JP2007087743A - インモールドラベルおよびそれを用いた蓄電池用包装容器 - Google Patents

インモールドラベルおよびそれを用いた蓄電池用包装容器 Download PDF

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Abstract

【課題】 位置ずれや皺、あるいは、樹脂の裏回りがなく、歩留まり低下を来たすことがないインモールドラベルおよびそれを用いた蓄電池用包装容器を提供することであり、さらには、水蒸気バリアー性に優れ、空気中の水分等の影響によりインモールドラベルが加水分解することがなく、耐電解液性においても優れる蓄電池用包装容器を提供することである。
【解決手段】 第1熱接着性樹脂層、第1接着層、金属箔、第2接着層、第2熱接着性樹脂層の順に積層されたインモールドラベルであって、前記第1および第2熱接着性樹脂層が同種の樹脂からなると共に前記第1熱接着性樹脂層の表出面の静摩擦係数が0.40〜1.0であることを特徴とするインモールドラベル。
【選択図】 図1

Description

本発明は、位置ずれや樹脂の裏回りがなく、歩留まり低下を来たすことがないインモールドラベルおよびそれを用いた蓄電池用包装容器に関し、さらに詳しくは、水蒸気バリアー性に優れたインモールドラベルおよびそれを用いた電池性能の低下等をもたらす水分の影響を防止する蓄電池用包装容器に関するものである。
近年、携帯電話、ノート型パソコン、ビデオカメラなどのモバイル品に搭載される蓄電池、たとえば、リチウムイオン電池やポリマー電池の蓄電池にプラスチックフィルムやアルミニウム等の金属箔を積層した包装材からなる外装体が用いられている。この理由としては、金属端子の取出し易さや密封のし易さ、あるいは、柔軟性を有するために電子機器や電子部品の適当な空間に合わせた形状とすることができ、電子機器や電子部品自体の形状をある程度自由に設計することができるために、小型化、軽量化を図り易い等の理由からである。
包装材からなる外装体の形態としては、包装材を筒状に加工し、電池要素および正極および負極との各々に接続された金属端子を外側に突出した状態で収納し、開口部を熱接着して密封した袋タイプ(たとえば、特許文献1参照)と包装材を容器状に成形し、この容器内に電池要素および正極および負極との各々に接続された金属端子を外側に突出した状態で収納し、平板状の包装材ないし容器状の成形した包装材で被覆すると共に四周縁を熱接着して密封した成形タイプ(たとえば、特許文献2参照)が知られている。いずれのタイプに用いる包装材も、耐突刺し性や外部との通電を阻止するための基材層、防湿性を確保するためのアルミニウム等の金属箔からなるバリアー層、金属端子との接着性に優れると共に密封性を確保するための内層で構成される積層体が一般的には用いられる。
そして、特許文献1に記載された袋タイプに比べて特許文献2に記載された成形タイプの外装体は、電池要素等をタイト(ぴったりとした状態)に収納することができるために、体積エネルギー密度を向上させることができるという利点があると共に電池要素〔正極集電材(アルミニウム)/正極活性物質層(金属酸化物、カーボンブラック、金属硫化物、電解液、ポリアクリロニトリル等の高分子正極材料)/電解質(プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、炭酸ジメチル、エチレンメチルカーボネート等のカーボネート系電解液、リチウム塩からなる無機固体電解質、ゲル電解質)/負極活性物質層(リチウム金属、合金、カーボン、電解液、ポリアクリロニトリルなどの高分子負極材料)/負極集電材(銅)からなる電池要素〕等の収納がし易いなどの利点等から主流となっている。
しかしながら、携帯電話、ノート型パソコン、ビデオカメラなどのモバイル品と異なり高容量、高出力が求められる自動車用バッテリーには、包装材を用いた外装体は採用されていないのが実情である。この理由としては、自動車用バッテリーはモバイル品に比べて、使用される環境が厳しい上に耐用年数が長く、一層の耐久性と安全性等の性能が求められるからである。
そこで、自動車用バッテリー用の外装体として、樹脂成形容器を用いる提案がなされている(たとえば、特許文献3参照)。特許文献3に開示された技術は、ラミネートフィルムをインモールド成形法でプラスチック成形品に貼り合わせるもの、すなわち、ラミネートフィルムを金型(キャビティー)内に配置し、キャビティー内にラミネートフィルムの構成材であるプラスチックフィルムと同種の溶融樹脂を射出して成形容器(いわゆる、インモールド成形)とするものであるが、ラミネートフィルムのキャビティー内面と当接する面(溶融樹脂が射出される面と反対面)の密着性が悪いと位置ずれ(設計上の正常な貼着位置からのズレ)や皺、あるいは、溶融樹脂が裏側へ回る(キャビティー内面とラミネートフィルムの間に溶融樹脂が回る)、いわゆる樹脂の裏回りという問題が発生し、歩留まり低下の原因となる。そのために、特許文献3は樹脂成形容器の壁面にラミネートフィルムを設ける方法として、インモールド成形よりも熱シールによる貼着が望ましいと記載されている。ちなみに、特許文献3に開示された前記ラミネートフィルムA(PP30μm/酸変性PP樹脂3μm/アルミニウム箔20μm/酸変性PP樹脂3μm/PP30μm)のPP30μmの表出面の静摩擦係数は後述する実施例で作製した試験サンプル2の層構成において0.20であった。
特開平9−213285号公報 特開2001−229888号公報 特開2005−41500号公報
そこで本発明は、位置ずれや皺、あるいは、樹脂の裏回りがなく、歩留まり低下を来たすことがない、特に、ニッケル水素電池に好適に用いることができるインモールドラベルおよびそれを用いた蓄電池用包装容器を提供することであり、さらには、水蒸気バリアー性に優れ、空気中の水分等の影響によりインモールドラベルが加水分解することがなく、耐電解液性においても優れる蓄電池用包装容器を提供することである。
本発明者は、上記課題を達成するために、請求項1記載の本発明は、第1熱接着性樹脂層、第1接着層、金属箔、第2接着層、第2熱接着性樹脂層の順に積層されたインモールドラベルであって、前記第1および第2熱接着性樹脂層が同種の樹脂からなると共に前記第1熱接着性樹脂層の表出面の静摩擦係数が0.40〜1.0であることを特徴とするものである。
また、請求項2記載の本発明は、請求項1記載のインモールドラベルにおいて、前記第1および第2熱接着性樹脂層がポリオレフィン系樹脂からなることを特徴とするものである。
また、請求項3記載の本発明は、請求項1記載のインモールドラベルにおいて、前記第1および第2接着層が酸変性ポリオレフィン系樹脂で形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項4記載の本発明のインモールドラベルは、金属箔の一方に面と第2熱接着性樹脂層とをTダイ押出機で加熱溶融押出しした第2接着層を介して積層する工程と、前記金属箔の他方の面と二軸延伸フィルムとを前記金属箔面にTダイ押出機で順に加熱溶融押出しした第1接着層と第1熱接着性樹脂層とを介して積層する工程と、前記二軸延伸フィルムを剥離する工程とからなる方法により製造されたことを特徴とするものである。
また、請求項5記載の本発明の蓄電池用包装容器は、請求項1〜4のいずれかに記載のインモールドラベルを前記第2熱接着性樹脂層を介して貼着したことを特徴とするものである。
また、請求項6記載の本発明は、請求項5記載の蓄電池用包装容器において、前記インモールドラベルの端面が蓄電池用包装容器で被覆されていることを特徴とするものである。
本発明のインモールドラベルは、前記第1熱接着性樹脂層の表出面の静摩擦係数を0.40〜1.0としたことにより、キャビティー内面との密着性を向上させることができ、位置ずれや皺、あるいは、樹脂の裏回りという問題を解消することができ、結果として歩留まりを向上させることができる。また、インモールドラベルを貼着した蓄電池用包装容器は、水蒸気バリアー性に優れ、空気中の水分等の影響によりインモールドラベルが加水分解することがなく、耐電解液性においても優れたものとすることができる。
上記の本発明について、図面等を用いて以下に詳しく説明する。
図1は本発明にかかるインモールドラベルの基本的な層構成を図解的に示す図、図2は本発明にかかるインモールドラベルを壁面に貼着した蓄電池用包装容器の一実施例を示す断面図であり、図中の1はインモールドラベル、1’は積層シート、2は蓄電池用包装容器、3は樹脂成形品、10は第1熱接着性樹脂層、20は第1接着層、30は金属箔、40は第2接着層、50は第2熱接着性樹脂層をそれぞれ示す。
図1は本発明にかかるインモールドラベルの基本的な層構成を図解的に示す図であって、インモールドラベル1は第1熱接着性樹脂層10、第1接着層20、金属箔30、第2接着層40、第2熱接着性樹脂層50が順に積層された積層シート1’を所望の寸法に裁断、および/ないし、型抜きされて用いられるものである。
そして、前記積層シート1’は、前記金属箔30の一方の面と前記第2熱接着性樹脂層50とをTダイ押出機で加熱溶融押出しした前記第2接着層40を介して積層する工程と、前記金属箔30の他方の面にTダイ押出機で加熱溶融押出しした第1接着層20を積層する工程と、前記第1接着層20と二軸延伸フィルムとをTダイ押出機で加熱溶融押出しした前記第1熱接着性樹脂層10を介して積層する工程と、前記二軸延伸フィルムを剥離する工程とにより製造され、このような製造方法を採ることにより、二軸延伸フィルムの表面粗さが前記第1熱接着性樹脂層10の表出面に転写されることになるために、前記第1熱接着性樹脂層10の表出面の静摩擦係数を0.99とすることができ、結果としてキャビティー内面との密着性のよいインモールドラベル1とすることができる。
まず、前記金属箔30について説明する。前記金属箔30としては、外部から蓄電池の内部に特に水蒸気が浸入するのを防止するために設けられるものであり、これを満足する金属箔であれば特に限定するものではないが、加工適性や接着性等を考慮するとアルミニウム箔が好適である。また、アルミニウム箔としては、延展性や柔軟性に優れると共に折り曲げに対するピンホールの発生が少ないなどの理由から、鉄分を0.3〜9.0重量%、好ましくは0.7〜2.0重量%含有したものが好ましい。また、アルミニウム箔は冷間圧延で製造されるが、焼きなまし(いわゆる焼鈍処理)条件でその柔軟性、腰の強さ、硬さが変化するが、本発明に用いるアルミニウム箔は焼きなましをしていない硬質処理品よりも多少ないし完全に焼きなまし処理をした軟質傾向にあるアルミニウム箔が好ましい。また、アルミニウム箔の厚さとしては、アルミニウム箔単体のピンホールを考慮すると10μm以上が適当であるが、20μmを越えると射出成形後の冷却時において射出成形樹脂の収縮にアルミニウム箔が追従できずに射出成形品に反りが発生し易くなる。
次に、前記第1接着層20、および、第2接着層40について説明する。前記接着層20、40としては、前記金属箔(以下、アルミニウム箔として説明する)30と後述する第1熱接着性樹脂層10、および、第2熱接着性樹脂層50とを強固に接着させるために設けるものであり、前記接着層20、40を形成する樹脂としてはアルミニウム箔30と極めて良好に接着する酸変性ポリオレフィン系樹脂、たとえば、不飽和カルボン酸でグラフト変性したポリオレフィン樹脂、エチレンないしプロピレンとアクリル酸、または、メタクリル酸との共重合体等の酸変性ポリオレフィン樹脂等を挙げることができるが、特に好ましくは不飽和カルボン酸でグラフト変性したポリオレフィン樹脂である。前記接着層20、40の形成方法としては上記した樹脂をアルミニウム箔面にTダイ押出機を用いて加熱溶融押出しして積層すればよいものであるし、また、上記した樹脂をシート化したフィルムを用いてサーマルラミネーション法でアルミニウム箔30面に積層してもよいものである。前記接着層20、40の厚さとしては、5〜25μm、好ましくは10〜20μmであり、5μm未満では十分なラミネート強度を得ることができず、25μm超では効果(ラミネート強度)対コストの点において望ましくない。
次に、前記第1熱接着性樹脂層10、および、第2熱接着性樹脂層50を形成する樹脂について説明する。前記熱接着性樹脂層10、50を形成する樹脂としては、前記第1接着層20、および、前記第2接着層40と強固に接着する樹脂が求められ、たとえば、低密度ポリエチレン,中密度ポリエチレン,高密度ポリエチレン,線状低密度ポリエチレン,エチレン−ブテン共重合体等のエチレン系樹脂、ホモポリプロピレン,エチレン−プロピレン共重合体,エチレン−プロピレン−ブテン共重合体等のプロピレン系樹脂の単体ないし混合物等の一般的なオレフィン系樹脂(炭素と水素とからなる直鎖状あるいは分枝鎖状のオレフィン系樹脂)が適当である。前記第1熱接着性樹脂層10、および、前記第2熱接着性樹脂層50の厚さとしては、10〜100μmが適当である。
なお、(A)前記第2熱接着性樹脂層50はTダイ押出機で加熱溶融押出しして積層してもよいし、(B)上記した一般的なオレフィン系樹脂をフィルム化したものを用いて、前記第2接着層40をTダイ押出機で加熱溶融押出ししてサンドイッチラミネーション法で積層してもよいものであるし、また、(C)前記第2接着層40と前記第2熱接着性樹脂層50とをアルミニウム箔30面に共押出してもよいし、また、(D)予め前記第2接着層40と前記第2熱接着性樹脂層50とを多層共押出機で共押出した共押出しフィルムをサーマルラミネーション法でアルミニウム箔30面に積層してもよいものであるが、生産性の点から(A)、(B)、(C)の積層方法が好ましい。また、コスト高となるが、前記第2接着層40と前記第2熱接着性樹脂層50をすべて上記した酸変性ポリオレフィン樹脂で形成してもよいものである。
また、前記第1接着層20と前記第1熱接着性樹脂層10とはタンデム仕様のTダイ押出機にて形成してもよいし、多層共押出機で共押出ししてもよいものであるし、また、コスト高となるものの前記第1接着層20と前記第1熱接着性樹脂層10をすべて上記した酸変性ポリオレフィン樹脂で形成してもよいものである。
また、インモールドラベル1は、通常は裁断および/ないし型抜きしたものを用いるために、カールのないフラットなものが求められるために、アルミニウム箔30の両面に設ける第1接着層20と第2接着層40、および、第1熱接着性樹脂層10と第2熱接着性樹脂層50は少なくとも同じ樹脂種、同じ厚さに構成することが望ましい。
次に、前記第1熱接着性樹脂層10の表出面の静摩擦係数を決定する二軸延伸フィルムについて説明する。二軸延伸フィルムとしては、耐熱性と寸法安定性の点から二軸延伸ポリエステルフィルム、なかでも、広く一般的に使用されている二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが適当である。また、剥離性を考慮して、少なくとも一方の面に、たとえば、シリコーンやアクリルメラミン樹脂を溶液化し、これをロールコート法等の周囲の塗布方法で塗布し、乾燥・焼付けしてもよいものである。
また、必要に応じて、アルミニウム箔30と前記第1接着層20、および、第2接着層40とを一層強固に接着させる目的で、図示はしないがアルミニウム箔30の両面に化成処理層を設けてもよいものである。化成処理層は、連続処理が可能であると共に水洗工程が不要で処理コストを安価にすることができるという点などから塗布型化成処理、特にフェノール樹脂としてアミノ化フェノール重合体と3価クロム化合物とリン化合物を含有する処理液で処理するのが最も好ましい。
まず、フェノール樹脂としてのアミノ化フェノール重合体について説明する。アミノ化フェノール重合体としては、公知のものを広く使用することができ、たとえば、下記式(1)、(2)、(3)、(4)で表される繰り返し単位からなるアミノ化フェノール重合体を挙げることができる。なお、式中のXは水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アリル基ないしベンジル基を示す。また、R1、R2はヒドロキシル基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基を示し、同じ基であってもよいし、異なる基であってもよいものである。下記式(1)〜(4)において、X、R1、R2で示されるアルキル基としては、たとえば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖または分枝鎖状アルキル基を挙げることができる。また、X、R1、R2で示されるヒドロキシアルキル基としては、たとえば、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等のヒドロキシ基が1個置換された炭素数1〜4の直鎖ないし分枝鎖状アルキル基を挙げることができる。なお、下記式(1)〜(4)におけるXは水素原子、ヒドロキシル基、および、ヒドロキシアルキル基のいずれかであるのが好ましい。
また、下記式(1)、(3)で表されるアミノ化フェノール重合体は、繰り返し単位を約80モル%以下、好ましくは繰り返し単位を約25〜約55モル%の割合で含むアミノ化フェノール重合体である。また、アミノ化フェノール重合体の数平均分子量は、好ましくは約500〜約100万、より好ましくは約1000〜約2万である。アミノ化フェノール重合体は、たとえば、フェノール化合物ないしナフトール化合物とホルムアルデヒドとを重縮合して下記(1)ないし(3)で表される繰り返し単位からなる重合体を製造し、次いで、この重合体にホルムアルデヒドおよびアミン(R12NH)を用いて水溶性官能基(−CH2NR12)を導入することにより製造される。アミノ化フェノール重合体は、1種ないし2種以上混合して用いることができる。
Figure 2007087743
Figure 2007087743
Figure 2007087743
Figure 2007087743
次に、三価クロム化合物について説明する。三価クロム化合物としては、公知のものを広く使用することができ、たとえば、硝酸クロム、フッ化クロム、硫酸クロム、酢酸クロム、蓚酸クロム、重リン酸クロム、クロム酸アセチルアセテート、塩化クロム、硫酸カリウムクロム等を挙げることができ、好ましくは硝酸クロム、フッ化クロムである。
次に、リン化合物について説明する。リン化合物としては、公知のものを広く使用することができ、たとえば、リン酸、ポリリン酸等の縮合リン酸およびこれらの塩等を挙げることができる。ここで、前記塩としては、たとえば、アンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩を挙げることができる。
そして、アミノ化フェノール重合体、三価クロム化合物、および、リン化合物を含有する処理液を用いて形成する化成処理層としては、1m2当たり、アミノ化フェノール重合体が約1〜約200mg、三価クロム化合物がクロム換算で約0.5〜約50mg、および、リン化合物がリン換算で約0.5〜約50mgの割合で含有されているのが適当であり、アミノ化フェノール重合体が約5.0〜150mg、三価クロム化合物がクロム換算で約1.0〜約40mg、および、リン化合物がリン換算で約1.0〜約40mgの割合で含有されているのがより好ましい。この場合の乾燥温度としては、150〜250℃、好ましくは170〜250℃で、加熱処理(焼付け処理)するのが適当である。
また、化成処理層の形成方法としては、前記処理液をバーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、浸漬法等の周知の塗布法を適宜選択して形成すればよいものである。また、化成処理層を形成するアルミニウム箔30面は、予め、たとえば、アルカリ浸漬法、電解洗浄法、酸洗浄法、電解酸洗浄法、酸活性化法等の周知の脱脂処理法で処理を施しておく方が、化成処理層の機能を最大限に発現させると共に、長期間維持することができる点から好ましい。
図2は本発明にかかるインモールドラベルを壁面に貼着した蓄電池用包装容器の一実施例を図解的に示す(a)は斜視図、(b)は拡大断面図であって、蓄電池用包装容器2は射出成形金型のキャビティー内にインモールドラベル1を配置した状態で、インモールドラベル1の上記した第2熱接着性樹脂層面側に溶融した樹脂を射出して成形することにより、樹脂成形品3の対向する両壁面(表出面積が最も大きい壁面)の外面にインモールドラベル1の外面と樹脂成形品3の外面とが面一になるようにインモールドラベル1を貼着したものである。このようにインモールドラベル1を樹脂成形品3に貼着することにより、インモールドラベル1の端面が樹脂成形品3で被覆されるために、インモールドラベル1の端面からの加水分解による層間剥離を防止することができるし、樹脂成形品3の最も大きい表出面積を有する壁面を水蒸気バリアー性に優れたインモールドラベル1で被覆するために、インモールドラベルを全く設けない樹脂成形品に比べて水分透過の少ない蓄電池用包装容器とすることができる。
また、射出成形に用いる樹脂としては、前記第1熱接着性樹脂層10、および、前記第2熱接着性樹脂層50と相互に溶融して接着し得る樹脂であればよいものであり、たとえば、上記したような一般的なオレフィン系樹脂、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、あるいは、これらの混合物を挙げることができる。また、射出成形に用いる樹脂は、透明であっても、半透明であっても、不透明であってもよいし、着色されていてもよいものである。
次に、本発明について、以下に実施例を挙げてさらに詳しく説明する。
[試験サンプル1]
予め、フェノール樹脂、フッ化クロム(三価)化合物、リン酸の3成分からなる化成処理液で両面を化成処理して両面に化成処理層を有する12μm厚さのアルミニウム箔(以下、AL箔と呼称する)(#8000台)の一方の面に不飽和カルボン酸でグラフト変性したポリプロピレン樹脂(以下、PPaと呼称する)をTダイ押出機で20μm厚さに加熱溶融押出しして30μm厚さの未延伸ポリプロピレンフィルム(以下、CPPフィルムと呼称する)をサンドイッチラミネーション法にて積層し、次いで、前記AL箔の他方の面にPPaをTダイ押出機で20μm厚さに加熱溶融押出し、続いてポリプロピレン樹脂(以下、PPと呼称する)をTダイ押出機で30μm厚さに加熱溶融押出しして12μm厚さの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルムと呼称する)をサンドイッチラミネーション法にて積層した後に、PETフィルムを剥離して試験サンプル1のインモールドラベルに供する積層シート(PP30μm/PPa20μm/AL箔(#8000台)12μm/PPa20μm/CPPフィルム30μm)を得た。ちなみに、PP30μmの表出面の静摩擦係数は0.99であった。
[試験サンプル2]−特許文献3に開示されたラミネートフィルムAの作製
20μm厚さのAL箔(#8000台)の両面に無水マレイン酸変性ポリプロピレンからなるオルガノゾルを塗布し、200℃乾燥して厚さ3μmの酸変性ポリプロピレン層(以下、酸変性PP樹脂と呼称する)を形成し、その後に、前記酸変性PP樹脂面に30μm厚さの未延伸ポリプロピレンフィルム(以下、CPPフィルムと呼称する)をサーマルラミネーション法で積層し、試験サンプル2の積層シート(CPPフィルム30μm/酸変性PP樹脂3μm/AL箔(#8000台)20μm/酸変性PP樹脂3μm/CPPフィルム30μm)を作製した。ちなみに、CPPフィルム30μmの表出面の静摩擦係数は0.20であった。
[試験サンプル3]
試験サンプル2を90℃で1時間加熱処理した試験サンプル3の積層シート(CPPフィルム30μm/酸変性PP樹脂3μm/AL箔(#8000台)20μm/酸変性PP樹脂3μm/CPPフィルム30μm)を作製した。
ちなみに、CPPフィルム30μmの表出面の静摩擦係数は0.46であった。
上記で作製した試験サンプル1〜3の積層シートをオートクレーブ(120℃飽和水蒸気下)中に12日間保存してAL箔とPPa間のラミネート強度を測定したが、いずれも
8.0N/15mm巾以上であり、初期ラミネート強度から低下することはなく、良好な結果を示した。
また、上記で作製した試験サンプル1〜3の積層シートを60mm×90mmの矩形状に裁断したインモールドラベルを各1000枚作製し、射出成形金型のキャビティー内に
試験サンプル1においてはPP面、試験サンプル2、3においてはいずれかのCPPフィルム面がキャビティー内面と当接するようにインモールドラベルを配置した状態で、溶融したポリプロピレン樹脂を射出して成形することにより、外寸が(縦)10mm×(横)100mm×(高さ)70mmで1mmの肉厚の直方体状のインモールドラベルを貼着した蓄電池用包装容器を作製した(インモールドラベルは蓄電池用包装容器の100mm×70mmの面に貼着され、図2(b)に示すようにインモールドラベルの端面が射出したプロピレン樹脂で被覆されている)。試験サンプル1、3のインモールドラベルは、位置ずれや皺、あるいは、樹脂の裏回りが起こることは全くなかったが、試験サンプル2のインモールドラベルは位置ずれや皺、樹脂の裏回り等の不良品が5個発生した。
上記したようにインモールドラベルのキャビティー内面と当接する側の熱接着性樹脂層の表出面の静摩擦係数が0.46〜0.99の範囲にあるものは、キャビティー内面との密着性を向上させることができ、射出成形時の位置ずれや皺、あるいは、樹脂の裏回りを防止することができ、歩留まりを向上させることができる。また、上記で作製した蓄電池用包装容器は、インモールドラベルの端面が射出成型樹脂で被覆されているために、耐加水分解性において一層好ましいものとすることができる。
本書でいうところの静摩擦係数はいずれも、JIS K 7125のプラスチック−フィルム及びシート−摩擦係数試験方法にて測定したものである。
本発明にかかるインモールドラベルの基本的な層構成を図解的に示す図である。 本発明にかかるインモールドラベルを壁面に貼着した蓄電池用包装容器の一実施例を示す断面図である。
符号の説明
1 インモールドラベル
1’ 積層シート
2 蓄電池用包装容器
3 樹脂成形品
10 第1熱接着性樹脂層
20 第1接着層
30 金属箔
40 第2接着層
50 第2熱接着性樹脂層

Claims (6)

  1. 第1熱接着性樹脂層、第1接着層、金属箔、第2接着層、第2熱接着性樹脂層の順に積層されたインモールドラベルであって、前記第1および第2熱接着性樹脂層が同種の樹脂からなると共に前記第1熱接着性樹脂層の表出面の静摩擦係数が0.40〜1.0であることを特徴とするインモールドラベル。
  2. 前記第1および第2熱接着性樹脂層がポリオレフィン系樹脂からなることを特徴とする請求項1記載のインモールドラベル。
  3. 前記第1および第2接着層が酸変性ポリオレフィン系樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1記載のインモールドラベル。
  4. 金属箔の一方に面と第2熱接着性樹脂層とをTダイ押出機で加熱溶融押出しした第2接着層を介して積層する工程と、前記金属箔の他方の面と二軸延伸フィルムとを前記金属箔面にTダイ押出機で順に加熱溶融押出しした第1接着層と第1熱接着性樹脂層とを介して積層する工程と、前記二軸延伸フィルムを剥離する工程とからなる方法により製造されたことを特徴とするインモールドラベル。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のインモールドラベルを前記第2熱接着性樹脂層を介して貼着したことを特徴とする蓄電池用包装容器。
  6. 前記インモールドラベルの端面が蓄電池用包装容器で被覆されていることを特徴とする請求項5記載の蓄電池用包装容器。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109891651A (zh) * 2016-10-17 2019-06-14 株式会社丰田自动织机 蓄电装置和蓄电装置的制造方法
JP2020064726A (ja) * 2018-10-15 2020-04-23 大倉工業株式会社 ニッケル水素電池筐体用フィルム
JP2020098700A (ja) * 2018-12-17 2020-06-25 大倉工業株式会社 ニッケル水素電池筐体用フィルム

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