JP2007101220A - 粘弾性特性算出方法、粘弾性特性算出装置、粘弾性特性算出プログラム及びシミュレーション方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、簡易な工程でシミュレーションが実行できるようにする。
【解決手段】本発明の粘弾性特性の算出方法においては、落下試験において粘弾性体15及びダミーHDD14を含む試験体10が接地した直後に当該ダミーHDD14にかかる力Ffの全てが当該粘弾性体15の粘性力Fvであり、かつ粘性係数cが定数であると仮定すると共に、弾性係数kが、粘弾性体15のひずみについてのみ依存すると仮定して、当該粘性係数c及び当該弾性係数kを算出するようにした。
【選択図】図9
【解決手段】本発明の粘弾性特性の算出方法においては、落下試験において粘弾性体15及びダミーHDD14を含む試験体10が接地した直後に当該ダミーHDD14にかかる力Ffの全てが当該粘弾性体15の粘性力Fvであり、かつ粘性係数cが定数であると仮定すると共に、弾性係数kが、粘弾性体15のひずみについてのみ依存すると仮定して、当該粘性係数c及び当該弾性係数kを算出するようにした。
【選択図】図9
Description
本発明は、粘弾性特性算出方法、粘弾性特性算出装置、粘弾性特性算出プログラム及びシミュレーション方法に関し、例えば携帯型音楽プレーヤに内蔵されたHDD(Hard Disc Drive)の保護に使用されるインシュレータの衝撃吸収効果をシミュレーションする場合に適用して好適なものである。
従来、HDDは、携帯型音楽プレーヤを始めとする種々の携帯型電子機器に搭載されている。このHDDは衝撃に対して非常に弱いため、当該携帯型音楽プレーヤでは、HDDの周囲にインシュレータを配置することによって、当該携帯型音楽プレーヤが例えば落下した時に加えられる衝撃から当該HDDを保護するようになされている。
このインシュレータは、変形することによって携帯型音楽プレーヤが落下した時の衝撃を吸収するようになされており、吸収する衝撃に応じた厚みが必要とされる。しかしながら、昨今の携帯型音楽プレーヤの小型化に伴い、内蔵されるインシュレータの小型化が要求されている。
従って、極力小さい変形量で落下時の衝撃を吸収するインシュレータ材料を選定してインシュレータを小型化する必要があるが、この変形量はインシュレータ材料の粘弾性特性だけでなく、当該インシュレータの形、位置及び大きさによっても変化する。そこで、一つのインシュレータ材料について形、位置及び大きさを変化させた複数の試験体を作製し、落下した時の衝撃を落下試験によって測定していたが、いわゆるトライアンドエラーでひたすら実験を繰り返すこととなり、作業効率が非常に悪かった。
このため、このインシュレータの設計を効率的に行うためには、インシュレータ材料の粘弾性特性を測定した上で、当該粘弾性特性に基づいて当該インシュレータの形や大きさ等を変化させた時の落下試験をシミュレーションすることが望ましい。
そこで、インシュレータ材料に対して高速で衝撃を加えると共に、このときの測定データから粘弾性特性を算出し、この粘弾性特性を基に同一のインシュレータ材料の形や大きさを変化させた場合における状況をシミュレーションするようになされたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2003-139669公報
ところでかかる構成のシミュレーション方法においては、複数回に渡って測定データを測定すると共に、この測定データから得られたひずみ及びひずみ速度の値を3つの体積成分と3つの偏差成分との合計6成分に分解することにより計6軸に対応する弾性係数を決定し、さらに粘性係数を可変として、粘弾性特性である弾性係数及び粘性係数を算出するようにしているため、粘弾性特性を算出するまでの工程及び計算方法が複雑であり、シミュレーションを実行するまでの工程が煩雑になってしまうという問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、簡易な工程でシミュレーションを実行し得る粘弾性特性算出方法、粘弾性特性算出装置、粘弾性特性算出プログラム及びシミュレーション方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、所定の粘弾性体に所定の測定荷重が加えられたときに測定された測定データを取得し、粘弾性体に測定荷重が加えられた直後に粘弾性体から生じる発生力の全てが、粘弾性体に固有の粘性係数及び測定データに基づいて算出されたひずみ速度の積で表される粘性力であり、粘性係数が定数であると仮定して、その定数値を算出し、所定の粘弾性モデルに対して測定データを適用し、測定データに応じた粘弾性体のひずみ、粘性係数及びひずみに対するひずみ速度の関係によって決定される粘弾性体に固有な弾性係数が用いられた運動方程式によって、粘弾性体に対して測定荷重が加えられた際の発生力を表し、弾性係数が、ひずみについてのみ依存すると仮定して、算出された粘性係数及び作成された運動方程式に基づいて弾性係数を算出するようにした。
これにより、粘弾性体に上記測定荷重が加えられた直後に粘弾性体から生じる発生力の全てが当該粘弾性体における粘性力であり、かつ粘性係数が定数であると仮定すると共に、弾性係数が、当該粘弾性体のひずみについてのみ依存すると仮定することにより、当該粘弾性体に固有の当該粘性係数及び当該弾性係数を一度の測定データに基づいて簡易に算出することができる。この結果、この算出された当該粘性係数及び当該弾性係数を用いて当該粘弾性体から発生する発生力についてのシミュレーションを実行することができる。
さらに本発明のシミュレーション方法においては、所定の粘弾性体に所定の測定荷重が加えられたときに測定された測定データを取得する測定データ取得ステップと、粘弾性体に測定荷重が加えられた直後に粘弾性体から生じる発生力の全てが、粘弾性体に固有の粘性係数及び測定データに基づいて算出されたひずみ速度の積で表される粘性力であり、粘性係数が定数であると仮定して、その定数値を算出する粘性係数算出ステップと、所定の粘弾性モデルに対して測定データを適用し、測定データに応じた粘弾性体のひずみ、粘性係数及びひずみに対するひずみ速度の関係によって決定される粘弾性体に固有な弾性係数が用いられた運動方程式によって、粘弾性体に対して測定荷重が加えられた際の発生力を表す運動方程式作成ステップと、弾性係数が、ひずみについてのみ依存すると仮定して、粘性係数算出ステップにおいて算出された粘性係数及び運動方程式作成ステップにおいて作成された運動方程式に基づいて弾性係数を算出する弾性係数算出ステップと、粘性係数及び弾性係数を用いて、粘弾性体と同一材料で形状が異なる粘弾性体に所定のシミュレーション荷重が加えられたときの粘弾性体の挙動についてのシミュレーションを実行するシミュレーションステップとを設けるようにした。
これにより、粘弾性体に上記測定荷重が加えられた直後に粘弾性体から生じる発生力の全てが当該粘弾性体における粘性力であり、かつ粘性係数が定数であると仮定すると共に、弾性係数が、当該粘弾性体のひずみについてのみ依存すると仮定することにより、当該粘弾性体に固有の当該粘性係数及び当該弾性係数を一度の測定データに基づいて簡易に算出することができる。この結果、この算出された当該粘性係数及び当該弾性係数を用いて当該粘弾性体から発生する発生力についてのシミュレーションを実行することができる。
本発明によれば、粘弾性体に上記測定荷重が加えられた直後に粘弾性体から生じる発生力の全てが当該粘弾性体における粘性力であり、かつ粘性係数が定数であると仮定すると共に、弾性係数が、当該粘弾性体のひずみについてのみ依存すると仮定することにより、当該粘弾性体に固有の当該粘性係数及び当該弾性係数を一度の測定データに基づいて簡易に算出することができる。この結果、この算出された当該粘性係数及び当該弾性係数を用いて当該粘弾性体から発生する発生力についてのシミュレーションを実行することができ、かくして簡易な工程でシミュレーションを実行できる粘弾性特性算出方法、粘弾性特性算出装置、粘弾性特性算出プログラム及びシミュレーション方法を実現できる。
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)携帯型音楽プレーヤにおけるHDD周りの構成
まず、HDDを保護するためのインシュレータが、携帯型音楽プレーヤにおいてどのように設置されているかについて説明する。
まず、HDDを保護するためのインシュレータが、携帯型音楽プレーヤにおいてどのように設置されているかについて説明する。
図1において、1は全体として携帯型音楽プレーヤの構成を示し、携帯型音楽プレーヤ1の外観を構成する筐体2の筐体上部2A及び筐体下部2Bによって形成される内部空間に、HDD(Hard Disc Drive)4が収納されるようになされている。
このHDD4は、扁平な直方体形状でなり、その上面には例えばゴム等の粘弾性体でなる4つのインシュレータ5が貼り付けられている。また、当該HDD4の下面には図示しないインシュレータ5が同様に貼り付けられている。
そしてHDD4は、上下面に設置されたインシュレータ5に対して僅かに圧力がかかった状態で筐体上部2A及び筐体下部2Bによって挟まれ、携帯型音楽プレーヤ1内に保持される。
これにより、携帯型音楽プレーヤ1は、例えば落下によって外部から筐体2に対して衝撃が加えられた場合であっても、複数のインシュレータ5によって衝撃を吸収させ得るため、HDD4に加えられる衝撃を低減させ得るようになされている。
(2)落下試験による加速度の測定
ところで、このような携帯型音楽プレーヤ1においては、当該携帯型音楽プレーヤ1の製品仕様として定められた所定の落下高度から落下した際に、内蔵されているHDD4が故障することを防止するため、この落下時において当該HDD4に加えられる衝撃の大きさを当該HDD4の製品仕様で定められた耐衝撃値以下に抑える必要がある。このため、図2(A)及び図2(B)に示すように、当該携帯型音楽プレーヤ1を模した試験体10を用いる落下試験装置において、当該HDD4を模したダミーHDD14に対して加えられる衝撃値を測定することによって、インシュレータ5の衝撃を吸収する効果が確認される。
ところで、このような携帯型音楽プレーヤ1においては、当該携帯型音楽プレーヤ1の製品仕様として定められた所定の落下高度から落下した際に、内蔵されているHDD4が故障することを防止するため、この落下時において当該HDD4に加えられる衝撃の大きさを当該HDD4の製品仕様で定められた耐衝撃値以下に抑える必要がある。このため、図2(A)及び図2(B)に示すように、当該携帯型音楽プレーヤ1を模した試験体10を用いる落下試験装置において、当該HDD4を模したダミーHDD14に対して加えられる衝撃値を測定することによって、インシュレータ5の衝撃を吸収する効果が確認される。
この落下試験は、煩雑で時間を要してしまうため、上述したようにインシュレータ材料の粘弾性特性である粘性係数や弾性係数を算出した上で、当該粘弾性特性に基づいて形や大きさ等の条件を変更して落下試験を行った場合のダミーHDD14に加わる衝撃値をシミュレーションすることが望ましい。
しかしながら、この落下試験のような高速かつ大きな力が加わった時に、粘弾性特性の算出に通常必要となるインシュレータ5のひずみ(変形量)を正確に測定することが困難であることから、このような落下試験時におけるひずみを直接的に測定することは困難である。
そこで本発明における粘弾性特性の算出方法では、この落下試験で得られる測定データから、インシュレータ5のひずみを算出すると共に粘弾性特性を算出し得るようになされている。そしてこのように算出された粘弾性特性を使用して落下試験のシミュレーションを実行するようになされている。
具体的には、試験体10を用いる図示しない落下試験装置によって落下試験が実行される。試験体10は、治具12の治具上部12A及び治具下部12Bと、当該治具12間に挟まれた状態で収納されるダミーHDD14と、当該治具12及び当該ダミーHDD14の間に配置された複数の粘弾性体15とによって構成されている。
治具12は、筐体2(図1)を模して箱状に形成されており、上部が開口した治具下部12BにダミーHDD14が収納されると共に、治具上部12Aによってこの開口部が覆われ、その周縁部をねじ止めにより固定されることによって、収納された当該ダミーHDD14が落下試験時の衝撃によって飛び出すことを防止するようになされている。そして治具下部12Bにおいて落下時に接地する面の反対面となる治具下部上面12Baには加速度センサ21が設置されている。
ここで、治具12は、例えばステンレス、鉄等の剛性の高い材質が使用されている。これにより、落下時の衝撃による当該治具12の振動や変形を低減し得、この治具12上に設置された加速度センサ21によって測定される加速度A1において、当該振動や変形に依存するノイズを減少させ得るようになされている。
ダミーHDD14は、HDD4(図1)を模して扁平な直方体形状に形成されており、例えばステンレス、鉄等からなる剛性の高い材質のものが使用され、その上面の中央付近には加速度センサ22が設置されている。また、当該ダミーHDD14には、4つの穴が形成されることによって重量調整がなされ、実際に音楽プレーヤ1に内蔵されるHDD4と略同一重量に形成されている。
ここで、ダミーHDD14は、治具12と同様に剛性の高い材質でなり、これにより落下時の衝撃による当該ダミーHDD14の振動や変形を低減でき、このダミーHDD14上に設置された加速度センサ22によって測定される加速度A2において、当該振動や変形に依存するノイズを減少させ得るようになされている。
粘弾性体15は、インシュレータ5(図1)を模して扁平な直方体形状に形成されており、例えばウレタンゴム、ブタジエンゴム等からなる当該インシュレータ5と同一材料でなる。そして粘弾性体15は、治具下部上面12Baの4隅にそれぞれ載置されると共に、その上部に載置されたダミーHDD14の4隅にもそれぞれ載置される。次いで治具下部12Bに治具上部12Aが固定されることによって、合計8個の粘弾性体15が僅かに圧力をかけられた状態で当該治具12及び当該ダミーHDD14間に保持される。
そして落下試験装置は、この試験体10を所定の落下高度から実際に落下させると共に、その落下時における治具12及びダミーHDD14が受ける衝撃値をそれぞれ加速度センサ21及び加速度センサ22によって、当該治具12の加速度A1及び当該ダミーHDD14の加速度A2として測定するようになされている。
このようにして、落下試験装置は、携帯型音楽プレーヤ1を模した試験体10を実際に落下させ、この時に治具12及びダミーHDD14が受ける衝撃値を測定することにより、加速度A1及びA2を測定する。この結果、落下試験では、実際に携帯型音楽プレーヤ1が落下高度から落下した場合に、当該携帯型音楽プレーヤ1の中で使用されているHDD4が受ける衝撃値と近似した、すなわち実際に使用される条件に則した測定データ(加速度A1及びA2)を得ることができる。
そして後述する粘弾性特性算出方法では、実際に使用される条件に則したこの測定データに基づいて粘弾性特性を算出し得るため、この算出された粘弾性特性は実際に携帯型音楽プレーヤ1として使用される状況を反映している。そしてこのような粘弾性特性を用いて落下試験がシミュレーションされることにより、当該落下試験のシミュレーションでは、携帯型音楽プレーヤ1として実際に使用される状況を反映させ得るようになされている。
なお、落下試験装置は、有線又は無線によって加速度センサ21及び22に接続されており、落下試験において得られた測定データである加速度A1及び加速度A2が当該加速度センサ21及び22から供給されると、この測定データを図示しないRAMに一時保存するようになされている。
(3)粘弾性特性の算出方法
次に、上述した落下試験において得られた測定データから、シミュレーションに必要となる粘弾性特性を算出する方法について説明する。
次に、上述した落下試験において得られた測定データから、シミュレーションに必要となる粘弾性特性を算出する方法について説明する。
この落下試験の測定データは、横軸を時間、縦軸を加速度とした場合、図3に示すようなグラフとして表すことができる。このグラフでは、試験体10が落下開始した時点T0を0.000秒とし、時点T1において接地した治具12の加速度A1が破線で、及びダミーHDD14の加速度A2が実線でそれぞれ示されている。この図3では時点T1における試験体10の接地に伴って急激に当該治具12に衝撃が加わると共に、この衝撃が粘弾性体15を介してダミーHDD14に加えられたことを表している。
なお、この落下試験における落下高度hは30cmであり、試験体10におけるダミーHDD14の質量mは100gである。
本発明では、粘弾性モデルとしてフォークトの粘弾性モデル(以下、これをフォークトモデルと呼ぶ)VMに落下試験で得られた測定データ(加速度A1及びA2)を当て嵌めることによって、粘弾性特性を算出するようになされている。図4に示すように、このフォークトモデルVMは、弾性を示すバネSPと粘性を示すダッシュポットDPとによって構成され、次式で表される。
この(1)式において、フォークトモデルVMから発生する力σは、弾性力σ1と粘性力σ2との和で表され、時刻tにおけるこのフォークトモデルVMの変形量をε、変形速度をνとすると、当該フォークトモデルVMから発生する発生力σについての運動方程式は、一般的な物理公式に従って次式で表される。
なお、(2)式において、kは弾性係数を表しており、kが係る弾性項(kε)はフォークトモデルVMにおける弾性力σ1を表している。同様に、cは粘性係数を表しており、cが係る粘性項(cν)は粘性力σ2を表している。
ここで、上述した落下試験における測定データを、このフォークトモデルVMに当て嵌める。フォークトモデルVMが発生する力σは、粘弾性体15から発生する力に相当するため、この力の全てがダミーHDD14に加えられるとみなすことで、フォークトモデルVMから発生する力σをダミーHDD14にかかる力Ffとすることができる。また、フォークトモデルVMの変形量εが粘弾性体15のひずみEに、フォークトモデルVMの変形速度νが粘弾性体15のひずみ速度Vに相当するため、それぞれを代入することによって、ダミーHDD14にかかる力Ffの運動方程式は、次式のように表すことができる。
そして、ダミーHDD14にかかる力Ffは、一般的な物理の公式に従い、ダミーHDD14の質量m及び加速度A2によって次式のように表すことができる。
次に、ひずみ速度Vを決定する。まず、治具12の加速度A1及びダミーHDD14の加速度A2をそれぞれ積分することによって、治具12の速度V1及びダミーHDD14の速度V2を算出することができる。
ここで、速度V1及び速度V2の差分は、粘弾性体15がひずむときのひずみ速度Vであるとみなせるため、粘弾性体15のひずみ速度Vは、次式に従って算出することができる。
次に、ひずみEを決定する。治具12の速度V1及びダミーHDD14の速度V2をそれぞれ積分することによって、治具12の変位量E1及びダミーHDD14の変位量E2を算出することができる。
ここで、変位量E1及び変位量E2の差分は、粘弾性体15におけるひずみEであるとみなせるため、粘弾性体15のひずみEは次式に従って算出することができる。
上述した(3)式のダミーHDD14にかかる力Ffの運動方程式は、このように算出された力Ff((4)式)、ひずみE((6)式)及びひずみ速度V((5)式)を代入することによって、次式のように表すことができる。
なお、(7)式では、(2)式と同様に、kは弾性係数を表しており、kが係る弾性項(k(E1−E2))は粘弾性体15における弾性力Feを表している。同様に、cは粘性係数を表しており、cが係る粘性項(c(V1−V2))は粘性力Fvを表している。
次に、(7)式における粘性係数cを算出する。
図5のグラフは、粘弾性体15のひずみ速度Vと、ダミーHDD14にかかる力Ffとの関係を示している。図5では、試験体10が接地した瞬間である時点T1から治具12の加速度A1がゼロとなる時点T2(図3参照)において、ひずみ速度Vの値が増加するにつれてダミーHDD14にかかる力Ffは右肩上がりでかつ直線的に上昇する。
ここで、本実施の形態における粘弾性特性算出方法では、非線形特性を有する一般的な粘弾性体においてひずみが小さい時には弾性力が小さいことに着目し、ひずみEが小さい時点T1から時点T2までは、弾性力Feが殆どなく、ゼロであると仮定することによって、時点T1から時点T2までの間における数式(6)を、次式のように表すことができる。
そして、図5に示したように、時点T1から時点T2までのひずみ速度VとダミーHDD14との関係は直線的であることから、粘性係数cを定数と仮定する。これにより、一般的な線形近似手法である最小二乗法により粘性係数cの値を算出することができる。
このように、粘弾性特性の算出方法では、弾性力Feがゼロであると仮定することにより、粘性係数cの値を簡易な工程で算出することができると共に、粘性係数cの値を定数と仮定することにより、粘性係数c自体を単純な定数とすることができるため、ダミーHDD14にかかる力Ffの運動方程式自体を単純化することができ、当該運動方程式を用いて算出する弾性係数kの計算や、粘性係数cを用いて行うシミュレーションにおける計算を簡素化し得るようになされている。
そして、既知の値である質量m及び加速度A2に加え、これまでに算出したひずみE((6)式)、ひずみ速度V((5)式)及び粘性係数c((8)式)の値を(7)式に代入すると共に、弾性係数kを算出する。
ここで、弾性係数kの値は、一般的にひずみE及びひずみ速度Vの2つの因子にそれぞれ依存しているとされ、これら2つの因子の関係に応じて算出される。本実施の形態における粘弾性特性算出方法では、ひずみ速度Vが大きくなるにつれて当該ひずみ速度Vに対する弾性係数kの変化が小さくなるという弾性係数kにおける一般的な特性に着目し、粘弾性体15に対して大きなひずみ速度Vが与えられる落下試験において、弾性係数kはひずみ速度Vに依存せず、ひずみEにのみ依存すると仮定することによって、弾性係数kをひずみEの関数として算出する。
弾性係数kの算出方法としては、非線形形状を表現する際に一般的に用いられるMooney-revlinの3パラメータモデルを使用し、図6に示すひずみEと弾性力Feの関係を表すグラフに対してカーブフィットすることで算出する。このMooney-revlinモデルにより、比較的単純な関数が得られることが知られていることから、この弾性係数kを使用してシミュレーションする時の計算時間を短縮することができる。なお、弾性係数kの算出方法としては、OgdenモデルやAuuuda-Boyeeモデル等の各種モデルを用いることもできる。
このように、弾性係数kをひずみEのみに依存する関数として算出することにより、従来のように複数回に渡る落下試験から一つのひずみEの値に対応する複数のひずみ速度Vの値を測定し、複雑な計算によってこれらひずみE及びひずみ速度Vの両方の関係に応じた弾性係数kを算出する必要がなく、1度の落下試験の測定データから、かつ簡易に弾性係数kを算出することができる。
このようにして、粘弾性特性の算出方法では、フォークトモデルVMに落下試験を当て嵌めると共に、試験体10が接地した直後の弾性力Feをゼロとした上で粘性係数cを定数とし、さらに弾性係数kをひずみEについての関数として算出することにより、一度の落下試験における測定データから簡易な工程で粘弾性特性を算出することができ、この粘弾性特性を用いて粘弾性体15の形や大きさ等を変更した場合のシミュレーションを実行し得るようになされている。
因みに、図6に示したように、弾性力Feは非線形特性を有している。非線形特性を有する粘弾性材料を使用することにより、少ないたわみ量で、大きな耐衝撃特性を得られることが報告されている(特開2004−43177参照)。したがって、本発明の粘弾性特性の算出方法によって非線形特性を有する弾性係数kの値を算出すなわち同定することができるため、この弾性係数kの値を積極的に活用して、この非線形特性を最適化することによって、最適なインシュレータ5を設計することができる。
(4)粘弾性特性算出装置の構成
次に、上述した粘弾性特性の算出方法を用いて粘弾性特性の算出を実行する粘弾性特性算出装置の構成について説明する。図7において、50は全体として粘弾性特性算出装置を示し、粘弾性特性算出装置50全体の制御を司るCPU(Central Processing Unit)51に対し、バス52を介して、ROM(Read Only Memory)53と、RAM(Random Access Memory)54と、HDD(Hard Disc Drive)55と、入力部56と、LCD(Liquid Crystal Display)等でなる表示部57とが接続されることによって構成されている。
次に、上述した粘弾性特性の算出方法を用いて粘弾性特性の算出を実行する粘弾性特性算出装置の構成について説明する。図7において、50は全体として粘弾性特性算出装置を示し、粘弾性特性算出装置50全体の制御を司るCPU(Central Processing Unit)51に対し、バス52を介して、ROM(Read Only Memory)53と、RAM(Random Access Memory)54と、HDD(Hard Disc Drive)55と、入力部56と、LCD(Liquid Crystal Display)等でなる表示部57とが接続されることによって構成されている。
CPU51は、ROM53又はHDD55から読み出してRAM54上に展開した基本プログラム及び粘弾性特性算出プログラム等に基づいて各種処理や後述する粘弾性特性算出処理手順を実行するようになされている。
CPU51は、フレキシブルディスクドライブや通信インターフェース、キーボード等でなる入力部56を介して、フレキシブルディスク等の各種記憶媒体や、粘弾性特性算出装置50に接続された落下試験装置から、若しくはユーザのキーボード操作によって入力された落下試験の測定データを、RAM54に一時記憶させるようになされている。
そしてCPU51は、この落下試験の測定データから粘弾性特性算出プログラムに従って算出された粘弾性特性を表示部57に表示させると共に、RAM54に一時記憶させるようになされている。
(5)粘弾性特性の算出処理手順
次に、粘弾性特性算出装置50における粘弾性特性の算出処理手順RT1について図8のフローチャートに従って、図9を併用しながら説明する。
次に、粘弾性特性算出装置50における粘弾性特性の算出処理手順RT1について図8のフローチャートに従って、図9を併用しながら説明する。
粘弾性特性算出装置50のCPU51は、粘弾性特性算出プログラムが起動すると、粘弾性特性の算出処理手順RT1の開始ステップから入ってステップSP1へ移る。ステップSP1において、CPU51は、落下試験の測定データとしてダミーHDD14(図2)の質量m(NF0)、治具12の加速度A1(NF1)及びダミーHDD14の加速度A2(NF11)が入力されると、次のステップSP2へ移る。
ステップSP2において、CPU51は、BPF(Band Pass Filter)(NF2)により加速度A1(NF1)の治具12に依存する高周波帯域の振動成分を除去した後、周波数の補間処理に一般的に使用されるSINC関数を用いて補間処理(NF3)を行い、次のステップSP3へ移る。
ステップSP3において、CPU51は、ステップSP2において補間処理された加速度A1(NF3)を積分することによって治具12の速度V1(NF4)を算出すると、次のステップSP4へ移る。
ステップSP4において、CPU51は、速度V1(NF4)をさらに積分することによって、治具12の変位量E1(NF5)を算出し、次のステップSP5へ移る。
ステップSP5において、CPU51は、BPF(NF12)により加速度A2(NF11)のダミーHDD14に依存する高周波帯域の振動成分を除去した後、SINC関数を用いて補間処理(NF13)を行い、次のステップSP6へ移る。
ステップSP6において、CPU51は、補間処理された加速度A2(NF13)とダミーHDD14の質量m(NF0)とから、ダミーHDD14にかかる力Ff(NF21)を算出すると、次のステップSP7へ移る。
ステップSP7において、CPU51は、補間処理された加速度A2(NF13)を積分することによってダミーHDD14の速度V2(NF14)を算出し、次のステップSP8へ移る。
ステップSP8において、CPU51は、速度V2(NF14)をさらに積分することによってダミーHDD14の変位量E2(NF15)を算出し、次のステップSP9へ移る。
ステップSP9において、CPU51は、治具12の速度V1(NF4)とダミーHDD14の速度V2(NF14)との差分を粘弾性体15のひずみ速度V(NF16)として算出し、次のステップSP10へ移る。
ステップSP10において、CPU51は、時点T1〜時点T2における弾性力Feをゼロと仮定し、さらに粘性力Fvがひずみ速度Vについての1次関数で表され、粘性項(cV)における粘性係数cが不可変の定数(NF22)と仮定することにより、線形近似することによって粘性係数c(NF23)を算出すると、次のステップSP11へ移る。
ステップSP11において、CPU51は、治具12の変位量E1(NF5)とダミーHDD14との変位量E2(NF15)の差分を粘弾性体15のひずみEとして(NF17)算出すると、次のステップSP12へ移る。
ステップSP12において、CPU51は、フォークトモデルVM((1)式)に基づいて、これまでに算出されたダミーHDD14にかかる力Ff(NF21)、粘性係数c(NF23)及びひずみ速度(NF16)の積で表される粘性力Fv、未知の弾性係数k及びひずみ(NF17)の積で表される弾性力Fe(NF25)を代入することにより、ダミーHDD14にかかる力Ffについての運動方程式(NF30)を作成すると、次のステップ13へ移る。
ステップSP13において、CPU51は、弾性係数kをひずみEについてのみ依存すると仮定し、ステップSP12において作成された運動方程式(NF30)を変形して弾性力Feについての関数(NF31)とし、この弾性力Feについての関数を非線形形状を表現するためのMooney-revlinモデルに当て嵌めてカーブフィット(NF31)することによって弾性係数k(NF32)を算出すると、次のステップSP14へ移る。
ステップSP14において、CPU51は、ステップSP10において算出された粘性係数c(NF23)と、ステップSP12において算出された弾性係数k(NF32)を表示部57(図7)に表示し、次のステップSP15へ移り、処理を終了する。
なお、粘弾性特性の算出処理手順RT1では、ステップSP1からステップSP15に従って処理を実行するようにしたが、ステップSP2からステップSP11までの順序は適宜変更でき、要は質量mと、BPF及び補間処理された加速度A1と、加速度A2とからダミーHDD14にかかる力Ff、ひずみ速度V及びひずみEを算出し、このダミーHDD14にかかる力Ff及びひずみ速度Vを用いて粘性係数cを算出すると共に、算出されたこれらの値(Ff、V、E、c)を用いて弾性係数kを算出するようにすればよい。
このようにして、CPU51は、落下試験において得られた測定データから、簡易な工程で粘弾性特性を算出し得るようになされている。そして、このように算出された粘弾性特性を用いて、差分法や、FEN(Finite element method)等の手法によって、粘弾性体15と同一材料かつ大きさや形の異なる粘弾性体15´や、粘弾性体15の位置を変更した試験体10´の落下試験をシミュレーションできるようになされている。
(6)粘弾性特性を用いたシミュレーション
次に、上述した粘弾性特性を用いて、実際に粘弾性体15の形や大きさを変化させてシミュレーションを行う方法について説明する。
次に、上述した粘弾性特性を用いて、実際に粘弾性体15の形や大きさを変化させてシミュレーションを行う方法について説明する。
ここでは、粘弾性特性算出装置50と同じ構成でなるシミュレーション装置(図示せず)を使用し、粘弾性体15の代わりとして当該粘弾性体15と同一材料かつサイズの異なる粘弾性体15´を使用した試験体10´を落下高度30cmから落下させた時にダミーHDD14が受ける衝撃(加速度A2)についてのシミュレーションを実行する場合について説明する。
シミュレーション装置のCPUは、粘弾性特性として粘弾性特性算出プログラムに従い粘弾性特性算出装置50によって、算出された粘弾性体15の弾性係数k、粘性係数c及び粘弾性体15´の形状として形、大きさ及び試験体10´における位置や、落下高度h等の各種シミュレーション条件が入力部を介して入力されると、粘弾性体15の弾性係数k及び粘性係数cを(7)式に代入した後、落下開始の時点T0から、例えば10マイクロ秒毎に時間軸を刻み、差分法で近似して運動方程式を逐次解くことによって、ダミーHDD14の加速度A2の値を算出する。
これにより、シミュレーション装置は、10マイクロ秒毎のダミーHDD14の加速度A2を算出することができるため、試験体10´内に粘弾性体15´を使用した場合の当該粘弾性体15´の挙動として、ダミーHDD14が受ける衝撃値のシミュレーションを実行することができる。
また、シミュレーション装置では、落下試験に基づいて算出された粘性係数c、弾性係数k及びダミーHDD14についての運動方程式をそのまま落下試験についてのシミュレーションに使用することができるため、従来の所定の測定条件によって得られた測定データから異なるシミュレーション条件についてのシミュレーションを実行する場合と比較して、測定条件とシミュレーション条件を合致させることができ、一段とシミュレーションの精度を向上させることができる。
このようにして、粘弾性特性の算出方法では、フォークトモデルVMに落下試験を当て嵌めると共に、接地直後の弾性力Feをゼロとした上で粘性係数cを定数とし、さらに弾性係数kをひずみEについての関数として算出することにより、当該落下試験における測定データから粘弾性特性を簡易な工程で算出することができ、落下試験のシミュレーションを簡易に実行することができるようになされている。
なお、このシミュレーションの精度を確認するため、実際に粘弾性体15´を使用して試験体10´を作製し、上述したシミュレーションと同条件である落下高度h=30cmから当該試験体10´を落下させる落下試験を行い、ダミーHDD14の加速度A2を測定した結果を図10のグラフに示した。このグラフでは、シミュレーション結果を実線で、実際の測定データを破線で示しており、時点T1´で試験体10´が接地し、時点T2´でひずみ速度が最大となったことを示している。
図10に示したように、シミュレーションによって算出されたダミーHDD14の加速度A2´と、実際の落下試験による測定によって得られたダミーHDD14の加速度A2とは、非常に近似しており、上述した粘弾性特性の算出方法によって算出された弾性係数k及び粘性係数cを用いることにより、シミュレーションを高精度に実行し得ることが証明された。
このことから、本発明の粘弾性特性の算出方法によって算出した弾性係数k及び粘性係数cは、ほぼ正確な粘弾性体15の粘弾性特性を表していると共に、この粘弾性特性を用いることによって、精度の高いシミュレーションを実行することができる。
(7)動作及び効果
以上の構成において、本発明の粘弾性特性算出装置50は、図8に示した粘弾性特性の算出処理手順RT1に従って粘弾性特性を算出するように説明したが、ここでは、図11に示すフローチャートに従って、本発明の技術的思想について説明する。なお、図8において対応するステップをカッコ( )内に示す。
以上の構成において、本発明の粘弾性特性算出装置50は、図8に示した粘弾性特性の算出処理手順RT1に従って粘弾性特性を算出するように説明したが、ここでは、図11に示すフローチャートに従って、本発明の技術的思想について説明する。なお、図8において対応するステップをカッコ( )内に示す。
粘弾性特性算出装置50は、開始ステップから入ってステップSP21に移り、落下試験によって試験体10内の粘弾性体15に所定の測定加重である加速度A1が加えられたときに測定された測定データ(質量m、加速度A1及びA2)が入力されることによって測定データを取得すると、次のステップSP22へ移る。
ステップSP22において、粘弾性特性算出装置50は、試験体10が接地することによって、治具12を介して所定の測定荷重である加速度A1が粘弾性体15に対して加えられた直後である時点T1から時点T2までに当該粘弾性体15から生じる発生力であるダミーHDD14にかかる力Ffの全てが、粘性係数c及び測定データから算出されたひずみ速度の積で表される粘性力Fvであり、当該粘性係数cを定数と仮定するによって、その定数値である当該粘性係数cを算出する(ステップSP6及びステップSP10)と次のステップSP23へ移る。
ステップSP23において、粘弾性特性算出装置50は、フォークトモデルVMに対して測定データから算出(ステップSP3〜ステップSP4、ステップSP6〜ステップSP9)した各値(Ff、Fe、Fv)を代入することにより測定データを適用し、当該測定データに応じた粘弾性体15のひずみE、粘性係数c及び弾性係数kが用いられた運動方程式((7)式)によって、ダミーHDD14にかかる力Ff(ステップSP11)を表すと、次のステップSP24へ移る。
ステップSP24において、粘弾性特性算出装置50は、弾性係数kが粘弾性体15の測定データに応じた上記粘弾性体のひずみEについてのみ依存すると仮定して、ステップSP23において作成されたダミーHDD14についての運動方程式を変形し、Mooney-revlinモデルに当て嵌めてカーブフィットすることにより、ダミーHDD14から発生する発生力Ffについての運動方程式に基づいて、弾性係数kを算出すると、次のステップに移り、処理を終了する。
ここで粘弾性特性算出装置50は、ひずみEが小さい時には弾性力Feが小さいという非線形特性を有する一般的な粘弾性体の特性を利用して、粘弾性体15に力が加えられた直後においての弾性力Feがゼロであると仮定して、一般的な物理公式によって粘性力Fvをひずみ速度及び粘性係数cの積で表した。そして粘弾性特性算出装置50は、ひずみ速度Vが大きくなるにつれて当該ひずみ速度Vに対する粘性係数cの変化が小さくなるという粘性係数cにおける一般的な特性を利用して、粘弾性体15に対して大きなひずみ速度Vが与えられる落下試験において、当該粘性係数cを一定値を取る定数とみなした。
これにより、粘弾性特性算出装置50は、非常に簡易に粘性係数cを算出することができると共に、粘弾性体15における実際の粘性特性を反映した粘性係数cを算出することができる。
また、粘弾性特性算出装置50は、ひずみ速度Vが大きくなるにつれて当該ひずみ速度Vに対する弾性係数kの変化が小さくなるという弾性係数kにおける一般的な特性を利用して、粘弾性体15に対して大きなひずみ速度Vが与えられる落下試験において、弾性係数kはひずみ速度Vに依存せず、ひずみEにのみ依存すると仮定した。
これにより、粘弾性特性算出装置50は、ひずみE及びひずみ速度Vの両方によって決定される弾性係数kの値を算出するのではなく、ひずみEのみによって弾性係数kが決定されるようにできるため、複数回の測定によって一つの当該ひずみEの値に対して複数の当該ひずみ速度Vの値を取得し、ひずみE及びひずみ速度Vの両方に応じた弾性係数kの値を算出必要がなく、一回の測定によって得られた測定データから弾性係数kを算出することができる。
また、粘弾性特性算出装置50は、粘弾性モデルとして最もシンプルなフォークトモデルVMに落下試験における測定データを適用することにより、他の粘弾性モデルに適用した場合と比較して、ダミーHDD14にかかる力Ffについての運動方程式を簡易にすることができ、粘性係数c及び弾性係数kを一段と簡易に算出することができる。
さらに、粘弾性特性算出装置50は、落下試験において、2つの剛体である治具上部12A及び治具下部12Bと、これらの間に配置されたダミーHDD14との間にそれぞれ粘弾性体15を挟んだ試験体10を落下高度hから落下させ、当該治具12及び当該ダミーHDD14にそれぞれ設置された加速度センサ21及び加速度センサ22によって測定された加速度データA1及びA2を測定データとして使用する。そして粘弾性特性算出装置50は、この測定データに基づいて粘弾性特性を算出し、落下試験のシミュレーションを実行する。
これにより、粘弾性特性算出装置50は、落下試験の測定データ(質量m、加速度A1及びA2)を使用して粘性係数c及び弾性係数kを算出するため、シミュレーション条件に合致する落下試験において得られた粘性係数c及び弾性係数kをシミュレーションに使用することができ、一段と高精度にシミュレーションすることができる。
さらに、粘弾性を殆ど有さない2つの剛体である治具12及びダミーHDD14間に粘弾性体15を挟むようにしたことにより、これら2つの剛体によって力が殆ど吸収されず、粘弾性特性の算出に殆ど影響を与えないため、速度V1及び速度V2の差分がひずみ速度Vであるとみなし、変位量E1及び変位量E2の差分がひずみEであるとみなすことができ、これにより粘弾性体15の粘弾性特性を精度高く算出することができる。
さらに、粘弾性特性算出装置50は、ダミーHDD14に加えられる力の測定として、通常行われる落下試験を行い、この結果得られた測定データを使用して粘弾性特性を算出するようにしたため、粘弾性特性の算出するために別途特別な装置や手法を用いて測定データを取得する必要がなく、簡易な工程で粘弾性特性を算出することができる。
さらに、粘弾性特性算出装置50では、このように算出された粘弾性特性である粘性係数c及び弾性係数kを使用することで、高精度なシミュレーションを実行できることが確認された。すなわち、粘弾性特性の算出方法によって簡易な工程でかつ高精度なシミュレーションが可能となった。
以上の構成によれば、本発明の粘弾性特性算出装置50においては、落下試験において粘弾性体15及びダミーHDD14を含む試験体10が接地した直後に当該ダミーHDD14にかかる力Ffの全てが当該粘弾性体15の粘性力Fvであり、かつ粘性係数cが定数であると仮定すると共に、弾性係数kが、粘弾性体15のひずみについてのみ依存すると仮定することにより、当該粘弾性体15に固有の当該粘性係数c及び当該弾性係数kを一度の測定データに基づいて簡易に算出することができる。この結果、この算出された当該粘性係数c及び当該弾性係数kを用いてダミーHDD14にかかる力Ffについてのシミュレーションを実行することができ、かくして簡易な工程でシミュレーションを実行できる。
(8)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、落下試験によって測定された治具12の加速度A1及びダミーHDD14の加速度A2から粘弾性特性を算出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばレオメータや各種粘弾性率測定手法によって、粘弾性体15に直接力Ffを加え、力Ff、ひずみE、ひずみ速度Vを測定若しくはこのとき測定されたデータ(各種測定条件、既知の値等を含む)から算出し、同様に粘性係数c及び弾性係数kを算出するようにしても良い。
なお上述の実施の形態においては、落下試験によって測定された治具12の加速度A1及びダミーHDD14の加速度A2から粘弾性特性を算出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばレオメータや各種粘弾性率測定手法によって、粘弾性体15に直接力Ffを加え、力Ff、ひずみE、ひずみ速度Vを測定若しくはこのとき測定されたデータ(各種測定条件、既知の値等を含む)から算出し、同様に粘性係数c及び弾性係数kを算出するようにしても良い。
さらに、落下試験と同様の試験体10を作製し、例えばこの試験体10の上部から所定の重さを有する物体を落下させる等、様々な方法で当該試験体10に衝撃を加えるようにしても良い。このとき、本発明の粘弾性算出方法では、粘弾性体15に所定以上のスピードで力が加えられることによって粘弾性体15のひずみ速度Vが大きい場合には、当該力のスピード変化(ひずみ速度V)に対する粘性係数c及び弾性係数kの変化が小さくなることを利用して当該粘性係数cを定数とみなすと共に、弾性係数kをひずみにのみ依存するものとみなしているため、粘弾性体15に当該所定以上のスピードで力を加えたときの測定データを用いて粘弾性特性が算出されることが好ましい。
さらに上述の実施の形態においては、フォークトモデルVMに測定データを当て嵌めるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、粘弾性モデルとしては特に限定されず、粘弾性体15の材質によって適宜選択されることが好ましい。例えばマックスウェルの粘弾性モデル等の各種粘弾性モデルに測定データを当て嵌めるようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、粘性係数cは最小二乗法によって線形近似することによって算出されるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、種々の線形近似手法を用いることができる。
さらに上述の実施の形態においては、粘弾性特性算出装置50には、入力部56を介して加速度A1及び加速度A2の値が入力されるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、粘弾性特性算出装置50は、試験体10に設置された加速度センサ21及び22と接続され、落下試験と同時に通信インターフェースである入力部56を介して自動的に加速度A1及び加速度A2が入力され、これに応じてCPU51が自動的に粘弾性特性を算出するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、シミュレーション装置は、算出された粘弾性特性を用いたシミュレーションによって、落下試験におけるサイズの異なる粘弾性体15´の挙動としてダミーHDD14に加えられる力Ffを算出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、粘弾性体15´の挙動として例えば形状の異なる粘弾性体15´のひずみの状態や反発力等を算出してもよく、また、全く異なる種類の力をシミュレーション荷重として加えたときの粘弾性体15´の挙動をシミュレーションするようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、粘弾性特性算出装置50のCPU51は、粘弾性特性の算出のみをするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、粘弾性特性算出装置50は、粘弾性特性を算出するのみに留まらず、ROM53又はHDD55に粘弾性特性算出プログラムに加えシミュレーションプログラムを有し、当該シミュレーションプログラムに基づきこの算出した粘弾性特性を用いてシミュレーションを実行するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、CPU51は、予めROM53又はHDD55に格納された粘弾性特性算出プログラムに基づいて粘弾性特性算出処理手順を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、粘弾性特性算出プログラムが格納されたCD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc-Read Only Memory)、半導体メモリ等の種々の記憶媒体からインストールすることによりCPU51が粘弾性特性算出プログラムに基づいて粘弾性特性算出処理手順を実行するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、測定データ取得手段としての入力部56と、運動方程式作成手段、粘性係数算出手段及び弾性係数算出手段としてのCPU51とによって粘弾性特性算出装置50を構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる測定データ取得手段と、運動方程式作成手段、粘性係数算出手段及び弾性係数算出手段とから粘弾性特性算出装置50を構成するようにしても良い。
本発明の粘弾性特性算出方法、粘弾性特性算出装置、粘弾性特性算出プログラム及びシミュレーション方法は、例えば電子部品の保護に使用されるインシュレータや、ゴルフボール、タイヤ等の各種粘弾性体のシミュレーションに適用することができる。
1……携帯型音楽プレーヤ、2……筐体、4……HDD、5……インシュレータ、10……試験体、12……治具、14……ダミーHDD、15……粘弾性体、21……加速度センサ、22……加速度センサ。
Claims (7)
- 所定の粘弾性体に所定の測定荷重が加えられたときに測定された測定データを取得する測定データ取得ステップと、
上記粘弾性体に上記測定荷重が加えられた直後に上記粘弾性体から生じる発生力の全てが、上記粘弾性体に固有の粘性係数及び上記測定データに基づいて算出されたひずみ速度の積で表される粘性力であり、上記粘性係数が定数であると仮定して、その定数値を算出する粘性係数算出ステップと、
所定の粘弾性モデルに対して上記測定データを適用し、上記測定データに応じた上記粘弾性体のひずみ、上記粘性係数及び上記ひずみに対する上記ひずみ速度の関係によって決定される上記粘弾性体に固有な弾性係数が用いられた運動方程式によって、上記粘弾性体に対して上記測定荷重が加えられた際の上記発生力を表す運動方程式作成ステップと、
上記弾性係数が、上記ひずみについてのみ依存すると仮定して、上記粘性係数算出ステップにおいて算出された上記粘性係数及び上記運動方程式作成ステップにおいて作成された上記運動方程式に基づいて上記弾性係数を算出する弾性係数算出ステップと
を具えることを特徴とする粘弾性特性算出方法。 - 上記粘弾性モデルは、フォークトの粘弾性モデルである
ことを特徴とする請求項1に記載の粘弾性特性算出方法。 - 上記粘性係数及び上記弾性係数を用いたシミュレーションによって、上記粘弾性体と同一材料で形状が異なる粘弾性体に対して所定のシミュレーション荷重が加えられたときに測定されると予測される予測測定データを算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の粘弾性特性算出方法。 - 上記測定データには、
それぞれ加速度センサを設置した2つの剛体間に上記粘弾性体が挟まれた試験体を所定の落下高度から落下させることによって測定される加速度データを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の粘弾性特性算出方法。 - 所定の粘弾性体に所定の測定荷重が加えられたときに測定された測定データを取得する測定データ取得手段と、
上記粘弾性体に上記測定荷重が加えられた直後に上記粘弾性体から生じる発生力の全てが、上記粘弾性体に固有の粘性係数及び上記測定データに基づいて算出されたひずみ速度の積で表される粘性力であり、上記粘性係数が定数であると仮定して、その定数値を算出する粘性係数算出手段と、
所定の粘弾性モデルに対して上記測定データを適用し、上記測定データに応じた上記粘弾性体のひずみ、上記粘性係数及び上記ひずみに対する上記ひずみ速度の関係によって決定される上記粘弾性体に固有な弾性係数が用いられた運動方程式によって、上記粘弾性体に対して上記測定荷重が加えられた際の上記発生力を表す運動方程式作成手段と、
上記弾性係数が、上記ひずみについてのみ依存すると仮定して、上記粘性係数算出手段によって算出された上記粘性係数及び上記運動方程式作成手段によって作成された上記運動方程式に基づいて上記弾性係数を算出する弾性係数算出手段と
を具えることを特徴とする粘弾性特性算出装置。 - コンピュータに対して
所定の粘弾性体に所定の測定荷重が加えられたときに測定された測定データを取得する測定データ取得ステップと、
上記粘弾性体に上記測定荷重が加えられた直後に上記粘弾性体から生じる発生力の全てが、上記粘弾性体に固有の粘性係数及び上記測定データに基づいて算出されたひずみ速度の積で表される粘性力であり、上記粘性係数が定数であると仮定して、その定数値を算出する粘性係数算出ステップと、
所定の粘弾性モデルに対して上記測定データを適用し、上記測定データに応じた上記粘弾性体のひずみ、上記粘性係数及び上記ひずみに対する上記ひずみ速度の関係によって決定される上記粘弾性体に固有な弾性係数が用いられた運動方程式によって、上記粘弾性体に対して上記測定荷重が加えられた際の上記発生力を表す運動方程式作成ステップと、
上記弾性係数が、上記ひずみについてのみ依存すると仮定して、上記粘性係数算出ステップにおいて算出された上記粘性係数及び上記運動方程式作成ステップにおいて作成された上記運動方程式に基づいて上記弾性係数を算出する弾性係数算出ステップと
を実行させることを特徴とする粘弾性特性算出プログラム。 - 所定の粘弾性体に所定の測定荷重が加えられたときに測定された測定データを取得する測定データ取得ステップと、
上記粘弾性体に上記測定荷重が加えられた直後に上記粘弾性体から生じる発生力の全てが、上記粘弾性体に固有の粘性係数及び上記測定データに基づいて算出されたひずみ速度の積で表される粘性力であり、上記粘性係数が定数であると仮定して、その定数値を算出する粘性係数算出ステップと、
所定の粘弾性モデルに対して上記測定データを適用し、上記測定データに応じた上記粘弾性体のひずみ、上記粘性係数及び上記ひずみに対する上記ひずみ速度の関係によって決定される上記粘弾性体に固有な弾性係数が用いられた運動方程式によって、上記粘弾性体に対して上記測定荷重が加えられた際の上記発生力を表す運動方程式作成ステップと、
上記弾性係数が、上記ひずみについてのみ依存すると仮定して、上記粘性係数算出ステップにおいて算出された上記粘性係数及び上記運動方程式作成ステップにおいて作成された上記運動方程式に基づいて上記弾性係数を算出する弾性係数算出ステップと
上記粘性係数及び上記弾性係数を用いて、上記粘弾性体と同一材料で形状が異なる粘弾性体に所定のシミュレーション荷重が加えられたときの上記粘弾性体の挙動についてのシミュレーションを実行するシミュレーションステップと
を具えることを特徴とするシミュレーション方法。
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JP7353639B2 (ja) | 2019-12-13 | 2023-10-02 | 国立大学法人京都工芸繊維大学 | 粘弾性係数測定方法、粘弾性係数測定装置およびプログラム |
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