JP2007099091A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車種毎に通常時の最適な操舵フィーリングを得られると共に、車速センサ系の故障若しくは異常発生したときにも、車種毎に固定車速に基づいてアシスト及び他の演算を実行できるようにし、常に安定した操舵を継続できるようにする電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】トルクセンサからの操舵トルク及び車速センサ等からの車速に基づいて電流指令値を演算し、前記電流指令値に基づいてモータを駆動することによりステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置において、車種毎のマップを具備し、前記電流指令値の演算及び前記モータの制御に、前記車種に対応した前記マップを選択して使用する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両や自動車のステアリング機構に操舵補助力を付与する電動パワーステアリング装置に関し、特に車速センサ系の故障等による車速異常判定時の車種違いによる操舵フィーリングの改善を図った電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置の一般的な構成を図7に示して説明すると、操向ハンドル1のコラム軸2は減速ギア3、ユニバーサルジョイント4A及び4B、ピニオンラック機構5を経て操向車輪のタイロッド6に連結されている。コラム軸2には、操向ハンドル1の操舵トルクを検出するトルクセンサ10が設けられており、操向ハンドル1の操舵力を補助するモータ20が減速ギア3を介してコラム軸2に連結されている。電動パワーステアリング装置を制御するコントロールユニット30には、バッテリ14から電力が供給されると共に、イグニションキー11を経てイグニションキー信号が入力される。コントロールユニット30は、トルクセンサ10で検出されたトルクセンサ信号Tと車速センサ12で検出された車速信号Vとに基づいてアシスト(操舵補助)指令の操舵補助指令値Iの演算を行い、演算された操舵補助指令値Iに基づいてモータ20に供給する電流を制御する。
コントロールユニット30は主としてCPU(又はMPUやMCU)で構成されるが、そのCPU内部においてプログラムで実行される一般的な機能を示すと、図8のようになっている。
図8を参照してコントロールユニット30の機能及び動作を説明すると、トルクセンサ10で検出されて入力される操舵トルクTは、操舵系の安定性を高めるために位相補償部31で位相補償され、位相補償された操舵トルクTAが操舵補助指令値演算部32に入力される。又、車速センサ12で検出された車速Vも操舵補助指令値演算部32に入力される。操舵補助指令値演算部32は、入力された操舵トルクTA及び車速Vに基いてアシストマップ(ルックアップテーブル)33を参照して、モータ20に供給する電流の制御目標値である操舵補助指令値Irefを決定する。
操舵補助指令値Irefは減算部30Aに入力されると共に、応答速度を高めるためのフィードフォワード系の微分補償部34に入力され、減算部30Aで求められる偏差(Iref−i)は比例演算部35に入力されると共に、フィードバック系の特性を改善するための積分演算部36に入力される。比例演算部35の出力及び積分演算部36の出力はそれぞれ加算部30Bに入力され、微分補償部34の出力も加算部30Bに加算され、加算部30Bでの加算結果である電流指令値Eが、モータ駆動信号としてモータ駆動回路37に入力される。モータ20のモータ電流値iはモータ電流検出回路38で検出され、モータ電流検出値iは減算部30Aに入力されてフィードバックされる。モータ駆動回路37は、FET等で成る駆動素子のHブリッジ(2相モータの場合)又は3相ブリッジ(3相モータの場合)で構成されている。
このような電動パワーステアリング装置のコントロールユニット30では、通常複数のアシストマップ33を有しており、同一のコントロールユニット30を複数の車種に使用することがある。例えば2WD車、4WD車などの仕様違い、エンジン排気量、タイヤサイズ、前軸重の違いなどによりバリエーションがある場合でも、それぞれに固有のコントロールユニット30を設計することはしないで、複数のアシストマップ33を適宜選択して当該車種に使用するようにしている。つまり、上記車種の違いにより電動パワーステアリングの仕様や特徴を変えないと快適な操舵フィーリングが得られないが、車種毎に固有のコントロールユニットを設計することは不経済で非効率的であるため、コントロールユニットに全バリエーションに対応できるように複数のアシストマップを持たせ、選択して使用できるようになっている。選択は、工場で自動車に組み込んだ際に、どのアシストマップを使用するかを選択している。
このように複数のアシストマップから車種に適合したアシストマップを選択することにより、車種毎に最適なアシストマップを使用することができるが、車速センサ異常時のフェールセーフ状態では、車種のバリエーションは考慮されていない問題がある。
また、通常のアシストマップに加え、車速センサ異常等におけるフェール時のフェールセーフ用アシストマップを具備したものとして、特開平1−215667号公報(特許文献1)及び特許第2850989号公報(特許文献2)に示されるものがある。そこで、フェールセーフ用アシストマップを複数具備するようにすれば、通常時もフェール時も特性の最適化が図れることになる。しかしながら、車速を使用しているのはアシストマップだけではなく、ステアリングの中立付近の制御の応答性を高めるセンター応答性改善演算、車両のヨーの収れん性を改善する収れん性改善演算等にも利用されているのに、これら演算に車速が考慮されていない問題がある。
特開平1−215667号公報 特許第2850989号公報 特開2003−182616号公報
上記のような問題を解決するものとして特開2003−182616号公報(特許文献3)に示される制御装置が提案されている。即ち、車速センサによって得られる車速検出データを用いて基本アシスト電流を求める基本アシスト制御手段を備え、モータに対する基本アシスト電流の供給によってステアリング操作を補助する電動パワーステアリング装置の制御装置を対象とし、車速センサによって得られる車速検出データの異常の有無を判定する異常有無判定手段と、前記車速センサによって得られた車速検出データを用いて補償電流を求め、前記基本アシスト電流に前記補償電流を付加するための複数の補償手段と、前記複数の補償手段毎に個別に設定された仮の車速値を記憶し、前記異常有無判定手段が異常有りを判定したときには、前記複数の補償手段における補償電流を求めるために、前記個別に記憶された仮の車速値を前記車速検出データに代わる制御車速として前記複数の補償手段にて使用させる制御車速指示手段とを設けている。
上記特許文献3に示される従来装置では、車速センサ系の故障検出時にフェール時用の固定車速に切替えてアシストを継続すると共に、各種演算を実行するようにしている。しかし、車速センサ系の故障発生時に固定の車速によって演算を実行しているため、車種毎に最適な演算を行うことができない問題がある。
本発明は上述のような事情からなされたものであり、本発明の目的は、車種毎に通常時の最適な操舵フィーリングを得られると共に、車速センサ系の故障若しくは異常発生したときにも、車種毎に固定車速に基づいてアシスト及び他の演算を実行できるようにし、常に安定した操舵を継続できるようにする電動パワーステアリング装置を提供することにある。
本発明は、トルクセンサからの操舵トルク及び車速センサ等からの車速に基づいて電流指令値を演算し、前記電流指令値に基づいてモータを駆動することによりステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置に関し、本発明の上記目的は、車種毎のマップを具備し、前記電流指令値の演算及び前記モータの制御に、前記車種に対応した前記マップを選択して使用することにより達成される。
本発明の上記目的は、前記車速センサ等若しくはその車速信号系の故障時に、前記車種に対応する固定車速によって前記マップの選択を行うことにより、或いは更にセンター応答性改善部及び収れん性制御部を設け、前記センター応答性改善部及び収れん性制御部がそれぞれ演算用マップを有していることにより、より効果的に達成される。
また、本発明は、トルクセンサからの操舵トルク及び車速センサ等からの車速に基づいて電流指令値を演算し、前記電流指令値に基づいてモータを駆動することによりステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置に関し、本発明の上記目的は、前記操舵トルク及び車速に基づいてアシストマップからアシスト量を演算するアシスト量演算部と、前記車速センサ等若しくはその車速信号系の故障を検出する故障検出部と、前記故障検出部が前記故障を検出した故障時に、前記操舵トルクに基づいてフェール時アシストマップからフェール時アシスト量を演算するフェール時アシスト量演算部と、車種の決定を行うと共に、前記故障時に前記車速に基づいて前記車種を選択決定する車種選択決定部とを具備し、前記アシストマップ及びフェール時アシストマップは前記車種毎のマップを備え、通常時は前記アシスト量演算部でアシスト量を演算し、前記故障時は前記フェール時アシスト量演算部でアシスト量を演算すると共に、前記車種に対応した前記マップを選択して使用することにより達成される。
本発明によれば、車種毎に電流指令値の演算及びモータの制御に必要なマップデータ(ルックアップテーブル)を用意しておき、車種に対応して選択使用すると共に、車速センサ系(車速センサを含む車速信号の経路であり、車速はCAN(controller area network)等から得る場合も含む)の故障若しくは異常発生(以下、単に「故障」又は「フェール」とする)時に、フェール時用に設定された所定の固定車速及び車種に基づいてマップデータを選択してモータ制御を行うようにしているので、フェール発生時にも操舵アシストの違和感を発生させることがなく、車速異常判定時の操舵フィーリングを改善することができる。
本発明は、1つのコントロールユニットが複数のアシストマップ(通常時用とフェール時用)を持つと共に、複数のフェール時固定車速を有し、通常時は車種に最適なアシストマップを用い、車速センサ系のフェール時に車種に最適な予め設定された固定車速でアシストマップ等を選択して制御し、通常時もフェール発生時においても常に快適な操舵フィーリングが得られるようにする。また、電流指令値の演算やモータの制御に必要なデータを車種毎にマップ化して複数設けておき、実際の車種に対応したマップを選択して使用するようにしている。
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施例を詳細に説明する。
先ず本発明の前提となる電動パワーステアリング装置の制御系構成例を、図1に示して説明する。
電動パワーステアリング装置の補助操舵力を発生するモータ100はモータ駆動部101によって駆動され(端子間電圧Vm)、モータ100の電流はモータ電流測定部102によって測定され、測定されたモータ電流iはモータ角速度推定部120及び外乱推定部121に入力される。トルクセンサからのトルクセンサ信号Trはセンター応答性改善部111、フェール時アシスト量演算部112及びアシスト量演算部114に入力され、車速センサ等からの車速信号Velは故障検出部110、収れん性制御部113、アシスト量演算部114及びセンター応答性改善部111に入力される。アシスト量演算部114の出力Ir及びフェール時アシスト量演算部112の出力Ifrは加算部115で加算され、その加算結果が更に加算部116で収れん性制御部113の出力及びセンター応答性改善部111の出力と加算され、その加算結果がロバスト安定化補償部122に入力される。ロバスト安定化補償部122の出力Irbは加算部124において、モータ特性補償部123の出力Imc及び外乱推定部121の出力Ioeと加算され、その加算結果がモータ駆動部101及び外乱推定部121に入力される。また、モータ角速度推定部120からの角速度ωはモータ特性補償部123及び収れん性制御部113に入力される。
フェール時アシスト量演算部112は例えば図2に示すように、故障検出部110で車速センサ系の故障が検出されたときに、トルクセンサ信号Trの小さいときはアシスト量Ifrが小さく、トルクセンサ信号Trの大きいときはアシスト量Ifrも大きくなる1次遅れ特性のアシスト量Ifrを出力するようになっている。
モータ角速度推定部120は、モータ端子間電圧Vm及びモータ電流値iに基づいてモータ角速度ωを推定するものであり、モータ角速度ωは、モータ100の電気特性をモータ特性補償部123及びヨーレートを収れんさせる収れん性制御部113に入力される。アシスト量演算部114は、トルクセンサ信号Tr及び車速信号Velに基づいてアシストトルク量を演算してアシスト量Irを出力し、フェール時アシスト量演算部112は、故障検出部110が車速センサ系の故障を検出したときに、図2の特性に基づいてトルクセンサ信号Trに対応したアシスト量Ifrを演算して出力する。故障検出部110が車速信号Velにより車速センサ系の故障を検出したときには故障検出信号FSが出力され、故障検出信号FSはフェール時アシスト量演算部112及びアシスト量演算部114に入力される。
アシスト量演算部114は故障検出信号FSが入力されるとアシスト量Irをゼロとし、フェール時アシスト量演算部112はトルクセンサ信号Trに基づいてフェール時アシスト量Ifrを出力する。収れん性制御部113は、モータ角速度推定部123からの角速度ω及び車速信号Velを入力し、車両のヨーレートの収れん性を改善するために、ハンドルが振れ回る動作に対してブレーキをかけるようになっている。また、センター応答性改善部111は、ステアリングの中立点付近の制御応答性を高め、滑らかでスムーズな操舵を実現するようになっている。ロバスト安定化補償部122は、検出トルクに含まれる慣性要素とばね要素で成る共振系の共振周波数におけるピーク値を除去し、制御系の応答性と安定性を阻害する共振周波数の位相のズレを補償するものである。ロバスト安定化補償部122の出力から、路面情報を反力としてハンドルに伝えることができるアシストトルク量Irbが得られる。
外乱推定部121は、モータ100の出力の制御目標である電流指令値Irbに外乱推定部121の出力Ioe及びモータ特性補償部123の出力Imcを加算した信号と、モータ電流値iとに基づいて、制御系の出力基準における希望するモータ制御特性を維持することができ、制御系の安定性を失うことがないようにしている。なお、故障検出部110は公知の方法で、車速信号Velによって車速センサ系の故障を検出しているが、電動パワーステアリング装置外の既存の車速センサ故障検出器を利用したり、或いはCAN等で車速センサ系故障の情報を取得するようにしても良い。
このような構成において、車速センサ系が正常な場合には、故障検出部110からは故障検出信号FSは出力されないのでフェール時アシスト量演算部112は動作せず、その出力Ifrはゼロとなっている。これに対し、アシスト量演算部114はトルクセンサ信号Tr及び車速信号Velに基づいてアシスト量Irを演算し、演算出力されたアシスト量Irが収れん性制御部113からの収れん性制御信号及びセンター応答性改善部111からのセンター応答性信号と加算部116で加算され、その加算結果がロバスト安定化補償部122に入力される。ロバスト安定化補償部122の出力Irbは加算部124において、モータ特性補償部123の出力Imc及び外乱推定部121の出力Ioeと加算され、モータ駆動部101を介してモータ100を駆動してアシスト制御を実行する。
そして、車速センサ系に故障が発生すると、故障検出部110が故障を検出して故障検出信号FSを出力する。これにより、アシスト量演算部114はアシスト量Irの演算を停止すると共に、フェール時アシスト量演算部112によるフェール時アシスト量Ifrの演算を行い、フェール時アシスト量Ifrが加算部115を経て加算部116に入力される。以降は上述した正常な場合と同様に、収れん性制御信号及びセンター応答性信号を加算部116で加算されてロバスト安定化補償部122に入力され、モータ駆動部101を介してモータ100を駆動してアシスト制御を実行する。従って、車速センサ系が故障した場合には、フェール時アシスト量演算部112によるフェール時アシスト量Ifrによってアシスト制御が実行される。
本発明は上述のような電動パワーステアリング装置に適用されるものであり、その構成例を図1に対応させて図3に示して説明する。なお、本例では、コントロールユニットが車種A〜Cの3種に対応している場合を説明する。
本発明に係る電動パワーステアリング装置では、故障検出部110からの故障検出信号FS及び車種信号VKを入力する車種選択部130と、故障検出信号FS及び車速信号Velを入力する車速決定部135を設けると共に、アシスト量演算部114と協働してアシスト量を演算するためのアシストマップ133と、フェール時アシスト量演算部112と協働してフェール時のアシスト量を演算するためのフェール時用アシストマップ131と、収れん性制御部113と協働して収れん性制御を行う収れん性演算用マップ132と、センター応答性改善部111と協働してセンター応答性改善の演算を行うセンター応答性演算用マップ134とを設けている。
車速信号Velが異常と判定されると、故障検出部110内の異常検出カウンタが1回カウントアップされ、このカウント値Nが設定値以上となった場合に車速信号Vel若しくは車速センサ等が異常若しくは故障と判定され、故障検出部110から故障検出信号FSが出力される。
アシストマップ133は図4(A)に示すように車種A〜Cに対応したアシストマップ133A〜133Cを有し、フェールセーフ用アシストマップ131は図4(B)に示すように車種A〜Cに対応したフェール時用アシストマップ131A〜131Cを有し、収れん性演算用マップ132は図4(C)に示すように車種A〜Cに対応した収れん性演算用マップ132A〜132Cを有し、センター応答性演算用マップ134は図4(D)に示すように車種A〜Cに対応したセンター応答性演算用マップ134A〜133Cを有している。また、アシストマップ133及びフェールセーフ用アシストマップ131は図5に示すように、車速をパラメータとしてトルクセンサ信号Trに応じたアシスト量Ir又はIfrを出力するようになっている。
車速決定部135は故障検出信号FSが入力されたとき(フェール時)の車速Velからフェール時用固定車速を決定し、決定した固定車速を車種選択部130に入力する。車種選択部130には、予め設定された固定車速及び故障検出信号FSと共に車種信号VKが入力されており、車種信号VKは、自動車組立工場においてコントロールユニットと通信するテスタにより車種を示す番号を入力したり、イグニションキーON時毎に車種番号を読取って入力しても良い。
このような構成において、その動作を図6のフローチャートを参照して説明する。
本発明では、制御がスタートすると、イグニションキーがONになるのを待ち(ステップS1)、車種選択部130は車種信号VKに基づいて先ず車種Aか否かを判定し(ステップS2)、車種Aであれば車種A用のマップ、つまりフェール時用アシストマップ131、収れん性演算用マップ132、アシストマップ133及びセンター応答性演算用マップ134のいずれも車種A用のものを選択する。上記ステップS2において車種Aでない場合には、次に車種Bか否かを判定し(ステップS4)、車種Bであれば車種B用のマップ、つまりフェール時用アシストマップ131、収れん性演算用マップ132、アシストマップ133及びセンター応答性演算用マップ134のいずれも車種B用のものを選択する。更に、上記ステップS4において車種Bでない場合には、車種Cと判定し(ステップS6)、車種C用のマップ、つまりフェール時用アシストマップ131、収れん性演算用マップ132、アシストマップ133及びセンター応答性演算用マップ134のいずれも車種C用のものを選択する。
なお、故障検出信号FSが出力されていない状態では、車速決定部135からは固定車速の信号は出力されていない。
上述のようにして当該車種(車種A又は車種B又は車種C)用マップの設定が完了すると、先ず車速信号Velを入力し(ステップS20)、故障検出部110は車速センサ系が故障であるか否かの検出を行う(ステップS21)。
故障検出部110で故障が検出されない正常時には、アシスト量演算部114は上記設定で選択されているアシストマップから、車速Vel及びトルクセンサ信号Trに基づいて図5で示す特性のアシスト量を演算し(ステップS22)、演算されたアシスト量に基づいて通常時アシストを行い(ステップS23)、上記ステップS20にリターンする。即ち、通常時アシストでは車種選択部130によってアシストマップ133内の当該車種に対応したアシストマップが既に選択されており、アシスト量演算部114はこの選択されているアシストマップを用いて、トルクセンサ信号Tr及び車速Velに基づいてアシスト量を演算し、これに従ってアシストを実行する。
この場合、車種選択部130は、収れん性演算用マップ132及びセンター応答性演算用マップ134の当該車種に対応したマップを選択しているので、車種に最適なアシストを実行することになる。
一方、上記ステップS21において、車速センサ系の故障が故障検出部110で検出されると、故障検出信号FSが車速決定部135、アシスト量演算部114及びフェール時アシスト量演算部112に入力され、先ず車速決定部135で固定車速が決定され(ステップS30)、決定された固定車速が車種選択部130に入力されると共に、アシスト量演算部114での演算が停止され、フェール時アシスト量演算部112の演算が開始され、アシストの切替えが行われる(ステップS31)。そして、フェール時アシスト量演算部112は、固定車速に基づいて選択されているフェール時用アシストマップ131のマップと協働してアシスト量の演算を行い(ステップS32)、フェール時アシストを実行する(ステップS33)。その後、故障復帰したか否かを判定し(ステップS34)、故障復帰していない場合にはステップS31にリターンし、故障復帰した場合にはステップS20にリターンする。
フェール時のマップは有しておらず、例えばアシストマップであれば図5のように、トルクと車速からアシスト量が決まる。フェール時もこれと同じアシストマップを使用し、トルクと固定車速からアシスト量を決定する。他のマップも車速をパラメータとしているので、同様である。一方、車種については、各マップと固定車速を車種毎に有している。例えば車種Aのフェール時には、車種A用の固定車速をパラメータとして車種A用の各マップからアシスト量等を決定する。
上述では車種をA〜Cの3種として説明したが、車種数は任意である。また、故障検出部は、車速信号だけでなく、エンジン回転数センサなどの他のセンサから信号を入力して、車速センサ系の故障を総合的に判断するようにしてもよい。
更に上述では、アシスト制御に収れん性制御部、センター応答性改善部、ロバスト安定化補償部を設けた例を説明したが、慣性補償機能やセルフアライニングトルク(SAT)制御、摩擦補償機能等を具備して、それら各演算用マップを車種毎に設けても良い。更にまた、上述では車速センサ系の故障検出時に車速を固定してマップを選択しているが、過去車速から現在車速を推定することも可能である。
本発明の前提となる電動パワーステアリング装置の制御系構成例を示すブロック図である。 操舵アシスト量の特性例を示す図である。 本発明の一実施例を示す制御系構成例のブロック図である。 車種(A、B、C)に対応した各マップ例を示す図である。 アシスト量の演算例を示す特性図である。 本発明の動作例を示すフローチャートである。 一般的なステアリング機構例を示す図である。 従来の制御構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1 操向ハンドル
2 コラム軸
3 減速ギア
4A及び4B ユニバーサルジョイント
5 ピニオンラック機構
6 タイロッド
10 トルクセンサ
11 イグニションキー
12 車速センサ
14 バッテリ
20、100 モータ
30 コントロールユニット
101 モータ駆動部
102 モータ電流測定部
110 故障検出部
111 センター応答性改善部
112 フェール時アシスト量演算部
113 収れん性制御部
114 アシスト量演算部
120 モータ角速度推定部
121 外乱推定部
122 ロバスト安定化補償部
123 モータ特性補償部
130 車種選択部
131 フェール時用アシストマップ
132 収れん性演算用マップ
133 アシストマップ
134 センター応答性改善部
135 車速決定部

Claims (5)

  1. トルクセンサからの操舵トルク及び車速センサ等からの車速に基づいて電流指令値を演算し、前記電流指令値に基づいてモータを駆動することによりステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置において、車種毎のマップを具備し、前記電流指令値の演算及び前記モータの制御に、前記車種に対応した前記マップを選択して使用することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記車速センサ等若しくはその車速信号系の故障時に、前記車種に対応する固定車速によって前記マップの選択を行うようになっている請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 更にセンター応答性改善部及び収れん性制御部を備え、前記センター応答性改善部及び収れん性制御部がそれぞれ演算用マップを有している請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. トルクセンサからの操舵トルク及び車速センサ等からの車速に基づいて電流指令値を演算し、前記電流指令値に基づいてモータを駆動することによりステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置において、前記操舵トルク及び車速に基づいてアシストマップからアシスト量を演算するアシスト量演算部と、前記車速センサ等若しくはその車速信号系の故障を検出する故障検出部と、前記故障検出部が前記故障を検出した故障時に、前記操舵トルクに基づいてフェール時アシストマップからフェール時アシスト量を演算するフェール時アシスト量演算部と、車種の決定を行うと共に、前記故障時に前記車速に基づいて前記車種を選択決定する車種選択決定部とを具備し、前記アシストマップ及びフェール時アシストマップは前記車種毎のマップを備え、通常時は前記アシスト量演算部でアシスト量を演算し、前記故障時は前記フェール時アシスト量演算部でアシスト量を演算すると共に、前記車種に対応した前記マップを選択して使用することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  5. 更にセンター応答性改善部及び収れん性制御部を備え、前記センター応答性改善部及び収れん性制御部がそれぞれ演算用マップを有している請求項4に記載の電動パワーステアリング装置。
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