JP2004157311A - 絞り装置及びそれを備えたビデオカメラ、デジタルスチルカメラ - Google Patents

絞り装置及びそれを備えたビデオカメラ、デジタルスチルカメラ Download PDF

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Abstract

【課題】無駄な消費電力を少なくすることができる絞り装置、及びそれを使用したビデオカメラ、デジタルスチルカメラを提供する。
【解決手段】本発明は、光学機器に使用される絞り装置(1)であって、絞り羽根(8、10)と、この絞り羽根を開閉移動させる絞り羽根移動手段(6)とを備え、絞り羽根を閉鎖位置から開放位置まで移動させる間において、光学機器の受光部に入射する光量が最大値に到達する光学的開放位置と、絞り羽根の開放方向の移動限界である機械的開放位置が異なるように構成された絞り機構(2)と、絞り羽根の位置を検出する位置検出センサ(14)と、この位置検出センサによって検出された絞り羽根の位置に基づいて、絞りを全開にする際、絞り羽根が光学的開放位置と、機械的開放位置との間の所定の位置に止まるように、絞り羽根移動手段を制御する絞り制御器(4)と、を有することを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、省電力機能を備えた絞り装置、及び、この絞り装置を備えたビデオカメラ、デジタルスチルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等に使用されている絞り機構の一つであるガルバノ式アイリスメータの絞りは、絞り機構に電力を全く投入しないときに絞りが閉じるように、機械的なばねや、磁気を利用したばねによって付勢されている。この絞りを開放するためには、絞りを付勢しているばね力に打ち勝つ力を絞りに加える必要がある。一般的には、これらの絞り機構は駆動コイルを有し、このコイルに電流を流すことによって絞りに電磁力を付与して、絞りを開放している。特に、絞りを全開にする場合には、駆動コイルに十分な電流を流し、機械的な移動限界に当たるまで絞り羽根を移動させ、絞り羽根を全開の位置に保持していた。特許文献1には、アイリスメータを使用した画像撮影装置が記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−84463号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
絞りを開放するために駆動コイルが消費する電力は、絞りを付勢しているばね力に対抗するために、概ね絞りの開度が大きくなるほど大きくなり、絞りを閉鎖したときにゼロになる。特に、絞り羽根を機械的な移動限界に押し当てている絞りの全開時には、駆動コイルは、付勢ばね力に対抗する力に加え、絞り羽根を押し当てる力も発生させているため、特に消費電力が大きくなる。
【0005】
図4は従来の絞り機構を開閉するための回路の一例を示し、図5はこの絞り機構を作動させたときの絞りの開度と、駆動コイルに印加される電圧の関係を示すグラフである。図4の入力端子102に信号を加えない場合には、絞り機構駆動用オペアンプ104から駆動コイル106に出力電流が流れず、絞りはばねの付勢によって閉じたままになる。絞りを開くには、入力端子102に絞りの開度に応じた電圧信号を加える。入力端子102に信号が加えられると、この信号がオペアンプ104によって増幅され、駆動コイル106に電流が流れ、マグネット108に電磁力を作用させる。絞りは、この電磁力と、絞りを付勢するばね力が釣り合った位置で停止する。絞りを全開にする際には、入力端子102に十分に大きな電圧信号が加えられ、駆動コイル106に十分な電流を流し、大きな電磁力を得る。この時、オペアンプ104からは、オペアンプ104の電源電圧とほぼ等しい電圧が出力され、絞り羽根は、機械的な移動限界に押し当てられて止まる。
【0006】
図5の実線は絞りの開度を示すグラフであり、破線はオペアンプ104の出力電圧を示すグラフである。入力端子102に信号を加えると、オペアンプ104の出力電圧が上昇し、それに従って、絞りは次第に開放されていく。オペアンプ104の出力電圧はその後、一旦、極大値を持った後、次第に減少する。次いで、出力電圧は、絞りが機械的な移動限界に達した点で急激に上昇し、オペアンプ104に加えられている電源電圧Vccとほぼ同じ電圧まで上昇して一定値に落ち着く。オペアンプ104に供給する電源電圧Vccは、低く設定するほど絞り全開時の消費電力を少なくすることができるが、実際には、温度上昇による駆動コイル106の電気抵抗値の上昇、絞り装置の姿勢による影響、絞り装置の負荷やアクチュエータの発生トルクのバラツキ、経年変化等を考慮して、電源電圧Vccは、通常使用時に必要とされる電圧よりもかなり高く設定されている。
【0007】
図5の例では、絞りを全開にするために必要とされる最大の電圧である極大値の電圧1.25Vに対して、電源電圧Vccは2.34Vに設定されている。即ち、それらの電圧の差である1.09Vが過剰に供給されていることになる。従って、絞り装置の通常の使用では、絞りの全開時に駆動コイル106に過剰な電流を流していることになる。これにより、絞り装置は無駄な電力を消費してしまうので、絞り装置が組み込まれたビデオカメラ等のバッテリーの持続時間が短くなるという問題がある。
【0008】
従って、本発明は、無駄な消費電力を少なくすることができる絞り装置、及びそれを使用したビデオカメラ、デジタルスチルカメラを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明は、光学機器に使用される絞り装置であって、絞り羽根と、この絞り羽根を開閉移動させる絞り羽根移動手段とを備え、絞り羽根を閉鎖位置から開放位置まで移動させる間において、光学機器の受光部に入射する光量が最大値に到達する光学的開放位置と、絞り羽根の開放方向の移動限界である機械的開放位置が異なるように構成された絞り機構と、絞り羽根の位置を検出する位置検出センサと、この位置検出センサによって検出された絞り羽根の位置に基づいて、絞りを全開にする際、絞り羽根が光学的開放位置と、機械的開放位置との間の所定の位置に止まるように、絞り羽根移動手段を制御する絞り制御器と、を有することを特徴としている。
【0010】
このように構成された本発明においては、絞り機構は、絞りを開くとき、絞りを通して光学機器の受光部に到達する光の量が最大になる光学的開放位置に到達した後に、絞り羽根を開くことができる限界位置である機械的開放位置となるように構成されている。絞り羽根の位置は位置検出センサによって検出される。絞り制御器は、絞りの全開時において、位置センサによって検出された絞り羽根の位置に基づいて、絞り羽根が光学的開放位置と機械的開放位置との間に止まるように絞り羽根移動手段を制御する。
【0011】
このように構成された本発明によれば、絞りの全開時においても、絞り羽根がその移動限界位置に当たることなく保持されるので、絞り羽根を全開にするために消費される電力を低減することができる。
【0012】
また、絞り機構を、回動するアクチュエータによって開閉されるガルバノ式アイリスメータとし、光学的開放位置におけるアクチュエータの回転位置と、機械的開放位置におけるアクチュエータの回転位置との差が2deg以上であるのが良い。
【0013】
さらに、絞り機構を、回動するアクチュエータによって開閉されるガルバノ式アイリスメータとし、絞り制御器が、絞り開放時において、光学的開放位置におけるアクチュエータの回転位置よりも1乃至4deg絞りが開いた位置にアクチュエータの回転位置を制御するのが良い。
【0014】
また、本発明は、上述した絞り装置を備えたビデオカメラである。
さらに、本発明は、上述した絞り装置を備えたデジタルスチルカメラである。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して、本発明の実施形態の絞り装置を説明する。ここでは、本実施形態の絞り装置をビデオカメラに組み込んだ場合について説明する。図1は本発明の実施形態による絞り装置の構成を示す概略斜視図であり、図2は本実施形態の絞り装置に備えられている絞り機構を作動させるための回路の回路図を示し、図3は本実施形態の絞り装置を作動させた場合の、絞りの開度と駆動回路の出力電圧との関係を示すグラフである。
【0016】
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態による絞り装置1は、絞り機構2と、この絞り機構2を作動させる絞り制御器4とを有する。絞り機構2は、絞り羽根である下絞り羽根8と、上絞り羽根10と、絞り制御器4の指令によりこれらの絞り羽根を開閉させる絞り羽根移動手段であるアクチュエータ6と、を有する。また、アクチュエータ6には、絞りの位置を検出する位置検出センサである絞り開度センサ14が内蔵されている。アクチュエータ6は、駆動コイル24と、マグネット26と、制御コイル28と、を有し、駆動コイル24に電流を流すとマグネット26との間に回転駆動力が発生するように構成されている。下絞り羽根8及び上絞り羽根10は、平行移動可能に、絞り機構本体(図示せず)に重ねて取付けられ、アクチュエータ6が発生する回転力によって上下に移動されるように構成されている。下絞り羽根8及び上絞り羽根10は、ばね(図示せず)によって、絞りが閉じるように付勢されている。絞り機構2は、下絞り羽根8を押し下げ、上絞り羽根10を引き上げるよう移動させると、下絞り羽根8と上絞り羽根10との間を通って受光部であるCCDに入射する光量が最大値に達し、その後さらに続けて絞り羽根を開いても入射する光量は変わらず、やがて下絞り羽根8及び上絞り羽根10が絞り機構本体(図示せず)に当たってそれ以上開けなくなるように構成されている。なお、本明細書では、絞りを開いていく過程において、本実施形態の絞り装置を組み込んだ光学機器の受光部に入射する光量が最大値に達する位置を光学的開放位置と呼び、絞りが機械的な移動限界に達してそれ以上開けなくなる位置を機械的開放位置と呼んでいる。また、付勢するばね力によって、下絞り羽根8が最大限引き上げられ、上絞り羽根10が最大限押し下げられたとき、これらの絞り羽根は重なり、絞り機構2が閉じる。なお、本実施形態では、絞り開度センサ14としてホール素子を有するホールセンサを使用している。
【0017】
図2は、絞り機構2を開閉させる絞り制御器4の回路図を示す。図2に示すように、絞り制御器4は、絞り駆動回路である絞り駆動用オペアンプ16と、絞り開度センサによって検出された信号を増幅するセンサアンプ30と、このセンサアンプ30の出力電圧をデジタル信号に変換するA/D変換器18と、このA/D変換器18からの信号に基づいて駆動コイルに印加すべき電圧を計算する演算器であるマイクロプロセッサユニット20と、このマイクロプロセッサユニット20のデジタル出力信号をアナログ信号に変換するD/A変換器32と、を有する。
【0018】
絞り駆動用オペアンプ16のマイナス側入力端子には、D/A変換器32から電気抵抗器を介して絞り制御信号が入力され、プラス側入力端子は、一定の基準電圧Vrefに接続されている。また、この基準電圧Vrefは、制御コイル28及び電気抵抗器を介してオペアンプ16のマイナス側入力端子に接続される。従って、D/A変換器32の出力制御信号がゼロのときは、オペアンプ16のプラス側、マイナス側入力端子は同電位となり、オペアンプ16は出力を発生しない。また、絞り駆動用オペアンプ16の出力端子には、アクチュエータ6に内蔵された駆動コイル24が接続され、駆動コイル24には、オペアンプ16の出力電圧に応じた電流が流れるようになっている。また、アクチュエータ6に内蔵された絞り開度センサ14の出力は、センサアンプ30を介してA/D変換器18に入力されている。さらに、ビデオカメラのCCDに入射した光の輝度情報もA/D変換器18に入力される。A/D変換器18の出力はマイクロプロセッサユニット20に接続され、センサアンプ30の出力信号及びCCDからの輝度情報を夫々変換したデジタル信号がマイクロプロセッサユニット20に入力される。また、マイクロプロセッサユニット20には、絞りの開度を指令するデジタルの絞り制御信号Sも入力される。
【0019】
マイクロプロセッサユニット20は、入力された絞り制御信号Sに応じてD/A変換器32にデジタル信号を出力する。D/A変換器32は、入力されたデジタル信号をアナログ信号に変換し、そのアナログ信号が電気抵抗器を介して絞り駆動用オペアンプ16のマイナス側の入力端子に入力される。また、駆動用オペアンプ16の電源供給端子には、任意の条件下で絞り装置1を全開にするために十分な電源電圧Vccが供給されている。
【0020】
次に、図3を参照して、本実施形態の絞り装置1の作用の概要を説明する。図3の実線は絞りの開度を示すグラフであり、破線は絞り駆動用オペアンプ16の出力電圧を示すグラフである。まず、絞り装置1を組み込んだビデオカメラのレンズに一定の光量を入射させておく。この状態で、マイクロプロセッサユニット20に加える絞り制御信号Sをゼロから増大させていくと、図3の破線に示すように、オペアンプ16の出力端子に出力電圧が現れ、駆動コイル24に電流が流れる。駆動コイル24に電流が流れると、アクチュエータ6の駆動コイル24とマグネット26の間に電磁力が働き、アクチュエータ6が回動される。
【0021】
アクチュエータ6の回動は、絞り羽根を付勢するばね力に打ち勝って、下絞り羽根8を押し下げ、上絞り羽根10を引き上げて、絞りを開口させる。このアクチュエータ6の回動は、絞り開度センサ14によって検出され、その出力信号はセンサアンプ30を介してA/D変換器18に入力される。また、絞りを開くにつれて、絞り装置1を通過してCCDに入射する光量も増大し、CCDからの輝度を表す信号も増大する。絞りを開きながら、絞りが光学的開放位置に到達すると、CCDに入射する光量は一定値となり、CCDからの輝度信号も一定値となる。図3中に白丸で示す、輝度信号が一定値になるときのアクチュエータ6の回動角度を、マイクロプロセッサユニット20に予め記憶させておく。本実施形態の絞り装置1では、アクチュエータ6が55deg回動した位置で、輝度信号が一定値になっている。
【0022】
絞り制御信号Sをさらに増大させると、絞りは、光学的開放位置から更に開き、下絞り羽根8及び上絞り羽根10の移動限界である機械的開放位置まで開く。絞りが機械的開放位置に到達すると、絞り開度センサ14の出力信号が一定値になる。各絞り羽根が機械的開放位置に到達し、絞り機構本体に押付けられると、オペアンプ16の出力電圧は、オペアンプ16の電源電圧付近まで急激に上昇する。本実施形態の絞り装置1では、アクチュエータ6が60deg回動した位置で、絞り開度センサ14の出力信号が一定値になっている。図3中に黒丸で示す、絞り開度センサ14の出力信号が一定値になるときのアクチュエータ6の回動角度を、マイクロプロセッサユニット20に予め記憶させておく。
【0023】
本実施形態の絞り装置1では、光学的開放位置である55degと、機械的開放位置である60degの中点である57.5degに、絞り全開時のアクチュエータ6の回動角度の目標値を設定し、この角度をビデオカメラの組立時にマイクロプロセッサユニット20に記憶させておく。この回動角度の目標位置は、光学的開放位置と機械的開放位置との間であれば任意の位置に設定することができる。
【0024】
次に、本実施形態の絞り装置1の実使用時の作用を説明する。本実施形態の絞り装置1を組み込んだビデオカメラが使用される場合、マイクロプロセッサユニット20には、ビデオカメラの撮影者の手動の操作、或いは、ビデオカメラの自動露出制御回路(図示せず)等によって生成された絞り制御信号Sが入力される。絞り装置1は、上述したように、入力された絞り制御信号Sに応じて絞りを開閉させる。絞りを全開にすべき絞り制御信号Sが入力された場合、予め設定された目標位置であるアクチュエータ6の回動角度57.5degに相当するデジタルデータをD/A変換器32に出力する。D/A変換器32は、入力されたデジタルデータをアナログ電圧に変換して、電気抵抗器を介してオペアンプ16に出力する。オペアンプ16は、入力されたアナログ電圧を増幅して駆動コイル24に電流を流す。駆動コイル24に電流が流れるとアクチュエータ6が回動して絞りが開く。
【0025】
アクチュエータ6の回動は、絞り開度センサ14によって検出され、検出信号は、センサアンプ30を介してA/D変換器18に入力される。A/D変換器18は、入力されたアナログ電圧をデジタルデータに変換して、マイクロプロセッサユニット20に出力する。マイクロプロセッサユニット20は、A/D変換器18から入力されたデジタルデータが、アクチュエータ6の回動角度57.5degに相当する場合には、初めにD/A変換器32に出力したデジタルデータを出力し続ける。絞り装置が置かれた姿勢、温度上昇等、何らかの理由でアクチュエータ6の回動角度が57.5degに達していない場合には、D/A変換器32に出力するデジタルデータを所定量だけ増大させる。以下、A/D変換器18から入力されたデジタルデータが、57.5degになるまで以上の動作が繰り返される。
【0026】
A/D変換器18からマイクロプロセッサユニット20に入力されたデジタルデータが、アクチュエータ6の回動角度57.5degよりも大きい場合には、マイクロプロセッサユニット20は、D/A変換器32に出力するデジタルデータを所定量だけ減少させる。以下、アクチュエータ6の回動角度が57.5degになるまで同じ動作を繰り返す。以上のように、本発明の実施形態による絞り装置1は、絞りを全開にした場合にも、絞り羽根を機械的な移動限界に当てずに、所定の目標位置に止まるように制御するので、絞りの全開時に、駆動コイル24に過大な電圧が印加されることがない。従って、絞り装置1の通常使用時には、絞りを全開にした場合にも、実際に駆動コイル24に印加される電圧はオペアンプ16の電源電圧Vccよりも遥かに小さくなる。また、絞り装置1の置かれた姿勢等によって、絞りが通常よりも開きにくくなった場合には、電源電圧Vccを上限として、より大きな電圧が駆動コイル24に印加されるので、絞りを常に全開にすることが可能である。
【0027】
本発明の実施形態の絞り装置によれば、絞り羽根を機械的な移動限界に当てずに、所定の位置に止まるように制御するので、絞りを全開にしても駆動コイルに過大な電圧が印加されることはなく、絞り装置の消費電力を低減することができる。また、絞り駆動用オペアンプの電源電圧を高くしても、消費電力を低く抑えることができるので、何らかの原因により絞りが開きにくくなった場合にも、高い電源電圧によって駆動コイルに十分な電流を流すことができ、絞りを常に全開にすることができる。
【0028】
ここで、絞りを全開にした場合における、本発明の実施形態の絞り装置1の消費電力と、従来の絞り装置の消費電力とを比較する。本実施形態の絞り装置では、通常使用時において約1.25Vの電圧が駆動コイルに印加される。従って、駆動コイルの電気抵抗値を50Ωとすると、駆動コイルによって消費される消費電力は、
1.25V × 1.25V / 50Ω = 0.03125W
となる。一方、従来の絞り装置では、絞りの全開時には常に2.34Vの電圧が駆動コイルに印加されているので、消費電力は、
2.34V × 2.34V / 50Ω = 0.1095W
となる。従って、本実施形態の絞り装置は、従来の絞り装置に対して、
(1−(0.03125W/0.1095W))×100=71.5%
消費電力を削減していることになる。
【0029】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、上述した実施形態に種々の変更を加えることができる。特に、上述した実施形態では、絞り装置をビデオカメラに組み込んだ場合を説明したが、本発明の絞り装置は、デジタルスチルカメラ等、任意の光学機器の絞りとして使用することができる。また、上述した実施形態では、絞り機構としてガルバノ式アイリスメータを使用しているが他の形式の絞り機構を使用することもできる。さらに、上述した実施形態では、マイクロプロセッサユニットによって絞りを制御しているが、同等の制御を行うことができるアナログ回路を使用することもできる。この場合には、A/D変換器、D/A変換器を使用せず、アナログ回路はセンサから入力されたアナログ信号を基に、アナログ電圧を出力する。また、上述した実施形態では、絞り駆動回路としてオペアンプを使用しているが、これらの回路を複数のトランジスタ等を組合せたディスクリート構成とすることもできる。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、無駄な消費電力を少なくすることができる絞り装置、及びそれを使用したビデオカメラ、デジタルスチルカメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による絞り装置の全体構成を示す図である。
【図2】本実施形態の絞り装置に備えられている絞り機構を作動させるための回路の回路図を示す。
【図3】本発明の実施形態において、絞りの開度と駆動回路の出力電圧との関係を示すグラフである。
【図4】従来の絞り装置の絞り機構を開閉するための回路の一例を示す回路図である。
【図5】従来の絞り機構を作動させたときの絞りの開度と、駆動コイルに印加される電圧の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 本発明の実施形態による絞り装置
2 絞り機構
4 絞り制御器
6 アクチュエータ
8 下絞り羽根
10 上絞り羽根
14 絞り開度センサ
16 絞り駆動用オペアンプ
18 A/D変換器
20 マイクロプロセッサユニット
24 駆動コイル24
26 マグネット
28 制御コイル
30 センサアンプ
32 D/A変換器

Claims (5)

  1. 光学機器に使用される絞り装置であって、
    絞り羽根と、この絞り羽根を開閉移動させる絞り羽根移動手段とを備え、前記絞り羽根を閉鎖位置から開放位置まで移動させる間において、前記光学機器の受光部に入射する光量が最大値に到達する光学的開放位置と、前記絞り羽根の開放方向の移動限界である機械的開放位置が異なるように構成された絞り機構と、
    前記絞り羽根の位置を検出する位置検出センサと、
    この位置検出センサによって検出された絞り羽根の位置に基づいて、絞りを全開にする際、絞り羽根が前記光学的開放位置と、前記機械的開放位置との間の所定の位置に止まるように、前記絞り羽根移動手段を制御する絞り制御器と、
    を有することを特徴とする絞り装置。
  2. 前記絞り機構が、回動するアクチュエータによって開閉されるガルバノ式アイリスメータであり、前記光学的開放位置における前記アクチュエータの回転位置と、前記機械的開放位置における前記アクチュエータの回転位置との差が2deg以上であることを特徴とする請求項1記載の絞り装置。
  3. 前記絞り機構が、回動するアクチュエータによって開閉されるガルバノ式アイリスメータであり、前記絞り制御器が、絞り開放時において、前記光学的開放位置における前記アクチュエータの回転位置よりも1乃至4deg絞りが開いた位置に前記アクチュエータの回転位置を制御することを特徴とする請求項1記載の絞り装置。
  4. 上記請求項1乃至請求項3に記載の絞り装置を備えたビデオカメラ。
  5. 上記請求項1乃至請求項3に記載の絞り装置を備えたデジタルスチルカメラ。
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