JP2007095849A - 光検出素子、光検出素子の制御方法、空間情報検出装置 - Google Patents

光検出素子、光検出素子の制御方法、空間情報検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】飽和を抑制しダイナミックレンジの低下を抑制する。
【解決手段】シリコンからなる光電変換層10に絶縁層11を介して蓄積電極12と再結合電極13とが設けられる。蓄積電極12と再結合電極13とにそれぞれ電圧を印加すると、光電変換層10にはそれぞれ蓄積領域、再結合領域となるポテンシャル井戸が形成される。光電変換層11は受光光量に応じた個数の電子とホールとを生成する。再結合電極13は蓄積電極12の両側に設けられる。再結合電極13に印加する電圧の極性を交互に切り換えると、再結合領域にホールを集積する状態と、蓄積領域と再結合領域とで電子を集積する状態とが交互に切り替わる。再結合領域に集積された電子は再結合領域に捕捉されているホールと再結合する。したがって、蓄積領域には再結合後の電子が蓄積される。
【選択図】図1

Description

本発明は、光検出素子、光検出素子の制御方法、空間情報検出装置に関するものである。
従来から、フォトダイオード、フォトトランジスタ、CCDイメージセンサなど各種の光検出素子が知られており、これらの光検出素子は、対象物の有無を受光光量の変化で検出する光電センサ、光を伝送媒体とする光通信、投受光の時間差または位相差を用いたり三角測量法の原理を用いたりすることにより光学的に測距する距離センサ、ビデオカメラやデジタルカメラの撮像素子など各種用途に広く利用されている。
ところで、これらの用途のうち発光源とともに光検出素子を使用する用途であって、自然光のような環境光が入射する環境で用いる場合には(侵入者を監視する光電センサ、光リモコン装置のような光通信、自動焦点カメラやロボットアイに用いる距離センサ、距離画像を得るために発光源とともに用いる撮像素子など)、光検出素子に対して発光源から放射された信号光のほかに環境光も併せて入射するから、信号光のみを受光する場合に比較すると受光光量が増加する。一方、この種の光検出素子では、受光光量に応じた量のキャリア(電子あるいはホール)が素子の内部で生成されるものの、受光光量に対するキャリアの生成数には限界があり、受光光量が増加すればキャリアの生成数は次第に飽和する。したがって、上述のような用途において目的とする情報を含んだ信号光を環境光とともに光検出素子で受光すると、環境光の光量分だけ光検出素子のダイナミックレンジが低減し、信号光に対して大きな受光出力を得ることができないという問題が生じる。
また、信号光と環境光とが混在していると、環境光に変動がある場合に環境光と信号光とを区別することができない可能性もある。環境光と信号光とを区別する技術としては信号光に用いる特定波長のみを通過させる光学フィルタを用いることが考えられているが、太陽光のように広範囲に亘るスペクトル成分を有した環境光では、光学フィルタを通しても環境光の影響を十分に除去することはできない。
信号光と環境光とを分離する技術としては、光検出素子の受光出力から環境光に対応する成分と信号光に対応する成分とを分離することが考えられている。すなわち、信号光が得られない期間であって発光源から光が放射されていない消灯期間における光検出素子の受光出力を環境光のみに対応する成分とし、信号光が得られる期間であって発光源から光が放射される点灯期間における光検出素子の受光出力を環境光と信号光とを重ね合わせた成分として、点灯期間における光検出素子の受光出力から消灯期間における光検出素子の受光出力を減算することにより、信号光のみに対応した成分を抽出する構成が考えられている(たとえば、特許文献1参照)。
上述した構成によれば、光検出素子の受光出力のうち、信号光に対応する成分と環境光に対応する成分とを含む点灯期間の受光出力から、環境光に対応する成分のみを含む消灯期間の受光出力を減算するので、環境光に対応する成分を抑圧して信号光に対応する成分の割合を大幅に増加させることが可能になる。
特許文献1に記載のものは、信号光の強度を変調信号により変調するとともに、光検出素子の受光出力を異なる変調信号の180度ごとの位相でサンプリングし、サンプリングによって得られる2個のサンプリング値の差分を求める動作であると言える。これは、変調信号の波形を矩形波としたことに相当するが、変調信号の波形が矩形波ではない場合でも、同様にして得た2個のサンプリング値の差分を求めれば、環境光に対応する成分が除去される。
特開2001−337166号公報(第0029−0035段落)
ところで、上述した特許文献1に記載の技術は、光検出素子の受光出力について信号光に対応する成分と環境光に対応する成分とを分離するものであるから、光検出素子が飽和したときには、信号光に対応する成分を抽出することができなくなるという問題がある。すなわち、環境光の存在下では信号光に対する光検出素子のダイナミックレンジが小さくなり、信号光に対して大きな受光出力を得ることができないという問題は特許文献1に記載された技術を用いても依然として解決されない。
さらに詳しく説明する。一般に、光検出素子の検出精度の限界は光電変換に伴うショットノイズで決定されるから、ショットノイズの影響を低減するために、光により生成されるキャリアの個数を増やす必要がある。光検出素子で生成されるキャリアの個数は、光検出素子が飽和しない範囲では、受光する光の強度が大きく受光時間が長いほど多くなるから、発光源からの放射光量を増加させるか、光検出素子の受光時間を長くすることによって、ショットノイズの影響を低減することができる。しかしながら、上述のように環境光の存在下では、光検出素子の信号光に対するダイナミックレンジが低下するから、発光源の放射光量を増加させたり光検出素子の受光時間を長くしても、SN比を十分に大きくとることはできない。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、飽和を生じにくくしダイナミックレンジの低下を抑制できる光検出素子を提供することにあり、さらにその光検出素子の制御方法と、その光検出素子を用いた空間情報検出装置とを提供することを目的にしている。
請求項1の発明は、光照射により電子およびホールを生成する固体からなる光電変換層と、光電変換層の一表面に絶縁層を介して配置された制御電極と、制御電極に電圧を印加することにより光電変換層に形成された電子とホールとのうちの一方である第1キャリアを集積するポテンシャル井戸であって制御電極に印加する電圧を変化させることにより光電変換層の前記一表面に沿ったポテンシャル井戸の面積を変化させる第1集積部と、電子とホールとのうちの他方である第2キャリアを集積する第2集積部とを備え、第1集積部の面積変化に伴って第1キャリアと第2集積部に集積された第2キャリアとが再結合するように第1集積部と第2集積部とを配置し、再結合後に残留した第1キャリアと第2キャリアとの少なくとも一方を受光出力として外部に取り出すことを特徴とする。
この構成によれば、固体からなる光電変換層に絶縁層を介して配置した制御電極に印加する電圧を制御することにより光電変換層に形成するポテンシャル井戸の面積を変化させるから、光電変換層で生成された第1キャリアをポテンシャル井戸に集積する期間とポテンシャル井戸に蓄積する期間とを設けることができる。つまり、制御電極に印加する電圧のタイミングを制御するだけで、実質的に受光感度を調節することができる。また、第2キャリアを第2集積部に集積してあり、第1集積部の面積変化に伴って第1キャリアと第2キャリアとを再結合させるから飽和が生じにくくなる。
ところで、CCD撮像素子のような光検出素子では、光の照射により生成される電子とホールとの発生確率(発生数)に起因するショットノイズによって各画素の出力レベルが揺らぐことが知られており、ショットノイズの影響を軽減するためにキャリア(電子またはホール)を積分して受光出力を得ている。しかしながら、積分時間を長くすると、ショットノイズの影響を軽減できるが応答速度が遅くなる。
本発明の光検出素子では、受光出力の大きさが、受光光量(受光した光の強度と受光時間との積)と、単位時間当たりに集積されるキャリアの個数(集積効率)と、電子とホールとの総数うち再結合される割合(再結合確率)とを主なパラメータとして決定される。ここで、再結合確率は、電子とホールとの密度が大きいほど高まるから、光電変換層で生成された電子とホールとを集積した後に再結合させると、受光光量が多いときには再結合確率が高くなり、受光光量が少ないときには再結合確率が小さくなる。つまり、環境光の強度が大きいと再結合確率が高まって受光出力の増加が抑制され、環境光の強度が小さいと再結合確率が低くなって受光出力の減少が抑制される。このように、受光出力では受光光量の変動幅を抑圧ないし圧縮することができ、光検出素子の飽和が生じにくくダイナミックレンジの低下を抑制できる。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記第1集積部は前記面積を大小2段階に変化させ、第1集積部のうち小面積の期間の領域を前記第1キャリアが蓄積される第1の蓄積領域とし、第1集積部のうち第1の蓄積領域を除く領域を前記第2集積部で集積された第2キャリアと第1集積部で集積した第1キャリアとを再結合させる再結合領域とすることを特徴とする。
この構成によれば、第1キャリアを集積する第1集積部の一部を再結合領域として用いるから、第1集積部と第2集積部とを含む受光面積を小さくすることができる。すなわち、第1集積部および第2集積部を多数個配列した撮像素子を構成する際には、画素面積を小さくすることが可能になり高解像度が期待できる。
請求項3の発明では、請求項2の発明において、前記再結合領域は、第1集積部が小面積であるときに前記第2キャリアを集積する第2集積部として兼用されることを特徴とする。
この構成によれば、再結合領域を第2集積部として兼用しているから、再結合領域を第2集積部として用いる状態から第1集積部として用いる状態に切り換えると、再結合領域のダングリングボンドないし界面電位によって第2キャリアが捕捉されている間に再結合領域に第1キャリアを集積することができ、再結合領域において電子とホールとが再結合される。また、第2集積部が第1集積部の一部として兼用されているから、受光面積を小さくすることができ、撮像素子を構成する場合に高解像度が期待できる。
請求項4の発明では、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明において、前記第2集積部は前記光電変換層の前記一表面に沿ったポテンシャル井戸の面積を大小2段階に変化させ、第2集積部が大面積の期間に光電変換層で生成された第2キャリアを集積するとともに、第2集積部のうち小面積の期間の領域を前記第2キャリアが蓄積される第2の蓄積領域とすることを特徴とする。
この構成によれば、第2集積部の面積も第1集積部の面積と同様に変化させるから、第1キャリアと第2キャリアとをそれぞれ目的の期間について集積することができる。すなわち、異なる期間に集積した第1キャリアと第2キャリアとを再結合させることにより、両期間の受光光量の差分に相当する受光出力を取り出すことが可能になる。
請求項5の発明では、請求項2の発明において、前記第2集積部は前記光電変換層の前記一表面に沿ったポテンシャル井戸の面積を大小2段階に変化させ、第2集積部が大面積の期間に光電変換層で生成された第2キャリアを集積するとともに、第2集積部のうち小面積の期間の領域を前記第2キャリアが蓄積される第2の蓄積領域とし、第2集積部のうち第2の蓄積領域を除く領域を第1集積部のうち第1の蓄積領域を除く領域と重複させることにより前記再結合領域として用いることを特徴とする。
この構成によれば、第2集積部の面積も第1集積部の面積と同様に変化させるから、第1キャリアと第2キャリアとをそれぞれ目的の期間について集積することができる。すなわち、異なる期間に集積した第1キャリアと第2キャリアとを再結合させることにより、両期間の受光光量の差分に相当する受光出力を取り出すことが可能になる。しかも、第2集積部に第2キャリアを蓄積することができるから、撮像素子を構成する際には、画素面積を小さくすることが可能になり高解像度が期待できる。
請求項6の発明は、光検出素子の制御方法であって、光照射により電子およびホールを生成する固体からなる光電変換層と、光電変換層の一表面に絶縁層を介して配置された制御電極と、制御電極に電圧を印加することにより光電変換層に形成された電子とホールとのうちの一方である第1キャリアを集積するポテンシャル井戸であって制御電極に印加する電圧を変化させることにより光電変換層の前記一表面に沿ったポテンシャル井戸の面積を変化させる第1集積部と、電子とホールとのうちの他方である第2キャリアを集積する第2集積部とを備える光検出素子の制御方法であって、第1集積部の面積変化に伴って第1キャリアと第2集積部に集積された第2キャリアとを再結合させるように制御電極に電圧を印加するタイミングを制御し、再結合後に残留した第1キャリアと第2キャリアとの少なくとも一方を受光出力として外部に取り出すことを特徴とする。
この方法によれば、請求項1の発明と同様に、制御電極に印加する電圧を制御することにより光電変換層に形成するポテンシャル井戸の面積を変化させ、光電変換層で生成された第1キャリアをポテンシャル井戸に集積する期間とポテンシャル井戸に蓄積する期間とを設けることができる。つまり、制御電極に印加する電圧のタイミングを制御するだけで、実質的に受光感度を調節することができる。また、第2キャリアを第2集積部に集積してあり、第1集積部の面積変化に伴って第1キャリアと第2キャリアとを再結合させるから飽和が生じにくくなる。
請求項7の発明では、請求項6の発明において、前記第1集積部の前記面積を大小2段階に変化させ、第1集積部のうち小面積の期間の領域を前記第1キャリアが蓄積される第1の蓄積領域として用い、第1集積部のうち第1の蓄積領域を除く領域を前記第2集積部で集積された第2キャリアと第1集積部で集積した第1キャリアとを再結合させる再結合領域として用いることを特徴とする。
この方法によれば、請求項2の発明と同様に、第1キャリアを集積する第1集積部の一部を再結合領域として用いるから、第1集積部と第2集積部とを含む受光面積を小さくすることができる。すなわち、第1集積部および第2集積部を多数個配列した撮像素子を構成する際には、画素面積を小さくすることが可能になり高解像度が期待できる。
請求項8の発明は、請求項7の発明において、前記再結合領域が、前記第1集積部が小面積であるときに第2キャリアを集積する前記第2集積部として兼用されることを特徴とする。
この方法は請求項3の発明と同様に、再結合領域を第2集積部として兼用しているから、再結合領域を第2集積部として用いる状態から第1集積部として用いる状態に切り換えると、再結合領域のダングリングボンドないし界面電位によって第2キャリアが捕捉されている間に再結合領域に第1キャリアを集積することができ、再結合領域において電子とホールとが再結合される。また、第2集積部が第1集積部の一部として兼用されているから、受光面積を小さくすることができ、撮像素子を構成する場合に高解像度が期待できる。
請求項9の発明は、請求項6ないし請求項8のいずれかの発明において、前記第2集積部が前記光電変換層の前記一表面に沿ったポテンシャル井戸の面積を大小2段階に変化させ、第2集積部が大面積の期間に光電変換層で生成された第2キャリアを集積するとともに、第2集積部のうち小面積の期間の領域を前記第2キャリアが蓄積される第2の蓄積領域とするように前記制御電極に電圧を印加するタイミングを制御することを特徴とする。
この方法によれば、第2集積部の面積も第1集積部の面積と同様に変化させるから、第1キャリアと第2キャリアとをそれぞれ目的の期間について集積することができる。すなわち、異なる期間に集積した第1キャリアと第2キャリアとを再結合させることにより、両期間の受光光量の差分に相当する受光出力を取り出すことが可能になる。
請求項10の発明は、請求項7の発明において、前記第2集積部が前記光電変換層の前記一表面に沿ったポテンシャル井戸の面積を大小2段階に変化させるように前記制御電極に電圧を印加するタイミングを制御し、第2集積部が大面積の期間に光電変換層で生成された第2キャリアを集積するとともに、第2集積部のうち小面積の期間の領域を前記第2キャリアが蓄積される第2の蓄積領域とし、第2集積部のうち第2の蓄積領域を除く領域を第1集積部のうち第1の蓄積領域を除く領域と重複させることにより前記再結合領域として用いることを特徴とする。
この方法によれば、第2集積部の面積も第1集積部の面積と同様に変化させるから、第1キャリアと第2キャリアとをそれぞれ目的の期間について集積することができる。すなわち、異なる期間に集積した第1キャリアと第2キャリアとを再結合させることにより、両期間の受光光量の差分に相当する受光出力を取り出すことが可能になる。しかも、第2集積部に第2キャリアを蓄積することができるから、撮像素子を構成する際には、画素面積を小さくすることが可能になり高解像度が期待できる。
請求項11の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の光検出素子の制御方法であって、前記第1集積部と前記第2集積部とからなる単位領域を複数備え、隣接する単位領域では第1集積部に前記第1キャリアを集積する期間が互いに重複せずかつ一方の単位領域で第1キャリアを集積する間に他方の単位領域で第2キャリアを集積するように制御電極に電圧を印加するタイミングを制御することを特徴とする。
この構成によれば、隣接する単位領域において互いに異なる期間の受光光量に対応したキャリアを集積し、集積したキャリアをそれぞれ蓄積領域に蓄積しているから、各単位領域の蓄積領域に蓄積されたキャリアを読み出せば、1回の読み出しで複数の異なる期間の受光出力を得ることが可能になる。
請求項12の発明は、請求項5記載の光検出素子の制御方法であって、前記第1集積部において第1キャリアを集積する期間と前記第2集積部において第2キャリアを集積する期間とが互いに重複せず交互に繰り返されるように制御電極に電圧を印加するタイミングを制御することを特徴とする。
この構成によれば、異なる期間に集積した第1キャリアと第2キャリアとを再結合させることにより、異なる期間の受光光量の差分に相当する受光出力を取り出すことが可能になる。また、異なる期間の受光光量の差分に相当する受光出力では環境光の成分が抑圧されており、しかも光検出素子の内部においてキャリアの増加が抑制されるから、光検出素子の飽和が生じにくくなる。また、請求項5記載の光検出素子を用いているから、撮像素子を構成する際には、画素面積を小さくすることが可能になり高解像度が期待できる。
請求項13の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の光検出素子を対象空間からの光の受光に用いる装置であって、対象空間に投光する光の強度が所定の変調周波数の変調信号により変調される発光源と、変調信号と前記制御電極に印加する電圧とを制御するタイミング制御回路と、光検出素子の受光出力と変調信号との関係により対象空間の情報を検出する評価部とを備えることを特徴とする。
この装置によれば、対象物までの距離や対象物の反射率のような空間情報を評価する装置を構成するにあたり、発光源から投光された信号光に対するダイナミックレンジを大きくとることができ、環境光の多い環境でも使用可能になる。とくに、請求項4、5、7に記載した光検出素子を用いると、異なる時刻の受光光量の差分に相当する受光出力を用いることができるから、その間の環境光の強度が一定であれば受光出力における環境光の成分が抑圧され、光検出素子における飽和が生じにくいだけではなく、受光出力における信号光のダイナミックレンジの低下を抑制でき、空間情報を精度よく評価することができる。
請求項14の発明は、請求項5記載の光検出素子を対象空間からの光の受光に用いる装置であって、対象空間に投光する光の強度が所定の変調周波数の変調信号により変調される発光源と、変調信号と前記制御電極に印加する電圧とを制御するタイミング制御回路と、光検出素子の前記受光出力と変調信号との関係により対象空間の情報を検出する評価部とを備え、タイミング制御回路は、前記第1集積部において第1キャリアを集積する期間と前記第2集積部において第2キャリアを集積する期間とを、変調信号の位相において180度異なる期間とするように制御電極に印加する電圧を制御し、評価部では、前記再結合領域において第1キャリアと第2キャリアとを再結合後に得られた受光出力を変調信号の位相において180度異なる期間に得られた受光光量の差分として用いることを特徴とする。
この構成によれば、変調信号の位相において180度異なる期間に集積したキャリアを再結合領域において再結合させるから、両期間の受光光量の差分を反映した受光出力を取り出すことができ、評価部において発光源から対象空間に投光した光の振幅成分に相当する情報を用いて対象空間の情報を検出する際に、光検出素子の外部での演算処理が不要になる上に、光検出素子の内部のキャリアの増加が抑制されることによって飽和が生じにくくなる。また、受光出力における信号光のダイナミックレンジの低下を抑制でき、空間情報を精度よく評価することができる。
本発明の構成によれば、制御電極に印加する電圧のタイミングを制御するだけで、受光感度を調節することができる。また、第1集積部の面積変化に伴って第1キャリアと第2キャリアとを再結合させるから飽和が生じにくくなる。
(実施形態1)
本発明に係る光検出素子は、図1、図2に示すように、シリコンからなる光電変換層10の主表面に酸化シリコンもしくは窒化シリコンからなる絶縁層11を介して制御電極としての蓄積電極12および再結合電極13を配列した構造を有する。絶縁層11、蓄積電極12、再結合電極13は透光性を有する。
蓄積電極12と再結合電極13とは、光電変換層10の主表面に沿った一直線上(以下では、この直線の方向を垂直方向と呼ぶ)に列設されており、2個の再結合電極13の間に蓄積電極12が配置される。つまり、蓄積電極12の両側に再結合電極13を配置してある。蓄積電極12と再結合電極13とは面積や形状が異なっていてもよい。ただし、これらの電極をキャリア(電子とホールとの少なくとも一方)を取り出すための取出電極(後述する)として兼用する場合には同面積かつ同形状に形成するのが望ましい。
光電変換層10は、p形シリコンからなるサブストレート10cにp形シリコンからなるウェル10bを形成してあり、ウェル10b内にn形シリコンからなる主機能層10aを形成してある。
図2では垂直方向における一列のみ記載しているが、実際には多数列が形成され、蓄積電極12と再結合電極13とは列間に跨って形成される。言い換えると、蓄積電極12と再結合電極13とは各列で共有される。ウェル10bの主表面であって、水平方向における主機能層10aの両側にはn形シリコンからなる分離層14が形成される。分離層14は主機能層10aで生成され保持されているキャリア(電子またはホール)が水平方向に漏れるのを防止する。つまり、光電変換層10に分離層14を設けることにより垂直方向の各列が分離され、蓄積電極12と再結合電極13とが各列間に跨って形成されることにより、水平方向の各行を一括して制御することができる。言い換えると、蓄積電極12と再結合電極13との電極数は行数によって決まり、光電変換層10に設ける分離層14の個数によって列数が決まる。
サブストレート10cは基板電極15に接合されており基板電極15は基準電位に保たれる。以下では、基板電極15の電位を基板電位と呼ぶ。蓄積電極12と再結合電極13とにそれぞれ基板電位とは異なる電圧を印加すると主機能層10aにポテンシャル井戸が形成される。以下では、図3に示すように、蓄積電極12と再結合電極13とにそれぞれ対応して形成されるポテンシャル井戸を、蓄積領域Da、再結合領域Dbと呼ぶ。光電変換層10に光が入射すると光電変換層10では電子およびホールが生成され、光電変換層10において生成された電子およびホールは、再結合領域Dbと蓄積領域Daとのポテンシャルに応じて振り分けて集積される。
なお、本実施形態では受光出力として電子を取り出し、蓄積領域Daには電子に対するポテンシャル井戸のみを形成するものとする。したがって、蓄積電極12に印加する電圧は基板電位に対してつねに正極性になる。一方、再結合電極13に印加する電圧は基板電位に対して極性を交互に反転させ、電子に対するポテンシャル井戸とホールに対するポテンシャル井戸とを交互に形成する。言い換えると、蓄積領域Daおよび再結合領域Dbが第1集積部に相当し、再結合領域Dbは第2集積部と兼用される。また、本実施形態では、電子が第1キャリアに相当し、ホールが第2キャリアに相当する。
以下では、図3に示す6個一組の電極に対して(1)〜(6)の符号を付して説明する。符号(2)(5)は蓄積電極12に相当し、符号(1)(3)(4)(6)は再結合電極13に相当する。ただし、基本的な動作は3個の電極で実現される。そこで、蓄積電極(2)を挟んで再結合電極(1)(3)を配置した領域を単位領域E1とし、蓄積電極(5)を挟んで一対の再結合電極(4)(6)を配置した領域を単位領域E2とする。各単位領域E1,E2ではそれぞれ光電変換層10で生成された電子を集積する動作と電子を蓄積して保持する動作とを交互に繰り返しており、かつ単位領域E1,E2の一方が電子を集積する間に他方が蓄積するように構成されている。
上述した基本的な動作は、図3(a)(b)の動作を交互に繰り返すことである。図から明らかなように、蓄積領域Daには電子(図3では黒丸)の集積または蓄積を行い、再結合領域Dbでは電子の集積とホール(図3では白丸)の集積とを交互に繰り返す。言い換えると、基板電位に対して再結合電極(1)(3)(4)(6)に印加する電圧の極性を交互に切り換える。この動作により、主機能層10aにおいて再結合電極(1)(3)(4)(6)に対応する領域には電子に対するポテンシャル井戸とホールに対するポテンシャル井戸とが交互に形成される。図3(a)(b)の動作では、蓄積電極(2)(5)に印加する電圧の極性は変化させない。
図3(a)の状態では、単位領域E1の再結合電極(1)(3)に印加する電圧の極性を負、単位領域E2の再結合電極(4)(6)に印加する電圧の極性を正としている。この状態では、単位領域E1の再結合電極(1)(3)に対応する再結合領域Dbではホールを集積し、蓄積電極(2)(5)に対応する蓄積領域Daと単位領域E2の再結合電極(4)(6)に対応する再結合領域Dbとでは電子を集積する。要するに、図3(a)の状態では、単位領域E1では主としてホールを集積し、単位領域E2では主として電子を集積しているといえる。
同様にして、図3(b)の状態では、単位領域E1の再結合電極(1)(3)に印加する電圧の極性を正、単位領域E2の再結合電極(4)(6)に印加する電圧の極性を負としている。つまり、再結合電極(1)(3)(4)(6)に印加する電圧の極性を図3(a)の状態とは入れ換えている。したがって、単位領域E2の再結合電極(4)(6)に対応する再結合領域Dbでホールを集積し、蓄積電極(2)(5)に対応する蓄積領域Daと単位領域E1の再結合電極(1)(3)に対応する再結合領域Dbとでは電子を集積する。要するに、図3(b)の状態では、単位領域E1では主として電子を集積し、単位領域E2では主としてホールを集積しているといえる。
なお、隣接する単位領域E1,E2の間には再結合領域Dbによる電位障壁が形成されているから図3(a)(b)のいずれかの状態では、隣接する単位領域E1,E2の間で電子とホールとが再結合することはないが、図3(a)の状態と図3(b)の状態とを切り換える途中過程において隣り合う再結合領域Dbの間でキャリアが漏れ、電子とホールとが再結合する可能性がある。隣接する単位領域E1,E2の間でのキャリアの漏れは少ないほうがよいと考えられるが、キャリアの再結合の割合にばらつきがなければ、受光出力を補正すれば対応可能であるから特段の問題は生じない。むしろ、キャリアの再結合によって受光出力の飽和を抑制する効果が期待できる。
以下では、図3(a)の単位領域E1の状態の期間を第1集積期間と呼び、単位領域E2の状態を第2集積期間と呼ぶ。したがって、図3(b)では単位領域E1は第2集積期間であり、単位領域E2が第2集積期間になる。
上述のように、光検出素子1に設けた6個の電極を一組とする場合には、第1集積期間と第2集積期間とは同時に生じているが、一方の単位領域E1,E2について着目すれば第1集積期間と第2集積期間とは異なる期間になる。
上述した動作から明らかなように、図3(a)(b)の状態を交互に切り換えると、再結合領域Dbには電子とホールとが交互に集積される。ところで、再結合電極(1)(3)(4)(6)に対応する再結合領域Dbで集積された電子は、再結合領域Dbでホールを集積するように再結合電極(1)(3)(4)(6)への印加電圧を変化させると、蓄積電極(2)(5)に対応する蓄積領域Daに移動する。
一方、再結合電極(1)(3)(4)(6)に対応する再結合領域Dbで集積されたホールは、再結合領域Dbで電子を集積するように再結合電極(1)(3)(4)(6)への印加電圧を変化させると、ホールに対するポテンシャル井戸が消滅するから大部分が散逸する。また、ホールの一部は再結合領域Dbのダングリングボンドや界面電位に捕捉されて再結合領域Dbに残留する。したがって、再結合領域Dbに電子が集積されると、集積された電子と残留していたホールとが再結合する。
以上の説明から明らかなように、蓄積電極(2)に対応した蓄積領域Daには主として図3(b)の状態において集積した電子が保持され、蓄積電極(5)に対応した蓄積領域bには主として図3(a)の状態において集積した電子が保持される。もちろん、蓄積電極(2)に対応する蓄積領域Daには図3(a)の状態で集積した電子が含まれ、蓄積電極(5)に対応する蓄積領域Daには図3(b)の状態で集積した電子が含まれるが、単純にモデル化すれば両者の比率3:1になる。
以下に動作を説明するために、図5のように発光源2を設けて発光源2から強度を変調した信号光を投光するものとし、本発明の光検出素子1は信号光を受光できる位置に配置しているものとする。光検出素子1は、通常は発光源2から投光された信号光を直接受光するのではなく、信号光が対象物3で反射された反射光を受光するように配置される。また、信号光の強度が矩形波で変調され、発光源2が点灯と消灯とを交互に繰り返す場合を想定する。すなわち、発光源2が点灯していると光電変換層10には信号光と環境光とがともに入射し、発光源2が消灯していると光電変換層10には環境光のみが入射する。信号光を変調する波形は矩形波に限らず、正弦波、三角波、鋸歯状波などの各種波形を用いることができる。
いま、光電変換層10への入射光を遮光しないとすれば、光の入射によって光電変換層10の全体で電子とホールとが生成される。図3(a)の状態を発光源2の点灯期間に対応付け、図3(b)の状態を発光源2の消灯期間に対応付けるものとする。図3(a)に示す点灯期間には上述したように再結合電極(1)(3)に対応する再結合領域Dbにホールが集積され、残りの再結合領域Dbおよび蓄積領域Daには電子が集積される。一方、図3(b)に示す消灯期間には再結合電極(4)(6)に対応する再結合領域Dbにホールが集積され、残りの再結合領域Dbおよび蓄積領域Daには電子が集積される。
点灯期間と消灯期間とを交互に繰り返すと、点灯期間である図3(a)の状態では、再結合電極(4)(6)に対応する再結合領域Dbに消灯期間において集積されたホールの一部が捕捉されている状態で点灯期間に生成された電子が集積される。点灯期間の電子と消灯期間のホールとが再結合することになる。
要するに、単位領域E1の蓄積電極(2)に対応する蓄積領域Daには主として消灯期間に対応する電子が集積され、単位領域E2の蓄積電極(5)に対応する蓄積領域Daには主として点灯期間に対応する電子が集積される。したがって、蓄積領域Daに集積された電子を受光出力として取り出せば、点灯期間と消灯期間とに対応する受光出力をそれぞれ取り出すことができる。
いま、同じ受光光量に対する各電極において電子の集積効率に対するホールの集積効率を1/α(α>1)とし、再結合領域Dbにおける電子とホールとの再結合確率をβ(0<β≦1)とする。また、再結合領域Dbにホールを集積する状態から電子を集積する状態に変化させたときに再結合領域Dbに残留するホールの割合をγ(キャリアの漏れ分も含むものとする)とする。図3(a)の状態において蓄積電極(2)に対応する蓄積領域Daに残留する電子の個数n2と、図3(b)の状態において蓄積電極(5)に対応する蓄積領域Daに残留する電子の個数n0とを考察する。
ここで、図3(a)の状態における受光光量をA0、図3(b)の状態における受光光量をA2とする。図3(a)の状態において、蓄積電極(2)に対応する蓄積領域Daに蓄積された電子の個数はA0に比例し、再結合電極(1)(3)にそれぞれ対応する再結合領域Dbに蓄積されたホールの個数は(1/α)A0に比例する。一方、図3(b)の状態において、蓄積電極(5)に対応した蓄積領域Daに集積される電子の個数はA2に比例し、再結合電極(4)(6)にぞれぞれ対応する再結合領域Dbに集積されるホールの個数は(1/α)A2に比例する。
再結合電極(1)(3)に着目すれば、図3(a)の状態では再結合領域Dbにおいて生成されるホールの数は(1/α)A0に比例し、図3(b)の状態に移行させたときに各再結合領域Dbに残留するホールはそのγ倍であるから、(γ/α)A0に比例する。一方、図3(b)の状態において各再結合領域Dbで生成される電子はA2に比例するから、再結合領域Dbのみに着目すると、図3(b)の状態において再結合後に残留する電子の個数は、A2−(βγ/α)A0に比例する。
つまり、図3(b)の状態では単位領域E1の総電子数は、A2+2{A2−(βγ/α)A0}に比例し、図3(a)の状態で蓄積領域Daに蓄積される電子の個数n0は、A0+A2+2{A2−(βγ/α)A0}に比例する。上式を整理すると、次式が得られる。
{1−2(βγ/α)}A0+3A2
同様にして、図3(b)の状態で蓄積領域Daに蓄積される電子の個数n2は、次式の値に比例する。
{1−2(βγ/α)}A2+3A0
したがって、比例定数を無視すれば、次式が得られる。
n0={1−2(βγ/α)}A0+3A2
n2={1−2(βγ/α)}A2+3A0
再結合後に残留する電子は受光出力として取り出されるのであって、受光出力では点灯期間と消灯期間とに生成されたキャリアの一部が減殺されるから、光電変換層10での飽和が生じにくくなる。とくに、蓄積電極(5)に対応する蓄積領域Daに残留する電子の個数n0は、点灯期間に生成される電子と消灯期間に生成されるホールの一部とを再結合させて得られているから、環境光に相当する成分の一部を除去することができ、受光出力に占める信号光の成分比率が大きくなる。言い換えると、環境光のノイズに強い光検出素子1と言える。なお、上式から次の関係が得られる。
n0−n2={4−2(βγ/α)}(A0−A2)
また、上述した構成例では、遮光膜を設けずに光電変換層10の全領域でキャリアを生成しているが、蓄積電極12に対応する部位以外を遮光膜で覆うことにより遮光してもよい。このような遮光膜を設ければ、蓄積領域Daでのキャリアの生成を防止することができるから、点灯期間と消灯期間とのキャリアの混合を少なくすることができる。
(実施形態2)
実施形態1では、電子を受光出力として取り出すために、蓄積領域Daに電子のみを蓄積する構成を採用したが、本実施形態では電子とホールとを各別に第1蓄積領域Da1と第2蓄積領域Da2とに蓄積する構成を示す。したがって、実施形態1では蓄積領域Daを挟んで再結合領域Dbを設けているが、本実施形態では再結合領域Dbを挟んで電子を蓄積する第1蓄積領域Da1とホールを蓄積する第2蓄積領域Da2とを設けている。
再結合電極13と第1蓄積電極121と第2蓄積電極122とにそれぞれ基板電位とは異なる電圧を印加すると主機能層10aにポテンシャル井戸が形成される。以下では、図4に示すように、再結合電極13と第1蓄積電極121と第2蓄積電極122とにそれぞれ対応して形成されるポテンシャル井戸を、第1蓄積領域Da1、第2蓄積領域Da2、再結合領域Dbとする。光電変換層10に光が入射すると光電変換層10では電子およびホールが生成され、光電変換層10において生成された電子およびホールは、第1蓄積領域Da1と第2蓄積領域Da2と再結合領域Dbとのポテンシャルに応じて振り分けて集積かつ蓄積される。ここに、集積とは光電変換層10で生成されたキャリアを集めることを意味し、蓄積とはすでに生成されているキャリアを保持することを意味する。本実施形態では第1蓄積領域Da1および第2蓄積領域Da2において集積と蓄積とが同時に生じている。
なお、第1蓄積電極121と第2蓄積電極122との再結合電極13に対する位置は入れ換え可能であって、ここでは、電子に対するポテンシャル井戸のみを形成する電極を第1蓄積電極121と呼ぶ。つまり、第1蓄積領域Da1は電子のみに対するポテンシャル井戸を意味する。図4に示す例では6個一組の電極に対して(1)〜(6)の符号を付して説明する。符号(1)(4)は再結合電極13、符号(2)(5)は第1蓄積電極121、符号(3)(6)は第2蓄積電極122に相当する。つまり、再結合電極(4)を挟んで第1蓄積電極(5)と第2蓄積電極(3)とが配置されることにより単位領域E1を構成し、再結合電極(1)を挟んで第1蓄積電極(2)と第2蓄積電極(6)とが配置されることにより単位領域E2を構成する。
以下に動作を説明するために、図5のように発光源2を設けて発光源2から強度を変調した信号光を投光するものとし、本発明の光検出素子1は信号光を受光できる位置に配置しているものとする。光検出素子1は、通常は発光源2から投光された信号光を直接受光するのではなく、信号光が対象物3で反射された反射光を受光するように配置される。また、信号光の強度が矩形波で変調され、発光源2が点灯と消灯とを交互に繰り返す場合を想定する。すなわち、発光源2が点灯していると光電変換層10には信号光と環境光とがともに入射し、発光源2が消灯していると光電変換層10には環境光のみが入射する。信号光を変調する波形は矩形波に限らず、正弦波、三角波、鋸歯状波などの各種波形を用いることができる。
本発明の基本的な動作は図4(a)(b)の動作を交互に繰り返すことであって、図から明らかなように、再結合領域Dbに集積されるキャリアの種類を交互に入れ換える動作になる。言い換えると、基板電位に対して再結合電極(1)(4)に印加する電圧の極性を交互に切り換える。この動作により、主機能層10aにおいて再結合電極(1)(4)に対応する領域には電子(図4では黒丸)に対するポテンシャル井戸とホール(図4では白丸)に対するポテンシャル井戸とが交互に形成される。図4(a)(b)の動作では、第1蓄積電極(2)(5)および第2蓄積電極(3)(6)に印加する電圧の極性は変化させない。
いま、図4(a)のように隣り合う一対の再結合電極(1)(4)のうち再結合電極(1)に印加する電圧の極性を負、再結合電極(4)に印加する電圧の極性を正とすると、再結合電極(1)に対応する再結合領域Dbにはホールが集積され、再結合電極(4)に対応する再結合領域Dbには電子が集積される。
図4(a)の状態において、単位領域E1では第2蓄積電極(3)に対応する第2蓄積領域Da2にホールが移動するとともに再結合電極(4)に対応する再結合領域Dbに電子が集積され、単位領域E2では第1蓄積電極(2)に対応する第1蓄積領域Da1に電子が移動するとともに再結合電極(1)に対応する再結合領域Dbにホールが集積されている。図4(a)の状態における単位領域E1の動作を行う期間を第1集積期間と呼び、単位領域E2の動作を行う期間を第2集積期間と呼ぶ。
同様にして、図4(b)の状態では、印加する電圧の極性が図4(a)の状態に対して逆転しているから、単位領域E1では第1蓄積電極(5)に対応する第1蓄積領域Da1に電子が移動するとともに再結合電極(4)に対応する再結合領域Dbにホールが集積され、単位領域E2では第2蓄積電極(6)に対応する第1蓄積領域Da1にホールが移動するとともに再結合電極(1)に対応する再結合領域Dbに電子が集積されている。したがって、図4(b)の状態では、単位領域E1が第2集積期間になり、単位領域E2が第1集積期間になっている。
上述のように、光検出素子1に設けた6個の電極を一組とする場合には、第1集積期間と第2集積期間とは同時に生じているが、単位領域E1,E2の範囲では第1集積期間と第2集積期間とは異なる期間になる。
上述した動作から明らかなように、図4(a)(b)の状態を交互に切り換えると、再結合領域Dbには電子とホールとが交互に集積される。ただし、電子とホールとは、再結合領域Dbから第1蓄積領域Da1あるいは第2蓄積領域Da2に移動させる際に、全部が移動するわけではなく、再結合領域Dbのダングリングボンドや界面電位によって捕捉され、電子やホールの一部は再結合領域Dbに取り残される。再結合領域Dbに残された電子またはホールは再結合領域Dbに移動してきた電子あるいはホールと再結合する。つまり、図4(a)(b)の状態を交互に切り換えることにより、電子とホールとを再結合させることができる。
第1蓄積領域Da1には電子が蓄積(集積)され、第2蓄積領域Da2にはホールが蓄積(集積)されるから、図4(a)の状態では、再結合電極(1)と第2蓄積電極(6)とに対応した再結合領域Dbと第2蓄積領域Da2とにホールが集積され、再結合電極(4)と第1蓄積電極(5)とに対応した再結合領域Dbと第1蓄積領域Da1とに電子が集積される。一方、図4(b)の状態では、再結合電極(1)と第1蓄積電極(2)とに対応した再結合領域Dbと第2蓄積領域Da2とに電子が集積され、再結合電極(4)と第2蓄積電極(3)とに対応した再結合領域Dbと第1蓄積領域Da1とにホールが集積される。
いま、光電変換層10への入射光を遮光しないとすれば、光の入射によって光電変換層10の全体で電子とホールとが生成される。図4(a)の状態を発光源2の点灯期間に対応付け、図4(b)の状態を発光源2の消灯期間に対応付けるものとする。図4(a)に示す点灯期間には再結合電極(1)に対応する再結合領域Dbと第2蓄積電極(3)(6)に対応する第2蓄積領域Da2とにホールが集積され、再結合電極(4)に対応する再結合領域Dbと第1蓄積電極(2)(5)に対応する第1待避領域Dbとに電子が集積される。また、図4(b)に示す消灯期間には再結合電極(1)に対応する再結合領域Dbと第1蓄積電極(2)(5)に対応する第1蓄積領域Da1とに電子が集積され、再結合電極(4)に対応する再結合領域Dbと第2蓄積電極(3)(6)に対応する第2待避領域Daとにホールが集積される。
ただし、点灯期間には、第1蓄積電極(2)に対応する第1蓄積領域Da1と第2蓄積電極(3)に対応する第2蓄積領域Da2とはそれぞれ独立した1電極に対応する領域であり、残りは隣接した2電極ずつに対応する領域になる。また、消灯期間には、第1蓄積電極(5)に対応する第1蓄積領域Da1と第2蓄積電極(6)に対応する第2蓄積領域Da2とがそれぞれ独立した1電極に対応する領域であり、残りは隣接した2電極ずつに対応する領域になる。
点灯期間と消灯期間とを交互に繰り返すと、点灯期間である図4(a)の状態において、再結合電極(1)に対応する再結合領域Dbには消灯期間に集積された電子の一部が捕捉されている状態で点灯期間に生成されたホールが集積され、再結合電極(4)に対応する再結合領域Dbには消灯期間に集積されたホールの一部が捕捉されている状態で点灯期間に生成された電子が集積される。一方、消灯期間である図4(b)の状態において、再結合電極(1)に対応する再結合領域Dbには点灯期間に集積されたホールの一部が捕捉されている状態で消灯期間に生成された電子が集積され、再結合電極(4)に対応する再結合領域Dbには点灯期間に集積された電子の一部捕捉されている状態で消灯期間に生成されたホールが集積される。
単位領域E1では、図4(b)の状態において第1蓄積電極(5)に対応する第1蓄積領域Da1には主として点灯期間の電子を消灯期間のホールの一部と再結合させた後に残留している電子が集積され、図4(a)の状態において第2蓄積電極(3)に対応する第2蓄積領域Da2には主として消灯期間のホールを点灯期間の電子の一部と再結合させた後に残留しているホールが集積される。
同様にして、単位領域E2では、図4(a)の状態において第1蓄積電極(2)に対応する第1蓄積領域Da1には主として消灯期間の電子を点灯期間のホールの一部と再結合させた後に残留している電子が集積され、図4(b)の状態において第2蓄積電極(6)に対応する第2蓄積領域Da2には主として点灯期間のホールを消灯期間の電子の一部と再結合させた後に残留しているホールが集積される。
要するに、単位領域E1の第1蓄積領域Da1には主として点灯期間に対応する電子が蓄積(集積)され、単位領域E2の第1蓄積領域Da1には主として消灯期間に対応する電子が蓄積(集積)されるから、第1蓄積領域Da1に蓄積された電子を受光出力として取り出せば、点灯期間と消灯期間とに対応する受光出力をそれぞれ取り出すことができる。受光出力としてホールを利用する必要があれば、第2蓄積領域Da2に蓄積されたホールを取り出せばよい。
いま、同じ受光光量に対する各電極において電子の集積効率に対するホールの集積効率を1/α(α>1)とし、電子とホールとの再結合確率をβ(0<β≦1)とする。また、再結合後に残留する電子に着目するものとする。つまり、図4(a)の状態において第1蓄積電極(2)に対応する第1蓄積領域Da1に残留する電子の個数n2と、図4(b)の状態において第1蓄積電極(5)に対応する第1蓄積領域Da1に残留する電子の個数n0とを考察する。
図4(a)の状態における受光光量をA0、図4(b)の状態における受光光量をA2とすれば、図4(a)の状態において、再結合電極(1)に対応した再結合領域Dbに集積されるホールの個数は(1/α)A0に比例し、再結合電極(4)に対応した再結合領域Dbに集積される電子の個数はA0に比例する。また、図4(b)の状態において、再結合電極(1)に対応した再結合領域Dbに集積される電子の個数はA2に比例し、再結合電極(4)に対応した再結合領域Dbに集積されるホールの個数は(1/α)A2に比例する。
再結合電極(1)に着目すれば、第1蓄積電極(2)に対応する第1蓄積領域Da1に残留する電子の個数n2は、(1/α)A0に比例する個数のホールが再結合確率βでA2に比例する個数の電子と再結合した後に残留する個数であるから、n2は次式で表すことができる。
n2=A2−β・(1/α)A0
同様にして、再結合電極(4)に着目すれば、第1蓄積電極(5)に対応する第1蓄積領域Da1に残留する電子の個数n0は、(1/α)A2に比例する個数のホールが再結合確率βでA0に比例する個数の電子と再結合した後に残留する個数であるから、n0は次式で表すことができる。
n0=A0−β・(1/α)A2
再結合後に残留する電子は受光出力として取り出されるのであって、受光出力では点灯期間と消灯期間とに生成されたキャリアの一部が減殺されるから、光電変換層10での飽和が生じにくくなる。とくに、第1蓄積電極(5)に対応する第1蓄積領域Da1に残留する電子の個数n0は、点灯期間に生成される電子と消灯期間に生成されるホールの一部とを再結合させて得られているから、環境光に相当する成分の一部を除去することができ、受光出力に占める信号光の成分比率が大きくなる。言い換えると、環境光のノイズに強い光検出素子1と言える。なお、上式から次の関係が得られる。
n0−n2={1+(β/α)}(A0−A2)
上述した動作では電子に着目し、第1蓄積領域Da1に蓄積した電子を受光出力として取り出す場合について説明したが、第2蓄積領域Da2に蓄積したホールを受光出力として取り出すことも可能であり、また、電子とホールとの両方を受光出力に用いてもよい。他の構成および動作は実施形態1と同様である。
(実施形態3)
図5は実施形態1において説明した光検出素子1を用いて空間情報検出装置の一種である測距装置を構成した例を示しており、この測距装置は、距離を測定する対象物3を含む対象空間に発光源2からの光を投光し、対象物3による反射光を含む対象空間からの光を光検出素子1で受光するとともに、対象物3による反射光の光量を反映した受光出力を光検出素子1から得るように構成している。この種の構成で対象物3までの距離を計測する技術としては、三角測量法の原理を用いる技術と、発光源2から投光された光が光検出素子1で受光されるまでの光の飛行時間を計測する技術とが主に用いられている。
三角測量法の原理を用いる技術では、発光源2から所定パターンの平行光線を対象空間に投光し、対象物3に形成されたパターンが受光光学系(図示せず)を通して光検出素子1に投影される位置を距離に換算する。一方、光の飛行時間を計測する技術では、発光源2から対象空間に投光する光の強度を適宜の変調波形で変調しておき、光検出素子1で受光した光と発光源2から投光した光との変調波形の時間差または位相差を求めることによって、時間差を飛行時間として用いるか位相差を飛行時間に換算し、飛行時間から距離を求める技術が知られている。
以下に説明する実施形態では、強度を変調した光を発光源2から投光して光の飛行時間によって対象物3までの距離を計測する技術を想定するが、三角測量法の原理を用いる場合でも環境光の影響を軽減するために本発明の技術を適用可能であり、また本発明の技術思想の適用範囲は測距の目的に限らず、微粒子(煙、埃、汚れなどのセンサ)による光の拡散あるいは減衰による受光光量の変化を利用して微粒子を検出する微粒子センサなど受光光量を検出する必要がある種々の目的に適用可能である。
本実施形態では、発光源2を光検出素子1とは別に設けたタイミング制御回路4から出力される一定の変調周波数(たとえば、10MHz)である変調信号により駆動し、対象空間に投光する光の強度を変調信号により変調している。本実施形態では説明を簡単にするために変調信号の波形としてまず矩形波を用いる場合について説明する。つまり、発光源2は点灯と消灯とを繰り返す。ただし、変調信号の波形としては上述したように、正弦波や鋸歯状波や三角波など他の波形も用いることが可能である。
光検出素子1から出力される受光出力は評価部としての距離演算回路5に与えられ、距離演算回路5では複数のタイミングで光検出素子1から取り出した受光出力を用い、発光源2から照射された光の強度変化の波形と、光検出素子1により受光した光の強度変化の波形との時間差または位相差から光の飛行時間を求め、飛行時間から対象物3までの距離を求める。
実施形態1において説明したように、光検出素子1は、6個一組の電極を用いて点灯期間と消灯期間との受光出力を取り出すように構成しているが、1個の単位領域E1,E2から点灯期間と消灯期間とのキャリア(一方が電子、他方がホールになる)を取り出すことも可能である。したがって、3個または6個の電極の範囲が1画素に相当する領域になる。つまり、光検出素子1は複数画素を備え、各画素ごとに距離を求めるための情報が得られることになる。
ここで、光検出素子1の前方に受光光学系(図示せず)を配置し、光検出素子1から受光光学系を通して対象空間を見る構成を考えると、各画素から受光光学系を通して見る方向に存在する対象物3について距離を検出することができる。つまり、画素位置は方位角と仰角との方向に対応付けられ、各画素ごとに距離を求めることで、球座標にマッピングした距離画像を生成することができる。
本実施形態では、矩形状の単位格子からなる平面格子の格子点上に画素を配列するとともに光電変換層10からの出力を外部に取り出す電荷取出部6を設けた光検出素子1を構成し、この光検出素子1を用いて距離画像を生成する構成を想定して説明する。この構成は実施形態1において説明した光検出素子1の構造に対応しており、光検出素子1は距離画像を生成するための撮像素子として機能する。なお、電荷取出部6はCCDであり、光電変換層10は電荷取出部6の一部としても機能する。
すなわち、光検出素子1から受光出力を取り出すには、蓄積電極12と再結合電極13とを垂直転送用の取出電極として用い、フレームトランスファー(FT)方式のCCDと同様の制御を行ってキャリアを転送する。ここで、転送するキャリアは電子だけであり、ホールは不要であるから、図示しない縦型オーバーフロードレインを設けて廃棄するか、または基板電極15を通して廃棄する。また、キャリアの転送の間にも光電変換層10に光が入射してキャリアが生じるが、第1集積期間と第2集積期間とを交互に多数回繰り返すことによってキャリアの集積と再結合とを多回数繰り返し、その後、キャリアを取り出すことにより、キャリアの転送中に発生するキャリアは受光出力においては無視することができる。キャリアを垂直方向に転送した後には、FT方式のCCDと同様の水平転送レジスタを用いてキャリアを水平方向に転送し、光検出素子1の外部に受光出力を取り出す。
上述した光検出素子1を用いて対象物3までの距離を計測するには、発光源2の変調信号と光電変換層10で受光した光に含まれる変調成分との時間差または位相差を求める必要がある。本実施形態では、変調信号の波形として矩形波を採用しているから時間差を求めることができる。図6(a)に発光源2からの光の強度の変化を示し、図6(b)に光電変換層10により受光する光の強度の変化を示す。図6に示す時間差tdを求めるには、発光源2の点灯と消灯とに同期する複数の位相に対応するタイミングで得られる光電変換層10による受光光量を用いる技術と、発光源2の点灯と消灯とには同期しない複数のタイミングで得られる光電変換層10による受光光量を用いる技術とがある。
まず、発光源2の点灯と消灯とに同期するタイミングで得られる受光光量を用いる技術について説明する。ここでは、動作の理解を容易にするために、変調信号の位相の90度ごとに180度の区間を設定し、各区間ごとに受光光量を求めるものとする。つまり、変調信号における0〜180度、90〜270度、180〜360度、270〜450度の4区間について受光光量を求める。各区間の受光光量は図6(c)〜(f)に示す図形の面積に相当する。
いま、各区間の受光光量をそれぞれA0〜A3で表し、環境光と信号光とを併せた受光強度がAb、環境光のみに対応する受光強度がAd、変調信号の周期が4T、時間差がtdであるとすれば、受光光量A0〜A3は、以下のように表すことができる。
A0=Ab×(2T−td)+Ad×td
A1=Ab×(T+td)+Ad×(T−td)
A2=Ab×td+Ad×(2T−td)
A3=Ab×(T−td)+Ad×(T+td)
これらの関係から(A1−A3)/(A0−A2)を求めると、td/(T−td)になるから、s=(A1−A3)/(A0−A2)と置いて、時間差tdを次式で表すことができる。
td=sT/(s+1)
つまり、変調信号の周期4Tと上述した4区間の受光光量A0〜A3とを用いることにより時間差tdを求めることができる。
ここで、実施形態1において説明したように、0〜180度の区間で得られる電子の個数n0および180〜360度の区間で得られる電子の個数n2と、受光光量A0,A2との間には次式の関係がある。
n0−n2={4−2(βγ/α)}(A0−A2)
同様にして、90〜270度の区間で得られる電子の個数n1および270〜450度の区間で得られる電子の個数n3と、受光光量A1,A3との間には次式の関係がある。
n1−n3={4−2(βγ/α)}(A1−A3)
したがって、s=(A1−A3)/(A0−A2)=(n1−n3)/(n0−n2)が成立する。つまり、実施形態1において説明した光検出素子1の受光出力を用いることで時間差tdを求めることができるから、この時間差tdを用いて対象物3までの距離を求めることができる。上式の演算結果の符号は時間差tdが正になるように適宜に選択される。
ところで、上述したように、図6(c)のように受光光量A0を求める区間は変調信号における0〜180度の区間であり、図6(e)のように受光光量A2を求める区間は変調期間における180〜360度の区間である。ここで、ひとまず光電変換層10で生成された電子とホールとの集積効率の差を無視することにより電子とホールとが同じ集積効率で集積されると仮定し、さらに電子とホールとの再結合確率が1であると仮定する。
上述した仮定の下で、図6(a)〜(c)の期間を変調信号における0〜180度の区間に対応させ、図6(d)〜(f)の期間を変調信号における180〜360度の区間に対応させると、図6(a)の蓄積電極(2)に対応する蓄積領域Daに残留する電子の個数は受光光量A2に対応し、図6(d)の蓄積電極(5)に対応する蓄積領域Daに残留する電子の個数は受光光量A0に対応する。
同様に、変調信号における90〜270度の区間に図6(a)〜(c)の期間を対応付け、変調信号における270〜450度の区間において図6(d)〜(f)の期間を対応付けると、図6(a)の蓄積電極(2)に対応する蓄積領域Daに残留する電子の個数は受光光量A3に対応し、図6(d)の蓄積電極(5)に対応する蓄積領域Daに残留する電子の個数は受光光量A1に対応する。
したがって、電荷取出部6を通して各蓄積領域Daに残留する電子を受光出力として光検出素子1の外部に取り出し、距離演算回路5に与えることによって、(A1−A3)/(A0−A2)を求めることができ、この値から時間差tdに相当する値を求めることができる。
上述した構成では動作の理解が容易になるように、発光源2が点灯と消灯とを繰り返す場合を例として説明したが、上述したように、発光源2を駆動する変調信号の波形としては、正弦波や鋸歯状波や三角波など他の波形も用いることが可能である。以下では、図7(a)のように、変調信号の波形として正弦波を用いる場合について説明する。
発光源2から投光する光Asinωtに対して光電変換層10に入射する光の位相がψだけ遅れているとすれば、変調信号における0〜180度、90〜270度、180〜360度、270〜450度の各区間における受光光量A0〜A3は、図7(c)(d)に斜線で示す面積に相当するから、次式で表すことができる。
A0=A・cosψ+B
A1=−A・sinψ+B
A2=−A・cosψ+B
A3=A・sinψ+B
ただし、環境光の変化を無視できる程度の短い時間内ではA、Bは定数とみなしてよい。
実施形態1において説明したように、0〜180度の区間と180〜360度の区間との電子の個数の差分n0−n2は、次式で表される。
n0−n2={4−2(βγ/α)}(A0−A2)
同様にして、90〜270度の区間と270〜450度の区間との電子の個数の差分n3−n1は、次式で表すことができる。
n3−n1={4−2(βγ/α)}(A3−A1)
したがって、(n3−n1)/(n0−n2)=(A3−A1)/(A0−A2)であって、上式から(A3−A1)/(A0−A2)=tanψであるから、位相差ψは次式で表すことができる。
ψ=tan−1(A3−A1)/(A0−A2) …(1)
=tan−1(n3−n1)/(n0−n2)
すなわち、変調信号の波形が正弦波である場合でも上式によって位相差ψを求めることができるから、変調信号の波形が矩形波である場合の時間差tdと同様に対象物3までの距離を求めることができる。
また、上述の説明から明らかなように、単位領域E1の蓄積領域Daと単位領域E2の蓄積領域Daとには、それぞれ位相が180度異なるキャリアが蓄積されることになる。つまり6個の電極を一組として扱うことにより、蓄積領域Daに蓄積したキャリアを1回読み出す間に位相が180度異なる期間のキャリアを2個の蓄積領域Daにそれぞれ蓄積することができる。この構成では1画素が6電極で構成されることになるが、キャリアを2回読み出すだけで4区間の受光光量に対応したキャリアを読み出すことができるから、比較的短い時間で距離の計測に必要な情報を獲得することができる。
上述の動作例では、発光源2から投光する光の強度を変調する変調信号に同期するタイミングで得た受光光量を用いて位相差ψを求めているが、以下では、変調信号とは非同期に求めた受光光量を用いて位相差ψを求める技術について簡単に説明する。この技術は、受光光量の変化に対応した信号に変調周波数とは異なる周波数の信号を干渉させると(混合すると)、両者の周波数差に相当する周波数で振幅が変化するビート信号が得られることを利用している。ビート信号の包絡線は位相差ψを内包しており、包絡線に相当する受光光量を包絡線の異なる位相で取り出せば、位相差ψを求めることができる。たとえば、包絡線の位相が0〜180度、90〜270度、180〜360度、270〜450度である4区間について受光光量を積分して求め、各受光光量をA0′、A1′、A2′、A3′とすれば、(1)式のA0、A1、A2、A3をA0′、A1′、A2′、A3′に読み替えるだけで、位相差ψを求めることができる。
なお、ビート信号を得る方法には受光光量に比例する受光信号を取り出し、変調信号とは異なる周波数の局発信号をタイミング制御回路4から出力し、受光信号と局発信号とを混合することが考えられるが、混合回路を設けると回路構成が複雑になるから好ましくない。そこで、蓄積電極12、再結合電極13、に電圧を印加するタイミングを局発信号で制御し、混合回路の機能を蓄積領域Daと蓄積領域Daとを用いて実現する。
要するに、変調信号の変調周波数とは異なる周波数である局発信号を用いて蓄積電極12と再結合電極13とに印加する電圧を制御することによって、再結合後に残留する電子がビート信号の振幅に相当する量になり、混合回路を用いることなくビート信号の振幅に応じた受光出力を距離演算回路5に与えることが可能になる。
なお、上述した構成例では、主機能層10aが垂直転送レジスタを兼用する構成の光検出素子1であって、FT方式の構成と類似した構成を有しているが、主機能層10aとは別に取出電極を配列した垂直転送レジスタを設け、主機能層10aから転送ゲートを介して垂直転送レジスタにキャリアを引き渡すようにしてもよい。すなわち、インターライン(IT)方式のCCDと類似した構成を採用してもよい。
上述した各実施形態では、主機能層10aをn形、サブストレート10cをn形、ウェル10bをp形として説明したが、上述した動作が可能な範囲において導電形は適宜に選択可能である。また、電子を受光出力として取り出す構成を例示したが、ホールを受光出力として取り出すように蓄積電極12と再結合電極13とに印加する電圧の極性を設定してもよい。
上述した構成では、電子を第1キャリアとしホールを第2キャリアとしているが、ホールを受光出力として取り出すために、蓄積電極12と再結合電極13とに印加する電圧の極性を上述した実施形態とは逆にしてもよい。また、図3に示す各単位領域E1,E2において蓄積電極12と再結合電極13とに印加する電圧を互いに逆極性とすれば、両単位領域E1,E2の一方では蓄積領域Daに電子を蓄積し、他方では蓄積領域Daにホールを蓄積することができる。このような構成を採用すれば、異なる期間に集積した電子とホールとをそれぞれ蓄積領域Daに蓄積し(つまり、電子を蓄積する第1の蓄積領域とホールを蓄積する第2の蓄積領域とを設け)、電子とホールとをそれぞれ受光出力として取り出すことが可能になる。この場合、受光出力を取り出す過程において、隣接する単位領域E1,E2の電子とホールとを再結合させるように制御することで、異なる期間の受光光量の差分に相当する受光出力を得ることが可能になる。たとえば、上述した(A0−A2)や(A1−A3)の演算を光検出素子の外部で行う代わりに、光検出素子の内部において電子とホールとを再結合させれば、差演算の結果に相当する受光出力を光検出素子から直接取り出すことが可能になる。実施形態2の構成を採用すれば、この構成を容易に実現することができる。さらに、上述した各実施形態では、主として電子を集積する期間と主としてホールを集積する期間とを交互に設けているが、別途の構成で集積したホールを蓄積しておき、電子を集積する際に蓄積されているホールと再結合させる構成を採用してもよい。
(a)は本発明の実施形態1の要部縦断面図、(b)は同上の横断面図である。 同上の平面図である。 同上の動作説明図である。 本発明の実施形態2を示す動作説明図である。 本発明の実施形態3を示すブロック図である。 同上の動作例を示す動作説明図である。 同上の他の動作例を示す動作説明図である。
符号の説明
1 光検出素子
2 発光源
3 対象物
4 タイミング制御回路
5 距離演算回路(評価部)
6 電荷取出部
10 光電変換層
11 絶縁層
12 蓄積電極(制御電極)
13 再結合電極(制御電極)
121 第1蓄積電極(制御電極)
122 第2蓄積電極(制御電極)
Da 蓄積領域
Da1 第1蓄積領域
Da2 第2蓄積領域
Db 再結合領域
E1 単位領域
E2 単位領域

Claims (14)

  1. 光照射により電子およびホールを生成する固体からなる光電変換層と、光電変換層の一表面に絶縁層を介して配置された制御電極と、制御電極に電圧を印加することにより光電変換層に形成された電子とホールとのうちの一方である第1キャリアを集積するポテンシャル井戸であって制御電極に印加する電圧を変化させることにより光電変換層の前記一表面に沿ったポテンシャル井戸の面積を変化させる第1集積部と、電子とホールとのうちの他方である第2キャリアを集積する第2集積部とを備え、第1集積部の面積変化に伴って第1キャリアと第2集積部に集積された第2キャリアとが再結合するように第1集積部と第2集積部とを配置し、再結合後に残留した第1キャリアと第2キャリアとの少なくとも一方を受光出力として外部に取り出すことを特徴とする光検出素子。
  2. 前記第1集積部は前記面積を大小2段階に変化させ、第1集積部のうち小面積の期間の領域を前記第1キャリアが蓄積される第1の蓄積領域とし、第1集積部のうち第1の蓄積領域を除く領域を前記第2集積部で集積された第2キャリアと第1集積部で集積した第1キャリアとを再結合させる再結合領域とすることを特徴とする請求項1記載の光検出素子。
  3. 前記再結合領域は、第1集積部が小面積であるときに前記第2キャリアを集積する第2集積部として兼用されることを特徴とする請求項2記載の光検出素子。
  4. 前記第2集積部は前記光電変換層の前記一表面に沿ったポテンシャル井戸の面積を大小2段階に変化させ、第2集積部が大面積の期間に光電変換層で生成された第2キャリアを集積するとともに、第2集積部のうち小面積の期間の領域を前記第2キャリアが蓄積される第2の蓄積領域とすることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の光検出素子。
  5. 前記第2集積部は前記光電変換層の前記一表面に沿ったポテンシャル井戸の面積を大小2段階に変化させ、第2集積部が大面積の期間に光電変換層で生成された第2キャリアを集積するとともに、第2集積部のうち小面積の期間の領域を前記第2キャリアが蓄積される第2の蓄積領域とし、第2集積部のうち第2の蓄積領域を除く領域を第1集積部のうち第1の蓄積領域を除く領域と重複させることにより前記再結合領域として用いることを特徴とする請求項2記載の光検出素子。
  6. 光照射により電子およびホールを生成する固体からなる光電変換層と、光電変換層の一表面に絶縁層を介して配置された制御電極と、制御電極に電圧を印加することにより光電変換層に形成された電子とホールとのうちの一方である第1キャリアを集積するポテンシャル井戸であって制御電極に印加する電圧を変化させることにより光電変換層の前記一表面に沿ったポテンシャル井戸の面積を変化させる第1集積部と、電子とホールとのうちの他方である第2キャリアを集積する第2集積部とを備える光検出素子の制御方法であって、第1集積部の面積変化に伴って第1キャリアと第2集積部に集積された第2キャリアとを再結合させるように制御電極に電圧を印加するタイミングを制御し、再結合後に残留した第1キャリアと第2キャリアとの少なくとも一方を受光出力として外部に取り出すことを特徴とする光検出素子の制御方法。
  7. 前記第1集積部の前記面積を大小2段階に変化させ、第1集積部のうち小面積の期間の領域を前記第1キャリアが蓄積される第1の蓄積領域として用い、第1集積部のうち第1の蓄積領域を除く領域を前記第2集積部で集積された第2キャリアと第1集積部で集積した第1キャリアとを再結合させる再結合領域として用いることを特徴とする請求項6記載の光検出素子の制御方法。
  8. 前記再結合領域は、前記第1集積部が小面積であるときに第2キャリアを集積する前記第2集積部として兼用されることを特徴とする請求項7記載の光検出素子の制御方法。
  9. 前記第2集積部が前記光電変換層の前記一表面に沿ったポテンシャル井戸の面積を大小2段階に変化させ、第2集積部が大面積の期間に光電変換層で生成された第2キャリアを集積するとともに、第2集積部のうち小面積の期間の領域を前記第2キャリアが蓄積される第2の蓄積領域とするように前記制御電極に電圧を印加するタイミングを制御することを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれか1項に記載の光検出素子の制御方法。
  10. 前記第2集積部が前記光電変換層の前記一表面に沿ったポテンシャル井戸の面積を大小2段階に変化させるように前記制御電極に電圧を印加するタイミングを制御し、第2集積部が大面積の期間に光電変換層で生成された第2キャリアを集積するとともに、第2集積部のうち小面積の期間の領域を前記第2キャリアが蓄積される第2の蓄積領域とし、第2集積部のうち第2の蓄積領域を除く領域を第1集積部のうち第1の蓄積領域を除く領域と重複させることにより前記再結合領域として用いることを特徴とする請求項7記載の光検出素子の制御方法。
  11. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の光検出素子の制御方法であって、前記第1集積部と前記第2集積部とからなる単位領域を複数備え、隣接する単位領域では第1集積部に前記第1キャリアを集積する期間が互いに重複せずかつ一方の単位領域で第1キャリアを集積する間に他方の単位領域で第2キャリアを集積するように制御電極に電圧を印加するタイミングを制御することを特徴とする光検出素子の制御方法。
  12. 請求項5記載の光検出素子の制御方法であって、前記第1集積部において第1キャリアを集積する期間と前記第2集積部において第2キャリアを集積する期間とが互いに重複せず交互に繰り返されるように制御電極に電圧を印加するタイミングを制御することを特徴とする光検出素子の制御方法。
  13. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の光検出素子を対象空間からの光の受光に用いる装置であって、対象空間に投光する光の強度が所定の変調周波数の変調信号により変調される発光源と、変調信号と前記制御電極に印加する電圧とを制御するタイミング制御回路と、光検出素子の前記受光出力と変調信号との関係により対象空間の情報を検出する評価部とを備えることを特徴とする空間情報検出装置。
  14. 請求項5記載の光検出素子を対象空間からの光の受光に用いる装置であって、対象空間に投光する光の強度が所定の変調周波数の変調信号により変調される発光源と、変調信号と前記制御電極に印加する電圧とを制御するタイミング制御回路と、光検出素子の前記受光出力と変調信号との関係により対象空間の情報を検出する評価部とを備え、タイミング制御回路は、前記第1集積部において第1キャリアを集積する期間と前記第2集積部において第2キャリアを集積する期間とを、変調信号の位相において180度異なる期間とするように制御電極に印加する電圧を制御し、評価部では、前記再結合領域において第1キャリアと第2キャリアとを再結合後に得られた受光出力を変調信号の位相において180度異なる期間に得られた受光光量の差分として用いることを特徴とする空間情報検出装置。
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