JP2007101128A - 蓄熱式バーナ装置とその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な手段を付加するのみで、所望の低NOx運転が可能であり、かつ運転コストも低減できる蓄熱式バーナ装置とその運転方法を提供する。
【解決手段】交互に燃焼しかつ蓄熱体を備えた蓄熱式バーナ対1a、1bを少なくとも1対備えた蓄熱式バーナ装置Aにおいて、各蓄熱式バーナは、先端が燃料噴射口14とされた燃料管路13と、燃料管路13を包囲する冷却用流路16を有する。冷却用流路16には冷却空気導入口17と冷却空気導入口を活用した不活性ガス導入口18とが接続しており、前記不活性ガス導入口18から必要時に窒素のような不活性ガスを導入する。それにより、設定値を超えるNOxが発生するのを抑制する。
【選択図】図3

Description

本発明は、交互に燃焼しかつ蓄熱体を備えた対をなす蓄熱式バーナを備えた蓄熱式バーナ装置とその運転方法に関する。
蓄熱体を備えた2つの蓄熱式バーナを一つの対とし、一方の蓄熱式バーナが燃焼中には、その高温燃焼排ガスの全部または一部を他方の蓄熱式バーナの蓄熱体に導いて熱回収し、所定時間が経過すると、燃焼を前記他方の蓄熱式バーナに切り替えるようにして運転を継続する蓄熱式バーナ装置は知られている。この形態の蓄熱式バーナ装置は、燃焼側の蓄熱式バーナにおいて燃焼用空気を高温状態となった蓄熱体を通過させることにより800℃以上に予熱することができるために高効率で省エネルギーの運転が可能なる。蓄熱式バーナ装置には、双方の蓄熱式バーナの燃焼ガスが熱処理炉内に開放した状態で排出される形態のものと、双方の蓄熱式バーナをラジアントチューブで接続して燃焼排ガスの閉回路を構成するようにしたラジアントチューブバーナ装置とがある。
いずれの形態の蓄熱式バーナ装置においても、低NOxでの運転が求められており、そのためにいくつかの提案がなされている。特許文献1には、蓄熱体を通過して外部に排出される温度が低下した燃焼排ガスの一部を送風機を用いて燃焼用空気に混合する外部排ガス再循環方式によるNOx低減方法が記載されている。特許文献2には、燃料噴射口からの燃料噴出エネルギーを利用して燃料を噴射する室内に燃焼排ガス経路の燃焼排ガスを吸引するようにした自己排ガス再循環方式によるNOx低減方法が記載されている。また、特許文献3には、蒸気や不活性ガス等の燃料以外のガスを燃料と常時混合した状態で燃料噴射口から噴射させることにより、火炎の最高温度を下げてNOxを低減させる方法が記載されている。
特開平6−288519号公報 特開平10−132211号公報 特開平5−157212号公報
上記した蓄熱式バーナ装置、特に蓄熱式ラジアントチューブバーナ装置は、種々の熱処理炉で使用されており、炉の規模によっては、数十組みから数百組みという多数の蓄熱式バーナ装置が1つの熱処理炉に設置される。そのために、できるだけ簡単な構成で運転コストも低減できる蓄熱式バーナ装置が望まれるが、低NOx化のために外部排ガス再循環方式を採用している蓄熱式バーナ装置は、装置全体が大掛かりで複雑となるのを避けられない。蒸気や不活性ガス等の燃料以外のガスを常時燃料に混入させて燃料ノズルから噴射させる方式のものは、混入させるための設備が必要となり、かつ常時混合させることから不活性ガス等の燃料以外のガスの消費量が多くなり、ランニングコストを高騰させる要因となる。そのようなことから、より経済的でかつより簡便なNOx低減方式を備えた蓄熱式バーナ装置の開発が望まれている。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、きわめて簡単な手段を付加するのみで、所望の低NOx運転が可能であり、かつ運転コストも低廉となる蓄熱式バーナ装置とその運転方法を提供することを目的とする。
本発明による蓄熱式バーナ装置は、交互に燃焼しかつ蓄熱体を備えた対をなす蓄熱式バーナを少なくとも1対備えた蓄熱式バーナ装置において、各蓄熱式バーナは、先端が燃料噴射口とされた燃料管路と該燃料管路を外側から包囲する冷却用流路とを備えており、該冷却用流路には冷却空気導入口が少なくとも1つ以上備えられており、かつ前記冷却用流路には不活性ガスが導入できるようにされていることを特徴とする。
本発明による蓄熱式バーナ装置は、基本的に、低NOx燃焼を目的とする従来の排ガス再循環のための装置を備えない。そのために、装置全体の構成が簡素化される。もちろん、後記するように、排ガス再循環によるNOx低減手段を併設してもよい。
本発明による蓄熱式バーナ装置では、対をなす蓄熱式バーナは、先端が燃料噴射口とされた燃料管路と該燃料管路を外側から包囲する冷却用流路とを備えている。そして、冷却用流路には、少なくとも1つ以上の冷却空気導入口が備えられ、燃焼時に冷却空気導入口から雰囲気空気が導入されることにより、燃料噴射口および燃料管路が冷却される。また、必要時には、冷却空気導入口または適宜の管路を利用して、冷却用流路内に不活性ガスを導入する。導入された不活性ガスは冷却用流路を通過して燃焼領域に達し、燃焼火炎に入り込む。それにより、燃焼は緩慢となり火炎の最高温度は低くなって低NOx燃焼が達成される。不活性ガスは、単独の導入であってもよく、冷却空気と不活性ガスとの混合体としての導入であってもよい。用いる不活性ガスは任意であり特に制限はないが、例として、窒素ガス、燃焼排ガスなどを挙げることができる。中でも、取り扱いが容易なこと、比較的低コストであることから、窒素ガスが望ましい。
本発明による蓄熱式バーナ装置がプル方式の場合には、排気ファンによりバーナ内部は負圧に維持されること、および燃料噴射口から燃料ガスが噴出するときに負圧が発生することによって、冷却空気は冷却用流路に導入される。そのために、冷却空気導入のために、特別の圧送手段を必要としない。不活性ガスも同様であり、蓄熱式バーナ装置の近くを走る不活性ガス配管と冷却用流路とを単に連結するだけで、不活性ガスの必要な導入は行われる。そのために、装置全体の構成はきわめて簡素化する。もちろん、圧送手段を採用して冷却空気およびまたは不活性ガスを導入するようにしてもよい。しかし、その場合には装置全体が幾分複雑化する。
本発明による蓄熱式バーナ装置において、対をなす蓄熱式バーナは燃焼火炎が熱処理炉内にそのまま開放される形式のバーナであってもよい。その場合には、燃焼側の蓄熱式バーナからの燃焼排ガスは熱処理炉内に放出され、蓄熱側の蓄熱式バーナには熱処理炉内の高温の雰囲気ガスが導入されて、蓄熱体を加熱する。雰囲気ガスの汚染を嫌う熱処理炉の場合には、対をなす蓄熱式バーナとして、ラジアントチューブを備える蓄熱式ラジアントチューブバーナを用いる。
前記したように、上記形態の蓄熱式バーナ装置では排ガス再循環方式による低NOx運転方式を採用していない。そのために、装置の簡素化が図られる。しかし、必要な場合には、上記の不活性ガスを冷却空気と共に燃焼火炎に送り込む低NOx燃焼方式に加えて、排ガス再循環方式による低NOx燃焼方式を併用することもできる。その場合に、対をなす蓄熱式バーナに、蓄熱中にある蓄熱式バーナからの燃焼排ガスの一部を燃焼中にある蓄熱式バーナに自己再循環させるための連結管を備えるようにしてもよく、通常の外部排ガス再循環方式を併用するようにしてもよい。
本発明による蓄熱式バーナ装置において、運転中、冷却用流路に不活性ガスを常時導入するようにしてもよい。しかし、バーナ装置の運転状態によって、不活性ガスの導入がなくても、燃焼排ガスに含まれるNOx濃度を設定値以下に維持できる場合がある。そのような運転環境下で不活性ガスを導入することは、不活性ガスの浪費であり、運転コストの増加に繋がる。そのために、不活性ガス導入のための配管中に開閉弁あるいは流量調整弁を取り付け、燃焼排ガスに含まれるNOx濃度が設定値を超えたときにのみ、不活性ガスを導入するようにすることは望ましく、運転コストを低減することができる。
そのためのより具体的な態様として、本発明による蓄熱式バーナ装置は、蓄熱式バーナからの燃焼排ガス中のNOx濃度を測定するNOx測定手段と、蓄熱式バーナの前記冷却用流路に不活性ガスを導入する不活性ガス配管と、該不活性ガス配管に備えられた一組の開閉弁または流量調整弁と、NOx測定手段からの信号により前記不活性ガス配管に備えた一組の開閉弁または流量調整弁の開閉制御を行う制御装置、とをさらに備える。
この態様では、運転中に燃焼排ガス中に含まれるNOx濃度を常時測定できるので、負荷変動等によりNOx濃度が上昇して設定値を超えたときには、制御装置からの指令によって常閉の開閉弁を開く、あるいは流量調整弁の開度を適量に調節する、という操作が可能となり、運転の容易性と不活性ガスの有効利用の双方を同時に満足することができる。
上記の態様において、蓄熱式バーナ装置が複数の蓄熱式バーナ対を備える場合に、前記1組の開閉弁または流量調整弁は、各蓄熱式バーナ対への不活性ガス配管にそれぞれ備えるようにしてもよい。蓄熱式バーナ装置に備えられる蓄熱式バーナ対の数が少ない場合にはこの態様であっても格別の問題は生じない。しかし、1つの熱処理炉に数十あるいは数百の蓄熱式バーナ対が設けられるような場合には、前記の形態では弁や配管の数が膨大な量となり、装置自体が複雑化しかつ制御装置も大掛かりなものとなる。そのような場合には、2対以上の蓄熱式バーナ対群に対して共通の不活性ガス配管を備えるようにし、該共通の不活性ガス配管に対して前記1組の開閉弁または流量調整弁を備えるよう構成することが望ましい。複数対の蓄熱式バーナ対群としては、当該熱処理炉における同一の燃焼制御グループあるいは同一の燃焼制御ゾーンでの蓄熱式バーナ群が挙げられる。なお、流量調整弁で複数の蓄熱式バーナ対群を制御する場合には、設備の簡略化および設備費低減のため、流量調整弁を不活性ガス主配管等できるだけ上流側に設置して一括制御するのが望ましい。このように、1組の開閉弁または流量調整弁で複数の蓄熱式バーナ対群を制御することにより、装置の簡素化と制御の容易化を図ることができる。
本発明は、また、上記した蓄熱式バーナ装置の運転方法として、運転中に該蓄熱式バーナ装置からの燃焼排ガス中のNOx濃度を測定し、測定値が予め定めた設定値を超える場合には冷却用流路に不活性ガスを導入し、測定値が予め定めた設定値内の場合には冷却用流路への不活性ガスの導入を行わないようにすること特徴とする蓄熱式バーナ装置の運転方法をも開示する。不活性ガスの導入は、冷却空気に不活性ガスを混入して導入する態様でもよく、冷却空気を導入せずに不活性ガスのみを導入する態様であってもよい。
この運転方法を採用することにより、燃焼排ガス中のNOx濃度が設定値以下の場合には不活性ガスの導入を行うことなく装置の運転を継続することができるので、不活性ガスの無駄な消費をなくした低コストかつ低NOxでの蓄熱式バーナ装置の運転が可能となる。
本発明により、構成の簡素化した低NOx蓄熱式バーナ装置を得ることができ、かつ、不活性ガスの無駄な消費をなくした低コストかつ低NOxでの蓄熱式バーナ装置の運転が可能となる。
以下、添付の図面を参照して、本発明を実施の形態に基づき説明する。図1は本発明による蓄熱式バーナ装置の一形態を説明する図であり、図2は蓄熱式バーナ装置の他の一形態を説明する図である。図3は蓄熱式バーナ装置を構成する各蓄熱式バーナにおける燃料管路の部分の一形態を説明する図であり、図4は本発明による蓄熱式バーナ装置の運転態様の一形態をその配管系と共に説明する図である。
図1に示すように、蓄熱式バーナ装置Aは、少なくとも一対の対をなす2つの蓄熱式バーナ1a、1bを備える。各蓄熱式バーナ1(1a、1b)は、燃料供給部10と熱交換部20とからなり、ラジアントチューブ3に接続している。蓄熱式バーナ対1a、1bの燃焼領域30はラジアントチューブ3内に形成される。ラジアントチューブ3は熱処理炉Bの炉壁B1を貫通して炉内部B2に延出しており、燃焼熱はラジアントチューブ3を通して炉内の被加熱物を加熱する。なお、図1に示すものでは、ラジアントチューブ3はU型であるが、W型、I型などであってもよい。
燃料供給部10は、図3に示すように、燃料導入口11を備えた燃料室12と、そこから燃焼領域30に向けて延出する燃料管路13とを有し、燃料管路13の先端はノズル状の燃料噴射口14とされている。燃料導入口11は燃料ガス主配管81(図4)に管路72a、72b等を介して接続している。
燃料管路13は冷却空気用管路15により外側から包囲されており、その間は燃料噴射口14側を開放した冷却用流路16とされている。この例において、冷却空気用管路15の燃料噴射口14から離れた位置には、2つの冷却空気導入口17、18が設けられており、1つの冷却空気導入口18は、例えば窒素である不活性ガス主配管85(図4)に不活性ガス分岐管74a、74b等を介して接続している(以下の説明では、単にわかりやすさの目的で、前記冷却空気導入口18を「不活性ガス導入口18」と記載する)。後記するように、不活性ガス導入のための不活性ガス分岐管74a、74b等には開閉弁および必要なときには流量調整弁が備えられる。冷却空気導入口17にも開閉弁等を取り付けておき、後記するように、不活性ガス導入口18から不活性ガスを導入するときに、冷却空気導入口17からの空気の取り込みを停止するようにしてもよい。
熱交換部20は、外側箱体21と側箱体22およびエアポート部27とからなり、側箱体22の内側には内側箱体23を備える。前記燃料供給部10は側箱体22の外側に取り付けてあり、前記燃料噴射口14と冷却用流路16は、軸線方向を前記ラジアントチューブ3の軸線方向と同じにして、内側箱体23内に繋がっている。内側箱体23の反対側の側壁には軸線方向をラジアントチューブ3の軸線方向と同じにして混合筒24が取り付けてあり、該混合筒24の周囲には、蓄熱体26が配置されている。蓄熱体26のラジアントチューブ3側の端部にはエアポート部27が設けられ、該エアポート部27はラジアントチューブ3に接続している。側箱体22には燃焼用空気/燃焼排ガス出入口28が設けられており、内側箱体23には側箱体22を貫通して燃焼排ガスの再循環ガス出入口29が設けられている。
さらに、この例において、内側箱体23の内部には、混合筒24と同軸上にその開口部を外側から覆うようにして第2蓄熱体26aが配置されている。また、前記ラジアントチューブ3の中には、NOxを低減させるために、その軸線を前記混合筒24の軸線と一致させて一次燃焼筒32が支持台33を介して取り付けてある。図において、34はパイロットバーナである。
2つの蓄熱式バーナ1a、1bは、熱処理炉Bの炉壁B1に、熱交換部20のエアポート部27に接続するラジアントチューブ3を貫通させた姿勢で、実質的に平行に取り付けられている。また、各蓄熱式バーナ1a、1bの前記燃焼排ガスの再循環ガス出入口29、29は連結管40により連通状態に接続されている。各蓄熱式バーナ1a、1bの前記燃焼用空気/燃焼排ガス出入口28、28は、それぞれ給排気切替弁41a、41bの第1ポート42a、42bに直接または管路45a、45bを介して接続しており、給排気切替弁41a、41bの第2ポート43a、43bは燃焼排ガス管路46を介して排気ファン47に接続している。給排気切替弁41a、41bの第3ポート44a、44bは、いずれも図示しない燃焼用空気源に接続している。燃焼用空気源は大気(雰囲気空気)であってもよく、その場合には、第3ポート44a、44bは大気に開放している。
上記蓄熱式バーナ1a、1bの燃焼運転の態様を、一方の蓄熱式バーナ1aが燃焼状態、他方の蓄熱式バーナ1bが蓄熱状態にあるとして説明する。運転に当たり、排気ファン47は作動しており、バーナ全体を負圧状態としている。一方の給排気切替弁41aは第1ポート42aと第3ポート44aが連通状態におかれ、他方の給排気切替弁41bは第1ポート42bと第2ポート43bが連通状態におかれる。
蓄熱式バーナ1aの燃料導入口11から燃料ガスが導入され、燃料管路13を通って燃料噴射口14から内側箱体23内に噴出する。バーナ全体が負圧に維持されていること、および噴出によるエゼクタ効果により、冷却空気導入口17から空気が導され、それが冷却用流路16を通って内側箱体23内に流出するときに、燃料管路13、燃料噴射口14、および冷却空気用管路15を冷却する。それにより、これらの熱損傷による寿命低下が阻止される。内側箱体23内に導入された燃料ガスと冷却空気は、後記するように、前記連結管40を通って導かれた燃焼排ガスと混合しながら、混合筒24を通過して燃焼領域30に至る。
燃焼用空気(大気)は、一方の給排気切替弁41aの第3のポート44aから管路45aを通り、蓄熱式バーナ1aの燃焼用空気/燃焼排ガス出入口28から側箱体22を経て外側箱体21内に流入する。流入した燃焼用空気は、前の燃焼サイクルにおいて燃焼排ガスにより高温に加熱されている蓄熱体26を通過することにより800℃以上に予熱された後、燃焼領域30に至る。燃料ガスと一部の燃焼用空気の予混合気は、一次燃焼筒32内を通過するときに1次燃焼し、さらに一次燃焼筒32を出た後、残りの燃焼用空気と混合してラジアントチューブ3内で2次燃焼する。
燃焼ガス(燃焼排ガス)はラジアントチューブ3を通って、他方の蓄熱式バーナ1b側に流入する。燃焼排ガスの一部は蓄熱体26内を通過し、蓄熱体26と熱交換をした後、側箱体22を経て燃焼用空気/燃焼排ガス出入口28から管路45bに入り、給排気切替弁41bの第1ポート42b、第2ポート43bを通過し、燃焼排ガス管路46を経由して排気ファン47により大気に放出される。
燃焼排ガスの一部は蓄熱式バーナ1bの混合筒24内に導入される。導入した燃焼排ガスは、燃焼側バーナ(蓄熱式バーナ1a)側の燃料ガス噴出によるエゼクタ効果による負圧によって吸引され、冷却空気導入口17から導入される冷却空気と共に、内側箱体23から連結管40を通って、燃焼側バーナ(蓄熱式バーナ1a)の内側箱体23に入り、噴射した燃料ガスと混合しながら混合筒24を通過して燃焼領域30に至る。燃焼火炎に、この自己再循環する燃焼排ガスが入り込むことにより、燃焼排ガスに含まれるNOx濃度は低減する。なお、自己再循環する燃焼排ガス中に、蓄熱側バーナの不活性ガス導入口18から不活性ガスを導入させてもよい。
一定時間経過すると、給排気切替弁41a、41bの切り替えが行われ、給排気切替弁41aが排気側、給排気切替弁41bが燃焼用空気導入側となる。それにより、蓄熱式バーナ1bが燃焼状態となり、その燃焼排ガスが蓄熱式バーナ1a側に導入され、先に燃焼用空気と熱交換することにより温度が低下した蓄熱式バーナ1aの蓄熱体26を加熱(蓄熱)する。すなわち、蓄熱式バーナ1aがいわゆる蓄熱状態となる。以下、この切り替えが一定間隔で行われる。
なお、上記の説明では、燃料供給部10の冷却空気用管路15に形成した冷却空気導入口17からの冷却空気の取り込みは、バーナ全体が負圧に維持されていることと、燃料ガスの噴出によるエゼクタ効果とによる受動的な取り込みとして示したが、送風機などによる能動的な送り込みであってもよい。
本発明による蓄熱式バーナ装置Aでは、必要時に、燃料供給部10に形成した冷却空気導入口17、18のいずれか(この例では、冷却空気導入口18、すなわち「不活性ガス導入口18」)から、例えば窒素(N)のような不活性ガスを導入できるようにしている。燃焼側の蓄熱式バーナにおいてあるいは非燃焼側の蓄熱式バーナからも不活性ガスを導入し、それを燃料ガスと共に燃焼領域30に送り込むことにより、燃焼を緩慢にし、一層の低NOx燃焼が可能となる。
不活性ガスの導入は、受動的な導入でもよく、高圧不活性ガス源からの能動的な導入でもよい。いずれの場合も、運転中、常時、冷却空気導入口17,18のいずれかである不活性ガス導入口18から不活性ガスを導入するようにしてもよく、不活性ガス導入管路に開閉弁あるいは必要な場合には流量調整弁を設けて、設定値を超えてNOxが発生するような運転状況下においてのみ、所要量の不活性ガスを導入し、設定値内での運転状況下では不活性ガスを導入しないようにしてもよい。後者の場合には、不活性ガスの消費量が低減するので、低コストでの低NOx燃焼運転が可能となる。不活性ガスは冷却空気と共に導入するようにしてもよく、冷却空気の取り込みを停止した状態でより多量の不活性ガスを導入するようにしてもよい。
なお、図1では、1組の蓄熱式バーナ対を持つ蓄熱式バーナ装置Aを示したが、熱処理炉の規模によっては、複数組みの蓄熱式バーナ対群でもって、一つの蓄熱式バーナ装置Aが構成される。
図2に示す蓄熱式バーナ装置A1は、前記した燃焼排ガスの自己再循環のための連結管40を備えない点で、図1に示した装置Aと異なる。連結管40を備えないために、燃料供給部10の燃料管路13と冷却用流路16および冷却空気用管路15の構成、および熱交換部20の構成が、図1に示した装置と一部相違する。すなわち、燃料供給部10の燃料管路13と冷却用流路16および冷却空気用管路15は、共に、蓄熱体26を超える位置まで延出し、一方、熱交換部20は内側箱体23と混合筒24を備えない。また、燃料管路13の先端はノズル状でなく、図示のように、そのままで解放してもよい。そして、該冷却空気用管路15の周囲には蓄熱体26が配置されている。他の構成は、図1に示したものと同じであり、主な部材に同じ符号を付し説明は省略する。
この蓄熱式バーナ装置A1の運転態様は図1に示した蓄熱式バーナ装置Aとほぼ同じであり、燃料供給部10の冷却空気用管路15に形成した不活性ガス導入口18からは、前記したと同様にして不活性ガスが導入される。導入された不活性ガスは燃焼領域30に達し、ここで燃料ガスおよび蓄熱体26で予熱された燃焼空気と混合することにより燃焼を緩慢にし、NOx排出濃度を低減させる。
次に、図4を参照して、本発明による蓄熱式バーナ装置の運転態様の他の例をその配管系と共に説明する。図4に示す対をなす蓄熱式バーナ1(1a、1b)は、図1に基づき説明したものと同じであり、同じ部材には同じ符号を付している。なお、図示しないが、蓄熱式バーナ1(1a、1b)を、図2に示した燃焼排ガスの再循環のための連結管40を備えない蓄熱式バーナ対にそのまま置き換えることもできる。
図4には1対の蓄熱式バーナ1(1a、1b)のみが示されるが、実際には、第1配管系70によって同一の燃焼グループをなす複数個の蓄熱式バーナ対群が並列に接続されており、さらに、前記第1配管系70は、他の同様な燃焼グループを接続する配管系70(不図示)と、第2配管系80で接続されている。
第1配管系70は、一対の燃料ガス導入配管71a、71bと、一対の不活性ガス導入配管73a、73bと、燃焼排ガス配管75とからなる。一方の燃料ガス導入配管71aは燃料ガス分岐管72aを介して一方の蓄熱式バーナ1aの燃料導入口11に接続し、他方の燃料ガス導入配管71bは燃料ガス分岐管72bを介して他方の蓄熱式バーナ1bの燃料導入口11に接続している。また、一方の不活性ガス導入配管73aは不活性ガス分岐管74aを介して一方の蓄熱式バーナ1aの冷却空気導入口の1つである不活性ガス導入口18に接続し、他方の不活性ガス導入配管73bは不活性ガス分岐管74bを介して他方の蓄熱式バーナ1bの冷却空気導入口の1つである不活性ガス導入口18に接続している。なお、この例では、双方の蓄熱式バーナの冷却空気導入口17は、大気に開放している。燃焼排ガス配管75は図1に示した燃焼排ガス管路46に接続しており、給排気切替弁41a、41bの切り替えにより、蓄熱側にある蓄熱式バーナの燃焼排ガスが燃焼排ガス配管75内に導入される。また、図示していないが、燃料ガス分岐管72(72a、72b)および不活性ガス分岐管74(74a、74b)には、それぞれの導入配管からの分岐部近傍に分岐弁と、それぞれの蓄熱式バーナへの燃料導入口11および不活性ガス導入口18の近傍に手動弁(癖取り弁)が設けられている。
第2配管系80は、燃料ガス主配管81と、不活性ガス主配管85と、燃焼排ガス集合配管89とからなる。燃料ガス主配管81は第1燃料ガス分岐管82aとそこから分岐する第2燃料ガス分岐管82bを備え、第1燃料ガス分岐管82aは燃料ガス導入配管71aに接続し、第2燃料ガス分岐管82bは燃料ガス導入配管71bに接続している。第1燃料ガス分岐管82aの第2燃料ガス分岐管82bの分岐部よりも上流側には手動の燃料ガス分岐元弁83が備えられ、分岐部より下流には第1燃料ガス開閉弁84aが備えられる。第2の分岐管82bには第2燃料ガス開閉弁84bが備えられる。
不活性ガス主配管85は、第1不活性ガス分岐管86aとそこから分岐する第2不活性ガス分岐管86bを備え、第1不活性ガス分岐管86aは不活性ガス導入配管73aに接続し、第2不活性ガス分岐管82bは不活性ガス導入配管73bに接続している。第1不活性ガス分岐管86aの第2不活性ガス分岐管86bの分岐部よりも上流側には手動の不活性ガス分岐元弁87が備えられ、分岐部より下流には第1不活性ガス開閉弁88aが備えられる。第2不活性ガス分岐管86bには第2不活性ガス開閉弁88bが備えられる。
燃焼排ガス集合配管89は燃焼排ガス分岐管90を介して燃焼排ガス配管75に接続しており、燃焼排ガス分岐管90には手動の燃焼排ガス分岐元弁91が備えられる。燃焼排ガス集合配管89には、NOxセンサ92のセンサ部が取り付けてあり、そこからのNOx情報が制御装置93に送られる。制御装置93からの指令に基づき、サイクルコントロールバルブ94は、不活性ガス主配管85からの第1不活性ガス分岐管86aおよび第2不活性ガス分岐管86bに取り付けた第1不活性ガス開閉弁88aおよび第2不活性ガス開閉弁88bの開閉を制御する。サイクルコントロールバルブ94は、また、燃料ガス主配管81からの第1燃料ガス分岐管82aおよび第2燃料ガス分岐管82bに取り付けた第1燃料ガス開閉弁84aおよび第2燃料ガス開閉弁84bの開閉、ならびに給排気切替弁41a、41bの切り替えも制御する。
上記の蓄熱式バーナ装置において、複数の蓄熱式バーナ対群が同一燃焼グループとして第1配管系70により接続されており、燃料ガス導入のための第1と第2の燃料ガス開閉弁84a、84b、不活性ガス導入のための第1と第2の不活性ガス開閉弁88a、88b、および給排気切替弁41a、41bとを、サイクルコントロールバルブ94により制御することにより、複数の蓄熱式バーナ群はグループとして同じ運転挙動をとる。熱処理炉の規模によっては、このような燃焼グループが複数個備えられ、それらは第2配管系80を介して相互に接続される。複数の燃焼グループは制御装置93および複数のサイクルコントロールバルブ94によってすべてが同じ運転挙動をとるように制御されることもあり、それぞれが異なった運転挙動をとるように制御されることもある。
図4において、蓄熱式バーナ1aが燃焼状態、蓄熱式バーナ1bが蓄熱状態にあるとする。また、不活性ガス主配管85の不活性ガス分岐管86a、86bに備えた2つの不活性ガス開閉弁88a、88bは共に閉じているとする。燃料ガスは燃料ガス主配管81→燃料ガス分岐元弁83→第1燃料ガス分岐管82a→第1燃料ガス開閉弁84a→燃料ガス導入配管71a→燃料ガス分岐管72aを通り、図3に示したように、蓄熱式バーナ1aの燃料導入口11から燃料管路13を通って燃料噴射口14から噴出する。その際に、冷却空気導入口17からは冷却空気が、また、燃焼用空気/燃焼排ガス出入口28から燃焼用空気が取り込まれ、燃焼が継続することは前記したとおりである。
燃焼排ガスはラジアントチューブ3を通って蓄熱側の蓄熱式バーナ1bに至り、前記のように、燃焼排ガスの一部は連結管40を通って燃焼側の蓄熱式バーナ1aに自己再循環する。他の燃焼排ガスは、燃焼排ガス管路46→燃焼排ガス配管75→燃焼排ガス分岐管90→燃焼排ガス集合配管89を通り、排気ファンから排出される。燃焼排ガス中のNOx濃度が燃焼排ガス集合配管89に取り付けたNOxセンサ92により常時測定されている。測定値が予め定めてある設定値を超えたとき、制御装置93は、サイクルコントロールバルブ94に、不活性ガス主配管85からの第1不活性ガス分岐管86aに取り付けた第1不活性ガス開閉弁88aを開く信号を出す。それにより、不活性ガスは、不活性ガス主配管85→不活性ガス分岐元弁87→第1不活性ガス分岐管86a→第1不活性ガス開閉弁88a→不活性ガス導入配管73a→不活性ガス分岐管74aを通って、燃焼中の蓄熱式バーナ1aの不活性ガス導入口18→冷却用管路16に至り、そこから、冷却空気に混合する状態で、冷却用流路16を通り、内側箱体23で噴出した燃料ガスと混合し、燃焼領域30に送り込まれる。それにより、燃焼は緩慢となり、燃焼排ガス中のNOx濃度は次第に低減する。
NOx排出濃度が設定値以下となったとき、制御装置93はサイクルコントロールバルブ94に前記第1不活性ガス開閉弁88aを閉じる信号を出す。それにより、不活性ガスの導入がない燃焼が継続する。負荷変動などにより再度NOx濃度が設定値を上回る状態となったとき、制御装置93は、再度、サイクルコントロールバルブ94に前記第1不活性ガス開閉弁88aを開く信号を出す。以下、第1不活性ガス開閉弁88aの開閉が繰り返される。
一定時間経過した後、制御装置93は、サイクルコントロールバルブ94に信号を出し、燃料ガス主配管81に接続する第1と第2の燃料ガス開閉弁84a、84b、および給排気切替弁41a、41bの開閉状態を切り替える。それにより、蓄熱式バーナ1aが蓄熱状態となり、蓄熱式バーナ1bが燃焼状態となる。その状態では、NOx排出濃度が設定値を超えた場合に、第1不活性ガス開閉弁88aではなく、第2不活性ガス開閉弁88bが開の状態となることによって、同じようにして低NOx燃焼が継続する。
なお、他の運転方法として、各蓄熱式バーナ1a、1bの冷却空気導入口17、17に常開の開閉弁を取り付けておき、NOx排出濃度が設定値を超えたときに、燃焼側蓄熱式バーナ1aへの不活性ガスの導入開始と同時に、当該蓄熱式バーナ1aの冷却空気導入口17に取り付けた開閉弁を閉じる操作を行うようにしてもよい。それにより、不活性ガスの導入量を増大させることができ、より低NOxの燃焼が可能となる。さらに、図4に示す装置のように、燃焼排ガスの自己再循環のための連結管40を備える蓄熱式バーナ形態の場合には、NOx排出濃度が設定値を超えたときに、第1と第2の不活性ガス開閉弁88a、88bの双方を開いて、燃焼側および蓄熱側の蓄熱式バーナ1a、1bの双方に不活性ガスを導入するようにし、同時に、各蓄熱式バーナ1a、1bの冷却空気導入口17、17に設けた開閉弁を共に閉じるようにしてもよい。この操作により、さらに多くの量の不活性ガスを導入することが可能となる。
また、通常時の運転態様において、排出するNOx濃度が規定値をオーバーする運転が継続するような熱処理炉に蓄熱式バーナ装置を設置する場合には、不活性ガス主配管85の元管あるいは燃焼ゾーン毎に不活性ガスの流量を流量制御弁で制御することにより、NOx濃度が制御レベルの設定値を常時維持できるような運転態様をとることもできる。
さらに、第1不活性ガス開閉弁88aあるいは第2不活性ガス開閉弁88bの開閉操作によりハンティングが類発する恐れがある場合には、不活性ガス主配管85の元管あるいは燃焼ゾーン毎に開閉弁とそのバイパス弁を設置し、これらのバルブを開閉制御することによって、不活性ガスの流入量を制御してもよい。
前記したように、図4に示す配管系は、図2に示した燃焼排ガスの自己再循環のための連結管40を備えない対をなす蓄熱式バーナ装置に対してもそのまま適用することができる。ただし、その場合には、燃焼排ガスの自己再循環のための連結管40を備えないので、不活性ガスの浪費を無くすために、第1不活性ガス開閉弁88aが開のときは、第2不活性ガス開閉弁88bを閉とし、第1不活性ガス開閉弁88aが閉のときは、第2不活性ガス開閉弁88bを開とした運転態様をとることが望ましい。
図1に示した蓄熱式バーナ装置を実験炉に設置して燃焼試験を行った。本試験は、供給する燃料ガスをコークス炉ガス、冷却空気導入口の一つであって不活性ガス導入口として活用する導入口に導入する不活性ガスを窒素ガス(N)とした。また、対をなす試験バーナの一対の冷却空気口(不活性ガス導入口)に窒素ガス配管を接続して両バーナ同時に窒素ガスを導入できるようにし、その状態で、両バーナに導入する窒素ガス量を0m/h、4.0m/h、6.2m/h、10.0m/h、15.4m/hと増加させていったときの、燃焼排ガス中のNOx排出濃度を測定した。
この場合、空気比を正確に測定するために窒素ガス配管接続口以外の冷却空気導入口は閉塞した。また、測定時の諸条件は、窒素ガス導入前は、燃焼容量114Mcal/h、炉温930℃、空気比1.22、窒素ガス導入時は、燃焼容量118Mcal/h、炉温931℃〜936℃、空気比1.06〜1.14で行った。
図5に測定結果等を示す。図中、■および破線は実測値によるもの、◆および実線は実測値を燃焼容量118Mcal/h、炉温930℃、空気比1.15に補正したものを示す。
実測値も補正後の値も窒素ガスの導入量の増加にほぼ比例して燃焼排ガス中のNOx排出濃度が低下しているが、補正後の方がNOxの低減効果が緩やかになっている。しかし、補正後でも、窒素ガス導入量6.2m/hの場合にはNOx排出濃度は約10%、10.0m/hで約15%、15.4m/hでは20%強に低下している。
上記のことから、本発明によれば、簡単な設備で蓄熱式バーナからのNOx排出濃度を大幅に低減させることができるだけでなく、必要な窒素ガス量も予測できるので、経済的な設備・運転が可能となる。
本発明による蓄熱式バーナ装置の一形態を説明する図。 本発明による蓄熱式バーナ装置の他の形態を説明する図。 本発明による各蓄熱式バーナにおける燃料管路の一形態を説明する図。 本発明による蓄熱式バーナ装置の運転態様の一形態をその配管系と共に説明する図。 窒素ガス導入量と燃焼排ガス中のNOx排出濃度との関係を示すグラフ図。
符号の説明
A、A1…蓄熱式バーナ装置、B…熱処理炉、B1…炉壁、B2…炉内部、1(1a、1b)…蓄熱式バーナ、3…ラジアントチューブ、10…燃料供給部、11…燃料導入口、12…燃料室、13…燃料管路、14…燃料噴射口、15…冷却空気用管路、16…冷却用流路、17…冷却空気導入口、18…冷却空気導入口を活用した不活性ガス導入口、20…熱交換部、21…外側箱体、22…側箱体、23…内側箱体、24…混合筒、26…蓄熱体、26a…第2蓄熱体、27…エアポート部、28…燃焼用空気/燃焼排ガス出入口、29…再循環ガス出入口、30…燃焼領域、32…一次燃焼筒、33…支持台、34…パイロットバーナ、40…連結管、41a、41b…給排気切替弁、42a、42b…第1ポート、43a、43b…第2ポート、44a、44b…第3ポート、45a、45b…管路、46…燃焼排ガス管路、47…排気ファン、70…第1配管系、71a、71b…燃料ガス導入配管、72a、72b…燃料ガス分岐管、73a、73b…不活性ガス導入配管、74a、74b…不活性ガス分岐管、75…燃焼排ガス配管、80…第2配管系、81…燃料ガス主配管、82a…第1燃料ガス分岐管、82b…第2燃料ガス分岐管、83…燃料ガス分岐元弁、84a…第1燃料ガス開閉弁、84b…第2燃料ガス開閉弁、85…不活性ガス主配管、86a…第1不活性ガス分岐管、86b…第2不活性ガス分岐管、87…不活性ガス分岐元弁、88a…第1不活性ガス開閉弁、88b…第2不活性ガス開閉弁、89…燃焼排ガス集合配管、90…燃焼排ガス分岐管、91…燃焼排ガス分岐元弁、92…NOxセンサ、93…制御装置、94…サイクルコントロールバルブ

Claims (9)

  1. 交互に燃焼しかつ蓄熱体を備えた対をなす蓄熱式バーナを少なくとも1対備えた蓄熱式バーナ装置において、
    各蓄熱式バーナは、先端が燃料噴射口とされた燃料管路と該燃料管路を外側から包囲する冷却用流路とを備えており、該冷却用流路には冷却空気導入口が少なくとも1つ以上備えられており、かつ前記冷却用流路には不活性ガスが導入できるようにされていることを特徴とする蓄熱式バーナ装置。
  2. 対をなす蓄熱式バーナは、蓄熱式ラジアントチューブバーナであることを特徴とする請求項1に記載の蓄熱式バーナ装置。
  3. 対をなす蓄熱式バーナは、燃焼排ガスの一部を蓄熱中にある蓄熱式バーナから燃焼中にある蓄熱式バーナに自己再循環させる連結管を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の蓄熱式バーナ装置。
  4. 蓄熱式バーナからの燃焼排ガス中のNOx濃度を測定するNOx測定手段と、蓄熱式バーナの前記冷却用流路に不活性ガスを導入する不活性ガス配管と、該不活性ガス配管に備えられた一組の開閉弁または流量調整弁と、NOx測定手段からの信号により前記不活性ガス配管に備えた一組の開閉弁または流量調整弁の開閉制御を行う制御装置、とをさらに備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の蓄熱式バーナ装置。
  5. 蓄熱式バーナ装置は複数の蓄熱式バーナ対を備えており、前記1組の開閉弁または流量調整弁は各蓄熱式バーナ対への不活性ガス配管にそれぞれ備えられていることを特徴とする請求項4に記載の蓄熱式バーナ装置。
  6. 該蓄熱式バーナ装置は複数の蓄熱式バーナ対を備えており、2対以上の蓄熱式バーナ対群に対して共通の不活性ガス配管が備えられており、該共通の不活性ガス配管に対して前記一組の開閉弁または流量調整弁が備えられていることを特徴とする請求項4に記載の蓄熱式バーナ装置。
  7. 不活性ガスが窒素である請求項1ないし6のいずれかに記載の蓄熱式バーナ装置。
  8. 交互に燃焼しかつ蓄熱体を備えた対をなす蓄熱式バーナを少なくとも1対備えており、各蓄熱式バーナは、先端が燃料噴射口とされた燃料管路と該燃料管路を外側から包囲する冷却用流路とを備えており、該冷却用流路には冷却空気導入口が少なくとも1つ以上備えられており、かつ前記冷却用流路には不活性ガスが導入できるようにされている蓄熱式バーナ装置の運転方法であって、運転中に該蓄熱式バーナ装置からの燃焼排ガス中のNOx濃度を測定し、測定値が予め定めた設定値を超える場合には冷却用流路に不活性ガスを導入し、測定値が予め定めた設定値内の場合には冷却用流路への不活性ガスの導入を行わないようにすること特徴とする蓄熱式バーナ装置の運転方法。
  9. 不活性ガスが窒素である請求項8に記載の蓄熱式バーナ装置の運転方法。
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