧力(例えば、50バール)に圧縮する。
そして、氷スラリーiと所定圧の天然ガスgとを水和物反応器105に供給して反応させ、水と天然ガスとの水和物であるガスハイドレートを生成する。このガスハイドレートnをスラリー状のまま脱水器106に供給して水wを分離する。脱水されたガスハイドレートnは、冷却装置107において所定の温度(例えば、マイナス10℃)に冷却される。
他方、液相である油oは、分離機108で水wを除去した後、熱交換器109によって予冷され、更に、冷却装置110によって所定の温度(例えば、マイナス10℃)に冷却される。
所定の温度に冷却された油o及びガスハイドレートnは、混合器111によって混合され、油oを母液とするスラリーsとなって貯蔵タンク112に貯蔵される。貯蔵タンク112に貯蔵されたガスハイドレートは、適宜、船積みして輸送される(例えば、特許文献1参照。)。
特表平11−506073号公報
ガスハイドレートを貯蔵タンクに貯蔵する場合、ガスハイドレートの充填率の向上、ハンドリングの容易性の向上などを図るために、ガスハイドレートを造粒装置によってペレット状に加工することが知られている。
しかし、ガスハイドレートペレットの貯蔵タンクは、例えば、直径が40〜70m、高さが20〜40mの大型の場合、ガスハイドレートペレットを貯蔵タンクの上方から投入すると、貯蔵タンクの底、あるいは先に投入されたガスハイドレートペレットに衝突して破損や崩壊などが発生する恐れがある。また、ガスハイドレートペレットの直径は、通常、10〜100mm程度であるが、大径化すると、破損や崩壊などが発生し易くなる。
ガスハイドレートペレットに破損や崩壊などが発生すると、自己保存効果が低下するために、ガス化し易くなる。また、ガスハイドレートの細かな破損屑がスラリー母液に混じると、スラリー母液がシャーベット状となることから、ペレットスラリーを移送する際に、ガスハイドレートペレットの充填率を精度良く調整することが困難になる。
また、貯蔵タンクからガスハイドレートペレットを抜き出して船積みする場合には、貯蔵タンク内のガスハイドレートがガスハイドレート自身の重力によって圧密されているため、排出が困難になる場合が想定される。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、ガスハイドレートペレットを貯蔵タンクに投入する場合に、ガスハイドレートペレットの損傷を防止できるガスハイドレートの搬入方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、貯蔵タンクからガスハイドレートペレットを取り出す場合に、ガスハイドレートペレットを円滑に取り出せるガスハイドレートペレットの搬出方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、次のように構成されている。
請求項1に記載の発明に係るガスハイドレートの搬入方法は、ガスハイドレートペレットとペレット移送用の液体とを混合してペレットスラリーとし、このペレットスラリーをペレット貯蔵タンク内に搬入する際に、前記ペレット貯蔵タンク内に、予め、衝撃緩和用の液体を注入し、この衝撃緩和用の液体によって前記ペレット貯蔵タンクに投入されたペレットスラリーの衝撃を吸収するようにしたことを特徴としている。
請求項2に記載の発明に係るガスハイドレートの搬入方法は、前記ペレット貯蔵タンク内に前記ペレットスラリーを投入すると共に、前記ペレット貯蔵タンク内の余分な液体を抜き出して衝撃緩和用の液面を所定の高さに保持することを特徴とする請求項1記載のガスハイドレートの搬入方法である。
請求項3に記載の発明に係るガスハイドレートの搬入方法は、前記ペレット貯蔵タンクの天板部に複数のペレットスラリー投入用ノズルを設けると共に、任意のペレットスラリー投入用ノズルから順にペレットスラリーを投入することを特徴とする請求項1記載のガスハイドレートの搬入方法である。
請求項4に記載の発明に係るガスハイドレートの搬入方法は、前記ペレット貯蔵タンクの天板部に前記ペレットスラリー投入用ノズルを回頭自在に設け、該ペレットスラリー投入用ノズルから噴出したペレットスラリーが螺旋状に落下するようにしたことを特徴とする請求項1記載のガスハイドレートの搬入方法である。
請求項5に記載の発明に係るガスハイドレートの搬出方法は、ペレット貯蔵タンク内に貯蔵されているガスハイドレートペレットを搬出する際に、前記ペレット貯蔵タンク内にペレット移送用の液体を注入してガスハイドレートペレットの流動化を図ると共に、前記ペレット貯蔵タンク内に開口しているペレット吸引口に向けてペレット移送用の液体を噴射して前記ペレット吸引口を塞いでいるガスハイドレートペレットの固まりを解体し、解体により分離されたガスハイドレートペレットとペレット移送用の液体とをペレットスラリーとして前記ペレット吸引口から送出し、その送出途中で余分な液体を除去してペレットスラリーのスラリー濃度を所定の濃度に調整することを特徴としている。
請求項6に記載の発明に係るガスハイドレートの搬出方法は、前記ペレット移送及び解体用の液体として、灯油又は軽油を適用することを特徴とする請求項5記載のガスハイドレートの搬出方法である。
上記のように、請求項1に記載の発明は、ガスハイドレートペレットとペレット移送用の液体とを混合してペレットスラリーとし、このペレットスラリーをペレット貯蔵タンク内に搬入する際に、前記ペレット貯蔵タンク内に、予め、衝撃緩和用の液体を注入し、この衝撃緩和用の液体によって前記ペレット貯蔵タンクに投入されたペレットスラリーの衝撃を吸収するようにしたので、ペレット貯蔵タンク内にペレットスラリーを投入した時の衝撃が大幅に緩和され、ガスハイドレートペレットの損傷や崩壊などを未然に防止することが可能になった。
その結果、損傷や崩壊などに起因するガスハイドレートペレットのガス化を抑制することが可能となった。また、ガスハイドレートの細かな破損屑がスラリー母液に混じると、スラリー母液がシャーベット状となることもないことから、ペレットスラリーを移送する際に、ガスハイドレートペレットの充填率を精度良く調整することが可能となった。
また、請求項2に記載の発明に係るガスハイドレートの搬入方法は、前記ペレット貯蔵タンク内に前記ペレットスラリーを投入すると共に、前記ペレット貯蔵タンク内の余分な液体を抜き出して衝撃緩和用の液面を所定の高さに保持するので、請求項1に記載の発明と同等の効果を有するほか、ペレットスラリーを、常に、同条件下で投入することができる。
請求項3に記載の発明に係るガスハイドレートの搬入方法は、前記ペレット貯蔵タンクの天板部に複数のペレットスラリー投入用ノズルを設けると共に、任意のペレットスラリー投入用ノズルから順にペレットスラリーを投入するので、ガスハイドレートペレットをペレット貯蔵タンク内にほぼ均一に堆積させることができる。
請求項4に記載の発明に係るガスハイドレートの搬入方法は、前記ペレット貯蔵タンクの天板部に前記ペレットスラリー投入用ノズルを回頭自在に設け、該ペレットスラリー投入用ノズルから噴出したペレットスラリーが螺旋状に落下するようにしたので、請求項3に記載の発明と同様に、ガスハイドレートペレットをペレット貯蔵タンク内にほぼ均一に堆積させることができる。
他方、請求項5に記載の発明に係るガスハイドレートの搬出方法は、ペレット貯蔵タンク内に貯蔵されているガスハイドレートペレットを搬出する際に、前記ペレット貯蔵タンク内にペレット移送用の液体を注入してガスハイドレートペレットの流動化を図ると共に、前記ペレット貯蔵タンク内に開口しているペレット吸引口に向けてペレット移送用の液体を噴射して前記ペレット吸引口を塞いでいるガスハイドレートペレットの固まりを解体するので、ペレット貯蔵タンク内のガスハイドレートペレットを円滑に、かつ、速やかに抜き出すことができる。
また、この発明は、解体により分離されたガスハイドレートペレットとペレット移送用の液体とをペレットスラリーとして前記ペレット吸引口から送出し、その送出途中で余分な液体を除去してペレットスラリーのスラリー濃度を所定の濃度に調整するので、ガスハイドレートペレットとペレット移送用液体とが混合したペレットスラリーを円滑に、かつ、速やかに輸送することができる。
その際、スラリー濃度が設定値よりも低い場合は、ペレット移送用液体を必要以上に輸送することになるから、所定量のガスハイドレートペレットを輸送するのに余分な時間がかかるという問題がある。また、スラリー濃度が設定値よりも高い場合は、ガスハイドレートどうし、あるいはガスハイドレートが管壁に接触する機会が増加してガスハイドレートペレットが破損する危険が増加するという問題がある。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、ガスハイドレートの生成、貯蔵、荷役システムの概略構成図である。
図1に示すように、球形タンク1内の原料ガス(例えば、天然ガス)gは、図示しないコンプレッサーによって所定の圧力(例えば、5.4MPa、好ましくは、5〜7MPa)に昇圧され、その後、クーラー2によって所定の温度(例えば、3℃、好ましくは、3〜10℃)に冷却される。
他方、貯水槽4内の水(生成水ともいう。)wは、クーラー5によって所定の温度(例えば、3℃、好ましくは、3〜10℃)に冷却される。
ガスハイドレート生成装置3に供給された天然ガスg及び水wは、反応して天然ガスハイドレート(以下、ガスハイドレートと称する。)nとなる。天然ガスgと水wとの反応によって生じた反応熱(生成熱ともいう。)は、ガスハイドレート生成槽3の外側に設けた冷却ジャケット6によって除去される。また、ガスハイドレート生成槽3内は、攪拌機7によって、常時、攪拌されている。
ガスハイドレート生成装置3によって生成されたガスハイドレートnは、スラリー状のままスクリュープレス型の脱水機8に供給される。脱水機8によって脱水されたガスハイドレートnは、造粒機(以下、ペレタイザーという。)9によって輸送に適した形状及び寸法の固形物(以下、ペレットという。)に成型される。
ペレットの形状としては、球形状が好ましいが、必ずしも球形状に限るものではない。また、ペレットの寸法としては、直径20mm程度が好ましいが、例えば、10〜100mmでもよい。
また、ペレットの寸法は、同寸法でもよいが、貯蔵時の充填率を向上させる場合には、ペレットの寸法に格差を付けるとよい。その場合、大径のペレットの直径に対して小径のペレットの直径を、例えば、1/5〜1/2とすることが望ましい。
ペレタイザー9によって球形状に形成されたペレットpは、冷却機10によって所定の温度(例えば、−15℃〜−30℃)に冷却にされた後、スラリータンク13に投入される。冷却機10としては、例えば、冷却ジャケット付きの横形冷却器本体11内に移送用スクリューフィーダー12を設けたものなどが好ましい。
スラリータンク13内のペレットpは、スラリー母液貯蔵タンク14から供給されたスラリー母液(例えば、灯油、軽油など)mによってスラリー化され、ペレットスラリー輸送管15を通ってペレット貯蔵タンク16に投入される。
ペレット貯蔵タンク16にペレットpを輸送したスラリー母液mは、スラリー母液貯蔵タンク14に戻されるため、ペレット貯蔵タンク16には、ペレットp及び固着防止用のスラリー母液mが貯蔵される。
ペレット貯蔵タンク16に貯蔵されているペレットpを輸送船17の貨物倉18に移送する場合は、ペレット貯蔵タンク16内にスラリー母液mを注入して、再度、ペレットpをスラリー化し、第2のペレットスラリー輸送管19を経て輸送船17の貨物倉18に移送する。その時、余分なスラリー母液mは、スラリー母液戻し管20を経てスラリー母液貯蔵タンク14に戻される。
なお、輸送船17は、ペレットの荷積み時にバラスト水(ガスハイドレートを熱分解させた時に派生した水)を清水戻し管21を経て貯水槽4に戻すようにしている。
次に、ペレット貯蔵タンクの構造について説明する。
(1)ペレット貯蔵タンク
図2はペレット貯蔵タンクの平面図、図3は図2のA−A断面図、図4は図3のB−B断面図である。
図2乃至図4に示すように、ペレット貯蔵タンク16は、円筒状の胴部26、円形状の天板27及び円形状の底面28により形成されている。ただ、底面28は、図4に示すように、六角錐形の底部29aと、その周囲に設けられた五角錐形の6個の底部29bとの集合体により構成されている。そして、各底部29a,29bの尖端部分には、それぞれ、ペレット抜き出し手段であるジェットポンプ(エダクタ)30が設けられている。
また、このペレット貯蔵タンク16は、図3に示すように、天板27に複数のペレットスラリー投入ノズル31を備えている。そして、これらのペレットスラリー投入ノズル31は、各ジェットポンプ30にそれぞれ対峙するように設けられている。
ペレットスラリー投入ノズル31は、天板27に回転自在に設けられている。このペレットスラリー投入ノズル31は、エルボ形に形成され、垂直な軸芯Oを中心にして360°水平回頭可能な構造になっている。このエルボ形のペレットスラリー投入ノズル31は、その先端部分が円周方向に彎曲しており、ペレットスラリーを噴出する反力によって自動的に回転するようになっている。
これらのペレットスラリー投入ノズル31には、ペレットスラリー輸送管15から分岐した分岐管32が接続されている。これらの分岐管32には、図2に示すように、それぞれ、ペレットスラリー投入弁33が設けられている。
また、ペレット貯蔵タンク16の天板27には、1又は複数の距離計測装置35が設けられ、天板31とスラリー母液面aとの間隔H、あるいは天板31とペレット堆積面a’との間隔H’を計測するようにしている。
そして、ペレットスラリー投入時には、天板27とスラリー母液面aとの間隔Hがほぼ一定になるようにスラリー母液抜き出しポンプ36を制御するようになっている。また、天板27とペレット堆積面a’との間隔H’が設定値に達した時は、ペレットの供給を停止するようになっている。
他方、ペレット貯蔵タンク16の底部29a,29bには、上述したように、ジェットポンプ(エダクタ)30が設けられているので、ジェットポンプ30を含むペレット排出手段について説明する。しかし、便宜上、底板中央のペレット排出手段について説明し、その他のペレット排出手段については、同じ部品に同じ符号を付けて詳しい説明を省略する。
図5に示すように、底板中央の六角錘形の底部29aには、点検用のトンネル37が設けられている。この点検用のトンネル37は、図6に示すように、六角錘形の底部29aの尖端部38の上方に位置しており、その両端は、それぞれ、対向している二つの傾斜面39a,39bに開口している。
このトンネル37の内部には、図6及び図7に示すように、ジェットポンプ(エダクタ)30が設置されている。そして、その吸引口34は、六角錘形の底部29aの尖端部38に向けられている。
また、六角錘形の底部29aには、図5に示すように、ジェットポンプ30の吸引口34に向けて複数台(例えば3台)の高圧噴射ノズル40が設けられ、吸引口近傍のペレットpの流動化を図るようにしている。
上記ジェットポンプ30の作動流体取入れ口41には、ジェット流体駆動ポンプ42によってスラリー母液貯蔵タンク14のスラリー母液mが供給され、高圧噴射ノズル40には、ノズル用高圧ポンプ43によってスラリー母液貯蔵タンク14のスラリー母液mが供給されるようになっている。
また、ジェットポンプ30の吐出側に接続した配管44には、スラリー濃度制御器(以下、IPF制御器という。)60が設けられている。このIPF制御器60は、IPF測定器61及びスラリー濃度調整槽62により構成されている。
IPF測定器61は、図9に示すように、上記配管44の間に接続させた計測用配管63に一対のリング状電極64a,64bを絶縁リング65a,65b,65cを介して軸方向に離間して配置している。そして、計測用配管63のリング状電極64a,64bの上流又は下流測位に導電率測定器66が細い引込み管67を介して接続されている。この導電率測定器66には、導電性流体としてのスラリー母液のみが流入する。また、導電率測定器66内には、一対の電極(図示せず)が配置されている。
そして、電気抵抗測定回路68は、一対のリング状電極64a,64b相互間の抵抗、即ち、計測用配管63内を通過する混相流体(ペレットスラリー)の電気抵抗を測定する。一方、導電率測定器66は、内部に配設された一対の電極相互間の抵抗から混相流体の一方を構成するスラリー母液の電気抵抗(導電率σの逆数に比例)を測定する。測定された電気抵抗r及び導電率σは、演算器69へ入力される。
この演算器69内には、スラリー母液の各導電率σにおける電気抵抗rと混合率λとの関係が記憶されている。そして、電気抵抗rと導電率σが入力されると、この値に対応する混合率λを算出して測定値として出力する。
他方、スラリー濃度調整槽62は、IPF測定器61の下流側に設けられ、液溜め用タンク70と、この液溜め用タンク70を貫通する管71により構成されている。この貫通管71は、IPF測定器の計測用配管63に接続すると共に、液溜め用タンク70の中に介在している部分にガス及びスラリー母液が流出する小穴72を設けている。
そして、液溜め用タンク70の上端に接続した配管73にブロアー74を設け、液溜め用タンク70内の混合ガスgをペレット貯蔵タンク16に返還するようにしている。また、液溜め用タンク70の下端に接続した配管75にスラリー濃度調整ポンプ76を設け、液溜め用タンク70内のスラリー母液mをペレット貯蔵タンク16に返還ようにしている。
上記IPF測定器61より出力された混合率λは、コントローラ80に供給され、スラリー濃度調整槽62に付随しているスラリー濃度調整ポンプ76を制御して余分なスラリー母液mを除去するようになっている。
また、図7に戻って説明すると、六角錐形の底部29aには、スラリー母液注入管45及びスラリー母液抜き出し管46が設けられている。そして、このスラリー母液抜き出し管46に設けたスラリー母液抜き出しポンプ36(図3参照。)を、既に説明した距離計測装置35によって制御することにより、ペレット貯蔵タンク16内のスラリー母液面aをコントロールするようになっている。また、このスラリー母液抜き出し管46には、スラリー母液抜き出しバルブ47を設けている。
また、上記ペレットスラリー輸送管19には、ペレットスラリー送流ポンプ48を設けている。このペレットスラリー送流ポンプ48は、ガスハイドレートペレットの損傷を低減できる構造となっており、図8に示すように、サクションカバー49内にらせん形の羽根車50を有している。符号51はケーシング、52は羽根車フランジ、53は軸スリーブ、54は主軸を示している。
次に、ペレットの搬入及び搬出方法について説明する。
(2)ペレットの搬入方法
先ず、ペレットpをペレット貯蔵タンク16に搬入する工程について説明する。
(a)先ず、図10に示すように、ペレット貯蔵タンク16のタンク底部29a,29bに接続されているスラリー母液排出管46のスラリー母液抜き出しバルブ47を全閉する。
(b)次に、タンク上部のペレットスラリー投入弁33を全開してペレット貯蔵タンク16内にスラリー母液mを張る(図10参照。)。スラリー母液mの水位は、ペレットスラリー投入ノズル31から投入されたペレットpが破損しない程度とする。
このとき、スラリー母液mは、スラリー母液貯蔵タンク14→加圧ポンプ22→スラリー母液輸送管15→ペレットスラリー投入ノズル31の経路を採る。
(c)次に、タンク上部のペレットスラリー投入弁33を、一旦、全閉する。次に、ペレットスラリー投入弁33を開けてペレット貯蔵タンク16内にペレットスラリーsを投入する(図10参照。)。
その際、スラリー母液供給管23のバルブ25aを「開」、分岐管24のバルブ25bを「閉」としてスラリー母液貯蔵タンク14のスラリー母液mをスラリータンク13に供給し、スラリータンク13内のペレットpをスラリー化する(図1参照。)。そして、ペレットスラリー投入弁33を1個ずつ、例えば、33a→33b→33c→33d→33e→33f→33g(図2参照。)の順に開放して、各ペレットスラリー投入弁33から投入されるペレットスラリーsの投入量の均等化を図る。
各ペレットスラリー投入ノズル31は、既に説明したように、360°水平回頭可能な構造であるから、各ペレットスラリー投入ノズル31は、ノズル自身で回頭しながら所定の初速でペレットスラリーsを水平に吐出する。
吐出開始直後のペレットpは、落下距離が大きいため広い円周上に散布される。そして、投入が進むに連れて次第に狭い円周上に散布され、堆積ペレット上面の平面化が図られる。
(d)ペレットスラリーの投入開始と同時に、タンク底部29a,29bのスラリー母液抜き出しバルブ47を全開し、堆積ペレット上面上の衝撃緩和用のスラリー母液分を残して、順次、スラリー母液mを抜き出す。
このとき、スラリー母液mは、スラリー母液抜き出し管46→スラリー母液抜き出しバルブ47→スラリー母液抜き出しポンプ36→スラリー母液貯蔵タンク14の順路を採る。
ペレット投入終了後は、堆積ペレットの上面すれすれの高さまでスラリー母液の液面を下げ、「ひたひた状態」でペレットを保管する。
(3)ガスハイドレートペレットの搬出方法
次に、ペレット貯蔵タンク16内のペレットpを搬出する場合について説明する。
(a)先ず、図11に示すように、各タンク底部29a,29bに設けられている複数基(例えば3基)の高圧噴射ノズル40よりスラリー母液mを噴射させて、ジェットポンプ30の吸引口34の近傍に付着しているペレットpを開放する。このとき、スラリー母液mは、スラリー母液貯蔵タンク14→ノズル用高圧ポンプ43→高圧噴射ノズル40の順路を採る。
(b)次に、体積濃度30%のスラリーとするため、図12に示すように、タンク上部のペレットスラリー投入ノズル31からスラリー母液mを注入する。このとき、スラリー母液mは、スラリー母液貯蔵タンク14→加圧ポンプ22→ペレットスラリー投入ノズル31の順路を採る。
(c)次に、体積濃度30%のスラリーとするため、各底部29a,29bのスラリー母液注入管45からスラリー母液mを注入する(図11参照。)。このとき、スラリー母液mは、スラリー母液貯蔵タンク14→加圧ポンプ22→スラリー母液注入管45の順路を採る。
(d)次に、ペレット抜き出し用のジェットポンプ30を作動させ、ペレット貯蔵タンク16内のペレットpを吸引し、管路44に圧入する。このとき、スラリー母液mは、スラリー母液貯蔵タンク14→ジェット流体駆動ポンプ42→ジェットポンプ30の順路を採る。
(e)次に、IPF制御器60を作動させ、スラリー濃度調整槽62にて混合ガスgとスラリー母液mとを抜き出し、スラリー濃度を30%前後に調整する。
(f)次に、ペレットスラリー送流ポンプ48を作動させ、ペレットスラリーsを加圧して輸送船17まで送流する。このとき、ペレットスラリーsは、ジェットポンプ30→ペレットスラリー送流ポンプ48→ペレットローダ→輸送船貨物倉18の順路を採る。
ガスハイドレートの生成、貯蔵、荷役システムの概略構成図である。 ペレット貯蔵タンクの平面図である。 図2のA−A断面図である。 図3のB−B断面図である。 ペレット貯蔵タンク底部の要部拡大平面図である。 図5のC−C断面図である。 図6のD−D断面図である。 ペレット送流ポンプの断面図である。 IPF測定器の説明図である。 ペレット搬入方法の説明図である。 ペレット搬出方法の説明図である。 ペレット搬出方法の説明図である。 従来のガスハイドレートの生成、貯蔵、荷役システムの概略構成図である。
符号の説明
m ペレット移送及び衝撃緩和用の液体
p ガスハイドレートペレット
s ペレットスラリー
16 ペレット貯蔵タンク

Claims (6)

  1. ガスハイドレートペレットとペレット移送用の液体とを混合してペレットスラリーとし、このペレットスラリーをペレット貯蔵タンク内に搬入する際に、前記ペレット貯蔵タンク内に、予め、衝撃緩和用の液体を注入し、この衝撃緩和用の液体によって前記ペレット貯蔵タンクに投入されたペレットスラリーの衝撃を吸収するようにしたことを特徴とするガスハイドレートの搬入方法。
  2. 前記ペレット貯蔵タンク内に前記ペレットスラリーを投入すると共に、前記ペレット貯蔵タンク内の余分な液体を抜き出して衝撃緩和用の液面を所定の高さに保持することを特徴とする請求項1記載のガスハイドレートの搬入方法。
  3. 前記ペレット貯蔵タンクの天板部に複数のペレットスラリー投入用ノズルを設けると共に、任意のペレットスラリー投入用ノズルから順にペレットスラリーを投入することを特徴とする請求項1記載のガスハイドレートの搬入方法。
  4. 前記ペレット貯蔵タンクの天板部に前記ペレットスラリー投入用ノズルを回頭自在に設け、該ペレットスラリー投入用ノズルから噴出したペレットスラリーが螺旋状に落下するようにしたことを特徴とする請求項1記載のガスハイドレートの搬入方法。
  5. ペレット貯蔵タンク内に貯蔵されているガスハイドレートペレットを搬出する際に、前記ペレット貯蔵タンク内にペレット移送用の液体を注入してガスハイドレートペレットの流動化を図ると共に、前記ペレット貯蔵タンク内に開口しているペレット吸引口に向けてペレット移送用の液体を噴射して前記ペレット吸引口を塞いでいるガスハイドレートペレットの固まりを解体し、解体により分離されたガスハイドレートペレットとペレット移送用の液体とをペレットスラリーとして前記ペレット吸引口から送出し、その送出途中で余分な液体を除去してペレットスラリーのスラリー濃度を所定の濃度に調整することを特徴とするガスハイドレートの搬出方法。
  6. 前記ペレット移送及び解体用の液体として、灯油又は軽油を適用することを特徴とする請求項5記載のガスハイドレートの搬出方法。
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