JP2007098890A - 記録装置、記録装置の組立方法、及びガイドレールの製造方法 - Google Patents

記録装置、記録装置の組立方法、及びガイドレールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 長尺なガイドレール及びプラテンを用いる場合であっても、記録ヘッドとプラテン表面との間の印字ギャップのバラツキを最小限に抑え、記録品質を確保することができる記録装置の組立方法等を提供する。
【解決手段】 記録装置は、記録ヘッドに対向する位置に配置されたプラテン41と、記録ヘッドの往復移動をガイドするYレール21とを有している。この記録装置を組立てるために、まず、プラテン両端部が、側壁36L、36Rに設けられた基準面に固定される。次いで、固定されたプラテン41の両端部を基準として、プラテンとYレールとがなす角度を調整する。更に、プラテンとYレールとの相対位置が側壁36L側と側壁36R側とで同じくなるように、Yレールの位置を調整してYレールを固定する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えばインクジェット方式の記録装置及びその組立方法に関し、特に、記録ヘッドに対向して配置されたプラテンと、記録ヘッドが被記録材の幅方向に往復移動するのをガイドするガイドレールとを有する記録装置及びその組立方法に関する。また、本発明は、上記ガイドレールの構成及びその製造方法に関する。
従来、記録ヘッドに対向して配置され、記録動作時に被記録材を支持するプラテンを備えた記録装置が知られている(例えば特許文献1参照)。こうしたプラテンは、いわば被記録材の下敷きとして機能するものであり、記録装置の方式を問わず広く利用されている。例えばドットマトリクスインパクト方式であっても、あるいはインクジェット方式であっても、記録ヘッドの先端位置(インクジェット方式では記録ヘッドの吐出口部に相当)とプラテンの表面との間に所定の間隔(印字ギャップ)をあける必要がある。そして、記録品質を確保するためには、この印字ギャップのバラツキを抑え、一定間隔とすることが望ましい。
プラテンは一般に、被記録材の幅に合わせて長尺に形成されることが多く、そのため、部材の反りなどに代表される寸法精度の低下により、印字ギャップにバラツキが生じることがある。上記特許文献1では、樹脂成形品で構成されたプラテンを対象として、このプラテンの反りを抑え上記問題を解決する技術が開示されている。
また、記録装置としては、記録ヘッドがガイドレールにガイドされながら被記録材の幅方向に往復移動するように構成されたものも広く知られている。更には、そのような記録装置の中には、例えば幅が0.5〜2.5mもあるような幅広の被記録材に記録を行うものもある。このような記録装置では、当然ながらガイドレールやプラテンも長尺化するため、寸法精度を確保するために、ガイドレールやプラテンが金属材料(例えばアルミ押出し材)で構成されることも多い。
特開平6−255185号公報
しかしながら、特許文献1には、樹脂製のプラテン単体の寸法精度を向上させ、それにより印字ギャップのバラツキを抑えることについては開示されているものの、プラテンを組み立てる際に生じる組立て精度のバラツキに起因した問題については何ら対策が講じられていない。すなわち、プラテン単体がいかに寸法精度よく形成されていたとしても、プラテン等が所望の位置からずれて組み立てられた場合には、印字ギャップにバラツキが生じることとなる。
また、プラテンやガイドレールが長尺化すればするほど、こうした組立て精度のバラツキの問題は顕在化すると考えられる。これにより、例えば、プラテンとガイドレールの相対位置関係がガイドレールの両端側で相互に異なってしまう可能性もある。印字ギャップは、プラテンとガイドレールの相対位置関係で決定されるところ、このようにプラテンとガイドレールの相対位置関係が異なっていれば、当然ながら印字ギャップも、一方の端部側の他方の端部側とで差が生じることとなる。
長尺なガイドレールの寸法精度を確保するために、ガイドレールを例えばアルミ押出し材で形成することについては既に述べた通りであるが、これは製造コストの点で不利である。すなわち、アルミ押出し材は、所定の寸法精度を確保するための二次加工(機械加工)を必要とするため、加工工数が多くなりコスト高となるためである。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、長尺なガイドレール及びプラテンを用いる場合であっても、記録ヘッドとプラテン表面との間の印字ギャップのバラツキを最小限に抑え、記録品質を確保することができる記録装置及びその組立方法に関する。また、本発明の他の目的は、高い寸法精度が要求されるガイドレールを低コストに製造可能なガイドレールの製造方法、及びそのようなガイドレールを備えた記録装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の記録装置の組立方法は、被記録材に記録を行う記録ヘッドに対向して配置され、表面で被記録材を支持するプラテンと、基準面が前記プラテンの表面に対して所定の角度をなして設けられると共に、前記記録ヘッドの、前記被記録材の幅方向への往復移動をガイドするガイドレールとを有し、前記記録ヘッドと前記プラテンの表面との間に一定の間隔がとられるように構成された記録装置の組立方法であって、前記プラテンの両端部を、それぞれ、第1の支持体の基準面、及び第2の支持体の基準面に固定する工程と、前記各基準面に固定された前記プラテンの両端部のそれぞれを基準として前記所定の角度を調整する工程と、前記プラテンと前記ガイドレールとの相対位置関係が前記第1の支持体側と前記第2の支持体側とで同じくなるように、前記ガイドレールの位置を調整して該ガイドレールを固定する工程とを有している。
上記本発明の組立方法では、第1及び第2の支持体の各基準面に固定されたプラテンの両端部を基準として、ガイドレールの位置が調整され、ガイドレールとプラテンとがなす角度、及びガイドレールとプラテンとの相対位置関係が規定される。したがって、単に、ガイドレールを予め決められた所定位置に固定する工程と比較して、ガイドレールとプラテンとの相対位置関係が良好に調整されることとなる。その結果、記録ヘッドとプラテン表面との間の間隔(印字ギャップ)のバラツキが最小限に抑えられ、記録品質も確保されることとなる。
上記本発明の組立方法において、前記所定の角度は具体的には90°であってもよく、また、前記角度を調整する工程では前記プラテン表面を基準として前記角度を調整する角度調整ジグを用いてもよい。また、プラテンが、前記両端部の他に、両端部間に設けられた幾つかの固定部に固定されるような構成にあっては、上記本発明の組立方法は更に、前記ガイドレールが固定された後、固定された前記ガイドレールを基準として前記各固定部における前記プラテンの位置を調整しながら、前記プラテンを前記各固定部ごとに固定していく工程を有していることが好ましい。このような工程により、両端部のみでなく、プラテンの長手方向全域にわたってガイドレールとプラテンとの相対位置関係が良好なものとなる。
記録装置が、前記被記録材の幅方向に複数配置され被記録材を搬送する複数のグリッドローラを有している場合、上記本発明の組立方法は更に、前記ガイドレールが固定された後、固定された前記ガイドレールを基準として前記複数のグリッドローラの少なくとも1つの位置を調整する工程を更に有していることが好ましい。これにより、ガイドレールとグリッドローラとの相対位置関係が良好に規定される。
また、前記各グリッドローラに対して所定の付勢力で押し当てられる従動ローラの支持ベースが、実質的に前記ガイドレールに取り付けられる構成の場合には、上記本発明の組立方法は、前記グリッドローラに対して前記従動ローラが押し当てられ、それによる反力が前記ガイドレールに付与された状態で、プラテンを固定部ごとに固定していく前記工程を行うことが好ましい。これにより、反力によりガイドレールにたわみが生じていたとしても、そのたわみ分も考慮して、ガイドレールとプラテンとの相対位置関係が規定されることとなる。
上記本発明は、例えば、下記のように構成された本発明に係る記録装置で実施可能である。すなわち、本発明の記録装置は、被記録材に記録を行う記録ヘッドに対向して配置され、表面で被記録材を支持するプラテンと、基準面が前記プラテンの表面に対して所定の角度をなして設けられると共に、前記記録ヘッドの、前記被記録材の幅方向への往復移動をガイドするガイドレールとを有し、前記記録ヘッドと前記プラテンの表面との間に一定の間隔がとられるように構成された記録装置であって、前記プラテンの両端部が、それぞれ、第1の支持体の基準面、及び第2の支持体の基準面に固定されるようになっており、前記プラテン表面に対して前記ガイドレールがなす前記所定の角度が調整可能に構成され、かつ、前記プラテンと前記ガイドレールとの相対位置関係が、前記第1の支持体側と前記第2の支持体側とで同じくなるように、前記ガイドレールの位置が調整可能に構成されている。
なお、上記にいうガイドレールの「基準面」とは、必ずしもガイドレールに実際に形成された面を意図するものではなく、ガイドレールの取付け姿勢の基準となるような仮想的な面を意図している。下記実施形態においては、図13に示す取付け面23a(あるいはこれと平行な面)がこの「基準面」に相当する。また、「第1の支持体」及び「第2の支持体」は、下記実施形態ではそれぞれ図3の側壁36R及び側壁36Lに相当する。
本発明の他の目的を達成するための記録装置は、被記録材に記録を行う記録ヘッドを着脱自在に保持するキャリッジを前記被記録材の幅方向に往復移動させるためのガイドレールを有する記録装置において、前記ガイドレールは、取付け面が形成された長尺なベース部材と、前記取付け面に位置決め固定され、前記キャリッジの2箇所に係合する長尺な2つの係合部材とを有し、前記2つの係合部材の相対位置が調整可能に構成されている。
本発明では、ガイドレールは単一のアルミ押出し材などから構成されるものではなく、例えば板金でも構成可能なベース部材と、2つの係合部材とからなる構成となっている。このような構成であっても、2つの係合部材はベース部材に対して固定位置が調整可能に設けられていることから、例えばジグを用いて2つの係合部材を精度よく位置決め固定することが可能である。したがって、高い寸法精度が要求されるガイドレールであっても、低コストに製造可能となる。なお、2つの係合部材はアルミ押出し材であってもよい。
上記のような構成のガイドレールは、具体的には、次のような製造方法により組み立てられてもよい。すなわち、取付け面が形成された長尺なベース部材と、前記取付け面に位置決め固定され、被ガイド部材の2箇所に係合する長尺な2つの係合部材とを有するガイドレールを、ジグを用いて製造する方法であって、前記ジグ側の係合部を、前記取付け面に形成されたベース部材側の係合部に係合させるようにして、前記ジクを前記取付け面に配置する工程と、前記ジクを挟み込むようにして、前記2つの係合部材を前記取付け面に配置する工程と、前記2つの係合部材のそれぞれを前記ジグに押し当てることで前記各係合部材の位置決めを行い、位置決めされた前記各係合部材を前記ベース部材に固定する工程と、を有するガイドレールの製造方法である。
上述したように本発明の組立方法によれば、長尺なガイドレール及びプラテンを用いる場合であっても、記録ヘッドとプラテン表面との間の印字ギャップのバラツキを最小限に抑え、記録品質を確保することが可能となる。また、ガイドレールの構成に特徴を有する、本発明に係る他の記録装置等によれば、高い寸法精度が要求されるガイドレールを低コストに製造することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態の記録装置の全体構成を模式的に示す図である。図2は、本実施形態の記録装置の記録部周辺の構成を示す側面図である。
まず、図1を参照して本実施形態のインクジェット記録装置1の基本的構成について説明する。記録装置1は、被記録材Sが巻かれた供給ロール等が配置された供給部4と、該供給部4から引き出された被記録材Sに対して記録を行う記録部5と、被記録材Sを図示X方向に搬送する搬送部6とを有している。
記録部5は、被記録材Sの表面にインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッド12と、該記録ヘッド12の下部で被記録材Sを支持するプラテン41を備えている。搬送部6は、被記録材Sを間に置いて対向配置されたグリッドローラ17及び従動ローラ18とを有している。
なお、本実施形態の記録装置1は、長尺シート状の被記録材Sに対して記録を行うものであるため、記録が終了した被記録材Sを切断するための切断手段7が設けられていてもよい。また、同じく付加的な構成要素として、記録が終了した被記録材Sを巻き取るための巻取り手段8が設けられていてもよい。
次に、記録装置1の記録部5及び搬送部6等の具体的な構成について、図2に加え、図3〜図6を参照して説明する。図3は、記録部の全体構成を示す斜視図であり、図4は、図3の一部を拡大して示す拡大図である。なお、図3、図4においては、キャリッジ11の代わりに、後述する組立工程で利用されるジク80が取り付けられている。
図2に示すように、記録部5では、インクジェット記録ヘッド12がキャリッジ11に着脱自在に構成されている。記録ヘッド12がキャリッジ11に装着された状態では、記録ヘッド12の吐出口面12aと、プラテン41の上面とが対向するようになっている。吐出口面12aとプラテン上面との間には所定の間隔(印字ギャップ)があけられており、この間に、被記録材Sが搬送されるようになっている。
キャリッジ11は、図2、図3に示すように、被記録材Sの幅方向(図示Y方向)に延在するYレール(ガイドレール)21に摺動自在に取り付けられており、これにより、Y方向に往復移動可能となっている。なお、キャリッジ11を移動させる手段としては、従来の構成同様、キャリッジ11に掛けられた搬送ベルト及びモータ等を利用可能である。
搬送部6は、図2に示すように、プラテン41よりも搬送方向(被記録材Sの搬送方向をいう)上流側に配置されている。グリッドローラ17及び従動ローラ18により被記録材Sが挟まれるようになっており、駆動側であるグリッドローラ17が回転することにより、被記録材Sが図示X方向に送られる。なお、これらのローラ17、18のより具体的な構成については、図4、図5に示す通りである。すなわち、グリッドローラ17は、1本のローラ軸17aに所定ピッチで複数取り付けられており、各グリッドローラ17ごとに従動ローラ18が配置される構成となっている。また、従動ローラ18は、所定の付勢力でグリッドローラ17に押し当てられるように設けられ、これにより、所定の付勢力で被記録材Sが挟持されるようになっている。
図5の裏面図に示すように、ローラ軸17aは、ローラ軸の長手方向に所定ピッチで配置された複数のローラ軸保持機構60によって支持されている。ローラ軸保持機構60は、軸17aの高さを調整する機能を有しているが、その詳細な構成については他の図面を参照して後述するものとする。このように、ローラ軸17aを複数箇所で支持する構成とすることで、ローラ軸17aのたわみが低減し、各グリッドローラ17が正確な位置に配置されるようになっている。
なお、プラテン41は、従来一般的なものを利用可能であり特に限定されるものではない。本実施形態のプラテン41は長尺平板状をなし、その上面は、被記録材Sを支持する平坦面となっている。また、プラテンは、高精度に加工されたアルミ押出し材であってもよく、このようにプラテンを金属材料で構成することは、良好な寸法精度が得られることに加え、次のような利点もある。すなわち、この種のインクジェット記録装置では、被記録材S上に吐出されたインクの乾燥を促すために、プラテンにヒータ(不図示)が内蔵されることがある。したがって、このヒータの熱を効率的に被記録材Sに伝えるためには、樹脂材料等よりも、熱伝導率の高い金属材料であることが好ましい。
上記のように構成された記録装置1の記録動作は、従来同様、キャリッジ11の一走査分の記録と、被記録材Sの所定量の搬送とを交互に繰り返しながら行われる。すなわち、記録ヘッド12とプラテン41との間に被記録材Sが供給された状態で、記録ヘッド12が被記録材の幅方向に移動しながらインク滴を吐出することにより、被記録材に対して一走査分の記録が行われる。その後、グリッドローラ17を駆動することで、被記録材Sが搬送方向に所定量だけ送られる。こうした動作を交互に行っていくことで、被記録材Sに所望の画像が形成される。
ところで、この種のインクジェット記録装置では、例えば幅寸法が0.5〜2.5mといった幅広な被記録材Sが用いられることがあり、こうした被記録材Sに対して記録を行うためには、Yレール21及びプラテン41を長尺化させる必要がある。しかしながら、このように長尺化したYレール21では、例えば、図3のA部とB部とで、Yレール21の高さに比較的大きな差が生じることもある。A部とB部とでYレールの高さに差が生じるということは、印字ギャップがA部とB部とで異なってしまうことを意味する。
そこで、本実施形態では、このような長尺化したYレール等を用いる場合であっても、記録ヘッドの可動範囲全域にわたって印字ギャップを一定に保つために、下記のような構成及び組立方法が採用されている。
まず、本発明に係る組立方法を説明する前に、その前提として、記録装置1のより詳細な構成について幾つか説明する。以下に説明する項目としては、(1)Yレール21及びプラテン41が取り付けられる支持体の構造、(2)Yレール21の位置を調整するための構造、(3)プラテン41の位置を調整するための機構、(4)グリッドローラ17の位置を調整するための機構、である。
図3、図4に示すように、Yレール21及びプラテン41が取り付けられる支持体は、ベース33と、それに固定された4つの側壁36L、36R、37L、37Rとを有している。ベース33及び側壁36、37はいずれも、良好な寸法精度で形成可能な材料(例えば金属材料)で構成されている。4つの側壁のうち、側壁37L、37Rはベース33の両端に固定され、それらの内側に残り2つの側壁36L、36Rが固定されている。
ベース33は平板状の部材であり、被記録材Sの幅寸法よりも長く形成されている。側壁36、37は、それぞれほぼ同様の構成を有する板金部材であり、いずれも開口部が形成されている。図6を参照し、側壁36Lを例に挙げて説明すると、側壁36Lには開口部38が形成されており、この開口部38に面するように垂直支持部39a及び水平支持部39bが設けられている。
垂直支持部39aは、図6(c)に示すように、Yレール21を支持するための構造部である。一方、水平支持部39bは、垂直支持部39aに対して直交する方向に形成された基準面であり、図6(b)に示すように、プラテン41の端部を支持する構造部である。
なお、図6(a)に示されているH36は、ベース33の上面から水平支持部39bまでの距離である。この距離H36の寸法精度は、側壁36Lの部品加工精度に大きく依存するものであるが、本実施形態では、側壁36Lが板金部材として構成されているため、最終的な距離H36も高い寸法精度となっている。
次に、Yレール21の周辺構造について、図7、図8を参照して説明する。Yレール21は、被記録材Sの全幅にわたってキャリッジをガイドすることができるものであれば特に限定されるものではない。しかし、前述の通り、Yレールには高い寸法精度が求められるため、これを実現するために、例えば図8に示すような、アルミ押出し材からなるYレール21’も利用可能である。図8のYレール21’は、キャリッジが係合する2つの係合部22a’、22b’が形成された、アルミ押出し材からなる一体部材である。このようなYレール21’では、アルミ押出し材に機械加工を行う必要があるものの、部材の最終的な寸法精度は良好なものとなる。
本発明では、こうしたYレール21’を利用することも可能であるが、製造コストの観点から、実際には、図7のようなYレール21を利用している。Yレール21は、図7に示すように、断面コ字型とされた板金部材からなるベース部材23と、該ベース部材23に別部材として取り付けられた2つの係合部22a、22bとを有している。このように構成された本実施形態のYレール21によれば、アルミ押出し材を利用する場合に必要であった機械加工が不要であることから、製造コストを抑えるのに有利である。なお、Yレール21自体の組立て等については、他の図面を参照して別途説明する。
本実施形態の構成の1つの特徴は、Yレール21が側壁36に対して直接取り付けられるのではなく、中継部材25を介して側壁36に取り付けられるようになっている点にある。
中継部材25は、回動中心27まわり(矢印R27参照)に僅かに回動するようになっており、ある程度、姿勢を変えた状態で側壁36に対して固定可能となっている。なお、図7では図示を省略しているが、中継部材25と側壁36との最終的な固定は、従来の公知の固定手段(例えばビス止め等)を用いて実施可能である。また、回動中心27とは、Yレール21と同一方向に延在する軸である。
図7に示すように、中継部材25には3つの係合穴29が形成されており、各係合穴29はいずれもやや長穴状となっている。これらの各係合穴29は、側壁36側に形成された各突起35に係合するようになっている。このような構成の場合、係合穴の長さを変更するだけで、中継部材25の可動範囲を容易に変更することができる。
本実施形態では、このようにYレール21の、回動方向に関する姿勢が調整できるようになっているのに加え、更に、Yレール21の取付け位置(高さ)の調整もできるようになっている。具体的には、図3に示すYレールの両端側(A部、B部)のうちの一方(B部側)のみの高さが調整可能になっている。すなわち、B部には、図4に示すような高さ調整ネジ28が設けられており、Yレールを固定する際にこの高さ調整ネジ28をまわすことで、YレールのB部側の高さが調整されるようになっている。もっとも、こうした調整機構をA部及びB部の双方に設けることも可能である。
次に、プラテン41の位置を調整するための構造について、図3、図9を参照して説明する。図3に示すように、プラテン41はその両端部が側壁36L、36Rによって支持されると共に、中間部が、所定ピッチで配置された複数のプラテン支持機構50によって支持される構成となっている。各プラテン支持機構50は、図9に示すような可動部材55を有しており、ビス57を調整し、可動部材55の位置を変更することで、支持面53の高さ(矢印Z方向参照)及び向き(矢印R方向参照)が調整されるようになっている。支持面53は、プラテン41の裏面を支持する構造部であるため、このように支持面53の位置が調整されることにより、結果的には、プラテン41の高さ及び向きが微調整されることとなる。
なお、このプラテン支持機構50の調整は、後述するように、Yレール21にガイドされながらプラテン各部を計測するジグ80(図4、図7参照)を使用しながら行われる。図7に示すように、ジグ80には幾つかのガイドローラ88a〜88cが設けられている。具体的には、上部側の2つのガイドローラ88a、88bが係合部22aに当接するようになっており、残りのガイドローラ88bが係合部22aに当接するようになっている。このような構成により、ジグ80はYレール21に沿って移動することとなる。また、ジグ80には、X方向に所定の距離をあけて配置された2つのダイヤルゲージ85、86が設けられており、これにより、X方向上流側と下流側との2箇所におけるプラテンの高さが計測される。
次に、グリッドローラ17の位置を調整するための構造について、図5、図10を参照して説明する。図5に示すように、各グリッドローラ17を一括支持するローラ軸17aは、その両端側が側壁36によって回転可能に支持されると共に、中間部が、複数のローラ軸保持機構60によって支持される構成となっている。各保持機構60は、図10に示すような可動部材65を有しており、ビス67を調整し、可動部材65の位置を変更することで、支持面63の高さが調整されるようになっている。支持面63は、ローラ軸17aに当接して軸17aを支持するものであるため、このように支持面63の高さが調整されることにより、結果的には、ローラ軸17aの各部の高さが微調整されるようになっている。ローラ軸17aの各部分の高さが調整されるということは、実質的に、各グリッドローラ17の高さが調整されることを意味する。
なお、このローラ軸保持機構60の調整は、後述するように、Yレール21にガイドされながらローラ軸17aの各部を計測するジグ81(図11参照)を使用しながら行われる。ジグ81には、ローラ軸17aの各部の高さを計測するためのダイヤルゲージ87が設けられている。
上記のように構成された本実施形態の記録装置の製造方法について、図3、図6を主に参照しながら記録部5の組立方法を中心に説明する。なお、図6(b)、(c)では、側壁37の図示が省略されているが、実際には側壁が取り付けられた状態となっている。また、以下に説明する第1の組立方法では、グリッドローラ17の組付けについては具体的に説明しないが、これについては第2の組立方法として詳しく説明する。
(第1の組立方法)
まず、第1の工程として、ベース33に対して、4つの側壁36L、36R、37L、37Rを固定する。また、側壁36、37を固定するのに合わせて、側壁36、37同士を互いに固定するための幾つかの連結部材(符号を付して示さず)も取り付けられる。
次いで、第2の工程として、プラテン41の両端部を側壁36L、36Rの水平支持部39bに固定する。ここで、ベース33の上面から水平支持部39bまでの距離H36は高い寸法精度となっているため、ベース上面からプラテン41上面までの距離も精度よく規定されることとなる。
この工程では、プラテン支持機構50の支持面53(図9参照)とプラテン41との固定は未だなされていない。支持面53とプラテン41との固定は、後述する工程で行われるものであるが、各プラテン支持機構50を、本工程で先にベース33上に取り付けておいてもよいし、後述する工程でベース上に取り付けてもよい。
次いで、第3の工程として、Yレール21を2つの側壁36L、36Rに取り付ける。ここで、Yレール21とは、図7に示したように、板金部材からなるベース部材23に係合部22a、22bが予め取り付けられたものである。このYレール21の取付け工程では、更に次のような調整作業が行われる。
すなわち、図12に示すようなジグ82を利用して、プラテン41の上面とYレールの取付け面23aとがなす角度αが90°となるように、Yレール21の位置(側壁に対する中継部材25の取付け角度)を調整し、Yレールを固定する。このような角度調整は図3に示すA部、B部の2箇所で行われる。プラテン41は、上述したように、側壁36L、36Rの基準面に位置精度よく固定されている。したがって、A部及びB部において、プラテン上面を基準としてYレール21の角度を調整することで、プラテン41に対するYレール21の相対角度αも高精度に規定されることとなる。
本工程では更に、プラテン上面からYレール21までの相対高さH21(図12参照)の調整も行われる。この調整はジグ82ではなく図7のジク80を利用して行われる。
本実施形態の構成について図4を参照して再度簡単に説明すると、A部側にはYレールの取付け高さを調整する調整ネジ28は設けられていない。つまり、A部側では、Yレール21を側壁36に取り付けた時点で、Yレールの相対高さH21Aは自動的に決定することとなる。これに対してB部側では、既述の通り、Yレール21の相対高さH21Bが調整可能となっている。したがって、組立手順としては、ジグ80を利用してまずA部側の相対高さH21Aを測定し、基準をとり、次に、これと同じ高さになるようにB部側のYレール21の相対高さH21Bを調整する。この高さ調整は、具体的には、相対高さH21BがH21A一致するように調整ネジ28を調整することで実施可能である。B部側の高さ調整を行った後、B部側においてYレール21を側壁36Lに固定する。
上記工程により、プラテンとYレールとの相対位置関係がA部とB部の双方で一致することとなる。その後、Yレール21の両端を外側の側壁37L、37Rにそれぞれ固定する。なお、Yレール21の両端部は、L字アングルを介して側壁37L、37Rに対して取り付けられる構成となっており、これにより、Yレール21と側壁とが精度よく固定されることとなる。
上記一連の工程により、少なくともA部及びB部においてプラテン上面とYレールの相対角度αが90°となり、また、相対高さH21もA部とB部の双方で揃うこととなる。このように、正確な位置決めが行われて固定されたYレール21は、以降の工程で、今度は位置決めの基準部材として利用される。
次いで、第4工程として、図4、図7に示したジグ80を利用しながら、プラテン41の中間部の位置決め及び固定を行う。ジグ80は、既述の通り、Yレール21にガイドされるように構成され、また、2つのダイヤルゲージ85、86によってプラテン上の2箇所の高さ寸法を計測できるようになっている。このように、X方向に所定の距離をおいて配置された2つのダイヤルゲージを用いることで、相対高さH21だけでなく、Yレール21に対する相対角度αも規定することができるようになっている。なお、2つのダイヤルゲージで計測を行う箇所は、例えば、搬送方向にみて、記録ヘッドの吐出口面より上流側の箇所と、吐出口面より下流側の箇所とであってもよい。
本工程では、まず、A部におけるダイヤルゲージ85、86の値を読み、基準値を設定する(例えばダイヤルゲージの読み値を(0、0)になるように合わせてもよい)。そして、ジグ80を、複数のプラテン支持機構50のうちの1つの上方に位置させ、その場所におけるダイヤルゲージ85、86の値を読む。続いて、各ダイヤルゲージの値が上記基準値となるように、プラテン支持機構50の可動部材55(図9参照)の高さを調整する。
この際、2つのダイヤルゲージ85、86の値も互いに同じくなるように、支持機構の支持面53の位置の調整を行う。これにより、プラテン41の高さだけでなく、平坦度(相対角度α)も規定されることとなる。
なお、実際には、支持面53とプラテン裏面とは予め固定されているため、上記工程では、可動部材55の取付け位置の調整のみを行うようにしている。また、上記のような固定を行っていく際の順番としては、次のような順番が好ましい。すなわち、まず、複数のプラテン支持機構50のうち中央に位置する支持機構のところで最初の固定を行う。次いで、その中央のプラテン支持機構50と片方の側壁36との間(中央)に位置する支持機構のところで2番目の固定を行う。以降、同様にして、未だ固定が行われていない複数の支持機構のうち中央に位置する支持機構に対して、順次固定を行っていくようにすることが好ましい。
残りの全ての支持機構50に対して上記作業を行うことで、プラテン41の最終的な固定が完了する。その後、従来同様の方法により、例えば、キャリッジ11及びグリッドローラ17等を取り付けることにより、本実施形態のインクジェット記録装置1が完成する。
以上説明したように本実施形態の組立方法では、プラテン41のうち良好な位置決めがなされた部位である両端部を基準として、Yレール21の相対角度α及び相対高さH21が調整され、その状態でYレール21の固定が行われる。したがって、単に、Yレールを予め決められた所定位置に固定する構成と比較して、Yレールとプラテンとの相対位置関係が良好に規定されることとなる。すなわち、本実施形態によれば、そもそもYレールが所定位置からずれて取り付けられるということは生じにくく、その結果、最終的な印字ギャップも均一なものとなる。
プラテン41が長尺であったり、あるいは比較的薄い場合、プラテン41の両端部のみを固定しただけでは、プラテン中央部にたわみが生じることもある。これを防止するため、本実施形態では、両端部とは別の複数の固定部(プラテン支持機構50に固定される部分)においてもプラテンが支持される構成となっている。それに加えて、各固定部ごとにプラテンを固定していく際に、それぞれの固定部においてプラテン支持機構50が調整され、プラテン41の位置が正確に規定されるようになっている。したがって、ガイドレール21とプラテン41の相対位置関係が、記録ヘッドの可動範囲全域にわたって均一なものとなる。
なお、プラテン41にヒータが内蔵されている場合、上記第4の工程は、ヒータを駆動しながら行われることが好ましい。ヒータを駆動し、プラテン41を加熱することにより、プラテン41にはある程度の変形が生じる。ヒータを駆動しながら上記第4の工程を行うということは、このプラテン41の変形を考慮してプラテンとYレールとの位置決めがなされることを意味する。これにより、記録装置の動作時(すなわちヒータ駆動時)においても、プラテンとYレールとの相対位置関係が良好なものとなり、その結果、動作時の印字ギャップも均一に保たれることとなる。
上記説明ではYレール21の周辺構造に関し、図7に示したように、中継部材25が側壁36に対して回動するように構成されていることで、それに固定されたYレール21の角度が変更される例について述べたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、側壁に対して予め固定された中継部材25に対してベース部材23が回動するように構成されていてもよい。このような構成であっても、ベース部材23(すなわちYレール21)の角度が調整可能であることには変わりがなく、上記同様の作用効果を得ることが可能である。
(第2の組立方法)
以上、本発明の組立方法の一例について説明したが、本発明の組立方法は更に次のような工程を有していてもよい。なお、以下に説明する方法は、グリッドローラ17に対して所定の付勢力で押し当てられる従動ローラ18の支持ベース19(図4参照)が、Yレール21側に固定されるような構成の場合を意図している。
このような構成の場合、例えば、各従動ローラ18からの反力がYレール21全体にわたって分散荷重として付与されることとなる。本実施形態の場合、Yレール21はその両端側のみが固定されるようになっており、中央部の固定はなされていない。したがって、上記のような反力を受けた場合、例えば、Yレールの剛性によっては、Yレールの中央部が僅かにたわむことが考えられる。あるいは、Yレールにたわみが生じないとしても、上記付勢力を受けて各グリッドローラ17の位置にバラツキが生じるおそれもある。いずれにしても、ローラ間の付勢力に起因した上記のような弊害を抑制することが望ましく、本実施形態においてはこれを実現するため次のような組立方法が行われる。
本実施形態の製造方法では、上記第1の組立方法における第4の工程、すなわち、プラテン41を各固定部ごとに固定していく工程に先だって、グリッドローラ17の取付けが行われる。具体的には、予め複数のグリッドローラ17が固定されたローラ軸17aが、例えば、プラテンの両端を側壁に固定する工程で配置される。
一方、Yレール21側には、予め、支持ベース19が取り付けられている。このようなYレール21は、上記した第3の工程と同じようにして、側壁36L、36Rに取り付けられる。すなわち、上記工程同様に、プラテン上面を基準として相対角度α及び相対高さH21が調整された状態で側壁36L、36R、更には側壁37L、37Rに固定される。Yレール21の固定が完了した状態では、各グリッドローラ17に対して従動ローラ18が押し当てられ、それによる反力がYレール21に加わった状態となっている。
ところで、Yレール21は、上述したように固定されたプラテン41の両端部を基準として、相対角度α及び相対高さH21が調整され固定されている。したがって、この時点では、Yレール21とプラテン41との相対位置関係は良好なものとなっているが、Yレール21と各グリッドローラ17(換言すればローラ軸17a)との相対位置関係は未だ良好なものとはなっていない。
そこで、本実施形態の組立方法では、固定されたYレール21を基準として、グリッドローラ17の最終的な位置調整を行うようにしている。この位置調整は次のようにして行われる。まず、図11に示したようなジグ81をYレール21に取り付ける。そして、このジグ81に設けられたダイヤルゲージ87により、Yレール21とローラ軸17aとの相対距離を計測する。この計測値に基いて、各ローラ軸保持機構60の可動部材65の高さを調整することにより、グリッドローラ17の高さが調整され、ひいてはYレール21とグリッドローラ17との相対位置関係も良好なものとなる。同様の作業を各ローラ保持機構60に対して行っていくことで、Yレール全体と各グリッドローラとの最終的な位置決めが完了する。
以上の工程を終えた後、上記第4の工程、すなわち、プラテン41を各固定部ごとに固定していく工程が行われる。ここで、固定されたYレール21には、上述したように反力が加わった状態となっており、Yレール21の中央部が僅かにたわんだ状態となっていることもある。しかしながら、本実施形態の組立方法では、このように僅かにたわんだ状態のYレールを基準として、プラテン41が各プラテン支持機構50に固定されていくものであるため、Yレール21とプラテン41との相対位置関係は、Y方向の全域にわたって良好に規定されることとなる。
(Yレールの組立方法)
本発明に係るYレールの組立方法は次のようなものであってもよい。まず、Yレール21の構成としては図7を参照して説明したように、平坦な取付け面23aが形成された長尺なベース部材23に、2つの長尺な係合部(係合部材)22a、22bが位置決め固定された構成となっている。係合部22a、22bは、それぞれ、キャリッジに設けられた2つの係合部(不図示)に係合するようになっている。
このように構成されたYレール21は、図13に示すジグ83を利用し、次のようにして組み立てられる。ここで、取付け面23aには、係合孔23bが2つ以上形成されており(図13では1つのみを示す)、この係合孔23bにジグ側の係合突起83bが係合するようになっている。また、ジグ83の幅寸法W83は、係合部22a、22bが位置決めされるような寸法となっている。
まず、ジグ83を取付け面23aに配置すると、係合突起83bと係合孔23bとが係合し、これによりジグ83が取付け面23a上の所定位置に位置決めされる。次いで、ジグ83を挟み込むようにして、2つの係合部22a、22bを配置する。この状態では、各係合部22a、22bは未だ固定されておらず、ある程度位置を調整できるようになっている。
次いで、例えばクランプを用いて、図示白抜き矢印方向に各係合部22a、22bを移動させ、それぞれをジグ83の各側面に押し当てる。これにより係合部22a、22bの位置決めが行われる。このようにして、位置決めが行われた係合部22a、22bを例えばビス止めによりベース部材23に固定することで、本実施形態に係るYレール21が完成する。
Yレール21は、図8に示したようなアルミ押出し材からなる単一部材ではなく、ベース部材23と2つの係合部22a、22bとからなるものであるが、上記組立方法によれば、このような構成であっても2つの係合部22a、22bの間の距離を高精度に規定することが可能である。Yレール21では、2つの係合部22a、22bのみをアルミ押出し材とすればよく、ベース部材23には板金部材を利用可能であることから、図8の単一部材からなるYレール21’と比較して、製造コストを大幅に抑えることが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について例示的に説明してきたが、本発明は上記に記載したものに限定されるものではない。例えば、プラテン上面とYレールとがなす相対角度αは90°に限られるものではない。また、この種の記録装置では、記録ヘッド12がキャリッジ11を介してYレール21に取り付けられる構成が一般的であるが、記録ヘッド12が直接Yレール21に取り付けられる構成となっていてもよい。また、上記記録装置1はインクジェット方式のものであったが、本発明はそれに限らず、記録ヘッドを往復移動させるためのYレールを備え、かつ、記録ヘッドとプラテンとの間に所定の間隔(印字ギャップ)を必要とする構成の種々の記録装置に適用可能である。
本発明の一実施形態に係る記録装置の全体構成を模式的に示す図である。 図1の記録装置の記録部周辺の構成を示す側面図である。 記録部の全体構成を示す斜視図である。 図3の一部を拡大して示す拡大図である。 記録部を裏面側から見た斜視図である。 記録部の組立工程の一部を示す図である。 Yレールの具体的な構成及びジグの構成を示す側面図である。 Yレールの他の構成例を示す断面図である。 プラテンを支持するプラテン支持機構の構成を示す斜視図である。 グリッドローラのローラ軸を支持するローラ軸保持機構の構成を示す斜視図である。 グリッドローラのローラ軸の位置を調整するためのジグを示す斜視図である。 プラテン上面を基準としてYレールの角度を調整するためのジグを示す側面図である。 Yレールの組立方法を説明するための断面図である。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
4 供給部
5 記録部
6 搬送部
11 キャリッジ
12 記録ヘッド
12a 吐出口面
17 グリッドローラ
17a ローラ軸
18 従動ローラ
21、21’ Yレール
22a、22b 係合部
23 ベース部材
23a 取付け面
25 中継部材
33 ベース
36、37 側壁
39a 垂直支持部
39b 水平支持部
41 プラテン
50 プラテン支持機構
53 支持面
55 可動部材
60 ローラ軸保持機構
63 支持面
65 可動部材
80、81、82、83 ジグ
85、86、87 ダイヤルゲージ
S 被記録材

Claims (13)

  1. 被記録材に記録を行う記録ヘッドに対向して配置され、表面で被記録材を支持するプラテンと、基準面が前記プラテンの表面に対して所定の角度をなして設けられると共に、前記記録ヘッドの、前記被記録材の幅方向への往復移動をガイドするガイドレールとを有し、前記記録ヘッドと前記プラテンの表面との間に一定の間隔がとられるように構成された記録装置の組立方法であって、
    前記プラテンの両端部を、それぞれ、第1の支持体の基準面、及び第2の支持体の基準面に固定する工程と、
    前記各基準面に固定された前記プラテンの両端部のそれぞれを基準として前記所定の角度を調整する工程と、
    前記プラテンと前記ガイドレールとの相対位置関係が前記第1の支持体側と前記第2の支持体側とで同じくなるように、前記ガイドレールの位置を調整して前記ガイドレールを固定する工程とを有する、記録装置の組立方法。
  2. 前記所定の角度が90°であって、前記角度を調整する工程では、前記プラテンの表面を基準として前記角度を調整する角度調整ジグが用いられる、請求項1に記載の記録装置の組立方法。
  3. 前記プラテンが、前記両端部とは別の幾つかの固定部に固定されるように構成されており、
    前記ガイドレールが固定された後、固定された前記ガイドレールを基準として前記各固定部における前記プラテンの位置を調整しながら、前記プラテンを前記各固定部ごとに固定していく工程を更に有する、請求項1又は2に記載の記録装置の組立方法。
  4. 前記プラテンを固定部ごとに固定していく前記工程では、前記プラテンの、被記録材の搬送方向上流側及び下流側の2箇所において、前記ガイドレールに対する前記プラテンの相対位置が計測される、請求項3に記載の記録装置の組立方法。
  5. 前記プラテンを固定部ごとに固定していく前記工程は、前記プラテンに内蔵されたヒータを駆動しながら行われる、請求項3又は4に記載の記録装置の組立方法。
  6. 前記記録装置は、前記被記録材の幅方向に複数配置され被記録材を搬送する複数のグリッドローラを有しており、
    前記ガイドレールが固定された後、固定された前記ガイドレールを基準として前記複数のグリッドローラの少なくとも1つの位置を調整する工程を更に有する、請求項1から5のいずれか1項に記載の記録装置の組立方法。
  7. 前記各グリッドローラに対して所定の付勢力で押し当てられる従動ローラの支持ベースが、実質的に前記ガイドレールに取り付けられる構成において、
    プラテンを固定部ごとに固定していく前記工程は、前記グリッドローラに対して前記従動ローラが押し当てられ、それによる反力が前記ガイドレールに付与された状態で行われる、請求項6に記載の記録装置の組立方法。
  8. 被記録材に記録を行う記録ヘッドに対向して配置され、表面で被記録材を支持するプラテンと、基準面が前記プラテンの表面に対して所定の角度をなして設けられると共に、前記記録ヘッドの、前記被記録材の幅方向への往復移動をガイドするガイドレールとを有し、前記記録ヘッドと前記プラテンの表面との間に一定の間隔がとられるように構成された記録装置であって、
    前記プラテンの両端部が、それぞれ、第1の支持体の基準面、及び第2の支持体の基準面に固定されるようになっており、
    前記所定の角度が調整可能に構成され、かつ、前記プラテンと前記ガイドレールとの相対位置関係が、前記第1の支持体側と前記第2の支持体側とで同じくなるように、前記ガイドレールの位置が調整可能に構成されている記録装置。
  9. 前記プラテンは、前記両端部とは別の幾つかの固定部に固定されるように構成され、前記各固定部ごとに、前記プラテンの位置を調整するためのプラテン支持機構が複数配置されている、請求項8に記載の記録装置。
  10. 前記被記録材の幅方向に複数配置され被記録材を搬送する複数のグリッドローラを更に有し、前記複数のグリッドローラの少なくとも1つの位置が調整可能に構成されている、請求項8又は9に記載の記録装置。
  11. 被記録材に記録を行う記録ヘッドを着脱自在に保持するキャリッジを前記被記録材の幅方向に往復移動させるためのガイドレールを有する記録装置において、
    前記ガイドレールは、取付け面が形成された長尺なベース部材と、前記取付け面に位置決め固定され、前記キャリッジの2箇所に係合する長尺な2つの係合部材とを有し、前記2つの係合部材の相対位置が調整可能に構成されている記録装置。
  12. 前記ベース部材は板金部材かならなり、前記各係合部材はアルミ押出し材かならなる、請求項11に記載の記録装置。
  13. 取付け面が形成された長尺なベース部材と、前記取付け面に位置決め固定され、被ガイド部材の2箇所に係合する長尺な2つの係合部材とを有するガイドレールを、ジグを用いて製造する方法であって、
    前記ジグ側の係合部を、前記取付け面に形成されたベース部材側の係合部に係合させるようにして、前記ジクを前記取付け面に配置する工程と、
    前記ジクを挟み込むようにして、前記2つの係合部材を前記取付け面に配置する工程と、
    前記2つの係合部材のそれぞれを前記ジグに押し当てることで前記各係合部材の位置決めを行い、位置決めされた前記各係合部材を前記ベース部材に固定する工程と、を有するガイドレールの製造方法。
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