JP2007098199A - 医療廃棄物の処理装置、及び医療廃棄物の処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】医療廃棄物のように、感染性廃棄物に該当する可能性の高い廃棄物を、より確実に乾熱滅菌処理を行うことのできる医療廃棄物の処理装置、及び処理方法を提供する。
【解決手段】医療廃棄物が投入される投入部と、同投入部に投入された医療廃棄物を破砕する破砕部と、同破砕部で破砕された医療廃棄物を被処理物として収容し、乾熱処理するための処理部とを、上部から下部にかけて順に配置した。そして、被処理物である医療廃棄物を破砕するとともに、破砕した廃棄物の残留液を蒸発させ、その後、乾熱滅菌処理を行う。
【選択図】図1
【解決手段】医療廃棄物が投入される投入部と、同投入部に投入された医療廃棄物を破砕する破砕部と、同破砕部で破砕された医療廃棄物を被処理物として収容し、乾熱処理するための処理部とを、上部から下部にかけて順に配置した。そして、被処理物である医療廃棄物を破砕するとともに、破砕した廃棄物の残留液を蒸発させ、その後、乾熱滅菌処理を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、医療廃棄物の処理装置、及び医療廃棄物の処理方法に関する。
廃棄物の中には感染性廃棄物と規定されるものがある。この感染性廃棄物とは、医療関係機関等から医療行為や研究活動等に伴って排出した廃棄物のうち、人が感染し、又は感染するおそれのある病原体が含まれた廃棄物、若しくは付着している廃棄物又はこれらのおそれのある廃棄物を指す。そして、これら感染性廃棄物は、廃棄物処理法に基いて適正に処理されなければならないとされている。
病院などでは、加熱滅菌処理装置を独自に導入し、感染性廃棄物に該当する可能性の高い廃棄物であっても自前で処理できるようにしていることも多い。
かかる加熱滅菌処理装置として、例えば、軽金属・紙・ガラス・プラスチック・ゴム等の被滅菌粉砕材を投入するための開閉天蓋と滅菌済み後の前記被滅菌粉砕材を投下するための開閉底蓋とを有しかつ内面全面に前記被滅菌粉砕材の高温による溶解時の付着を防止する加工が施される加熱滅菌槽、およびこの加熱滅菌槽から投下される前記滅菌済み後の被滅菌粉砕材を粉砕する粉砕器を備え、前記加熱滅菌槽の上半部に設けた入口および出口を利用して槽内に熱風を循環させて槽内の温度を所定時間160℃〜200℃に保つようにしたものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特公平06−49050号公報
しかしながら、上記従来の加熱滅菌処理装置では、廃棄物はビニル袋などに包まれたままの状態であることが多く、通気性がないために、袋内部の廃棄物まで乾熱滅菌処理による熱風加熱が均一に行われ難くなり、滅菌処理が不十分のままとなるおそれがあった。なお、袋が熱によって溶解することも考えられるが、大型の廃棄物が混在していると、やはり熱風が廃棄物全体には均一に行きわたらないおそれがある。
また、廃棄物に水分が含まれる場合、所定の温度までの温度上昇が阻害されて、十分な滅菌処理がなされないおそれがあるといった問題もあった。そこで、有効な滅菌温度(160℃以上)を確保するために高温で熱風吹き出しを続けた場合、局所的に過熱されて発火するおそれがあった。
さらに、例えばアルコールなどが染みこんだ脱脂綿や包帯などのように燃えやすい廃棄物が含まれていると発火するおそれもあった。この場合、例えば加熱された不燃性ガスを用いることが考えられるが、これでは装置が大型化するとともに、コストも増大してしまう。
本発明は、上記課題を解決することのできる医療廃棄物の処理装置、及び医療廃棄物の処理方法を提供することを目的としている。
(1)請求項1記載の本発明では、医療廃棄物が投入される投入部と、同投入部に投入された医療廃棄物を破砕する破砕部と、同破砕部で破砕された医療廃棄物を被処理物として収容し、乾熱処理するための処理部とを、上部から下部にかけて順に配置した医療廃棄物処理装置とした。
(2)請求項2記載の本発明では、請求項1記載の医療廃棄物処理装置において、前記処理部に、破砕した前記廃棄物の残留液を蒸発させる蒸発用ヒータを配設したことを特徴とする。
(3)請求項3記載の本発明によれば、請求項1又は2に記載の医療廃棄物処理装置において、前記処理部に、筒状の廃棄物収容槽を設け、この廃棄物収容槽の開放底部に排出扉を開閉自在に取付けるとともに、この排出扉と前記廃棄物収容槽の開放底部との間に間隙を形成し、この間隙から熱風を廃棄物収容槽内に導入可能としたことを特徴とする。
(4)請求項4記載の本発明によれば、請求項3記載の医療廃棄物処理装置において、前記間隙内に熱風を導くための導風板を、前記廃棄物収容槽の下端部に設けたことを特徴とする。
(5)請求項5記載の本発明によれば、請求項3又は4に記載の医療廃棄物処理装置において、前記排出扉を、略船底状に形成して、前記廃棄物の残留液を貯留可能としたことを特徴とする。
(6)請求項6記載の本発明によれば、請求項3〜5のいずれか1項に記載の医療廃棄物処理装置において、前記廃棄物収容槽に加熱ヒータを配設し、前記排出扉に前記蒸発用ヒータを配設したことを特徴とする。
(7)請求項7記載の本発明によれば、請求項1〜6のいずれか1項に記載の医療廃棄物処理装置において、熱風及び冷風を切替自在に送風する送風機構と、この送風機構からの送風を前記処理部に流入させるとともに外気に排出する非循環式通風路と、を備えたことを特徴とする。
(8)請求項8記載の本発明によれば、請求項1〜7のいずれか1項に記載の医療廃棄物処理装置において、前記投入部は、医療廃棄物が投入されるホッパ本体と、同ホッパ本体内部と外部とを連絡するホッパ扉とを備え、前記ホッパ本体は、外壁と内壁との間に本体側エア流通間隙を形成して二重壁構造となすとともに、前記本体側エア流通間隙と連通する扉側エア流通間隙を前記ホッパ扉内に形成したことを特徴とする。
(9)請求項9記載の本発明では、請求項8記載の医療廃棄物処理装置において、前記本体側エア流通間隙に送風してホッパを冷却するためのホッパ専用送風機を備えることを特徴とする。
(10)請求項10記載の本発明によれば、請求項8又は9に記載の医療廃棄物処理装置において、前記ホッパ本体とホッパ扉とを加熱するホッパ加熱手段を配設したことを特徴とする。
(11)請求項11記載の本発明では、被処理物である医療廃棄物を破砕するとともに、破砕した廃棄物の残留液を蒸発させ、その後、乾熱滅菌処理を行う医療廃棄物の処理方法とした。
(12)請求項12記載の本発明では、医療廃棄物をホッパ内に投入する工程と、前記ホッパ内に投入された医療廃棄物を破砕機により破砕する工程と、破砕された医療廃棄物を廃棄物収容槽に収容するとともに、廃棄物の残留液を蒸発させる一次加熱工程と、前記残留液を蒸発させた後、乾熱滅菌処理を行う二次加熱工程と、滅菌処理済の医療廃棄物、前記廃棄物収容槽、及び前記ホッパを冷却する冷却工程と、を有する医療廃棄の処理方法とした。
(13)請求項13記載の本発明では、請求項11又は12に記載の医療廃棄物の処理方法において、前記乾熱滅菌処理は、前記医療廃棄物に対して熱風を送風し、その後外気に放出する非循環式の熱風送風による直接加熱と、前記廃棄物収容槽に設けたヒータによる伝熱加熱とにより行うことを特徴とする。
本発明によれば、医療廃棄物を破砕後に加熱するので、廃棄物内に液体残留がなく、滅菌処理加熱時に水蒸気などの発生がないことから処理部内を適正温度に維持することが可能となって、滅菌処理の信頼性を向上させることができる。また、滅菌処理後においても廃棄物中に液体残留がないので臭気や液漏れの問題も生じない。
本発明に係る医療廃棄物処理装置は、医療廃棄物が投入される投入部と、同投入部に投入された医療廃棄物を破砕する破砕部と、同破砕部で破砕された医療廃棄物を被処理物として収容し、乾熱処理するための処理部とを、上部から下部にかけて順に配置したものとしている。
すなわち、本医療廃棄物処理装置は、床面などに設置する基枠上部に投入部を設け、その直下に破砕部を設け、さらにその直下に処理部を設けた構成としており、前記投入部に医療廃棄物を投入して破砕部で破砕し、破砕した状態で処理部において乾熱処理を行うのである。そして、前記乾熱処理においては、加熱による滅菌処理の実効性を損なうことがないように、先ず、残留液を蒸発させるようにしている。
このように、本実施形態によれば、被処理物である医療廃棄物を破砕するとともに、破砕した廃棄物の残留液を蒸発させ、その後、乾熱滅菌処理を行う医療廃棄物の処理方法としている。
より具体的に述べると、投入部を構成するホッパ内に医療廃棄物を投入する工程と、前記ホッパ内に投入された医療廃棄物を破砕機により破砕する工程と、破砕された医療廃棄物を廃棄物収容槽に収容するとともに、廃棄物の残留液を蒸発させる一次加熱工程と、前記残留液を蒸発させた後、乾熱滅菌処理を行う二次加熱工程と、滅菌処理済の医療廃棄物、前記廃棄物収容槽、及び前記ホッパを冷却する冷却工程とを有する処理方法である。
前記破砕機は、平行に設置した2本の軸体それぞれに破砕刃を放射状に設けた一般的な構造のものでよい。
前記一次加熱工程と二次加熱工程とは実質的に連続しており、破砕された前記医療廃棄物に対して熱風を送風し、その後外気に放出する非循環式の熱風送風と、前記廃棄物収容槽に設けたヒータによる直接加熱とにより行うことができ、工程前段において残留液が蒸発され、その後は所定の滅菌温度(例えば180℃)を保持しながら所定時間(例えば30分)の加熱処理が継続されて確実な滅菌処理がなされるのである。
乾熱滅菌処理を効果的に行えるように、前記一次加熱工程により残留液を蒸発させるのであるが、そのために、医療廃棄物処理装置における前記処理部に、破砕した前記廃棄物の残留液を蒸発させる蒸発用ヒータを配設することが好ましい。
医療廃棄物処理装置の処理部の構成としては、処理部に筒状の廃棄物収容槽を設け、この廃棄物収容槽の開放底部に排出扉を開閉自在に取付けるとともに、この排出扉と前記廃棄物収容槽の開放底部との間に間隙を形成し、この間隙から熱風を廃棄物収容槽内に導入可能とするとよい。そして、前記排出扉に前記蒸発用ヒータとして箔ヒータを設けておくのである。
このとき、前記排出扉を、略船底状に形成して、前記廃棄物の残留液を貯留可能としておくとよい。
かかる構成とすることにより、排出扉に残留液を溜めやすく、溜まった残留液を効果的に蒸発させることができるので、その後の乾熱滅菌処理の実効性を高めることができる。
また、前記間隙内に熱風を導くための導風板を、前記廃棄物収容槽の下端部に設けることができる。
すなわち、熱風を廃棄物収容槽の下部から導入するように構成し、前記間隙から廃棄物収容槽内を通過させて破砕された医療廃棄物の砕片間を通過していくように熱風を上昇させて医療廃棄物を均一に加熱させるのである。
ところで、熱風による加熱のみならず、前記廃棄物収容槽の壁面に加熱ヒータを配設して、加熱ヒータによる伝熱輻射と、熱風による直接加熱によって、廃棄物を効率的に加熱することができる。なお、前記排出扉に配設した蒸発用ヒータについても、残留液の蒸発のみならずその後の乾熱滅菌処理のための昇温に寄与することは当然である。
また、熱風を送風するための送風機構としては、滅菌処理後に装置を冷却するための冷風も送風可能としておくとよい。すなわち、熱風及び冷風を切替自在に送風する送風機構と、この送風機構からの送風を前記処理部に流入させるとともに外気に排出する非循環式通風路とを備えた構成とするのである。
非循環式とすることによって、装置に送られた熱風は循環することなく装置外へと排気されるのである。したがって、装置からの臭気漏れや滅菌処理のための加熱工程中において廃棄物が発火することを防止できる。
また、上述してきた医療廃棄物処理装置において、前記投入部は、医療廃棄物が投入されるホッパ本体と、同ホッパ本体内部と外部とを連絡するホッパ扉とを備え、前記ホッパ本体は、外壁と内壁との間に本体側エア流通間隙を形成して二重壁構造となすとともに、前記本体側エア流通間隙と連通する扉側エア流通間隙を前記ホッパ扉内に形成することができる。
そして、前記本体側エア流通間隙に送風してホッパを冷却するためのホッパ専用送風機を備える構成とするのである。なお、このホッパ専用送風機については前記非循環式通風路の排気部付近に連通連結しておくとよい。
すなわち、ホッパ専用送風機から冷風を本体側エア流通間隙に送ると、この冷風は扉側エア流通間隙をも通ってホッパすなわち投入部を冷却し、そのまま装置外へ排気されるのである。つまり、投入部に送られる冷風は、ホッパ内の雰囲気と接することがないので、臭気成分などを含有することなく排気される。したがって、冷却後はホッパ本体から直接大気へ開放しても構わない。
また、ホッパを冷却する冷風の排気通路を、たとえば乾熱滅菌処理用の熱風を送風するための非循環式通風路に連通させることもできるが、この場合、少なくとも非循環式通風路の中途に設けられる脱臭部の下流側に合流させるようにするとよい。かかる構成とすることにより、前記脱臭部において加熱負荷を増大させるおそれがなくなる。このように、本実施形態によれば、投入部を冷却するための冷風は、冷却後も臭気成分を含まないので脱臭処理は無用となる。したがって、脱臭部における脱臭能力については、前記処理部に作用する熱風や冷風に対応できる能力が備えられてさえいればよい。
ところで、前記ホッパ本体とホッパ扉とには、ホッパ加熱手段としてホッパ加熱ヒータを配設することができる。
すなわち、ホッパ内には、投入された医療廃棄物から残液が飛散して壁面などの付着するおそれがあるので、このホッパについても前記ホッパ扉を含め、滅菌可能な温度まで加熱処理するのである。
このように、本実施形態に係る医療廃棄物処理装置では、効率的でかつ十分な滅菌処理が可能となっている。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながらより具体的に説明する。図1は本実施形態に係る医療廃棄物処理装置の模式的説明図、図2は同医療廃棄物処理装置の正面視による説明図、図3は同医療廃棄物処理装置の平面視による説明図、図4は図3のI−I矢視図、図5は図3のII−II矢視図、図6は処理部の説明図、図7及び図8は投入部の説明図である。
図1に示すように、本実施形態に係る医療廃棄物処理装置(以下「処理装置」とする)Aは、医療廃棄物が投入される投入部1と、同投入部1に投入された医療廃棄物を破砕する破砕部2と、同破砕部2で破砕された医療廃棄物を被処理物として収容し、乾熱処理するための処理部3とが上部から下部にかけて順に配置された装置本体10と、この装置本体10に乾熱処理用の熱風や冷却用の冷風を送風する非循環式通風路5とを備えている。
非循環式通風路5は、前記処理部3と連通し、脱臭部6を介して終端を大気に開放した第1通風路51と、前記投入部1に連通して終端を大気に開放した第2通風路52とからなり、第1通風路51の始端には溶融用送風機53を、第2通風路52の始端にはホッパ冷却用のホッパ専用送風機54とを設けて送風機構を構成している。また、第1通風路51の前記溶融用送風機53の下流側には溶融ヒータ55を設け、この溶融ヒータ55を作動させることにより、所定の滅菌温度とした熱風を処理部3に送風することができる。
非循環式通風路5の中途に設けられた脱臭部6は、図示するように、脱臭送風機61と脱臭ヒータ62と白金触媒63とを直列配置した構成としており、第1通風路51により処理部3に導入された熱風或いは冷風は、脱臭送風機61により吸引されて処理部3の排気口3aを通過して排熱回収コイル50を通過して予備加熱される。その後、脱臭ヒータ62により触媒反応温度(例えば250℃)まで加熱され、白金触媒63の酸化作用により臭気成分を分解除去し、分解除去された熱風或いは冷風は前記排熱回収コイル50に還流して熱交換された後に外気に放出される。
なお、非循環式通風路5のうち、特に第1通風路51の処理部3よりも下流側においては耐腐食性のある材料を使用している。すなわち、処理槽32より排出されるガスには、医療廃棄物の樹脂類や残留液の加熱により発生する腐食性を有する成分が含まれる場合があることから、通風路形成部材や配管材料などを含む前記脱臭部6の構成部材などについては、耐腐食性のある材料を使用するものである。特に、本実施形態では、脱臭ヒータ62はインコロイ(耐熱性、耐酸化性ニッケル基高合金)材を用いている。
図1及び図2に示すように、装置本体10は、前述したように投入部1、破砕部2及び処理部3を備えており、この処理部3は、乾熱滅菌処理した処理物を受ける排出ボックス7を収容するとともに、前記第1通風路51と連通した処理室31と、この処理室31に上端部分を前記破砕部2に臨ませて収容配設されて破砕された医療廃棄物を収容する処理槽32とを備えている。図2中、39は処理室扉であり、この処理室扉39を開けて前記排出ボックス7の出し入れを行うことができる。なお、処理室扉39は電磁ロックが備えられており、後述する冷却処理終了後の安全な状態でのみロック解除されるようになっている。また、排出ボックス7は、例えばパンチングメタルなどで形成して、後述する冷却処理時に、排出ボックス7内の滅菌処理済医療廃棄物が効果的に冷却されるようにしている。
また、処理槽32の下端には、破砕された医療廃棄物を受けるとともに、この医療廃棄物の残留液を貯留できるように逆山形形状に形成した船底形の排出扉33を開閉自在に取付けている。
そして、処理槽32及び排出扉33に箔ヒータ35a,35bを配設して、前記第1通風路51を介して送られる熱風と協働して、処理部3全体を160℃以上に加熱するようにしている。このとき、特に前記箔ヒータ35bが蒸発用ヒータとして機能することになり、貯留した残留液が先ず蒸発する。そしてその後に、前記熱風及び箔ヒータ35a,35bによって、実質的な乾熱滅菌処理が実行できる温度まで昇温されることになる。
また、前記処理槽32及び排出扉33の内面には、離型性や耐薬品性を有するフッ素樹脂をコーティングして、乾熱滅菌処理後に半溶融化した医療廃棄物の剥離落下を促進できるようにしている。
したがって、乾熱滅菌処理後に排出扉33を開放すれば、処理済医療廃棄物を下方に配設された前記排出ボックス7に向けて容易に落下させることができる。図中、34は排出扉33の枢支軸であり、後述する開閉用ギヤモータ38に連結している。
装置本体10の最上部に配置された投入部1は、医療廃棄物が投入される上面開口のホッパ本体11と、同ホッパ本体11の開口上面に開閉自在に取付けたホッパ扉12とを備えており、このホッパ扉12によりホッパ本体11の内部と外部とを連絡している。作業者は、図3及び図5に示すように、ケーシング4に付設した階段8を上ってホッパ扉12を開けてホッパ本体11内に医療廃棄物を投入することができる。
また、ホッパ本体11とホッパ扉12とには、やはり滅菌温度(160℃以上)の加熱能力を有するホッパ加熱手段としての箔ヒータ19a,19bを配設している。
すなわち、ホッパ本体11内には、投入された医療廃棄物から残液が飛散して周囲に付着するおそれがあるので、このホッパ本体11やホッパ扉12ついても滅菌可能な温度まで加熱処理するようにしている。なお、図3及び図4において、12aは開閉レバー、12bは覗き窓である。
破砕部2は、平設した2本の回転軸21,22に破砕刃をそれぞれ多数突設した周知の2軸構造からなる破砕機を配設したものであり、前記ホッパ本体11に投入された医療廃棄物を細かく破砕して前記処理槽32へ順次送出するようにしている。
かかる構成により、本処理装置Aでは、投入部1に医療廃棄物を投入して破砕部2で破砕し、破砕した状態で処理部3において乾熱滅菌処理を行うことができる。また同時に、医療廃棄物の残液が付着しているおそれのある投入部1についても確実に乾熱滅菌処理することが可能である。
しかも、処理部3における乾熱滅菌処理においては、乾熱滅菌処理の実効性を損なうことがないように、先ず、医療廃棄物の残留液を蒸発させるようにしている。なお、乾熱滅菌処理後は、次の処理の備え、装置本体10を冷却するようにしている。この冷却処理では、前記第1通風路51の溶融ヒータ55をオフにして、この第1通風路51により処理部3を、また前記第2通風路52により投入部1を冷却するようにしている。
また、乾熱滅菌処理を効果的に行えるように、前述したように、先ず残留液を蒸発させてその後実質的な滅菌処理を行うようにしたことに本実施形態の特徴があるが、そのために、図6に示すように、前記排出扉33と前記処理槽32の開放底部との間に間隙36を形成し、この間隙36から熱風を処理槽32内に導入させるようにしている。しかも、前記間隙36内に熱風を導くために、前記処理槽32の下端部に導風板37を設けている。
すなわち、本実施形態では、第1通風路51より熱風を処理室31に導入して、処理槽32の下部に取付けた排出扉33に熱風を当て、熱風による加熱と排出扉33に設けた箔ヒータ35bによる加熱によって先ず残留液を蒸発させる。
また、排出扉33の傾斜した下面に沿って熱風は上昇し、図示するように、熱風が処理槽32の側壁下端に形成された前記間隙36から処理槽32内に導入され、この熱風が破砕された医療廃棄物の砕片間を通過して上昇する。このときの熱風による直接加熱と箔ヒータ35a,35bによる伝熱加熱とにより、医療廃棄物を均一に所望する温度まで加熱させるのである。
なお、本実施形態に係る処理装置Aは、その他の構成として、図1に示すように、消化装置9を備えている。この消化装置9は、処理槽32内で発火した際に炭酸ガスを噴出して消化するものである。
医療廃棄物中に含まれると考えられる樹脂や消毒用エタノールの発火点は300℃以上であるが、例えば200℃以下の温度で発火するような物質が誤って混ざってしまった場合などに有用である。
ところで、上述してきた本実施形態に係る処理装置Aは、前記装置本体10に連通連結し、前記脱臭部6を中途に備えた前記非循環式通風路5を含め、周壁を有するケーシング4内に収容配設されて構成されており、このケーシング4の周壁に設けた図示しないコントロールパネルを操作することによって、処理装置Aの動作が制御されるようになっている。
ここで、図2〜図5を参照しながら本処理装置Aの実際のレイアウトについてさらに詳述する。
処理装置Aのケーシング4は、図3において、右半部に位置する第1ケーシング41と左半部に位置する第2ケーシング42とを連結して一体構成しており、第1ケーシング41の一側(図3において上側)には、階段8を配設するための階段配設空間43が形成され、この階段配設空間43に隣接するように、装置本体10を収納する本体収納室44が階段8に向かって左側(図3においては下側)に設けられている。
第2ケーシング42は、図3及び図4に示すように、装置本体10に設けた破砕機のギヤモータ24、ホッパ専用送風機54、及び処理部3の排出扉33の開閉用ギヤモータ38を配設した駆動源収納室45と、前記脱臭部6を含む非循環式通風路5の主構成ダクトを配設した脱臭室46とが設けられている。
図中、4aはケーシング4の下面に設けた移動用キャスター、4bは設置用座具、56は第1通風路51の一部を実質的に構成するダクト、57は同じく第1通風路51の一部を実質的に構成するダクトであり、処理槽32の排気口3aから伸延して排熱回収コイル50に連通連結している。また、58aは第2通風路52を構成する給気ダクト、58bは同じく排気ダクト、59は非循環式通風路5のケーシング4における最終排気口である。
ところで、本実施形態に係る処理装置Aは、投入部1の構造についても特徴がある。すなわち、図7及び図8に示すように、前記ホッパ本体11は、外壁11aと内壁11bとの間に本体側エア流通間隙13を形成して二重壁構造とする一方、前記ホッパ扉12内には、前記本体側エア流通間隙13と連通する扉側エア流通間隙14を形成している。
また、図7に示すように、ホッパ本体11の矩形形状とした開口上面には、互いに対向する縁部上面に本体側エア流通間隙13と連通する複数の連通用長孔16が形成され、ホッパ扉12の内側面には、扉側エア流通間隙14と連通するとともに、前記ホッパ本体11側の連通用長孔16に対応させた連通孔17が複数形成されている。18はパッキン材であり、ホッパ扉12を閉じて連通用長孔16と連通孔17とが重合したときに(図8参照)、エア漏れなどが生じないようにホッパ扉12の裏面に枠状に取付けられている。なお、このパッキン材18は、連通孔17が設けられた部分には、これら連通孔17を挟むように取付けられている。
そして、ホッパ本体11の外壁11aには、第2通風路52を構成する給気ダクト58aとの連結口58c及び排気ダクト58bとの連結口58dが設けられ、図8に示すように、ホッパ扉12を閉じた場合に、投入部1を冷却するためにホッパ専用送風機54から送風すると、冷風はホッパ専用送風機54→給気ダクト58a→連結口58c→本体側エア流通間隙13→連結口58d→排気ダクト58bと流れ、その後、図1に示すように非循環式通風路5に合流して大気に放出される。また、前記本体側エア流通間隙13に流れ込んだ冷風の一部は、本体側エア流通間隙13→連通用長孔16→連通孔17→扉側エア流通間隙14→連通孔17→連通用長孔16→本体側エア流通間隙13→連結口58d→排気ダクト58bというように、冷風がホッパ扉12内を縦断して流れる。
このように、ホッパ専用送風機54から冷風を本体側エア流通間隙13に送ると、この冷風は扉側エア流通間隙14をも通ってホッパ本体11及びホッパ扉12すなわち投入部1を冷却し、そのまま装置外へ排気される。つまり、投入部1に送られる冷風は、ホッパ本体11内の雰囲気と接することがないので、臭気成分などを含有することなく排気される。
そして、本実施形態のように、第2通風路52の排気ダクト58bを非循環式通風路5の第1通風路51における脱臭部6の少なくとも下手側に連通させることによって、脱臭部6の負荷を増大させることもなくなる。すなわち、投入部1を冷却するための冷風は臭気成分を含まないので脱臭処理は無用となることから、脱臭部6における脱臭能力については、前記処理部に作用する熱風や冷風に対応できる能力が備えられてさえいればよい。
なお、本実施形態では、ホッパ専用送風機54からの送風は非循環式通風路5の排気部付近、すなわち排気ダクト58bに合流させるようにしたが、ホッパ本体11の連結口58dに専用ダクトを連結して第2通風路52を独立した非循環式通風路とすることもできる。すなわち、前述したように、ホッパ専用送風機54からの送風は臭気成分を含まないので、直接大気に開放することもできるのである。
このように、第2通風路52の配管については比較的に自由度が高いので、どのように配管するかについては、ケーシング4の大きさやその他機器類との位置関係で適宜設計変更可能である。
本実施形態に係る処理装置Aは、上述してきた構成となっており、かかる処理装置Aでは、投入部1を構成するホッパ本体11内に医療廃棄物を投入する工程(投入工程)と、前記ホッパ本体11内に投入された医療廃棄物を破砕部2の破砕機により破砕する工程(破砕工程)と、破砕された医療廃棄物を廃棄物収容槽である処理槽32に収容するとともに、廃棄物の残留液を蒸発させる一次加熱工程と、前記残留液を蒸発させた後、乾熱滅菌処理を行う二次加熱工程と、滅菌処理済の医療廃棄物を排出ボックス7に落下排出させる排出工程と、滅菌処理済みの医療廃棄物、処理槽32、ホッパ本体11及びホッパ扉12を冷却する冷却工程と、を有する医療廃棄物の処理方法が実現できる。
ところで、前記一次加熱工程と二次加熱工程とは実質的に連続しており、破砕された前記医療廃棄物に対して熱風を送風し、その後外気に放出する非循環式の熱風送風と、前記処理槽32に設けた箔ヒータ35a、35bによる直接加熱とにより加熱工程は進行する。そして、この加熱工程の前段である一次加熱工程において、主として箔ヒータ35bの作用により残留液が蒸発され、その後の溶融ヒータ55及び箔ヒータ35a,35bによる二次加熱工程において、所定の滅菌温度(例えば180℃)を保持しながら所定時間(例えば30分)の加熱処理を継続して確実な滅菌処理を実現するのである。
なお、冷却工程後に、前記排出ボックス7を処理室31から取り出して処理済の医療廃棄物を処分することになる。
ここで、本処理装置Aにより、実際に医療廃棄物を乾熱滅菌処理する場合について、上述した工程に基いて詳述する。
(投入工程)
作業者は、階段を上り、装置本体10のホッパ扉12を開けて医療用廃棄物をホッパ本体11内に投入する。なお、ホッパ扉12は、図示しない電磁ロックが設けられており、安全な状態においてのみロック解除される。たとえば破砕機が駆動しているような場合や乾熱滅菌処理中などでは電磁ロックが作用して開けることができない。
作業者は、階段を上り、装置本体10のホッパ扉12を開けて医療用廃棄物をホッパ本体11内に投入する。なお、ホッパ扉12は、図示しない電磁ロックが設けられており、安全な状態においてのみロック解除される。たとえば破砕機が駆動しているような場合や乾熱滅菌処理中などでは電磁ロックが作用して開けることができない。
(破砕工程)
医療廃棄物をホッパ本体11内に投入してホッパ扉12を閉じた後、図示しないコントロールパネルを操作して実質的な乾熱滅菌処理を開始することができる。先ず、破砕機が駆動して、ホッパ本体11内に投入された樹脂製品やゴム製品あるいは布製品などを含む様々な医療廃棄物が破砕され、処理槽32へ次々と収容されていく。このとき、医療廃棄物が袋詰めされていても、袋ごと細かく破砕される。破砕終了は、破砕機のギヤモータ24の電流値にて自動検出するようにしている。
医療廃棄物をホッパ本体11内に投入してホッパ扉12を閉じた後、図示しないコントロールパネルを操作して実質的な乾熱滅菌処理を開始することができる。先ず、破砕機が駆動して、ホッパ本体11内に投入された樹脂製品やゴム製品あるいは布製品などを含む様々な医療廃棄物が破砕され、処理槽32へ次々と収容されていく。このとき、医療廃棄物が袋詰めされていても、袋ごと細かく破砕される。破砕終了は、破砕機のギヤモータ24の電流値にて自動検出するようにしている。
(一次加熱工程)
ホッパ本体11、ホッパ扉12、処理槽32及び排出扉33の外表面に貼着した箔ヒータ35a,35b,19a、19bによって滅菌温度(160℃以上)まで加熱する。このようにして、ホッパ本体11やホッパ扉12に付着した医療廃棄物からの残液が伝熱輻射により滅菌処理するとともに、処理部3の排出扉33内に貯留された医療廃棄物からの残留液を蒸発させる。
ホッパ本体11、ホッパ扉12、処理槽32及び排出扉33の外表面に貼着した箔ヒータ35a,35b,19a、19bによって滅菌温度(160℃以上)まで加熱する。このようにして、ホッパ本体11やホッパ扉12に付着した医療廃棄物からの残液が伝熱輻射により滅菌処理するとともに、処理部3の排出扉33内に貯留された医療廃棄物からの残留液を蒸発させる。
(二次加熱工程)
次いで、溶融用送風機53より導入した外気を溶融ヒータ55によって滅菌温度まで加熱して処理室31に送風する。処理室31に導入された熱風は、排出扉33と処理槽32の開放底部との間に形成した間隙36から処理槽32内に進入し、医療廃棄物間を通って排出されるので、医療廃棄物は均一に加熱される。特に、処理部3内は、前記一次加熱工程により蒸気が含まれない雰囲気となるので、所望する温度まで短時間で昇温させることができるので、有効な乾熱滅菌処理が実現できる。
次いで、溶融用送風機53より導入した外気を溶融ヒータ55によって滅菌温度まで加熱して処理室31に送風する。処理室31に導入された熱風は、排出扉33と処理槽32の開放底部との間に形成した間隙36から処理槽32内に進入し、医療廃棄物間を通って排出されるので、医療廃棄物は均一に加熱される。特に、処理部3内は、前記一次加熱工程により蒸気が含まれない雰囲気となるので、所望する温度まで短時間で昇温させることができるので、有効な乾熱滅菌処理が実現できる。
また、この工程では、処理部3の排気口3aから排出されたガスは、排熱回収コイル50で予備過熱され、脱臭ヒータ62により触媒反応温度(250℃以上)まで加熱され、白金触媒63の酸化作用により臭気成分が分解される。そして、脱臭処理されたガスと、前記排気口3aから排出されたガスとが排熱回収コイル50で顕熱交換して熱回収を行うようにしている(図1参照)。
なお、ここでは一次加熱工程と二次加熱工程とに分けて説明したが、実質的には両者間に特に境目はなく、連続した加熱工程として捉えてもよい。要は、所定の滅菌温度に到達させる際に、先ず、残留液などの水分を蒸発させることを先行させて行えることができればよい。
(排出工程)
乾熱滅菌処理終了後は、排出扉33を回動させて開け、熱により半溶融状態となった医療廃棄物を排出ボックス7へ向けて排出落下させる。このとき、処理槽32及び排出扉33の内面をフッ素樹脂加工していることから、半溶融状態の医療廃棄物でも容易に落下させることができる。
乾熱滅菌処理終了後は、排出扉33を回動させて開け、熱により半溶融状態となった医療廃棄物を排出ボックス7へ向けて排出落下させる。このとき、処理槽32及び排出扉33の内面をフッ素樹脂加工していることから、半溶融状態の医療廃棄物でも容易に落下させることができる。
(冷却工程)
次いで、ホッパ専用送風機54を駆動して外気をホッパ本体11及びホッパ扉12に導入するとともに、溶融用送風機53より導入した外気を処理室31に送風する。
次いで、ホッパ専用送風機54を駆動して外気をホッパ本体11及びホッパ扉12に導入するとともに、溶融用送風機53より導入した外気を処理室31に送風する。
このとき、前述したように、ホッパ本体11内部に直接外気を導入しないので、臭気性ガスの混入はない。また、処理室31内に導入された外気(冷風)は、パンチングメタルなど、多孔性の側壁を有する排出ボックス7内にも進入して、収容された処理済医療廃棄物を効果的に冷却することが可能である(図1参照)。
(取出工程)
次いで、処理室扉39を開けて排出ボックス7を取り出し、内収容物である滅菌処理済みの医療廃棄物を、一般の産業廃棄物同様に処分することができる。
次いで、処理室扉39を開けて排出ボックス7を取り出し、内収容物である滅菌処理済みの医療廃棄物を、一般の産業廃棄物同様に処分することができる。
以上説明してきたように、本実施形態によれば、医療廃棄物を破砕した後に加熱するので廃棄物内に液体残留が生じにくく、残留液は排出扉33内に貯留され、しかもこれを先ず蒸発させて乾熱滅菌処理するので、処理槽32内を適正な温度に維持することが可能となり、滅菌処理の信頼性が著しく高まる。また、医療廃棄物中に残留液がなくなることによって、滅菌処理中や処理後に臭気漏れ液漏れといった不具合もない。
さらに、滅菌温度下で発生する合成樹脂の溶融ガスについても水蒸気との混在がないことから、脱臭部6における白金触媒63が有効に作用して脱臭性能も極めて安定する。
また、非循環式通風路5を採用したことによって、臭気漏れや滅菌処理中に廃棄物が発火するおそれを可及的に低減できる。
なお、上述してきた実施形態では、投入部1を滅菌するためのホッパ加熱手段として、ホッパ本体11及びホッパ扉12に箔ヒータ19a,19bを配設したが、ホッパ専用送風機54とホッパ本体11との間に、別途、投入部用ヒータを配設して、熱風による加熱で滅菌するようにしてもよい。このような熱風方式を採用すると、箔ヒータ19a,19bを用いるよりもコスト的に有利になると考えられる。
また、本実施形態では、非循環式通風路5に、加圧側となる溶融用送風機53と脱臭送風機61とを配設した構成とし、処理部3の乾熱滅菌処理及び脱臭部6の脱臭処理の制御性を良好になすとともに、溶融ヒータ55及び脱臭ヒータ62の保護を図り、かつ処理部3において必要に応じて急冷処理も可能としているが、処理すべき医療廃棄物の量に見合う最適な出力制御を行うことで、送風機を統合してコスト低減を図ることもできる。例えば、加圧側となる溶融用送風機53を廃止して、本実施形態の脱臭送風機61のみで処理部3に熱風あるいは冷風を供給することも可能である。
A 処理装置(医療廃棄物処理装置)
1 投入部
2 破砕部
3 処理部
5 非循環式通風路
6 脱臭部
11 ホッパ本体
12 ホッパ扉
19a、19b 箔ヒータ(ホッパ加熱手段)
31 処理室
32 処理槽(廃棄物収容槽)
33 排出扉
35a 箔ヒータ(加熱ヒータ)
35b 箔ヒータ(蒸発用ヒータ)
37 導風板
1 投入部
2 破砕部
3 処理部
5 非循環式通風路
6 脱臭部
11 ホッパ本体
12 ホッパ扉
19a、19b 箔ヒータ(ホッパ加熱手段)
31 処理室
32 処理槽(廃棄物収容槽)
33 排出扉
35a 箔ヒータ(加熱ヒータ)
35b 箔ヒータ(蒸発用ヒータ)
37 導風板
Claims (13)
- 医療廃棄物が投入される投入部と、
同投入部に投入された医療廃棄物を破砕する破砕部と、
同破砕部で破砕された医療廃棄物を被処理物として収容し、乾熱処理するための処理部とを、上部から下部にかけて順に配置したことを特徴とする医療廃棄物処理装置。 - 前記処理部に、破砕した前記廃棄物の残留液を蒸発させる蒸発用ヒータを配設したことを特徴とする請求項1記載の医療廃棄物処理装置。
- 前記処理部に、筒状の廃棄物収容槽を設け、この廃棄物収容槽の開放底部に排出扉を開閉自在に取付けるとともに、この排出扉と前記廃棄物収容槽の開放底部との間に間隙を形成し、この間隙から熱風を廃棄物収容槽内に導入可能としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の医療廃棄物処理装置。
- 前記間隙内に熱風を導くための導風板を、前記廃棄物収容槽の下端部に設けたことを特徴とする請求項3記載の医療廃棄物処理装置。
- 前記排出扉を、略船底状に形成して、前記廃棄物の残留液を貯留可能としたことを特徴とする請求項3又は4に記載の医療廃棄物処理装置。
- 前記廃棄物収容槽に加熱ヒータを配設し、前記排出扉に前記蒸発用ヒータを配設したことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の医療廃棄物処理装置。
- 熱風及び冷風を切替自在に送風する送風機構と、
この送風機構からの送風を前記処理部に流入させるとともに外気に排出する非循環式通風路と、
を備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の医療廃棄物処理装置。 - 前記投入部は、医療廃棄物が投入されるホッパ本体と、同ホッパ本体内部と外部とを連絡するホッパ扉とを備え、前記ホッパ本体は、外壁と内壁との間に本体側エア流通間隙を形成して二重壁構造となすとともに、前記本体側エア流通間隙と連通する扉側エア流通間隙を前記ホッパ扉内に形成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の医療廃棄物処理装置。
- 前記本体側エア流通間隙に送風してホッパを冷却するためのホッパ専用送風機を備えることを特徴とする請求項8記載の医療廃棄物処理装置。
- 前記ホッパ本体とホッパ扉とを加熱するホッパ加熱手段を配設したことを特徴とする請求項8又は9に記載の医療廃棄物処理装置。
- 被処理物である医療廃棄物を破砕するとともに、破砕した廃棄物の残留液を蒸発させ、その後、乾熱滅菌処理を行うことを特徴とする医療廃棄物の処理方法。
- 医療廃棄物をホッパ内に投入する工程と、
前記ホッパ内に投入された医療廃棄物を破砕機により破砕する工程と、
破砕された医療廃棄物を廃棄物収容槽に収容するとともに、廃棄物の残留液を蒸発させる一次加熱工程と、
前記残留液を蒸発させた後、乾熱滅菌処理を行う二次加熱工程と、
滅菌処理済の医療廃棄物、前記廃棄物収容槽、及び前記ホッパを冷却する冷却工程と、
を有することを特徴とする医療廃棄の処理方法。 - 前記乾熱滅菌処理は、前記医療廃棄物に対して熱風を送風し、その後外気に放出する非循環式の熱風送風による直接加熱と、前記廃棄物収容槽に設けたヒータによる伝熱加熱とにより行うことを特徴とする請求項11又は12に記載の医療廃棄物の処理方法。
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JP2005287718A JP2007098199A (ja) | 2005-09-30 | 2005-09-30 | 医療廃棄物の処理装置、及び医療廃棄物の処理方法 |
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JP (1) | JP2007098199A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101198618B1 (ko) * | 2009-04-01 | 2012-11-07 | 주식회사 앤케어 | 병원성 폐기물 처리함 |
CN112826954A (zh) * | 2021-01-12 | 2021-05-25 | 南京贝克勒尔智能科技有限公司 | 一种固态医疗废弃物的灭菌设备 |
CN113245352A (zh) * | 2021-05-27 | 2021-08-13 | 重庆智得热工工业有限公司 | 医疗废物处理移动方舱及医疗废物处理方法 |
-
2005
- 2005-09-30 JP JP2005287718A patent/JP2007098199A/ja not_active Withdrawn
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