JP2007103625A - 機能性デバイス及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ナノメートルサイズの機能性構造体からなり、この機能性構造体を外部電極に接続する接続抵抗を小さく抑えることができ、かつ、様々な機能性構造体の構造設計に与える制約を最小限に抑えることのできる配線手段を備えた機能性デバイス及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】絶縁層2が形成された基板1に、例えば1〜2μmの間隙を有する電極3と4が形成されているものとする。これらの電極上及び電極間に金属性のカーボンナノチューブを分散させた液を被着させた後、電極間に交流電圧を印加して、電極間を架橋するようにカーボンナノチューブを配置する。次に、やや大きい電圧を印加してカーボンナノチューブに欠除部8を形成し、カーボンナノチューブ6及び7に区分する。欠除部8に面したカーボンナノチューブ6及び7の開口部において、機能性構造体9の被内包部9a及び9eをそれぞれカーボンナノチューブ6及び7に内包させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カーボンナノチューブを配線材料等として用いた機能性デバイス及びその製造方法に関するものである。
ナノテクノロジーは、大きさが1億分の1メートル(10-8m=10nm)程度の微細構造を観察・作製・利用する技術である。
1980年代後半に、走査型トンネル顕微鏡と呼ばれる超高精度の顕微鏡が発明され、原子1個、分子1個を見ることができるようになった。走査型トンネル顕微鏡を用いれば、原子や分子を観察できるばかりでなく、1個ずつ操作することができる。
例えば、結晶の表面に原子を並べて文字を書いた例等が報告されている。しかし、原子や分子を操作できると言っても、莫大な個数の原子や分子を1個ずつ操作して、新材料やデバイスを組み立てるのは実際的ではない。
原子や分子やその集団を操作して、ナノメートルサイズの構造体を形成するには、それを可能にする新しい超精密加工技術が必要である。そのようなナノメートル精度の微細加工技術として、大きく分けて2つの方式が知られている。
1つは、従来から様々な半導体デバイスの製造に用いられてきた方法で、例えば大きなシリコンウエハを限界まで小さく精密に削り込んで行き、集積回路を作り込むような、所謂トップダウン型の方法である。他の1つは、極微の単位である原子や分子を部品として、小さな部品を組み上げて目的のナノ構造体を作製する、所謂ボトムアップ型の方法である。
トップダウン方式によって、どの位小さな構造体を作製できるかという限界に関しては、インテルの共同創設者であるゴードン・ムーアが1965年に提示した有名なムーアの法則がある。これは、「トランジスタの集積度は18ヶ月で2倍になる。」という内容である。1965年以後、半導体産業界は、30年以上にわたって、ムーアの法則どおりにトランジスタの集積度を高めてきた。
米半導体工業会(SIA)から発表されている今後15年間の半導体産業のロードマップITRS(International Technology Roadmap for Semiconductor)は、ムーアの法則は引き続き有効であるという見解を示している。
ITRSは、2007年までの短期ロードマップと、2016年までの長期ロードマップからなる。短期ロードマップは、2007年に半導体チップのDRAM(ダイナミック・ラム)のハーフピッチは65nmになるとしている。長期ロードマップは、2016年のハーフピッチは22nmになるとしている。
半導体チップは、微細化するほど高速化し、同時に電力消費を抑えられる。更に、1枚のウエハから得られる製品数が多くなり、生産コストを下げることもできる。マイクロプロセッサのメーカーが、新製品のプロセスルールとトランジスタ集積度を競うのもそのためである。
しかしながら、「ムーアの法則」も、いずれは自然法則に基づく限界にぶつかるとも指摘されている。
例えば、現在主流になっている半導体技術では、シリコンウエハ上にリソグラフィ技術で回路パターンを焼き付けて、半導体チップを製造する。より微細化するためには解像度を上げねばならず、解像度を上げるためには、より波長の短い光を利用する技術を実用化しなければならない。
また、集積度の増大によって半導体チップ当たりの発熱量が大きくなりすぎ、高温になった半導体チップが誤動作したり、熱的に破壊されてしまったりする心配もある。
更に、専門家の予測によると、半導体業界がこのままチップを小さくしつづければ、設備コストやプロセスコストが膨らみ、歩留まりの悪化もあって、2015年あたりで経済的に成り立たなくなるとも考えられている。
最近、さらに大きな問題点として、パターンエッジの微細な凹凸、すなわちラインエッジラフネスの問題が指摘されている。レジストマスク表面の凹凸については、パターンの微細化とともに、レジストを構成している分子の大きさや、化学増幅型フォトレジストにおける酸の拡散距離などが問題になると言われている。パターンエッジの凹凸の周期の大きさとデバイス特性との関係も評価されており、重要な課題となっている。
上記のようなトップダウン方式の技術的な壁を打開する新たな技術として、個々の分子に電子部品としての機能を持たせようとする研究が注目を集めている。単一分子からなる電子デバイス(分子スイッチなど)であり、ボトムアップ方式で作製する。
金属やセラミックス、半導体についても、ボトムアップ方式でナノメートルサイズの構造体を作る研究が行われている。しかし、もともと1個1個が独立していて、形の違い、機能の違いなど数100万種類に及ぶ多様性のある分子こそ、それを生かせば、従来とはまったく異なる特徴を持つ機能性デバイス(機能性分子構造体デバイス)をボトムアップ方式で設計し、作製することができる。
例えば、AviramとRatnerは、1974年に後述の非特許文献1において、分子のみで作製する分子整流器のコンセプトを発表している。
A.Aviram and M.A.Ratner,"Molecular Rectifiers",Chem,Phys.Lett.,29,277(1974)(第279頁、図2及び6)
さて、分子や、金属または半導体の微粒子などを機能性材料として用いた機能性構造体デバイス(略して、機能性デバイス)の可能性および有用性に関しては疑う余地はないものの、その小さな機能性構造体と外部電極とを結ぶ配線形成にブレークスルーがなければ、ナノメートルサイズの機能性構造体の特徴を生かした機能性デバイスを設計する上で大きな障害が発生する。
例えば、非特許文献1のコンセプトでは、分子整流器と外部電極との間の配線は導電性有機分子を共有結合でつないで形成し、デバイス全体が一個の大きな分子からなる分子デバイスを構築することを構想している。しかしながら、すべての配線を導電性有機分子によって形成しようとすると、合成経路が複雑化するため、さまざまな特性を持つ分子デバイスを実現する上での制約となる。
本発明の目的は、上記のような実情に鑑み、ナノメートルサイズの機能性構造体からなり、この機能性構造体を外部電極に接続する接続抵抗を小さく抑えることができ、かつ、様々な機能性構造体の構造設計に与える制約を最小限に抑えることのできる配線手段を備えた機能性デバイス及びその製造方法を提供することにある。
即ち、本発明は、互いに離間した位置に被内包部を有する機能性構造体が、カーボンナノチューブに保持された機能性デバイスであって、
前記カーボンナノチューブに欠除部が形成され、この欠除部によって前記カーボンナ ノチューブが第1のカーボンナノチューブと第2のカーボンナノチューブに区分され、
前記欠除部に面した前記第1のカーボンナノチューブの開口部において、一方の前記 被内包部が前記第1のカーボンナノチューブに内包され、かつ、前記欠除部に面した前 記第2のカーボンナノチューブの開口部において、他方の前記被内包部が前記第2のカ ーボンナノチューブに内包されている、
機能性デバイスに係わるものである。
また、その第1の製造方法であって、
対向電極に接して少なくともこれらの電極間を架橋するようにカーボンナノチューブ を配置する工程と、
前記対向電極間において前記カーボンナノチューブに欠除部を形成し、この欠除部に よって前記カーボンナノチューブを第1のカーボンナノチューブと第2のカーボンナノ チューブに区分する工程と、
前記欠除部に面した前記第1のカーボンナノチューブの開口部において、第1の導電 性連結基前駆体が有する一方の被内包部を前記第1のカーボンナノチューブに内包させ 、かつ、前記欠除部に面した前記第2のカーボンナノチューブの開口部において、第2 の導電性連結基前駆体が有する他方の被内包部を前記第2のカーボンナノチューブに内 包させる工程と、
前記第1の導電性連結基前駆体及び前記第2の導電性連結基前駆体と機能性構造部と を反応させ、前記一方の被内包部及び前記他方の被内包部が、それぞれ、第1の導電性 連結基及び第2の導電性連結基によって前記機能性構造部に連結された前記機能性構造 体を形成する工程と
を有する、機能性デバイスの製造方法に係わるものである。
また、その第2の製造方法であって、
対向電極に接して少なくともこれらの電極間を架橋するようにカーボンナノチューブ を配置する工程と、
前記対向電極間において前記カーボンナノチューブに欠除部を形成し、この欠除部に よって前記カーボンナノチューブを第1のカーボンナノチューブと第2のカーボンナノ チューブに区分する工程と、
一方の被内包部及び他方の被内包部が、それぞれ、導電性連結基によって機能性構造 部に連結された機能性構造体を形成する工程と、
前記欠除部に面した前記第1のカーボンナノチューブの開口部において、前記一方の 被内包部を前記第1のカーボンナノチューブに内包させ、かつ、前記欠除部に面した前 記第2のカーボンナノチューブの開口部において、前記他方の被内包部を前記第2のカ ーボンナノチューブに内包させる工程と
を有する、機能性デバイスの製造方法に係わるものである。
本発明の機能性デバイスによれば、前記機能性構造体は、前記カーボンナノチューブに形成された前記欠除部において前記カーボンナノチューブに保持されるため、前記カーボンナノチューブを適切に配置しておき、所定の位置に前記欠除部を形成することによって、前記機能性構造体を自動的に前記所定の位置に配置することができる。この際、前記カーボンナノチューブは導電性を有するため、前記機能性構造体を小さな接続抵抗で外部電極に接続する配線手段として利用することができる。以上の結果、様々なナノメートルサイズの前記機能性構造体を所定の位置に配置するという困難な課題と、前記機能性構造体に電気的接続を形成するという困難な課題とを、前記カーボンナノチューブを適切な位置に配置し、このカーボンナノチューブに電気的接続を形成するという、はるかに容易な課題に置き換えることができる。
また、前記機能性構造体は、その前記一方の被内包部及び前記他方の被内包部が、それぞれ、前記欠除部に面した前記開口部において前記第1のカーボンナノチューブ及び前記第2のカーボンナノチューブ部に内包されることによって、前記カーボンナノチューブに保持される。この工程は複雑な化学変化などを必要としないので、前記機能性構造体の構造設計に与える制約を最小限に抑えながら、前記機能性構造体を前記第1のカーボンナノチューブ及び前記第2のカーボンナノチューブ部に結合させることができる。また、前記被内包部として、例えば、前記第1のカーボンナノチューブ及び前記第2のカーボンナノチューブ部の内径に適合した外径を有する被内包部を選択するなどの方法で、前記第1のカーボンナノチューブ及び前記第2のカーボンナノチューブ部と前記機能性構造体との接続抵抗を小さく抑えることができる。
また、本発明の機能性デバイスの第1及び第2の製造方法によれば、
対向電極に接して少なくともこれらの電極間を架橋するようにカーボンナノチューブ を配置する工程と、
前記対向電極間において前記カーボンナノチューブに欠除部を形成し、この欠除部に よって前記カーボンナノチューブを第1のカーボンナノチューブと第2のカーボンナノ チューブに区分する工程と
を有するので、上述した、前記カーボンナノチューブを適切な位置に配置し、このカーボンナノチューブに電気的接続を形成するという課題が解決される。
その上で、本発明の機能性デバイスの第1の製造方法によれば、
前記欠除部に面した前記第1のカーボンナノチューブの開口部において、第1の導電 性連結基前駆体が有する一方の被内包部を前記第1のカーボンナノチューブに内包させ 、かつ、前記欠除部に面した前記第2のカーボンナノチューブの開口部において、第2 の導電性連結基前駆体が有する他方の被内包部を前記第2のカーボンナノチューブに内 包させる工程と、
前記第1の導電性連結基前駆体及び前記第2の導電性連結基前駆体と機能性構造部と を反応させ、前記一方の被内包部及び前記他方の被内包部が、それぞれ、第1の導電性 連結基及び第2の導電性連結基によって前記機能性構造部に連結された前記機能性構造 体を形成する工程と
を有するので、簡易な化学的工程で、前記機能性構造体の構造設計に与える制約を最小限に抑えながら、前記機能性構造体に配線手段として前記第1のカーボンナノチューブ及び前記第2のカーボンナノチューブ部を結合させることができる。
同様に、本発明の機能性デバイスの第2の製造方法によれば、
一方の被内包部及び他方の被内包部が、それぞれ、導電性連結基によって機能性構造 部に連結された機能性構造体を形成する工程と、
前記欠除部に面した前記第1のカーボンナノチューブの開口部において、前記一方の 被内包部を前記第1のカーボンナノチューブに内包させ、かつ、前記欠除部に面した前 記第2のカーボンナノチューブの開口部において、前記他方の被内包部を前記第2のカ ーボンナノチューブに内包させる工程と
を有するので、簡易な化学的工程で、前記機能性構造体の構造設計に与える制約を最小限に抑えながら、前記機能性構造体に配線手段として前記第1のカーボンナノチューブ及び前記第2のカーボンナノチューブを結合させることができる。
本発明の機能性デバイスは、前記被内包部としてフラーレン核を両端部に有する機能性構造体が、金属性カーボンナノチューブに保持された機能性デバイスであって、
対向電極に接して少なくともこれらの電極間を架橋するように前記金属性カーボンナ ノチューブが配置され、
前記対向電極間において前記金属性カーボンナノチューブに前記欠除部が形成され、
前記欠除部に面した前記第1のカーボンナノチューブの開口部において、一方の前記 フラーレン核が前記第1のカーボンナノチューブに内包され、かつ、前記欠除部に面し た前記第2のカーボンナノチューブの開口部において、他方の前記フラーレン核が前記 第2のカーボンナノチューブに内包されている
のがよい。
この機能性デバイスによれば、前記対向電極に接して少なくともこれらの電極間を架橋するように前記金属性カーボンナノチューブが配置されているので、上述した、前記カーボンナノチューブを適切な位置に配置し、このカーボンナノチューブに電気的接続を形成するという課題が解決されている。この際、前記カーボンナノチューブとして導電性に優れた金属性カーボンナノチューブが用いられているため、前記機能性構造体は外部電極である前記対向電極に小さな接続抵抗で電気的に接続される。また、前記被内包部である前記フラーレン核は、いったん前記第1のカーボンナノチューブ又は前記第2のカーボンナノチューブに内包されると脱離しにくくなるので、安定な機能性デバイスが形成される。また、前記第1及び前記第2のカーボンナノチューブの内径に合わせて、それに近い適切な外径を有する前記フラーレン核を用いることで、前記機能性構造体と前記第1及び前記第2のカーボンナノチューブとの間の接続抵抗を小さく抑えることができる。
また、上記の機能性デバイスは、抵抗素子として構成されているのがよい。この場合、前記機能性構造体が、金属又は半導体の微粒子、前記フラーレン核、及び前記微粒子と前記フラーレン核とを連結する導電性連結基からなるのがよい。或いは、前記機能性構造体が、金属又は半導体の微粒子、前記フラーレン核、及び前記微粒子と前記フラーレン核とを連結する連結基からなるか、又は、前記機能性構造体が、金属又は半導体の微粒子、及びそれに直結した前記フラーレン核からなるのがよい。
また、上記の機能性デバイスは、導電性を制御できる能動素子、例えば、スイッチ、又は、前記対向電極間の領域にゲート電極が設けられ、前記機能性構造体の導電性が前記ゲート電極の電位によって制御される、絶縁ゲート型電界効果トランジスタとして構成されているのがよい。
上記の前記抵抗素子及び前記絶縁ゲート型電界効果トランジスタである機能性デバイスは、前記機能性構造体が、半導体性カーボンナノチューブ、前記フラーレン核、及び前記半導体性カーボンナノチューブと前記フラーレン核とを連結する導電性連結基からなるのがよい。この場合、前記半導体性カーボンナノチューブは、酸素が吸着された通常のp型カーボンナノチューブであっても、酸素の脱着によって得られたn型カーボンナノチューブであってもよい。また別のイオンや分子の内包によってp型化又はn型化されたカーボンナノチューブであってもよい。前記半導体性カーボンナノチューブと前記導電性連結基との連結方法は、特に限定されるものではないが、ここでもカーボンナノチューブにフラーレン核が安定に内包される性質を利用すると、容易に機能性デバイスを作製でき、好都合である。
本発明の機能性デバイスの製造方法において、前記対向電極間に交流電圧を印加することによって、これらの電極間を架橋するように前記カーボンナノチューブを配向させて配置するのがよい。
また、前記対向電極間に電圧を印加することによって、前記対向電極間において前記カーボンナノチューブに前記欠除部を形成するのがよい。
次に、本発明の好ましい実施の形態を図面参照下に具体的に説明する。
図1は、本発明に基づく機能性デバイスの一例を示す平面図(a)および断面図(b)である。なお、断面図(b)は、平面図(a)に1b−1b線で示した位置における断面図であり、点線で示した領域の部分拡大図を下部に付記している。
図1に示すように、基板1の上に絶縁層2が形成され、絶縁層2の上に外部電極として前記対向電極である電極3と電極4とがパターニングされて形成されているものとする。本機能性デバイスは、それぞれ前記第1のカーボンナノチューブおよび前記第2のカーボンナノチューブであるカーボンナノチューブ(CNT)6およびカーボンナノチューブ(CNT)7と、機能性構造体9とで構成されている。
初めは、前記カーボンナノチューブである1本のカーボンナノチューブ(図示省略)が電極3と電極4とに接してこれらの電極間を架橋するように配置されており、カーボンナノチューブ6および7は、欠除部8の形成によって前記カーボンナノチューブが2つの部分に区分されて生じたものである。図1(b)には、カーボンナノチューブ6とカーボンナノチューブ7とが完全に分断されている例を示したが、これに限られるものではなく、欠除部8にカーボンナノチューブの壁面がわずかに残され、この壁面によってカーボンナノチューブ6とカーボンナノチューブ7とが連結されていてもよい。
機能性構造体9は、断面図(b)の部分拡大図に示すように、一方の被内包部9a、導電性連結基9b、機能性構造部9c、導電性連結基9d、および他方の被内包部9eで構成され、一方の被内包部9aが、欠除部8に面したカーボンナノチューブ6の開口部においてカーボンナノチューブ6に内包され、他方の被内包部9eが、欠除部8に面したカーボンナノチューブ7の開口部においてカーボンナノチューブ7に内包されている。この結果、機能性構造体9は、カーボンナノチューブ6とカーボンナノチューブ7との間に保持されている。
カーボンナノチューブ6及び7は、特に限定されるものではないが、導電性が良好であることから、単層の金属性カーボンナノチューブが特に好ましい。なお、本明細書では、金属ではない物質が、非局在化したπ電子の移動などによって、金属と同程度の高い電気伝導度を示す場合、「その物質は金属性である」ということにする。単層のカーボンナノチューブは、ベンゼン環を形成する炭素原子の6員環を平面状に連結した網目構造からなるグラフェンシートを長方形に切断し、この長方形を長辺どうしが互いに重なるように円筒状に丸めたのに相当する構造を有する。この際、シートの丸め方によって分子構造が微妙に異なるカーボンナノチューブができ、これらの電気的性質は、半導体性であるものから金属性であるものまで変化する(田中一義編、「化学フロンティア2 カーボンナノチューブ」、化学同人、2001年、p.19−p.31参照。)。
被内包部9aおよび9eは、カーボンナノチューブ6および7に内包され得るものであれば特に限定されるものではない。ただし、カーボンナノチューブ6及び7との電気的接続が良好であるもの、例えばフラーレンが好ましく、カーボンナノチューブ6および7の代表的な内径が0.7nm程度であることから、サイズがこれに適合してカーボンナノチューブ6および7の内壁に密着できるフラーレン、例えばフラーレンC60が特に好ましい。
導電性連結基9b及び9dは、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、導電性が良好であることから、ポリジアセチレン基(=CH−C≡C−CH=)n などが好ましい(川合知二監修、「図解ナノテクノロジーのすべて」、工業調査会、2001年、p.142−p.145参照。)。
機能性構造部9cは、特に限定されるものではないが、受動素子である抵抗素子を構成するのであれば金属や半導体の微粒子であるのが好ましく、能動素子、例えば電流をオン、オフするスイッチ機能を有するデバイスを構成するのであれば、図2に模式的に示すように、電界の作用によって電流をオン、オフする機能を有する分子素子などであるのが好ましい。
以下、上記の機能性デバイスについて、次の2つを例としてさらに具体的に説明する。
実施の形態1
実施の形態1では、主として請求項2〜4に対応する機能性デバイス、および請求項11、13、14に対応する機能性デバイスの製造方法の例として、抵抗素子として構成された機能性デバイスおよびその製造方法について説明する。
図3は、実施の形態1に基づく機能性デバイスの平面図(a)および断面図(b)である。なお、断面図(b)は、平面図(a)に3b−3b線で示した位置における断面図であり、点線で示した領域の部分拡大図を付記している。なお、本明細書中では、発明の主旨に照らして、同じ目的をもって設けられ、同等の機能を有する部材は、形状や大きさが多少異なっていても同じ指示番号で指示するものとする。
図3に示すように、基板1の上に絶縁層2が形成され、絶縁層2の上に外部電極として前記対向電極である電極13と電極14とがパターニングされて形成されているものとする。基板1および絶縁層2の材料は特に限定されるものではなく、基板および絶縁層の材料として通常用いられるものをそれぞれ用いることができる。
電極13および電極14は、例えば、チタン(Ti)層およびパラジウム(Pd)層がこの順に積層されたTi/Pdの2層構造などからなるのがよい。このような積層構造にすることで、下地の絶縁層2に対する密着性と、金属性カーボンナノチュ−ブ16および17に対する良好なオーミック接触性を実現できる。電極13と電極14との間の間隙の長さは、例えば1〜2μmである。
機能性デバイスは、それぞれ前記第1および前記第2のカーボンナノチューブである、単層の金属性カーボンナノチューブ16および17と、機能性構造体19とで構成されている。前述したように、金属性カーボンナノチューブ16および17は、もとは電極13と電極14とに接してこれらの電極間を架橋するように配置されていた1本の金属性カーボンナノチューブ(図示省略)であったものが、欠除部(ナノギャップ)18の形成によって2つの部分に区分されたものである。欠除部(ナノギャップ)18の長さは、例えば約20nmである。
断面図(b)の部分拡大図に示すように、機能性構造体19は、一方の被内包部および他方の被内包部である、例えばC60などのフラーレン核19a2個、導電性連結基19b2個、および機能性構造部である導電性微粒子19cで構成され、2個のフラーレン核19aが、欠除部18に面した開口部において金属性カーボンナノチューブ16および17にそれぞれ内包されている。この結果、機能性構造体19は、金属性カーボンナノチューブ16と金属性カーボンナノチューブ17との間に保持される。
導電性微粒子19cは、欠除部(ナノギャップ)18の長さに対応した直径、例えば約20nmの直径を有する金属(単体あるいは合金)や半導体の微粒子であるのが好ましく、導電性微粒子19cの材質を適当に選択することなどによって、所定の抵抗を有する抵抗素子を形成することができる。また、本機能性デバイスは単なる接続配線であってもよく、その場合には導電性微粒子19cは金などからなるのがよい。
図4および図5は、本実施の形態に基づく機能性デバイスの作製工程のフローを示す断面図である。
まず、図4(a)に示すように、例えばシリコン基板などの基板1の表面に、熱酸化などの方法で絶縁層2を形成する。次に、全面に、例えばチタン層およびパラジウム層がこの順に積層されたTi/Pdの2層構造などからなる電極材料層を形成した後、フォトリソグラフィなどによってパターニングして、互いに対向した電極13および電極14を形成する。電極13と電極14との間の間隙の長さは、例えば1〜2μmとする。
次に、図4(b)に示すように、電極13と電極14とに接してこれらの電極間を架橋するように金属性カーボンナノチューブ15を配置する。
具体的には、まず、レーザアブレーション法によってニッケル/コバルト(Ni/Co)微粒子を触媒として単層の金属性カーボンナノチューブを作製する。この粉末にジメチルホルムアミド(Dimethylformamide;DMF)を溶媒として加えた混合物に超音波処理を10時間程度行うことにより、金属性カーボンナノチューブがDMFに均一に分散した分散液を調製する。
次に、電極13と電極14の上、およびこれら電極間の絶縁層2の上に、上記の分散液を被着させる。この状態で電極13と電極14との間に電圧を印加し、分散液中の金属性カーボンナノチューブ15を電極間に架橋するように配向させた後、溶媒であるDMFを蒸発させる。
上記のように、金属性カーボンナノチューブを分散させた分散液に電場を印加することで、電極間に金属性カーボンナノチューブを高確率で配向させることが可能であることは、既に知られている(文献1: K. Yamamoto, S. Akita, and Y. Nakayama, Jpn. J. Appl. Phys.,35, L917 (1996)、文献2: L. A. Nagahara, I. Amlani, J. Lewenstein, and R. K. Tsui, Appl. Phys. Lett.,80, 3826 (2002)、文献3: R. Krupke, F. Hennrich, H. B. Weber, M. M. Kappes, H. v. Lohneysen, Nano Lett.,3, 1019 (2003)、文献4: M. S. Kumar, T. H. Kim, S. H. Lee, S. M. Song, J. W. Yang, K. S. Nahm, and E. -K. Suh, Chem. Phys. Lett.,383, 235 (2004)、文献5: X. Liu, J. L. Spencer, A. B. Kaiser, W. M. Arnold, Curr. Appl. Phys.,4, 125 (2004)参照。)。
一般的に、金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとでは分極率に差があり、金属性カーボンナノチューブの方が分極率が大きい。このため、電極間に電圧が印加された場合、金属性カーボンナノチューブの方がよりよく電界に応答して、半導体性カーボンナノチューブよりも電極間に配向しやすい傾向がある。前述の金属性カーボンナノチューブをDMFに分散させた分散液中には、半導体性カーボンナノチューブなども不純物として含まれるが、金属性カーボンナノチューブが配向するのに十分であり、かつ、半導性カーボンナノチューブは配向しない強さの電圧を印加することで、金属性カーボンナノチューブだけを選択的に電極13と電極14との間に配向させることができる。
印加する電圧が直流電圧の場合、一方の電極にカーボンナノチューブが引き寄せられてしまい、電極間に配置されるカーボンナノチューブの割合は少ない。これに対し、交流電圧を印加する場合には、一方の電極にカーボンナノチューブが引き寄せられてしまうことがなく、カーボンナノチューブは効率よく電極間に架橋した状態で配置される。
また、交流電圧を印加すると、カーボンナノチューブの一方及び他方の端部に向かう力がカーボンナノチューブの各部に交互に作用するが、カーボンナノチューブがこの力に高速で応答する結果、加える交流電圧の周波数が高くなるほど、分子内での配向のばらつきを減少させ、電極の対向面に直交する方向へまっすぐに向くように、曲がったカーボンナノチューブを整形する作用が大きくなる。また、直流電圧や比較的周波数の低い交流電圧を印加した場合には、電極の対向面に斜めに配置されるカーボンナノチューブがかなりの割合で存在するのに対し、周波数が高くなるほどこのようなカーボンナノチューブの割合は減少し、電極の対向面に直交するように配置されるカーボンナノチューブの割合が増加する。また、周波数が高いほど、不純物である粒状の炭素微粒子に対する作用は小さくなり、カーボンナノチューブ、とくに金属性カーボンナノチューブだけを選択的に電極13と電極14との間に配向させる作用が高くなる。
上述のように、印加する電圧としては、直流電圧よりも交流電圧、とくに比較的高い周波数の交流電圧が望ましい。但し、カーボンナノチューブが応答できないような高周波電圧では効果がないので、適切な周波数、例えば1MHz程度の周波数の交流電圧が最も望ましい。
以上のことから、電極13と電極14との間に金属性カーボンナノチューブ15だけを選択的に配向させるには、大きさ1V程度、周波数1MHz程度の交流電圧を30秒間程度印加するのがよい。
図6(a)は、大きさ1V、周波数1MHzの交流電圧を30秒間印加した後、溶媒であるDMFを蒸発させ、対向電極である電極13と電極14との間に架橋するように配向させた金属性カーボンナノチュ−ブ15の走査電子顕微鏡写真である。この写真から、金属性カーボンナノチュ−ブ15が、電極13と電極14との間を架橋するように配置されていることがわかる。電界を印加しなければ配向が起こらないのは当然であるが、直流電界を印加した場合でも、上述したように、電極間に金属性カーボンナノチュ−ブ15を配向させることはできない。なお、図6(a)の写真では複数の金属性カーボンナノチュ−ブ15が電極13と電極14との間に架橋しているが、この数は金属性カーボンナノチュ−ブの分散液の濃度を調節することによって制御することができる。
次に、図4(c)に示すように、電極13と電極14との間に大きさ5V程度、周波数100Hz程度の交流電圧を印加して、金属性カーボンナノチュ−ブ15の一部を焼き切ることによって、金属性カーボンナノチュ−ブ15に欠除部(ナノギャップ)18を形成する。この結果、金属性カーボンナノチュ−ブ15は、前記第1のカーボンナノチュ−ブである金属性カーボンナノチュ−ブ16と、前記第2のカーボンナノチュ−ブである金属性カーボンナノチュ−ブ17とに区分される。欠除部(ナノギャップ)18の長さは、例えば約20nm程度である。
図6(b)は、大きさ5V、周波数100Hzの交流電圧を印加して、金属性カーボンナノチュ−ブ15の一部を焼き切り、欠除部18を形成した金属性カーボンナノチュ−ブの走査電子顕微鏡写真である。金属性カーボンナノチュ−ブに電圧を印加し、電流を流すことによって欠除部を形成できることは公知であるが、本発明者は様々な条件下で実験を繰り返し、配向させた金属性カーボンナノチュ−ブに所定の大きさの欠除部18を形成することが可能であることを明らかにした。
欠除部(ナノギャップ)18の形成方法として、本実施の形態では電流で焼き切る方法を説明したが、これに限られるものではなく、例えば原子間力顕微鏡(AFM)などを用いた微細加工法によって形成してもよい。
次に、図5(d)に示すように、欠除部18に面した金属性カーボンナノチューブ16および17の開口部において、前記第1および前記第2の導電性連結基前駆体である導電性連結基前駆体分子11が有する、前記一方の被内包部及び前記他方の被内包部であるフラーレン核19aを、金属性カーボンナノチューブ16および17のそれぞれに内包させる。
具体的には、まず、図7に示すように、導電性連結基前駆体分子11を合成する。この合成反応では、C60などのフラーレン核19aにメタノ基を介してカルボキシル基が直結したフラーレン誘導体と、分子の両端にヒドロキシル基(水酸基)を有するジアルキルジスルフィド誘導体とを、脱水剤の存在下でエステル化反応させ、分子の両端にフラーレン核19aが結合したジアルキルジスルフィド誘導体を、導電性連結基前駆体分子11として合成する。この際、クロロホルムなどを溶媒として用い、48時間ほど室温程度の温度に保って反応させる。
次に、導電性連結基前駆体分子11を適当な溶媒、例えばトルエンなどに0.1mM程度の濃度に溶解させた後、少なくとも金属性カーボンナノチューブ16および17の欠除部18に面した開口部を被覆するように、この溶液を金属性カーボンナノチューブ16および17に被着させる。この状態で72時間ほど室温程度の温度に保つと、導電性連結基前駆体分子11のフラーレン核19aが金属性カーボンナノチューブ16および17に取り込まれる。この際、導電性連結基前駆体分子11の分子骨格をなす導電性連結基前駆体基11bに含まれるジスルフィド基−S−S−がストッパとして働くので、導電性連結基前駆体分子11がどこまでも金属性カーボンナノチューブ16または17に取り込まれていくということはない。
次に、直径20nm程度の金などの導電性微粒子19cをトルエンなどに分散させた分散液を、少なくとも金属性カーボンナノチューブ16および17の欠除部18に面した開口部を被覆するように加える。これによって、フラーレン核19aが金属性カーボンナノチューブ16または17に取り込まれた導電性連結基前駆体分子11と、前記機能性構造部をなす導電性微粒子19cとを反応させ、図5(e)に示すように、フラーレン核19aが導電性連結基19bによって導電性微粒子19cに連結された機能性構造体19を形成する。
図8は、導電性連結基前駆体分子11と導電性微粒子19cとの反応によって、機能性構造体19が形成される反応を示す説明図である。図8に示すように、導電性連結基前駆体分子11が有するジスルフィド基−S−S−が金などの導電性微粒子19cに出会うと、S−S結合が切断され、二分された導電性連結基前駆体基11bのそれぞれが、導電性微粒子19cと結合し、導電性連結基19bを形成する。
1つの導電性連結基前駆体分子11から生じる2つの導電性連結基19bのうちの1つは、図5(e)に示すように、金属性カーボンナノチューブ16または17に内包されたフラーレン核19aと結合しており、機能性構造体19における有効な導電路を形成する。図5(e)では図示省略した、他の1つの導電性連結基19bは導電性微粒子19cと結合しているものの、機能性構造体19の有効な導電路としては機能しない。このような反応が金属性カーボンナノチューブ16および17の開口部でそれぞれ行われ、図5(e)に示した機能性構造体19が形成される。
導電性微粒子19cとして金微粒子を添加し、その前後で電極13と電極14との間に1Vの電圧を印加して導電性を測定したところ、添加する前の電極間の電流値は15fAであったのに対し、添加後は1mAとなることから、図5(e)に示すような状態で金属性カーボンナノチューブ16と金属性カーボンナノチューブ17との間が機能性構造体19によって相互接続されていることが確証された。
以上に説明したように、本実施の形態では、電極13と電極14との間に適切な大きさと周波数を有する交流電圧を印加することによって、これらの電極に接してこれらの電極間を架橋するように、金属性カーボンナノチューブ15を選択的に効率よく配置することができる。さらに、これらの電極間にやや大きな電圧を印加することによって、簡易に電極間に欠徐部18を形成することができる。機能性構造体19は、この欠徐部18によって金属性カーボンナノチューブ15が区分されて生じた金属性カーボンナノチューブ16および17の間に保持されるので、従来の方法では困難であった、ナノメートルサイズの機能性構造体19を所定の位置に配置する課題と、ナノメートルサイズの機能性構造体19に電気的接続を形成する課題が、簡易に解決される。
しかも、金属性カーボンナノチューブ16および17は優れた導電性を有し、また、金属性カーボンナノチューブ16および17の内径に合わせて適切な外径を有するフラーレン核19aを前記被内包部として用いることにより、機能性構造体19と金属性カーボンナノチューブ16および17との間の接続抵抗を小さく抑えることができる。また、フラーレン核19aは、いったん金属性カーボンナノチューブ16または17に内包されると脱離しにくくなる。これらの結果、機能性構造体19は外部電極である電極13および電極14に小さな接続抵抗で安定して電気的に接続される。
さらに、フラーレン核19aと導電性連結基前駆体基11bからなる導電性連結基前駆体分子11を合成する反応、導電性連結基前駆体分子11のフラーレン核19aを金属性カーボンナノチューブ16または17に内包させる工程、および導電性連結基前駆体分子11と導電性微粒子19cから機能性構造体19を形成する反応は、いずれも複雑な化学変化などを必要としないので、金属性カーボンナノチューブ16および17に電気的に接続された機能性構造体19を容易に形成することができる。また、工程の流れから、機能性構造体19の構造設計に制約を与える可能性があるのは最後の機能性構造体19の形成反応のみであるが、この反応は金属などの特定の物質でのみ起こる特殊な反応であるから、本実施の形態に基づく機能性デバイスの製造方法は、機能性構造体19の構造設計に与える制約を最小限に抑えることができる製造方法である。
実施の形態2
実施の形態2では、主として請求項2、5、7、8に対応する機能性デバイス、および請求項10〜12に対応する機能性デバイスの製造方法の例として、絶縁ゲート型電界効果トランジスタとして構成された機能性デバイスおよびその製造方法を説明する。但し、重複を避けるため、実施の形態1異なる点に重点を置いて説明する。
図9は、実施の形態2に基づく機能性デバイスの平面図(a)および断面図(b)である。なお、断面図(b)は、平面図(a)に9b−9b線で示した位置における断面図であり、点線で示した領域の部分拡大図を付記している。
図9に示すように、本実施の形態に基づく絶縁ゲート型電界効果トランジスタでは、高濃度にドープされた、例えばシリコン基板などの半導体基板21がゲート電極を兼ねている。半導体基板21の表面には、例えばシリコン基板の熱酸化などによって酸化シリコン層などの絶縁層がゲート絶縁層22として形成されている。
ゲート絶縁層22の上には、前記対向電極である電極13と電極14とがパターニングされて形成されているものとする。ソース電極である電極13およびドレイン電極である電極14は、例えば、チタン(Ti)層およびパラジウム(Pd)層がこの順に積層されたTi/Pdの2層構造などからなるのがよい。このような積層構造にすることで、下地の絶縁層2に対する密着性と、金属性カーボンナノチュ−ブ16および17に対する良好なオーミック接触性を実現できる。電極13と電極14との間の間隙の長さは、例えば1〜2μmである。
機能性デバイスは、それぞれ前記第1および前記第2のカーボンナノチューブである、単層の金属性カーボンナノチューブ16および17と、機能性構造体29とで構成されている。先述したように、金属性カーボンナノチューブ16および17は、もとは電極13と電極14とに接してこれらの電極間を架橋するように配置されていた1本の金属性カーボンナノチューブ(図示省略)であったものが、欠除部(ナノギャップ)18の形成によって2つの部分に区分されたものである。欠除部(ナノギャップ)18の長さは、例えば約20nmである。
断面図(b)の部分拡大図に示すように、機能性構造体29は、一方の被内包部および他方の被内包部である、例えばC60などのフラーレン核29a2個、導電性連結基29b2個、例えばC60などのフラーレン核29c2個、および機能性構造部である半導体性カーボンナノチューブ29dで構成されている。このうち、2個のフラーレン核29aが金属性カーボンナノチューブ16および17にそれぞれ内包されることで、機能性構造体29は、金属性カーボンナノチューブ16と金属性カーボンナノチューブ17との間に保持される。
半導体性カーボンナノチューブ29dは、酸素が吸着された通常のp型カーボンナノチューブであっても、酸素の脱着によって得られたn型カーボンナノチューブであってもよい。また別のイオンや分子の内包によってp型化又はn型化されたカーボンナノチューブであってもよい。
半導体性カーボンナノチューブ29dと導電性連結基29bとの接続方法は、特に限定されるものではないが、本実施の形態では一例として、カーボンナノチューブにフラーレン核が安定に内包される性質をここでも利用して、導電性連結基29bに結合したフラーレン核29cを半導体性カーボンナノチューブ29dに内包させ、半導体性カーボンナノチューブ29dと導電性連結基29bとを電気的に接続する方法を示す。この方法によれば容易に機能性構造体29を形成でき、好都合である。
図9に示した機能性デバイスが絶縁ゲート型電界効果トランジスタとして機能する場合には、ゲート電極を兼ねる半導体基板21に印加されるゲート電圧によって半導体性カーボンナノチューブ29dにおける導電性が制御され、その導電性に応じた電流がソース電極およびドレイン電極としての電極13および14から出入りする。なお、この機能性デバイスを、ゲート電圧を印加せずに固定抵抗素子として用いたり、所定の大きさのゲート電圧を印加することによって可変抵抗素子として用いたりすることもできる。
図10および図11は、本実施の形態に基づく機能性デバイスの作製工程のフローを示す断面図である。
まず、図10(a)に示すように、例えば高濃度にドープされたシリコン基板などの半導体基板21の表面に、熱酸化などの方法で酸化シリコンなどからなるゲート絶縁層22を形成する。次に、全面に、例えばチタン層およびパラジウム層がこの順に積層されたTi/Pdの2層構造などからなる電極材料層を形成した後、フォトリソグラフィなどによってパターニングして、互いに対向した電極13および電極14を形成する。電極13と電極14との間の間隙の長さは、例えば1〜2μmとする。
次に、図10(b)に示すように、実施の形態1と同様にして、電極13と電極14の上、およびこれら電極間の絶縁層2の上に、金属性カーボンナノチューブ15をDMFに分散させた分散液を被着させ、電極13と電極14とに接してこれらの電極間を架橋するように金属性カーボンナノチューブ15を配置する。この際、金属性カーボンナノチューブ15だけを選択的に配向させるには、大きさ1V程度、周波数1MHz程度の交流電圧を30秒間程度電極13と電極14との間に印加するのがよい。
次に、図10(c)に示すように、実施の形態1と同様にして、電極13と電極14と間に大きさ5V程度、周波数100Hz程度の交流電圧を印加して、金属性カーボンナノチュ−ブ15の一部を焼き切って欠除部(ナノギャップ)18を形成し、金属性カーボンナノチュ−ブ15を金属性カーボンナノチュ−ブ16と金属性カーボンナノチュ−ブ17とに区分する。欠除部(ナノギャップ)18の長さは、例えば約20nm程度とする。
次に、図11(d)に示すように、機能性構造体29を別途合成する。
具体的には、まず、C60などのフラーレン核29aと、C60などのフラーレン核29cとが、ポリジアセチレン基などの導電性連結基29bによって連結された導電性連結分子を合成する。この合成反応では、図7に示したのと同様に、C60などのフラーレン核19aおよび19cにメタノ基を介してカルボキシル基が直結したフラーレン誘導体と、分子の両端にヒドロキシル基(水酸基)を有する導電性連結基29bとを、脱水剤の存在下でエステル化反応させ、導電性連結基29bの両端にフラーレン核19aおよび19cが結合した導電性連結分子を合成する。
次に、導電性連結分子を適当な溶媒に溶解させた後、半導体性カーボンナノチューブ29dと混合し、導電性連結分子のフラーレン核19cを半導体性カーボンナノチューブ29dの両端部に内包させ、機能性構造体29を形成する。
次に、図11(e)に示すように、別途合成した機能性構造体29を適当な溶媒に分散させた後、少なくとも金属性カーボンナノチューブ16および17の欠除部18に面した開口部を被覆するように、この分散液を被着させる。これによって、機能性構造体29のフラーレン核19aが金属性カーボンナノチューブ16および17に取り込まれ、金属性カーボンナノチューブ16および17の間に機能性構造体29が保持され、本実施の形態の機能性デバイスが形成される。
なお、実際に多くの場合にそうであるように、金属性カーボンナノチューブ16および17の内径と、半導体性カーボンナノチューブ29dの内径とが大差ない場合、フラーレン核19aとフラーレン核19cとは同じものでよく、このようにすると作製工程はよりいっそう簡易になる。
以上に説明したように、本実施の形態では、前記機能性構造部として半導体性カーボンナノチューブ29dを用い、ゲート絶縁層22を介して基板側にゲート電極を設けることによって、絶縁ゲート型電界効果トランジスタとして機能する機能性デバイスを容易に得ることができる。この機能性デバイスは、ゲート電極に印加する電圧によって、固定抵抗素子としても、可変抵抗素子としても機能させることができる。
その他は実施の形態1に記載したのとほぼ同様の作用効果を得ることができる。すなわち、電極13と電極14との間に適切な大きさと周波数を有する交流電圧を印加することによって、これらの電極に接してこれらの電極間を架橋するように、金属性カーボンナノチューブ15を選択的に効率よく配置することができる。さらに、これらの電極間にやや大きな電圧を印加することによって、簡易に電極間に欠徐部18を形成することができる。機能性構造体29は、この欠徐部18によって金属性カーボンナノチューブ15が区分されて生じた金属性カーボンナノチューブ16および17の間に保持されるので、従来の方法では困難であった、ナノメートルサイズの機能性構造体29を所定の位置に配置する課題と、ナノメートルサイズの機能性構造体29に電気的接続を形成する課題が、簡易に解決される。
しかも、金属性カーボンナノチューブ16および17は優れた導電性を有し、また、金属性カーボンナノチューブ16および17の内径に合わせて適切な外径を有するフラーレン核29aを前記被内包部として用いることにより、機能性構造体29と金属性カーボンナノチューブ16および17との間の接続抵抗を小さく抑えることができる。また、フラーレン核29aは、いったん金属性カーボンナノチューブ16または17に内包されると脱離しにくくなる。これらの結果、機能性構造体29は電極13および電極14に小さな接続抵抗で安定して電気的に接続される。
さらに、フラーレン核29a、フラーレン核29cおよび導電性連結基29bからなる導電性連結分子を合成する反応、導電性連結分子のフラーレン核29cを半導体性カーボンナノチューブ29dに内包させ機能性構造体29を形成する工程、および機能性構造体29のフラーレン核29aを金属性カーボンナノチューブ16および17に内包させる工程は、いずれも複雑な化学変化などを必要としないので、金属性カーボンナノチューブ16および17に電気的に接続された機能性構造体29を容易に形成することができる。また、工程の流れから、機能性構造体19の構造設計に制約を与える可能性があるのは最後の2つの工程であるが、これらはいずれもカーボンナノチューブにフラーレン核を内包させる工程にすぎず、化学反応をともなわないので、本実施の形態に基づく機能性デバイスの製造方法は、機能性構造体29の構造設計に与える制約を最小限に抑えることができる製造方法である。
図12は、本発明に基づく機能性デバイスの別の例を示す説明図である。図12に示すように、この機能性デバイスは、ソース電極33およびドレイン電極34を有するとともに、これらと同一平面内にカーボンナノチューブによって形成されたゲート電極31を有し、実施の形態2で示した機能性デバイスと同様、絶縁ゲート型電界効果トランジスタとして構成されている。
図13(a)は、本発明に基づく機能性デバイスのさらに別の例として、請求項5に対応する機能性デバイスの例を示す断面図であり、請求項4に対応する機能性デバイスを示す図1(b)の部分拡大断面図に対応するものである。図1(b)に示した請求項4に対応する機能性デバイスでは、機能性構造体9において、機能性構造部9cと被内包部9aおよび9eとは各々導電性連結基9bおよび9dによって連結されている。連結基が導電性であることは、機能性構造部9cと被内包部9aおよび9e、ひいては機能性構造部9cとカーボンナノチューブ6および7との良好な電気的接続を実現する上で好ましい。
しかしながら、連結基が導電性を有することが、機能性デバイスの機能が発現するための絶対的に必要な条件ということではない。例えば、フラーレンなどがそうであるように、被内包部9aおよび9eがカーボンナノチューブ6および7の奥へ奥へと取り込まれていくと、機能性構造部9cとカーボンナノチューブ6および7の開口部との距離が次第に小さくなる。そしてこの距離が1nm以下になると、機能性構造部9cとカーボンナノチューブ6および7との間にはトンネル電流が流れはじめる。図13(a)に示した機能性デバイスはこのトンネル電流によって機能が発現するデバイスである。この場合、その特性が連結基9gおよび9hの導電性の大きさに依存しないため、連結基に導電性が求められる場合に比べ、はるかに多くの選択肢の中から連結基9gおよび9hを選択できる利点がある。
図13(b)は、図2に対応するものであり、機能性構造部とカーボンナノチューブ6および7との間をトンネル電流で接続する上記の方法を、機能性構造部が分子スイッチ9fなどの能動素子である場合に適用した例であり、図13(a)に示した機能性デバイスと同様、多くの選択肢の中から連結基9gおよび9hを選択できる利点がある。
図13(c)は、本発明に基づく機能性デバイスのさらに別の例として、請求項6に対応する機能性デバイスの例を示す断面図であり、図13(a)と同様、図1(b)の部分拡大断面図に対応するものである。図13(c)に示した機能性デバイスでは、機能性構造体9において、機能性構造部9cと被内包部9aおよび9eとが、連結基を介さず直結されており、その特性が連結基に依存しないという特徴がある。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれらの例に何ら限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは言うまでもない。
本発明の、カーボンナノチューブを配線材料として用いた機能性デバイス及びその製造方法は、従来困難であったナノメートルサイズの機能性構造体を所定の位置に配置し、これに配線を形成する困難な課題を解決し、抵抗、スイッチ、トランジスタなど、ナノメートルサイズの次世代機能性デバイスの実現に寄与できる。
本発明に基づく機能性デバイスの一例を示す平面図(a)および断面図(b)である。 本発明に基づく、スイッチとして構成された機能性デバイスの一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態1に基づく機能性デバイスの平面図(a)および断面図(b)である。 同、機能性デバイスの作製工程のフローを示す断面図である。 同、機能性デバイスの作製工程のフローを示す断面図である。 同、対向電極上に配向したカーボンナノチュ−ブの走査電子顕微鏡写真である。 同、導電性連結基前駆体分子の合成反応を示す説明図である。 同、機能性構造体の形成反応を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に基づく機能性デバイスの平面図(a)および断面図(b)である。 同、機能性デバイスの作製工程のフローを示す断面図である。 同、機能性デバイスの作製工程のフローを示す断面図である。 本発明に基づく機能性デバイスの別の例を示す説明図である。 本発明に基づく機能性デバイスのさらに別の例を示す説明図である。
符号の説明
1…基板、2…絶縁層、3、4…電極、6、7…カーボンナノチュ−ブ(CNT)、
8…欠除部、9…機能性構造体、9a…一方の被内包部、9b…導電性連結基、
9c…機能性構造部、9d…導電性連結基、9e…他方の被内包部、
9f…分子スイッチ、9g、9h…連結基、13、14…電極、
15〜17…金属性カーボンナノチュ−ブ(金属性CNT)、
18…欠除部(ナノギャップ)、19…機能性構造体、
19a…フラーレン核(C60など)、19b…導電性連結基、
19c…導電性微粒子(Auなど)、
21…高濃度にドープされたシリコン基板などの半導体基板(ゲート電極を兼ねる。)、
22…ゲート絶縁層(酸化シリコン層など)、
29…機能性構造体、29a…フラーレン核(C60など)、29b…導電性連結基、
29c…フラーレン核(C60など)、
29d…半導体性カーボンナノチュ−ブ(半導体CNT)、31…ゲート電極、
33…ソース電極、34…ドレイン電極

Claims (16)

  1. 互いに離間した位置に被内包部を有する機能性構造体が、カーボンナノチューブに保持された機能性デバイスであって、
    前記カーボンナノチューブに欠除部が形成され、この欠除部によって前記カーボンナ ノチューブが第1のカーボンナノチューブと第2のカーボンナノチューブに区分され、
    前記欠除部に面した前記第1のカーボンナノチューブの開口部において、一方の前記 被内包部が前記第1のカーボンナノチューブに内包され、かつ、前記欠除部に面した前 記第2のカーボンナノチューブの開口部において、他方の前記被内包部が前記第2のカ ーボンナノチューブに内包されている、
    機能性デバイス。
  2. 前記被内包部としてフラーレン核を両端部に有する機能性構造体が、金属性カーボンナノチューブに保持された機能性デバイスであって、
    対向電極に接して少なくともこれらの電極間を架橋するように前記金属性カーボンナ ノチューブが配置され、
    前記対向電極間において前記金属性カーボンナノチューブに前記欠除部が形成され、
    前記欠除部に面した前記第1のカーボンナノチューブの開口部において、一方の前記 フラーレン核が前記第1のカーボンナノチューブに内包され、かつ、前記欠除部に面し た前記第2のカーボンナノチューブの開口部において、他方の前記フラーレン核が前記 第2のカーボンナノチューブに内包されている、
    請求項1に記載した機能性デバイス。
  3. 抵抗素子として構成されている、請求項2に記載した機能性デバイス。
  4. 前記機能性構造体が、金属又は半導体の微粒子、前記フラーレン核、及び前記微粒子と前記フラーレン核とを連結する導電性連結基からなる、請求項3に記載した機能性デバイス。
  5. 前記機能性構造体が、金属又は半導体の微粒子、前記フラーレン核、及び前記微粒子と前記フラーレン核とを連結する連結基からなる、請求項3に記載した機能性デバイス。
  6. 前記機能性構造体が、金属又は半導体の微粒子、及びそれに直結した前記フラーレン核からなる、請求項3に記載した機能性デバイス。
  7. 導電性を制御できる能動素子として構成されている、請求項2に記載した機能性デバイス。
  8. スイッチとして構成された、請求項7に記載した機能性デバイス。
  9. 前記対向電極間の領域にゲート電極が設けられ、前記機能性構造体の導電性が前記ゲート電極の電位によって制御される、絶縁ゲート型電界効果トランジスタとして構成された、請求項7に記載した機能性デバイス。
  10. 前記機能性構造体が、半導体性カーボンナノチューブ、前記フラーレン核、及び前記半導体性カーボンナノチューブと前記フラーレン核とを連結する導電性連結基からなる、請求項3又は9に記載した機能性デバイス。
  11. 請求項1に記載した機能性デバイスの製造方法であって、
    対向電極に接して少なくともこれらの電極間を架橋するようにカーボンナノチューブ を配置する工程と、
    前記対向電極間において前記カーボンナノチューブに欠除部を形成し、この欠除部に よって前記カーボンナノチューブを第1のカーボンナノチューブと第2のカーボンナノ チューブに区分する工程と、
    前記欠除部に面した前記第1のカーボンナノチューブの開口部において、第1の導電 性連結基前駆体が有する一方の被内包部を前記第1のカーボンナノチューブに内包させ 、かつ、前記欠除部に面した前記第2のカーボンナノチューブの開口部において、第2 の導電性連結基前駆体が有する他方の被内包部を前記第2のカーボンナノチューブに内 包させる工程と、
    前記第1の導電性連結基前駆体及び前記第2の導電性連結基前駆体と機能性構造部と を反応させ、前記一方の被内包部及び前記他方の被内包部が、それぞれ、第1の導電性 連結基及び第2の導電性連結基によって前記機能性構造部に連結された前記機能性構造 体を形成する工程と
    を有する、機能性デバイスの製造方法。
  12. 請求項1に記載した機能性デバイスの製造方法であって、
    対向電極に接して少なくともこれらの電極間を架橋するようにカーボンナノチューブ を配置する工程と、
    前記対向電極間において前記カーボンナノチューブに欠除部を形成し、この欠除部に よって前記カーボンナノチューブを第1のカーボンナノチューブと第2のカーボンナノ チューブに区分する工程と、
    一方の被内包部及び他方の被内包部が、それぞれ、導電性連結基によって機能性構造 部に連結された機能性構造体を形成する工程と、
    前記欠除部に面した前記第1のカーボンナノチューブの開口部において、前記一方の 被内包部を前記第1のカーボンナノチューブに内包させ、かつ、前記欠除部に面した前 記第2のカーボンナノチューブの開口部において、前記他方の被内包部を前記第2のカ ーボンナノチューブに内包させる工程と
    を有する、機能性デバイスの製造方法。
  13. 前記対向電極間に交流電圧を印加することによって、これらの電極間を架橋するように前記カーボンナノチューブを配向させて配置する、請求項11又は12に記載した機能性デバイスの製造方法。
  14. 前記対向電極間に電圧を印加することによって、前記対向電極間において前記カーボンナノチューブに前記欠除部を形成する、請求項11又は12に記載した機能性デバイスの製造方法。
  15. 請求項2〜10に記載した機能性デバイスを製造する、請求項11に記載した機能性デバイスの製造方法。
  16. 請求項2〜10に記載した機能性デバイスを製造する、請求項12に記載した機能性デバイスの製造方法。
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