JP2007092834A - 燃料遮断弁 - Google Patents

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Kenichiro Kaneko
健一郎 金子
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Abstract

【課題】燃料遮断弁10は、給油時等において燃料の上昇速度が大きくても、外部へ燃料を流出させないこと。
【解決手段】 燃料遮断弁10は、ケーシング20と、フロート52と、スプリング70とを備えている。ケーシング20を構成する底部材35は、フロート52の下端をスプリング70を介して支持するとともに、弁室30Sに接続される流通孔36aを有する。底部材35は、燃料タンクFTに開口する導入開口37bから流通孔36a,36bに接続する導入通路37aを有する導入通路形成部材37を備えている。導入通路形成部材37は、流通孔36a,36bに向かって徐々に通路面積を狭くするように燃料タンクFTから流通孔36a,36bに燃料を流す整流部38を備え、導入通路37aから流通孔36a,36bを通ってフロート52の下面に燃料が当たるように設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料タンクの上部に装着され、燃料タンク内と外部とを接続する接続通路を開閉することで燃料タンクと外部とを連通遮断する燃料遮断弁に関する。
従来、この種の燃料遮断弁として、特許文献1,2などが知られている。燃料遮断弁は、燃料タンクの上部に装着されており、外部(キャニスタ)に接続される接続通路をその上部に設けたケーシングと、ケーシングの弁室内に燃料液位により浮力を増減して昇降するフロートとを備えている。そして、燃料タンクの燃料液位の上昇によりフロートが浮力の増大により上昇することで接続通路を閉じて燃料の外部への流出を防止している。
しかし、上記従来の技術では、給油時における流速が大きいと、特に再開弁性に有利な重いフロートを用いた場合に、フロートの上昇動作が遅れ、フロートが上昇する前に、弁室内の燃料液位が急激に上昇して、接続通路を通じてキャニスタ側へ燃料が流出するという問題があった。
特開2004−84496号公報 特開2002−2314号公報
本発明は、上記従来の技術の問題点を解決することを踏まえ、給油時等において燃料の上昇速度が大きくても、外部へ燃料を流出させない燃料遮断弁を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明は、
燃料タンクの上部に装着され、上記燃料タンク内と外部とを接続する接続通路を開閉することで燃料タンクと外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
上記燃料タンク内と上記接続通路とを連通する弁室を形成するケーシングと、
上記弁室に収納され、該弁室内の燃料液位により浮力を増減して昇降することで上記接続通路を開閉する弁部を有するフロートと、
を備え、
上記ケーシングは、
該ケーシングの下部に設けられ上記フロートの下端を支持するとともに上記弁室に接続される流通孔を有する底部材と、該ケーシングの下部に設けられ上記燃料タンクに開口する導入開口から上記流通孔に接続する導入通路を有する導入通路形成部材とを備え、
上記導入通路形成部材は、上記流通孔に向かって徐々に通路面積を狭くするように上記燃料タンクから上記導入通路を通って燃料を流す整流部を備えていることを特徴とする。
本発明にかかる燃料遮断弁を用いた燃料タンクに燃料が供給されると、燃料タンク内の燃料が導入通路から流通孔を通じて弁室内に流入し、弁室内に流入した燃料により、速やかにフロートが浮力により上昇する。フロートの上昇により、弁部が接続通路を閉じることで、燃料タンクを外部に対して遮断し、燃料タンクから外部へ燃料が流出するのを防止する。このような給油時における燃料の流れは、流通孔に向かって徐々に通路面積が狭くなっている整流部により、整流のままで流速を大きくして、フロートに当たる。したがって、フロートは、燃料から受ける力が大きく、速やかに上昇するから、閉じる前に液体燃料が外部に流出することがない。
本発明の好適な態様として、上記整流部は、上記導入通路から上記流通孔を通った燃料を上記フロートの下面に当てるように設けられている構成をとることができる。これにより、フロートは、燃料から受ける力が一層大きくなり、速やかに上昇する。この構成において、上記フロートの下面は、底面と該底面から上方に向かう傾斜面とを有し、上記流通孔は、上記底面および上記傾斜面に、燃料をほぼ垂直に当てるようにそれぞれ形成されている構成をとることができる。この構成によると、流通孔から流入した燃料は、フロートの底面および傾斜面にほぼ垂直に当てられるから、効率的にフロートを上昇させることができる。
また、整流部は、流通孔に向けて通路が狭くするテーパ面を備えている構成をとることができる。この構成によると、燃料に乱流を生じることなく、燃料の運動エネルギをフロートの上昇のための運動エネルギに効率よく伝えることができる。
また、他の好適な態様として、上記導入通路形成部材は、上記導入開口が塞がれたときに上記燃料タンクの燃料が導入通路、上記流通孔を通じて上記弁室内に流入して上記フロートを上昇させるように構成することができる。この構成により、燃料タンクの満タン液位は、導入通路形成部材の下端で定まり、つまり導入開口を塞ぐ液位で定まるから、そのバラツキを防止できる。よって、フロートの荷重や、スプリングだけで満タン液位を定めるような面倒な調整も不要である。また、導入通路形成部材の導入通路の長さや通路面積を調節したり、整流部の形状を変更したりすることにより、種々の燃料遮断弁に適用することも容易である。
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
(1) 燃料遮断弁10の概略構成
図1は燃料遮断弁10の断面図である。図1において、燃料タンクFTは、その表面がポリエチレンを含む複合樹脂材料から形成されており、そのタンク上壁FTaに取付穴FTbが形成されている。このタンク上壁FTaには、燃料遮断弁10がその下部を取付穴FTbに突入した状態にて取り付けられている。燃料遮断弁10は、給油時に燃料タンクFT内の燃料が所定液位FL1まで上昇したときにキャニスタへの流出を規制するとともにオートストップを機能させるものである。
燃料遮断弁10は、ケーシング20と、フロート機構50と、スプリング70とを主要な構成として備えている。ケーシング20は、ケーシング本体30と、底部材35と、蓋体40とを備え、ケーシング本体30と底部材35とにより囲まれたスペースが弁室30Sになっており、この弁室30Sにスプリング70に支持されたフロート機構50が収納されている。
(2) 燃料遮断弁10の各部の構成
図2は燃料遮断弁10を分解した断面図である。ケーシング本体30は、天井壁部31と、側壁部32とにより囲まれたカップ形状であり、その下部を開口30aとしている。天井壁部31の中央部には、接続通路31bが貫通形成されている。接続通路31bの弁室30S側は、シール部31cになっている。側壁部32には、燃料タンクFT内と弁室30Sとを接続する第1連通孔32aが形成されている。また、側壁部32の内壁には、フロート52をガイドするための周方向に設けた4カ所のリブ32cが設けられている。
図3は底部材35を示す斜視図である。図2および図3において、底部材35は、ケーシング本体30の開口30aの一部を閉じるとともに、弁室30S内に燃料蒸気および液体燃料を導入するための部材である。底部材35は、ケーシング本体30の下端のフランジ32bに溶着される底板36と、底板36から下方に形成された導入通路形成部材37とを備えている。底板36には、流通孔36a,36bが貫通形成されている。流通孔36aは、底板36の中央部に配置され、流通孔36bは、流通孔36aを囲むように4箇所配置されている。底板36の上面には、スプリング70の下端を支持するスプリング支持部36cが形成されている。スプリング支持部36cの外周部には、フロート52を載置するための4箇所の台座36dが設けられている。また、導入通路形成部材37は、筒形状であり、導入通路37aを備え、下部の導入開口37bから流通孔36aに接続している。導入通路形成部材37には、整流部38が形成されている。整流部38は、導入通路37aから流通孔36aに向かって徐々に通路面積を狭くするように燃料タンクFTから上記流通孔36aに燃料を流すための部位であり、流通孔36aに接続される中央通路形成部38aと、中央通路形成部38aを取り囲むように4箇所設けられ流通孔36bに接続される外周通路形成部38bとを備えている。中央通路形成部38aは、導入通路37a側から流通孔36aに向かうにつれて通路面積が徐々に狭くなるテーパ面に形成されている。各々の外周通路形成部38bも、導入通路37a側から流通孔36bに向かうにつれて通路面積が徐々に狭くなるテーパ面に形成されている。
蓋体40は、蓋本体41と、蓋本体41の中央から側方へ突出した管体部42と、蓋本体41の外周に形成されたフランジ43とを備え、これらを一体に形成している。管体部42には、蓋側通路42aが形成されており、この蓋側通路42aの一端は、接続通路31bを通じてケーシング本体30の弁室30Sに接続され、他端はキャニスタ(図示省略側)に接続される。蓋本体41の下部には、ケーシング本体30の上端を溶着する内部溶着端43aが形成されており、フランジ43の下端部には、燃料タンクFTのタンク上壁FTaに溶着される外側溶着部43bが形成されている。
フロート機構50は、再開弁特性を向上させた2段の弁構造であり、フロート52と、フロート52の上部に配置された上部弁体60とを備えている。フロート52は、第1フロート部53と、第2フロート部57とを備え、これらを一体に組み付けている。第1フロート部53は、第1フロート本体54を備えている。第1フロート本体54は、大径部54aと、大径部54aの下方に延設された小径部54bとを備え、これらを一体に形成している。第1フロート本体54の上部には、弁支持部55が突設されている。弁支持部55は、上部弁体60を首振り可能に支持する部位であり、ほぼ円錐形状の突起(凸形状)である支持突部55aを備え、弁支持部55の外周部に上部弁体60を抜止するための環状突部55bが形成されている。上記第1フロート本体54の外周部であって大径部54aと小径部54bとの間の段部は、スプリング支持部53aとなっており、スプリング70の上端を支持している。スプリング70は、大径部54aと小径部54bとの間のスペースであるスプリング収納間隙53b(図1)の間に配置され、底部材35のスプリング支持部36cとの間にスプリングを掛け渡している。
第2フロート部57は、円筒形状であり、収納室58aを有する第2フロート本体58を備えている。
図4はフロート52を分解して示す斜視図である。第1フロート部53および第2フロート部57を一体化するための組付手段が設けられている。すなわち、第1フロート部53の上部には、嵌合部56aが形成されている。嵌合部56aは、第1フロート本体54の上部の周方向に交互に配置した嵌合突部56bと嵌合凹所56cとから構成されている。各々の嵌合突部56bの下方には、位置決め溝56dが形成されている。また、大径部54aの外周部および、嵌合凹所56cの底には、位置決め段部56e,56fがそれぞれ突設されており、第2フロート部57の一部に当たることで位置決め精度を高めている。
一方、第2フロート部57には、第1フロート部53の嵌合部56aと相似形に形成された被嵌合孔59aを備えている。被嵌合孔59aは、嵌合突部56bと嵌合する嵌合凹所59bと、嵌合凹所56cに嵌合して第2フロート部57が上方へ移動するのを規制する円弧上壁59cとを備えている。また、収納室58aの壁面には、係合爪59dが突設されている。係合爪59dは、第1フロート部53の位置決め溝56dの上端に係合するように中心軸に向けて傾斜して突設されている。
第1フロート部53を第2フロート部57に組み付けるには、嵌合部56aを被嵌合孔59aに位置合わせし、第1フロート部53を第2フロート部57の収納室58aに挿入する。このとき、嵌合部56aの外面が係合爪59dを押して撓ませる。そして、係合爪59dが位置決め溝56dで弾性力が解放されることで、位置決め溝56dの上端に係合する。この状態にて、嵌合部56aが被嵌合孔59aに嵌合し、つまり嵌合突部56bが嵌合凹所59bに、嵌合凹所56cが円弧上壁59cにそれぞれ嵌合するとともに、係合爪59dが位置決め溝56dの上端で抜止めされることにより、第1フロート部53と第2フロート部57とが一体的に組み付けられる。この状態にて第1フロート部53と第2フロート部57との間には、スプリング70を収納するためのスプリング収納間隙53bが形成される(図1参照)。
図2に戻り、上部弁体60は、接続通路31bを開閉するとともに、再開弁特性を改善するための弁であり、フロート52の弁支持部55に昇降可能かつ首振り可能に支持されている。図5は上部弁体60を構成する第1弁部61および第2弁部65を分解して示す斜視図、図6は上部弁体60を示す断面図である。第1弁部61は、ほぼ円筒の第1弁本体62と、シート部材64とを備えている。第1弁本体62内には、支持孔62aが軸方向に形成されている。第1弁本体62の上部には、シート部材64を取り付けるための取付部62bが形成されている。また、第1弁本体62の外周部には、環状凹所62cが形成され、その環状凹所62cに支持孔62aを外部に接続するための通気孔62dが4箇所形成されている。図4に示すように、第1弁本体62の下部には、スリット62eが形成されており、スリット62eにより固定片62iから係合片62gが弾性変形可能に形成されている。係合片62gには、係合穴62hが形成されている。
シート部材64は、シール部31cに着離する第1シート部64aと、支持孔62aに接続される接続孔64bと、接続孔64bの下端部に形成されたシール部64cと、取付部64dとを備え、ゴム材料により一体成形されている。シート部材64は、取付部64dで第1弁本体62の取付部62bに装着されており、第1シート部64aが第1弁本体62の上面に対して間隙を有することで、シール部31cに着座するときに弾性変形してシール性を高めている。
図5において、第2弁部65は、円筒形状の第2弁本体66を備えている。第2弁本体66には、下方を開放した有底孔が形成されており、この有底孔の底中央部に、凹形状の被支持部66bが形成されている。被支持部66bは、フロート52の弁支持部55上に載置されることにより、第2弁部65が弁支持部55を支点として首振り可能に支持されている。
また、第2弁本体66の上面には、第2シート部66cが形成されており、この第2シート部66cは、第1弁部61のシール部64cに着離することにより接続孔64bを開閉するように形成されている。第2弁本体66の下部には、抜止爪66dが4箇所形成されており、第1弁本体62の係合穴62hに係合することにより、第1弁部61を第2弁部65に対して昇降可能に支持している。各々の抜止爪66dの上部には、係合穴66eが形成されており、フロート52の環状突部55bに係合することにより、第2弁部65がフロート52に対して昇降可能に支持および抜止されている。また、第2弁本体66の外周部には、第2弁部65を上下方向にガイドするためのガイド突条66fが形成されている。ガイド突条66fは、第2弁本体66の側壁に周方向に等間隔に4箇所、上下方向にリブ形状に突設されており、支持孔62aの内壁面に摺動可能になっている。
また、上部弁体60の重心は、被支持部66bより下方に設定されている。このための構成として、固定片62iが下方の重量を大きくするために形成されている。また、弁支持部55を凸形状に、被支持部66bを凹形状にすることで、上部弁体60とフロート52との中心合わせが容易にでき、しかも支点に対して重心を下方に設定し易くなるので、上部弁体60の姿勢も安定する。
図6はフロート機構50の作用を説明する説明図である。図6に示すように車両の傾斜などにより矢印の方向へフロート52が傾いたとする。第2弁部65は、被支持部66bがフロート52の弁支持部55の支持突部55aにより1点支持されているので、ヤジロベーようにバランスをとり、上部弁体60は、水平姿勢を維持する。
(3) 燃料遮断弁10の動作
次に、燃料遮断弁10の動作について説明する。図1に示すように、給油により燃料タンクFT内に燃料が供給されると、燃料タンクFT内の燃料液位の上昇につれて燃料タンクFT内の上部に溜まっていた燃料蒸気は、導入通路形成部材37の導入開口37bから導入通路37aを経て、整流部38の中央通路形成部38aおよび外周通路形成部38bにより整流状態のまま流速が高められて、流通孔36aおよび流通孔36bから弁室30S内に流入する。さらに、燃料蒸気は、弁室30Sから接続通路31b、蓋側通路42aを通じて、キャニスタ側へ逃がされる。そして、図7に示すように、燃料タンクFT内の燃料液位が所定液位FL1に達すると、燃料は導入開口37bを塞ぐことにより、燃料タンクFT内のタンク内圧が上昇する。この状態では、タンク内圧と弁室30S内の圧力との差圧が大きくなり、液体燃料が導入通路37a、流通孔36a、流通孔36bを通じて、弁室30Sに流れ込み、燃料液位が弁室30S内を上昇する。弁室30S内の燃料液位が高さh0に達すると、フロート52の浮力およびスプリング70の荷重による上方への力と、フロート機構50の自重による下方への力との釣り合いによって、前者が後者を上回りフロート機構50が一体になって上昇して、第1弁部61のシート部材64がシール部31cに着座して接続通路31bを閉じる。このとき、インレットパイプ内に燃料が溜まり、給油ガンに燃料が触れると、オートストップを働かせる。これにより、燃料タンクへの給油の際等に、燃料タンクから燃料蒸気を逃がすとともに燃料が燃料タンク外へ流出するのを防止することができる。
一方、燃料タンクFT内の燃料が消費されて、燃料液位が低下すると、図8に示すように、フロート52は、その浮力を減少して下降する。フロート52の下降により、第2弁部65の抜止爪66dとフロート52の環状突部55bとの係合を介して、フロート52は、第2弁部65を引き下げる。これにより、第2シート部66cは、シール部64cから離れて、接続孔64bを開く。接続孔64bの連通により第1弁部61の下方の圧力は、接続通路31bの付近と同じ圧力になる。抜止爪66dが係合穴62hに係合しているから、第2弁部65を介して第1弁部61も引き下げる。そして、第1弁部61が下降することで、シート部材64がシール部31cから離れて、接続通路31bが開かれる。このように接続孔64bの通路面積を接続通路31bの通路面積より小さく設定することで、上部弁体60は、小さな力で開弁し、再開弁特性の向上を促進するような構成としている。
(4) 実施例の作用・効果
本実施例によれば、以下の作用効果を奏する。
(4)−1 給油により燃料タンクFTの燃料液位が上昇したときに、燃料タンクFT内の燃料は、導入通路37aを通じて弁室30Sへ流入するが、このとき、整流部38は、流通孔36a,36bに向かって徐々に通路面積が狭くなっているから、燃料を整流のままで流速を大きくして、フロート52の下面に当てる。したがって、フロート52は、燃料から受ける力が大きく、速やかに上昇し、閉じる前に液体燃料が外部に流出することがない。しかも、整流部38は、流通孔36a,36bに向けて通路を狭くするテーパ面となっているから、燃料の運動エネルギをフロート52の上昇のための運動エネルギに効率よく伝えることができる。したがって、燃料タンクを扁平化して満タン液位を高い位置まで設定し、しかも燃料液位が急激に上昇する場合にも燃料を外部に流出させることがない。
(4)−2 導入通路形成部材37は、フロート52を支持する底板36と一体に形成しているから、部品点数も増加することなく、構成も簡単である。
(4)−3 給油時の燃料は、底板36の中央に配置された流通孔36aおよび底板36の周方向に等間隔で配置された流通孔36bを通じてフロート52の下面に均一に当たるから、フロート52の上昇時に傾くような力を加えず、スムーズに上昇させることができる。
(4)−4 燃料タンクFTの満タン液位は、導入通路形成部材37の下端で定まり、つまり導入開口37bを塞ぐ液位で定まるから、そのバラツキを防止できる。よって、フロート52の荷重や、スプリング70だけで満タン液位を定めるような面倒な調整も不要である。また、導入通路形成部材37の導入通路37aの長さや通路面積を調節したり、整流部38の形状を変更したりすることにより、種々の燃料遮断弁の燃料液位の変更に容易に簡単に対応することができる。
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
図9は他の実施例にかかる燃料遮断弁の要部を示す説明図である。本実施例は、フロートの形状およびその形状に対応した整流部および流通孔の構成に特徴を有する。すなわち、フロート52Bの下面52Baは、底面52Bbと、該底面52Bbから上方に向かう傾斜面52Bcを有している。また、底板36Bの中央の流通孔36Baは、底面52Bbにほぼ垂直に当たるように燃料を導き、また、その外周部の流通孔36Bbは、傾斜面52Bcにほぼ垂直に当たるように燃料を導くように配置されている。この実施例により、流通孔36Ba,36Bbから流入する燃料は、フロート52Bの底面52Bbおよび傾斜面52Bcに当たって上昇力になり、フロート52Bを効率的に上昇させる。なお、流通孔36Ba,36Bbの形状は、上記下面52Baに集中して対向するように絞って効率的にフロートを上昇させる構成であってもよい。
上記実施例では、給油時における外部への燃料の流出を防止する燃料遮断弁について説明したが、これに限らず、車両の傾斜時に外部への通路を遮断するロールーオーバーバルブにも適用することができる。
また、フロート機構の形状などは、単体のフロートなど各種の構成に対応することができる。
さらに、上記実施例における底部材35は、底板36、導入通路形成部材37および整流部38を一体に形成したが、これに限らず、底部材の下部に整流部を一体とする構成や、これらを別体に形成して組み合わせる構成であってもよい。
本発明の一実施例にかかる燃料遮断弁を示す断面図である。 燃料遮断弁を分解した断面図である。 底部材を示す斜視図である。 フロートを分解して示す斜視図である。 上部弁体を分解した斜視図である。 フロート機構の作用を説明する説明図である。 燃料遮断弁の動作を説明する説明図である。 図7に続く動作を説明する説明図である。 他の実施例にかかる燃料遮断弁の要部を示す説明図である。
符号の説明
10...燃料遮断弁
20...ケーシング
30...ケーシング本体
30S...弁室
30a...開口
31...天井壁部
31b...接続通路
31c...シール部
32...側壁部
32a...第1連通孔
32b...フランジ
32c...リブ
35...底部材
36...底板
36a,36b...流通孔
36c...スプリング支持部
36d...台座
36Ba...流通孔
37...導入通路形成部材
37a...導入通路
37b...導入開口
38...整流部
38a...中央通路形成部
38b...外周通路形成部
40...蓋体
41...蓋本体
42...管体部
42a...蓋側通路
43...フランジ
43a...内部溶着端
43b...外側溶着部
50...フロート機構
52...フロート
52B...フロート
52Ba...下面
52Bb...底面
52Bc...傾斜面
53...第1フロート部
53a...スプリング支持部
53b...スプリング収納間隙
54...第1フロート本体
54a...大径部
54b...小径部
55...弁支持部
55a...支持突部
55b...環状突部
56a...嵌合部
56b...嵌合突部
56c...嵌合凹所
56d...位置決め溝
56e,56f...位置決め段部
57...第2フロート部
58...第2フロート本体
58a...収納室
59a...被嵌合孔
59b...嵌合凹所
59c...円弧上壁
59d...係合爪
60...上部弁体
61...第1弁部
62...第1弁本体
62a...支持孔
62b...取付部
62c...環状凹所
62d...通気孔
62e...スリット
62g...係合片
62h...係合穴
62i...固定片
64...シート部材
64a...第1シート部
64b...接続孔
64c...シール部
64d...取付部
65...第2弁部
66...第2弁本体
66b...被支持部
66c...第2シート部
66d...抜止爪
66e...係合穴
66f...ガイド突条
70...スプリング
FT...燃料タンク
FTa...タンク上壁
FTb...取付穴

Claims (5)

  1. 燃料タンク(FT)の上部に装着され、上記燃料タンク(FT)内と外部とを接続する接続通路(31b)を開閉することで上記燃料タンク(FT)と外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
    上記燃料タンク(FT)内と上記接続通路(31b)とを連通する弁室(30S)を形成するケーシング(20)と、
    上記弁室(30S)に収納され、該弁室(30S)内の燃料液位により浮力を増減して昇降することで上記接続通路(31b)を開閉する弁部を有するフロート(52)と、
    を備え、
    上記ケーシング(20)は、該ケーシング(20)の下部に設けられ上記フロート(52)の下端を支持するとともに上記弁室(30S)に接続される流通孔(36a,36a)を有する底部材(35)と、該ケーシング(20)の下部に設けられ上記燃料タンク(FT)に開口する導入開口(37b)から上記流通孔(36a,36b)に接続する導入通路(37a)を有する導入通路形成部材(37)とを備え、
    上記導入通路形成部材(37)は、上記流通孔(36a,36b)に向かって徐々に通路面積を狭くするように上記燃料タンク(FT)から上記導入通路(37a)を通って燃料を流す整流部(38)を備えていること、を特徴とする燃料遮断弁。
  2. 請求項1に記載の燃料遮断弁において、
    上記整流部(38)は、上記導入通路(37a)から上記流通孔(36a,36b)を通った燃料を上記フロート(52)の下面に当てるように設けられていること、を特徴とする燃料遮断弁。
  3. 請求項2に記載の燃料遮断弁において、
    上記フロート(52B)の下面(52Ba)は、底面(52Bb)と該底面(52Bb)から上方に向かう傾斜面(52Bc)とを有し、上記流通孔(36Ba,36Bb)は、上記底面(52Bb)および上記傾斜面(52Bc)に、燃料をほぼ垂直に当てるようにそれぞれ形成されている燃料遮断弁。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の燃料遮断弁において、
    上記整流部(38)は、上記流通孔(36a,36b)に向けて通路を狭くするテーパ面を備えている燃料遮断弁。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の燃料遮断弁において、
    上記導入通路形成部材(37)は、上記導入開口(37b)が塞がれたときに上記燃料タンク(FT)の燃料が上記導入通路(37a)、上記流通孔(36a,36b)を通じて上記弁室(30S)内に流入して上記フロート(52)を上昇させるように構成されている燃料遮断弁。
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