JP2007106398A - ランフラットタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ランフラット耐久性能を低下させることなく、乗り心地性を向上させ、タイヤ重量の低減を図ったランフラットタイヤを提供することを課題とする。
【解決手段】 ランフラットタイヤ10は、カーカス12がタイヤ幅方向両側のビードコア11を巻き上げる折り返し構造をなし、且つ、タイヤ幅方向両側のタイヤサイド部14に断面三日月状の補強ゴム層18を有するタイヤである。また、ランフラットタイヤ10は、カーカス12と同等以上の剛性にされ、タイヤ幅方向両側の補強ゴム層18の少なくとも一部をカーカス12の外側から覆う一対の補強コード層22が設けられている。補強コード層22は、ベルト端から補強ゴム層18の下端近くまでのカーカス部分に隣接して設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、タイヤサイド部に断面三日月状の補強ゴム層を有するランフラットタイヤに関し、更に詳細には、特に乗用車に用いるのに最適なランフラットタイヤに関する。
パンク時等で応急的なランフラット走行(RF走行)を可能とするランフラットタイヤでは、このタイヤを装着する車の高性能化に伴い、ドライバーの安全性の確保のために種々の構造のタイヤが提案されている。
このランフラット走行の走行可能距離を延長させるためには、ランフラット走行時にタイヤが受けた負荷に対し、サイドウォール部のタイヤ幅方向外側への膨出変形、及び、ビード部の倒れ込み変形を抑制することによって、タイヤの回転に伴う繰り返し変形を抑制することが一般的である。従来、これらのそれぞれの変形の抑制を目的として、サイドウォール部の内側に断面三日月状の補強ゴム層を配設することが行われている。
このように配設された補強ゴム層が、ランフラット走行時における車体重量の支持に寄与するので、ランフラット走行時におけるサイドウォール部およびカーカスプライへの応力集中を有利に防止することができる。
ところで、この断面三日月状の補強ゴム層を設けると、タイヤの縦ばねが上がることで乗り心地が悪化するという問題があった。更に、補強ゴム層を設けることでタイヤ重量が増加するため、乗り心地が悪化するとともに車両への必要な入力が増大するという問題もあった。
これらの問題を解決する対策として、カーカスの内側で補強ゴム層の外側に(すなわちカーカスと補強ゴム層との間に)高弾性率のコードを有する高弾性率補強層(補強コード層)を設けることにより、タイヤサイド部の剛性を効果的に向上させることが、特許文献1に開示されている。しかし、これには以下の難点がある。
ランフラット走行状態では、タイヤサイド全体で曲げ剛性を確保する必要があり、その際、補強ゴム部で圧縮力、カーカスで引張り力をそれぞれ負担している。このため、補強ゴム層とカーカスコードとの間には特に大きなせん断変形が生じる。よって、補強ゴム層とカーカスコードとの間にラジアル角度以外の配向を持つトリートが配置されると、転動時(ランフラット走行時)に更に大きなせん断変形が生じるためセパレーションを誘発しやすい。すなわち、ランフラット耐久性能が低下するので好ましくない。なお、特許文献1では、高弾性率補強層を構成する補強コードの傾斜方向を特に限定していない。
特開2005−47441
本発明は、上記事実を考慮して、ランフラット耐久性能を低下させることなく、乗り心地性を向上させ、タイヤ重量の低減を図ったランフラットタイヤを提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために、以下の検討を行った。
ランフラットタイヤを車両に装着した状態で1輪のエアを抜いてランフラット走行をする場合、進行方向には連続的に駆動力を伝え、またコーナリング時には横力を発生させる必要がある。従って、ランフラットタイヤの担う役割は、単に荷重支持だけに留まるものでない。
この駆動力や横力の存在はランフラット走行距離に与える影響が大きい割にはあまり注目されていなかった。通常の内圧が張られた空気入りタイヤにおいてはベルトやカーカスの張力がこれを負担しているが内圧ゼロのランフラット走行ではタイヤサイドの構造的な剛性によってこれを負担する必要がある。そのため、ランフラットタイヤのサイド部は、荷重支持の曲げ変形によるせん断剛性のみならず、進行方向や横方向へのせん断剛性を平均的に(分散的に)負担できる構造にしたほうが、ランフラット耐久性に関して有利となる。
ここで、本発明者は、鋭意検討し、乗り心地に影響する縦ばねを大幅にあげず、効率的に横力や駆動力の負担を向上させることでランフラット耐久性能の大幅な向上を図る構造について考えた。
そして、本発明者は、従来のランフラットタイヤで、内圧0としたときのカーカスの張力を詳細にコンピューターシミュレーションで解析したところ、図5に示すように、補強ゴム層88のタイヤ外側カーカス部82P1並びにビードフィラー86のタイヤ内側カーカス部82P2で最も多くの張力を負担していることが判明した。そして、トレッド部96のカーカス部分はほとんど荷重支持に寄与していないことも判った。従って、補強ゴム層のタイヤ外側からビードフィラーのタイヤ内側にかけてのカーカス部分に隣接する形で補助的に補強コード層を付加するのが、最も効果的にランフラット時の荷重を支持できるとともに乗り心地を悪化させないことを見い出した。逆に、このラインを外れた位置に補強コード層を配置すると、通常内圧時の縦ばねを悪化させ、乗り心地は悪くなる方向にあることも見い出した。
ランフラット走行時にタイヤに作用する曲げに関しては、曲げの最外層で剛性アップを図ることによって高い効果が得られる。ここで、主たる荷重支持が補強ゴム部においてなされることから、カーカスに隣接する補強コード層の位置は補強ゴム部と隣接するカーカスの更に外側に配置するのが最も効果的である。特にカーカス以上の剛性を有する補強コード層を適用する場合には最外層に配置すると効果は更に高まる。
一方、タイヤ破壊という観点においては、補強ゴム層と補強ゴム層に隣接するカーカスとの間に配置されたゴム部は、引っ張り力を受けるカーカスと圧縮力を受ける補強ゴム層との間の部位ということもあり、周囲と比較して突出して大きなせん断変形をしていることが判っている。上述したように、補強ゴム層とカーカスとの間に補強層(補強コード層)を入れることはセパレーションを誘発したり破壊の原因になることが多く、好適でない。特にラジアル方向に対し角度を有する補強層を入れる場合、本来の耐久性を発揮する前にセパレーション等の破壊を発生させてしまうことが多い。
ランフラット走行時の横力負担に関しては、従来、カーカスを1層から2層へ、2層から3層へとカーカスの多層化が有効であることが知られているが、重量が重くなるというデメリットがあった。ここで、本発明者は、コンピューターシミュレーションで内圧ゼロ時に横変形が加わった状態でのカーカス張力を解析したところ、縦ばね支持の場合と同様に補強ゴム層の外側からビードフィラー内側のカーカス部での張力負担が大きいことがわかった。従って、カーカスを多層化するよりも補強ゴム層の外側からビードフィラー内側のカーカス部に隣接する形で補強層を加える方が効率的にランフラット時の横剛性を確保できることを見い出した。
本発明者は、以上のような検討を踏まえ、更に実験を重ね、本発明を完成するに至った。
請求項1に記載の発明は、1層以上のカーカスがタイヤ幅方向両側のビードコアを巻き上げる折り返し構造をなし、且つ、タイヤ幅方向両側のタイヤサイド部に断面三日月状の補強ゴム層を有するランフラットタイヤであって、前記カーカスと同等以上の剛性にされ、タイヤ幅方向両側の前記補強ゴム層の少なくとも一部を前記カーカスの外側から覆う一対の補強コード層が設けられ、前記補強コード層は、少なくともベルト端から前記タイヤサイド部の最大幅部までのカーカス部分に隣接して設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明では、このように、補強コード層をカーカスの外側に配置しており、カーカスと補強ゴム層との間には配置していない。従って、補強コード層を設けてもランフラット耐久性能が低下することを回避でき、しかも、乗り心地に影響する縦ばねの大幅な上昇を抑えている。
更に、例えば2Pカーカス構造を、1Pカーカス構造に上記補強コード層を加えた構造に置き換えることが可能となる。従って、ランフラット耐久性能を維持したまま大幅な重量低減が可能となり、且つ、トレッド部のカーカスが2層から1層になることで、通常内圧時での乗り心地の改良が可能となる。
また、一対の補強コード層の剛性は、カーカスと同等以上の剛性にされ、加えて曲げの最外層に配置されているので、2Pカーカス構造から置き換えた場合にも、サイド部の曲げ剛性は同等以上に確保されている。従って、重量を低減しながらも、ランフラット耐久性の向上が期待できる。なお、カーカスと同等以上の剛性とは、カーカスと同じ剛性、又は、カーカスよりも高い剛性を意味する。
更に、補強コード層は、少なくともベルト端からタイヤサイド部の最大幅部までのタイヤ部位に設けられている。これにより、ランフラット走行時にカーカスが引張り力を負担する部位のみの剛性を効果的に向上させることが可能となり、ランフラット耐久性の向上をにしてる。
以上説明したように、請求項1に記載の発明により、ランフラット耐久性能を低下させることなく、乗り心地性を向上させ、タイヤ重量の低減を図ったランフラットタイヤとすることができる。
また、上述したように、ランフラット走行状態では、カーカスで引張り力を負担している。一方、請求項1に記載の発明では、補強ゴム層の少なくとも一部をカーカスの外側から覆うように補強コード層を設けている。この補強コード層は、タイヤの曲げによってカーカスに生じる引っ張り力を分担させるのに有効であり、カーカスの外側に配置したほうが効果が高い。従って、補強コード層の厚みを従来よりも低減させることが可能になっている。
ところで、ランフラット走行時の駆動力負担に関しては、従来構造では補強ゴム部で主に負担している。実際の使用においては車両装着で大きなキャンバーアングルを受けて使用されるケースが殆どで、接地はキャンバー角が掛かる方向に大きく偏るため(すなわち、接地はキャンバー角が小さい側に大きく偏るため)、駆動力はタイヤの両方のサイドに均等でなくキャンバー角が掛かる方向のサイド部(すなわち、キャンバー角が小さい側のサイド部)に集中している。従って、ランフラット走行においてタイヤ破壊はキャンバー角が掛かる方向のサイド補強ゴム(多くの場合は車両装着内側のサイド補強ゴム)で発生することとなる。
そして、本発明者は、ランフラット走行時のタイヤの駆動力の負担箇所を詳細に解析したところ、大きなキャンバー角が入るケースが多く、その場合キャンバー角の内側において(すなわち、キャンバー角が小さい側において)駆動力を負担するのに好適なコード補強層の配向を施すことで、より大きなランフラット耐久向上効果を発現させることが可能であることが判った。
更に、本発明者は、駆動力を効率的に負担するコードの配向としては、ラジアル方向に対してタイヤ回転方向とは逆の方向に配向させるのが好適であることを見い出した。
そこで、請求項2に記載の発明は、ランフラット走行状態で路面とタイヤ赤道面とのなす角度が90°以下になるタイヤサイド側に配置された前記補強コード層を構成するコードは、ラジアル方向に対してタイヤ回転方向とは逆方向に傾斜して配列されており、かつ、タイヤ半径方向に対する前記コードの傾斜角度が0〜20°の範囲内にされていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、このように、キャンバー角が掛かる方向のサイド部の補強コード層を、駆動力を負担出来る配向で傾斜させている。これにより、補強ゴム層での駆動力負担を軽減させ大幅なランフラット耐久の向上を実現させることが可能になる。
キャンバー角が2°程度の場合はコードの上記傾斜角度を10°近傍にするのが好適である。キャンバー角が非常に大きい場合(例えば4°程度)、コードの上記傾斜角度を10〜20°の範囲内にすると好適である。傾斜角度を20°以上にすると乗り心地の悪化が大きくなり易い。
キャンバー角が付与されるサイド部とは逆のサイド部では、補強コード層を構成するコードの配向(タイヤ半径方向に対するコードの傾斜角度)は特に限定しない。ラジアル方向にするのが乗り心地に対しては最も効果が高いが、製造時の均一な成型を確保するために同角度に配置しても良い。後者(同角度に配置)にすると、ユニフォミティ(特にLFV)に対しては良方向となる。
なお、駆動力を発生しない遊輪に装着する場合では特に傾斜角度を必要とせず傾斜角度が0°の方が好適である。
請求項3に記載の発明は、前記補強コード層の一端が前記ビードコアを巻上げる折り返し構造をなしていることを特徴とする。
これにより、ビードフィラー部の剛性を更に効果的にあげることが可能となり、更にランフラット時の横剛性を向上させることが可能になる。これらの効果は、特にセクションハイトが120mm以上の高ハイトのタイヤサイズで顕著にみられる。若干のタイヤ重量増を許容できる場合には、このように補強コード層の一端がビードコアを巻き上げる折り返し構造とすることが有効である。
請求項4に記載の発明は、前記補強コード層を構成するコードが有機繊維で構成されることを特徴とする。
有機繊維としては、例えば、レーヨン、アラミド、ポリケトンなどを主成分とするコードである。
有機繊維は、引張り剛性が高く圧縮剛性が低い。従って、請求項4に記載の発明により、乗り心地に影響する縦ばねの上昇を更に抑え、効率的に横力や駆動力の負担を向上させることができている。
本発明によれば、ランフラット耐久性能を低下させることなく、乗り心地性を向上させ、タイヤ重量の低減を図ったランフラットタイヤとすることができる。
以下、実施形態を挙げ、本発明の実施の形態について説明する。なお、第2実施形態以下では、既に説明した構成要素と同様のものには同じ符号を付して、その説明を省略する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態について説明する。図1に示すように、本実施形態に係るランフラットタイヤ10は、一対のビードコア11と、一対のビードコア11を巻き上げる折り返し構造をなすカーカス12と、タイヤ幅方向両側のタイヤサイド部14にそれぞれ配置された断面三日月状の補強ゴム層18とを有する。
更に、ランフラットタイヤ10は、タイヤ幅方向両側の補強ゴム層18をカーカス12の外側から覆うように配置された補強コード層22を有する。この補強コード層22は、カーカス12と同等以上の剛性を有していて、ベルト端からタイヤサイド部の最大幅部を越え、補強ゴム層18の下端近くまでのタイヤ部位に設けられている。
このように、補強コード層22をカーカス12の外側に隣接させて配置しており、カーカス12と補強ゴム層18との間には配置していない。従って、乗り心地に影響する縦ばねを大幅に上げることを回避できているとともに、補強コード層22を設けてもランフラット耐久性能が低下することを回避できている。
更に、例えば2Pカーカス構造を、本実施形態のような1Pカーカスに補強コード層22を加えた構造に置き換えることが可能となる。従って、ランフラット耐久性能を維持したまま大幅な重量低減が可能となり、且つ、トレッド部16のカーカス部分が2層から1層になることで、通常内圧時での乗り心地の改良が可能となる。また、補強コード層22をカーカス内側でなくカーカス外側に配置しているので、補強コード層22の厚みを従来よりも低減させることが可能になっている。
また、本実施形態では、ランフラット走行状態で路面とタイヤ赤道面CLとのなす角度が90°以下になるタイヤサイド側に配置された補強コード層22では、図2に示すように、補強コード層を構成するコード24は、ラジアル方向(タイヤ中心Cへの方向)に対してタイヤ回転方向とは逆方向に傾斜して配列されており、タイヤ半径方向(タイヤ中心Cへの方向)に対するコード24の傾斜角度αが0〜20°の範囲内にされている。
このように、キャンバー角が掛かる方向(図3も参照)のタイヤサイド側の補強コード層22を、駆動力を負担出来る配向に傾斜させることにより、補強コード層22で駆動力を効率的に負担することができる。従って、補強ゴム層18での駆動力負担を軽減させ大幅なランフラット耐久の向上を実現させることが可能になっている。
キャンバー角が2°程度の場合はコード24の傾斜角度αを10°近傍にするのが好適である。キャンバー角が非常に大きい場合(例えば4°程度)、コード24の傾斜角度αを10〜20°の範囲内にすると好適である。傾斜角度αを20°以上にすると乗り心地の悪化が大きくなり易い。
更に、本実施形態では、補強コード層22を構成するコード24が有機繊維で構成されている。この有機繊維は、本実施形態ではポリケトン繊維である。有機繊維は、引張り剛性が高く圧縮剛性が低いので、これにより、乗り心地に影響する縦ばねの上昇を更に抑え、効率的に横力や駆動力の負担を向上させることができている。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。図4に示すように、本実施形態に係るランフラットタイヤ30では、第1実施形態に比べ、補強コード層22に代えて補強コード層34が設けられている。補強コード層34は、一端でビードコア11を巻上げる折り返し構造をなしている。
これにより、ビードフィラー部36の剛性を更に効果的にあげることが可能となっており、更にランフラット時の横剛性を向上させることが可能になっている。これらの効果は、特にセクションハイトが120mm以上の高ハイトのタイヤサイズで顕著にみられる。若干のタイヤ重量増を許容できる場合には、このように補強コード層34の一端がビードコア11を巻き上げる折り返し構造とすることが有効である。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態に係るランフラットタイヤは、第1実施形態に比べ、補強コード層を構成するコードの傾斜角度αを0°にしたタイヤである。
これにより、駆動力を発生しない遊輪に装着する場合に好適なランフラットタイヤとすることができる。
<試験例>
本発明の効果を確かめるために、本発明者は、第1実施形態のランフラットタイヤの一例(以下、実施例1のタイヤという)、第2実施形態のランフラットタイヤの一例(以下、実施例2のタイヤという)、第3実施形態のランフラットタイヤの一例(以下、実施例3のタイヤという)、参考例のランフラットタイヤの一例(以下、参考例のタイヤという)、及び、従来例のランフラットタイヤの一例(以下、従来例のタイヤという)を用意し、性能評価を行った。参考例のタイヤは、実施例2のタイヤに比べ、カーカスを更に1枚(すなわち合計2枚)設けたタイヤである。
プライ構造は、従来例のタイヤでは「2P H/L」であり、実施例1〜3のタイヤでは「2P H/L」で、参考例のタイヤでは「2P H/L」である。
補強コード層は、従来例のタイヤには設けられていない。補強コード層を構成する補強コードは、実施例1〜3のタイヤ、参考例のタイヤ、でいずれもポリケトン繊維で構成されている。
更に、本発明者は、実施例1のタイヤで補強コード層を構成するポリケトン繊維をレーヨンに代えたタイヤ(以下、実施例4のタイヤという)、実施例3のタイヤで補強コード層を構成するポリケトン繊維をレーヨンに代えたタイヤ(以下、実施例5のタイヤという)を用意し、併せて性能評価を行った。
従来例のタイヤ、実施例1〜5のタイヤ、参考例のタイヤとも、タイヤサイズは245/45 R17であり、カーカスの材質はレーヨンである。
また、従来例のタイヤ、実施例1〜5のタイヤ、参考例のタイヤとも、カーカスとインナーライナとの間に断面三日月状のサイド補強層が設けられている。
更に、従来例のタイヤ、実施例1〜5のタイヤ、参考例のタイヤとも、ベルト層は2層で構成され、ベルト層を構成するベルトコードの径方向の軸に対する角度は64°である。また、従来例のタイヤ、実施例1〜5のタイヤ、参考例のタイヤとも、ベルト補強層は「1キャップ+1レイヤー」の構成にした。
各タイヤの諸条件を表1に示す。
Figure 2007106398
本試験例では、BMW328iの右リアに試験対象のタイヤを装着した。そして、正規荷重で速度80km/hの条件の下でテストコースでランフラット走行し、乗り心地性、ランフラット耐久性能についてそれぞれ評価した。乗り心地性については、通常使用時のことを想定し、通常内圧時の縦ばね値で評価した。ランフラット耐久性能についてはランフラット耐久距離で評価した。なお、サイド補強層の最大ゲージ、タイヤ重量については、ロット品の値を表1に示した。
本試験例では、上記評価を行うにあたり、従来のタイヤにおける評価指数を100とし、実施例1〜5のタイヤ、及び、参考例のタイヤについて相対評価となる評価指数を算出した。評価結果を表1に併せて示す。表1の評価結果では、ランフラット耐久距離については評価指数が大きいほど性能が高く、他の性能については評価指数が低いほど性能が高いことを示す。
表1から判るように、実施例1、2、4のタイヤでは、従来例のタイヤに比べ、全ての性能について従来例のタイヤよりも良い評価となった。実施例3、5のタイヤでは、サイド補強層(補強ゴム層)の最大ゲージについては従来例のタイヤと同じ評価であったが、他の性能については従来例のタイヤよりも良い評価となった。
参考例のタイヤでは、ランフラット耐久距離とサイド補強層の最大ゲージとは従来例のタイヤよりも良い評価になっていたが、乗り心地性及びタイヤ重量については従来例のタイヤよりも若干劣る評価になっていた。ただし、補強コード層が設けられておらずにカーカスが3枚配置された従来のランフラットタイヤに比べると、参考例のタイヤでは全ての性能について良い結果となることは、従来例のタイヤと実施例2のタイヤとの相対関係により明らかである。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。
第1実施形態に係るランフラットタイヤのタイヤ径方向断面図である。 第1実施形態に係るランフラットタイヤに配置された補強コード層を構成するコードの傾斜角度を示すタイヤ側面部分断面図である。 第1実施形態で、キャンバー角を示す模式的なタイヤ正面図である。 第2実施形態に係るランフラットタイヤのタイヤ径方向断面図である。 コンピュータ解析を行ったランフラットタイヤのタイヤ径方向断面図である。
符号の説明
10 ランフラットタイヤ
11 ビードコア
12 カーカス
14 タイヤサイド部
18 補強ゴム層
22 補強コード層
24 コード
30 ランフラットタイヤ
34 補強コード層
88 補強ゴム層

Claims (4)

  1. 1層以上のカーカスがタイヤ幅方向両側のビードコアを巻き上げる折り返し構造をなし、且つ、タイヤ幅方向両側のタイヤサイド部に断面三日月状の補強ゴム層を有するランフラットタイヤであって、
    前記カーカスと同等以上の剛性にされ、タイヤ幅方向両側の前記補強ゴム層の少なくとも一部を前記カーカスの外側から覆う一対の補強コード層が設けられ、
    前記補強コード層は、少なくともベルト端から前記タイヤサイド部の最大幅部までのカーカス部分に隣接して設けられていることを特徴とするランフラットタイヤ。
  2. ランフラット走行状態で路面とタイヤ赤道面とのなす角度が90°以下になるタイヤサイド側に配置された前記補強コード層を構成するコードは、ラジアル方向に対してタイヤ回転方向とは逆方向に傾斜して配列されており、
    かつ、タイヤ半径方向に対する前記コードの傾斜角度が0〜20°の範囲内にされていることを特徴とする請求項1に記載のランフラットタイヤ。
  3. 前記補強コード層の一端が前記ビードコアを巻上げる折り返し構造をなしていることを特徴とする請求項1又は2に記載のランフラットタイヤ。
  4. 前記補強コード層を構成するコードが有機繊維で構成されることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のランフラットタイヤ。
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