JP2007100873A - トルクリミッタ - Google Patents

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Abstract

【課題】ばね式トルクリミッタにおいて、コイルばねの両端部に設けた円弧部の剛性を増すことにより、使用時における振動・異音の発生を防止することである。
【解決手段】内輪2の外径面に装着されるコイルばね4の両端部をそれぞれ外環部材突部12と外環部材突部12の側面に突き当てるとともに、軸方向に圧縮状態に組み込むことによりスラスト方向の力Fを発生せしめ、両端部の剛性を高めることによりコイルばね4の振動・異音の発生を抑制した。
【選択図】図1

Description

この発明は、プリンタ、複写機等の事務機に使用されるばね式トルクリミッタに関し、特にコイルばねの振動又は異音の発生防止対策に関するものである。
事務機等に用いられるばね式トルクリミッタとして従来から知られているものは、図7に示したように、外環部材41と、その内部に挿入され一端部のボス部42において相対回転可能に支持された内輪43と、該内輪43の外径面に所要の締め代で装着されたコイルばね44と、前記外環部材41の他端部においてその内径面に嵌合固定され内輪43の外径面との間を閉塞するとともに内輪43を回転自在に支持する蓋部材49とからなる。前記コイルばね44は大径部44aと小径部44bを有し、その小径部44bが前記内輪43の外径面に所要の締め代で緊縛されている。該小径部44bの端部にアキシャル方向に屈曲したフック45が設けられ、これを前記外環部材41のボス部42に係合させている。また大径部44aの端部にもアキシャル方向に屈曲したフック46が設けられ、これを蓋部材49に係合させている(特許文献1参照)。
上記のトルクリミッタ40は、内輪43と外環部材41の相対回転によりコイルばね44がその巻き方向(図示の場合、右巻き)とフック45側から見て同じ回転方向(図示の場合、フック45側から見て右回転方向)に回転すると、小径部44bにおいて拡径作用が生じ一定の大きさのトルク、即ち、規定トルク値を発生させる。前記と反対方向に相対回転が生じた場合は小径部44bにおいて縮径作用が生じ内輪43がロックするので、この場合はトルクリミッタとしての機能は果たし得ない。即ち、一方向トルクリミッタとしての作用を行う。
しかし、前記トルクリミッタは、内輪43と外環部材41の相対回転によるトルク発生の初期において、コイルばね44に部分的な撓み52が発生し(図8参照)、それが消失して小径部44bの全体が拡径するまでの間は内輪43又は外環部材41が回転できない状態にある。即ち、回転力の入力からトルク発生までの間に時間的な遅れ、即ちバックラッシが生じ、トルク伝達のタイミングにずれが生じる問題がある。
一方、前記のトルクリミッタのコイルばね44は、大径部44aが存在し、また両端部にアキシャル方向に屈曲されたフック45、46が存在することによりトルクリミッタの小型化の妨げになるとともに、組み立て時においてフックを外環部材等の係合穴を目掛けて差し込む作業が必要となり、作業性が阻害される要因にもなる。
これらの問題を解消するために、図9(a)(b)に示したように、コイルばね44として単一径のものを用い、かつその両端部をコイル形状を保持したまま切断した端部(ストレート端部45’、46’と称する。)に形成し、それらの端部45’、46’を、それぞれ外環部材41の内径面に設けた外環部材突部53及び蓋部材49に設けた蓋部材突部54の側面にそれぞれ突き当てる構造が考えられる。
しかし、このようなコイルばね44を内輪43に一定の締め代をもって装着した場合、図10に示したように、コイル部分56は若干拡径され曲率半径が大きくなるが、ストレート端部45’とその近傍の部分は、コイル部分56の曲率半径より小さい自由状態のときの曲率半径を保って湾曲したまま内輪43に巻き付き、その先端が内輪43の外径面に対し突き当たるため、内輪43の回転に対し干渉を生じる不具合が発生する。なお、他方のストレート端部46’においても同様の現象が生じる。
以上のような問題点を解消すべく、この出願人は、先に前記コイルばね44を改良した改良型トルクリミッタを特許出願した(特願2004−362804号、特願2005−36352号)。この改良型トルクリミッタにおいて用いるコイルばね44は、図11(a)から(c)に示したように、両端部近傍に自由状態において他のコイル部分56より大きい曲率半径となる円弧部57、58を設け、その曲率半径の大きさを該コイルばね44が拡径されて内輪43に所要の締め代をもって装着された状態(図11(b)の一点鎖線、図11(c)参照)においてそのコイル部分56の曲率半径と実質的に等しくなる大きさに設定し、さらに、外環部材41の内径面又は蓋部材49の一方又は双方に3箇所の規制突部59を設けている。
上記出願に係る改良型トルクリミッタは、両端部にフックを設けることなく、各先端面57’、58’をそれぞれ外環部材突部(図示省略)、蓋部材突部54の側面に突き当てた形状をなしているので小型化に適している。また、円弧部57、58を有することから先端面57’、58’の内輪43に対する干渉も防止することができ、さらに規制突部59により部分的な撓みの発生を抑制することにより、バックラッシの発生も抑制できる効果を奏する。
特開平8−270673号公報(「実施例」、図1、図2)
ところで、ばね式トルクリミッタにおいては、コイルばねと内輪間の摺動面の摩擦係数の変動によってコイルばねに振動が発生し、その振動がコイルばねによって増幅されることにより異音の発生の原因となる場合がある。特に、低速回転においては、油膜形成が困難であることから摩擦係数の変動が起こり易く異音が発生し易い。かかる異音は、事務機のユーザにとって不快な騒音となる。潤滑方式によって摩擦係数を安定させて振動を抑えるという方法はあるが、近年は、いわゆるケミカルアタックが問題視されている中でベースオイルに添加できる添加剤に制限を受けるため、十分な対策とは成り得ない。このため、機械的な方法で振動の発生、異音の発生を防止する手段を講じる必要がある。
一方、前記特許出願にかかる改良型トルクリミッタは、一応所期の目的を達成することはできるが、コイルばね44の両端部に設けた円弧部57、58の先端面57’、58’を外環部材突部(図示省略)、蓋部材突部54の側面に突き当てただけの構造であるので円弧部57、58の剛性が十分でない。このため、円弧部57については、図11(c)に示したように、内輪43が反時計方向Aに回転した場合に円弧部57の先端面57’が蓋部材突部54に押し付けられ、このとき矢印Fで示した力が作用し円弧部57の端部が外側に押し拡げられる(図11(c)の一点鎖線参照)。このため、円弧部57の剛性が下がり摺動部の振動がこの部分に伝わって振動し異音が発生する原因となる。なお、円弧部58側においても同様の現象が発生する。
そこで、この発明は前記改良型トルクリミッタにおけるコイルばね端部の剛性を高めることにより振動及び異音の発生を抑制したトルクリミッタを提供することを課題とする。
前記の課題を解決するために、この発明は、図1に示したように、外環部材1と、その内部に挿入され一端のボス部5において相対回転可能に支持された内輪2と、該内輪2の外径面に所要の締め代をもって装着されたコイルばね4と、前記外環部材1の他端部においてその内径面に嵌合固定され内輪外径面との間を閉塞する蓋部材3とからなり、前記コイルばね4の一端部を外環部材突部12に、他端部を蓋部材突部18に係合させ、前記内輪2と外環部材1とが相対回転する際に前記コイルばね4に生じる拡径作用により所定のトルクを発生させるようにしたトルクリミッタを前提要件として、以下の構成を採用した。
即ち、図4(a)(b)に示したように、前記コイルばね4の両端部を含む各端部近傍に自由状態においてコイル部分4aより大きい曲率半径を有する円弧部33、34が設けられ、その曲率半径の大きさが該コイルばね4が拡径されて前記内輪2に所要の締め代をもって装着された状態において前記コイル部分4aの曲率半径と実質的に等しくなる大きさに設定される。
また、図3(a)(b)に示したように、前記円弧部33、34の各端面33’、34’が外環部材突部12と蓋部材突部18の各側面12a、18aにそれぞれ突き当てられ、外環部材1又は蓋部材3のいずれか一方又は双方の内径面に前記コイルばね4の一定以上の撓みを規制する規制突部28、31が周方向に所定の間隔をおいて設けられ、前記コイルばね4が軸方向に圧縮された状態で前記外環部材突部12と蓋部材突部18の間に介在された構成とした。
前記構成のトルクリミッタは、コイルばね4が軸方向に圧縮状態に組み込まれることにより両円弧部33、34の剛性が高くなり、振動及びその振動による異音の発生が抑制される。
なお、密巻きしたコイルばね4を使用する場合は、両先端面33’、34’に周方向の力を加えることにより初張力を発生させることで円弧部33、34の剛性を高めるものである。
以上のように、この発明のトルクリミッタは、コイルばねの両円弧部33、34を設けたことにより内輪2との干渉を防止するようにした場合における両円弧部33、34における剛性の低下を該コイルばね4を軸方向に圧縮された状態に組み込んだり、初張力を付与したりすることにより剛性を高めたものである。これにより、ばね式トルクリミッタにおける振動及びその振動による異音の発生を抑制することができる。
以下、添付図面に基づいてこの発明の実施形態を説明する。図1に示したように、実施形態のトルクリミッタ10は、従来の場合と同様に、外環部材1、内輪2、環状の蓋部材3及びコイルばね4とからなる。外環部材1の一端部にボス部5が設けられ、そのボス部5から他端の開放端に至る間にコイルばね4より大径の内径面6が形成される。ボス部5の中心部に軸挿通穴7が設けられ、その軸挿通穴7より内側においてこれより大径の内輪支持部8が設けられる。
その内輪支持部8と前記内径面6との段差部を形成するボス部内端面11の一部に外環部材突部12(図3(a)参照)が設けられる。この外環部材突部12は前記ボス部内端面11の径方向の幅全体にわたる大きさに設定され、内輪2の外径面に接近する。また、その高さ(軸方向長さ)がコイルばね4を構成する線材の断面の大きさより若干大きく形成され、該コイルばね4の端面33’が当接することができ、かつ、コイルばね4の2周目の部分には干渉することがない大きさに形成される。
前記内径面6の開放端に近い部分に周方向の係合溝13が設けられる。また、ボス部5側端部の外面にローラ等に対する係合突起14が設けられる。
前記の外環部材1の内径面6において、前記ボス部内端面11から外環部材1の開放端面側に向けて該内径面6の約半分の範囲にわたり、規制突部28が周方向の3箇所に設けられる。規制突部28の周方向の間隔は前記の外環部材突部12を含めて、全周の四分の一程度である。各規制突部28の内端面29に先端側が大径となるテーパが付けられている。また、各規制突部28の内面は、図3(a)(c)に示したように、半径R(R=内輪2の半径+コイルばね4の線の幅+δ、但し、δはコイルばね4と規制突部28のすき間。)の内接円形に属する円弧面に形成される。
内輪2は前記軸挿通穴7と同心同一径の内径面を有し、外径面に前記のコイルばね4が所要の締め代で装着される。該内輪2の一端部が前記ボス部5の内輪支持部8において回転自在に嵌合支持され、他端部は外環部材1より外方に突き出す。その突き出した端部の外径面に前記の蓋部材3が嵌合される。内輪2が蓋部材3から突き出した端部に軸(図示省略)に立てたピンとの係合凹所15が設けられる。
前記の蓋部材3の外径面に係合リブ16が形成され、その係合リブ16が前記の係合溝13に嵌入される。この蓋部材3により外環部材1の内径面と内輪2の外径面との間が閉塞され、内輪2が回転自在に支持される。蓋部材3は外環部材1に対して強固に嵌合されるが、その嵌合強さは蓋部材3の外面に設けた一対の穴17に所要の工具を差し込で回転させた場合は、外環部材1に対して回転できる程度である。
また、蓋部材3の内面に蓋部材突部18(図2、図3(b)参照)が設けられる。この蓋部材突部18の高さ(軸方向長さ)がコイルばね4を構成する線材の断面の大きさより若干大きく形成され、該コイルばね4の端面34’が当接され得る大きさであるが、コイルばね4の2周目の部分には干渉することがないように設定される。また、径方向の高さは内輪2の外径面に摺接するように設定される。
また、蓋部材3の内面において、外環部材1の内径面6の軸方向長さの約半分の長さの規制突部31が周方向の3箇所に設けられる。規制突部31の周方向の間隔は前記の蓋部材突部18を含めて全周の四分の一程度である。各規制突部31の内端面32に先端側が小径となるテーパが付けられている。また、各規制突部31の内面は前記の規制突部28と同一半径Rの大きさの内接円形に属する円弧面に形成される(図3(b)(c)参照)。
コイルばね4は、鋼線(図示の場合は角線であるが、丸線でもよい。)を単一径となるように所要回数巻いたものである。内輪2に装着する前の自由状態において、両端部は基本的にはストレート端部であるが、この場合は端部から約二分の1巻きの範囲において、他のコイル部分より大きい曲率半径をもった円弧部33、34が形成される(図4(a)参照)。これらの円弧部33、34以外のコイル部分の内径は、前記内輪2の外径より若干小さく形成されているため、これを内輪2に嵌合させると一定の締め代をもって装着される。言い替えれば、各円弧部33、34の当初の曲率半径は、内輪2に装着した状態で他のコイル部分との曲率半径と実質的に等しくなる大きさに設定される。コイルばね4の両端部にこのような円弧部33、34を設けたことにより、それらの端面33’、34’と内輪2との干渉が解消される。
コイルばね4は、図4(a)に示したように、一定ピッチPで均等巻きされたものである。線材の幅(丸線の場合は直径)をaとした場合、前記のピッチPはaの3倍を超えない大きさに設定され、巻数は8以下であるように形成される。ピッチPがaの3倍を超えるとコイルを形成する線材の倒れが生じ易く、また内径寸法の安定性に欠ける等の製造上の問題が発生する。但し、aの3倍を超えない範囲でaの3倍に近く設定すると、コイルばね4の製作工程においてばね相互が絡まり難いため組立性が向上する。また、巻数が8を超えるとトルク発生時の拡径作用がばね全体に伝わらない可能性があり回転の円滑を欠くおそれがある。
なお、ピッチPをaの3倍以上に設定する場合は、丸線を用いるとよい。丸線は線材の倒れがないからである。
前記コイルばね4の両端間の長さをLとし、その両端側面がそれぞれ当る外環部材1のボス部内端面11(図1参照)と蓋部材内端面3’間の間隔をL’とした場合、L>L’に形成される。その結果、組み込まれた状態においてコイルばね4は軸方向に圧縮され、その両端部がボス部内端面11と蓋部材内端面3’にそれぞれスラスト力Fを及ぼす。その結果、円弧部33、34の剛性が高くなる。
前記のコイルばね4は予め内輪2の外径面に装着され、これを外環部材1に組み込み蓋部材3を嵌合する。外環部材1及び内輪2を固定して蓋部材3の穴17に所要の工具を差し込み、蓋部材3側から見てコイルばね4の巻き方向と逆方向に回転させると、その回転途中において蓋部材突部18の側面18aにコイルばね4の一方の先端面34’が当る(図3(b)参照)。さらにコイルばね4の締め付け力に打ち勝つ力を加えて回転させると、他方の先端面33’が外環部材突部12の側面12aの部分に当る(図3(a)参照)。これにより、コイルばね4の両端面33’、34’がそれぞれ外環部材突部12と蓋部材突部18に対し周方向にすき間なく係合される。
このように組み立てた状態において、コイルばね4の外径面の軸方向の全長にわたり、外環部材1の規制突部28と蓋部材3の規制突部31の内面が規制面となって一定の規制すき間δ(図3(c)参照)をもって対向する。
前記の規制すき間δは、樹脂部品製造時の公差レンジを考慮し、0.1mm≦δ≦0.3mm、好ましくはδ=0.2mmに設定される。
実施形態のトルクリミッタは以上のように構成され、従来の場合と同様に、外環部材1と内輪2の相対回転によるコイルばね4の拡径作用に伴いトルクが発生するが、コイルばね4が軸方向に圧縮された状態にあり、スラスト方向の力Fが作用するので、両円弧部33、34の剛性が高くなるため、振動及びその振動に起因する異音の発生が抑制される。
また、トルクの発生初期において従来コイル端部に発生していた撓み52(図8参照)は、規制突部28、31の内径面が規制面となってコイル端部の膨出が規制されることによりその発生が抑制される。このため、トルクの発生初期においてバックラッシを生じることがなくコイルばね4の拡径作用が生じ、直ちにトルクが発生する。
また、コイルばね4の両先端面33’、34’は円弧部33、34が予め形成されているため、内輪2の外径面に干渉することがなく、局部的な圧力の発生が避けられている。
前記の規制突部28、31は、両者によってコイルばね4の全長にわたり規制面を形成するように設けられているが、もし、コイルばね4の端部に対応した部分にのみこれらの規制突部を設けたとすると、その規制突部の後方において前記の撓みが発生することになり撓みの発生を有効に防止することができない。結局全長にわたる規制突部28、31を設ける必要がある。なお、規制突部28、31は、いずれか一方のみを設け、その軸方向長さをコイルばね4の全長に達するように設定する構成をとることができる。
また、トルク発生初期におけるコイルばね4の撓みを防止するその他の手段としては、前記の規制突部28、31により規制面を形成する手段に代えて、外環部材1の内径面の全体を前記の規制すき間δを持つような径の規制面とすることによっても同様の作用効果を得ることができる。
前記のコイルばね4は全長にわたり均等巻されたものであるが、これに代えて図5に示したように、全長にわたり密巻にしたもの、また、図6に示したように両端部に密巻き部35を設け、その密巻き部35の間を均等巻き部36としたものでもよい。
全長に渡り密着巻きしたものは、軸方向へ圧縮させることはできないので、この場合は、蓋部材3を外部から回転させて蓋部材突部18を先端面34’に押し当ててコイルばね4を回転させ、他端の先端面33’を固定側の外環部材突部12に押し当てる際、図5(c)の矢印で示すように、コイルばね4に周方向の張力(初張力)を加えることにより円弧部33、34を含む全体の剛性を高めることができ、これにより振動及び異音の発生を抑制することができる。
また、密巻き部35と均等巻き部36を併有するものは、均等巻き部36が存在することにより軸方向に圧縮させることが可能であると同時に、密巻き部35に初張力を加えることにより円弧部33,34の剛性を一層高めることができる。
実施形態の断面図 同上の分解斜視図 (a)は図1のA−A線の断面図、(b)は同じくB−B線の断面図、(c)は(a)の一部拡大断面図 (a)コイルばねの自然状態の断面図、(b)は前記コイルばねの正面図、(c)は前記コイルばねの装着状態における断面図 (a)他のコイルばねの自然状態の断面図、(b)は前記コイルばねの正面図、(c)は前記コイルばねの装着状態における断面図 (a)他のコイルばねの自然状態の断面図、(b)は前記コイルばねの正面図、(c)は前記コイルばねの装着状態における断面図 従来例のトルクリミッタの断面図 図7のX−X線の断面図 (a)他の従来例の断面図、(b)同上のコイル部分の斜視図 従来例の問題説明のための断面図 (a)先願にかかるトルクリミッタのコイルばねの斜視図、(b)同上の拡大端面図、(c)装着状態の断面図
符号の説明
1 外環部材
2 内輪
3 蓋部材
4 コイルばね
4a コイル部分
5 ボス部
6 内径面
7 軸挿通穴
8 内輪支持部
10 トルクリミッタ
11 ボス部内端面
12 外環部材突部
13 係合溝
14 係合突起
15 係合凹所
16 係合リブ
17 穴
18 蓋部材突部
28 規制突部
29 内端面
31 規制突部
32 内端面
33 円弧部
34 円弧部
33’ 端面
34’ 端面
35 密巻き部
36 均等巻き部

Claims (5)

  1. 外環部材(1)と、その内部に挿入され一端のボス部(5)において相対回転可能に支持された内輪(2)と、該内輪(2)の外径面に所要の締め代をもって装着されたコイルばね(4)と、前記外環部材(1)の他端部においてその内径面に嵌合固定され内輪外径面との間を閉塞する蓋部材(3)とからなり、前記コイルばね(4)の一端部を前記外環部材(1)に、他端部を前記蓋部材(3)に係合させ、前記内輪(2)と外環部材(1)とが相対回転する際に前記コイルばね(4)に生じる拡径作用により所定のトルクを発生させるようにしたトルクリミッタにおいて、
    前記コイルばね(4)の両端部を含む各端部近傍に自由状態においてコイル部分(4a)より大きい曲率半径を有する円弧部(33)(34)が設けられ、その曲率半径の大きさが該コイルばね(4)が拡径されて前記内輪(2)に所要の締め代をもって装着された状態において前記コイル部分(4a)の曲率半径と実質的に等しくなる大きさに設定され、前記円弧部(33)(34)の各端面(33’)(34’)が前記外環部材(1)に設けられた外環部材突部(12)と蓋部材(3)に設けられた蓋部材突部(18)の各側面(12a)(18a)にそれぞれ突き当てられ、前記外環部材(1)又は蓋部材(3)のいずれか一方又は双方の内径面に前記コイルばねの(4)一定以上の撓みを規制する規制突部(28)(31)が周方向に所定の間隔をおいて設けられ、前記コイルばね(4)が軸方向に圧縮された状態で前記外環部材突部(12)と蓋部材突部(18)の間に介在されたことを特徴とするトルクリミッタ。
  2. 前記コイルばね(4)が均等巻きであることを特徴とする請求項1に記載のトルクリミッタ。
  3. 前記コイルばね(4)の両端部を含む部分に密着巻き部が設けられ、両方の密着巻き部の間に均等巻き部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載のトルクリミッタ。
  4. 前記均等巻き部分の巻きピッチが当該ばね線材の太さの3倍を越えないことを特徴とする請求項2又は3に記載のトルクリミッタ。
  5. 外環部材(1)と、その内部に挿入され一端のボス部(5)において相対回転可能に支持された内輪(2)と、該内輪(2)の外径面に所要の締め代をもって装着されたコイルばね(4)と、前記外環部材(1)の他端部においてその内径面に嵌合固定され内輪外径面との間を閉塞する蓋部材(3)とからなり、前記コイルばね(4)の一端部を前記外環部材(1)に、他端部を前記蓋部材(3)に係合させ、前記内輪(2)と外環部材(1)とが相対回転する際に前記コイルばね(4)に生じる拡径作用により所定のトルクを発生させるようにしたトルクリミッタにおいて、
    前記コイルばね(4)の両端部を含む各端部近傍に自由状態においてコイル部分(4a)より大きい曲率半径を有する円弧部(33)(34)が設けられ、その曲率半径の大きさが該コイルばね(4)が拡径されて前記内輪(2)に所要の締め代をもって装着された状態において前記コイル部分(4a)の曲率半径と実質的に等しくなる大きさに設定され、前記円弧部(33)(34)の各端面(33’)(34’)が前記外環部材(1)に設けられた外環部材突部(12)と蓋部材(3)に設けられた蓋部材突部(18)の各側面(12a)(18a)にそれぞれ突き当てられ、前記外環部材(1)又は蓋部材(3)のいずれか一方又は双方の内径面に前記コイルばねの(4)一定以上の撓みを規制する規制突部(28)(31)が周方向に所定の間隔をおいて設けられ、前記コイルばね(4)が密巻きされ、前記外環部材突部(12)と蓋部材突部(18)の間において初張力が付与されたことを特徴とするトルクリミッタ。
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