JP2007101059A - 空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 圧縮機11、室外熱交換器17、膨張弁19、および室内熱交換器27を有する冷媒回路7と、室内湿度検出器35と、室内温度検出器33と、外気温度検出器23と、これら検出器で検出された検出情報を用いて冷媒回路1の運転を制御するとともに少なくとも空気汚染質を除去する空清運転モードを備えている制御部9と、を備えている空気調和装置1であって、制御部9には、月日情報を認識するカレンダ手段37と、空気汚染質の発生時期および発生条件に関する発生情報を記憶するデータ格納手段41と、各検出情報の内の所要の検出情報、月日情報および発生情報に基づいて空清運転モードの必要性を判断し、実施する対応判断手段43と、が備えられている。
【選択図】 図2
Description
しかし、これらの機能は通常手動操作となっているので、利用者が必要に応じて操作することになるが、利用者はどのようなタイミングで運転を行えばよいか判断し難いので有効に活用されていないのが実情である。
これを解消するために、例えば、浮遊粒子を埃センサによって検出し、その量に応じて空清機能を作動させるものが市場に投入されている。また、例えば、特許文献1に示されるような、室内機入口近傍の吸い込み空気の臭気を臭気センサで検知し、臭気センサの信号に応じて光触媒を用いたフィルタ等に蛍光ランプからの紫外線領域を含む光を照射して消臭するものが提案されている。
また、この一定量を小さく設定すると、ハンチングや誤動作といった不具合が発生する問題があった。
すなわち、本発明にかかる空気調和装置は、冷媒を圧縮する圧縮機、室外空気と熱交換される室外熱交換器、膨張弁、および室内ファンによって送られる室内空気と熱交換される室内熱交換器を有する冷媒回路と、室内湿度を検出する室内湿度検出手段と、室内温度を検出する室内温度検出手段と、室外空気温度を検出する外気温度検出手段と、前記室内湿度検出手段、前記室内温度検出手段および前記外気温度検出手段を含む検出された検出情報を用いて前記冷媒回路の運転を制御するとともに少なくとも空気汚染質を除去する空清運転モードを備えている制御部と、を備えている空気調和装置であって、前記制御部には、月日情報を認識するカレンダ手段と、空気汚染質の発生時期および発生条件に関する発生情報を記憶する記憶手段と、前記各検出情報の内の所要の検出情報、前記月日情報および前記発生情報に基づいて空清運転モードの必要性を判断し、実施する汚染質対応判断手段と、が備えられていることを特徴とする。
このように、空気汚染質の発生段階において空清運転を行えるので、空気汚染質が室内に存在することをほとんど防止することができ、快適な室内環境を維持することができる。
なお、空気汚染質としては、ダニアレルゲン、花粉アレルゲン、カビ等の発生時期が月日で大きく変動するものに適用するのが好適である。
このように、室内湿度および/または室内温度を設定した運転が行えるので、例えば、ダニ、カビ等のアレルゲン源の発生が温度あるいは湿度に大きく影響される空気汚染質の発生を抑制することができる。
したがって、発生した空気汚染質の除去に加えて、その発生自体も抑制できるので、一層快適な室内環境を維持することができる。
このため、空気汚染質の発生条件を多様化することができるので、空気汚染質に対する対応を肌理細かく行なうことができる。
例えば、花粉の飛散は元旦からの各日における最高気温の積算値が300℃を超えた後で所定の飛散条件となった時に飛散すると言われており、これに対応した対処を行なうことができる。
これは、年によって寒暖の差があった場合に、月日のみの情報で行なうのに比べて花粉の発生を一層正確に把握することができるので、空清運転を一層効果的に行うことができる。
特に、最高気温の積算値が意味を持つ花粉では、大量発生する2〜3日前に予報手段によって予報したり、例年との時期のずれを情報として提供することもできる。
図1は、本実施形態にかかる空気調和装置1の全体概略鋼製を示すブロック図である。
空気調和装置1には、室外に配置される室外機3と、室内に配置される室内機5と、室外機5とおよび室内機5との間で冷媒を循環させる冷媒回路7と、制御部9とが備えられている。
室外機3には、圧縮機11と、オイルセパレータ13と、四方弁15と、室外熱交換器17と、膨張弁19と、アキュムレータ21と備えられている。
オイルセパレータ13は、圧縮機11と四方弁15との間に配置され、圧縮機11から吐出された冷媒中に含まれる圧縮機11のオイルを遠心分離して、圧縮機11に戻すために設けられている。
ポートDは圧縮機11の吐出側と接続され、ポートCは室外熱交換器17と、ポートSは圧縮機11の吸入側と、ポートEは室内熱交換器27と接続されている。
室外熱交換器17は、冷房運転時に外気に熱を放出して高温高圧のガス冷媒を凝縮させるコンデンサとして機能し、暖房運転時に外気から熱を奪い低温低圧の液冷媒を蒸発させるエバポレータとして機能する。
アキュムレータ21は、気液分離機能を有し圧縮機11にガス冷媒を供給するとともに冷媒の余剰分を一時的に貯蔵して冷媒の流量を調整する機能を有する。
膨張弁19は、室外熱交換器17からの低温高圧の液冷媒を絞って低温低圧の液冷媒とし、室内熱交換器27へ供給する。
室内熱交換器27は、冷房運転時には室内空気から熱を奪い、低温低圧の液冷媒を蒸発させるエバポレータとして機能し、暖房運転時には室内空気に熱を放出し、高温高圧のガス冷媒を凝縮させるコンデンサとして機能するものである。
室内ファン29は、室内熱交換器27の背後に配置されたクロスフローファンであり、室内熱交換器27を経由して室内空気を吸入し、図示しない吹出口から室内に吹出す機能を有する。
この吹出口には吹き出される室内空気の吹出し方向を調整するルーバが備えられている。(図示省略)
室内熱交換器21の近くには、吸込まれる室内空気の温度を測定する室内温度検出器(室内温度検出手段)33と、室内空気の湿度を測定する室内湿度検出器(室内湿度検出手段)35と、が設けられている。
カレンダ手段37は、月日情報を認識する、すなわち、現時点が何月何日であるかを特定する機能を有している。
カウンタ手段39は、対応判断手段43からの指示によって、カレンダ手段37が特定の日を認識した後、室外温度検出器23からの外気温度情報を受けて各日毎の最高気温を積算するカウンタである。
例えば、表1に示すような情報を格納している。
表1の内容は例示であり、実際に即した変更は適宜行なわれるものである。
空清運転モードは、圧縮機11を停止し、室内機5の室内ファン29を運転するものである。
温湿度管理運転モードは、室内温度および/または室内湿度を設定し、室内温度および/または室内湿度がその設定値になるように運転するものである。
また、運転制御手段45は、図示しないルーバの動作を制御する機能を備えているので、本発明の気流方向制御手段として機能するものである。
最初に、図1に基づいて暖房運転時について説明する。
オイルが分離されたガス冷媒は、四方弁15を通って室内熱交換器27に流入する。ガス冷媒は室内熱交換器27において室内空気に熱を放出して凝縮・液化される。室内空気はガス冷媒から熱を吸収して暖められる。
液化した冷媒は、膨張弁19を通って室外熱交換器17に流入する。
以降、同様の過程が繰り返され、暖房運転が継続して行われる。
冷房運転が選択されると、四方弁15のポートD/C間およびポートE/S間が連通され、圧縮機11の吐出側と室外熱交換器17とが接続される。
まず、圧縮機11から吐出された高温高圧のガス冷媒は、オイルセパレータ13によりオイルが分離され、四方弁15を通過して室外熱交換器17に流入する。
室外熱交換器17において、ガス冷媒は熱を放出して凝縮・液化して液冷媒となる。
室外熱交換器17から流出した液冷媒は、膨張弁19を通って室内熱交換器27に流入する。
室内熱交換器9において蒸発したガス冷媒は、四方弁15のポートEからポートSを経て圧縮機11の吸入口に流入する。
以降、同様の過程が繰り返され、冷房運転が継続して行われる。
最初にダニアレルゲンに対する対応動作について図3〜図5に基づいて説明する。
図3は、ダニ成長抑制モードにおける対応判断手段43の判断および処理を示すフロー図である。
室温で越冬した若虫は、4月から5月にかけて脱皮し始め、その増殖は湿度に大きく影響される。代表的なコナヒョウヒダニの増殖開始湿度は47〜50%RHであり、ヤケヒョウヒダニの増殖開始湿度は55〜60%RHである。
対応判断手段43は、これらの発生情報をデータ格納手段41から得て、それに基づいて次のように処理する。
対応判断手段43は、カレンダ手段37からの月日情報を得て、その日が4月または5月であるかを判断する(S1)。
その日が4月または5月である場合(YES)には、続いて室内湿度検出器25で検出された室内湿度を得て、室内湿度が所定値、例えば、47%RHを超えているかを判断する(S2)。
室内湿度が所定値を超えていない場合(NO)には、判断を終了する。
室内湿度が所定値を超えている場合(YES)には、対応判断手段43はダニが発生する可能性があると判断し、運転制御手段45に対して設定湿度を所定値以下にするように指令する。(S3)
運転制御手段45は、この指令に基づいて室内湿度が所定値以下となるように除湿運転を行うことになる。
このように、ダニが増殖しやすい時期(4月または5月)に増殖しにくい湿度環境とすることができるので、ダニの増殖を抑制することができる。
ダニアレルゲンは、8月から10月にかけて発生する。
対応判断手段43は、これらの発生情報をデータ格納手段41から得て、それに基づいて次のように処理する。
対応判断手段43は、カレンダ手段37からの月日情報を得て、その日が8月〜10月であるかを判断する(S11)。
その日が8月〜10月でない場合(NO)には、判断を終了する。
その日が8月〜10月である場合(YES)には、室内にダニアレルゲンが飛散する可能性があると判断し、運転制御手段45に対して所定時間空清運転を行なうように指令する(S12)。
運転制御手段45は、この指令に基づいて空清運転を行うことになる。
なお、ダニアレルゲンは、9月に最大飛散量となるので、9月か否かを判断して、9月であれば空清運転の風量を増加させるようにしてもよい。
横軸にベッドメイキング後の空気調和装置1の運転時間を、縦軸に抗原濃度を示している。
実験は、11月と1月とで行い、それぞれ通常の暖房運転と空清運転とを行なっている。ダニアレルゲンの飛散量は、11月が1月に比べて十数倍となっており、ダニアレルゲンの飛散が月によって大きく変動することを示している。
通常の暖房運転においても、室内空気はアレルゲン不活性化フィルタ31を通過するので、ダニアレルゲンの除去を行なっているが、空清運転を行った方が、ダニアレルゲンの除去効果は数倍大きくなっており、空清運転の除去効果が実証されている。
このように、ダニアレルゲンが飛散し易い時期に空清運転を行うので、飛散したダニアレルゲンを除去することができ、快適な室内環境を維持することができる。
図6は、花粉除去モードにおける対応判断手段43の判断および処理を示すフロー図である。
花粉は、元旦からの各日の日中最高気温の積算が300℃を超えた時点(およそ2月)から5月末まで飛散する。この期間で、外気温度20℃以上が2日続いた翌日,または雨上がり(外気湿度90%以上)の翌日によく飛散すると言われている。
対応判断手段43は、これらの発生情報をデータ格納手段41から得て、それに基づいて次のように処理する。
したがって、まず、対応判断手段43は、カレンダ手段37からの月日情報によってその日が元旦か否かを判断する(S21)。
対応判断手段43は、カウンタ手段39の積算値を得て、積算値が300℃を超えたか判断する(S23)。
積算値が300℃を超えた場合(YES)には、対応判断手段43は花粉除去モード待機状態とする(S24)。
これらの状態でない場合(NO)には、対応判断手段43は花粉除去モード待機状態を維持する。
これらの状態を検出した場合(YES)には、カレンダ手段37からの月日情報を得て、その日が6月以降か否かを判断する。
その日が6月以降の場合(YES)には、操作を終了する。
その日が6月以降でない場合(NO)には、花粉が飛散する可能性があると判断し、運転制御手段45に対して所定時間空清運転を行なうように指令する(S27)。
運転制御手段45は、この指令に基づいて空清運転を行うことになる。
また、この機能は花粉の飛散を予告することにも可能である。花粉が大量発生する2〜3日前にディスプレイ等(予報手段)に予報として表示したり、例年との時期のずれを情報提供することもできる。
このようにすると、利用者は、例えば、家族の抗体にあわせて所要の種類の花粉の飛散時期を特定して空清運転を行わせることができる。
このため、不必要な空清運転を無くすことができるので、無駄なエネルギを省略することができる。
このようにすると、花粉が、例えば、フローリング等の床面に堆積していたとしても、それらが空気調和装置1の吹出し空気によって舞い上がるのを防止することができる。
図7は、カビ成長抑制モードにおける対応判断手段43の判断および処理を示すフロー図である。
カビの派生、成長は、6月であり、その増殖は湿度に大きく影響される。室内の湿度を75%RH以下、望ましくは60%RH以下に抑制すると、ほとんどのカビは増殖できない。
対応判断手段43は、これらの発生情報をデータ格納手段41から得て、それに基づいて次のように処理する。
対応判断手段43は、カレンダ手段37からの月日情報を得て、その日が6月であるかを判断する(S31)。
その日が6月である場合(YES)には、続いて室内湿度検出器25で検出された室内湿度を得て、室内湿度が所定値、例えば、60%RHを超えているかを判断する(S32)。
室内湿度が所定値を超えていない場合(NO)には、判断を終了する。
室内湿度が所定値を超えている場合(YES)には、対応判断手段43はカビが発生、増殖する可能性があると判断し、運転制御手段45に対して設定湿度を所定値以下にするように指令する。(S33)
運転制御手段45は、この指令に基づいて室内湿度が所定値以下となるように除湿運転を行うことになる。
このように、カビが増殖しやすい時期(6月)に増殖しにくい湿度環境とすることができるので、カビの発生、増殖を抑制することができる。
カビ胞子は、カビの増殖が著しい7月に多く飛散する。
対応判断手段43は、この発生情報をデータ格納手段41から得て、それに基づいて次のように処理する。
対応判断手段43は、カレンダ手段37からの月日情報を得て、その日が7月であるかを判断する(S41)。
その日が7月でない場合(NO)には、判断を終了する。
その日が7月である場合(YES)には、室内にカビ胞子が飛散する可能性があると判断し、運転制御手段45に対して所定時間空清運転を行なうように指令する(S42)。
運転制御手段45は、この指令に基づいて空清運転を行うことになる。
また、カビが発生して胞子が飛散してもその飛散時期に併せて空清運転を行い除去することができる。
また、ダニおよびカビの増殖時期にあわせて室内湿度を所定値以下になるように運転するので、アレルゲンの源となるダニおよびカビの増殖自体を抑制することができる。
これにより、空清運転による飛散するダニアレルゲン、花粉およびカビ胞子の除去と合わせて一層快適な室内環境を維持することができる。
3 室外機
5 室内機
7 冷媒回路
9 制御部
11 圧縮機
17 室外熱交換器
19 膨張弁
27 室内熱交換器
29 室内ファン
23 外気温度検出器
33 室内温度検出器
35 室内湿度検出器
37 カレンダ手段
39 カウンタ手段
41 データ格納手段
43 対応判断手段
45 運転制御手段
Claims (6)
- 冷媒を圧縮する圧縮機、室外空気と熱交換される室外熱交換器、膨張弁、および室内ファンによって送られる室内空気と熱交換される室内熱交換器を有する冷媒回路と、
室内湿度を検出する室内湿度検出手段と、
室内温度を検出する室内温度検出手段と、
室外空気温度を検出する外気温度検出手段と、
前記室内湿度検出手段、前記室内温度検出手段および前記外気温度検出手段を含む検出された検出情報を用いて前記冷媒回路の運転を制御するとともに少なくとも空気汚染質を除去する空清運転モードを備えている制御部と、を備えている空気調和装置であって、
前記制御部には、
月日情報を認識するカレンダ手段と、
空気汚染質の発生時期および発生条件に関する発生情報を記憶する記憶手段と、
前記各検出情報の内の所要の検出情報、前記月日情報および前記発生情報に基づいて空清運転モードの必要性を判断し、実施する汚染質対応判断手段と、が備えられていることを特徴とする空気調和装置。 - 前記制御部には、前記室内湿度および/または前記室内温度を設定した範囲に収める温湿度管理運転モードが備えられ、
前記汚染質対応判断手段は、前記室内湿度および/または前記室内温度、前記月日情報ならびに前記発生情報に基づいて前記温湿度管理運転モードに対して所要の前記室内湿度および/または前記室内温度を設定することを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。 - 前記制御部には、前記外気温度の各日における最高気温を積算するカウンタ手段が備えられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気調和装置。
- 前記制御部には、前記カウンタ手段の出力に基づいて前記発生時期を予報する予報手段が備えられていることを特徴とする請求項3に記載の空気調和装置。
- 前記制御部には、前記室内熱交換器を通り室内に吹き出される前記室内空気の吹出方向を制御する気流方向制御手段が備えられ、
前記汚染質対応判断手段は、前記空気汚染質が多いと判断した場合に、前記気流方向制御手段に対し前記室内空気が床面に当らないような吹出方向への設定とすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の空気調和装置。 - 前記記憶手段に記憶された発生情報は、変更可能とされていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の空気調和装置。
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