JP2010156723A - 液晶パネル、表示装置、テレビ受信装置 - Google Patents
液晶パネル、表示装置、テレビ受信装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010156723A JP2010156723A JP2008333302A JP2008333302A JP2010156723A JP 2010156723 A JP2010156723 A JP 2010156723A JP 2008333302 A JP2008333302 A JP 2008333302A JP 2008333302 A JP2008333302 A JP 2008333302A JP 2010156723 A JP2010156723 A JP 2010156723A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- insulating film
- liquid crystal
- organic insulating
- crystal panel
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】層間絶縁膜として有機絶縁膜を用いた場合にも気泡が生じ難い液晶パネルを提供する。
【解決手段】本発明の液晶パネルは、一対の基板30,40間に液晶層50を挟持してなる液晶パネルであって、基板30には、スイッチング素子60と、前記スイッチング素子60上に配された有機絶縁膜97と、前記有機絶縁膜97に形成されたコンタクトホール65と、前記コンタクトホール65を介して前記スイッチング素子60と電気的に接続された画素電極44と、前記画素電極44よりも前記液晶層50側に配された配向膜45と、が形成され、前記配向膜45と前記有機絶縁膜97との間には、前記有機絶縁膜97よりも吸湿性の低い低吸湿絶縁膜68が形成されてなることを特徴とする。
【選択図】図8
【解決手段】本発明の液晶パネルは、一対の基板30,40間に液晶層50を挟持してなる液晶パネルであって、基板30には、スイッチング素子60と、前記スイッチング素子60上に配された有機絶縁膜97と、前記有機絶縁膜97に形成されたコンタクトホール65と、前記コンタクトホール65を介して前記スイッチング素子60と電気的に接続された画素電極44と、前記画素電極44よりも前記液晶層50側に配された配向膜45と、が形成され、前記配向膜45と前記有機絶縁膜97との間には、前記有機絶縁膜97よりも吸湿性の低い低吸湿絶縁膜68が形成されてなることを特徴とする。
【選択図】図8
Description
本発明は、液晶パネル、表示装置、及びテレビ受信装置に関する。
液晶装置の構成として、一対の基板間に液晶層が挟持されてなるものが公知であり、そのうち一方の基板は、画素電極を備えたアクティブマトリクス基板として構成される。このアクティブマトリクス基板は、ゲート配線と信号配線とが透明基板上に格子状に設けられ、ゲート配線と信号配線との交差部にTFT等のスイッチング素子が設けられた構成を有している。そして、ゲート配線と信号配線とに囲まれた領域に画素電極が配され、これにより表示単位としての画素が構成されている。
ところで、液晶装置においては、表示品位の向上、なかでも明るさ向上のために画素電極を可能な限り大きくし、開口率を高めることが要求されている。そこで、例えば上記アクティブマトリクス基板上のゲート配線や信号配線と画素電極を重畳させ、開口率を高める手法がある(例えば特許文献1参考)。
特開2001−264798公報
特許文献1には、アクティブマトリクス基板において、配線と画素電極との間に厚膜の層間絶縁層を設けることにより、画素電極と配線との間のカップリング容量増大を抑制しつつ、開口率向上を実現した液晶表示装置が記載されている。しかしながら、このような厚膜の層間絶縁層として有機絶縁膜を用いると、この有機絶縁膜が例えば無機絶縁膜に比して高い吸湿性を備えるため、液晶パネルに気泡が発生する場合がある。特に、対向側の基板との貼り合せ前に脱気処理を行った後、貼り合せ工程までに長時間(例えば30分以上)非真空下に放置する事態が生じた場合(例えば装置故障等のトラブル発生時)には、当該気泡発生が顕著となり得る。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、層間絶縁膜として有機絶縁膜を用いた場合にも気泡が生じ難い液晶パネルを提供することを目的としている。また、本発明は、そのような液晶パネルを備えた表示装置、及びテレビ受信装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の液晶パネルは、一対の基板間に液晶層を挟持してなる液晶パネルであって、前記基板の少なくとも一方には、スイッチング素子と、前記スイッチング素子上に配された有機絶縁膜と、前記有機絶縁膜に形成されたコンタクトホールと、前記コンタクトホールを介して前記スイッチング素子と電気的に接続された画素電極と、前記画素電極よりも前記液晶層側に配された配向膜と、が形成され、前記配向膜と前記有機絶縁膜との間には、前記有機絶縁膜よりも吸湿性の低い低吸湿絶縁膜が形成されてなることを特徴とする。
このような液晶パネルは、気泡が生じ難く信頼性の高いものとなる。つまり、スイッチング素子と画素電極との間の絶縁膜として吸湿性の高い有機絶縁膜を用いたにも拘らず、気泡が生じ難いものとなる。吸湿性の高い有機絶縁膜を層間絶縁膜として用いると、有機絶縁膜に含浸した水分(水蒸気)等のガスが、基板貼り合せ時に液晶層側に移動し、これが気泡となって液晶層に存在する不具合が生じ易い。しかしながら、本発明では、有機絶縁膜と配向膜との間に低吸湿絶縁膜を配する構成としたため、有機絶縁膜に水分(水蒸気)等のガスが含浸されていた場合にも、基板貼り合せ時に当該ガス成分が液晶層側に移動することが防止ないし抑制され、液晶層において気泡が発生する不具合が生じ難いものとなる。
なお、気泡発生の抑制方法としては、貼り合せ前の基板に対する加熱減圧による脱ガス処理が考えられるが、この方法によると、加熱減圧した後、貼り合せまでに長時間を要した場合等の事情によりガスが基板に滞留した場合、結局のところ貼り合せ後に気泡が発生してしまう。また、真空又は不活性ガス置換された大気環境下のインラインにてパネル製造を行う手法も考えられるが、ライン構築が非常に難しく、大幅なコストアップが危惧される。さらに、基板の貼り合せ強度を向上させ、つまりシール接着強度を向上させて、パネル界面からのガス吸着を防止する手法も考えられるが、これは貼り合せ後のパネル状態での吸湿防止策である。このように気泡発生を抑制する手法は幾つか考えられるが、それぞれ大なり小なり不具合を伴うものである。しかしながら、本発明によれば、特別な装置も必要とせず、貼り合せの前に基板を非真空下に放置するような事態があった場合にも確実に気泡発生を防止できるため、低コストで、より確実に気泡発生を防止することが可能となるのである。
なお、気泡発生の抑制方法としては、貼り合せ前の基板に対する加熱減圧による脱ガス処理が考えられるが、この方法によると、加熱減圧した後、貼り合せまでに長時間を要した場合等の事情によりガスが基板に滞留した場合、結局のところ貼り合せ後に気泡が発生してしまう。また、真空又は不活性ガス置換された大気環境下のインラインにてパネル製造を行う手法も考えられるが、ライン構築が非常に難しく、大幅なコストアップが危惧される。さらに、基板の貼り合せ強度を向上させ、つまりシール接着強度を向上させて、パネル界面からのガス吸着を防止する手法も考えられるが、これは貼り合せ後のパネル状態での吸湿防止策である。このように気泡発生を抑制する手法は幾つか考えられるが、それぞれ大なり小なり不具合を伴うものである。しかしながら、本発明によれば、特別な装置も必要とせず、貼り合せの前に基板を非真空下に放置するような事態があった場合にも確実に気泡発生を防止できるため、低コストで、より確実に気泡発生を防止することが可能となるのである。
上記液晶パネルにおいて、前記有機絶縁膜が、ポリイミド系の有機膜からなる第1有機絶縁膜と、前記第1有機絶縁膜上に配され、前記第1有機絶縁膜よりも厚膜であって、アクリル系の有機膜からなる第2有機絶縁膜と、を含むものとすることができる。
このような厚膜のアクリル系有機膜である第2有機絶縁膜を備える場合、当該有機絶縁膜の吸湿性が非常に高いものとなり、気泡発生防止の観点から、上記のように低吸湿絶縁膜を設けることが特に好ましい。また、このような第2有機絶縁膜を設けることで、開口率向上を目的として、基板上に設けた配線と重畳して画素電極を不備なく形成することが可能となる。これは、厚膜の第2有機絶縁膜により、画素電極と配線との間のカップリング容量増大を抑制することが可能となるためである。
このような厚膜のアクリル系有機膜である第2有機絶縁膜を備える場合、当該有機絶縁膜の吸湿性が非常に高いものとなり、気泡発生防止の観点から、上記のように低吸湿絶縁膜を設けることが特に好ましい。また、このような第2有機絶縁膜を設けることで、開口率向上を目的として、基板上に設けた配線と重畳して画素電極を不備なく形成することが可能となる。これは、厚膜の第2有機絶縁膜により、画素電極と配線との間のカップリング容量増大を抑制することが可能となるためである。
具体的には、前記第1有機絶縁膜が1000Å〜3000Åの膜厚であり、前記第2有機絶縁膜が1.5μm〜3.0μmの膜厚であり、前記低吸湿絶縁膜が1000Å〜3000Åの膜厚であるものとすることができる。
このような膜厚関係とすることにより、上述した開口率向上と気泡発生防止とを好適に実現することが可能となり得る。
このような膜厚関係とすることにより、上述した開口率向上と気泡発生防止とを好適に実現することが可能となり得る。
また、前記第2有機絶縁膜が、エステル化合物を含むものとすることができる。
このようにエステル化合物を含む第2有機絶縁膜は、非常に吸湿性が高いため、上記のように低吸湿絶縁膜を設けることが特に好ましい。
なお、前記エステル化合物としては例えばスルホン酸エステル等を例示することができ、このスルホン酸エステルは特に吸湿性が高いため、上記のように低吸湿絶縁膜を設けることが特に好ましい。
このようにエステル化合物を含む第2有機絶縁膜は、非常に吸湿性が高いため、上記のように低吸湿絶縁膜を設けることが特に好ましい。
なお、前記エステル化合物としては例えばスルホン酸エステル等を例示することができ、このスルホン酸エステルは特に吸湿性が高いため、上記のように低吸湿絶縁膜を設けることが特に好ましい。
また、前記低吸湿絶縁膜が、窒化ケイ素からなるものとすることができる。
このように窒化ケイ素により低吸湿絶縁膜を構成すると、低吸湿絶縁膜に要求される高い絶縁性、高い透光性、低い吸湿性のいずれも満たすことが可能となる。
このように窒化ケイ素により低吸湿絶縁膜を構成すると、低吸湿絶縁膜に要求される高い絶縁性、高い透光性、低い吸湿性のいずれも満たすことが可能となる。
また、前記一対の基板は、互いにシール剤を介して貼り合せられており、前記低吸湿絶縁膜は、前記シール剤が形成された領域を回避して形成されているものとすることができる。
このようにシール剤が形成された領域を回避して、つまりシール剤が形成された領域を低吸湿絶縁膜の非形成領域とすることで、シール剤の密着強度低下を防止することが可能となる。
このようにシール剤が形成された領域を回避して、つまりシール剤が形成された領域を低吸湿絶縁膜の非形成領域とすることで、シール剤の密着強度低下を防止することが可能となる。
一方、上記課題を解決するために、本発明の表示装置は、上記液晶パネルを備えることを特徴とする。すなわち、上記液晶パネルと、この液晶パネルに光を供給する照明装置とを備えたことを特徴とする。このような表示装置によると、気泡発生に伴う表示不良が発生し難いものとなる。また、本発明のテレビ受信装置は、上記表示装置を具備することを特徴とする。このようなテレビ受信装置によると、品質に優れた表示を提供することが可能となる。
本発明によると、層間絶縁膜として有機絶縁膜を用いた場合にも気泡が生じ難い液晶パネルを提供することが可能となる。
以下、本発明の液晶装置及びテレビ受信装置を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。
まず、図1は本実施形態のテレビ受信装置TVの全体構成を示す分解斜視図であり、図2はテレビ受信装置TVが備える液晶表示装置(表示装置)10の全体構成を示す分解斜視図、図3は図2のA−A断面の構成を示す断面図である。
まず、図1は本実施形態のテレビ受信装置TVの全体構成を示す分解斜視図であり、図2はテレビ受信装置TVが備える液晶表示装置(表示装置)10の全体構成を示す分解斜視図、図3は図2のA−A断面の構成を示す断面図である。
本実施形態に係るテレビ受信装置TVは、図1に示すように、液晶表示装置(液晶装置)10と、当該液晶表示装置10を挟むようにして収容する表裏両キャビネットCa,Cbと、電源Pと、チューナーTと、スタンドSとを備えて構成される。液晶表示装置10は、全体として横長の方形を成し、図2及び図3に示すように、平面視矩形をなす表示パネルである液晶パネル11と、外部光源であるバックライト装置(表示装置用照明装置)12とを備え、これらがベゼル13などにより一体的に保持されるようになっている。
液晶パネル11は、透光性の素子基板(アクティブマトリクス基板)と透光性の対向基板(CF基板)との隙間に、電圧印加に伴って光学特性が変化する液晶層を形成した、いわゆるアクティブマトリクスタイプのものである。
バックライト装置12は、液晶パネル11の背面直下に光源が配置されてなる、いわゆる直下型のバックライトであり、表側(光出射側)に開口したシャーシ14と、シャーシ14内に敷設される反射シート14aと、シャーシ14の開口部分に取り付けられる光学部材15と、光学部材15を固定するためのフレーム16と、シャーシ14内に収容される複数本の冷陰極管17と、冷陰極管17の端部を遮光するとともに自身が光反射性を備えてなるランプホルダ19と、を有して構成されている。
バックライト装置12は、液晶パネル11の背面直下に光源が配置されてなる、いわゆる直下型のバックライトであり、表側(光出射側)に開口したシャーシ14と、シャーシ14内に敷設される反射シート14aと、シャーシ14の開口部分に取り付けられる光学部材15と、光学部材15を固定するためのフレーム16と、シャーシ14内に収容される複数本の冷陰極管17と、冷陰極管17の端部を遮光するとともに自身が光反射性を備えてなるランプホルダ19と、を有して構成されている。
続いて、液晶パネル11の構成について、詳細に説明する。
図4は液晶パネル11についてドライバ回路及び配線構成を模式的に示す平面図、図5は当該液晶パネル11の要部断面構成を模式的に示す図である。また、図6はソース配線(信号配線)及びゲート配線(走査配線)によって囲まれてなる画素の構成を示す平面模式図であり、図7は図6のB−B線断面模式図、図8は図6のC−C線断面模式図である。
図4は液晶パネル11についてドライバ回路及び配線構成を模式的に示す平面図、図5は当該液晶パネル11の要部断面構成を模式的に示す図である。また、図6はソース配線(信号配線)及びゲート配線(走査配線)によって囲まれてなる画素の構成を示す平面模式図であり、図7は図6のB−B線断面模式図、図8は図6のC−C線断面模式図である。
液晶パネル11は、図4及び図5に示すように、一対の基板30,40が所定のギャップを空けた状態でシール剤89を介して貼り合わせられるとともに、両基板30,40間に液晶が封入された構成とされ、当該液晶により液晶層50が形成されている。
基板40は素子基板(アクティブマトリクス基板)であって(以下、基板40を素子基板40とも言う)、透光性のガラス基板41の液晶層50側に形成された半導体素子としての薄膜トランジスタ(TFT,スイッチング素子)60と、当該薄膜トランジスタ60に対して電気的に接続された画素電極44と、これら薄膜トランジスタ60及び画素電極44の液晶層50側に形成された配向膜45と、を備えている。なお、ガラス基板41の液晶層50側とは反対側には偏光板42が配設される。
画素電極44は例えばITO(インジウム錫酸化物)等の透明導電膜からなり、素子基板40の液晶層50側にマトリクス状のパターンで形成されている。詳しくは、薄膜トランジスタ60のドレイン電極64(図6参照)とコンタクトホール65を介して接続され、当該薄膜トランジスタ60のスイッチング作動により選択的に電圧が印加されるものとなっている。また、配向膜45は例えばポリイミドのラビング配向膜から構成されており、偏光板42は例えば透明フィルムにヨウ素や染料を染み込ませたものを、一方向に延伸してなるものを採用している。
一方、基板30は対向基板であって(以下、基板30を対向基板30とも言う)、ガラス基板31の液晶層50側に形成され、R(赤),G(緑),B(青)の各色光を選択的に透過可能な着色部R,G,Bを備えたカラーフィルタ33と、カラーフィルタ33の液晶層50側に形成された共通電極34と、共通電極34の液晶層50側に形成された配向膜35と、を備えている。なお、ガラス基板31の液晶層50側とは反対側には偏光板32が配設される。
カラーフィルタ33は、着色部R,G,Bの境界に配されたブラックマトリクスBMを備え、当該ブラックマトリクスBMは素子基板40の非画素部(つまり薄膜トランジスタ60が形成された領域)を覆うように、当該非画素部に重畳して配されている。また、対向電極34は例えばITO(インジウム錫酸化物)等の透明導電膜からなり、対向基板30の液晶層50側に全面ベタ状に形成されている。また、配向膜35は例えばポリイミドのラビング配向膜から構成されており、偏光板32は例えば透明フィルムにヨウ素や染料を染み込ませたものを、一方向に延伸してなるものを採用している。
図4に戻り、素子基板40には、ソースドライバ80から各画素に対して画像信号を供給する複数のソース配線(信号配線)81と、ゲートドライバ90から各画素のTFT60に対して走査信号を供給する複数のゲート配線(走査配線)91と、各画素に対して容量を形成するための電気信号をソースドライバ80から供給する複数の蓄積容量線(容量配線)83と、が形成されている。なお、蓄積容量線83はソースドライバ80に接続された引廻配線82とコンタクトホール(図示略)を介して接続されている。
図6に示すように、ソース配線81とゲート配線91とによって囲まれた領域には、画素電極44からなる画素部(画素領域)48が形成され、当該画素部48において液晶層(液晶素子)50と蓄積容量49が並列に接続されている。蓄積容量49は、図7に示すように蓄積容量線(容量電極)83と画素電極44との間に絶縁膜61が配された構成によって形成されるものである。このような蓄積容量49により、TFT60がONとなると、画像信号(駆動電圧)が画素部48へ書き込まれる一方、TFT60がOFFとなった後にも蓄積容量49によって電圧が保持される。
前述した通り、液晶パネル11では、素子基板40上においてゲート配線91とソース配線81とが交差して配線され、図6に示すように、各配線の交差部にはソース配線81と接続されてなるソース電極63と、ゲート配線91と接続されてなるゲート電極66と、ドレイン電極64とから構成されたTFT60が配設されている。そして、交差するゲート配線91とソース配線81とにより囲まれた領域が画素部48とされており、本実施形態では、当該画素部48に2つの画素電極44が形成されている。また、本実施形態の液晶パネル11では、画素電極44は、その外縁の一部がソース配線81及びゲート配線91と重畳する形で配されており、これにより画素開口率の向上を図っている。
一方、蓄積容量配線83を挟んで隣接する2つの画素電極44a,44bについても、図6及び図7に示すように、その外縁の一部がそれぞれ当該蓄積容量配線83と重畳する形で配されている。具体的には、蓄積容量49が形成される部分(図6のB−B線部)の積層構成は、図7に示すように、蓄積容量線83と、蓄積容量線83上に形成されたゲート絶縁膜61と、ゲート絶縁膜61上に形成された導電膜81a,81bと、導電膜81a,81b上に形成された第1有機絶縁膜(層間絶縁膜)70と、第1有機絶縁膜70上に形成された第2有機絶縁膜(有機平坦化膜)62と、第2有機絶縁膜62上に形成された低吸湿絶縁膜68と、低吸湿絶縁膜68上に形成された画素電極44(44a,44b)と、画素電極44上に形成された配向膜45とが積層されてなるものである。
このうち画素電極44a,44bは、上述の通り、その外縁が蓄積容量線83に重畳している。また、導電膜81a,81bは、ドレイン電極64と接続され、ゲート絶縁膜61を介して蓄積容量線83との間で蓄積容量を形成する電極としての機能を有している。導電膜81a,81bはソース配線81と同層であって、例えばソース配線81と同一材料、同一工程で形成されるものである。具体的には、アルミニウム、クロム、タンタル、チタン等を用いて形成することができる。
また、TFT60が形成された領域については、図6及び図8に示す構成を有している。具体的には、ガラス基板41上に形成されたゲート電極66と、ゲート電極66上に形成されたゲート絶縁膜61と、ゲート絶縁膜61上に形成された半導体層(a−Si層)67と、半導体層67上に形成されたn+Si層81zと、n+Si層81z上に形成された導電部81と、導電部81上に形成された第1有機絶縁膜(層間絶縁膜)70と、第1有機絶縁膜70上に形成された第2有機絶縁膜(有機平坦化膜)62と、第2有機絶縁膜62上に形成された低吸湿絶縁膜68と、低吸湿絶縁膜68上に形成された画素電極44と、画素電極44上に形成された配向膜45とが積層されてなるものである。
ゲート電極66は、例えばアルミニウム(Al)の他、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)等の金属膜単体又はこれらの金属窒化物との積層膜で形成することができ、スパッタリング法により成膜を行うものとしている。
ゲート絶縁膜61は、例えば窒化シリコン(SiNx)の他、酸化シリコン(SiOx)等で形成することができ、プラズマCVD法により成膜を行うものとしている。
半導体膜67は、例えばアモルファスシリコン(a−Si)等で形成することができる。なお、半導体層67にはゲート電極66と対向してチャネル領域67aが形成されている。
ゲート絶縁膜61は、例えば窒化シリコン(SiNx)の他、酸化シリコン(SiOx)等で形成することができ、プラズマCVD法により成膜を行うものとしている。
半導体膜67は、例えばアモルファスシリコン(a−Si)等で形成することができる。なお、半導体層67にはゲート電極66と対向してチャネル領域67aが形成されている。
ソース電極63及びドレイン電極64の下層側を構成するn+Si層81zは、例えばリン(P)等のn型不純物を高濃度にドーピングしたアモルファスシリコン(n+Si)等で形成することができる。
一方、ソース電極63及びドレイン電極64の上層側を構成する導電部81は、例えばアルミニウム(Al)の他、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)等の金属膜単体又はこれらの金属窒化物との積層膜で形成することができる。
一方、ソース電極63及びドレイン電極64の上層側を構成する導電部81は、例えばアルミニウム(Al)の他、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)等の金属膜単体又はこれらの金属窒化物との積層膜で形成することができる。
ドレイン電極64と画素電極44とは有機絶縁膜97に形成されたコンタクトホール65により電気的に接続されており、この有機絶縁膜97が上述した通り第1有機絶縁膜70と第2有機絶縁膜62とにより構成されている。そして、この有機絶縁膜97から液晶層50側へ水分等のガスが透過すること、或いは有機絶縁膜97への水分等のガスの含浸を防止すべく低吸湿絶縁膜68が形成されている。
有機絶縁膜97は、上述の通り第1有機絶縁膜70と第2有機絶縁膜62とからなり、第1有機絶縁膜70は、厚さ1000Å〜3000Åで、ポリイミド系の有機膜から構成されている。また、第2有機絶縁膜62は、厚さ1.5μm〜3.0μmで、アクリル系の有機膜から構成されており、これにより有機絶縁膜97の厚膜化が図られている。そして、この厚膜化により、画素電極44と配線(導電部)81との間のカップリング容量増大を抑制しつつ開口率の向上が実現されている。また、この第2有機絶縁膜62は、エステル化合物(ここではスルホン酸エステル)を含み、特に吸湿性の高い有機膜にて構成されている。なお、第1有機絶縁膜70と第2有機絶縁膜62と低吸湿絶縁膜68とは、全面ベタ成膜後、一括してコンタクトホール65を形成するフォトリソグラフィー工程を経ることが好ましい。
低吸湿絶縁膜68は、有機絶縁膜97よりも吸湿性の低い材料(特に第2有機絶縁膜62よりも吸湿性の低い材料)から構成され、本実施形態では窒化ケイ素から構成されている。この低吸湿絶縁膜68の膜厚は、1000Å〜3000Åとされている。なお、有機絶縁膜97よりも吸湿性の低い材料(特に第2有機絶縁膜62よりも吸湿性の低い材料)であれば、無機材料に限定されることなく、有機材料にて構成することも可能である。なお、低吸湿絶縁膜68は、基板30,40を貼り合せるためのシール剤89が形成された領域を回避して成膜されている。
以上、本実施形態の構成を説明したが、ここで液晶パネル11を製造する工程のうち特に貼り合せ工程について説明する。
上記構成の対向基板30と素子基板40を作成した後、それぞれ洗浄工程を経て、対向基板30上にシール剤89を描画する。そして、基板間距離(ギャップ)を規定する柱状物(図示略)の高さ検査を経た後、対向基板30と素子基板40の双方に減圧脱気処理を施す。そして、対向基板30のシール剤89の内側に液晶を滴下し、この対向基板30と素子基板40とを真空下貼り合せ、本実施形態に係る構成の液晶パネル11を得るものとしている。
上記構成の対向基板30と素子基板40を作成した後、それぞれ洗浄工程を経て、対向基板30上にシール剤89を描画する。そして、基板間距離(ギャップ)を規定する柱状物(図示略)の高さ検査を経た後、対向基板30と素子基板40の双方に減圧脱気処理を施す。そして、対向基板30のシール剤89の内側に液晶を滴下し、この対向基板30と素子基板40とを真空下貼り合せ、本実施形態に係る構成の液晶パネル11を得るものとしている。
このような液晶パネル11の製造工程において、脱気処理後は可能な限り早期に貼り合せを行うことが好ましい。脱気した基板30,40にガスが再度浸透する惧れがあるためである。ところが、貼り合せ装置等に不具合が発生した場合には、これら基板30,40を脱気処理した後、数十分ないし数時間、大気中に解放せざるを得ない状況に陥る場合がある。しかしながら、本実施形態では、上述した通り吸湿性の高い有機絶縁膜97と配向膜45との間に低吸湿絶縁膜68を配しているため、ガスが有機絶縁膜97に再浸透し難く、その結果、貼り合せ後において液晶層50に気泡が発生する不具合が極めて生じ難いものとなっている。
また、特に有機絶縁膜97が、ポリイミド系の有機膜からなる第1有機絶縁膜70と、第1有機絶縁膜70よりも厚膜であってアクリル系の有機膜からなる第2有機絶縁膜62とを含むものとしている。このような厚膜のアクリル系有機膜である第2有機絶縁膜62を備える場合、有機絶縁膜97の吸湿性が非常に高いものとなるが、低吸湿絶縁膜68によってガス浸透を防止することが可能となっている。
また、特に第2有機絶縁膜62がエステル化合物(スルホン酸エステル)を含むものとして構成されている。このようにエステル化合物を含む第2有機絶縁膜62は、非常に吸湿性が高いものとなるが、本実施形態の場合、低吸湿絶縁膜68によってガス浸透を防止することが可能となっている。
以上、本発明の一実施形態を示したが、本発明は上記実施形態に限られるものではない。上記実施形態では、スイッチング素子としてTFTを用いたものを示したが、例えば薄膜ダイオード(TFD)を用いたものに対しても本発明を適用可能である。
10…液晶表示装置(表示装置)、11…液晶パネル、30…対向基板、40…素子基板、44(44a,44b)…画素電極、45…配向膜、50…液晶層、60…TFT(スイッチング素子)、62…第2有機絶縁膜、65…コンタクトホール、68…低吸湿絶縁膜、70…第1有機絶縁膜、81…信号配線(ソース配線),83…容量配線、89…シール剤、91…ゲート配線、97…有機絶縁膜、TV…テレビ受信装置
Claims (9)
- 一対の基板間に液晶層を挟持してなる液晶パネルであって、
前記基板の少なくとも一方には、
スイッチング素子と、
前記スイッチング素子上に配された有機絶縁膜と、
前記有機絶縁膜に形成されたコンタクトホールと、
前記コンタクトホールを介して前記スイッチング素子と電気的に接続された画素電極と、
前記画素電極よりも前記液晶層側に配された配向膜と、が形成され、
前記配向膜と前記有機絶縁膜との間には、前記有機絶縁膜よりも吸湿性の低い低吸湿絶縁膜が形成されてなることを特徴とする液晶パネル。 - 前記有機絶縁膜が、
ポリイミド系の有機膜からなる第1有機絶縁膜と、
前記第1有機絶縁膜上に配され、前記第1有機絶縁膜よりも厚膜であって、アクリル系の有機膜からなる第2有機絶縁膜と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の液晶パネル。 - 前記第1有機絶縁膜が1000Å〜3000Åの膜厚であり、
前記第2有機絶縁膜が1.5μm〜3.0μmの膜厚であり、
前記低吸湿絶縁膜が1000Å〜3000Åの膜厚であることを特徴とする請求項2に記載の液晶パネル。 - 前記第2有機絶縁膜が、エステル化合物を含むことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の液晶パネル。
- 前記エステル化合物が、スルホン酸エステルであることを特徴とする請求項4に記載の液晶パネル。
- 前記低吸湿絶縁膜が、窒化ケイ素からなることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の液晶パネル。
- 前記一対の基板は、互いにシール剤を介して貼り合せられており、
前記低吸湿絶縁膜は、前記シール剤が形成された領域を回避して形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の液晶パネル。 - 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の液晶パネルを備えたことを特徴とする表示装置。
- 請求項8に記載の表示装置を備えたことを特徴とするテレビ受信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008333302A JP2010156723A (ja) | 2008-12-26 | 2008-12-26 | 液晶パネル、表示装置、テレビ受信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008333302A JP2010156723A (ja) | 2008-12-26 | 2008-12-26 | 液晶パネル、表示装置、テレビ受信装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010156723A true JP2010156723A (ja) | 2010-07-15 |
Family
ID=42574709
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008333302A Pending JP2010156723A (ja) | 2008-12-26 | 2008-12-26 | 液晶パネル、表示装置、テレビ受信装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010156723A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015119073A1 (ja) * | 2014-02-10 | 2015-08-13 | シャープ株式会社 | 半導体装置およびその製造方法 |
WO2018186228A1 (ja) * | 2017-04-03 | 2018-10-11 | シャープ株式会社 | 液晶表示パネル及び液晶表示パネルの製造方法 |
-
2008
- 2008-12-26 JP JP2008333302A patent/JP2010156723A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015119073A1 (ja) * | 2014-02-10 | 2015-08-13 | シャープ株式会社 | 半導体装置およびその製造方法 |
JPWO2015119073A1 (ja) * | 2014-02-10 | 2017-03-23 | シャープ株式会社 | 半導体装置およびその製造方法 |
WO2018186228A1 (ja) * | 2017-04-03 | 2018-10-11 | シャープ株式会社 | 液晶表示パネル及び液晶表示パネルの製造方法 |
US10663824B2 (en) | 2017-04-03 | 2020-05-26 | Sharp Kabushiki Kaisha | Liquid crystal display panel and method for producing liquid crystal display panel |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5261300B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
US10670913B2 (en) | Curved display device | |
US20150228675A1 (en) | Liquid crystal display | |
US10768496B2 (en) | Thin film transistor substrate and display panel | |
WO2015056792A1 (ja) | 液晶表示装置及びヘッドアップディスプレイ | |
JP2018124481A (ja) | 表示装置 | |
TW200416640A (en) | Opto-electronic device and electronic machine | |
JP2018124480A (ja) | 表示装置 | |
JP2009271103A (ja) | 液晶表示装置 | |
WO2012124662A1 (ja) | 液晶表示装置 | |
US9551910B2 (en) | Active matrix substrate and display device | |
US9989828B2 (en) | Semiconductor device and liquid crystal display device | |
US20140253854A1 (en) | Liquid crystal display | |
JP2010156723A (ja) | 液晶パネル、表示装置、テレビ受信装置 | |
WO2012124699A1 (ja) | 液晶表示装置 | |
WO2018168767A1 (ja) | 液晶表示装置 | |
US10082715B2 (en) | Conductive element and liquid crystal display element | |
US8223284B2 (en) | Liquid crystal device and television receiver | |
KR101708769B1 (ko) | 횡전계방식 액정표시장치 및 그 제조방법 | |
JP2017083679A (ja) | 表示装置および電子機器 | |
JP2007206280A (ja) | 液晶表示装置 | |
JP4921749B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
JP2007093876A (ja) | 液晶表示装置 | |
WO2010084657A1 (ja) | 半導体装置、半導体装置の製造方法、液晶装置 | |
JP4147996B2 (ja) | 電気光学装置及びその製造方法 |