JP2007084363A - 複合繊維補強セメント系材料 - Google Patents

複合繊維補強セメント系材料 Download PDF

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崇裕 新井
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Abstract

【課題】引張応力状態に起因して生じるひび割れの幅を安定して低減できるセメント系材料を提供する。
【解決手段】短繊維を分散配合したセメント系材料において、「撚り」を付けた長繊維、例えばCFRP撚線からなる長繊維を、当該セメント系材料の表面、特にセメント系材料使用時に引張応力状態となる表面に沿って、その表面からの深さが5〜25mmの位置に配置した複合繊維補強セメント系材料。長繊維として、撚りピッチLが3〜25mm、外径D1が0.3〜10mmのものが適している。2本以上の長繊維を20〜300mm間隔で表面に沿って配置することが好ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は、補強材として繊維を使用したセメント系材料であって、特に表面に引張応力が作用する環境で使用したときの「ひび割れ」の分散性を改善したセメント系材料に関する。本明細書においてセメント系材料とは、コンクリートまたはモルタルの硬化体を指す。
床版をはじめとする板状のセメント系材料では、載荷による撓みによって表面に引張応力が生じ、その表面には引張応力に対して直角に近い方向にひび割れが発生しやすい。表面付近のひび割れは直ちに構造物の強度不足に繋がるわけではない。しかし、比較的大きなひび割れ部分からは水、塩化物等の物質が浸入しやすく、セメント系材料の劣化を早めるため、できるだけ早期に補修を行う必要がある。
セメント系材料のうち、特にコンクリート材料の強度を向上させる手段として鉄筋による補強が広く行われているが、鉄筋よりも耐食性に優れ、比強度の高い繊維を用いた筋材も種々開発され、鉄筋の代替としての使用が提案されている(例えば特許文献1〜3)。他方、セメント系材料中に短繊維を混合することによりセメント系材料を強化しようという手法も種々提案されている(例えば特許文献4〜7)。
特開平5−321178号公報 特開平10−119139号公報 特開2003−328284号公報 特開平11−116303号公報 特開2000−7395号公報 特開2001−322845号公報 特開2003−183062号公報
各種筋材によりセメント系材料の強度を向上させると、本来引張応力に弱いというセメント系材料の欠点が改善され、構造物の破壊に対する信頼性は大幅に向上する。しかしながら、セメント系材料の表面付近に付与される引張応力に起因したひび割れに関しては、セメント系材料の強度向上によって抜本的に解消できるものではない。床版等の板状セメント系材料では載荷による撓み変形を避け難く、特に下面側の表面は引張応力状態となって、通常、ひび割れの発生を経時的に皆無にすることは困難である。
前述のように、このような表面のひび割れが発生しても直ちに構造物の強度低下をきたすものではない。しかし、そのひび割れ箇所から水や塩化物などが浸入するとセメント系材料の劣化が進む。特に「幅」の大きいひび割れ箇所からは水や塩化物の浸入が起こりやすく、比較的早期に鉄筋の腐食を招くこともある。そうなると構造物として安全な強度が確保されない状態となり、大規模な補修工事が必要になる。海洋環境などの厳しい環境に曝されるセメント系材料、例えば桟橋の床版などは、比較的早期に補修の必要が生じており、耐久性の高いセメント系材料の出現が待たれている。
表面のひび割れ部分から浸入する物質によるセメント系材料の劣化を防止するには、表面に生じるひび割れの「幅」を低減することが有効であると考えられる。つまり、ひび割れを細かく分散させることによって幅の大きなひび割れの発生を安定的に防止できれば、水や塩化物等の浸入に対する抵抗が増大し、大幅な耐久性向上が期待できる。
表面のひび割れを細かく分散させる上で、鉄筋その他の筋材による強化はあまり有効ではない。他方、短繊維を分散させる手段は、それがセメント系材料の靱性向上に繋がる場合には、有効であると考えられる。例えば特許文献5にはPVA短繊維を特定組成のセメント系材料に分散させた繊維補強セメント複合材料が開示されている。これによるとクラック分散型の高靱性材料が得られるという。しかし、この場合、短繊維を3次元方向にランダムに分散配合させるためには、砂セメント比を小さくした特殊な配合のセメント系材料とするなど、汎用性に優れるとは言い難い。また、一般的に短繊維補強型のセメント系材料において靱性を顕著に向上させるには短繊維の混合量を大幅に増量する必要がある。しかし、多量の短繊維をセメント系材料中に均一に分散させることは容易ではなく、施工性の低下やセメント系材料本来の特性を阻害する要因にもなる。さらに、素材コストの大幅な増大を招く。その割には表面のひび割れ幅を安定して低減するに足る靱性改善効果は十分に得られるとは限らず、短繊維補強をひび割れ幅の主たる低減手段として利用するにはコストメリットが小さい。
本発明は、このような現状に鑑み、セメント系材料表面の引張応力状態に起因して生じるひび割れの幅を安定して低減できるセメント系材料を提供することを目的とする。
発明者らは種々検討の結果、上記目的は、短繊維と長繊維を複合的に使用したセメント系材料によって達成されることを見出した。すなわち本発明では、短繊維を分散配合したセメント系材料において、「撚り」を付けた長繊維、例えばCFRP撚線からなる長繊維を、当該セメント系材料の表面、特にセメント系材料使用時に引張応力状態となる表面に沿って、その表面からの深さが5〜25mmの位置に配置した複合繊維補強セメント系材料を提供する。
ここで、本発明で使用する長繊維は、セメント系マトリクスとのアンカー効果を発揮させるために撚線であることが必要である。1本の繊維束を扁平化するなどしたのち撚りをかけた「1本撚線」でもよいし、2本の繊維束を合わせて撚った「2本撚線」でもよい。あるいはさらに多数本の繊維束を合わせ撚りにしたものでもよい。長繊維にはCFRP撚線、有機繊維撚線、金属撚線などが使用できる。ここでCFRP撚線は炭素繊維強化樹脂(Carbon Fiber Reinforced Plastics)の撚線を意味する。長繊維を表面からの深さが5〜25mmの位置に配置するとは、当該長繊維の中心(軸)の位置が表面からの距離で5〜25mmになるようにすることをいう。ただし、かぶり厚(セメント系材料表面から長繊維表面までの距離)は1mm以上を確保することが望ましい。セメント系材料使用時に引張応力状態となる表面は、床版のような板状体においては通常、撓みが生じたときに凸面になる面、すなわち下面になる方の面である。ただし、その表面からの深さが5〜25mmを満たす限り、反対側の表面(撓み時に圧縮応力状態になる面)からの深さが5〜25mmを満たしていても差し支えない。「表面に沿って」とは長繊維の軸方向(長手方向)が表面に概ね平行になることをいう。
長繊維は、セメント系材料の表面付近に作用することになる主たる引張応力の方向に対し±45°の範囲を、その軸方向とするように配置することが望ましい。主たる引張応力の方向は、使用時に発生するひび割れの方向から判断できる。すなわち、ひび割れの平均的な方向に対して直角の方向が主たる引張応力の方向となる。このような方向に近い方向を軸方向とする長繊維がなるべく多数含まれていると効果的である。例えば、2本以上の長繊維を20〜300mm間隔で上記主たる引張応力の方向±45°の方向に配置するとよい。ただし、主たる引張応力の方向が2方向存在する場合(ひび割れが縦、横両方向に生じる場合)や、構造物の信頼性を特に高めたい場合には、2本以上の長繊維を20〜300mm間隔でそれぞれ概ね平行に表面に沿って配置するとともに、それらに直交する方向を軸方向とする長繊維を20〜300mmの間隔で前記表面に沿って配置するとよい。ここで「直交する」とは90°±20°の角度をなすことをいう。
長繊維の形状に関しては、特に、撚りピッチLが3〜25mm、外径D1が0.3〜10mmであるものが望ましい。凹凸直径比D2/D1は0.5〜0.95であることが望ましい。
図1に、撚線の形状を模式的に示す。これは1本撚線をイメージした例である。撚りピッチLは隣り合う凸部頂点間の間隔、外径D1および内径D2はそれぞれ凸部における最大径および凹部における最小径である。
セメント系材料に分散配合させる短繊維は、CFRP線、有機繊維、無機繊維または金属線など、既往の種々のものが採用できる。長繊維と同様に、CFRP撚線、有機繊維撚線、金属撚線などの撚線を使用することもできる。長繊維と短繊維は異種のものであっても構わないが、同種のものとすることにより短繊維と長繊維で素材を供用できるコストメリットが生まれる。撚線の場合、短繊維についても長繊維と同様、撚りピッチLが3〜25mm、外径D1が0.3〜10mmのCFRP撚線を使用することが望ましい。凹凸直径比D2/D1は0.5〜0.95であることが望ましい。短繊維の長さは2〜50mm好ましくは5〜50mmの範囲とし、セメント系材料の厚さ以下に抑えることが望ましい。
本発明によれば、短繊維と長繊維を複合で使用することによりセメント系材料の表面に生じるひび割れの幅を安定して顕著に低減させることが可能になった。特に床版や、その下部に配置される埋設型枠などの板状部材に本発明のセメント系材料を使用すれば、撓みに起因する引張応力状態によって生じやすい下面側のひび割れを、割れ幅の小さい微細な割れに分散させることができ、海洋環境に曝される桟橋などにおいても、ひび割れ部分からの水分や塩分の侵入に対する抵抗力が顕著に高まり、構造物の耐久性向上に大きく寄与しうる。また、長繊維は外径1mm程度の極細のものが使用でき、短繊維補強セメント系材料として元々配合させる短繊維の量に比べて、長繊維の使用量はわずかであるため、トータルでの繊維の使用量はさほど増大せず、コストメリットが大きい。しかも、施工時に長繊維には特段の引張応力を負荷しておく必要はなく、通電加熱等の特殊な処理も不要であるため、本発明は実施化が容易である。
撓み等に起因するセメント系材料のひび割れに関し、その個々の割れの「幅」を低減するためには、セメント系材料の靱性を向上させることが有効である。セメント系材料からなる部材全体の強度・靱性向上には、鉄筋やその他の筋材による補強が有利である。これにより部材は全体として強化されるため撓みの変形量も低減される。しかしながら、床版や、その下部に配置される埋設型枠といった板状部材に生じる撓み変形量をゼロにすることは事実状困難であり、結局その撓みに起因して比較的幅の大きいひび割れが生じてしまう。他方、短繊維補強タイプのセメント系材料においても、部材全体の強度および靱性が改善される。しかしこの場合も、撓みによる表面ひび割れの幅を十分低減することは容易でない。筋材による強化と、短繊維補強とを複合して用いても満足できる効果は得られない。
撓みに起因する表面のひび割れは、表面付近に生じる引張応力状態によって引き起こされる。従来の筋材や短繊維で補強する手段がこのようなひび割れ幅の低減にあまり有効でない原因として、部材全体の強度・靱性は向上するものの、表面付近の靱性を顕著に向上させるには不十分であることが考えられる。
発明者らは詳細な検討の結果、部材表面付近の靱性を大きく向上させるには、その表面に沿って「撚り」を付けた長繊維を配置することが極めて有効であることを見出した。この長繊維は、鉄筋コンクリートをはじめとする従来一般的な「筋材補強タイプ」の部材に使用される筋材とは異なり、構造物としての強度を負担させるものではない。したがって、図1に示した外径D1が約1mm前後の、極細の撚線を使用することができる。
表面のひび割れの幅を顕著に低減するには、強度・靱性レベルの高いセメント系材料を適用すること有利である。そのため本発明では短繊維補強タイプのセメント系材料をベースに用い、これに長繊維による表面近傍の補強を加える。長繊維による補強だけでは部材に撓み変形を加えたとき比較的低い変形応力で長繊維が破断し、信頼性の面で十分と言えない。一方、短繊維による補強だけでは表面のひび割れを細かく分散させることが困難であり、結局幅の大きいひび割れが生じてしまう。これに対し、短繊維補強+長繊維補強の場合は、曲げ靱性係数が格段に向上することによって長繊維が破断する荷重を大幅に引き上げることができ信頼性が向上するとともに、ひび割れは、細かく分散した「幅」の狭いものとなるのである。
図2には、本発明の複合繊維補強セメント系材料の断面を模式的に例示する。この複合繊維補強セメント系材料1は例えば床版の下部を構成する埋設型枠などである。上面2の上には床版本体などが設置される。セメント系マトリクス3には短繊維が3次元的に概ねランダムに分散配合されている。構造物に施工して使用されているとき、下面4側の表面付近には撓みによる引張応力が生じる。図中の矢印は主たる引張応力の方向を表している。下面4の近くのセメント系マトリクス3には、撚線からなる長繊維5が、下面4からの深さが5〜25mmとなる位置に下面4に沿って配置されている。その方向は主たる引張応力の方向に概ね一致させてある。長繊維5は20〜300mmの間隔で複数本配置されている。また、この例では長繊維5に直交する方向に同様の長繊維5'を、やはり20〜300mmの間隔で複数本配置してある。
長繊維は撓みによってひび割れの生じる表面から5〜25mmの深さに配置する。5〜20mmの深さがより好ましく、7〜15mmの深さが一層好ましい。このような深さ位置で撚線からなる長繊維を表面に概ね平行に配置すると、「撚り」の凹凸によってセメント系マトリクスへのアンカー効果が長繊維の周辺にもたらされるので、長繊維の軸方向に成分を有する引張応力が長繊維周辺のマトリクスに付与されたとき、ある箇所でひび割れが発生しても、そのひび割れを挟んだ両側のマトリクスが離れていくことに対する抵抗力が作用するようになる。そのため、ひび割れの起点が長繊維の軸方向に多数生まれ、結果としてひび割れの形態は「幅」の小さいひび割れが分散した形となる。長繊維が破断しない限り、周辺にもたらされるアンカー効果は長繊維の軸方向にほぼ均等に作用するので、幅の大きいひび割れが局所的に発生することは非常に起こりにくい。つまり、長繊維によるひび割れ幅の低減効果は極めて安定している。長繊維の位置が表面からあまり浅いと、アンカー効果を享受する長繊維周辺のマトリクスの体積が減少するので好ましくない。逆に深すぎると表面に及ぶアンカー効果が希薄になって、幅の大きいひび割れが生じやすくなる。したがって、長繊維は上記深さ位置に配置する。
長繊維を配置する方向は、長繊維の軸方向(長手方向)を、当該セメント系材料を構造物に使用したときに表面近傍に生じることになる主たる引張応力の方向にできるだけ近づけることが望ましい。上記のアンカー効果は軸方向の応力に対する抵抗となるからである。主たる引張応力の方向は、前述のように部材に生じるひび割れの方向から判断することができる。上記アンカー効果は長繊維の軸方向に成分を持つ引張応力に対して作用するが、具体的にはひび割れの平均的な方向に直角の方向を主たる引張応力の方向とするとき、その主たる引張応力の方向に対し、長繊維の軸方向を±45°の範囲にすることが望ましい。±30°の範囲が一層好ましい。
長繊維は、部材中に1本配置するだけでもある程度効果を生じる。アンカー効果のほとんど及ばない箇所で発生したひび割れでも、長繊維近傍のアンカー効果の及ぶ領域に伝播したときひび割れ幅の増大が抑止されるので、そのひび割れの幅は全体として増大しにくい傾向を示す。しかし、撓み量が大きくなると長繊維から遠い領域では幅の広いひび割れの発生を防ぐことが困難となり、また、そのひび割れが長繊維近傍に到達したときに長繊維に応力集中が起こり破断しやすい状態となる。したがって、複数の長繊維をある程度の間隔を開けて配置することが望ましい。発明者らの検討によれば、長繊維の間隔を300mm以内にすれば、ひび割れ幅の増大防止効果が高まることがわかった。長繊維の存在密度が高くなると部材の曲げ靱性係数も高くなる傾向を示し、長繊維が破断に至るまでの許容応力レベルが向上するとともに、ひび割れ幅の低減効果も大きくなる。ただしあまり長繊維同士が近づきすぎると効果が飽和するだけでなく、マトリクスの特性に悪影響を及ぼすことにもなるので、20mm以上の間隔を開けることが好ましい。20〜200mmの範囲がより好ましく、20〜100mmが一層好ましい。
床版や、その下に設置される埋設型枠などでは、ひび割れが縦、横両方向に生じる場合もある。この場合は、撓みに起因する主たる引張応力の方向が2方向に存在すると考えることができる。また、ひび割れの方向は概ね1方向になる場合でも、耐久性のレベルをより一層高めたいこともある。これらの場合は、2本以上の長繊維を20〜300mm間隔でそれぞれ概ね平行に表面に沿って配置するとともに、それらに概ね直交する(90°±20°)方向を軸方向とする長繊維を20〜300mmの間隔で前記表面に沿って配置することが効果的である。
長繊維は、セメント系材料の1端部から他の端部にわたって直線的に配置することが望ましいが、ひび割れが局部的に多発するような部材などでは、部分的に配置することでも効果がある。ただし、少なくとも100mm以上の長さを確保することが望ましい。
長繊維の太さは、外径D1が0.3〜10mmのものが適用でき、0.8〜5mmのものがより好ましい。なかでもD1が0.8〜2mmという細径のものが好適である。あまり細すぎると十分なアンカー効果が発揮できず、また部材の撓み変形によって破断しやすくなる。太すぎると繊維の使用量が多くなってコストが高くなる。長繊維の形状については、前述のように「撚り」による凹凸が形成されていることが重要である。撚りピッチLは3〜25mmであることが望ましく、10〜20mmがより好ましい。また、凹凸直径比D2/D1が0.5〜0.95のものが好ましく、0.7〜0.9が一層好ましい。凹凸直径比が上記の範囲において、凹凸直径差D1−D2は0.1mm以上を確保することが望ましい。「撚り」の形成は、前述のように「1本撚線」でもよいし、「2本撚線」でもよい。あるいはさらに多数本の繊維束を合わせ撚りにしたものでもよい。引張強さが2000N/mm2以上、あるいはさらにヤング係数が2N/mm2以上のものが好適である。
長繊維の材質は、前記アンカー効果を発揮できるものであればCFRP撚線、有機繊維撚線、金属撚線など種々のものが採用できる。なかでもCFRP撚線(炭素繊維強化樹脂)は耐食性、セメント系マトリクスとのなじみやすさ、強度、質量、コストなどの観点から好適である。CFRP撚線は、1本または複数本の炭素繊維束を用いて撚りをかけたのち、表面にエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸させたものである。CFRP撚線中の炭素繊維の含有率が50〜80体積%のものが好適である。有機繊維撚線としてはアラミドFRPなどが好適である。金属撚線としては鋼撚線、ステンレス鋼撚線、鋼芯アルミニウム撚線などが適用できるが、樹脂被覆したものが好適である。長繊維は1種のみを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
一方、セメント系マトリクスに分散配合させる短繊維については、従来開発されてきた種々のものが使用できる。例えばCFRP線、有機繊維、無機繊維、金属線などが使用できる。有機繊維としてはアラミド、ビニロン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。無機繊維としてはガラス、アルミナなどが挙げられる。金属線としては鋼線、ステンレス鋼線、チタン鋼線、チタン(合金)線、銅線、黄銅線、アルミニウム線などが挙げられ、これらの表面を樹脂被覆したものを用いてもよい。また、セメント系マトリクスとのアンカー効果が発揮される「撚線」を使用することも効果的である。撚線の材質としては、CFRP撚線、有機繊維撚線、金属撚線など種々のものが採用できる。耐食性、セメント系マトリクスとのなじみやすさ、分散性、強度、質量、コストなどの観点から、長繊維と同様、CFRP撚線が好適である。短繊維の長さは2〜50mmとすることが望ましく、5〜50mmがより好ましく、20〜40mmが一層好ましい。セメント混練物中への短繊維の配合量は、セメント混練物(短繊維を含んだもの)に対する体積率で短繊維を0.3〜3.0体積%含有させるようにするとよい。0.5〜1.5体積%とすることが一層好ましい。短繊維は1種のみを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
短繊維として、上記のCFRP長繊維と同じ素材からなるもの、すなわち、上記長繊維を所定長さに切断したものを使用すると、素材の共通化によるコストメリットが生じる。
本発明のセメント系材料は、工場において「プレキャスト」として製造することもできるし、いわゆる「現場打ち」で製造することもできる。いずれの場合も、長繊維を対向する型枠に固定することで所定の深さ位置になるように張っておき、その後、短繊維を混合したセメント混練物を型枠に流し込むことによって製造できる。本発明のセメント系材料により鉄筋コンクリートを構築することもできる。
本発明の効果的な適用対象として、床版の下部を構成する板状部材が例示できる。床版全体を本発明のセメント系部材で構成することも可能であるが、撓みに起因したひび割れが問題になる下面側の、例えば厚さ25〜50mmの部分だけを本発明のセメント系材料で構成すると、短繊維の使用量が少なくて済み経済的である。その場合、下面側の部材(以下「パネル」という)はプレキャストで製造するとよい。
パネルの寸法が6000L×2000W×30t(mm)である場合について例示すると、上述のように長繊維を型枠に固定して下面側から例えば10mmとなる位置に張っておく。長繊維は外径D1が約1mmの極細CFRP撚線を使用することができる。このパネルでは、L方向が主たる張力方向となり、W方向にも主たる引張方向が存在すると考えてよい。したがって長繊維をL方向とW方向にそれぞれ例えば60mmの間隔で配置する。その際、まず短いW方向の長繊維を張り、次いでL方向の長繊維をW方向に張られた複数本の長繊維の上に載せるようにして張ると、長いL方向の長繊維が撓むことを防止しやすい。長繊維には、所定の深さ位置に張ることができるに足るだけの張力を付与すればよく、スペーサーや吊り線を利用して所定深さ位置に調整する場合は、張力の付与は特に必要ない。交差する長繊維同士は特に固定しなくてもよいが、針金や接着剤で軽く固定するとセメント混練物を打設する際に動きにくくなる効果がある。
セメント混練物には例えば上記長繊維と同じ素材からなる短繊維を添加して、十分に混合する。短繊維の長さは例えば30mmとし、配合量は、セメント混練物(短繊維を含んだもの)に対する体積率で約2%とすればよい。このパネルの用途では、セメント系材料はコンクリートとする。桟橋のような海洋環境で使用する場合は、セメント100質量部に対しγビーライトを15〜70質量部含む高耐久コンクリートを採用することが望ましい。
短繊維を配合したセメント混練物を、長繊維を所定位置に張架した前記型枠に流し込んでパネルを形成する。得られたパネルを現場の梁の上に設置する。その際、10mm深さで長繊維が配置されている面を下にする。このパネルの上には床版の本体が設置される。床版の本体はプレキャストコンクリートとしてもよいし、前記パネルの上に直接「現場打ち」にて打設してもよい。後者の場合、パネルはいわゆる埋設型枠となる。
400L×100W×22t(mm)の板状のコンクリートブロック(以下「試験体」という)を作製し、引張試験機により引張応力を付与したときのひび割れの状況を観察した。発明例a、発明例b、比較例cの3通りについて実験した。各例ともn数は3とした。
〔発明例a〕
使用した長繊維、短繊維、コンクリートは以下のとおりである。
<長繊維>
12000本のフィラメントからなる炭素繊維束(引張強さ:4900MPa、引張弾性率:230GPa)に撚りをかけた「1本撚線」に、エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂100質量部と、硬化剤の芳香族アミン22質量部を混合したもの)を含浸させ、150℃で2分間加熱硬化させたCFRP撚線である。撚りピッチL:10mm、外径D1:1.4mm、内径D2:1.2mm、炭素繊維含有率:65体積%、断面積:1.7mm2
この長繊維は引張強さが2000N/mm2以上、あるいはさらにヤング係数が2N/mm2以上を満たしている。
<短繊維>
上記長繊維と同じCFRP撚線を長さ30mmに切断したもの。
<コンクリート>
・セメント: 普通ポルトランドセメント、密度3.16g/cm3、比表面積3650cm2/g
・細骨材: 山砂、密度2.65g/cm3、F.M=2.65
・粗骨材: 砕石、密度2.65g/cm3、F.M=6.21
・短繊維: 上記のもの
・高性能AE減水剤: エヌ・エムビー株式会社製、商品名SP8HU、ポリカルボン酸系
以上の材料を用いてコンクリート混練物を作った。短繊維は練り始めから90秒後に投入し、その後さらに90秒練り混ぜた。
配合および特性は以下のとおりである。
・単位量(kg/m3):水168、セメント391、細骨材749、粗骨材1009
・添加量(体積%):短繊維2.0%、高性能AE減水剤0.9%
・Gmax:20mm、W/P:43%、s/a:42.6%、スランプ:18cm
長繊維は試料の長手方向に2本配置した。位置は、幅方向の端部から35mmの板厚中央に、対象に配置した。2本の長繊維の間隔は30mmとなる(35+30+35=幅100mm)。長繊維を型枠に固定することによって所定位置に張り、その後前記コンクリート混練物を流し込んだ。養生は標準水中養生(28日)にて行った。
得られた試験体(材齢28日)の一方の広面中央に、パイ型変位計を長手方向に取り付けた。標点間距離は150mmである。この試験体の長手方向両端部各125mmの広面をつかみ治具でつかみ、500kNアムスラー引張試験機にセットした。つかみ治具と試験体はエポキシ系接着剤で貼り付けた。つかみ治具を介して試験体に引張荷重をかけ、載荷速度は0.2〜0.5mm/minの範囲で設定し、単調載荷を行った。そして、パイ型変位計により変位量が2.0mmとなった時点で載荷を止め、試験後の試験体の表面(両方の広面)に生じたひび割れの幅を調べた。
結果を表1に示す(以下の例において同じ)。
〔発明例b〕
長繊維を以下のものに変えた以外、発明例aと同条件で実験を行った。使用した長繊維は以下のとおりである。
<長繊維>
12000本のフィラメントからなる炭素繊維束(引張強さ:4900MPa、引張弾性率:230GPa)を2本束ねて撚りをかけた「2本撚線」に、エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂100質量部と、硬化剤の芳香族アミン22質量部を混合したもの)を含浸させ、150℃で2分間加熱硬化させたCFRP撚線である。撚りピッチL:10mm、外径D1:2.0mm、内径D2:1.8mm、炭素繊維含有率:65体積%、断面積:3.4mm2
この長繊維は引張強さが2000N/mm2以上、あるいはさらにヤング係数が2N/mm2以上を満たしている。
〔比較例c〕
長繊維を使用しなかったこと以外、発明例aと同条件で実験を行った。すなわちこの例は単なる短繊維補強コンクリートを用いたものである。
Figure 2007084363
表1から判るように、撚線からなる長繊維を短繊維とともに使用した実施例のものでは、短繊維だけの比較例に比べ、ひび割れの幅が大幅に低減した。特に水や塩化物の浸入に対する抵抗力を大きく左右する「最大ひび割れ幅」には顕著な差が見られた。
短繊維のみ、長繊維のみ、または短繊維+長繊維で補強した100×100×400(mm)のモルタルブロック供試体を作製し、曲げ試験を行って曲げ靱性係数を調べた。使用した短繊維および長繊維はいずれも「2本撚り」のCFRP撚線で、外径D1:約1mm、内径D2:約0.85mm、断面積:0.873mm2(公称値)、密度:1.9g/cm3(公称値)である。短繊維は長さ30mmに切断したものを使用した。各供試体に使用した短繊維繊維の添加率、長繊維の本数および添加率を表2に示す。
Figure 2007084363
図3に、供試体の断面構造ならびに曲げ試験の載荷点および支点の位置を模式的に示す。図3(a)は長手方向に平行な断面、図3(b)、(c)、(d)はそれぞれ長繊維の本数が0本、3本、4本の場合の長手方向に垂直な断面である。モルタルブロック供試体11には、曲げ試験の支点16のある側の表面に沿って深さ10mmの位置に長繊維12が配置され、その端部はエポキシ系樹脂13で定着されている。図3(a)に矢印で示す位置が載荷点14であり、中央に歪みゲージ15が取り付けられている。
なお、モルタルは水:普通ポルトランドセメント:細骨材を単位量(kg/m3)で244:542:1474とし、これに表2に示す量の短繊維を添加したものである。曲げ試験日の材齢は14日である。
曲げ試験はJIS R5201(1997)に準じて行い、曲げ靱性係数は土木学会規準「鋼繊維補強コンクリートの曲げ強度および曲げタフネス試験方法」に準拠した方法で求めた。各供試体とも標本数(n数)は3とした。結果を図4に示す。
図4から判るように、短繊維補強したセメント系材料に長繊維補強を加えると、曲げ靱性係数のレベルが飛躍的に向上する(図中矢印)。しかも、その飛躍的向上をもたらすために要した長繊維の使用量は繊維添加率で見ると0.025〜0.033%であり、これはベースの短繊維量1%に比べ、非常に少ない量である。つまり、短繊維+長繊維の複合繊維補強によると、トータルとしての繊維添加量が少ない割に大きな曲げ靱性向上効果が得られることが確認された。曲げ靱性係数の向上は、ひび割れが入る以上の荷重が載荷された場合でも、それ以上のひび割れの進展を抑制する効果をもたらすものと考えられる。
撚線の形状を模式的に示した図。 本発明の複合繊維補強セメント系材料の断面構造を模式的に示した図。 実施例2の供試体の断面構造ならびに曲げ試験の載荷点および支点の位置を模式的に示した図。 実施例2の供試体における曲げ靱性係数の値を図示したグラフ。
符号の説明
1 複合繊維補強セメント系材料
2 上面
3 セメント系マトリクス
4 下面
5、5' 長繊維
11 モルタルブロック供試体
12 長繊維
13 エポキシ樹脂
14 載荷点
15 歪みゲージ
16 支点

Claims (8)

  1. 短繊維を分散配合したセメント系材料において、「撚り」を付けた長繊維を、当該セメント系材料の表面に沿って、その表面からの深さが5〜25mmの位置に配置した複合繊維補強セメント系材料。
  2. 短繊維を分散配合したセメント系材料において、「撚り」を付けた長繊維を、当該セメント系材料使用時に引張応力状態となる表面に沿って、その表面からの深さが5〜20mmの位置に配置した複合繊維補強セメント系材料。
  3. 主たる引張応力の方向に対し±45°の方向を軸方向とする長繊維を有する請求項2に記載の複合繊維補強セメント系材料。
  4. 2本以上の長繊維を20〜300mm間隔で表面に沿って配置した請求項1〜3に記載の複合繊維補強セメント系材料。
  5. 2本以上の長繊維を20〜300mm間隔で表面に沿って配置するとともに、それらに直交する方向を軸方向とする長繊維を20〜300mmの間隔で前記表面に沿って配置した請求項1〜3に記載の複合繊維補強セメント系材料。
  6. 長繊維として、撚りピッチLが3〜25mm、外径D1が0.3〜10mmのCFRP撚線、有機繊維撚線または金属撚線を使用する請求項1〜5に記載の複合繊維補強セメント系材料。
  7. 短繊維として、長さが2〜50mmのCFRP線、有機繊維、無機繊維または金属線を使用する請求項1〜6に記載の複合繊維補強セメント系材料。
  8. 短繊維として、長さが2〜50mm、撚りピッチLが3〜25mm、外径D1が0.3〜10mmのCFRP撚線、有機繊維撚線または金属撚線を使用する請求項1〜6に記載の複合繊維補強セメント系材料。
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