JP2007099198A - 車両用雨除け装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置を大型化することなく、車両前ドアおよび車両後ドアのどちらからの乗降に対しても乗員が雨に濡れてしまうことを防止することが可能な車両用雨除け装置を提供する。
【解決手段】車両屋根部4に設けられ、雨除け部材11を車両幅方向へ展開収納する駆動機構10を備えた車両用雨除け装置Sであって、駆動機構10は、雨除け部材11を車両幅方向へ展開収納する展開収納機構部20と、展開収納機構部20を車両前後方向へ移動させる移動機構部30とを備えた。展開収納機構部20は、雨除け部材11を巻き取るロール機構29と、車両幅方向へ伸縮可能なリンク機構26と、リンク機構26を駆動するアクチュエータ25と、これらを保持する移動部材21を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は車両用雨除け装置に係り、特に乗員が車両に乗降するときに雨に濡れることを防止する車両用雨除け装置に関する。
従来、車両屋根部に設けられ、乗降時に乗員が雨に濡れてしまうことを防止するための車両用雨除け装置が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載の車両用雨除け装置は、車両屋根部に固定された固定部と、固定部に設けられた伸縮可能な伸縮アーム機構と、この伸縮アーム機構に架設される雨除けシートから構成されている。
この車両用雨除け装置では、常時は、伸縮アーム機構が縮んで雨除けシートは収納された状態となっている。伸縮アーム機構が車両幅方向へ伸張すると、雨除けシートはこれに伴って、車両ドア側部上方を覆うように車両幅方向へ展開される。
また、特許文献2に記載の車両用雨除け装置は、車両屋根部に固定される外ケースと、この外ケースの内部に一方の側面から出没動するよう移動可能に収納された内ケースと、内ケースを出没動させるための駆動手段と、内ケース内に収納された状態から内ケースの移動方向と直交する方向に出没移動するように取付けられた伸縮体と、この伸縮体を伸縮させる駆動機構と、伸縮体の伸縮に伴って内ケース内から展張または内ケース内に収縮される覆い部材と、覆い部材を常時巻き取る弾性が付勢された巻取り機構から構成されている。
この車両用雨除け装置では、常時は、外ケース内に内ケースが収容されており、作動時には、まず内ケースが外ケースの側面から車両幅方向へ突出し、その後、内ケース内の伸縮体が伸張することによって覆い部材が車両前後方向へ展開される。これにより、車両ドア側部上方が覆い部材によって覆われる。
特開2004−1622号公報 特開2002−225567号公報
しかしながら、特許文献1に記載の車両用雨除け装置では、雨除けシートによって覆うことができる範囲は車両後ドアの側部上方のみである。このため、車両前席から乗り降りする乗員は、乗降時に雨に濡れてしまうという不都合があった。車両後ドアの側部上方および車両前ドアの側部上方の広い範囲を雨除けシートで覆う構成としてもよいが、このように構成すると装置全体が車両前後方向へ大型化してしまうという問題が生じる。
また、特許文献2に記載の車両用雨除け装置では、車両屋根部中央付近に固定された外ケースから内ケースを突出させた後、内ケースから伸縮体を車両前方へ展開させる構成であり、展開時には、覆い部材は車両前ドアの側部上方を覆うことができるものの、車両後ドアの側部上方を覆うことができない。特許文献2の車両用雨除け装置では、例えば外ケースを車両屋根部の後端に固定し、伸縮体のストロークを長く設定して、伸縮体が伸張したときに覆い部材が車両後席の側部上方および前席の側部上方を覆うことができるように構成することも考えられる。
しかしながら、このように伸縮体のストロークを長くした場合、覆い部材を展開・収納するための動作時間が長くなってしまうと共に、装置が大型化してしまうという問題がある。
また、特許文献2の車両用雨除け装置の構成では、内ケースを外ケースから完全に突出させた後でないと、伸縮体を車両前後方向へ伸張することができない構造であるため、覆い部材の展開時間が長くなってしまうという問題がある。
本発明の目的は、上記課題に鑑み、装置を大型化することなく、車両前ドアおよび車両後ドアのどちらからの乗降に対しても乗員が雨に濡れてしまうことを防止することが可能な車両用雨除け装置を提供することにある。
前記課題は、本発明によれば、車両屋根部に設けられ、雨除け部材を車両幅方向へ展開収納する駆動機構を備えた車両用雨除け装置であって、前記駆動機構は、前記雨除け部材を車両幅方向へ展開収納する展開収納機構部と、該展開収納機構部を車両前後方向へ移動させる移動機構部と、を備えることにより解決される。
このように本発明の雨除け装置では、展開収納機構部によって車両幅方向へ雨除け部材を展開収納して、乗員が乗降時に雨に濡れてしまうことを防止することができる。そして、本発明の雨除け装置は、この展開収納機構部を車両前後方向へ移動させる移動機構部を備えている。
これにより、本発明では、前方のドアからの乗降時には展開収納機構部を前方へ移動させ、また、後方のドアからの乗降時には展開収納機構部を後方へ移動させて、各ドア側方の上方を覆うことが可能となる。
このような構成により、雨除け部材を大型化することなく、前方のドアおよび後方のドアに対応可能となり、装置をコンパクトに構成することができる。
また、前記駆動機構を制御する制御部を備え、該制御部は、前記展開収納機構部と前記移動機構部を別々に制御可能としてもよい。このように展開収納機構部と移動機構部を各個別に制御可能とすると、操作性を向上させることができる。
また、車両の回動式ドアの開扉動作を検出して開度検出信号を出力する開度検出部を備え、前記制御部は、前記開度検出信号に基づく回動式ドアの回動角度に応じて、前記雨除け部材の展開量を制御すると好適である。このように構成すると、回動式ドアの回動角度に応じて、雨除け部材を適度な展開量だけ展開させることができるので、操作性が向上する。
また、前記駆動機構の駆動が妨げられたことを検出する抵抗検出部を備え、前記制御部は、前記抵抗検出部によって前記駆動機構の駆動が妨げられたことが検出されると、前記駆動機構の駆動を停止または駆動方向を逆転させるように構成すると好適である。このように構成すると、駆動機構が作動時に障害物と接触したり、障害物を挟み込んだりして、駆動が妨げられたときに、駆動機構の作動を停止させたり、逆方向に駆動させて障害物を開放させたりすることができる。
また、前記駆動機構は、車両屋根部に固定された荷物固定用バーに着脱可能に取付けられる構成とすることができる。このように構成すると、車両への着脱を容易とすることができる。
また、前記展開収納機構部は、前記雨除け部材を地表面に対して斜め上方へ向けて展開させる構成とすると好適である。このように構成すると、雨除け部材に滴下した雨滴を、雨除け部材および車両本体を伝わらせて地表面へ流下させることができるので、乗員が雨に濡れてしまうことをより効果的に防止することが可能となる。
また、前記展開収納機構部は、前記雨除け部材を巻き取るロール機構と、前記雨除け部材の自由端部に先端部が取着され車両幅方向へ伸縮可能な伸縮機構と、該伸縮機構を駆動する駆動部と、前記移動機構部にスライド可能に保持されると共に前記ロール機構,前記伸縮機構および前記駆動部が取付けられた移動部材と、を備える構成とすることができる。
また、前記雨除け部材は、その自由端部が前記伸縮機構の先端部に係脱自在に取付けられると好適である。このように構成すると、雨除け部材の展開時に強風等によって雨除け部材に外力が加わった場合に、雨除け部材と伸縮機構との係合を外すことによって、雨除け部材や伸縮機構が破損してしまうことを防止することができる。
本発明の車両用雨除け装置によれば、雨除け部材を車両幅方向へ展開収納する駆動機構が、展開収納機構部と、展開収納機構部を車両前後方向へ移動させる移動機構部と、を有する構成としたので、展開収納機構部を移動機構部によって車両前後方向へ移動させることにより、装置を大型化することなく、車両前ドアおよび車両後ドアのどちらからの乗降に対しても乗員が雨に濡れてしまうことを防止することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
図1〜図14は本発明の一実施形態に係るものであり、図1は雨除け装置の車両搭載時の斜視図、図2は雨除け装置の部分拡大斜視図、図3は雨除け装置の展開収納機構部を構成する移動部材及び移動機構部を構成するアクチュエータの斜視図、図4は雨除け装置の展開収納機構部を構成するリンク機構及びアクチュエータの説明図、図5は雨除け装置の展開収納機構部を構成するロール機構及び雨除け部材の説明図、図6は雨除け装置の雨除け部材とリンク保持部材との係止状態の説明図、図7は雨除け装置の展開時の説明図、図8は雨除け装置の電気的構成図である。
また、図9は雨除け装置の車両後方位置での展開動作の動作フロー、図10は雨除け装置の車両後方位置での収納状態の説明図、図11は雨除け装置の車両後方位置での展開状態の説明図、図12は雨除け装置の車両前方位置での展開動作の動作フロー、図13は雨除け装置の車両前方位置での収納状態の説明図、図14は雨除け装置の車両前方位置での展開状態の説明図である。
図15は本発明の他の実施形態に係る雨除け装置の車両前方位置での展開動作の動作フローである。
以下に示す実施形態は、本発明を前席用の回動式のドア2,後席用のスライド式のドア3を有する車両1の車両用雨除け装置に適用した例である。図1に車両1に取り付けた車両用雨除け装置S(以下「装置S」という)の斜視図、図2に装置Sの部分拡大斜視図を示す。本例は、装置Sを車両1の右側のドア2,3について適用した例であるが、左側のドアについて適用してもよいことは勿論である。
装置Sは、シート状の雨除け部材11を車両幅方向へ展開収納する駆動機構10と、この駆動機構10を制御して雨除け部材11を展開収納させる制御部としてのコントローラ50(図8参照)とを主要構成要素としている。
本例の装置Sでは、駆動機構10は展開収納機構部20と移動機構部30を備えて構成され、車両1の屋根部4に配設される。展開収納機構部20は、ロール機構29に巻き取られた雨除け部材11を車両幅方向へ繰り出すことによって、車両側部上方を覆うことが可能となっている。この展開収納機構部20は、移動機構部30によってスライド可能に保持されており、移動機構部30に駆動されることによって、車両前後方向へスライド可能となっている。
したがって、本例の装置Sでは、展開された雨除け部材11は、展開収納機構部20が所定の後方位置にあるときには主に後方のドア3の側部上方を覆って、後席への乗降の際に乗員が雨に濡れることを防止し、展開収納機構部20が所定の前方位置にあるときには主に前方のドア2の側部上方を覆って、前席への乗降の際に乗員が雨に濡れることを防止することができるようになっている。
このように、本例の装置Sでは、展開収納機構部20を車両前後方向へ移動可能に構成することにより、車両前後方向に雨除け部材11を長く設定することなくコンパクトな構成で車両前後方向の前席および後席のどちらにも対応可能となる。
本例の装置Sは、特にミニバンやワンボックスカーに好適に搭載することができるものであるが、これに限定されず、車両一般に適用可能である。
次に各構成部材の具体的な構成について説明する。
本例の展開収納機構部20は、移動機構部30に保持された断面略L字状の長尺な移動部材21(図3参照)と、伸縮機構としてのリンク機構26(図4参照)と、リンク機構26を伸縮駆動する駆動部としてのアクチュエータ25(図4参照)と、雨除け部材11を巻き取るロール機構29(図5参照)を主要構成要素としている。
本例の移動部材21は、水平面から約10度傾斜して設けられたリンク保持部22と、リンク保持部22の車両中央側の縁部から略垂直方向上側へ延出された立設部23とを備えている。リンク保持部22には、長手方向に沿ってリンク機構26を摺動保持するための摺動溝22a,22bが形成されている。リンク保持部22は、車両外側ほど上方となるように傾斜されている。
立設部23には、その上端部にその長手方向に沿って所定長さのラックギヤ24が固定されている。このラックギヤ24は、立設部23の車両前後方向の長さの半分程度であり、立設部23の車両後方側に取り付けられている。ラックギヤ24は、そのラック歯が車両中央側を向くように配設されている。
また、このラックギヤ24は、移動機構部30のラックガイド36によって摺動可能に保持されている。さらに、移動機構部30には、立設部23のうちラックギヤ24が設けられていない範囲を摺動可能に案内するためのガイド37が設けられている。
後述するようにこのラックギヤ24には、移動機構部30のアクチュエータ33の出力軸に配設されたピニオンギヤ(不図示)が噛合しており、移動機構部30に固定されたアクチュエータ33が作動することにより、展開収納機構部20が移動機構部30に対してスライドするように構成されている。スライドする際には、ラックギヤ24および立設部23の上端部がそれぞれラックガイド36,ガイド37によって摺動保持されると共に、立設部23の背面(車両中央側の側面)が移動機構部30の本体部材31と摺接する。これにより、展開収納機構部20は、安定的にスライド可能となっている。
また、立設部23には、その車両外側面にスライドロッドガイド27aが長手方向に離間して3箇所に設けられている。このスライドロッドガイド27aは、後述するスライドロッド27の車両前後方向(立設部23の長手方向)の移動を案内するものである。
また、リンク保持部22の車両後方端部付近に、アクチュエータ25が配設されている。このアクチュエータ25は、モータ部と減速機構部を有して構成されている。アクチュエータ25は、コントローラ50からの駆動信号に応じて正逆回転し、リンク機構26を伸縮動作させる。すなわち、モータ部が正回転することによってリンク機構26は展開動作し、逆回転することによってリンク機構26は収納動作を行う。
モータ部には、出力軸の回転量を検出するための位置検出器25a(図8参照)が設けられており、この位置検出器25aから出力される位置検出信号によって、コントローラ50はリンク機構26の展開量(すなわち、雨除け部材11の展開量)を検出している。位置検出器25aには、ホール素子やエンコーダ等の公知のセンサを用いることができる。また、リンク機構26が最大ストローク位置(最大展開位置)や最小ストローク位置(収納位置)等にあることを検出するリミットスイッチを用いてもよい。
また、本例のアクチュエータ25の減速機構部は、ウォームおよびウォームホイールを有して構成されており、リンク機構26側からの外力によってモータ部が回転してしまうことがないようになっている。
また、本例では、アクチュエータ25を駆動するコントローラ50は、位置検出器25aからの位置検出信号によって、アクチュエータ25の作動状況を監視している。すなわち、コントローラ50は、位置検出器25aからの位置検出信号によってアクチュエータ25の移動速度(回転速度)を算出しており、アクチュエータ25の作動時(展開又は収納作動時)に、リンク機構26等が障害物と接触したり、障害物を挟み込んだりして駆動が妨げられることにより、移動速度が低速化したことを検出すると、自動的にアクチュエータ25の作動を停止または逆回転駆動するように構成されている。本例のコントローラ50は、抵抗検出部に相当する。
また、位置検出器25aからの位置検出信号以外に、アクチュエータ25の電流検出値や、リンク機構26等に設けた感圧センサによる異物検出信号等によって、障害物との接触や挟み込みを検出するようにしてもよい。
アクチュエータ25の出力軸には、ギヤ25bが設けられている。リンク保持部22の車両後方端部付近には、垂直方向から約10度傾斜する枢軸26aが回動可能に取付けられており、この枢軸26aにセクタギヤ26bが固定されている。ギヤ25bは、このセクタギヤ26bと噛合している。
リンク機構26は、枢軸26aに連結されたリンク機構26Aと、リンク機構26Aの車両前方側に並設されたリンク機構26Bを有している。
リンク機構26A,26Bは、それぞれXリンクを車両幅方向に2段に連結させた構造として、折り畳み状態から伸張状態(展開状態)までのストロークを長く確保している。
リンク機構26Aは、リンク26Aa,26Abによって構成されたXリンクと、リンク26Ac,26Adによって構成されたXリンクとが連結された2段構成である。また、リンク機構26Bは、リンク26Ba,26Bbによって構成されたXリンクと、リンク26Bc,26Bdによって構成されたXリンクとが連結された2段構成である。
なお、リンク機構26は、リンク機構26A,26Bが並設された構成でなく、より幅広でストロークが長いリンク機構26Aのみでもよいし、リンク機構を3以上並設してより幅広とした構成にしてもよい。また、本例では、各リンク機構が2段構成であるが、1段構成であってもよいし、多段構成であってもよい。
また、本例では、伸縮機構としてXリンク方式を採用しているが、これに限らず、車両幅方向に展開できる方式であれば他の方式を採用してもよい。例えば、伸縮機構として蛇腹状に折り畳まれた雨除け部材を扇形状に広げる方式でもよいし、テレスコーピック方式を採用してもよい。
リンク保持部22の長手方向中央付近(摺動溝22a,22bの間)には、枢軸26cが回動可能に設けられている。枢軸26cは、枢軸26aと略平行に設けられている。
枢軸26a,26cの下端部には、それぞれリンク機構26Aのリンク26Aa,リンク機構26Bのリンク26Baの端部が固定されている。
リンク26Ab,26Bbの車両1側の端部には、それぞれ略垂直方向にスライドピン26d,26eが取付けられている。これらスライドピン26d,26eは、それぞれ摺動溝22a,22bに挿入され、摺動溝22a,22b内を車両前後方向に沿って摺動可能となっている。また、スライドピン26d,26eの上端部には、それぞれスライドロッド27の左右端部が回動可能に連結されている。
また、リンク26Aaに一端が回動可能に連結されたリンク26Acと、リンク26Baに一端が回動可能に連結されたリンク26Bcとは、それぞれ他端がリンク保持部材28に回動可能に連結されている。
リンク保持部材28は、2本の長尺なリンク保持部材28A,28Bを上下方向に所定距離離間させて略平行に配置した構成である。2本のリンク保持部材28A,28Bは、車両後方端部に配設された枢軸28aと、長手方向中央部に配設された枢軸28bによって連結されている。
枢軸28aには、リンク26Acの他端部が回動可能に連結され、枢軸28bには、リンク26Bcの他端部が回動可能に連結されている。
また、リンク26Abに一端が回動可能に連結されたリンク26Adと、リンク26Bbに一端が回動可能に連結されたリンク26Bdとは、それぞれ他端がリンク保持部材28に回動およびスライド可能に連結されている。
本例では、リンク保持部材28Aには、長手方向に沿って車両後方側から摺動溝28Aa,28Abが長手方向にわずかに離間して形成されている。同様にリンク保持部材28Bには、長手方向に沿って車両後方側から摺動溝28Ba,28Bbが長手方向にわずかに離間して形成されている。摺動溝28Aaと摺動溝28Ba,摺動溝28Abと摺動溝28Bbは、それぞれ上下方向に重なるように形成されている。枢軸28bは、摺動溝28Aa(28Ba)と摺動溝28Ab(28Bb)の間に挟まれたように配設されている。
リンク26Ad,26Bdの他端部には、それぞれスライドピン28c,28dが取付けられている。スライドピン28cは、上端部が摺動溝28Aa,下端部が摺動溝28Baに挿入され、リンク保持部材28の長手方向に沿ってスライド移動可能となっている。また、スライドピン28dは、上端部が摺動溝28Ab,下端部が摺動溝28Bbに挿入され、リンク保持部材28の長手方向に沿ってスライド移動可能となっている。
このようにリンク機構26が構成されているので、アクチュエータ25の作動によってセクタギヤ26bが正方向または逆方向に回動すると、回動方向に応じてリンク機構26Aが伸縮動作を行う。リンク機構26Aとリンク機構26Bとはスライドロッド27によって連結されているので、リンク機構26Bはリンク機構26Aと連動して同様に伸縮動作を行う。
このとき、スライドピン26d,26eはそれぞれ摺動溝22a,22bに案内され、スライドピン28c,28dはそれぞれ摺動溝28Aaおよび摺動溝28Ba,摺動溝28Abおよび摺動溝28Bbに案内され、車両前後方向へスライド移動する。
スライドピン26d,26eが車両前後方向へスライド移動するときには、スライドピン26d,26eを連結するスライドロッド27は、立設部23に設けられたスライドロッドガイド27aによって車両前後方向へ案内される。
本例のロール機構29は、車両前後方向の両端部がロール支持部材29eによって固定されたシャフト29aと、このシャフト29aに回動可能に挿通された円筒状の中空部材29b,29cと、シャフト29aに挿通されたコイルバネ29dとを主要構成要素としている。
ロール支持部材29eは、立設部23の車両外側面に取付けられている。中空部材29cは、中空部材29bよりも軸方向長さが短く形成されており、コイルバネ29dの一端が固定されている。コイルバネ29dの他端は、シャフト29aに固定されている。
中空部材29b,29cの外周面には、シート状の雨除け部材11の基端部が回り止め状態で着脱可能に取付けられている。
本例の雨除け部材11は、伸縮性のほとんどない防水処理されたシートであって、略矩形状に形成されている。雨除け部材11の自由端部には、長尺な取付部材12が取付けられている。本例では、雨除け部材11の自由端部が折り返されて縫製され、車両前後方向に沿う筒状部が形成されている。この筒状部に取付部材12が挿入固定されている。
取付部材12は、両端部のみが露出しており両端部が下側のリンク保持部材28Bの下面側に係脱可能に取付けられている。本例では、両端部に穿設された取付孔12aに取付ピン13が挿入されて係脱可能に取付けられている(図6(A)参照)。
このように本例では、取付部材12が下側のリンク保持部材28Bの下面に取付けられているので、雨除け部材11によってリンク機構26が覆われる。これにより、展開状態および収納状態において、側面側からはリンク機構26が視認し難くなっており、見栄えが向上されている。
雨除け部材11は、常時は、中空部材29b,29cに巻き取られた状態となっている。コイルバネ29dは、雨除け部材11の収納時にねじられた状態となっている。このため、コイルバネ29dは、常時、中空部材29b,29cを介して雨除け部材11を巻取り方向に付勢している。このため、リンク機構26が展開されるときには、雨除け部材11はこの付勢力に抗して中空部材29b,29cから繰り出され、リンク機構26が収納されるときには、雨除け部材11は付勢力によって中空部材29b,29cに巻き取られていく。展開状態において雨除け部材11は付勢力によって、適度な張力で架設される。これにより、雨除け部材11にシワが発生しにくく、展開・収納動作もスムーズとなる。
図6(A)に示すように、常時は、取付部材12は、リンク保持部材28Bの下面側に取付けられている。しかしながら、強風等によって雨除け部材11を引き戻そうとする外力が加わった時には、図6(B)に示すように、取付ピン13が変形して取付孔12aから抜け出ることが可能である。これにより、取付部材12は取付ピン13から外れ、雨除け部材11は巻取り方向の付勢力によって中空部材29b,29cに巻き取られる。
このように構成すると、強風時に雨除け部材11が煽られて、雨除け部材11やリンク機構26が破損してしまうことを防止することができる。
なお、雨除け部材11がリンク保持部材28に係脱可能である構成は、上記構成に限られない。例えば、リンク保持部材28に取付ピン13をバネを介して取り付けることにより、強風時にはバネの変形によって取付部材12を取付ピン13から外すことができる。また、ボタンや面状ファスナー等の係脱手段によって取付部材12とリンク保持部材28とを係止し、強風時にはこの係脱手段の係合が外力によって外れるように構成してもよい。さらに、風速センサを別途設け、設定以上の風速を検出したときに電気的に取付部材12とリンク保持部材28との係合を外す係脱機構を設けてもよい。
本例の展開収納機構部20は、移動部材21のリンク保持部22に取り付けられたリンク機構26の枢軸26a,26cは、地表面に対して約10度傾斜するように設けられている。
また、リンク機構26の基端部は、リンク保持部22の下面側に取付けられており、ロール機構29の回転軸であるシャフト29aは、リンク保持部22よりも上面側に配設されている。
このような配置関係であるので、展開収納機構部20が展開すると、図7に示すようにリンク機構26は、地表面に対して上向きに約10度の角度を持って展開され、雨除け部材11は最大ストローク時(最大展開位置)で約5度上方に傾斜したように展開される。
この構成により、雨除け部材11上に滴下した雨滴を、車両1のルーフから車両1を伝って地面に流れ落とすことができ、乗員は雨に濡れ難くなる。これにより、乗降性が向上され、乗員は傘を畳んだ状態で乗降が可能となる。
なお、本例の装置Sは、乗降時に雨に濡れることを防ぐばかりでなく、停車時に日除けとして使用することも可能である。
本例の移動機構部30は、図2に示すように、断面略コ字状の長尺な本体部材31と、展開収納機構部20をスライド駆動する駆動部としてのアクチュエータ33とを有して構成されている。
本体部材31は、上面壁31a,背面壁31b,下面壁31cによって略コ字状に形成されており、背面壁31bと対向する開口側を車両幅方向外側に向けた状態で、車両前後方向に沿って配設される(図1,図2)。背面壁31bには、アクチュエータ25がスライド時に通過できるよう開口が形成されている。
本体部材31の上面壁31aには、車両前後方向に離間した2箇所に取付用のステイ35が配設されている。このステイ35を車両1の屋根部4に配設された荷物固定バー5に取付けることにより、移動機構部30は荷物固定バー5にぶら下げられるように配設される。荷物固定バー5は、車両1のルーフから所定高さに位置するから、このルーフと荷物固定バー5との間の空間に移動機構部30や展開収納機構部20が配設される。なお、本例のように、荷物固定バー5にぶら下げるように配設することなく、直接、屋根部4に固定してもよいことは勿論である。
本体部材31の上面壁31aの下面側には上述のラックガイド36、ガイド37が取り付けられている。アクチュエータ33は背面壁31bおよび上面壁31aに接するように取り付けられており、アクチュエータ33の出力軸に取り付けられたピニオンギヤ(不図示)が、背面壁31bの開口を介して展開収納機構部20のラックギヤ24と噛合している。
アクチュエータ33は、アクチュエータ25と略同様のものであって、モータ部と減速機構部を有して構成されている。アクチュエータ33は、コントローラ50からの駆動信号に応じて正逆回転し、展開収納機構部20を車両前後方向に移動させる。すなわち、モータ部が正回転することによって展開収納機構部20は車両前方へ移動し、逆回転することによって展開収納機構部20は車両後方へ移動する。
モータ部には、出力軸の回転量を検出するための位置検出器33a(図8参照)が設けられており、この位置検出器33aから出力される位置検出信号によって、コントローラ50は展開収納機構部20の位置を検出している。位置検出器33aには、位置検出器25aと同様に、ホール素子やエンコーダ等の公知のセンサ,リミットスイッチ等を用いることができる。
また、本例のアクチュエータ33の減速機構部は、ウォームおよびウォームホイールを有して構成されており、展開収納機構部20に外力が掛かってモータ部が回転してしまうことがないようになっている。
また、本例では、コントローラ50は、位置検出器25aからの位置検出信号によってアクチュエータ25の作動状況を監視するのと同様に、位置検出器33aからの位置検出信号によってアクチュエータ33の作動状況を監視している。すなわち、コントローラ50は、位置検出器33aからの位置検出信号に基づいて算出したアクチュエータ33の移動速度(回転速度)によって、展開収納機構部20と障害物との接触や挟み込み(駆動が妨げられたこと)を検出し、これらを検出した場合に、自動的にアクチュエータ33の作動を停止または逆回転駆動するように構成されている。本例のコントローラ50は、抵抗検出部に相当する。
また、位置検出器33aからの位置検出信号以外に、アクチュエータ33の電流検出値や、展開収納機構部20に設けた感圧センサによる異物検出信号等によって、障害物との接触や挟み込みを検出するようにしてもよい。
なお、本例では、展開収納機構部20や移動機構部30に外装カバーが設けられていないが、見栄えの向上や車両走行時の気流の乱れの防止等のために、外装カバーを設けてもよい。
本例のコントローラ50は、マイコン等により構成されており、後述する操作スイッチ51等からの入力信号に基づいて、アクチュエータ25,33へ駆動信号を送出して雨除け部材11を展張・収納させるものである。
図8に示すように、本例の装置Sでは、乗員は、車室内または/および車室外に設けられた操作スイッチ51を操作することによって、コントローラ50を介してアクチュエータ25,33を作動させることができるように構成されている。
例えば、操作スイッチ51には、展開操作位置と収納操作位置が設けられる。展開操作位置には、さらに前方展開操作位置と後方展開操作位置とが設けられる。乗員が前方展開操作位置と後方展開操作位置のどちらかにスイッチを操作したときに、コントローラ50が自動でアクチュエータ25,33を駆動して雨除け部材11を展開させるように構成することができる。また、収納操作位置に操作したときには、コントローラ50が自動で雨除け部材11を収納させるように構成することができる。
また、本例では、前方の回動式のドア2が開閉操作されたときに、ドア2の開度を検出するための開度検出器52がドア2に内蔵されている。本例では、開度検出器52はドア2のヒンジ付近に配設されている。この開度検出器52としては、ホール素子等の公知の位置センサを用いることができる。
開度検出器52は、開度検出信号をコントローラ50へ出力する。コントローラ50は、この開度検出信号に基づいてドア2の開度量を検出する。展開収納機構部20が前方位置で展開するときには、コントローラ50は、開度量に応じてリンク機構26の展開量を同期させて制御する。
すなわち、ドア2があまり開いていない場合には、コントローラ50は、リンク機構26の展開量を小さくして、乗降エリア上部のみを雨除け部材11で覆う。一方、ドア2が大きく開け放たれている場合には、コントローラ50は、リンク機構26の展開量を大きくして、乗降エリア上部だけでなく車両側部遠方の上部をも雨除け部材11で覆う。このように、必要に応じて適切なエリアの上部を覆うことにより、作動時間の短縮および操作性の向上が図られている。
また、本例では、コントローラ50には、ドア2,3の開閉状態を検出するドア開閉状態検出器53が接続されている。このドア開閉状態検出器53は、ドア2,3が閉状態となったときにドア閉信号、開状態となったときにドア開信号を出力する。
そしt、コントローラ50は、このドア閉信号を受け取ると、自動的にアクチュエータ25,33を逆回転駆動させることにより駆動機構10を収納状態まで駆動する。このように、本例では、操作スイッチ51を収納操作位置に操作することに加えて、車両1のドア開閉状況に応じてコントローラ50が自動的に収納動作を行うように構成されている。
ドア開閉状態検出器53としては、例えば、ドアスイッチ等を用いることができる。そして、ドアスイッチ等から出力されるドア閉信号として、ドア閉信号(ドアラッチのON信号)やドアロック信号を用いることができる。
次に、本例の装置Sの動作について説明する。以下では、展開収納機構部20および移動機構部30が後方位置で待機状態にあるときに(図10)、乗員が操作スイッチ51を操作した場合のオートモードによる動作について説明する。
まず、図10の状態で後方のドア3から乗降するために操作スイッチ51を後方展開操作位置に操作した場合には、コントローラ50は、操作スイッチ51から後席用信号を受け取る(ステップS1)。
この場合は、展開収納機構部20を車両前後方向に移動させる必要がないので、コントローラ50は、アクチュエータ25(展開用モータ)を正回転駆動する(ステップS2)。これにより、リンク機構26が伸張し、ロール機構29に巻き取られた状態となっていた雨除け部材11が展開方向へ引き出されていく。
コントローラ50は、位置検出器25aからの位置検出信号に基づいて、雨除け部材11が展開指定位置まで展開されたか否かを判定する(ステップS3)。後席用に雨除け部材11を展開する場合、コントローラ50は、展開指定位置に最大展開位置を設定する。
展開指定位置まで展開していないときは(ステップS3;NO)、コントローラ50は引き続きアクチュエータ25を正回転駆動する(ステップS2)。一方、展開指定位置まで展開したときは(ステップS3;YES)、コントローラ50はアクチュエータ25の駆動を停止(ステップS4)して、処理を終了する。
これにより、図11に示すように、雨除け部材11は展開指定位置(最大展開位置)まで展開される。この状態でドア3を開けて乗員が乗降する場合、ドア3側方の上部に雨除け部材11が張り出されているので、乗員は雨に濡れることなく傘を開けたり閉じたりすることができる。
また、図11のように展開した状態で、操作スイッチ51を収納操作位置に操作すると、コントローラ50はアクチュエータ25を逆回転駆動する。コントローラ50は、位置検出信号に基づいて収納位置まで到達したと判定すると、アクチュエータ25の駆動を停止する。雨除け部材11は、アクチュエータ25の逆回転に伴ってリンク機構26が縮小していくにつれて、ロール機構29に巻取り方向の付勢力によって巻き取られていく。
また、図11のように展開した状態で、ドア3が開状態から閉状態となると、ドア開閉状態検出器53からコントローラ50へドア閉信号が出力される。このドア閉信号を受けとったコントローラ50は、アクチュエータ25を逆回転駆動させる。これにより、雨除け部材11は自動的にロール機構29に巻き取られ収納される。
次に、図10の状態で前方のドア2から乗降するために操作スイッチ51を前方展開操作位置に操作した場合には、コントローラ50は、操作スイッチ51から前席用信号を受け取る(ステップS11)。
この場合は、展開収納機構部20を車両前方向に移動させる必要があるので、コントローラ50は、アクチュエータ33(スライド用モータ)を正回転駆動する(ステップS12)。これにより、展開収納機構部20が車両前方へスライド移動していく。
コントローラ50は、位置検出器33aからの位置検出信号に基づいて、展開収納機構部20が所定の車両前方位置(スライド指定位置)まで移動したか否かを判定する(ステップS13)。
車両前方位置まで移動していないときは(ステップS13;NO)、コントローラ50は引き続きアクチュエータ33を正回転駆動する(ステップS12)。一方、車両前方位置まで移動したときは(ステップS13;YES)、コントローラ50はアクチュエータ33の駆動を停止する(ステップS14)。
これにより、図13に示すように、展開収納機構部20は車両前方位置まで移動する。
これに引き続き、コントローラ50は、アクチュエータ25(展開用モータ)を正回転駆動する(ステップS15)。これにより、リンク機構26が伸張し、ロール機構29に巻き取られた状態となっていた雨除け部材11が展開方向へ引き出されていく。
コントローラ50は、位置検出器25aからの位置検出信号に基づいて、雨除け部材11が展開指定位置まで展開されたか否かを判定する(ステップS16)。この場合、展開指定位置は、ドア2の開度量に応じてコントローラ50によって適宜に設定される。
展開指定位置まで展開されていないときは(ステップS16;NO)、コントローラ50は引き続きアクチュエータ25を正回転駆動する(ステップS15)。一方、展開指定位置まで展開されたときは(ステップS16;YES)、コントローラ50はアクチュエータ25の駆動を停止(ステップS17)して、処理を終了する。
これにより、図14に示すように、雨除け部材11は車両前方位置において展開指定位置まで展開される。この状態でドア2を開けて乗員が乗降する場合、ドア2側方の上部に雨除け部材11が張り出されているので、乗員は雨に濡れることなく傘を開けたり閉じたりすることができる。
また、図14のように展開した状態で、操作スイッチ51を収納操作位置に操作すると、コントローラ50はアクチュエータ25を逆回転駆動して雨除け部材11をロール機構29に巻き取った後、アクチュエータ33を逆回転駆動して展開収納機構部20を車両後方位置(収納位置)まで移動させて処理を終了する。
また、図14のように展開した状態で、ドア2が開状態から閉状態となると、ドア開閉状態検出器53からコントローラ50へドア閉信号が出力される。このドア閉信号を受けとったコントローラ50は、アクチュエータ25,33を逆回転駆動させる。これにより、自動的に展開収納機構部20は車両後方位置へ移動すると共に、雨除け部材11はロール機構29に巻き取られ収納される。
上記実施の形態では、車両前方位置で雨除け部材11を展開させる場合に、まず移動機構部30を駆動して展開収納機構部20を車両前方位置まで移動させた後に、展開収納機構部20を駆動して雨除け部材11を展開させていたが、これに限らず、例えば、図15の処理に示すように、移動機構部30および展開収納機構部20を同時に駆動してもよい。
図15の処理フローでは、図10の状態で前方のドア2から乗降するために操作スイッチ51を前方展開操作位置に操作すると、コントローラ50は、操作スイッチ51から前席用信号を受け取る(ステップS21)。
コントローラ50は前席用信号を受け取ると、位置検出器33aからの位置検出信号に基づいて、展開収納機構部20が所定の車両前方位置(スライド指定位置)に位置しているか否かを判定する(ステップS22)。
車両前方位置まで移動していないときは(ステップS22;NO)、コントローラ50はアクチュエータ33を正回転駆動する(ステップS23)。このときアクチュエータ33は、駆動停止処理(ステップS24)を行うまで継続して作動し続ける。
一方、車両前方位置に位置しているときは(ステップS22;YES)、コントローラ50はアクチュエータ33の駆動を停止する(ステップS24)。
引き続きコントローラ50は、位置検出器25aからの位置検出信号に基づいて、雨除け部材11が展開指定位置まで展開されているか否かを判定する(ステップS25)。この場合、展開指定位置は、ドア2の開度量に応じてコントローラ50によって適宜に設定される。
展開指定位置まで展開されていないときは(ステップS25;NO)、コントローラ50はアクチュエータ25を正回転駆動する(ステップS26)。このときアクチュエータ25は、駆動停止処理(ステップS27)を行うまで継続して作動し続ける。
一方、展開指定位置まで展開されているときは(ステップS25;YES)、コントローラ50はアクチュエータ25の駆動を停止する(ステップS27)。
引き続きコントローラ50は、アクチュエータ25およびアクチュエータ33が共に停止状態であるか否かを判定する(ステップS28)。
共に停止状態である場合(ステップS28;YES)には、展開収納機構部20が車両前方位置で展開指定位置まで展開されているから、コントローラ50は処理を終了する。
一方、移動機構部30および展開収納機構部20のうち少なくとも一方が作動状態である場合(ステップS28;NO)には、展開収納機構部20が車両前方位置に到達していないか、雨除け部材11が展開指定位置まで展開されていないから、コントローラ50は、再びステップS22へ戻って処理を継続する。
このように、コントローラ50が移動機構部30および展開収納機構部20を同時に駆動する構成とすることにより、展開終了までの時間を短縮化することが可能となり、操作性が向上する。
また、車両前方位置での展開状態から収納状態まで駆動する場合にも、移動機構部30および展開収納機構部20を同時に駆動することにより、すばやく収納させることが可能となる。
また、上記実施形態では、車両後方位置を基準位置として、前方のドア2からの乗降時に、移動機構部30を駆動して展開収納機構部20を基準位置から車両前方位置までスライド移動させると共に、展開収納機構部20を駆動して雨除け部材11を展開させていたが、これに限らず、車両前方位置を基準として、後方のドア3からの乗降時に、移動機構部30を駆動して展開収納機構部20を基準位置から車両後方位置までスライド移動させると共に、展開収納機構部20を駆動して雨除け部材11を展開させるように構成してもよい。また、車両前後方向の中間位置を基準として車両前後方向へ移動可能に構成してもよい。
また、上記実施形態では、乗員が操作スイッチ51を操作することにより、雨除け部材11をオートモードで展開収納等させる構成であったが、これに限らず、マニュアルモードで操作可能としてもよい。
すなわち、乗員のスイッチ操作により、移動機構部30を駆動して展開収納機構部20を車両前後方向の任意の位置へ移動させて停止させ、その位置で展開収納機構部20を駆動して雨除け部材11を任意の展開量だけ展開させるように構成してもよい。また、スイッチ操作により、展開収納機構部20と移動機構部30を同時に駆動可能としてもよいし、一方が駆動されていない状態でのみ他方を駆動可能としてもよい。
本発明の一実施形態に係る雨除け装置の車両搭載時の斜視図である。 図1の雨除け装置の部分拡大斜視図である。 図1の雨除け装置の展開収納機構部を構成する移動部材及び移動機構部を構成するアクチュエータの斜視図である。 図1の雨除け装置の展開収納機構部を構成するリンク機構及びアクチュエータの説明図である。 図1の雨除け装置の展開収納機構部を構成するロール機構及び雨除け部材の説明図である。 図1の雨除け装置の雨除け部材とリンク保持部材との係止状態の説明図である。 図1の雨除け装置の展開時の説明図である。 図1の雨除け装置の電気的構成図である。 図1の雨除け装置の車両後方位置での展開動作の動作フローである。 図1の雨除け装置の車両後方位置での収納状態の説明図である。 図1の雨除け装置の車両後方位置での展開状態の説明図である。 図1の雨除け装置の車両前方位置での展開動作の動作フローである。 図1の雨除け装置の車両前方位置での収納状態の説明図である。 図1の雨除け装置の車両前方位置での展開状態の説明図である。 本発明の他の実施形態に係る雨除け装置の車両前方位置での展開動作の動作フローである。
符号の説明
1‥車両、2,3‥ドア、4‥屋根部、5‥荷物固定バー、10‥駆動機構、
11‥雨除け部材、12‥取付部材、12a‥取付孔、13‥取付ピン、
20‥展開収納機構部、21‥移動部材、22‥リンク保持部、
22a,22b‥摺動溝、23‥立設部、24‥ラックギヤ、
25‥アクチュエータ、25a‥位置検出器、25b‥ギヤ、
26‥リンク機構、26A,26B‥リンク機構、26a,26c‥枢軸、
26b‥セクタギヤ、26d,26e‥スライドピン、
26Aa,26Ab,26Ac,26Ad‥リンク,
26Ba,26Bb,26Bc,26Bd‥リンク
27‥スライドロッド、27a‥スライドロッドガイド、
28‥リンク保持部材、28A,28B‥リンク保持部材、
28Aa,28Ab,28Ba,28Bb‥摺動溝、28a,28b‥枢軸、
28c,28d‥スライドピン、29‥ロール機構、29a‥シャフト、
29b,29c‥中空部材、29d‥コイルバネ、29e‥ロール支持部材、
30‥移動機構部、31‥本体部材、31a‥上面壁、31b‥背面壁、
31c‥下面壁、33‥アクチュエータ、33a‥位置検出器、35‥ステイ、
36‥ラックガイド、37‥ガイド、50‥コントローラ、51‥操作スイッチ、
52‥開度検出器、53‥ドア開閉状態検出器、S‥雨除け装置

Claims (8)

  1. 車両屋根部に設けられ、雨除け部材を車両幅方向へ展開収納する駆動機構を備えた車両用雨除け装置であって、
    前記駆動機構は、前記雨除け部材を車両幅方向へ展開収納する展開収納機構部と、該展開収納機構部を車両前後方向へ移動させる移動機構部と、を備えたことを特徴とする車両用雨除け装置。
  2. 前記駆動機構を制御する制御部を備え、
    該制御部は、前記展開収納機構部と前記移動機構部を別々に制御可能であることを特徴とする請求項1に記載の車両用雨除け装置。
  3. 車両の回動式ドアの開扉動作を検出して開度検出信号を出力する開度検出部を備え、
    前記制御部は、前記開度検出信号に基づく回動式ドアの回動角度に応じて、前記雨除け部材の展開量を制御することを特徴とする請求項2に記載の車両用雨除け装置。
  4. 前記駆動機構の駆動が妨げられたことを検出する抵抗検出部を備え、
    前記制御部は、前記抵抗検出部によって前記駆動機構の駆動が妨げられたことが検出されると、前記駆動機構の駆動を停止または駆動方向を逆転させることを特徴とする請求項2に記載の車両用雨除け装置。
  5. 前記駆動機構は、車両屋根部に固定された荷物固定用バーに着脱可能に取付けられたことを特徴とする請求項1に記載の車両用雨除け装置。
  6. 前記展開収納機構部は、前記雨除け部材を地表面に対して斜め上方へ向けて展開させることを特徴とする請求項1に記載の車両用雨除け装置。
  7. 前記展開収納機構部は、前記雨除け部材を巻き取るロール機構と、前記雨除け部材の自由端部に先端部が取着され車両幅方向へ伸縮可能な伸縮機構と、該伸縮機構を駆動する駆動部と、前記移動機構部にスライド可能に保持されると共に前記ロール機構,前記伸縮機構および前記駆動部が取付けられた移動部材と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両用雨除け装置。
  8. 前記雨除け部材は、その自由端部が前記伸縮機構の先端部に係脱自在に取付けられたことを特徴とする請求項7に記載の車両用雨除け装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017114251A (ja) * 2015-12-24 2017-06-29 三菱自動車工業株式会社 車載用日除け装置

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