JP2007093876A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電食を抑制することができ、且つ、信頼性の高い液晶表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】マトリクス状の各表示画素に配置された画素電極を備えたアレイ基板と200、表示画素間を遮光する遮光層340と対向電極330との間に配置された少なくとも1層の絶縁層350を備えた対向基板300と、アレイ基板200と対向基板300とを貼り合わせるシール材110と、画素電極と対向電極との間に保持された液晶層400と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図3
【解決手段】マトリクス状の各表示画素に配置された画素電極を備えたアレイ基板と200、表示画素間を遮光する遮光層340と対向電極330との間に配置された少なくとも1層の絶縁層350を備えた対向基板300と、アレイ基板200と対向基板300とを貼り合わせるシール材110と、画素電極と対向電極との間に保持された液晶層400と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
この発明は、液晶表示装置に係り、特に、クロムなどの金属を含む遮光層の破壊を防止するための構造に関する。
平面表示装置として代表的な液晶表示装置は、シール材を介して貼り合わせられたアレイ基板と対向基板との間に液晶層を保持して構成されている。対向基板に配置された対向電極に対してアレイ基板側から電位を供給するための給電構造は、種々提案されている。例えば、特許文献1によれば、シール材の外側でアレイ基板側の導電層と対向基板側のITO層とを導通部材を介して電気的に接続する構造が開示されている。
特開2001−264779号公報
上述した特許文献1によれば、対向基板側において、クロムなどの金属からなる遮光層上に絶縁層を配置し、さらにこの絶縁層上に配置したITO層を絶縁層に形成したコンタクトホールを介して遮光層とコンタクトさせている。このような給電構造においては、異なる種類の金属材料からなる導電層がコンタクトするため、いずれかの導電層例えばITO層に含まれる水分により、ITO層と遮光層との間で電気化学的な腐食(電食)を生じるおそれがある。また、上述したように、シール材の外側に形成した給電構造は、外気に触れることがあるため、外気に含まれる水分が露出したITO層から浸透しやすく、大規模な電食を生ずるおそれがある。
このような電食は、遮光層の破壊を招く。すなわち、遮光層を形成する金属材料は、電食により気体に化学変化する。このため、電食の進行により、遮光層が欠落することによる光抜けや、発生した気体が有効表示部内で気泡となることによる表示品位の低下といった課題を生ずる。
この発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、電食を抑制することができ、且つ、信頼性の高い液晶表示装置を提供することにある。
この発明の態様による液晶表示装置は、
マトリクス状の各表示画素に配置された画素電極を備えたアレイ基板と、
表示画素間を遮光する遮光層と、前記遮光層を覆うように配置された少なくとも1層の絶縁層と、前記絶縁層上に配置された対向電極と、を備えた対向基板と、
前記アレイ基板と前記対向基板とを貼り合わせるシール材と、
前記画素電極と前記対向電極との間に保持された液晶層と、
を備えたことを特徴とする。
マトリクス状の各表示画素に配置された画素電極を備えたアレイ基板と、
表示画素間を遮光する遮光層と、前記遮光層を覆うように配置された少なくとも1層の絶縁層と、前記絶縁層上に配置された対向電極と、を備えた対向基板と、
前記アレイ基板と前記対向基板とを貼り合わせるシール材と、
前記画素電極と前記対向電極との間に保持された液晶層と、
を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、電食を抑制することができ、且つ、信頼性の高い液晶表示装置を提供することができる。
以下、この発明の一実施の形態に係る表示装置、特に液晶表示装置について図面を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、液晶表示装置は、液晶表示パネル100を備えている。すなわち、液晶表示パネル100は、一対の基板すなわちアレイ基板200及び対向基板300と、アレイ基板200と対向基板300との間に保持された液晶層400と、によって構成されている。これらのアレイ基板200と対向基板300とは、シール材110によって貼り合わせられ、これらの間に液晶層400を保持するための所定のギャップを形成する。液晶表示パネル100は、シール材110によって囲まれた内側に画像を表示する有効表示部120を備えている。この有効表示部120は、マトリクス状に配置された複数の表示画素PXによって構成されている。
アレイ基板200は、ガラスなどの光透過性を有する絶縁基板210を用いて形成される。このアレイ基板200は、有効表示部120において、絶縁基板210の一方の主面(表面)上に、表示画素PXの行方向に沿って延在する複数の走査線Y(1、2、3、…、m)と、表示画素PXの列方向に沿って延在する複数の信号線X(1、2、3、…、n)と、各表示画素PXにおける信号線Xと走査線Yとの交点近傍に配置されたスイッチ素子220と、各表示画素PXのスイッチ素子220に接続された画素電極230と、を備えている。
スイッチ素子220は、例えば、非晶質シリコン膜などの半導体層221を備えた薄膜トランジスタ(TFT)によって構成されている。スイッチ素子220のゲート電極222は、絶縁基板210上に配置され、ゲート絶縁膜223によって覆われている。ゲート電極222は、例えばモリブデン−タングステン(MoW)によって形成され、走査線Yに接続されている(ここでは、ゲート電極222は、走査線Yと一体的に形成されている)。ゲート絶縁膜223は、例えば酸化シリコン膜(SiO)及び窒化シリコン膜(SiN)によって形成されている。半導体層221は、ゲート絶縁膜223上に配置され、そのチャネル領域が保護膜224によって覆われている。
スイッチ素子220のソース電極225は、低抵抗膜226を介して半導体層221にコンタクトしている。このソース電極225は、例えばモリブデン(Mo)/アルミニウム(Al)/モリブデン(Mo)によって形成された積層体であり、信号線Xに接続されている(ここでは、ソース225は、信号線Xと一体的に形成されている)。スイッチ素子220のドレイン電極227は、低抵抗膜228を介して半導体層221にコンタクトしている。このドレイン電極227は、例えばモリブデン/アルミニウム/モリブデンによって形成された積層体である。これらのソース電極225及びドレイン電極227は、層間絶縁膜229によって覆われている。層間絶縁膜229は、例えば窒化シリコン膜(SiN)によって形成されている。
画素電極230は、層間絶縁膜229に形成されたコンタクトホール231を介してドレイン電極227と接続されている。バックライト光を選択的に透過して画像を表示する透過型液晶表示パネルにおいては、画素電極230は、例えば、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)やインジウム・ジンク・オキサイド(IZO)などの光透過性を有する導電性部材によって形成されている。また、外光を選択的に反射して画像を表示する反射型液晶表示パネルにおいては、画素電極230は、例えば、アルミニウムなどの光反射性を有する導電性部材によって形成されている。
また、アレイ基板200は、絶縁基板210上に配置された補助容量線240を備えている。この補助容量線240は、ゲート電極222と同様に、例えばモリブデン−タングステン(MoW)によって形成されている。
対向基板300は、ガラスなどの光透過性を有する絶縁基板310を用いて形成される。この対向基板300は、有効表示部120において、絶縁基板310の一方の主面(表面)上に、カラーフィルタ層320を備えている。すなわち、カラー表示タイプの液晶表示装置は、複数種類の表示画素、例えば赤(R)を表示する赤色画素、緑(G)を表示する緑色画素、青(B)を表示する青色画素を有している。対向基板300は、カラーフィルタ層320として複数種類のカラーフィルタを含み、例えば赤色画素に対応して赤色の主波長の光を透過する赤色カラーフィルタを備え、緑色画素に対応して緑色の主波長の光を透過する緑色カラーフィルタを備え、さらに、青色画素に対応して青色の主波長の光を透過する青色カラーフィルタを備えている。
また、対向基板300は、有効表示部120において、全表示画素PXに共通の対向電極330を備えている。この対向電極330は、全画素電極230に対向して配置され、例えばITOやIZOなどの光透過性を有する導電性部材によって形成されている。さらに、対向基板300は、少なくともスイッチ素子220を遮光する遮光層340を備えている。この遮光層340は、例えばクロムなどの遮光性を有する金属材料を含む材料によって形成されており、有効表示部120において格子状またはストライプ状に配置されているとともに、外周部130においては有効表示部120を囲むような枠状に配置されている。このような遮光層340により、表示画素PX間の混色や光漏れによる表示品位の低下を抑制することができ、また、回路素子などへの光照射による誤作動を防止することができる。
これらのアレイ基板200及び対向基板300の表面は、液晶層400に含まれる液晶分子の配向を制御するための図示しない配向膜によって覆われている。また、アレイ基板200及び対向基板300の外面には、それぞれ液晶層400の特性に合わせて偏光方向を設定した図示しない一対の偏光板が設けられている。
次に、液晶表示パネル100の外周部130の構造について説明する。ここでは、アレイ基板側から対向電極に対して電位を供給するための給電構造について説明する。
図3に示すように、アレイ基板200は、シール材110の外側に延在した対向電極330に対して所定の電位を供給するための給電パッド260を備えている。この給電パッド260は、ゲート絶縁膜223及び層間絶縁膜229に形成されたコンタクトホール270を介して給電配線250と接続されている。給電配線250は、例えばアレイ基板200上に配置されたゲート電極222と同一材料(例えばモリブデン−タングステン(MoW))によって形成されている。給電パッド260は、例えばアレイ基板200上に配置された画素電極230と同一材料(例えばITO)によって形成されている。
給電パッド260及び対向電極330は、シール材110の外側において、接続部材290を介して導通している。つまり、給電配線250の電位は、給電パッド260を経由した後、接続部材290を介して対向電極330に供給される。
このように、シール材110の外側まで延在した対向電極330は、外気に触れることが多く、外気に含まれる水分が浸透しやすい。このため、遮光性を有する金属材料を含む遮光層340と光透過性を有する導電部材からなる対向電極330とが重なる構造においては、異なる種類の金属材料間で水分を介した電気化学的な腐食が進行しやすい。このような腐食は、特に外周部130で進行しやすい。
そこで、この実施の形態では、遮光層340を覆うように配置された少なくとも1層の絶縁層350が配置されており、この絶縁層350上に対向電極340を配置している。つまり、異なる種類の金属材料間に絶縁層350を配置したことで、これらの金属材料が直接接触しなくなる。このため、例え対向電極330に水分が浸透したとしても、対向電極330と遮光層340との間での腐食を抑制することが可能となる。したがって、腐食に起因した遮光層340の破壊を抑制することができ、表示品位の低下を防止することが可能となり、信頼性を向上することができる。対向電極330を介して浸透した水分の拡散性を考慮すると、特に外周部130に配置された遮光層340と対向電極330との間に絶縁層350を配置することが腐食の発生を抑制するという意味で極めて効果的であった。
対向電極330と遮光層340との間に配置する絶縁層350としては、カラーフィルタ層320を利用することが望ましい。すなわち、新たに絶縁層350を追加しても良いが、既存の絶縁層であるカラーフィルタ層320を利用することにより、製造工程を増やすことなく絶縁層350を形成することができ、製造コストの増大を抑制することが可能となる。
なお、絶縁層350としてカラーフィルタ層320を適用する場合、複数種類の色のカラーフィルタを積層して絶縁層350を構成することによって電食抑制効果を向上することが可能であるが、少なくとも1種類のカラーフィルタを配置すれば十分な電界抑制効果は得られる。
以上説明したように、遮光層と対向電極との間に少なくとも1層の絶縁層を配置したことにより、例え遮光層が対向電極とは異なる金属材料を含んでいたとしても、遮光層と対向電極とが直接接触しないため、これらの間での電食の発生を抑制することが可能となる。これにより、遮光層の破壊が抑制され、光抜けや気泡の発生による表示品位の劣化を防止することが可能となる。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
PX…表示画素、Y…走査線、X…信号線、100…液晶表示パネル、110…シール材、120…有効表示部、200…アレイ基板、210…絶縁基板、220…スイッチ素子、223…ゲート絶縁膜、229…層間絶縁膜、230…画素電極、250…給電配線、260…給電パッド、270…コンタクトホール、290…接続部材、300…対向基板、310…絶縁基板、320…カラーフィルタ層、330…対向電極、340…遮光層、350…絶縁層、400…液晶層
Claims (3)
- マトリクス状の各表示画素に配置された画素電極を備えたアレイ基板と、
表示画素間を遮光する遮光層と、前記遮光層を覆うように配置された少なくとも1層の絶縁層と、前記絶縁層上に配置された対向電極と、を備えた対向基板と、
前記アレイ基板と前記対向基板とを貼り合わせるシール材と、
前記画素電極と前記対向電極との間に保持された液晶層と、
を備えたことを特徴とする液晶表示装置。 - 前記対向基板は、各表示画素に対応して配置されたカラーフィルタ層を備え、
前記絶縁層は、カラーフィルタ層であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。 - 前記アレイ基板は、前記シール材の外側に延在した前記対向電極に所定電位を供給するための給電パッドを備え、
さらに、前記シール材の外側に延在した前記対向電極と前記給電パッドとを接続する接続部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005281820A JP2007093876A (ja) | 2005-09-28 | 2005-09-28 | 液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005281820A JP2007093876A (ja) | 2005-09-28 | 2005-09-28 | 液晶表示装置 |
Publications (1)
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JP2007093876A true JP2007093876A (ja) | 2007-04-12 |
Family
ID=37979707
Family Applications (1)
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JP2005281820A Pending JP2007093876A (ja) | 2005-09-28 | 2005-09-28 | 液晶表示装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2007093876A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012108409A (ja) * | 2010-11-19 | 2012-06-07 | Seiko Epson Corp | 電気光学装置及び電子機器 |
-
2005
- 2005-09-28 JP JP2005281820A patent/JP2007093876A/ja active Pending
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JP2012108409A (ja) * | 2010-11-19 | 2012-06-07 | Seiko Epson Corp | 電気光学装置及び電子機器 |
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