JP2007100531A - ベーンロータリ圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧縮機の高速回転時は、圧縮された気流体の流速が早くなり貯油部に溜まった潤滑油面を波立たせるため、潤滑油中に細かな気泡が混じることになり、ベーン背圧部に安定した背圧を得ることができなくなる。潤滑油中の細かな気泡を除き安定したベーン背圧を得ること。
【解決手段】貯油部13aに溜まった潤滑油が、背圧付与装置15を通ってベーン4の背圧部20に行く潤滑油経路18の途中に潤滑油溜室21を設け、潤滑油中の細かな気泡を除きベーン背圧20に安定した背圧を得るようにしたものである。
【選択図】図1
【解決手段】貯油部13aに溜まった潤滑油が、背圧付与装置15を通ってベーン4の背圧部20に行く潤滑油経路18の途中に潤滑油溜室21を設け、潤滑油中の細かな気泡を除きベーン背圧20に安定した背圧を得るようにしたものである。
【選択図】図1
Description
本発明は車両空調用ベーンロータリ圧縮機に関するものである。
従来、この種のベーンロータリ圧縮機は、高圧室貯油部に溜まった潤滑油をベーン背圧付与装置から給油通路を通じてベーン背圧部に供給し(例えば、特許文献1参照)、ロータの溝に挿入されたベーンをロータ溝よりスムーズに押し出し、ベーン先端をシリンダ内壁面に当接させることにより、気流体を吸入・圧縮・吐出している。また、ベーン背圧部に供給された潤滑油は、ロータの溝とベーンの狭い隙間、ロータ前後のロータサイドの狭い隙間等の潤滑部位に入り込み潤滑作用の補助をし信頼性・耐久性を確保している。
図3、図4は、特許文献1に記載された従来のベーンロータリ圧縮機を示すものである。ベーン背圧付与装置115と、高圧室112と下部の貯油部113aに貯まった潤滑油を潤滑油供給口116から供給路118を通じてベーン背圧部120に供給している。
ベーン背圧部120に供給する潤滑油中に、ゴミ等の不純物や潤滑油中の気泡が入らないようにするためベーン背圧装置115の潤滑油供給口116にはストレーナ116aが付いている。また、高圧室112の貯油部113aに溜まった潤滑油部に波立防止壁121を設け、潤滑油面の波立ちを防止し潤滑油中に気泡が混入するのを抑制している。
特開2004−251209号公報
しかしながら、前記従来の構成では、圧縮機が高速回転で運転される時、圧縮された気流体の流速は非常に速くなり(気流体の流れは、図3の矢印に示す)、高圧室の貯油部の潤滑油面は激しく波立ち、波立防止壁では完全に波立ちは防止されず、潤滑油中に細かな気泡が混じった状態になり、潤滑油供給口のストレーナ部分を通ったあと潤滑油に混じったほとんどの気泡は除去されるが、若干潤滑油中に残ることになる。
またストレーナのメッシュを細かくし、細かい気泡をストレーナで除去しようとしても完全除去することは難しく、メッシュの細かさにも限度があり、メッシュを細かくすればするほどストレーナでの潤滑油の流通抵抗が大きくなるため、ベーン背圧部に十分な背圧をかけることができなくなってしまうため、ベーンをロータ溝よりスムーズに押し出しが出来ず、そのため急にベーンがロータより飛び出しシリンダ内壁に衝突し異音が発生する(ジャンピング現象)などの騒音問題が発生することになる。また、潤滑部位への潤滑も不足になり、信頼性、耐久等が悪化等の品質問題を生ずることになるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、圧縮機の騒音問題を低減し、信頼性、耐久性を向上するベーンロータリ圧縮機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のベーンロータリ圧縮機は、ベーン背圧部へ潤滑油を供給する潤滑経路途中に潤滑油溜室を設けたものである。これによって、圧縮機の高速運転時にストレーナで排除できなかった若干の細かな気泡が混入している潤滑油も潤滑経路中に設置した潤滑油溜室で除去され潤滑油圧も平準化されるので、ベーンの背圧部には安定した背圧をかけることができるようになる。また、潤滑油各部へも安定した潤
滑油の供給ができるようになる。
滑油の供給ができるようになる。
本発明のベーンロータリ圧縮機は、潤滑油中に気泡をほとんど含まない安定し平準化された潤滑油をベーン背圧部及び潤滑部各部位に供給する構造になり、圧縮機の振動・騒音の発生を抑制すると共に圧縮機の耐久・信頼性を向上させることができる。
第1の発明は、ベーン背圧制御装置とベーン背圧部の潤滑油経路に潤滑油溜室を設置することにより、圧縮機の高速運転時に高圧室の貯油部に溜まった潤滑油面が波立ち発生した気泡の一部が潤滑油供給口のストレーナで除去されず残った細かな気泡が混ざった潤滑油が潤滑油溜室で除去され潤滑油圧も緩和され、ベーン背圧部へ供給される背圧が安定したものとなり、ベーンがシリンダを抑える力が安定し振動・騒音の発生を抑制することができる。
第2の発明は、潤滑油溜室を潤滑油通路の鉛直上側に位置するように設置したもので、潤滑油中の細かな気泡がある場合、細潤滑油溜室が潤滑給油通路より鉛直上側に設置しているため、細かな気泡は給油通路より上方に上がるため、潤滑油溜室より先には細かな気泡は行きにくくなるため、より安定したベーン背圧を得ることができる。
第3の発明は、背圧装置の潤滑油吸込口に気泡混入防止手段を備えたもので、気泡混入防止の二段構えになり、より安定したベーン背圧を得ることが出来る。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明第2の発明の実施形態におけるベーンロータリ圧縮機の断面図を示すものである。図1において、潤滑油溜室21は潤滑油経路18に設けたもので、潤滑油経路途上鉛直上側に設置してある。
図1は、本発明第2の発明の実施形態におけるベーンロータリ圧縮機の断面図を示すものである。図1において、潤滑油溜室21は潤滑油経路18に設けたもので、潤滑油経路途上鉛直上側に設置してある。
以下、本発明を図1から図2を参照して説明する。
図1、図2において、円筒内壁を有するシリンダ1内に、略円筒状のロータ2がその外周の一部がシリンダ1の内壁と微小隙間を形成して収容配置されると共に回転自在に支持されている。ロータ2には複数(図示した実施形態では3つ)のベーンスロット3が周方向に等間隔に設けられており、ベーンスロット3内には摺動自在にベーン4がそれぞれ挿入されている。ロータ2には駆動軸5が一体的に結合されており、駆動軸5を回転させることでロータ2が回転する。シリンダ1の前後の両端面はそれぞれ前部側板6と後部側板7が接合されて閉鎖され、シリンダ1の内部に冷媒ガスの圧縮を行う作動室8が形成されている。
また、ベーンスロット3と前部側板前部側板6及び後部側板7で仕切られたベーン4背部の空間がベーン背圧部20として構成している。
作動室8には吸入口9及び吐出口10に吐出弁11が配設されている。高圧ケース13内の下部は貯油部13aを構成している。貯油部13aには、作動室8で圧縮されたガス冷媒中にミスト状になって含まれる潤滑油が衝突式の油分離手段により分離された潤滑油が溜まるようになっている。高圧ケース13の上部には圧縮された流体(冷媒ガス)を高圧ケース13から空調装置のシステムサイクルに排出するガス排出口14が形成されてい
る。後部側板7の高圧ケース13側上部にベーン背圧付与装置15が設けられており、ベーン背圧付与装置15には圧縮機取り付け静止時の潤滑油面と略垂直となるように潤滑油供給口16を設けている。また潤滑油供給口16の先端にはストレーナ16aを挿入している。
る。後部側板7の高圧ケース13側上部にベーン背圧付与装置15が設けられており、ベーン背圧付与装置15には圧縮機取り付け静止時の潤滑油面と略垂直となるように潤滑油供給口16を設けている。また潤滑油供給口16の先端にはストレーナ16aを挿入している。
以上のように構成された圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
エンジンなどの駆動源より動力伝達を受けて駆動軸5及びロータ2が、図2において時計方向に回転すると、それに伴い圧縮された気流体は吐出口10吐出弁11を押し上げて高圧ケース13内に流入し、ガス排出口14より圧縮機の外部(空調装置のシステムサイクル中)へ排出される。この時、高圧ケース13の上部で分離された潤滑油は貯油部13aに滴下し貯えられる。
圧縮機の回転が高くなると、気流体(ガス冷媒)の流速は早くなり、図1の矢印で示すように噴流状態となる。気流体は、高圧ケース13の内壁に沿って流れ、貯油部13aの表面を激しく波立たせる。その結果、潤滑油中に細かな気泡(圧縮された気流体)が若干残ることになる。そして給油供給口16よりストレーナ16aに流入し、背圧付与装置15内を通り、潤滑油経路18途中の潤滑油溜室21に流入する。潤滑油溜室21を通過する時、細かな気泡が混ざった潤滑油は、潤滑油溜室21で緩和され、細かな気泡は潤滑油溜室21の鉛直上部に溜まる。次に、潤滑油溜室21を通った潤滑油は、潤滑油経路18を通りベーン背圧部20に供給され、ベーン4をシリンダ1の内壁に押しつけることになる。
潤滑油溜室21にて潤滑油中の気泡が除去され平準化されるため、ベーン背圧部20のベーン背圧は安定しベーンを押す力も強くなりのジャンプ現象もなくなる。また、潤滑油各部への潤滑油の供給も安定することになる。ただし、圧縮機の仕様により潤滑油溜室21での気泡処理がうまくいかない場合は、潤滑油溜室21の鉛直上部と圧縮機の低圧側へ逃がす通路又は穴を開けたりして気泡を逃がす。
以上のように、本実施の形態においては潤滑油溜室を潤滑油経路より鉛直上側に設置することにより、細かな気泡は潤滑油溜室の鉛直上方向に溜まるためベーン背圧部20には細かな気泡が混入しなくなり、安定したベーン背圧を得ることができ、ベーンがシリンダを押す力が安定すると共に潤滑油部位への潤滑油供給が安定するため、振動・騒音の発生を抑制することができ耐久性・信頼性が向上することができる。
以上のように、本発明にかかるベーンロータリ圧縮機は、ベーン背圧部に気泡が混入しないようにすることが可能となるので、自動車の空調用圧縮機、ポンプ等の用途にも適用できる。
1 シリンダ
2 ロータ
3 ベーンスロット
4 ベーン
6 前部側板
7 後部側板
13 高圧ケース
13a 貯油部
14 ガス排出口
15 背圧付与装置
16 潤滑油供給口
16a ストレーナ
18 潤滑油経路
19 油溝
20 ベーン背圧部
21 潤滑油溜室
2 ロータ
3 ベーンスロット
4 ベーン
6 前部側板
7 後部側板
13 高圧ケース
13a 貯油部
14 ガス排出口
15 背圧付与装置
16 潤滑油供給口
16a ストレーナ
18 潤滑油経路
19 油溝
20 ベーン背圧部
21 潤滑油溜室
Claims (3)
- 潤滑油を含む気流体を圧縮する圧縮機構と、前記圧縮機構により圧縮された前記気流体が導かれる高圧室と、潤滑油を貯える貯油部分と、前記貯油部分に貯えられた潤滑油をベーン背圧部に供給する背圧装置と潤滑油供給路を備え、前記潤滑油供給路に少なくとも1つの潤滑油溜室を設けたことを特徴とするベーンロータリ圧縮機。
- 前記潤滑油溜室は、潤滑油供給路の鉛直上側に位置するようにしたことを特徴とする請求項1記載のベーンロータリ圧縮機。
- 前記背圧装置の潤滑油吸込口に気泡混入防止手段を備えたことを特徴とする請求項1または2記載のベーンロータリ圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005288093A JP2007100531A (ja) | 2005-09-30 | 2005-09-30 | ベーンロータリ圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005288093A JP2007100531A (ja) | 2005-09-30 | 2005-09-30 | ベーンロータリ圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007100531A true JP2007100531A (ja) | 2007-04-19 |
Family
ID=38027726
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005288093A Pending JP2007100531A (ja) | 2005-09-30 | 2005-09-30 | ベーンロータリ圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007100531A (ja) |
-
2005
- 2005-09-30 JP JP2005288093A patent/JP2007100531A/ja active Pending
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