JP2007105805A - 振動素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、MEMS(電気式微小機械装置)などの微細加工を要する振動素子の製造方法に関して、振動素子の作製過程における抗折強度の劣化を抑制する振動素子の製造方法を提供するものである。
【解決手段】駆動基体2と、この駆動基体2上に設けられた駆動用電極5Aからなる振動素子1において、駆動基体2はシリコン基板7をエッチングすることにより所定の形状に加工するものであり、エッチングにはエッチングイオン13,14を用いるとともに、バイアス側の電源12の発振周波数をエッチングイオン13,14の振動周波数より低く設定したのである。
【選択図】図3
【解決手段】駆動基体2と、この駆動基体2上に設けられた駆動用電極5Aからなる振動素子1において、駆動基体2はシリコン基板7をエッチングすることにより所定の形状に加工するものであり、エッチングにはエッチングイオン13,14を用いるとともに、バイアス側の電源12の発振周波数をエッチングイオン13,14の振動周波数より低く設定したのである。
【選択図】図3
Description
本発明は、MEMS(電気式微小機械装置)などの微細加工を要する振動素子の製造方法に関する。
近年、角速度センサのように振動子を用いた電子機器はカーナビゲーションシステムあるいは自動車の車輌制御システム等への搭載などによりその小型化および高精度化が進められている。
従来このような小型の振動子を作製する場合、シリコン基板上に駆動用電極を形成しこの駆動用電極が形成されたシリコン基板をエッチングにより所定の振動素子形状に加工していた。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2003−227719号公報
しかしながら、エッチング工法を用いて振動素子を加工した場合、先にシリコン基板の表面に衝突したエッチングイオンが電荷として帯電してしまい、この帯電した電荷により後続のエッチングイオンが乱反射してしまい、この結果シリコン基板のエッチング境界側面に損傷を与えてしまい、これにより成形される駆動基板の抗折強度が劣化し、強いてはこれを用いて作製される振動素子の駆動精度が劣化してしまうという問題を有していた。
そこで、本発明はこのような問題を解決し、振動素子の作製過程における抗折強度の劣化を抑制する振動素子の製造方法を提供するものである。
この目的を達成するために本発明は、特にシリコン基板のエッチングに用いる電源の発信周波数をイオンの振動周波数より低く設定したのである。
この構成により、振動素子の作製過程における抗折強度の劣化を抑制することが出来るのである。
以下、本発明の一実施形態について図を用いて説明する。
図1は角速度センサに用いられる振動素子1を示したものであり、その基本構造は駆動基体2を音叉状に加工した構造体における基部3から伸びる一対の振動部となる腕部4A,4Bに対してそれぞれ駆動用電極5Aと検出用電極5Bを配置し、基部3には駆動用電極5Aに対して駆動電圧を印加するための電極パッド6Aと検出用電極5Bにより起電された電圧を外部出力するための電極パッド6Bが設けられた構成となっている。なお、駆動用電極5Aおよび検出用電極5Bは圧電体をPtやAu導電体で挟み込んだ構造となっている。このとき、駆動基体2としてシリコン基板を用いる。
そして、駆動用電極5Aに電極パッド6Aを介して駆動電圧を印加することにより一対の腕部4A,4Bが並設方向に振動するようになり、この状態で角速度を受けた際に腕部4A,4Bにコリオリ力が働き、これにより腕部4A,4Bが撓み、この撓みにより検出用電極5Bに電圧が生じこの電圧を電極パッド6Bを介して出力することで先の角速度を判断させるものである。
そして、このような振動素子1を作製するにあたっては図2に示されるごとく、先ず、大判のシリコン基板7に対して駆動用電極5Aや検出用電極5Bなどを構成するための電極構造体8を形成する。なお電極構造体8は圧電体9を導体10,11で挟み込んだ構造であることから、シリコン基板7の表面に対して導体からなる下部電極10、圧電体9、導体からなる上部電極11の順にスパッタリング法により薄膜形成するものである。
次いで、この電極構造体8に対してエッチングを施し不要な電極部分を除去し独立した駆動用電極5Aや検出用電極5Bを形成し、その後、シリコン基板7に対してエッチングを施し振動素子1の形状に形成するのである。
そして、このシリコン基板7を振動素子1の形状にするために行うエッチングは、図3に示すように、エッチングにおけるバイアス側の電源12の発振周波数をエッチングイオン13,14の振動周波数より低く設定することにより、振動素子1の作製過程における抗折強度の劣化を抑制することが出来るのである。
すなわち、エッチングに用いるバイアス側の電極12の発振周波数をエッチングイオン13,14の振動周波数より低く設定することで、先にシリコン基板7を衝突したエッチングイオン13は後続のエッチングイオン14が到達するまでにシリコン基板7の表面で消失する時間を十分に確保できるため、先に衝突したエッチングイオン13が電荷13Aとして帯電しにくくなり後続のエッチングイオン14の乱反射を抑制できるため、シリコン基板7におけるエッチング境界側面15の損傷を抑制され抗折強度が確保されるのである。
つまり、シリコン基板7をエッチングすることにより形成される図1に示される振動素子1においては、駆動応力が加わる腕部4A,4Bの側面部分のエッチング工程における損傷が抑制されることにより抗折強度が向上するとともに、損傷における重心移動が抑制されるため、振動精度が極めて向上するようになり、結果として高性能な振動素子1を提供することが出来るのである。
また、このようなエッチングを行うにあたっては、特に図示していないがエッチングに用いる電極12にパルススイッチング機構を設け、エッチングに寄与する電力供給を断続的に行うことにより、先にシリコン基板7に衝突したエッチングイオン13は後続のエッチングイオン14が到達するまでにシリコン基板7表面上で消失するに十分な時間を確保できるため、先に衝突したエッチングイオン13がシリコン基板12表面に電荷13Aとして貯まりにくくなり、後続のエッチングイオン14の乱反射をさらに抑制できるため、シリコン基板7におけるエッチング境界側面15の損傷を抑制され抗折強度がさらに確保することが出来るのである。
本発明にかかる振動素子の製造方法は、振動素子における製造過程における抗折強度の劣化を抑制できるという効果を有し、特に小型の振動素子に対して有用である。
1 振動素子
2 駆動基体
5A 駆動用電極
5B 検出用電極
7 シリコン基板
12 電源
13,14 エッチングイオン
2 駆動基体
5A 駆動用電極
5B 検出用電極
7 シリコン基板
12 電源
13,14 エッチングイオン
Claims (2)
- 駆動基体と、この駆動基体上に設けられ前記駆動基体を振動させる駆動用電極からなる振動素子において、前記駆動基体はシリコン基板をエッチングすることにより所定の形状に加工するものであり、前記エッチングにはエッチングイオンを用いるとともに、前記エッチングに用いるバイアス側の電源の発振周波数を前記エッチングイオンの振動周波数より低く設定したことを特徴とする振動素子の製造方法。
- 前記電源にはパルススイッチング機構が備えられており、エッチング過程において、少なくともエッチングに寄与する電力供給をパルススイッチングにより断続的に前記シリコン基板に行うことを特徴とする請求項1に記載の振動素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005296286A JP2007105805A (ja) | 2005-10-11 | 2005-10-11 | 振動素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005296286A JP2007105805A (ja) | 2005-10-11 | 2005-10-11 | 振動素子の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2007105805A true JP2007105805A (ja) | 2007-04-26 |
Family
ID=38032065
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007105805A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101319902B (zh) * | 2008-07-18 | 2010-09-08 | 哈尔滨工程大学 | 一种低成本组合式定位定向装置及组合定位方法 |
-
2005
- 2005-10-11 JP JP2005296286A patent/JP2007105805A/ja active Pending
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