JP2007100798A - 中空シャフト - Google Patents
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Abstract
【課題】 低コスト化および加工性の向上を図ることができ、自動車に動力伝達機構に用いても等速自在継手からのグリースの流入を防止できる中空シャフトを提供する。
【解決手段】 一方の端部4側がディファレンシャル側の摺動型等速自在継手2に連結されると共に、他方の端部5側が駆動輪側の固定式等速自在継手3に連結される中空シャフトである。ディファレンシャル中心L1と駆動輪中心L2とを比較して、高位となる側のシャフト端部の開口部21a、21bのみを封止機構22にて塞いだ。封止機構22を、金属又は弾性材からなる栓部材23、30にて構成できる。
【選択図】 図1
【解決手段】 一方の端部4側がディファレンシャル側の摺動型等速自在継手2に連結されると共に、他方の端部5側が駆動輪側の固定式等速自在継手3に連結される中空シャフトである。ディファレンシャル中心L1と駆動輪中心L2とを比較して、高位となる側のシャフト端部の開口部21a、21bのみを封止機構22にて塞いだ。封止機構22を、金属又は弾性材からなる栓部材23、30にて構成できる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、等速自在継手等に連結される中空シャフトに関し、例えば、自動車の動力伝達系を構成するドライブシャフト(駆動軸)やプロペラシャフト(推進軸)に適用することができる。
例えば、自動車の動力伝達系において、減速装置(ディファレンシャル)から駆動輪に動力を伝達する動力伝達シャフトは、ドライブシャフト(駆動軸)と呼ばれることがある。特に、FF車に使用されるドライブシャフトでは、前輪操舵時に大きな作動角と等速性が要求され、また、懸架装置との関係で軸方向の変位を吸収する機能が要求されるので、その一端部(一方の端部)をダブルオフセット型等速自在継手やトリポード型等速自在継手等の摺動型等速自在継手を介して減速装置側に連結し、その他端部(他方の端部)をバーフィールド型等速自在継手(ゼッパジョイントと呼ばれることもある。)等の固定側等速自在継手を介して駆動輪側に連結する機構が多く採用されている。
上記のようなドライブシャフトとしては、従来、また現在においても、中実シャフトが多く使用されているが、自動車の軽量化、ドライブシャフトの剛性増大による機能向上、曲げ一次固有振動数のチューニング最適化による車室内の静粛性向上等の観点から、近時では、ドライブシャフトを中空シャフト化する要求が増えてきている。
ドライブシャフト等に適用される中空シャフトは、例えば、パイプ素材に絞り加工を施して、軸方向中間部に大径部、軸方向両側部に小径部を有する中空状シャフト素材を成形し、この中空状シャフト素材に必要に応じて所要の機械加工を施した後、熱処理を施すことによって製造される。
また、この種の中空シャフトは、等速自在継手の内部に封入された潤滑剤(グリース)が中空部に侵入するのを防止するために、中空部の端部内周に封止プラグを装着している。この封止プラグは金属製のものを使用する場合もあるが、中空部に対する圧入代や圧入位置を管理するために、端部内周を削り加工によって仕上げる必要があり、加工コストが高くなるという問題がある。そのため、クロロプレンゴム(CR)やニトリルゴム(NBR)等のゴムで形成した封止プラグ(特許文献1)や、エラストマーで形成した封止プラグ(特許文献2)が提案されている。
さらに、摺動型等速自在継手に連結される側の開口部を逆止弁にて塞ぐものもある(特許文献3)。
特開平6−281010号公報
特開平9−68233号公報
特開2003−314579号公報
一方の端部側がディファレンシャル側の摺動型等速自在継手に連結されると共に、他方の端部側が駆動輪側の固定式等速自在継手に連結される動力伝達用シャフトでは、ディファレンシャル中心高さと、駆動輪とで高さ位置が相違する場合が多い。
このため、シャフトの低位側の開口部においては下方を向いて開口するので、グリースが流入しにくく、この低位の開口部を塞ぐ必要がない。
ところが、前記特許文献1や特許文献2等に記載のものでは、両端部の開口部を封止プラグにて塞ぐものである。このため、部品点数および組立て工数等が多く、コスト高となると共に、組立て作業時間が大となっていた。
前記特許文献3に記載のものには、摺動型等速自在継手に連結される側の開口部を逆止弁にて塞ぎ、固定型等速自在継手に連結される側の開口部を止め栓等にて塞ぐものと塞がないものとが記載されている。
固定型等速自在継手に連結される側の開口部を止め栓等にて塞ぐものでは、両開口部を塞ぐことになって、前述したように、部品点数および組立て工数等が多くなる。
また、固定型等速自在継手に連結される側の開口部を塞がないものでは、摺動型等速自在継手に連結される側の開口部のみ塞ぐことになっている。この場合、摺動型等速自在継手側が固定型等速自在継手側よりも高位となれば、低位となる固定型等速自在継手側のシャフト端部の開口部にはグリースが流入しにくいので、問題はない。
しかしながら、逆に固定型等速自在継手側が摺動型等速自在継手側よりも高位となれば、高位となる固定型等速自在継手側のシャフト端部の開口部が上方を向いて開口するので、この開口部にはグリースが流入しやすくなる。このため、固定型等速自在継手はグリースが流出して潤滑剤不足となって、円滑な回転ができなくなるおそれがある。
そこで、本発明は前述の問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、低コスト化および加工性の向上を図ることができ、自動車に動力伝達機構に用いても等速自在継手からのグリースの流入を防止できる中空シャフトを提供することにある。
本発明は、両端部のどちらか一方の端部が他方の端部よりも高位となるように配置される中空シャフトにおいて、高位側の端部の開口部のみを封止機構にて塞いだものである。
また、一方の端部側がディファレンシャル側の摺動型等速自在継手に連結されると共に、他方の端部側が駆動輪側の固定式等速自在継手に連結される中空シャフトにおいて、ディファレンシャル中心と駆動輪中心とを比較して、高位となる側のシャフト端部の開口部のみを封止機構にて塞いだものである。
低位側の端部の開口部を封止機構にて塞がなくてもよいので、部品点数の減少を図ることができると共に、封止機構を装着するための加工等をこの開口部側において行う必要がない。
前記封止機構を金属製の栓部材にて構成したり、弾性材からなる栓部材にて構成したりすることができ、さらには高位側に充填される発泡樹脂にて構成することができる。
本発明によれば、低位側の端部の開口部を封止機構にて塞がなくてもよいので、部品点数の減少を図ることができると共に、封止機構を装着するための加工等をこの開口部側において行う必要がない。このため、シャフトの組立て工数や完成後の検査工数の減少を可能とし、製造時間の短縮およびコスト低減を図ることがきる。
ところで、一方の端部側がディファレンシャル側の摺動型等速自在継手に連結されると共に、他方の端部側が駆動輪側の固定式等速自在継手に連結される中空シャフトでは、高位となる側のシャフト端部の開口部は上方を向いて開口し、この開口部側に連結される等速自在継手のグリースがこの開口部に流入し易くなっている。
しかしながら、本発明では、ディファレンシャル中心と駆動輪中心とを比較して、高位となる側のシャフト端部の開口部のみを封止機構にて塞ぐので、上方を向いて開口している開口部側に連結される等速自在継手のグリースがこの開口部からシャフト内に流入するのを防止できる。また、低位となる側のシャフト端部の開口部を塞がなくても、低位となる側のシャフト端部の開口部は下方を向いて開口するので、この開口部には等速自在継手のグリース等が流入しにくくなっている。
このため、動力伝達シャフトと、動力伝達シャフトの一端部に連結された摺動型等速自在継手と、動力伝達シャフトの他端部に連結された固定型等速自在継手とを備えた自動車の動力伝達機構において、前記動力伝達シャフトに、前記中空シャフトを使用すれば、両等速自在継手のグリースの中空シャフト内への流出を防止できる。すなわち、自動車の動力伝達機構において、本発明の中空シャフトを使用すれば、各等速自在継手はそのグリースの減少を防止でき、滑らかな回転を長期に渡って安定して行うことができる。
前記封止機構を金属製の栓部材にて構成したり、弾性材からなる栓部材にて構成したりすることができる。このような栓部材を使用することによって、開口部を簡単に塞ぐことができる。特に、弾性材からなる栓部材では、開口部の内周面が多少粗い仕上げであっても、栓部材が弾性変形することによって、開口部を塞ぐ(封止する)ことができる。このため、開口部の内周面を削り加工等の仕上げ加工を行う必要がなく、加工コストの低減を図ることができる。ここで、弾性材としては、ゴムや樹脂等を使用することができる。
さらには高位側に充填される発泡樹脂にて構成すれば、金属やゴム等を用いたものに比べて、開口部の封止作業が容易で、部品点数が少なく、軽量で低コストな動力伝達シャフトを提供することができる。
本発明に係る中空シャフトの実施形態を以下に詳述する。図1は、自動車の動力伝達機構を示し、この動力伝達機構に本発明に係る中空シャフト1を使用している。動力伝達機構は、動力伝達シャフトとしての中空シャフト1と、中空シャフト1の一方の端部4に連結された摺動型等速自在継手2と、中空シャフト1の他方の端部5に連結された固定型等速自在継手3とを備える。摺動型等速自在継手2は減速装置(ディファレンシャル)に連結され、固定型等速自在継手3は駆動輪側に連結される。図1においては、摺動型等速自在継手2としてトリポード型等速自在継手を例示し、固定型等速自在継手3としてバーフィールド型等速自在継手を例示している。
中空シャフト1の一方の端部4は摺動型等速自在継手2のトリポード部材2aにスプライン連結され、摺動型等速自在継手2の外輪2bの端部外周と中空シャフト1の外周にブーツ2cがそれぞれ固定されている。また、中空シャフト1の他方の端部5は固定型等速自在継手3の内輪3aにスプライン連結され、固定型等速自在継手3の外輪3bの端部外周と中空シャフト1の外周にブーツ3cがそれぞれ固定されている。
図2は、中空シャフト1を示している。この中空シャフト1は、軸方向中間部に大径部1aと、この大径部1aからテーパ部1b、1cを介して連設される小径部1d、1eとを有している。各小径部1d、1eの端部にはそれぞれスプライン6、7が設けられている。
前記各スプライン6、7は、周方向に沿って所定ピッチで配設される複数の軸方向凸部と、軸方向凸部間に配設される複数の軸方向凹部とからなる。端部4側のスプライン6の軸方向範囲外に、この中空シャフト1が摺動型等速自在継手2に装着された際に、抜け止めとなる止め輪の嵌合用の周方向溝8が形成されている。端部5側においては、そのスプライン7の軸方向範囲内に、抜け止めとなる止め輪の嵌合用の周方向溝9が形成されている。
小径部1dには、周方向凹溝からなるブーツ固定部10が形成され、このブーツ固定部10にブーツ2cの小径部11が嵌合され、この小径部11にブーツバンド12を締め付けることによって、シャフト1にブーツ2cの小径部11を固定している。また、ブーツ2cの大径部13を外輪2bの開口部側に外周面に外嵌し、この大径部13にブーツバンド14を締め付けることによって、外輪2bにブーツ2cの大径部13を固定している。
小径部1eには、周方向凹溝からなるブーツ固定部15が形成され、このブーツ固定部15にブーツ3cの小径部16が嵌合され、この小径部16にブーツバンド17を締め付けることによって、シャフト1にブーツ3cの小径部16を固定している。また、ブーツ3cの大径部18を外輪3bの開口部側に外周面に外嵌し、この大径部18にブーツバンド19を締め付けることによって、外輪3bにブーツ3cの大径部18を固定している。
中空シャフト1は、例えば、パイプ素材に絞り加工を施して、軸方向中間部に大径部1a と、軸方向両側部に小径部1d、1e等を有する中空状シャフト素材を成形し、この中空状シャフト素材に所要の機械加工(スプライン6、7の転造加工等)を施した後、焼入れ処理を施して表面部等に硬化層を形成して製造される。
パイプ素材の材質としては、例えば、STKMやSTMA等の機械構造用炭素鋼、または、それらをベースに加工性や焼入れ性等の改善のために合金元素を添加した合金鋼、あるいは、SCr、SCM、SNCM等のはだ焼鋼を用いることができる。また、パイプ素材として、継目無管(シームレス管)、電縫管、鍛接管、冷牽管の何れも採用することができる。
中空シャフト1は、図3に示すように、軸方向全長に渡って形成される軸心孔からなる中空部20を有する。そして、一方の端部4の開口部21aを封止機構22にて塞いだり、仮想線で示すように他方の開口部21bを封止機構22にて塞いだりする。
図3における封止機構22は金属製の栓部材23にて構成される。図4に示すように、この栓部材23は、周壁24と、この周壁24の内方開口部を塞ぐ底壁25とを有する有底短円筒体からなる。開口部21a、21bの内周面には大径部26が設けられ、この大径部26に栓部材23が嵌合される。すなわち、大径部26の内径寸法と栓部材23の周壁24の外径寸法とを略同一に設定して、栓部材23を大径部26に圧入状に挿入する。嵌合した際には、底壁25の外周縁部が大径部26の端部26aに当接して位置規制される。なお、栓部材23の軸方向長さは大径部26に軸方向長さよりも短く設定され、嵌合(装着)された状態では、栓部材23の開口端が、開口部21a、21bの開口端(大径部26の開口端)より後退した状態となっている。
このように構成された中空シャフト1は、一方の端部4側がディファレンシャル側の摺動型等速自在継手2に連結されると共に、他方の端部5側が駆動輪側の固定式等速自在継手3に連結される。この際、図5(a)に示すように、ディファレンシャル中心L1の高さ(デフ中心高さ)H1が駆動輪中心L2の高さH2よりも高くなる場合(H1>H2)と、図5(b)のように、駆動輪中心高さH2がデフ中心高さH1よりも高くなる場合(H1<H2)とがある。
H1>H2の場合、一方の端部4の開口部21aのみが栓部材23にて塞がれた中空シャフト1を使用し、H1<H2の場合、他方の開口部21bのみが栓部材23にて塞がれた中空シャフト1を使用する。
H1>H2の場合、摺動型等速自在継手2が固定型等速自在継手3よりも高位に配置され、中空シャフト1は、一方の端部4が他方の端部5よりも高位になるように傾斜する。このため、端部5側の開口部21bは下方を向いて開口することになって、この開口部21bを塞がなくても、固定型等速自在継手3のグリースが開口部21bに流入しにくくなっている。逆に、端部4側の開口部21aは上方を向いて開口することになって、この開口部21aに摺動型等速自在継手2のグリースが流入しやすくなっている。そこで、この開口部21aを栓部材23にて塞ぐようにしている。
すなわち、H1>H2の場合は、端部5側において開口部21bを塞がなくても、固定型等速自在継手3のグリースが中空シャフト1に流入しにくく、端部4側においては開口部21aを塞いでいるので、摺動型等速自在継手2のグリースが中空シャフト1に流入しない。このため、各等速自在継手2、3において、中空シャフト1側へのグリースの流出によるグリース量の減少を防止できる。
H1<H2の場合、固定型等速自在継手3が摺動型等速自在継手2よりも高位に配置され、中空シャフト1は、他方の端部5が一方の端部4よりも高位になるように傾斜する。このため、端部4側の開口部21aは下方を向いて開口することになって、この開口部21aを塞がなくても、摺動型等速自在継手2のグリースが開口部21aに流入しにくくなっている。逆に、端部5側の開口部21bは上方を向いて開口することになって、この開口部21bに固定型等速自在継手3のグリースが流入しやすくなっている。そこで、この開口部21bを栓部材23にて塞ぐようにしている。
すなわち、H1<H2の場合は、端部4側において開口部21aを塞がなくても、摺動型等速自在継手2のグリースが中空シャフト1に流入しにくく、端部5側においては開口部21bを塞いでいるので、固定型等速自在継手3のグリースが中空シャフト1に流入しない。このため、各等速自在継手2、3において、中空シャフト1側へのグリースの流出によるグリース量の減少を防止できる。
本発明では、高位となる側のシャフト端部の開口部21a(又は開口部21b)のみを封止機構22にて塞ぐものである。このため、低位側の端部4(又は端部5)の開口部21a(又は開口部21b)を封止機構22にて塞がなくてもよいので、部品点数の減少を図ることができると共に、封止機構22を装着するための加工等を一つの開口部21a(21b)側において行う必要がない。したがって、中空シャフト1の組立て工数や完成後の検査工数の減少を可能とし、製造時間の短縮およびコスト低減を図ることがきる。
このため、図1に示しように、動力伝達シャフトに中空シャフト1を使用して、中空シャフト1の一端部(一方の端部4)に摺動型等速自在継手2を連結すると共に、中空シャフト1の他端部(他方の端部5)に固定型等速自在継手3を連結して自動車の動力伝達機構を構成すれば、両等速自在継手2、3のグリースの中空シャフト1内への流出を防止でき、各等速自在継手2、3はそのグリースの減少を防止でき、滑らかな回転を長期に渡って安定して行うことができる。
次に、図6は封止機構22として、弾性材からなる栓部材30を使用している中空シャフト1を示している。栓部材30は、内端面30aの外周側には面取り部30cが形成されている短円柱体にて構成される。栓部材30の弾性材としては、ゴム、熱可塑性エラストマー、樹脂(プラスチック)等を使用することができる。なお、耐久性、断熱性、軽量性等を考慮して弾性材を選ぶのが好ましい。
このように、弾性材からなる栓部材30を使用すれば、前記金属製の栓部材23を使用する場合と相違して、開口部21a、21bの内周面(内径部)に嵌合用の大径部26等の加工を必要としない。すなわち、栓部材30の外径寸法を開口部21a、21bの内径寸法よりも僅かに大きくして、この栓部材30を開口部21a、21bに挿入していけば、栓部材30が弾性変形しつつ挿入されることになる。このため、栓部材30の外周面が開口部21a、21bの内周面に密着するから、この内周面を精度良く仕上げる必要がない。なお、栓部材30にて開口部21a(21b)を塞いだ状態では、その外端面30bが開口部21a(21b)の開口端よりも後退している。
このような、弾性材からなる栓部材30を使用した中空シャフト1であっても、ディファレンシャル中心L1と駆動輪中心L2とを比較して、高位となる側のシャフト端部の開口部のみを封止機構22(栓部材30)にて塞ぐことになる。
弾性材からなる栓部材30では、開口部21a、21bの内周面を精度良く仕上げないで、多少粗い仕上げであっても、栓部材30が弾性変形することによって、開口部21a、21bを塞ぐことができる。このため、開口部21a、21bの内周面を削り加工等の仕上げ加工を行う必要がなく、加工コストの低減を図ることができる。
さらに、図7は封止機構22として発泡樹脂31にて構成している。この場合、図例のように、一方の端部4側にのみ充填したり、図示省略するが他方の端部5側にのみ充填したりすることができる。
一方の端部4側に発泡樹脂31を充填する場合、発泡原料(例えば、発泡ウレタン原料)を端部4の開口部21a側に注入し、これを発泡させる。これによって、開口部21a(図例では、小径部1d全体の内部)に発泡樹脂が発泡充填され、この開口部21aが封止される。なお、他方の端部5側に発泡樹脂31を充填する場合も、同様に、開口部21bに発泡樹脂が発泡充填され、この開口部21bが封止される。また、発泡樹脂31にて開口部21a(21b)を塞いだ状態では、その外端面31bが開口部21a(21b)の開口端よりも後退している。
使用する発泡樹脂としては、発泡ウレタン、発泡ポリスチレン、発泡ポリプロピレン等を採用することができる。耐久性、断熱性、軽量性、自己接着性、経済性等の点から、発泡ウレタン、特に硬質発泡ウレタンが好ましい。
このような、発泡樹脂31を使用した中空シャフト1であっても、ディファレンシャル中心L1と駆動輪中心L2とを比較して、高位となる側のシャフト端部の開口部のみを封止機構22(発泡樹脂31)にて塞ぐことになる。
封止機構22を発泡樹脂にて構成すれば、金属やゴム等を用いたものに比べて、開口部21a、21bの封止作業が容易で、部品点数が少なく、軽量で低コストな動力伝達シャフトを提供することができる。
前記各中空シャフト1を使用した自動車の動力伝達機構として、摺動型等速自在継手2を図例以外のダブルオフセット型やクロスグルーブ型等の他の種々の摺動型等速自在継手を採用することができ、また、固定式等速自在継手3を、図例以外のツェッパ型等の他の種々の固定型等速自在継手を採用することができる。
また、図4に示す栓部材23において、図例では、底壁25を内部側に向くように配置しているが、逆に底壁25を外部側に向くように配置したりしてもよい。図7に示すように、発泡樹脂31を充填する場合、図例では、小径部1d全体に渡って充填しているが、開口部21a、21bのみに発泡樹脂31を充填しても、逆に、大径部1aにも発泡樹脂31を充填してもよい。
栓部材23、30及び発泡樹脂31は、開口部21a(21b)の開口端よりも後退させているが、このように後退させなくてもよい。
1 中空シャフト
1a 大径部
1b、1c テーパ部
1d、1e 小径部
2 摺動型等速自在継手
2a トリポード部材
2b 外輪
2c ブーツ
3 固定型等速自在継手
3a 内輪
3b 外輪
3c ブーツ
4 端部
5 端部
6、7 スプライン
8、9 周方向溝
10、15 ブーツ固定部
11、16 小径部
12、14、17、19 ブーツバンド
13、18、26 大径部
20 中空部
21a、21b 開口部
22 封止機構
23、30 栓部材
24 周壁
25 底壁
26a 端部
30a 内端面
30b 外端面
30c 面取部
31 発泡樹脂
L1 ディファレンシャル中心
L2 駆動輪中心
1a 大径部
1b、1c テーパ部
1d、1e 小径部
2 摺動型等速自在継手
2a トリポード部材
2b 外輪
2c ブーツ
3 固定型等速自在継手
3a 内輪
3b 外輪
3c ブーツ
4 端部
5 端部
6、7 スプライン
8、9 周方向溝
10、15 ブーツ固定部
11、16 小径部
12、14、17、19 ブーツバンド
13、18、26 大径部
20 中空部
21a、21b 開口部
22 封止機構
23、30 栓部材
24 周壁
25 底壁
26a 端部
30a 内端面
30b 外端面
30c 面取部
31 発泡樹脂
L1 ディファレンシャル中心
L2 駆動輪中心
Claims (5)
- 両端部のどちらか一方の端部が他方の端部よりも高位となるように配置される中空シャフトにおいて、高位側の端部の開口部のみを封止機構にて塞いだことを特徴とする中空シャフト。
- 一方の端部側がディファレンシャル側の摺動型等速自在継手に連結されると共に、他方の端部側が駆動輪側の固定式等速自在継手に連結される中空シャフトにおいて、ディファレンシャル中心と駆動輪中心とを比較して、高位となる側のシャフト端部の開口部のみを封止機構にて塞いだことを特徴とする中空シャフト。
- 前記封止機構を金属製の栓部材にて構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の中空シャフト。
- 前記封止機構を弾性材からなる栓部材にて構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の中空シャフト。
- 前記封止機構を高位側に充填される発泡樹脂にて構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の中空シャフト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005290282A JP2007100798A (ja) | 2005-10-03 | 2005-10-03 | 中空シャフト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005290282A JP2007100798A (ja) | 2005-10-03 | 2005-10-03 | 中空シャフト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007100798A true JP2007100798A (ja) | 2007-04-19 |
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ID=38027952
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JP2005290282A Withdrawn JP2007100798A (ja) | 2005-10-03 | 2005-10-03 | 中空シャフト |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007100798A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012097797A (ja) * | 2010-11-01 | 2012-05-24 | Ntn Corp | 後輪用ドライブシャフト |
JP2019123916A (ja) * | 2018-01-18 | 2019-07-25 | トヨタ自動車株式会社 | 中空ドライブシャフトの製造方法 |
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2005
- 2005-10-03 JP JP2005290282A patent/JP2007100798A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012097797A (ja) * | 2010-11-01 | 2012-05-24 | Ntn Corp | 後輪用ドライブシャフト |
JP2019123916A (ja) * | 2018-01-18 | 2019-07-25 | トヨタ自動車株式会社 | 中空ドライブシャフトの製造方法 |
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