JP2007096395A - 無線通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低消費電力を保ちながら、反射波伝送路の通信距離を伸ばす。
【解決手段】 反射器側に複数の反射体を用意し、反射波読取器からの無変調搬送波に対し、各々の反射体からの反射波の合成波として反射波信号を送出する。合成波は個々の反射体からの反射波よりも送信電力が大きくなるので、通信距離の延長、エリア(範囲)の拡大、端末と反射波読取器の向き合わせの角度の広角化を図ることができる。同一エリアでは伝送品質が向上され、ファイル転送などの時間が短縮し、反射波読取器に対する反射器の位置合わせが容易になるなど、ユーザの使い勝手を大幅に向上させることができる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、反射波読取器側から送られてくる無変調搬送波に対して送信データを重畳させた変調反射波を返す反射波伝送型の無線通信装置に係り、特に、通信距離の拡張、通信範囲の拡大、又は伝送品質の向上を実現する反射波伝送型の無線通信装置に関する。
局所でのみ適用可能な無線通信手段の一例として、RFIDシステムが広く知られている。タグとリーダライタの間の通信方法には、電磁結合方式、電磁誘導方式、電波通信方式などが挙げられる。
このうち電波通信方のRFIDシステムは、変調処理を施した反射波によりデータを送信する反射器と、反射器からの反射波からデータを読み取る反射波読取器で構成され、「バックスキャッタ方式」とも呼ばれる反射波伝送を行なう。すなわち、反射器側からデータ伝送するときには、反射波読取器が無変調搬送波を送信し、反射器は、例えばアンテナの終端のオン/オフなどの負荷インピーダンス操作を用い、無変調搬送波に対し伝送データに応じた変調処理を施すことで、データを送出する。そして、反射波読取器側では、この反射波を受信し復調・復号処理して伝送データを取得することができる。反射器は、例えば、入射する連続波の電波を反射させるアンテナと、送信データの発生回路と、送信データに対応させてアンテナのインピーダンスを変化させるインピーダンス変化回路で構成される(例えば、特許文献1を参照のこと)。
RFIDは、本来は識別情報や読み書き可能な記憶領域を含んだデバイスとして開発された。すなわち、無線タグは特定周波数の電波を受信したことに応答して識別情報や記憶されている情報に相当する電波を発信する動作特性を持ち、タグ読み取り装置は、無線タグの情報を近距離(例えば約1m程度)から非接触で読み出し、無線タグが貼付された物品が何であるかを特定することができる(例えば、特許文献2を参照のこと)。
また、RFIDで用いられる通信方式が低消費電力で実現できることから、最近では、無線データ通信を、従来の無線LANやBluetooth通信などから、RFIDからなる反射波通信に置き換えることが検討されている。
反射波通信では、反射波読取器側から無変調搬送波を送信し、反射器側におけるアンテナ負荷インピーダンスの切り替え操作などに基づいて反射波に対する反射波に変調を施してデータの送信を行なう。ここで、反射器側でアンテナの負荷インピーダンスを変化させる(すなわち、反射波の変調を行なう)ためのアンテナ・スイッチは一般的にガリウム砒素のICで構成され、その消費電力は数10μW以下である。すなわち、反射器から反射波読取器への一方向伝送では、数10μWでデータ伝送が可能であり、これは、一般的な無線LANの平均消費電力と比較すると、圧倒的な性能差である(例えば、特許文献3を参照のこと)。反射器を搭載した機器から反射波読み取り器を搭載した機器への一方向の送信比率が通信のほとんどを占めるような通信形態において特に有効と考えられる。
例えば、デジタル・カメラなどのバッテリ駆動のモバイル機器をデータ送信機とし、パーソナル・コンピュータなど情報格納用端末装置をデータ受信機とした場合、デジタル・カメラ側に反射器を搭載し、パーソナル・コンピュータに接続された反射波読取器から無変調搬送波を送り出すことによって、デジタル・カメラ側から画像データなどの比較的大容量のデータを読み出すことができ、デジタル・カメラのバッテリに負担を与えることはない。
ところで、従来のRFIDシステムは概して通信距離が短く、近距離非接触、あるいはせいぜい数メートル程度の通信範囲に特化したアプリケーションに限定されている。
例えば、反射波読取器側から送出する無変調搬送波の送信電力を大きくしたり、反射器側に反射波の出力を増幅させるアンプを設けたりする方法が考えられる。しかしながら、前者の場合、反射波読取器側の消費電力の増大や、強い出力電波が近隣のシステムに与える影響などの問題がある。また、後者の場合、反射器自体の低消費電力通信という特徴を阻害するとともに、無線機として法規制に縛られる可能性があり、コスト増大を招来する。
また、反射器、あるいは反射器と反射波読取器の双方のアンテナに指向性を持たせ、ある特定の方向に大きなアンテナ利得を得ることにより、無線通信距離を伸ばすなどの工夫を行なうことが多い。しかしながら、指向性の強い通信システムとなり、反射器と反射波読取器の向きがずれていると、通信が成立しないリスクも負うという問題点があり、ユーザにとっては使いづらい傾向がある。また、指向性の強い送信アンテナ、受信アンテナは偏波の影響が大きく、システムとして考慮する必要がある。
特開平01−182782号公報 特開平6−123773号公報 特開2005−64822号公報
本発明の目的は、反射波読取器側から送られてくる無変調搬送波に対して送信データを重畳させた変調反射波を返す反射波伝送において、通信距離の拡張、通信範囲の拡大、又は伝送品質の向上を実現することができる、反射波伝送型の優れた無線通信装置を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、アンテナ利得を上げて指向性を強くすることなく、無変調搬送波に対する変調反射波の到達距離を伸ばすことができる、反射波伝送型の優れた無線通信装置を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、低消費電力を維持しながら無変調搬送波に対する変調反射波の到達距離を伸ばすことができる、反射波伝送型の優れた無線通信装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、受信電波に送信データを重畳させた変調反射波信号を送信する反射波伝送方式の無線通信装置であって、受信電波を反射する複数の反射体と、送信データを生成する送信データ生成部とを備えている。そして、前記の各反射体はそれぞれ、データ送信先からの受信した電波の反射波に対して送信データに応じた変調処理を行ない、データを重畳した変調反射波信号を送信することを特徴とする。
本発明は、電波の反射技術を利用した無線伝送システムに関するものであり、データを重畳させた反射波を反射波伝送する反射器と、反射器からの反射波からデータを読み取る反射波読取器で構成される。反射器側からデータ伝送するときには、反射波読取器が無変調搬送波を送信し、反射器は、例えばアンテナの終端のオン/オフなどの負荷インピーダンス操作を用い、無変調搬送波に対し伝送データに応じた変調処理を施すことで、データを送出する。そして、反射波よみとり器側では、この反射波を受信し復調・復号処理して伝送データを取得することができる。
反射波伝送システムによれば、反射器側ではガリウム砒素のICなどで構成されるアンテナ・スイッチの切り替えにより反射波信号を送出することができるので、極めて低い消費電力でデータ伝送を行なうことができ、一般的な無線LANに比べると圧倒的な性能差である。とりわけ、反射器を搭載した機器から反射波読取器を搭載した機器への一方向の送信比率が通信のほとんどを占めるような通信形態において効果的である。
しかしながら、RFIDに代表される従来の反射波伝送システムでは、概して通信距離が短く、近距離若しくは非接触に特化したアプリケーションに限定される。例えば、反射波読取器側から送出する無変調搬送波の送信電力を大きくしたり、反射器側に反射波の出力を増幅させるアンプを設けたりする方法が考えられる。しかしながら、前者の場合、反射波読取器側の消費電力の増大や、強い出力電波が近隣のシステムに与える影響などの問題がある。また、反射器、あるいは反射器と反射波読取器の双方のアンテナに大きなアンテナ利得を与えることにより無線通信距離を伸ばすこともできるが、指向性が強いと向きがずれで通信が成立しないリスクも負う。
そこで、本発明では、反射器側に複数の反射体を用意し、反射波読取器からの無変調搬送波に対し、各々の反射体からの反射波の合成波として反射波信号を送出するようにした。合成波は個々の反射体からの反射波よりも送信電力が大きくなるので、通信距離の延長、エリア(範囲)の拡大、端末と反射波読取器の向き合わせの角度の広角化を図ることができる。また、同一エリアでは伝送品質が向上され、ファイル転送などの時間を短縮化することができる。また、反射波読取器に対する反射器の位置合わせが容易になる。また、通信距離が伸びることで、より離れた場所からの通信を行なうことが可能になるなど、ユーザの使い勝手を大幅に向上させることができる。
反射器に設ける反射体は、従来の反射波伝送システムと同様に、受動的な素子で構成されることから、複数の反射体を設けることに伴う消費電力の増加は極めて少なく適用することが可能である。これにより、反射波伝送システムにおける低消費電力という特徴を保ちながら、通信距離の延長や通信品質の向上を実現することができる。勿論、バッテリ駆動のモバイル機器への適用が可能となる。また、反射波を受信する反射波読取器側では、特に構成上の変更を加えることなく、一本の反射体からの反射波信号と同様に、複数の反射体からの合成反射波信号を受信することができ、従来の反射波読取器との互換性を保つことができる。
反射器に設けられる複数の反射体は、例えば、複数のアンテナと、アンテナ毎に設けられた、対応するアンテナでの受信電波の反射波に対して送信データに応じた変調処理を行なって変調反射波信号を生成する複数の反射部で構成することができ、各アンテナから同じ送信データに基づく変調反射波信号を送出する。
あるいは、前記複数の反射体は、複数のアンテナと、前記複数のアンテナでそれぞれ受信した電波を結合する結合部と、該結合した受信電波の反射波に対して送信データに応じた変調処理を行なって変調反射波信号を生成する反射部と、該変調反射波信号を前記複数のアンテナのそれぞれに分配する分配部で構成することができ、各アンテナから同じ送信データに基づく変調反射波信号を送出する。この場合、前記分配部及び結合部ウィルキンソン型のパワーディバイダを用いて構成することで、信号損失を防ぐことが可能となる。
また、反射器は、前記複数のアンテナでそれぞれ受信した電波信号を結合し、該結合した受信信号を復調する受信部と、該受信信号を復号する受信データ復号部と、前記の各アンテナを受信部又は反射部のいずれか一方に選択的に接続切り替えする送受切替部をさらに備えることで、データ送信先としての反射波読取器と双方向データ通信を行なうことができる。例えば時分割多重通信方式が適用される場合、データ送信先から受信した無変調搬送波に対し前記複数の反射体からデータを重畳した変調反射波信号を送信する送信時間帯と、データ送信先からデータを重畳した変調搬送波を受信する受信時間帯が別の時間帯に設けられるので、前記送受信切替部は、送受信時間帯に応じて接続切り替えを行なうようにすればよい。
このように反射波読取器側から反射器へ逆方向のデータ伝送を行なう場合も、反射器側では、同じ送信データを乗せた電波信号を複数のアンテナで受信して合成することによって信号強度を改善することができるので、順方向の反射波伝送の場合と同様に通信距離の伸張、通信エリアの広域化と通信品質の改善を図ることができる。
ここで、反射器は、前記複数のアンテナを等間隔に一列に並べて配置するようにしてもよい。このような場合、各アンテナの偏波が揃っているので、データ送信先としての反射波読取器側ではすべてのアンテナからの反射波の波が揃って合成されるので、信号強度を改善することが可能になる。
あるいは、反射器は、前記の複数のアンテナの偏波を異なる向きになるように配置するようにしてもよい。このような場合、伝播環境で偏波が乱れる条件下や、反射波読取器側のアンテナが円偏波である場合であっても、反射波読取器はいずれかの偏波を受信することができるので、伝送品質の劣化を防ぐことが可能になる。
本発明によれば、反射波読取器側から送られてくる無変調搬送波に対して送信データを重畳させた変調反射波を返す反射波伝送において、通信距離の拡張、通信範囲の拡大、又は伝送品質の向上を実現することができる、反射波伝送型の優れた無線通信装置を提供することができる。
また、本発明によれば、アンテナ利得を上げて指向性を強くすることなく、無変調搬送波に対する変調反射波の到達距離を伸ばすことができる、反射波伝送型の優れた無線通信装置を提供することができる。
また、本発明によれば、低消費電力を維持しながら無変調搬送波に対する変調反射波の到達距離を伸ばすことができる、反射波伝送型の優れた無線通信装置を提供することができる。
本発明によれば、電波の反射技術を利用した無線伝送方式において、電波を反射させる反射器に複数の反射体を用意し、反射波を受信する反射波読取器側では複数の反射体からの反射を受信することにより、通信距離の延長、エリア(範囲)の拡大、端末と反射波読取器の向き合わせの角度の広角化を図ることができる。また、同一エリアでは伝送品質が向上され、ファイル転送などの時間を短縮化することができる。また、反射波読取器に対する反射器の位置合わせが容易になる。また、通信距離が伸びることで、より離れた場所からの通信を行なうことが可能になるなど、ユーザの使い勝手を大幅に向上させることができる。
反射器に設ける複数の反射体は受動的な素子で実現することができ、消費電力の増加は極めて少なく適用することが可能である。これにより、バッテリ駆動のモバイル機器への適用が可能となる。
本発明を適用する上で、従来の反射波伝送システムにおいて反射波読取器側に変更を加える必要はなく、反射器のみの変更で容易に実装することができる。また、従来の反射波読取器との互換性を保つことができる。また、通信距離の拡張、通信範囲の拡大、又は伝送品質の向上を実現する上で、反射波読取器側で無変調搬送波の送信電力を増加させないので、他システムへの干渉も微弱な反射波の増加による分のみであり軽度で済む。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
本発明は、電波の反射技術を利用した無線伝送システムに関するものであり、データを重畳させた反射波を反射波伝送する反射器と、反射器からの反射波からデータを読み取る反射波読取器で構成される。反射器側からデータ伝送するときには、反射波読取器が無変調搬送波を送信し、反射器は、例えばアンテナの終端のオン/オフなどの負荷インピーダンス操作を用い、無変調搬送波に対し伝送データに応じた変調処理を施すことで、データを送出する。そして、反射波読取器側では、この反射波を受信し復調・復号処理して伝送データを取得することができる。
図1には、反射波伝送システムにおいてデータの送信元となる反射器の構成を示している。図示の反射器100は、アンテナ101と、アンテナ・スイッチ102と、アンテナ負荷103と、バンド・パス・フィルタ104と、ASK検波部105とで構成される。本実施形態では、無線電波の周波数としてISMと呼ばれる2.4GHz帯を用いる。
図示の通り、アンテナ・スイッチ102がオンのときは、アンテナ101は50Ωのアンテナ負荷103で終端され、オフのときは、アンテナ101はオープンとなる。このようなスイッチング動作により、転送先としての反射波読取器から到来する電波(無変調搬送波)に対して、オンのときは終端、オフのときは反射の振る舞いを行ない、反射波に変調処理を施すことができる。
通信制御部106は、上位層アプリケーション(図示しない)によって生成される送信データを受け取ると、データのビット・イメージに従ってアンテナ101に接続されたアンテナ・スイッチ102のオン/オフ動作を行なう。例えば、データが1のときはアンテナ・スイッチ102をオンに、データが0のときオフとする。すなわち、画像データなどの送信データは、基本的に、アンテナ・スイッチ102のオン/オフ操作に伴うアンテナ負荷インピーダンスの変動によって生じる転送先からの電波の反射波としてバックスキャッタ送信される。
なお、上述した反射波伝送動作では、反射器100から送出される反射波信号はASK変調波と等価である。勿論、ASK変調以外に、PSK、又はFSK変調方式を適用することも可能である(例えば、WO 2005/36767号公報を参照のこと)。
バンド・パス・フィルタ(BPF)104並びにASK検波部105は、転送先からASK変調された送達確認信号(若しくはデータ)の受信時に用いるが、この2つのブロックは、伝送の送達確認を行なわない一方向の伝送であれば不要となる。一方、送達確認が行なわれる場合、その制御は、通信制御部106で行なわれる。
このように、反射器100側ではアンテナの負荷インピーダンスを変化させる(すなわち、反射波の変調を行なう)ためのアンテナ・スイッチ102は一般的にガリウム砒素のICで構成され、その消費電力は数10μW以下である。すなわち、反射器から反射波読み取り器への一方向伝送では、数10μWでデータ伝送が可能であり、これは、一般的な無線LANの平均消費電力と比較すると、圧倒的な性能差である。とりわけ、反射器100を搭載した機器から反射波読取器200を搭載した機器への一方向の送信比率が通信のほとんどを占めるような通信形態において効果的である。
また、図2には、反射波伝送システムにおいてデータの受信先となる反射波読取器機能を備えた情報機器200のハードウェア構成を示している。
情報機器200は、2.4GHz帯のアンテナ201と、送受信動作に応じてアンテナ201を択一的に接続するアンテナ・スイッチ若しくはその代替となるサーキュレータ202と、受信部203と、送信部206と、ベースバンド制御部210、復号部211と、復号後の受信データに関するさまざまな演算処理を実行する情報処理部212を備えている。
反射器100からの反射波信号を読み取るために、反射波読取器からは、反射波を作り出すための無変調搬送波を送信する必要がある。この場合、受信部203は直交検波部204とAGCアンプ205からなり、また、送信部206はミキサ207とパワー・アンプ208からなり、さらに周波数シンセサイザ209を備えている。
送信部206から無変調搬送波を送信するためには、ベースバンド制御部210からミキサ207に対してある直流電圧を与えることにより実現される。送信する無変調搬送波の周波数は、ベースバンド制御部210から制御される周波数シンセサイザの周波数で決まる。本実施形態では、ISMと呼ばれる2.4GHz帯を用いている。ミキサ207から出力される無変調キャリアは、パワー・アンプ208にて所定のレベルまで増幅され、サーキュレータ202経由でアンテナ201より送出される。
反射器100からの反射波信号は、情報機器200内に搭載された反射波読取器自身から送信される無変調搬送波の周波数と同じである。この反射波信号は、アンテナ201で受信され、サーキュレータ202経由で上述した受信部203に入力される。直交検波部204には、送信時と同じローカル周波数が入力されるため、直交検波部204の出力には、反射器100で掛けられたASK変調波が現れることになる。但し、受信した信号はローカル信号と位相が異なるため、I軸信号とQ軸信号には、その位相差に応じた変調信号が現われる。
AGCアンプ部205では、最適値にゲインを制御され、その出力信号はベースバンド制御部210に渡される。ベースバンド制御部210では、I軸及びQ軸の各信号よりデジタル・データへの復調を行ない、復号部211により正しいデータに復号化する。その後、復号データは、情報処理部212にてデータ・コンテンツの再生や保存を始めさまざまな処理が施される。
反射器100に対するデータの送達確認を行なう場合、ベースバンド制御部210は、受信したパケット・データが正しければ肯定応答のAck(Acknowledgement)を、誤っていれば否定応答のNack(Negative Acknowledgement)のデジタル・データをミキサ207に転送し、ASK変調をかける。データの正誤は、画像データ・パケットに付加されたCRC(CyclicRedundancy Check)符号で判断する。
図3には、TDD(時分割多重)方式を採用した反射波伝送システムの動作例を示している。本システムでは反射を利用するため、反射波読取器は、無変調搬送波を送信して反射波を受信する状態と、自らASK変調波によりデータ送信する状態を繰り返す。また、反射器では、無変調キャリアにデータを乗せて反射波として返信し、次に反射波読取器側からのASK変調波を受信する状態とを繰り返す。
反射波伝送システムは、反射器から反射波読取器へのアップワードの伝送速度の方が反射波読取器から反射器へのダウンワードの伝送速度よりも高速であるという非対称の伝送システムである。したがって、上述したように、反射器側からの送信比率が通信のほとんどを占めるような通信形態において、伝送効率が高まり、非接触、低消費電力で且つ高速なデータ伝送を実現することができる。
以上説明してきたように、反射波通信は、反射波読取器側から無変調搬送波を送信し、反射器側におけるアンテナ負荷インピーダンスの切り替え操作などに基づいて反射波に対する反射波に変調を施してデータの送信を行なうものであり、一方向の送信比率が通信のほとんどを占めるような通信形態において特に有効である。
図4には、反射器1を搭載した端末機器7と、反射波読取器2を搭載した情報機器15で構成される、反射波伝送を用いた無線通信システムの動作例を模式的に示している。同図では、端末7から情報機器15側へデータ伝送を行なう様子を示している。
まず、反射波読取器2の送信部3からアンテナ4を介して送信された無変調波搬送波を反射器1側のアンテナ6が受信する。これに対し、反射器1の上位層に相当する端末機器7にある送信データAをインターフェース(I/F)8から送信データ符号化部9に取り込み、送信するためのフレームを構成し送信データを作る。反射部10にて受信した無変調搬送波を反射させる際に送信データで変調を行なうことにより反射波に送信データを重畳する。
反射波読取器2側では、この変調された反射波信号をアンテナ4から取り込み、受信部12で復調を行なった後、受信データ復号部13でフレームを解き、データを復号し、インターフェース14を介して上位層に相当する情報機器15に復号データを渡す。正しく伝送された場合、復号データと送信データAは同じものとなる。
反射器1から送られる反射波信号には、端末機器7からの送信データA(ファイルなどのコンテンツ)の他に、反射波読取器2から反射器1に送られたデータBのAck並びにNack情報を含めることができる(後述)。この場合、受信データ復号部13で復号されたデータはシステム制御部17に渡され、Ack並びにNack情報に基づいてデータ再送の制御などを行なう。
また、図5には、反射器1を搭載した端末機器7と、反射波読取器2を搭載した情報機器15で構成される無線通信システムにおいて、情報機器15から端末機器7側へ送信データBを伝送する様子を示している。
データ通信においては一般に、フレーム毎の送達確認を行ない、誤りのあったフレームを再送することにより、確実なデータ伝送を実現している。このため、反射器1側から反射波読取器2に送られたデータに対し、反射波読取器2は、Ack又はNack情報を反射器1に送る必要がある。図5では、Ack又はNackの情報を送る際と、さらに反射波読取器2から反射器1に対し情報機器15からの送信データ(ファイルなどのコンテンツ)を送信する際のデータの流れを示している。
図5に示した、反射波読取器2から反射器1へのデータ伝送では、図4に示したような反射波伝送を用いず、通常の無線通信と同様の通信方式を用いることができる。図3に示したように時分割多重方式を適用し、反射波読取器2からの無変調搬送波に対し反射器1が反射波を送出する時間帯と、別の時間帯において反射波読取器2から反射器1への送信波すなわち変調搬送波(例えばASK変調されたデータ信号)が送出される。一般的には送信受信を交互に行なう。
反射波読取器2側の上位層である情報機器15からの送信データB、あるいは反射器1から送られたデータに対するAck又はNack情報を送信データ符号化部19にて送信フレームを構成し、送信部3にて変調を行ない、アンテナ4から電波として送出する。一方、端末1側では受信部20にて受信データの復調を行ない、受信データ復号部21でデータを復号し、データは上位の端末機器7へ送出し、またAck又はNack情報であればシステム制御部23に渡し、必要に応じて再送を行なう。
上述したように、反射波伝送システムによれば、反射器から反射波読取器へ極めて低い消費電力でデータ伝送を行なうことができ、一般的な無線LANに比べると圧倒的な性能差を持つ。しかしながら、概して通信距離が短く、従来は近距離若しくは非接触に特化したアプリケーションに限定されており、画像データやファイルなど比較的サイズの大きいデータを送る場合には、使い勝手の面で難がある。
例えば、反射波読取器側から送出する無変調搬送波の送信電力を大きくしたり、反射器側に反射波の出力を増幅させるアンプを設けたりする方法が考えられる。しかしながら、前者の場合、反射波読取器側の消費電力の増大や、強い出力電波が近隣のシステムに与える影響などの問題がある。また、反射器、あるいは反射器と反射波読み取り器の双方のアンテナに大きなアンテナ利得を与えることにより無線通信距離を伸ばすこともできるが、指向性が強いと向きがずれで通信が成立しないリスクも負う。
そこで、本実施形態では、反射器側に複数の反射体を用意し、反射波読取器からの無変調搬送波に対し、各々の反射体からの反射波の合成波として反射波信号を送出するようにした。合成波は個々の反射体からの反射波よりも送信電力が大きくなるので、通信距離の延長、エリア(範囲)の拡大、端末と反射波読取器の向き合わせの角度の広角化を図ることができる。また、同一エリアでは伝送品質が向上され、ファイル転送などの時間を短縮化することができる。また、反射波読取器に対する反射器の位置合わせが容易になる。また、通信距離が伸びることで、より離れた場所からの通信を行なうことが可能になるなど、ユーザの使い勝手を大幅に向上させることができる。
図6には、複数の反射体を備えた反射器24から反射波読取器2へデータを反射波伝送している様子を示している。
反射器1は、複数のアンテナ6−1、6−2、6−3と、送信系統としての送信データ符号化部9及び反射部10と、受信系統としての受信部20及び受信データ復号部21と、各アンテナの入出力を送信系統又は受信系統のいずれか一方に選択的に接続する送受切替部26で構成される。反射器1は、例えばデジタル・カメラなどのデータ送信元となる端末機器7に対し、インターフェース8を介して接続されている。また、反射波読取器2は、アンテナ4を備え、端末機器7から供給されるデータを処理(例えば画像データの保存、表示出力、印刷など)を行なう情報機器15に接続して用いられる。なお、図示の例では、反射器24は反射体として3本のアンテナを備えているが、本数は特に限定されない。
反射波読取器2から送出された無変調搬送波は、反射器24側の複数のアンテナ6−1、6−2、6−3で受信される。これら複数のアンテナ6−1、6−2、6−3で無変調搬送波を受信すると、その反射波に対して送信フレームに符号化された送信データAで変調処理を施し、かかる変調反射波をそれぞれのアンテナ6−1、6−2、6−3から送出する。ここでは、各アンテナ6−1、6−2、6−3からは同じ反射波信号が出力されるものとする。
一方、反射波読取器2側では、アンテナ4において、反射器24の各アンテナ6−1、6−2、6−3から送出された変調反射波信号が合成された合成波として受信する。したがって、複数の反射体を備えた反射器24によれば、従来の反射器1場合と比較し、反射波読取器2側ではより強い反射波を各アンテナからの反射波の合成波として受信することができる。この結果、反射波伝送システムにおける通信距離の延長、エリア(範囲)の拡大、端末と反射波読取器の向き合わせの角度の広角化を図ることができる。また、同一エリアでは伝送品質が向上され、ファイル転送などの時間を短縮化することができる。
反射器24に設ける個々の反射体は、従来の反射波伝送システムと同様に、受動的な素子で構成されることから、複数の反射体を設けることに伴う消費電力の増加は極めて少なく適用することが可能である。これにより、反射波伝送システムにおける低消費電力という特徴を保ちながら、通信距離の延長や通信品質の向上を実現することができる。勿論、バッテリ駆動のモバイル機器への適用が可能となる。また、反射波を受信する反射波読取器2側では、特に構成上の変更を加えることなく、一本の反射体からの反射波信号と同様に、複数の反射体からの合成反射波信号を受信することができ、従来の反射波読取器との互換性を保つことができる。
ここで、反射器が複数の反射体を備えることにより反射波強度を改善する仕組みについて、図7を参照しながら説明する。但し、計算の簡略化のため、アンテナゲインはそれぞれ0dB、空間損失はシステムに依存せず一様であるため除外して計算する。
無変調搬送波の信号強度がアンテナでそれぞれPin[dbm]で受信された場合、送受切替スイッチ26の往復の損失Lp[dB]と反射部10の損失Lr[dB]で反射波出力Poutは、Pin−(Lp+Lr)[dBm]となる。これが空間伝送されて反射波読取器2に到達する。図6に示したように反射器24が3本のアンテナを備えている場合、1本毎の反射波出力Poutは上記と同様であり、各アンテナから送信される反射波が合成されると、その合成波Pmix[dBm]は下式のように計算することができ、Pout+4.7712[dBm]となる。これにより、従来の反射器1よりも約4.8[dB]の改善が図られることが分かる。
Figure 2007096395
図8には、反射波読取器2から複数の反射体を備えた反射器24へデータを伝送している様子を示している。図示の例では、反射器24は反射体として3本のアンテナを備えているが、本数は特に限定されない(同上)。
反射波読取器2から送信された信号を反射器24側の各アンテナ6−1、6−2、6−3で受信し、これを受信部20で合成し復調する。この合成の段階は送受切替26の前と後のいずれに配置することもできる(後述)。合成された受信信号は受信部20で復調され、受信データ復号部21で復号され。復号されたデータは端末機器7へ渡され、Ack又はNackなどの制御情報はシステム制御部23に渡される。これによって、図6とは逆方向のデータ伝送時にも、反射器24側では、各アンテナ6−1、6−2、6−3の受信信号を合成することによって信号強度を改善することができることから、同様に通信距離の伸張、通信エリアの広域化と通信品質の改善を図ることができる。
図6及び図8を参照しながら説明したように、反射器24が複数の反射体を備えることにより、通信システムとして双方向で通信局、通信エリア、通信品質の改善を図ることができる。
図9には、複数の反射体を備えた反射器24の具体的な内部構成例を示している。図示の例では、反射体としてのアンテナ6−1、6−2、6−3毎に反射部10−1、10−2、10−3、並びに送受切替スイッチ26−1、26−2、26−3が設けられ、送信データ符号化部9からの符号化データは各反射部10−1、10−2、10−3に分配される。また、受信部20では、各アンテナ6−1、6−2、6−3からの受信信号を送受切替スイッチ26−1、26−2、26−3を介して入力すると、結合器20−1にてこれら受信信号を合成し、以降は上述と同様に復調並びに復号処理を行なう。
反射器24から反射波読取器2へデータ送信するときには、各アンテナ6−1、 6−2、6−3に接続された送受切替スイッチ26−1、26−2、26−3は、システム制御部23からの送受切替信号によりそれぞれ反射部10−1、10−2、10−3に切り替えられる。反射波読取器2から受信した無変調搬送波には、各アンテナ6−1、6−2、6−3からそれぞれ反射部10−1、10−2、10−3において、後段の送信データ符号化部9からのデータ・イメージに従って負荷インピーダンス操作などにより変調処理が施され、無変調搬送波の反射波に送信データAが重畳される。これらの変調反射波は、再び各アンテナ6−1、6−2、6−3に戻り、反射波読取器2に送出される。それぞれのアンテナ6−1、6−2、6−3では同様の動作が行なわれ、また、それぞれの反射部10−1、10−2、10−3に与えられる符号化データは同一のものである。
このような反射波伝送動作により、図6に示したと同様の効果を得ることができる。反射波読取器2で受信される際には、複数のアンテナ6−1、6−2、6−3からの反射波信号が合成される。したがって、反射器24と反射波読取器2との位置関係が同一の場合には、従来の1本のアンテナのみを持つ反射器からの反射波信号と比較すると、反射波読取器2での受信信号強度を改善することが可能になる。これは、指向性を持つ反射波読取器2側の受信可能なアンテナの向きが広がることにもなる。また同様に、信号強度が改善さることにより通信距離を改善することが可能となる。すなわち、従来の1本のアンテナのみを持つ反射器の場合と同じ受信信号強度となるまで反射器2の位置を遠ざけることができることになる。
一方、反射波読取器2から反射器24へデータ伝送を行なうときには、各送受切替スイッチ26−1、26−2、26−3がそれぞれ結合器20−1の方に切り替えられる。そして、反射波読取器2からの信号を各アンテナ6−1、6−2、6−3で受信すると、これらの受信信号が結合器20−1で合成され、受信データの復調部20−2、受信データ復号部21で復調復号され、インターフェース8から上位の端末機器7に出力される。この場合も、従来の1本のアンテナのみを持つ反射器1の場合よりも、反射波読取器2からの受信信号強度を改善することが可能になるから、同一距離では指向性が改善され、伝送品質が向上し、通信距離を伸ばすことが可能になる。
また、再送制御を伴う通信においては、双方向のデータ伝送を行なう通信が成立するので、上記の双方向による信号強度の改善により、これを実現することが可能となる。
また、図10には、複数の反射体を備えた反射器についての他の内部構成例を示している。図示の例では、すべてのアンテナ6−1、6−2が反射部10、受信部20、並びに送受信切替スイッチ26を共用する構成となっている。反射部10で送信データが重畳された変調反射波信号は分配結合器29により各アンテナ6−1、6−2に分配され、送出される。また、各アンテナ6−1、6−2での受信信号は分配結合器29により結合すなわち合成されてから受信部20に入力される。
反射器24から反射波読取器2へのデータ伝送するときには、送受切替スイッチ26が送信側すなわち反射部10に切り替えられる。そして、反射波読取器2からの無変調搬送波を各アンテナ6−1、6−2で受信するとこれらが分配結合器29で合成され、送受切替スイッチ26を経由して反射部10に届く。ここで、上述と同様に送信データを反射波に重畳して変調反射波信号が生成され、分配結合器29で各アンテナ6−1、6−2に分配され、反射波読取器2に反射波伝送される。
一方、反射波読取器2から反射器24へデータ伝送するときには、送受切替スイッチ26が受信部20の方に切り替えられる。そして、反射波読取器2からの送信信号が各アンテナ6−1、6−2で受信されると、これらが分配結合器29で合成され、送受切替スイッチ26を経由して受信データ部20に渡され、データの復調及び復号処理が行なわれる。
ここで、分配結合器29としてウィルキンソン型のパワーディバイダを用いることができ、信号損失を防ぐことが可能となる。図10に示した反射器構成を用いた場合、図9に示した方式と比較して、送受切替スイッチ、反射部を共通化しているため、実現の際コストを削減した上で、同等の性能を実現することが可能である。
最後に、反射器が持つ複数のアンテナの配置について説明する。図11には、3本の直線偏波の棒状アンテナ6−1、6−2、6−3を一列に同じ向きに並べた様子を示している。図示の例では、反射波の偏波方向が反射波読取器2の方向に垂直であるとする。各アンテナ6−1、6−2、6−3の偏波が揃っているので、反射波読取器2側ではすべてのアンテナ6−1、6−2、6−3からの反射波の波が揃って合成され、信号強度を改善することが可能になる。
また、図12には、直線偏波の棒状アンテナ6−1、6−2を反射波読取器2に対して偏波面が異なるように配置した様子を示している。同図に示す例では、2本をそれぞれ垂直及び水平となるように配設することで、反射波読取器2に対して垂直偏波と水平偏波で送受信される。このような構成によれば、伝播環境で偏波が乱れる条件下や、反射波読取器2側のアンテナ4が直線偏波である場合であっても、反射波読取器2はいずれかの偏波を受信することができるので、伝送品質の劣化を防ぐことが可能になる。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
図1は、反射波伝送システムにおいてデータの送信元となる反射器の構成を示した図である。 図2は、反射波伝送システムにおいてデータの受信先となる反射波読取器機能を備えた情報機器200のハードウェア構成を示した図である。 図3は、TDD(時分割多重)方式を採用した反射波伝送システムの動作例を示した図である。 図4は、反射器1を搭載した端末機器7と、反射波読取器2を搭載した情報機器15で構成される、反射波伝送を用いた無線通信システムの動作例を模式的に示した図である。 図5は、反射器1を搭載した端末機器7と、反射波読取器2を搭載した情報機器15で構成される無線通信システムにおいて、情報機器15から端末機器7側へデータ伝送する様子を示した図である。 図6は、複数の反射体を備えた反射器24から反射波読取器2へデータを反射波伝送している様子を示した図である。 図7は、反射器が複数の反射体を備えることにより反射波強度を改善する仕組みを説明するための図である。 図8は、反射波読取器2から複数の反射体を備えた反射器24へデータを伝送している様子を示した図である。 図9は、複数の反射体を備えた反射器24の具体的な内部構成例を示した図である。 図10は、複数の反射体を備えた反射器についての他の内部構成例を示した図である。 図11は、複数の直線偏波の棒状アンテナを一列に同じ向きに並べた様子を示した図である。 図12は、複数の直線偏波の棒状アンテナを反射波読取器に対して偏波面が異なるように配置した様子を示した図である。
符号の説明
1…反射器
2…反射波読取器
3…送信部
4…アンテナ
6…アンテナ
7…端末機器
8…インターフェース
9…送信データ符号化部
10…反射部
12…受信部
13…受信データ復号部
14…インターフェース
15…情報機器
19…送信データ符号化部
20…受信部
20−1…結合器
20−2…復調部
21…受信データ復号部
23…システム制御部
24…反射器
26…送受切替スイッチ
29…分配結合器
100…反射器
101…アンテナ
102…アンテナ・スイッチ
103…アンテナ負荷
104…バンド・パス・フィルタ
105…ASK検波部
106…通信制御部
200…情報機器
201…アンテナ
202…サーキュレータ
203…受信部
204…直交検波部
205…AGCアンプ
206…送信部
207…ミキサ
208…パワー・アンプ
209…周波数シンセサイザ
210…ベースバンド制御部
211…復号部
212…情報処理部

Claims (9)

  1. 受信電波に送信データを重畳させた変調反射波信号を送信する反射波伝送方式の無線通信装置であって、
    受信電波を反射する複数の反射体と、
    送信データを生成する送信データ生成部とを備え、
    前記の各反射体はそれぞれ、データ送信先からの受信した電波の反射波に対して送信データに応じた変調処理を行ない、データを重畳した変調反射波信号を送信する、
    ことを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記複数の反射体は、
    複数のアンテナと、
    アンテナ毎に設けられた、対応するアンテナでの受信電波の反射波に対して送信データに応じた変調処理を行なって変調反射波信号を生成する複数の反射部を備え、
    各アンテナから同じ送信データに基づく変調反射波信号を送出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記複数の反射体は、
    複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナでそれぞれ受信した電波を結合する結合部と、
    該結合した受信電波の反射波に対して送信データに応じた変調処理を行なって変調反射波信号を生成する反射部と、
    該変調反射波信号を前記複数のアンテナのそれぞれに分配する分配部を備え、
    各アンテナから同じ送信データに基づく変調反射波信号を送出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  4. 前記分配部及び結合部ウィルキンソン型のパワーディバイダを用いて構成する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信装置。
  5. 前記複数のアンテナでそれぞれ受信した電波信号を結合し、該結合した受信信号を復調する受信部と、
    該受信信号を復号する受信データ復号部と、
    前記の各アンテナを受信部又は反射部のいずれか一方に選択的に接続切り替えする送受切替部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項2又は3のいずれかに記載の無線通信装置。
  6. データ送信先から受信した無変調搬送波に対し前記複数の反射体からデータを重畳した変調反射波信号を送信する送信時間帯と、データ送信先からデータを重畳した変調搬送波を受信する受信時間帯とを別の時間帯に設けた時分割多重通信方式が採用されており、
    前記送受信切替部は、送受信時間帯に応じて接続切り替えを行なう、
    ことを特徴とする請求項5に記載の無線通信装置。
  7. 前記複数のアンテナを等間隔に一列に並べて配置する、
    ことを特徴とする請求項2又は3のいずれかに記載の無線通信装置。
  8. 前記の各アンテナは、直線偏波の棒状アンテナで構成され、それぞれの偏波方向がデータ送信先に対して同じになるように配置する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の無線通信装置。
  9. 前記の複数のアンテナの偏波を異なる向きになるように配置する、
    ことを特徴とする請求項2又は3のいずれかに記載の無線通信装置。
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