JP2007103151A - 燃料電池スタック - Google Patents
燃料電池スタック Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007103151A JP2007103151A JP2005290976A JP2005290976A JP2007103151A JP 2007103151 A JP2007103151 A JP 2007103151A JP 2005290976 A JP2005290976 A JP 2005290976A JP 2005290976 A JP2005290976 A JP 2005290976A JP 2007103151 A JP2007103151 A JP 2007103151A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fuel cell
- cell stack
- diffusion layer
- gas diffusion
- gas
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Fuel Cell (AREA)
Abstract
【課題】触媒層内に残留した水分の凍結による多孔質構造の潰れを抑制し、発電効率の低下を防止できる燃料電池スタックを提供すること。
【解決手段】本発明は、触媒層5a、5bとガス拡散層6a、6bからなり高分子電解質膜3を挟持する一対の電極4a、4bと、電極4a、4bの両側に配置され反応ガスを供給する流路7a、7bが形成された一対のセパレータ2a、2bと、電極4a、4bとセパレータ2a、2bからなるセル10を複数積層した積層体を備え、積層体を積層方向に圧縮して挟持した燃料電池スタック20である。この燃料電池スタック20は、ガス拡散層6a、6bとして積層方向の圧縮に対して、潰れ代の異なる少なくとも2つ以上の拡散部材を備える。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、触媒層5a、5bとガス拡散層6a、6bからなり高分子電解質膜3を挟持する一対の電極4a、4bと、電極4a、4bの両側に配置され反応ガスを供給する流路7a、7bが形成された一対のセパレータ2a、2bと、電極4a、4bとセパレータ2a、2bからなるセル10を複数積層した積層体を備え、積層体を積層方向に圧縮して挟持した燃料電池スタック20である。この燃料電池スタック20は、ガス拡散層6a、6bとして積層方向の圧縮に対して、潰れ代の異なる少なくとも2つ以上の拡散部材を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は燃料電池スタックに関し、発電性能の低下を防止する技術に関する。
燃料電池は水素等の燃料と空気等の酸化剤を反応ガスとして、電気化学反応によって化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する装置である。この燃料電池は電解質の違いにより種々のタイプにものに分類されるが、その一つとして電解質に固体高分子電解質を用いる固体高分子電解質型燃料電池が知られている。
この燃料電池において、燃料極(以下、「アノード」と称する)と酸化剤極(以下、「カソード」と称する)での電極反応は以下の通りである。
アノード: 2H2 → 4H+ + 4e-・・・(1)
カソード: 4H+ + 4e- +O2 → 2H2O・・・(2)
アノード: 2H2 → 4H+ + 4e-・・・(1)
カソード: 4H+ + 4e- +O2 → 2H2O・・・(2)
上記の通り、アノードに水素が供給されると水素イオンが生成する。この水素イオンが水和状態で固体高分子電解質膜を透過してカソードに至り、カソードに供給されている酸素と反応して水が生成する。各電極において、これらの反応が進行することにより燃料電池は起電力を生じる。
このような燃料電池では、余剰水分やカソードで生成した水分によってアノードやカソードへの反応ガスの供給が妨げられる現象(以下、「フラッディング現象」と称する)が生じ、燃料電池の発電性能が低下するという問題がある。
特許文献1では、フラッディング現象の発生しやすいアノードやカソードのガス拡散層に透湿性の優れる織布を、その他のガス拡散層に保水性の優れる不織布を、それぞれを使用することにより発電性能の低下を防止する燃料電池スタックが開示されている。
特開2005−32667号公報
しかしながら、特許文献1の燃料電池スタックにおいて、運転停止後に燃料電池スタックが氷点下環境にある場合には、触媒層内に残留した水分等が凍結して膨張すると、その触媒層の多孔質構造が変形により潰れ、燃料電池スタックの発電性能が低下する可能性がある。
そこで、本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、触媒層内に残留した水分の凍結による多孔質構造の潰れを抑制し、発電効率の低下を防止できる燃料電池スタックを提供することを目的とする。
本発明は、触媒層とガス拡散層からなり高分子電解質膜を挟持する一対の電極と、電極の両側に配置され反応ガスを供給する流路が形成された一対のセパレータと、電極とセパレータからなるセルを複数積層した積層体を備え、積層体を積層方向に圧縮して挟持した燃料電池スタックである。この燃料電池スタックは、ガス拡散層として積層方向の圧縮に対して、潰れ代の異なる少なくとも2つ以上の拡散部材を備えたことを特徴する。
本発明によれば、ガス拡散層に異なる2つの潰れ代特性を有する拡散部材を使用する。燃料電池スタックの運転停止後において、化学反応により生成された水分の凍結による多孔質構造の潰れを、潰れ代特性の大きい拡散部材により緩和吸収できる。また、潰れ代特性の小さい拡散部材により積層方向の圧縮圧力を支持し、燃料電池スタック組立時の接触抵抗ばらつきを抑制することができる。これにより、水分の凍結に基づく燃料電池スタックの発電効率の低下を効果的に抑制することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1及び図2は、本発明の第1の実施形態に係るセル10と燃料電池スタック20を示す構造図である。
図1及び図2は、本発明の第1の実施形態に係るセル10と燃料電池スタック20を示す構造図である。
セル10は、酸化剤ガスに含まれる酸素と燃料ガスに含まれる水素により電気化学反応により発電する固体高分子電解質膜型の燃料電池であり、電極接合体(以下、「MEA」と称する)1とセパレータ2a、2bから構成される。
MEA1は、高分子電解質膜3と、高分子電解質膜3を挟持するアノード4aとカソード4bから構成される。高分子電解質膜3はプロトン伝導性を有するフッ素系樹脂等の固体高分子材料の膜である。一対の電極であるアノード4a及びカソード4bは、白金または白金とその他の金属の白金合金からなる触媒層5a、5bと、カーボンペーパ等の多孔質構造を有する集電材からなるガス拡散層6a、6bとから構成されている。触媒層5a、5bは、それぞれ高分子電解質膜3に接触し、ガス拡散層6a、6bはそれぞれ触媒層5aの外側に積層される。
一対のセパレータ2a、2bは緻密性カーボン材等からなり、アノード4aのガス拡散層6aとカソード4bのガス拡散層6bとに接触するように配置される。セパレータ2a、2bのガス拡散層6a、6bと接触する面側には、燃料ガス流路7a及び酸化剤ガス流路7bを形成する複数のリブ8a、8bが設けられている。
燃料電池スタック20は、セル10を複数積層した積層体からなり、集電板11及び図示しない絶縁板を介して、エンドプレート12により挟持されている(図2)。両側に配置されたエンドプレート12は、図示しない締結ボルトにより互いに締結され、セル10の積層体を両端から圧縮保持している。
セル10の各構成部材は圧縮による積層方向への潰れ代が小さい。そのため、運転停止後に、燃料電池スタック20が氷点下環境にある場合には、燃料電池スタック20内に残留している水分が凍結して膨張すると圧縮圧力が高くなり、触媒層5a、5bの多孔質構造が変形し押し潰される。この凍結/解凍が繰り返し(以下、「F/Tサイクル」と称する)起こると、触媒層5a、5bの多孔質構造の潰れにより燃料電池スタック20の発電効率が低下する。
そこで、本発明では、ガス拡散層に異なる2つの潰れ代特性を有する拡散部材を使用する。潰れ代の大きい拡散部材は、触媒層5a、5b内に残留した水分の凍結による膨張を緩衝吸収する。また、潰れ代の小さい部材は、燃料電池スタック20組立時における組立誤差に基づく接触抵抗のばらつきを抑制する。
図3は、セル10におけるカソード4b側の積層方向に直交する断面を示す。なお、図3においては、ガス流路の説明のため、酸化剤ガス流路7bを表示してある。
セパレータ2bには酸化剤ガス流路7bが設けられており、酸化剤ガスは入口部13から出口部14に向って流れている。ガス拡散層6bは、酸化剤ガス流路7bを覆うようにセパレータ2bに接触している。水分の残留しやすい出口部13近傍の下流域15のガス拡散層6bに潰れ代特性の大きい拡散部材30aを配置する。出口部14近傍を除く上流域16のガス拡散層6bには、潰れ代特性の小さい拡散部材30bを配置する。また、水分の生成がないアノード4a側のガス拡散層6aの全領域には潰れ代特性の小さい拡散部材30bを使用する。
図4は、ガス拡散層6a、6bに潰れ代特性を有する拡散部材を使用したときの面圧−MEA厚さ特性図である。横軸はMEA1が受ける面圧を示す。縦軸はMEA1厚さを示す。実線は異なる潰れ代特性を持つ拡散部材のうち潰れ代特性の大きい拡散部材を示す。また、破線は潰れ代特性の大きい拡散部材よりもその潰れ代特性の小さい拡散部材を示す。
図4に示す通り、潰れ代の大きい拡散部材においては、面圧に対するMEA1の厚さ変化量は潰れ代の小さい拡散部材のそれよりも大きい。そのため、燃料電池スタック20組立後において凍結に基づいて生じる圧縮力の増加に対しても、潰れ代特性の大きい拡散部材を使用したMEA1の厚さ変化量は、潰れ代特性の小さい拡散部材を使用したものの変化量よりも大きい。潰れ代特性の大きい拡散部材は触媒層5a、5bに残留した水分が凍結しても、積層方向の潰れに柔軟性を示すため多孔質構造の膨張を緩衝吸収する作用を備える。
図5はF/Tサイクルによる燃料電池スタック20の発電性能の低下率を示す。実線は潰れ代特性の大きい拡散部材の特性を示す。また、破線は潰れ代特性の小さい拡散部材の特性を示す。燃料電池スタック20の全てのガス拡散層6a、6bに潰れ代特性の小さい拡散部材を使用した場合には、F/Tサイクルの回数が増加すると燃料電池スタック20の発電性能が低下する。これに対し、潰れ代特性の大きい拡散部材を使用した場合は触媒層5a、5bの多孔質構造の変形が緩衝吸収されるため、F/Tサイクルの回数が増加しても燃料電池スタック20の発電性能の低下は見られない。
このように、燃料電池スタック20の凍結に基づいて圧縮力が増加した場合においても、潰れ代特性の大きい拡散部材をガス拡散層6a、6bとして使用することにより、燃料電池スタック20の発電効率の低下を抑制することが可能となる。
しかしながら、燃料電池スタック20の全てのガス拡散層6a、6bに潰れ代の大きい拡散部材のみを使用すると、燃料電池スタック20組立時において組立誤差がある場合には、圧縮により構成部品が受ける面圧のばらつきが大きくなる。これにより、各構成部品間の接触抵抗のばらつきも大きくなり、燃料電池スタック20の発電性能の低下を招く。
また、水分の生成はカソード4bにおいてのみ起こり、その水分は、図3に示すように酸化剤ガス流路7bに沿って流れる酸化剤ガスによって入口部13側から出口部14側に持ち去られる。しかし、出口部14近傍では、酸化剤ガスの蒸気圧が飽和蒸気圧に達してしまうため、化学反応により生成された水分が除去できず、出口部13近傍の触媒層5b内には水分が残留しやすい。そのため、出口部13近傍の触媒層5bにおいて、F/Tサイクルによる多孔質構造の潰れが進展する。
本実施形態では、水分が残留しやすい下流域15のガス拡散層6bに潰れ代特性の大きい拡散部材30aを使用する。そのため、下流域15に残留している水分が凍結により膨張しても、潰れ代特性の大きい拡散部材30aが下流域15の触媒層5bに過大な荷重が掛からないように作用し、その荷重による多孔質構造の潰れを防止する。
また、水分の残留しにくい部分のガス拡散層6b及びアノード4a側のガス拡散層6aの全領域に使用される拡散部材30bは潰れ代が小さい。そのため、燃料電池スタック20組立時に組立誤差があっても、組立誤差によって生じる圧縮力のばらつきの影響を受けにくく、各構成部品間に生じる接触抵抗のばらつきを抑制するように作用する。
以上により、第1の実施形態では、カソード4bにおいて、水分の残留が多い酸化剤ガス流路7bの下流域15のガス拡散層6bに潰れ代特性の大きい拡散部材30aを使用する。これにより、F/Tサイクルによる触媒層5bの多孔質構造の潰れを防止することができ、燃料電池スタック20の発電性能の低減を抑制することが可能となる。
また、水分の残留が少ないカソード4b側の酸化剤ガス流路7bの上流域16及びカソード4a側のガス拡散層6aに潰れ代特性の小さい拡散部材30bを使用する。これにより、組立誤差による接触抵抗ばらつきを抑制でき、燃料電池スタック20の発電性能の低減をより抑制することが可能となる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態を図6に示す。セル10及び燃料電池スタック20の構成は、第1の実施形態と同様である。第2の実施形態では、第1の実施形態と同様にガス拡散層6bに異なる2つの潰れ代特性を有する拡散部材30a、30bをそれぞれ使用するようにしたものであるが、拡散部材30a、30bの配置において一部相違する。以下、その相違点について説明する。なお、図6においては、ガス流路の説明のため、酸化剤ガス流路7bを表示してある。
本発明の第2の実施形態を図6に示す。セル10及び燃料電池スタック20の構成は、第1の実施形態と同様である。第2の実施形態では、第1の実施形態と同様にガス拡散層6bに異なる2つの潰れ代特性を有する拡散部材30a、30bをそれぞれ使用するようにしたものであるが、拡散部材30a、30bの配置において一部相違する。以下、その相違点について説明する。なお、図6においては、ガス流路の説明のため、酸化剤ガス流路7bを表示してある。
カソード4b側において生成される水分は、セパレータ2bに形成された酸化剤ガス流路7bに沿って流れる酸化剤ガスによって、酸化剤ガス流路7bの入口部13から出口部14に持ち去られる。
図6に示すように、酸化剤ガス流路7bは、入口部13から出口部14までを、直線的な流路と曲がり部からなる屈曲的な流路とにより、セパレータ2b内を蛇行するように形成する。酸化剤ガス流路7bのうち上下にある屈曲流路を有する屈曲域17では、酸化剤ガスの滞留により酸化剤ガスに含まれる水分が凝集する。そのため、生成された水分が除去できず、運転停止後において屈曲域17の触媒層5b内には水分が残留しやすい。その結果、F/Tサイクルにより屈曲域17の触媒層5bの多孔質構造が潰れ、燃料電池スタック20の発電効率が低下する。
そこで、第2の実施形態においては、屈曲域17のガス拡散層6bには、潰れ代特性の大きい拡散部材30aを使用する。これにより、屈曲域17に残留している水分が凍結により膨張しても、潰れ代特性の大きい拡散部材30aが屈曲域17の触媒層5bに過大な荷重が掛からないように作用し、その荷重による多孔質構造の潰れを防止する。
また、水分の残留が少ない直線的な流路を有する直線域部18のガス拡散層6b及びアノード4a側のガス拡散層6aには、潰れ代特性の小さい拡散部材30bを使用する。拡散部材30bは潰れ代が小さいため、燃料電池スタック20組立時において組立誤差があっても、組立誤差によって生じる圧縮力のばらつきの影響を受け難く、各構成部品間に生じる接触抵抗のばらつきを抑制するように作用する。
以上により、第2の実施形態では、酸化剤ガス流路7bの屈曲域17の拡散層6bに潰れ代特性の大きい拡散部材30aを使用する。また、直線域18及びカソード4a側のガス拡散層6aに潰れ代特性の小さい拡散部材30bを使用する。これにより、第1の実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
なお、カソード4b側のガス拡散層6bにおいて、水分が残留しやすい酸化剤ガス流路7bの下流域15と屈曲域17に潰れ代特性の大きい拡散部材30aを使用し、水分が残留しにくいカソード4b側の酸化剤ガス流路7bの上流域16側の直線域18とカソード4a側のガス拡散層6aに潰れ代特性の小さい拡散部材30bを使用するようにしてもよい。これにより、第1及び第2の実施形態と比較して、より効果的に燃料電池スタック20の発電性能の低減を抑制することが可能となる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態のセル10及び燃料電池スタック20の構成は、図1及び図2に示す第1の実施形態と基本的に同様であるが、燃料電池スタック20の両端部に配置されるエンドセル23の構成において一部相違する。つまり、第3の実施形態では、エンドセル23のカソード4bのガス拡散層6b全領域に潰れ代特性の大きい拡散部材を使用するようにしたもので、以下にその相違点について説明する。
本発明の第3の実施形態のセル10及び燃料電池スタック20の構成は、図1及び図2に示す第1の実施形態と基本的に同様であるが、燃料電池スタック20の両端部に配置されるエンドセル23の構成において一部相違する。つまり、第3の実施形態では、エンドセル23のカソード4bのガス拡散層6b全領域に潰れ代特性の大きい拡散部材を使用するようにしたもので、以下にその相違点について説明する。
図2に示す燃料電池スタック20では、単セル10の積層体の両端に配置されるエンドセル23が周囲環境温度の影響を最も受けやすい。周囲環境温度が氷点下である場合には、エンドセル23の温度が最も早く低下するため、F/Tサイクルによる触媒層5bの多孔質構造の潰れはエンドセル23の触媒層5bにおいて発生しやすい。
そこで、第3の実施形態においては、エンドセル23のカソード4bのガス拡散層6bの全領域に潰れ代特性の大きい拡散部材を使用する。また、エンドセル23のアノード4a側のガス拡散層6a及びエンドセル以外の単セル10のガス拡散層6a、6bには全領域において潰れ代特性の小さい拡散部材を使用する。
このように、第3の実施形態では、周囲環境温度の影響を最も受けやすいエンドセル23のガス拡散層6bのみに潰れ代特性の大きい拡散部材を使用した。これにより、F/Tサイクルによる多孔質構造の潰れが最も発生しやすいエンドセル23のカソード4bの触媒層5bに残留した水分の膨張を緩衝吸収することができる。
以上により、第3の実施形態では、周囲環境温度の影響を最も受けやすいエンドセル23のガス拡散層6bに潰れ代特性の大きい拡散部材を使用する。これにより、F/Tサイクルによるエンドセル23の触媒層5bの多孔質構造の潰れを防止することができ、燃料電池スタック20の発電性能の低減を抑制することが可能となる。
また、それ以外のガス拡散層6a、6bには潰れ代特性の小さい拡散部材を使用する。これにより、組立誤差による接触抵抗ばらつきを抑制でき、燃料電池スタック20の発電性能の低減をより抑制することが可能となる。
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなし得ることは明白である。
例えば、アノード4a側のガス拡散層6aにおいて、カソード4b側のガス拡散層6bと同様の配置で潰れ代特性の異なる2つの拡散部材を使用するようにしても良い。
本発明は、車両に搭載される燃料電池スタックの発電性能の低減防止に利用することができる。
10 セル
20 燃料電池スタック
2a、2b セパレータ
3 高分子電解質膜
4a アノード(電極)
4b カソード(電極)
5a、5b 触媒層
6a、6b ガス拡散層
7a 燃料ガス流路(反応ガス流路)
7b 酸化剤ガス流路(反応ガス流路)
15 下流域
16 上流域
17 屈曲域
18 直線域
30a 潰れ代特性の大きい拡散部材
30b 潰れ代特性の小さい拡散部材
20 燃料電池スタック
2a、2b セパレータ
3 高分子電解質膜
4a アノード(電極)
4b カソード(電極)
5a、5b 触媒層
6a、6b ガス拡散層
7a 燃料ガス流路(反応ガス流路)
7b 酸化剤ガス流路(反応ガス流路)
15 下流域
16 上流域
17 屈曲域
18 直線域
30a 潰れ代特性の大きい拡散部材
30b 潰れ代特性の小さい拡散部材
Claims (4)
- 触媒層とガス拡散層からなり高分子電解質膜を挟持する一対の電極と、
前記電極の両側に配置され反応ガスを供給する流路が形成された一対のセパレータと、
前記電極と前記セパレータからなるセルを複数積層した積層体を備え、
前記積層体を積層方向に圧縮して挟持した燃料電池スタックにおいて、
前記ガス拡散層として前記積層方向の圧縮に対して、潰れ代の異なる少なくとも2つ以上の拡散部材を備えたことを特徴する燃料電池スタック。 - 前記セパレータに形成された反応ガス流路の下流域の前記ガス拡散層として、上流域の前記ガス拡散層に備えた前記潰れ代を有する拡散部材よりも前記潰れ代の大きい拡散部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。
- 前記反応ガス流路は、
前記セパレータ内に形成された直線的な流路を有する直線域と、
前記直線域の流路と連結する屈曲的な流路を有する屈曲域を備え、
前記屈曲域の前記ガス拡散層として、前記直線域の前記ガス拡散層に備えた前記潰れ代を有する拡散部材よりも前記潰れ代の大きい拡散部材を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池スタック。 - 前記積層体の両端部に配置される少なくとも一つのセルの前記ガス拡散層として、前記両端部に配置されるセル以外のガス拡散層に備えた前記潰れ代を有する拡散部材よりも前記潰れ代の大きい拡散部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005290976A JP2007103151A (ja) | 2005-10-04 | 2005-10-04 | 燃料電池スタック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005290976A JP2007103151A (ja) | 2005-10-04 | 2005-10-04 | 燃料電池スタック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007103151A true JP2007103151A (ja) | 2007-04-19 |
Family
ID=38029897
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005290976A Pending JP2007103151A (ja) | 2005-10-04 | 2005-10-04 | 燃料電池スタック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007103151A (ja) |
-
2005
- 2005-10-04 JP JP2005290976A patent/JP2007103151A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4828841B2 (ja) | 燃料電池 | |
JP5320927B2 (ja) | 燃料電池スタック及び燃料電池用セパレータ | |
JP2007059187A (ja) | 燃料電池 | |
JP4440958B2 (ja) | 燃料電池 | |
JP5098652B2 (ja) | 燃料電池 | |
US9190691B2 (en) | Fuel cell stack | |
JP4957091B2 (ja) | 燃料電池 | |
JP5463661B2 (ja) | 燃料電池スタック | |
JP5151270B2 (ja) | 燃料電池構成部材 | |
JP4461949B2 (ja) | 固体酸化物形燃料電池 | |
JP4821111B2 (ja) | 燃料電池 | |
JP2012099382A (ja) | 燃料電池用セパレータ、燃料電池 | |
WO2015019764A1 (ja) | 変形吸収部材および燃料電池 | |
JP2005353561A (ja) | 燃料電池 | |
WO2008050640A1 (fr) | Pile à combustible | |
JP2005293902A (ja) | 燃料電池用セパレータ及び燃料電池 | |
JP2009081116A (ja) | 燃料電池の膜電極接合体 | |
JP2007103151A (ja) | 燃料電池スタック | |
JP2009004308A (ja) | 燃料電池 | |
JP2008146897A (ja) | 燃料電池用セパレータおよび燃料電池 | |
JP2008177089A (ja) | 燃料電池 | |
JP7484763B2 (ja) | 燃料電池モジュール | |
JP2007026857A (ja) | 燃料電池 | |
JP6140288B2 (ja) | 変形吸収部材の取付構造および取付方法 | |
JP2006012462A (ja) | 燃料電池のシール構造 |