JP2007105696A - 気流分級機 - Google Patents

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Hiroichi Kawasaki
博一 川崎
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Abstract

【課題】分級機の運転中にも分級室の高さを無段階かつ連続的に調整することができるようにする。
【解決手段】ケーシング2が、分級板7の上面外周部との間に一次分級室4を形成するスカート部8と、一次分級室4と同軸上に小径の略円筒形の二次分級室6の周壁を形成するとともに上端が閉塞された円筒部9と、円筒部9内に配されて二次分級室6の天井を構成する天板5と、天板5を上下に移動させる移動手段とを有している。移動手段は、円筒部9の蓋10に形成された筒状ガイド部10aと、天板5の中央から蓋10を突き抜けて筒状ガイド部10aに挿入された雌ねじ部5aと、雌ねじ部5aに噛み合わされた雄ねじ部12aを備えたハンドル12と、ハンドル12を回転させたさいに雌ねじ部5aが回転するのを防止してハンドル12の回転によって天板5を上下に移動させる回転防止手段10b、11とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種粉体を微粉と粗分とに分級する気流分級機に関する。
粉体を高速度で旋回させて微粉と粗粉とに遠心分離する気流分級機として特許文献1に記載のものがある。
この気流分級機は、ケーシング内に外周から中央にかけて上り勾配をもって傾斜する分級板を設け、その分級板の上方に分級カバーを設けている。そして、分級カバーと分級板との間を分級室とするとともに、分級室の周壁に複数のルーバーを環状に配置し、隣り合うルーバー間に、分級室内に二次エアを旋回流入させる流入路を設けている。
上記分級機では、分級室内で粉体が旋回するさいに、二次エアを流入させ、その二次エアによって粉体の旋回速度を加速させる構成であるため、分級室内に流入する固気混相流の旋回気流と二次エアの旋回気流との合流時に旋回流のみだれが生じ、微粉中に粗粉が混合しやすくなると言う問題があった。
発明者らは、種々の実験を行って下記に述べる分級機を開発し、この分級機にかかる出願を行った(特許文献2参照)。
この分級機は、ケーシング内に分級板を設け、ケーシングには分級板の上面外周部との間に一次分級室を形成するスカート部と、そのスカート部の内径部から立ち上がって一次分級室と同軸上に一次分級室より小径の略円筒形の二次分級室を形成する円筒部とを設け、一次分級室の外周に、一次分級室内の外周部周方向に向けて粉体と圧縮エアとの固気混相流を噴射する噴射ノズルを設け、分級板の外周とケーシングの内周面との間に粗粉排出口を形成し、分級板の中心部に形成された微粉吸引口に微粉排出筒を接続したものである。
そして、この出願にかかる分級機では、二次分級室を形成するケーシングの部分を上下に分割し、上下分割部の間にスペーサーを配することで、分級室内の高さを調整して所望の分級点を得ることができるようになっている。
特開平11−138103号公報 特願2005−154468
特許文献2記載の分級機では、分級室の高さを調整するために分級機の運転を停止し、その後、分級機のケーシングの部分を分解してスペーサーをケーシングの上下分割部間に挿入あるいは分割部間から抜き取る必要がある。
従って、分級機の運転中に分級室の高さを調整することができず、所望の分級点を得るために、何度も運転停止、分解・調整、運転再開のサイクルを繰り替えすことになり、所望の分級点を得るために非常な手間がかかるという問題がある。
本発明は、上記問題を解決することを課題とし、分級機の運転中にも分級室の高さを無段階かつ連続的に調整することができる分級機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の分級機は、ケーシングおよびケーシング内に設けられた分級板を備え、ケーシングが、分級板の上面外周部との間に一次分級室を形成するスカート部と、そのスカート部の内径部から立ち上がって一次分級室と同軸上に一次分級室より小径の略円筒形の二次分級室の周壁を形成するとともに上端が閉塞された円筒部と、円筒部内に配されて二次分級室の天井を構成する天板とを有し、天板を上下に移動させる移動手段と、一次分級室の外周に配され、一次分級室内の外周部周方向に向けて粉体と圧縮エアとの固気混相流を噴射する噴射ノズルと、分級板の外周とケーシングの内周面との間に形成された粗粉排出口と、分級板の中心部に形成された微粉吸引口と、微粉吸引口に接続された微粉排出筒と、を備えているものである。
上記分級機において、
円筒部が、蓋を有し、
移動手段が、円筒部の蓋に形成された筒状ガイド部と、
天板の中央から円筒部の蓋を突き抜けて筒状ガイド部に挿入された雌ねじ部と、雌ねじ部に噛み合わされた雄ねじ部を備えたハンドルと、
ハンドルを回転させたさいに雌ねじ部が回転するのを防止してハンドルの回転によって天板を上下に移動させる回転防止手段とを備えていることがある。
回転防止手段として、ガイド部に開けられた垂直に長い長孔と、雌ねじ部に固定されるとともに長孔内に位置するキーを用いるとよい。
上記分級機では、ハンドルを回転させることで雄ねじ部が回転するが、雄ねじ部と噛み合った雌ねじ部の回転は回転防止手段によって防止されているので天板が上下に移動する。従って二次分級室の高さを無段階かつ連続的に調整することができる。
この二次分級室の高さ調整は、ケーシングを分解する必要がないので分級機の運転中にも可能である。
以下、本発明の分級機を図面を参照して説明する。気流分級機1は、ケーシング2を備え、ケーシング2内に分級板7が設けられている。
ケーシング2は、略円筒状の上ケーシング体2aと、略下向き円錐状の下ケーシング体2bとに二分割され、上ケーシング体2aの下部が下ケーシング体2bの上部に差し込まれている。なお、後述するように上ケーシング体2aは下ケーシング体2bに対して上下に摺動するが、下ケーシング体2bにおける上ケーシング体2aが摺動する部分にはシール材S1が配されている。
上ケーシング体2aは、分級板7の上面外周部との間に一次分級室4を形成するスカート部8と、そのスカート部8の内径部から立ち上がって一次分級室4と同軸上に一次分級室4より小径の略円筒形の二次分級室6の周壁を形成する円筒部9とを備えている。
円筒部9は、上方開口筒部と、この上方開口を閉鎖する蓋10とを備えている。蓋10の中心には、蓋10から上方に突出する垂直筒状ガイド部10aが形成されている。そして、垂直筒状ガイド部10aの周壁の一部には上下に長い長孔10aが開けられている。
円筒部9内には、中央部が下方突出円錐状をなし、二次分級室の天井を構成するセンターコア5が設けられている。センターコア5の中心には、蓋10の筒状ガイド部10aに差し込まれているとともに内周に雌ねじが形成された垂直筒状雌ねじ部5aが設けられている。雌ねじ部5aには、垂直筒状ガイド部10aの長孔10b内に位置するキー11がネジ止めされている。
ガイド部10a上端にはカラー13が配され、このカラー13を貫通して、雌ねじ部5aにハンドル12の雄ねじ部12aが噛み合わされている。ハンドル12の上部は、カラー13から上方に突出するとともに水平方向に伸びた把手部12bを備えており、把手部12bを手で持って回転させることができる。
下ケーシング体2bは、上ケーシング体2aの下部が挿入された円筒部と円筒部の下方の下向き円錐台部とよりなる。そして、円筒部の外側に公知の構成を有する複数の電動シリンダ15が固定されている。各電動シリンダ15の駆動軸15a上端は上ケーシング体2aに形成された水平板状部16に取り付けられている。この電動シリンダ15を駆動させることにより上ケーシング体2aを上下に移動させる。
又、上ケーシング体2aのスカート部8近傍には、環状の粉体供給ヘッダ17が設けられている。図示は省略したが粉体供給ヘッダ17の内周には複数の噴射ノズルが等間隔に設けられている。各噴射ノズルは粉体供給ヘッダ内に供給された粉体と圧縮エアとの固気混相流を一次分級室4内の外周部周方向に向けて噴射するようになっている。
分級板7の上面は、外周から中心にかけて登り勾配をもって傾斜する円錐形とされ、分級板7の外縁とケーシング2内周面との間が環状の粗粉排出口18となっている。分級板7の中央には貫通孔7aが開けられ、この貫通孔7aにL字状の微粉排出管19が接続されており、微粉がケーシング2外部へと排出されるようになっている。
上記の構成を有する分級機1では、各噴射ノズルから粉体と圧縮エアとの固気混相流を一次分級室4内の外周部周方向に向けて旋回流として噴射し、粗粉と微粉との分級が行われる。この分級の手順は、上記特許文献2に記載されているとおりであり、詳細な説明は省略する。
分級中に二次分級室6の高さを変化させたい場合には、ハンドル12を回転させればよい。ハンドル12を回転させると、ガイド部10aの長孔10b内に位置したキー11により回転を防止されているセンターコア5は上下に移動し、二次分級室6の高さを変化させることができる。図2には図1に比して二次分級室6の高さを低くした状態が示されている。
また、一次分級室4の高さを変化させたい場合には、電動シリンダ15を駆動して駆動軸15aを上下に移動させればよい。駆動軸15aが上下に移動すると、駆動軸15aに固定された上ケーシング体2aが上下動を行い、一次分級室4の高さを変化させることができる。
本発明の分級機は上記実施形態のものには限られず、各部構成は適宜変更自在である。例えば上記実施形態では手動によりハンドルを回転させるようになっているが、例えばモータにより雄ねじを回転させるようにしてもよい。又、電動シリンダは、ボールスクリュータイプなど種々の構成が考えられる。
本発明の分級機の断面図である。 二次分級室の高さを低くした場合の要部の断面図である。
符号の説明
1 分級機
2 ケーシング
2a 上ケーシング体
2b 下ケーシング体
4 一次分級室
5 センターコア
5a 雌ねじ部
6 二次分級室
7 分級板
7a 貫通孔
8 スカート部
9 円筒部
10 蓋
10a ガイド部
10b 長孔
11 キー
12 ハンドル
12a 雄ねじ部
12b 把手部
13
カラー
15 電動シリンダ
16 水平板状部
17 粉体供給ヘッダ
18 粗粉排出口
19 微粉排出管
S1 シール材

Claims (2)

  1. ケーシングおよびケーシング内に設けられた分級板を備え、ケーシングが、分級板の上面外周部との間に一次分級室を形成するスカート部と、そのスカート部の内径部から立ち上がって一次分級室と同軸上に一次分級室より小径の略円筒形の二次分級室の周壁を形成するとともに上端が閉塞された円筒部と、円筒部内に配されて二次分級室の天井を構成する天板とを有し、天板を上下に移動させる移動手段と、一次分級室の外周に配され、一次分級室内の外周部周方向に向けて粉体と圧縮エアとの固気混相流を噴射する噴射ノズルと、分級板の外周とケーシングの内周面との間に形成された粗粉排出口と、分級板の中心部に形成された微粉吸引口と、微粉吸引口に接続された微粉排出筒と、を備えた分級機。
  2. 円筒部の上端が蓋により閉塞され、
    移動手段が、円筒部の蓋に形成された筒状ガイド部と、
    天板の中央から円筒部の蓋を突き抜けて筒状ガイド部に挿入された雌ねじ部と、雌ねじ部に噛み合わされた雄ねじ部を備えたハンドルと、
    ハンドルを回転させたさいに雌ねじ部が回転するのを防止してハンドルの回転によって天板を上下に移動させる回転防止手段とを備えている、請求項1記載の分級機。
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