JP2007096024A - 抵抗素子、プリント配線板及びそれらの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、抵抗値の安定した抵抗素子及びこれを具備するプリント配線板を得ることを課題とする。また、抵抗体を保持する基板を傷つけることなくトリミングを行うことのできる抵抗素子及びこれを具備するプリント配線板を得ることを課題とする
【解決手段】抵抗体と抵抗素子を具備する抵抗素子であって、当該抵抗素子を保持する基板上に接着剤層を介して抵抗体が接着されていることを特徴とする抵抗素子とする。この抵抗素子は転写によってプリント配線板上に配置され、転写の前に転写基材上でトリミングが行われているため、トリミング時に下層の配線板を傷つけることがなく、良品のみを用いることができる。
【選択図】図11

Description

本発明は多層プリント配線板に内蔵される受動素子である抵抗素子およびその製造方法、抵抗素子を具備するプリント配線板とその製造方法に関する。
多層プリント配線板を構成する基板の上に抵抗素子を設ける場合において、その抵抗素子を構成する抵抗体の形成を、素子電極との段差を考慮すると前記基板上に抵抗性ペーストをスクリーン印刷法によりパターニング形成する方法が適しているとされてきた。
しかし、抵抗体を形成する材料と抵抗素子を形成する基材は形成前後で多少の寸法の変化があり、抵抗値を決定する抵抗素子電極間の距離が変化することから、抵抗値が変わってしまうという問題があった。これを解決するため、予め形成された電極上に転写によって抵抗体を形成する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。この方法では、抵抗素子電極間の距離は一定に保つことができるが、抵抗体の形成をスクリーン印刷等で行うため、抵抗体の厚み等、抵抗体の断面積に依存する抵抗値のバラツキが問題となる。特に、スクリーン印刷法ではパターンサイズが小さくなるにつれて抵抗体の断面形状が山型となる現象が生じていた。
抵抗素子を形成する場合、抵抗値を調整するために抵抗体にレーザートリミングを施すことが行われているが、このようにスクリーン印刷法により形成した抵抗体の厚みが一定でないため、レーザートリミングを施す際は、抵抗体の厚みに応じてトリミングレーザーの出力を変えることが難しいという問題があった。現状では一定のレーザー出力で加工を行うことになる。従って抵抗体の厚みが想定の厚みよりも薄い場合、抵抗体を保持する基板まで切れてしまい、一方抵抗体の厚みが厚い部分はトリミングしきれないという状態になってしまい、抵抗素子のみならず、これを保持している基板ごと使用できなくなってしまう。
特公平6−30292号公報
本発明は、抵抗値の安定した抵抗素子及びこれを具備するプリント配線板を得ることを課題とする。また、抵抗体を保持する基板を傷つけることなくトリミングを行うことのできる抵抗素子及びこれを具備するプリント配線板を得ることを課題とする。
以上の課題を解決するためになされた第1の発明は、抵抗体と抵抗素子を具備する抵抗素子であって、当該抵抗素子を保持する基板上に接着剤層を介して抵抗体が接着されていることを特徴とする抵抗素子である。
以上の課題を解決するためになされた第2の発明は、前記抵抗素子の具備する抵抗体は所定の抵抗値となるよう当該抵抗体を貫通するトリミングが施されており、当該抵抗素子を保持する基板には前記トリミングに対応する傷がないことを特徴とする請求項1記載の抵抗素子である。
以上の課題を解決するためになされた第3の発明は、請求項1または2記載の抵抗素子を具備することを特徴とするプリント配線板である。
以上の課題を解決するためになされた第4の発明は、絶縁性基材上に対向する部分を具備する金属薄膜パターンを形成する工程、前記金属薄膜パターンの対向する部分を接続するように抵抗ペーストを配置し、硬化して抵抗体とする工程、前記抵抗体に対応する位置に接着剤層を配置する工程、前記接着剤層と対向して被転写基板を配置し、接着剤層を介して当該被転写基板と前記抵抗体とを接着する工程、被転写基板に接着剤層を介して前記抵抗体及び金属薄膜パターンを具備する抵抗素子を残し、当該被転写基板から絶縁性基材を取り除く工程、を具備することを特徴とする抵抗素子の製造方法である。
以上の課題を解決するためになされた第5の発明は、前記抵抗体の硬化後、接着剤層を介して被転写基板と抵抗体とを接着する工程の間に抵抗体をトリミングして抵抗値の調整を行うことを特徴とする請求項4記載の抵抗素子の製造方法である。
以上の課題を解決するためになされた第6の発明は、絶縁性基材上に対向する部分を具備する金属薄膜パターンを形成する工程、前記金属薄膜パターンの対向する部分を接続するように抵抗ペーストを配置し、硬化して抵抗体とする工程、前記抵抗体に対応する位置に接着剤層を配置する工程、前記接着剤層と対向して配線パターンを具備する被転写基板を配置し、接着剤層を介して当該被転写基板と前記抵抗体とを接着する工程、被転写基板に接着剤層を介して前記抵抗体及び金属薄膜パターンを具備する抵抗素子を残し、当該被転写基板から絶縁性基材を取り除く工程、前記被転写基板が具備する配線パターンと前記抵抗素子が具備する金属薄膜パターンとの導通を図る工程、を具備することを特徴とするプリント配線板の製造方法である。
本発明によれば、抵抗値の安定した抵抗素子及びこれを具備するプリント配線板を得ることができる。抵抗体と抵抗素子を実装するプリント配線板との間に抵抗体の凹凸を吸収する接着剤層が存在するので、抵抗体の硬化後であっても抵抗体にクラックが入ったり、抵抗素子電極が断線することなく転写・実装できる。プリント配線板上に形成する前に予め所定の値にトリミングが済んでいるので、プリント配線板を傷つけることがなく、また良品だけを実装することができるのでプリント配線板ごと不良品となるのを防ぐことができる。
本発明の転写シートは絶縁性基材と、抵抗素子電極となる金属薄膜パターンと、抵抗体と、最終的に抵抗素子を実装することになる被転写基板上に抵抗素子を転写・保持するための接着剤層を具備する。
絶縁性基材としてはPET等の可とう性のプラスチックフィルムを用いることができる。絶縁性基材上に形成されることになる金属薄膜パターンと剥離可能である必要があることから、その表面は平坦であることが好ましい。易剥離処理を施すことも可能であり、例えば熱可塑性材料をコーティングすることができるが、転写用抵抗素子の転写工程では容易に剥離する一方で、転写シート製造プロセス中は脱落することのない材料を選択する必要がある。金属薄膜パターンあるいは抵抗体と絶縁性基材との接着力は、接着剤層と被転写基板との接着力よりも弱くなるように選択する。
絶縁性基材は帯状で巻き取り可能な形状であれば、転写用抵抗素子の連続形成・転写が可能であるため生産効率が良く、好ましい。
絶縁性基材上に形成される金属薄膜パターンは、転写後に抵抗素子電極として機能する形状であればよい。間を抵抗体で接続された抵抗素子電極として機能するためには、空間を挟んで対向する部分を有していればよい。抵抗素子電極は、抵抗体と直接接続すると抵抗値が経時的に変化してしまうため貴金属等の薄膜を形成することが行われているが、本発明の転写シートにおいてもこの貴金属薄膜層を設けることが好ましい。貴金属層は貴金属めっき、特に好ましくは銀めっきによって形成されるが、この貴金属めっきを電気めっきで行う利便性から、金属薄膜パターンはできるだけひとつながりに、導通を取れるような状態で形成しておくことが好ましい。例えば絶縁性基材と同じ方向に長いストライプ形状や、格子状のパターンとすることが考えられる。
絶縁性基材上に金属薄膜パターンを形成する方法には、絶縁性基材全面に金属薄膜を形成した後、パターン状にエッチングレジストを形成してエッチング、レジスト剥離を行う方法と、マスク蒸着により直接絶縁性基材上にパターン状に形成する方法がある。
前者の場合、絶縁性基材の全面に金属薄膜を形成する方法には、金属箔のラミネートや、蒸着、メッキ、スパッタ等が挙げられる。
全面に金属薄膜を形成してからパターニングする方法では工程数が多いことから、巻き取り可能な蒸着装置やスパッタリング装置で金属材料蒸発源と絶縁性基材との間に所望の形状の遮蔽板を介して蒸着処理を行うことによって金属薄膜パターンを形成することが好ましい。特に絶縁性基材の巻き取り方向と平行なスリット状の遮蔽板を用い、ストライプ形状に金属薄膜パターンの形成を行えば、連続的に蒸着処理が行えるため生産効率がよい。
図1は帯状の絶縁性基材2上に金属薄膜として銅を蒸着する、巻き取り式真空蒸着装置を示す説明図である。
蒸着を行う絶縁性基材2を巻き出しロール1から繰り出し、クーリングロール3と接しているときに蒸発源4(例えば銅)から発生した銅の蒸気を蒸着する。この際、クーリングロール3と蒸発源4との間にスリット板5を設置し、スリットパターン状にマスキングすることで、絶縁性基材2上へはスリット板5のパターンどおりにスリット状にパターニングされた金属薄膜(銅)が形成される。金属薄膜の形成が済んだ絶縁性基材2は巻き取りロール6に巻き取られる。
図2は絶縁性基材に金属薄膜をパターン状に形成する際にマスクとして用いるスリット板5の上面図である。ここで用いることのできるスリット板は耐熱性と精度に優れた材料が好ましく、例えばステンレス製であり、絶縁性基材2上に設けたい金属薄膜パターンに対応したスリット7(孔)が設けられている。
図3は帯状の絶縁性基材2上に形成された金属薄膜パターン10を示す上面図である。こうして形成された金属薄膜パターン上に抵抗体との接触抵抗軽減のため貴金属の電気めっきを施す。
具体的には図4に示すように、例えば銅などの導電性のテープ11で複数のパターン間の導通を図り、その一部を電極として銀等の貴金属を電気めっきする。ここでは導電性のテープを用いたが、導通が図れれば何を用いてもよく、金属薄膜の蒸着時に各パターン間の導通が可能であるようにパターニングを行うこともできる。
通電時は電源との距離によって末端部の抵抗値が大きくなり、形成される貴金属層の厚みにバラツキがでる場合があるため、金属薄膜パターンは適当な長さで区切って一区画毎に電気めっきを行うとよい。
こうして貴金属めっきを行った1対の金属薄膜パターンを接続するように抵抗ペーストを配置する。例えばグラビアロールにてグラビアロールコーティングを行い、抵抗体パターン20を形成する。図5(a)では絶縁性基板2上に金属薄膜パターンが4本、すなわち2対形成されている場合を示している。これら金属薄膜パターンを12a、12b、12cそして12dとする。12aと12bが、12cと12dが対になっているとすると、12aと12bを接続するように、12cと12dを接続するように抵抗体パターン20を形成する。
抵抗体パターンには例えばバインダーとしてのエポキシ系樹脂に、カーボンブラックと無機物材料を含有し、グラビアロールコーティング(グラビア印刷法)に適した粘度となるよう有機溶剤を添加して調整したものを用いることができる。この際、グラビアロールコーティングに用いたグラビア版の深さは適宜調整する。10から20μm程度が好ましい。ここでの抵抗体パターンの形成にはグラビアロールコーティングの他、凸版印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法等を用いることができる。本発明の方法によれば後述するレーザートリミング時にプリント配線板を傷つける恐れのないため、効率を優先してスクリーン印刷法を選択することもできるが、特に抵抗体パターンが小さく精度を要求される場合は均一な厚みでパターンを形成することのできる凸版印刷法やグラビアコーティング法が好ましい。
こうして形成された抵抗体パターン20は例えば180℃1時間の加熱処理によって硬化を行い、抵抗体20bにする。
本発明の抵抗素子は抵抗体の硬化を耐熱性に劣るプリント配線板上で行わないため、絶縁性基材として耐熱性のある材料を用いれば、より高温での焼成を行うことのできる抵抗材料を用いることができる。
硬化の済んだ抵抗体20b上に接着剤層をパターン状に形成する。接着剤層は転写用素子を被転写基板上に固定する役目と、抵抗体表面の凹凸を平坦化して被転写基板表面に精度良く沿わせる役目がある。接着剤としてはプリント配線板に内蔵されるために熱硬化性の樹脂を含むことが好ましく、例えば変性アクリル系の感熱性接着剤を使用することができる。接着剤層22の形成は、例えばスクリーン印刷法によって形成することができるし、他抵抗体パターンの形成と同様の方法を選択することができる。図5(b)は抵抗体20b上に接着剤層22を形成した様子を示す上面図である。
なお、接着剤層22は、後述するように、絶縁性基材に対し転写シートの送りを行うための貫通孔(パイロット穴)を形成する場合はそのパイロット穴の形成前に設けることが好ましい。貫通孔から絶縁性基材の裏側に接着剤が回りこんでしまうのを防ぐためである。
必要に応じて絶縁性基材2の長い辺の端に転写シートの送り量を決めるためのパイロット穴23を形成する。このパイロット穴を設けた状態の上面図を図6に示す。図6では方形であるが、機械的もしくは光学的な位置合わせ機構で利用可能であれば形状は問わず、例えば円形や長方形でもよい。
抵抗体上に接着剤層を形成した状態で転写用抵抗素子として用いることは可能であるが、抵抗体の形成は抵抗体ペーストの配置によるため、個々の素子によってバラツキがある。これを所定の値に調整するため、金属薄膜パターンとそれを接続する抵抗体20bについて、個々の抵抗体20bの抵抗値は転写前に絶縁性基材2に保持された状態でトリミング加工を行う。この際、複数の抵抗体が電気的に接続している状態では正確な抵抗値が測定できないため、場合によって個々の抵抗体を分離するよう金属薄膜パターンを切り離すスリット24を設ける必要がある。この抵抗体及び切り離された金属薄膜パターンからなる単位をここでは転写用抵抗素子31として説明を行う。
スリット24は抵抗体20bのぎりぎりのところに形成してしまうとトリミング加工時に抵抗値の測定ができなくなってしまうので、抵抗体から少し離れた位置に形成することで抵抗値測定用電極部25を設けるようにする。
これらパイロット穴23やスリット24は、例えばUV−YAGレーザーによって形成することができる。パイロット穴23とスリット24の形成は他のレーザーを用いたり、金型等を用いて抜き加工を行うこともできる。
こうして個々の抵抗体を電気的に分離した後、抵抗体のトリミングを行って所望の抵抗値となるよう調整する。トリミングには例えばUV−YAGレーザーを用い、金属薄膜パターンの一部である抵抗値測定用電極部25に抵抗値測定用プローブをあてることで抵抗値を測定しながら行う。図7はこのようにして抵抗値を調整した転写用抵抗素子31を具備し、パイロット穴23を有する絶縁性基材2の上面図である。ここではトリミングはパイロット穴23及びスリット24の形成後が好ましいという都合上、接着剤層22の形成後に行っているが、抵抗体の硬化し、一素子ずつ電気的に独立させた後、転写工程の前であればいつでも行うことができる。
こうして得られた抵抗値調整済みの抵抗体を保持し、抵抗素子電極となる一対の金属薄膜パターンの外側にパイロット穴を設けた絶縁性基材を、金属薄膜パターンが一対ずつになるように切断して本発明の転写シート30を得た。転写シート30においては転写用抵抗素子31が一列に並んでいる。この切断工程は金属薄膜パターンが当初から1対である場合は必要ない。図8は本発明の転写シート30を示す上面図である。
このようにして得られた転写シートを用い、被転写基板に転写用抵抗素子を転写して抵抗素子を形成する。
図9は転写シート30が具備する転写用抵抗素子31を被転写基板50に転写するための転写装置40の概要を示す模式図である。以下、図9を用いて転写装置40を説明する。
転写装置40は加熱ヘッド41、プレス機構42、ガイドピン43と、保持台44を備えている。
加熱ヘッド41は金属製で、ヒーターが内蔵されている。加熱ヘッド41はプレス機構42と接続されている。ガイドピン43は転写シート30に設けられたパイロット穴23の位置合わせを行うためのものである。転写シート30から転写用抵抗素子31を被転写基板50に転写操作を行う際には、保持台44上の所定の位置に被転写基板50を載せ、次いで被転写基板50と位置を合わせ、転写用抵抗素子31が被転写基板50側を向くように転写シート30設置する。この際、ガイドピン43に転写シート30のパイロット穴23を重ねて転写シート30を設置する。そして、プレス機構42から加熱ヘッド41に動力を伝え、加熱ヘッド41を転写シート30に押し当てて加熱・加圧を行った。加熱温度は接着剤層22を構成する接着剤が溶融すればよい。この際、例えばプレス圧力は0.05kN、加熱ヘッド41の表面温度は130℃、加熱・加圧時間は1秒間とすることができる。加熱によって接着剤層が溶融して被転写基板表面となじみ、所定時間経過後、加熱をやめる(加熱ヘッドを転写シートから離す)と接着剤層が冷えて固まり被転写基板表面と抵抗素子を接着する。
なお、転写シート30から被転写基板50への転写用抵抗素子31の転写には、必要な熱と圧力が均一にかかればよく、例えば温度制御機構を有するカレンダーロールを用いてもよい。被転写基板として長尺のものを用いたり、バッチ形態であっても連続して等間隔で流すことで連続的に転写処理を行うこともできる。
被転写基板50が常温に戻った後、絶縁性基材2を被転写基板50上から取り除くと、被転写基板50上の所定の位置に抵抗素子33が転写されている。図10は抵抗素子33が形成された被転写基板50を上から見た上面図である。抵抗素子33は接着剤層22を介して被転写基板50上に配置されている。転写工程によって表裏が反転するので、接着剤層22、抵抗体20b、そして抵抗素子電極32となる金属薄膜パターンの順に積層されている。
被転写基板50には配線パターン51がすでに形成されたプリント基板を用いることができる。被転写基板表面に配線パターンが設けられている場合、配線パターン51と接着剤層22が重ならないように抵抗素子33を転写することが好ましい。配線パターン51自身の有する段差によって抵抗素子33の具備する抵抗体20bや抵抗素子電極32が変形し、一旦調整の済んだ抵抗素子33の抵抗値が変化したり、クラックの入る原因になるためである。なお、被転写基板の配線パターンと転写された抵抗素子の抵抗素子電極とは後述するように導電性ペーストで接続する場合、できるだけ近くになるよう、形成することが好ましい。
図11は転写によって被転写基板50上に形成された抵抗素子33と、被転写基板50上に予め設けられた配線パターン51との導通を取る様子を示した上面図である。抵抗素子電極32と配線パターン51との間に例えばエア式のディスペンサを用いて導電性ペーストを塗布し、60℃の温風で乾燥後、150℃30分の硬化処理を施すことで接続部52を形成することができる。導電性ペーストとしては例えば銀ペースト等を用いることができる。また導電性ペーストの配置にはスクリーン印刷法や刷毛を用いて塗る等、パターン状に配置できる方法であれば自由に選択することができる。また、抵抗素子が実装された層の配線パターンと接続するのではなく、上層に絶縁層を設け、当該絶縁層を貫通するビアホールを介して他の層の配線パターンと導通を図ることもできる。
このようにして本発明の、抵抗素子を具備するプリント配線板を得た。さらに上層に絶縁層と配線パターンを交互に積層して、内層の素子との導通を図るためのビアホールを設け、抵抗素子を内蔵したプリント配線板とすることができる。
以下、実施例について図面を用いて説明する。
図1に示す装置を用いて絶縁性基材2に銅の金属薄膜パターンを形成した。
蒸着を行う絶縁性基材2を巻き出しロール1から繰り出し、クーリングロール3と接しているときに蒸発源4(銅)から発生した銅の蒸気を蒸着した。この際、クーリングロール3と蒸発源4との間にスリット板5を設置し、スリットパターン状にマスキングすることで、絶縁性基材2上へはスリット板5のパターンどおりにスリット状にパターニングされた金属薄膜(銅)が形成された。金属薄膜の形成が済んだ絶縁性基材2は巻き取りロール6に巻き取った。
ここで用いたスリット板5は図2に示すように、スリット幅0.25mm、スリット長さ50mmのスリットが平行に4本設けられたステンレス製のものである。
次いで、図4に示すように、銅の導電性のテープで複数のパターン間の導通を図り、その一部を電極として銀等の貴金属を電気めっきした。
こうして貴金属めっきを行った1対の金属薄膜パターンを接続するように抵抗ペーストをグラビアロールにてグラビアロールコーティングを行い、抵抗体パターン20とアライメントパターン21を形成した。図5(a)では絶縁性基板2上に金属薄膜パターンが4本、すなわち2対形成されている場合を示している。これら金属薄膜パターンを12a、12b、12cそして12dとする。12aと12bが、12cと12dが対になっているとすると、12aと12bを接続するように、12cと12dを接続するように抵抗体パターンを形成した。
ここで抵抗体パターンにはバインダーとしてのエポキシ系樹脂に、カーボンブラックと無機物材料を含有し、グラビアロールコーティング(グラビア印刷法)に適した粘度となるよう有機溶剤を添加して調整したものを用いた。また、グラビアロールコーティングに用いたグラビア版の深さは16μmであった。
こうして形成された抵抗体パターン20およびアライメントパターン21を180℃1時間の加熱処理によって硬化した。ここではそれぞれ抵抗体20bおよびアライメントマーク21bとする。
硬化の済んだ抵抗体20b上に接着剤層をパターン状に形成した。接着剤としては変性アクリル系の感熱性接着剤を使用した。接着剤層22の形成は、アライメントマーク21bを基準として位置決めを行いスクリーン印刷法によって形成した。図5(b)は抵抗体20b上に接着剤層22を形成した様子を示す上面図である。
次いで絶縁性基材2の長い辺の端に転写シートの送り量を決めるためのパイロット穴23を形成した。このパイロット穴を設けた状態の上面図を図6に示す。
金属薄膜パターンとそれを接続する抵抗体20bについて、個々の抵抗体20bの抵抗値は転写前に絶縁性基材2に保持された状態でトリミング加工によって調整を行った。この際、複数の抵抗体が電気的に接続している状態では正確な抵抗値が測定できないため、個々の抵抗体を分離するよう金属薄膜パターンを切り離すスリット24を設けた。この抵抗体及び切り離された金属薄膜パターンからなる単位をここでは転写用抵抗素子31とする。
これらパイロット穴23とスリット24はアライメントマーク21bにより位置決めを行い、UV−YAGレーザーによって形成した。
こうして個々の抵抗体を電気的に分離した後、抵抗体のトリミングを行って所望の抵抗値となるよう調整した。トリミングにはUV−YAGレーザーを用い、金属薄膜パターンの一部である抵抗値測定用電極部25に抵抗値測定用プローブをあてることで抵抗値を測定しながら行った。図7はこのようにして抵抗値を調整した転写用抵抗素子31を具備し、パイロット穴23を有する絶縁性基材2の上面図である。
こうして得られた抵抗値調整済みの抵抗体を保持し、抵抗素子電極となる一対の金属薄膜パターンの外側にパイロット穴を設けた絶縁性基材を、金属薄膜パターンが一対ずつになるように切断して本発明の転写シート30を得た。ここで作成した転写シート30においては転写用抵抗素子31が一列に並んでいる。図8は本発明の転写シート30を示す上面図である。
こうして作成された転写シート30を用いて、図9に模式的に示される転写装置40を使用し、本発明のプリント配線板を製造した。
保持台44上の所定の位置に被転写基板50を載せ、次いで被転写基板50と位置を合わせ、転写用抵抗素子31が被転写基板50側を向くように転写シート30設置した。この際、ガイドピン43に転写シート30のパイロット穴23を重ねて転写シート30を設置した。そして、プレス機構42から加熱ヘッド41に動力を伝え、加熱ヘッド41を転写シート30に押し当てて加熱・加圧を行った。この際、プレス圧力は0.05kN、加熱ヘッド41の表面温度は130℃、加熱・加圧時間は1秒間とした。
被転写基板50としては、ガラスクロスコア含浸エポキシ樹脂をコア層とし、最表面層に銅によって配線パターン51を形成したプリント配線板を用いた。
被転写基板50が常温に戻った後、絶縁性基材2を被転写基板50上から取り除くと、被転写基板50上の所定の位置に抵抗素子33が転写されていた。図10は抵抗素子33が形成された被転写基板50を上から見た上面図である。抵抗素子33は接着剤層22を介して被転写基板50上に配置されている。転写工程によって表裏が反転するので、接着剤層22、抵抗体20b、そして抵抗素子電極32となる金属薄膜パターンの順に積層されている。
こうして形成された抵抗素子33について、抵抗素子電極32の一部にプローブをあて、抵抗値の測定を行ったところ、トリミング時に測定した転写前の抵抗値から変化していないことが確認できた。
最後に、被転写基板に形成されている配線パターン51と抵抗素子電極32との導通を導電性ペーストでとった。
図11は転写によって被転写基板50上に形成された抵抗素子33と、被転写基板50上に予め設けられた配線パターン51との導通を取る様子を示した上面図である。抵抗素子電極32と配線パターン51との間にエア式のディスペンサを用いて導電性ペーストを塗布し、60℃の温風で乾燥後、150℃30分の硬化処理を施すことで接続部52を形成した。なお、導電性ペーストとしては銀ペーストを用いた。
こうして、本発明の抵抗素子を具備するプリント配線板を得た。
本発明で用いる巻き取り式真空蒸着装置を示す説明図である。 本発明で用いるスリット板の上面図である。 帯状の絶縁性基材上に形成された金属薄膜パターンを示す上面図である。 本発明の工程の一部を示す説明図である。 本発明の工程の一部を示す説明図である。 絶縁性基板にパイロット穴を開けた様子を示す上面図である。 本発明の工程の一部を示す説明図である。 本発明の転写シート30の一例を示す上面図である。 転写シートが具備する転写用抵抗素子を被転写基板に転写するための転写装置の概要を示す模式図である。 抵抗素子が形成された被転写基板を上から見た上面図である。 転写によって被転写基板上に形成された抵抗素子と、被転写基板上に予め設けられた配線パターンとの導通を取る様子を示した上面図である。
符号の説明
1…巻き出しロール
2…絶縁性基材
3…クーリングロール
4…蒸発源
5…スリット板
6…巻き取りロール
7…スリット
10、12a、12b、12c、12d…金属薄膜パターン
11…導電性のテープ
20…抵抗体パターン
20b…抵抗体
21…アライメントパターン
21b…アライメントマーク
22…接着剤層
23…パイロット穴
24…スリット
25…抵抗値測定用電極部
30…転写シート
31…転写用抵抗素子
32…抵抗素子電極
33…抵抗素子
40…転写装置
41…加熱ヘッド
42…プレス機構
43…ガイドピン
44…保持台
50…被転写基板
51…配線パターン
52…接続部

Claims (6)

  1. 抵抗体と抵抗素子を具備する抵抗素子であって、当該抵抗素子を保持する基板上に接着剤層を介して抵抗体が接着されていることを特徴とする抵抗素子。
  2. 前記抵抗素子の具備する抵抗体は所定の抵抗値となるよう当該抵抗体を貫通するトリミングが施されており、当該抵抗素子を保持する基板には前記トリミングに対応する傷がないことを特徴とする請求項1記載の抵抗素子。
  3. 請求項1または2記載の抵抗素子を具備することを特徴とするプリント配線板。
  4. 絶縁性基材上に対向する部分を具備する金属薄膜パターンを形成する工程、
    前記金属薄膜パターンの対向する部分を接続するように抵抗ペーストを配置し、硬化して抵抗体とする工程、
    前記抵抗体に対応する位置に接着剤層を配置する工程、
    前記接着剤層と対向して被転写基板を配置し、接着剤層を介して当該被転写基板と前記抵抗体とを接着する工程、
    被転写基板に接着剤層を介して前記抵抗体及び金属薄膜パターンを具備する抵抗素子を残し、当該被転写基板から絶縁性基材を取り除く工程、
    を具備することを特徴とする抵抗素子の製造方法。
  5. 前記抵抗体の硬化後、接着剤層を介して被転写基板と抵抗体とを接着する工程の間に抵抗体をトリミングして抵抗値の調整を行うことを特徴とする請求項4記載の抵抗素子の製造方法。
  6. 絶縁性基材上に対向する部分を具備する金属薄膜パターンを形成する工程、
    前記金属薄膜パターンの対向する部分を接続するように抵抗ペーストを配置し、硬化して抵抗体とする工程、
    前記抵抗体に対応する位置に接着剤層を配置する工程、
    前記接着剤層と対向して配線パターンを具備する被転写基板を配置し、接着剤層を介して当該被転写基板と前記抵抗体とを接着する工程、
    被転写基板に接着剤層を介して前記抵抗体及び金属薄膜パターンを具備する抵抗素子を残し、当該被転写基板から絶縁性基材を取り除く工程、
    前記被転写基板が具備する配線パターンと前記抵抗素子が具備する金属薄膜パターンとの導通を図る工程、
    を具備することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
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