JP2007086157A - シャッタ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡便な回路構造で電源電圧や周囲温度の変動に対処可能なシャッタ制御装置を提供する。
【解決手段】シャッタ制御装置100は、シャッタ羽根を開閉駆動するアクチュエータ15を制御してカメラの露光動作を実行するため、電源電圧を供給する電池102と、電源電圧を直に使ってアクチュエータ15に開駆動用及び閉駆動用の電流を切り換えて供給する駆動回路104と、少なくとも被写体の輝度情報に応じて閉駆動に切り換えるタイミングを設定して駆動回路104を制御する制御回路105とを備えている。制御回路105は、アクチュエータ15に流れる駆動電流を検出し、その検出されたレベルに応じて閉駆動に切り換えるタイミングを補正する。駆動電流のレベルが低下したとき生じるシャッタ動作の遅延を相殺するために、閉駆動に切り換えるタイミングを早めるように補正する。
【選択図】図1
【解決手段】シャッタ制御装置100は、シャッタ羽根を開閉駆動するアクチュエータ15を制御してカメラの露光動作を実行するため、電源電圧を供給する電池102と、電源電圧を直に使ってアクチュエータ15に開駆動用及び閉駆動用の電流を切り換えて供給する駆動回路104と、少なくとも被写体の輝度情報に応じて閉駆動に切り換えるタイミングを設定して駆動回路104を制御する制御回路105とを備えている。制御回路105は、アクチュエータ15に流れる駆動電流を検出し、その検出されたレベルに応じて閉駆動に切り換えるタイミングを補正する。駆動電流のレベルが低下したとき生じるシャッタ動作の遅延を相殺するために、閉駆動に切り換えるタイミングを早めるように補正する。
【選択図】図1
Description
本発明はカメラ用のシャッタ制御装置に関する。より詳しくは、電源電圧の変動や周囲温度の変動などの影響をキャンセル可能なシャッタ制御装置の駆動方式に関する。
シャッタ制御装置は、シャッタ羽根を開閉駆動するアクチュエータを制御してカメラの露光動作を実行する。従来のシャッタ制御装置は基本的に駆動回路と制御回路からなる。駆動回路は、電池から電源電圧の供給を受けてアクチュエータに開駆動用及び閉駆動用の電流を切換えて供給する。制御回路は、少なくとも被写体の輝度情報に応じて閉駆動に切換えるタイミングを設定して、駆動回路を制御する。ところで、電池から供給される電源電圧は経時的に下方変動する。これに応じて、駆動回路からアクチュエータに供給される電流が低下し、シャッタ動作の遅延をもたらす。シャッタ動作が遅延すると露光過多となってしまう。また周囲温度の変動によっても、駆動回路からアクチュエータに供給される電流に影響が生じる。この様な電源電圧や周囲温度の変動に起因するシャッタ動作の不安定性に対処する技術が、例えば特許文献1に開示されている。
特開2001−125166
図12は、特許文献1に開示されたシャッタ制御装置の構成を示す回路図である。図示するように、シャッタ制御装置100は、シャッタ羽根(図示せず)を開閉駆動するモータ15を制御してカメラの露光動作を実行する。なお、シャッタ羽根を開閉駆動するモータ15はDCモータなど種々のアクチュエータを採用することが出来る。シャッタ制御装置100は、電池102と検出回路103と駆動回路104と制御回路105とから構成されている。電池102は例えば最高3.2Vから最低2.2Vまで変動する電源電圧を供給する。検出回路103は電池102の電源電圧の変動を検出する。さらにこの検出回路103はモータ15の近傍に配された温度センサ109を用いてモータコイルの温度を検出する。駆動回路104は4個のトランジスタTr1〜Tr4を含むブリッジ構成となっており、電源電圧を直に使ってモータ15に開駆動用及び閉駆動用の電流を切換えて供給する。具体的には、開駆動のときTr1及びTr4がオンし、モータ15を正転する。閉駆動ではTr2及びTr3がオンし、モータ15を逆転する。4個のトランジスタTr1〜Tr4のベース電位は制御回路105により制御されており、これらのトランジスタのオン/オフを切換える。なお、制御回路105はCPUを含んだマイクロプロセッサからなる。この制御回路105は、少なくとも被写体の輝度情報に応じて閉駆動に切換えるタイミングを設定して駆動回路104を制御する。これにより、被写体輝度に応じた適正な露光動作を実行することが出来る。
制御回路105は検出回路103によって検出された電源電圧並びに周囲温度の変動に応じて閉駆動に切換えるタイミング(以下単に閉じタイミングという場合がある)を補正する。具体的には、制御回路105は、電源電圧の経時的な下方変動につれて生じる駆動電流の低下によるシャッタ動作の遅延を相殺するために、閉駆動に切換えるタイミングを早めるように補正する。また、周囲温度が変動するとモータ15を構成するコイルの抵抗値が変化するため、モータ15に流れる駆動電流が変動する。制御回路105はこの変動を相殺するため、閉駆動に切換えるタイミングを補正する。
図12に示した従来のシャッタ制御装置は、電源電圧の変動を検出するために検出回路を備えている。またモータの周囲温度を検出するために温度センサを備えている。制御回路は検出された電源電圧や周囲温度に応じてシャッタの閉じタイミングを制御している。電源電圧及び周囲温度をそれぞれ検出し、これらの検出結果の組み合わせに応じてシャッタ閉じタイミングを制御するため、構成が複雑になるという課題があった。またモータの周囲温度を検出するために温度センサが必要となり、部品コストの増大を招いていた。
上述した従来の技術の課題に鑑み、本発明は簡便な回路構造で電源電圧や周囲温度の変動に対処可能なシャッタ制御装置を提供することを目的とする。かかる目的を達成するために以下の手段を講じた。即ち本発明は、シャッタ羽根を開閉駆動するアクチュエータを制御してカメラの露光動作を実行するシャッタ制御装置であって、電源電圧を供給する電池と、該電源電圧を直に使って該アクチュエータに開駆動用及び閉駆動用の電流を切り換えて供給する駆動回路と、少なくとも被写体の輝度情報に応じて閉駆動に切り換えるタイミングを設定して該駆動回路を制御する制御回路とを備えており、前記制御回路は、該アクチュエータに流れる駆動電流を検出し、その検出されたレベルに応じて閉駆動に切り換えるタイミングを補正することを特徴とする。
具体的には、前記制御回路は、該駆動電流のレベルが低下したとき生じるシャッタ動作の遅延を相殺するために、該閉駆動に切り換えるタイミングを早めるように補正する。好ましくは、前記制御回路は、露光動作を実行する前に、該駆動回路を介して該アクチュエータに通電し、以って該駆動電流のレベルを検出する。一態様では、前記制御回路は、該駆動回路を介して該アクチュエータに開駆動用の電流を通電し、以って該駆動電流のレベルを検出する。他の態様では、前記制御回路は、該駆動回路を介して該アクチュエータに閉駆動用の電流を通電し、以って該駆動電流のレベルを検出する。
一般に、モータの基本的な力量は、磁束量Bとコイルの巻き数nと電流iにより決まる。このモータ力量によってシャッタ特性が決まる。モータ力量を決定するパラメータB,n,iの内、最も変動の大きい要因が電流iである。オームの法則E=iRから明らかな様に、モータに流れる駆動電流iは電源電圧Eやコイル抵抗Rの変動によって影響を受ける。コイルRの抵抗は周囲温度に依存している。本発明では、電源電圧や周囲温度といった二次的なパラメータではなく、コイルの力量に直接影響を与える一時的なパラメータである電流iを直接検出し、これに基づいてシャッタの閉じタイミングを制御している。本発明は電流検出を行いそのレベルに応じて閉じタイミングを制御する簡便な構造である。従来のように、電源電圧や周囲温度をそれぞれ検出する必要はない。電源電圧や周囲温度の影響が最終的に現れる駆動電流iのレベルを検出し、これに基づいて閉じタイミングを制御することで、結果的に電源電圧、周囲温度その他諸々の変動要因を一括してキャンセルすることが出来る。
以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明にかかるシャッタ制御装置の第1実施形態を示す回路図である。図示するように本シャッタ制御装置100は、シャッタ羽根(図示省略)を開閉駆動するアクチュエータを制御してカメラの露光動作を実行するものである。本実施形態ではアクチュエータとして正逆双方向に回転可能なモータ15を用いている。シャッタ制御装置100は基本的に、電池102と、駆動回路104と、制御回路105とを備えている。電池102は電源電圧を供給する。駆動回路104は4個のトランジスタTr1〜Tr4からなるブリッジ回路構成となっており、電源電圧を直に使ってモータ15に開駆動用及び閉駆動用の電流を切換えて供給する。制御回路105は、少なくとも被写体の輝度情報に応じて閉駆動に切換えるタイミングを設定して駆動回路104を制御する。特徴事項として、この制御回路105はモータ15に流れる駆動電流を検出し、その検出されたレベルに応じて閉駆動に切換えるタイミングを補正している。駆動電流検出のために負荷抵抗RがトランジスタTr4のエミッタと電池102の負極との間に接続されている。具体的には、この制御回路105は駆動電流のレベルが低下したとき生じるシャッタ動作の遅延を相殺するために、閉駆動に切換えるタイミングを早めるように補正する。この場合、制御回路105は、露光動作を実行する前に、駆動回路104を介してモータ15に通電し、以って駆動電流のレベルを検出する。但し本発明はこれに限られるものではなく、露光動作を実行する過程でモータに流れる駆動電流を検出し、そのレベルに基づいてリアルタイムで閉駆動に切換えるタイミング(閉じタイミング)を補正しても良い。本実施形態では、制御回路105は、駆動回路104を介してモータ15に開駆動用の電流Ioを通電し、以って駆動電流のレベルを検出している。具体的には、制御回路105は露光動作に先立ってトランジスタTr1及びTr4をオンする。これにより、モータ15には電池102の正極から負極に向かって開駆動用の電流Ioが流れる。この電流IoはトランジスタTr1からモータ15に流れさらにトランジスタTr4を通った後、負荷抵抗Rを介して電池102の負極に戻る。その際負荷抵抗Rに生じる電圧降下を検出し、制御回路105はこれに基づいて駆動電流のレベルをモニタする。かかる構成によれば、駆動電流検出用の負荷抵抗Rは開駆動用の電流経路に挿入されており、閉駆動用の電流経路には挿入されていない。したがって動作上最も重要な閉駆動のとき、駆動回路104は最大効率で(負荷抵抗による電圧降下なしに)モータ15を駆動することが出来る。但し本発明はこれに限られるものではなく、予め露光動作を実行する前に閉駆動用の電流Icを通電し、以って駆動電流のレベルを検出するようにしても良い。
図2は、図1に示したシャッタ制御装置の動作説明に供するタイミングチャートである。図2の例は、シャッタ制御装置をデジタルカメラに組み込んだ場合である。図示のタイミングチャートは、撮像素子(CCD)のオン/オフ、シャッタの開/閉及びモータの正/逆回転の各タイミングを、共通の時間軸Tに沿って表している。休止状態では撮像素子はオフであり、シャッタは閉じており、モータは中立位置にある。続いてタイミングT1でシャッタ制御装置を起動すると、駆動回路104がモータ15に開駆動用の電流Ioを供給する。これによりモータは正転を開始する。モータ15の正転に応じてシャッタが開き始める。このとき撮像素子はオフ状態のままである。続いてタイミングT2でモータ15に対する給電を停止する。これによりモータ15は正転を停止する。タイミングT1からT2の間、駆動回路104に開駆動用の電流Ioが流れている間に、そのレベルを制御回路105が検出する。タイミングT2の時点では、シャッタは完全に開いている。
タイミングT3で撮像素子がオフ状態からオン状態に移行する。これにより撮像素子は先に開いたシャッタを介して入射光を受光できる状態となり、いわゆる露光を開始する。即ちデジタルカメラでは、露光の開始が機械的なシャッタのオンではなく電気的なシャッタのオンによって制御される。この後制御回路105は、少なくとも被写体の輝度情報に応じて閉駆動に切換えるタイミングT4を設定して駆動回路104を制御する。即ちタイミングT4に至ると駆動回路104のトランジスタTr2とTr3がオンし、モータ15に閉駆動用の電流Icが流れる。これによりモータ15は逆転し始め、シャッタが開いた状態から閉じた状態に移行する。基本的にタイミングT3〜T4までの時間tEは被写体の輝度状態に応じて適切に設定される。この後モータが逆転している間にシャッタは完全に閉じた状態になる。図示のタイミングチャートでは、シャッタが完全に閉じたタイミングがT5となっている。シャッタが閉じ始めたタイミングT4から閉じ終わるまでのタイミングT5までの時間tDは、モータに流れる駆動電流に依存して変化する。駆動電流が小さければタイミングT5は後ろにずれ込む。逆に駆動電流が大きければタイミングT5は前倒しになる。トータルの露光量は時間tEとtDに依存している。本発明では、トータルの露光量が駆動電流のレベルに依存することなく、常に一定となるようにタイミングT4を制御している。即ち制御回路105は駆動電流のレベルが低下したとき生じるシャッタ動作の遅延を相殺するために、閉駆動に切換えるタイミングT4を早めるように補正する。換言すると、タイミングT5が後ろにずれ込むようであれば、これを相殺するためにタイミングT4を前倒しとする。この様な調整により、トータルの露光量を一定に保つことが出来る。結果として、電源電圧や周囲温度の変動にかかわらず、常に安定した露光動作を行うことが可能である。
図3は、本発明にかかるシャッタ制御装置の第2実施形態を示す回路図である。理解を容易にするため、図1に示した第1実施形態と対応する部分には対応する参照番号を付してある。異なる点は、図1の第1実施形態が、モータ15に流れる開駆動用の電流Ioを検出して、シャッタの閉じタイミングを制御しているのに対し、本実施形態ではモータ15に流れる閉駆動用の電流Icを検出し、このレベルに基づいて閉じタイミングを補正していることである。このため、電流検出用の負荷抵抗RはトランジスタTr3のエミッタと電池102の負極との間に接続されている。第2実施形態は、駆動回路104に閉駆動用の電流Icを流してそのレベルを検出するため、閉じタイミングを制御する上では精度が良い。図1の実施形態では開駆動用の電流を検出して閉駆動用の電流を推定することになるが、図3の実施形態では直接閉駆動用の電流を検出している。但し検出用の負荷抵抗を閉駆動用の電流の経路に挿入するため、若干の損出が生じることは避けられない。
図4のタイミングチャートを参照して、カメラ全体の動作を説明する。待機状態ではシャッタは閉じている。カメラのレリーズが押されると、露光動作のための準備処理が行われる。これには被写体輝度の測定や被写体までの距離の測定が含まれる。なお、待機状態では撮像素子(CCD)は例えば33msの周期で繰り返しリセットがかけられている。
準備処理が終わるとモータが正転しシャッタが閉状態から開状態に移行する。このときモータに流れる駆動電流を検出しておく。この駆動電流の検出は、例えば開方向に流れる電流の流路に挿入された負荷抵抗で行う。負荷抵抗Rは小さな抵抗値を有しており、i×R=Vの式に基づいて、Vを検出するようにしている。検出電圧はA/Dコンバータでデジタル値に変換され、制御部を構成するCPUにより取り込まれる。例えば10bitのA/Dコンバータを使うと、1024のレベルの分解能が得られる。例えば0.5Vの基準電圧を入れることにより、A/Dコンバータは0.5mVの分解能が得られる。例えば駆動電流i=300mAとし負荷抵抗R=0.5Ωとすると検出電圧は0.15Vとなる。0.5mVの分解能はこの検出電圧の0.3%に相当し、一般的には十分な精度である。
モータの正転動作に合わせて駆動電流の検出を行った後、CCDのリセットにより露光がスタートする。デジタルカメラの場合、露光開始は機械的なシャッタの開動作ではなく、撮像素子の電気的なシャッタ動作によっている。したがって、デジタルカメラの場合メカシャッタの開動作にはそれほど精度は要求されない。
CCDがオンになった後被写体輝度に応じたタイミングでシャッタが閉動作に入る。即ちモータが逆転し、これに応じてシャッタが開状態から閉状態に移行する。このとき予め検出した駆動電流のレベルに応じて、モータを逆転するための起動タイミングに補正をかける。シャッタの閉じタイミングはトータルの露光量を決定するため、高い精度で制御する必要がある。そこで本発明は、予め検出した駆動電流に基づいてシャッタの閉じタイミングを補正している。
上述した実施形態では、駆動電流の検出は、開側にモータを通電して行っている。ただ実際に精度を要求されるのは閉動作であり、閉駆動電流を測定することが精度向上のためから好ましい場合もある。但し、閉駆動電流を測定する場合は、その電流路に負荷抵抗を挿入するため、多少の電圧降下による損出がある。この損出は、例えば負荷抵抗を0.5Ωとすると0.15V程度である。したがって、閉駆動電流を測定する場合には若干の損出が生じることは避けられない。なお、予め閉駆動で電流をモニタする場合はその後露光動作に先立ってシャッタを開く必要がある。この動作は、事前測定のためシャッタを一旦閉じるとき、画面が一度暗くなるため好まれないこともある。よって、製品仕様に応じ、開駆動電流を測定するか、閉駆動電流を測定するか適宜決定される。
図5は、本発明にかかるシャッタ制御装置の補正動作を説明するタイミングチャートである。CCDがオンになったあと所定の露光時間tEが経過した時点で、モータに閉駆動電流Icが流れる。これによりシャッタは開状態から閉状態に移行し、遅延時間tD経過後露光動作が完了する。なお、図示のタイミングチャートでは遅延時間tDをシャッタが開状態から閉状態の中間に到達した時点で定義してある。
閉駆動電流Icのレベルが高いときは、モータの力量も大きいためシャッタは比較的高速で閉じる。このときは遅延時間tDが短くなる。逆に閉駆動電流Icのレベルが低いとき、モータの力量が小さいため、シャッタの閉じスピードが遅くなり、遅延時間tDが長くなる。したがって、モータ閉駆動電流Icのレベルにより、遅延時間tDに変動が生じる。一方、トータルの露光時間はtE+tDで決まる。駆動電流の変動にかかわらず、このトータルの露光時間を一定とする為、本発明では予め駆動電流のレベルを検出し、これに応じて露光時間tEに補正をかけている。周囲温度や電源電圧の変動により、駆動電流のレベルが変化する。これによりモータの力量が変わり、遅延時間tDが変化する。露出時間を変えないため、遅延時間tDの変化を打ち消すようにtEの設定値に補正を加える。露光動作に先立って予め検出した駆動電流のレベルは、通電時の電源電圧の値と周囲温度(即ちモータのコイル抵抗の値)などを総合的に反映したものであり、モータ特性の補正には好適なパラメータである。
図6は本発明にかかるシャッタ制御装置の第3実施形態を示す回路図である。本装置はシャッタ開閉駆動用のモータ15に加え、追加のモータ15aの駆動も制御できるようになっている。追加モータ15aは、例えばカメラの絞り駆動用あるいはオートフォーカス用に使われるものである。本装置は2個のモータ15,15aを異なるタイミングで駆動するため、2個の駆動回路104,104aを備えている。各駆動回路104,104aはそれぞれブリッジ回路構成となっているが、一部のトランジスタについては共用化を図っている。即ち駆動回路104はトランジスタTr1〜Tr4で構成されている。駆動回路104aはトランジスタTr3〜Tr6で構成されている。したがってトランジスタTr3及びTr4が両駆動回路104,104aで共用されている。これらの駆動回路104,104aは制御回路105,105a及び105bによって通電制御されている。制御回路105はトランジスタTr1及びTr2のオンオフを制御し、制御回路105aはトランジスタTr4,Tr6のオンオフを制御し、制御回路105bはトランジスタTr3,Tr5のオンオフを制御する。制御回路105aと105bは同様な構成となっている。駆動電流検出用の負荷抵抗RはトランジスタTr4のエミッタと電池102の負極との間に接続されている。抵抗Rの一端に表れる検出電圧はA/Dコンバータ103によって取り込まれ、制御回路105側に送られる。
追加モータ15aは制御回路105a,105bによって正逆双方向に定電流駆動される。このために制御回路105a,105bはオペアンプAと基準電圧供給用の電源V1,V2を備えている。なお正転と逆転で電流レベルを別にする為、V1とV2のレベルも異なっている。本実施形態では、モータ15aを逆転駆動したとき、トランジスタTr5及びTr4を通って抵抗Rに流れる定電流をモニタしている。これをA/Dコンバータ103で取り込み制御回路105に供給している。制御回路105はモニタした電流レベルに応じてシャッタモータ15の閉じタイミングを制御する。
最後に、図7〜図11を参照して、本発明にかかるシャッタ制御装置によって駆動されるカメラ用シャッタの具体的な構成例を説明する。図7は羽根閉鎖状態のシャッタ羽根開閉機構の概略平面図、図8はモータの構成を示す拡大図、図9は羽根開放状態のシャッタ羽根開閉機構の概略平面図である。図中、1は中央に露出開口1aが形成されたシャッタ地板、2,3は夫々支軸4,5に枢着されていて開閉作動によって露出開口1aを開閉させる一対のシャッタ羽根、6は一端に羽根2,3の各長孔とピン−スロット連結するピン6aを有し且つ他端に係止凹部6bが形成された揺動可能な開閉レバー、7はシャッタ地板1上に固定され開閉レバー6中央を揺動可能に保持する軸であり、図上開閉レバー6は右旋(時計回り)によって羽根2,3を閉鎖作動させ、左旋(反時計回り)によって開放作動するようになっている。8は開閉レバー6を開放方向に付勢する開きバネである。
10はシャッタ地板1上の軸11に枢着され係止凹部6bと係合して開閉レバー6を羽根閉鎖位置で係止し得る係止部10aとフォーク部10bとを有する係止レバー、12は係止レバー10を左旋方向即ち開閉レバー係止方向に付勢する係止バネ、13は図示しない基板上の軸14に揺動可能に保持され且つ一端にフォーク部10bに嵌合するピン13aを有し他端に腕部13bを有する連結レバーである。
15は中央に軸15aを有するロータマグネット15bとその周囲にコイル15cが巻かれたステータ15dとを内蔵する正逆回転可能なモータであり、ロータマグネット15bと一体に回転する駆動ピン15eがモータ外部に突出して構成され、この駆動ピン15eは開閉レバー6と連結レバー13の腕部13bとの間に位置するようになっている。
そして、モータ15の通電時にロータ15bが右旋すると駆動ピン15eが連結レバー13の腕部13bを押動してこれを左旋させることで、係止レバー10を回動させて開閉レバー6の係止を解除し、又ロータ15bが左旋すると、駆動ピン15eが羽根開放位置にある開閉レバー6の側面を押動してこれを右旋させるようになっている。
17は、シャッタ羽根2の外周端面2aの通過によりオン・オフされるようにシャッタ地板1上に配置されたフォトセンサであって、シャッタ羽根2が露出開口1aを閉じる羽根閉鎖状態(図6)でオフとなり、露出動作開始後にシャッタ羽根が動作開始時のトリガーポイント(ピンホールレベル)でオンとなるように構成されている。即ち、露出動作開始後に、シャッタ羽根2がフォトセンサ17をオンした時点をトリガーポイントとして、露出秒時の計数が開始され、設定露出秒時が経過した時に、モータ15を逆転させる構成になっている。
そして、このモータ15内において、16はコイル15c近傍のステータ15d内に位置する鉄性ピンから成る軟磁性体であり、ロータマグネット15bとの間に働くその吸着力は開放バネ8の弾力よりも大きいがモータ通電時の正逆回転力よりも小さい大きさに設定されている。そのためモータ15の無通電時にはロータ15bは磁性体16との間の吸着力により、磁性体16がない場合の停止位置よりも若干左旋方向に移動した状態に保持されることになる。
従ってモータ15の無通電状態で、駆動ピン15eは、磁性体16がない場合には、係止レバー10に係止された位置の開閉レバー6に当接した状態にあるが、本実施例では、開閉レバー6を係止レバー10から若干離れた位置まで右旋した位置に開閉レバー6を押動した状態にある。
本実施例は上述のように構成されているから、羽根閉鎖状態でモータ15の無通電時には、磁性体16の磁力で開放バネ8の付勢力に抗してロータ15bを若干左旋させるため、駆動ピン15eに押動されて開閉レバー6は係止レバー10の停止位置から右旋方向即ち羽根閉じ方向に若干離れた位置に保持される。そのため、例えば衝撃等によって係止レバー10が右旋方向即ち開閉レバー6から離れる方向に移動することがあっても、開閉レバー6は磁性体16の吸着力によってその位置に保持される。又、衝撃等によってモータ15のロータ15bが不用意に回転することもない。
次に撮影時に、シャッタ羽根を開放作動させる場合、モータ15のコイル15cに紙面下から上方向に向かって電流が流れると、フレミングの左手の法則により、磁性体16との吸着力に打ち勝ってロータ15bが右旋して、駆動ピン15eが若干同方向に回動するため、開閉レバー6は押圧を解除されて開放バネ8の付勢力によって左旋し、係合凹部6bが係止レバー10の係止部10aに当接して係止状態になる。
更に通電することにより、ロータ15bは更に右旋され、駆動ピン15eが連結レバー13を押動して左旋させるため、ピン13aを介して係止レバー10が連動して右旋される。これによって、係止を解除された開閉レバー6は開放バネ8の付勢力で左旋されるため、図8に示す位置へと羽根2,3が開放作動させられる。尚、この磁性体16の磁力は、羽根開放作動時には、羽根の開放動作に対して何ら反力として作用することはない。
又、羽根開放状態からシャッタ羽根を閉鎖作動させる場合には、モータ15への通電方向を逆にすると、ロータ15bは今度は左旋され、駆動ピン15eが開放位置にある開閉レバー6を押動して右旋させる。又、駆動ピン15eの回動に追従して、連結レバー13を介して係止レバー10が閉じバネ12の付勢力で左旋されることになる。
これによって、羽根の閉鎖位置に至ると、モータ15への通電が遮断され、開閉レバー6は係止レバー10に係止された状態になるが、上述したように磁性体16の磁力によって開閉レバー6は更に右旋され、係止レバー10から若干右旋方向に離れた位置に保持される。尚、磁性体16の磁力は、閉じ作動に対しては閉じ方向のロータ15bの駆動力を補助するように作用する。
次に、他の実施例について図10,図11に基づき説明するが、先の実施例と同一の部品については、同一の符号を使用して説明を省略する。本実施例は、先の実施例における係止レバー10,閉止バネ12及び連結レバー13を省略し、これらに代えてフォトセンサ17を活用したものである。即ち、羽根閉鎖状態でモータ15の無通電時には、磁性体16の磁力で開放バネ8の付勢力に抗してロータ15bを若干左旋させるため、開閉レバー6は駆動ピン15eに押動されて羽根2から若干離れた位置に保持され、羽根2から離れる方向に移動することがあっても、開閉レバー6は磁性体16の吸着力によってその位置に保持される。即ち、磁性体16の吸着力がバネ8の付勢力よりも大きく設定されているので衝撃等によってモータ15のロータ15bが不用意に回転することがない。
次に撮影時に、シャッタ羽根を開放作動させる場合、モータ15のコイル15cに紙面下から上方向に向かって電流が流れると、フレミングの左手の法則により、磁性体16との吸着力に打ち勝ってロータ15bが右旋して、駆動ピン15eが若干同方向に回動するため、開閉レバー6は押圧を解除されて開放バネ8の付勢力で左旋されるため、図11に示す位置へと羽根2,3が開放作動させられる。
尚、ロータ15bの回転速度が開閉レバー6の回転速度よりも充分に速いことから、この磁性体16の磁力の影響によるロータ15bの力は、羽根開放作動時には、羽根の開放動作に対して何ら反力として作用することはない。
又、羽根開放状態からシャッタ羽根を閉鎖作動させる場合には、モータ15への通電方向を逆にすると、ロータ15bは今度は左旋され、駆動ピン15eが開放位置にある開閉レバー6を押動して右旋させる。羽根が閉鎖位置に至ると、モータ15への通電が遮断され、開閉レバー6は駆動ピン15eに係止された図10に示す位置に保持される。尚、磁性体16の磁力は、閉じ作動に対しては閉じ方向のロータ15bの駆動力を補助するように作用する。
15・・・モータ、100・・・シャッタ制御装置、102・・・電池、104・・・駆動回路、105・・・制御回路
Claims (5)
- シャッタ羽根を開閉駆動するアクチュエータを制御してカメラの露光動作を実行するシャッタ制御装置であって、
電源電圧を供給する電池と、
該電源電圧を直に使って該アクチュエータに開駆動用及び閉駆動用の電流を切り換えて供給する駆動回路と、
少なくとも被写体の輝度情報に応じて閉駆動に切り換えるタイミングを設定して該駆動回路を制御する制御回路とを備えており、
前記制御回路は、該アクチュエータに流れる駆動電流を検出し、その検出されたレベルに応じて閉駆動に切り換えるタイミングを補正することを特徴とするシャッタ制御装置。 - 前記制御回路は、該駆動電流のレベルが低下したとき生じるシャッタ動作の遅延を相殺するために、該閉駆動に切り換えるタイミングを早めるように補正することを特徴とする請求項1記載のシャッタ制御装置。
- 前記制御回路は、露光動作を実行する前に、該駆動回路を介して該アクチュエータに通電し、以って該駆動電流のレベルを検出することを特徴とする請求項1記載のシャッタ制御装置。
- 前記制御回路は、該駆動回路を介して該アクチュエータに開駆動用の電流を通電し、以って該駆動電流のレベルを検出することを特徴とする請求項3記載のシャッタ制御装置。
- 前記制御回路は、該駆動回路を介して該アクチュエータに閉駆動用の電流を通電し、以って該駆動電流のレベルを検出することを特徴とする請求項3記載のシャッタ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005271902A JP2007086157A (ja) | 2005-09-20 | 2005-09-20 | シャッタ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005271902A JP2007086157A (ja) | 2005-09-20 | 2005-09-20 | シャッタ制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007086157A true JP2007086157A (ja) | 2007-04-05 |
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ID=37973236
Family Applications (1)
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JP2005271902A Pending JP2007086157A (ja) | 2005-09-20 | 2005-09-20 | シャッタ制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007086157A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101082049B1 (ko) | 2009-12-07 | 2011-11-10 | 엘지이노텍 주식회사 | 카메라 모듈 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63110431A (ja) * | 1986-10-29 | 1988-05-14 | Kyocera Corp | 電磁駆動シヤツタ制御装置 |
JP2003235293A (ja) * | 2002-02-07 | 2003-08-22 | Omron Corp | モータ制御装置 |
-
2005
- 2005-09-20 JP JP2005271902A patent/JP2007086157A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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