JP2007083712A - 分離剤を付着するために内蔵物質を有するポリウレタンフォームからインサートを作るための型 - Google Patents

Abstract

【課題】付着工程が迅速で、液体分離剤の消費量が少ない、環境と人々にとって優しいと同時に簡単で簡潔な主として自動車産業に用いられるポリウレタンフォームのインサートを作るための型の提供。
【解決手段】型（１）の上部分（３）において、自動タップノズル（４）と共にネスト（６）の表面に対する液体分離剤（８）の自動付着のための射出器ノズル（５）が構成され、付着は、環境と人々にとって有害なプリウレタン成分による型（１）の充填前に行う。
【選択図】図２

Description

本発明の主題は、分離剤を付着するために内蔵物質を有するポリウレタンフォームからインサートを作るための型であり、より正確には、それぞれ、製造ネスト内に分離剤を付着するための内蔵射出器ノズルを備えた型である。

国際特許分類によると、この発明はＢ２９Ｃ３３／４４に属し、加えて、Ｂ２９Ｃ３３／５６およびＢ２９Ｃ３３／００に属する。

この発明により解決される技術的問題は、もっぱら、自動車産業の必要品のためのポリウレタンフォームインサートを作る型の構成であり、人的要因が作業で排除され、付着工程が迅速で、分離剤消費が少なく、分離剤は環境に少なく影響して、人々は同様に排除され、同時に型構造が簡単で簡潔であるために、閉鎖型で人は不要で製品ネストの全表面に亘り分離剤の簡単で、より均一で迅速な付着を提供するであろう。

ポリウレタンフォームインサートの製造において、ポリウレタン成分を充填する前に、いわゆる製造ネストの内表面上に分離剤を付着し、最終工程の後で製造ネスト壁からポリウレタン製品を分離して型から製品の除去を可能にすることが要求される。製造ネストは、
型の上半分と下半分との間の中空で空の空間のための名称であり、製造ネスト内で製品またはフォーム部品がフォーム工程で形成される。それで、分離剤は、そのために適切な型内で露出したポリウレタンフォームを形成するために使用され、フォームが型と粘着するのを防ぐ。それゆえ、フォームインサート製造工程での分離剤の適用は必須であり、非常に重要である。しかしながら、分離剤付着は製造ネストの全表面に亘り均一でなくてはならない。均一でない場合には、ポリウレタンフォーム製品表面に変形が現れるからである。
分離剤は、溶剤や固形粒子のような種々の化学物質から成り、それゆえ、人間にとっても広域環境にとっても有害である。

これまでの最良の周知な解決策は、運動エネルギーまたは静電エネルギーにより、すなわち、分離剤を開放型内に射出することにより、型内表面または製造ネスト表面のそれぞれに、分離剤を付着することに基づいている。分離剤を付着するこの方法は、空気射出ガンまたは静電射出ガンにより行われ、すなわち、手動、半自動またはロボットによる自動で行われる。これらの周知な方法の弱点及び
欠点は、とりわけ、型内部の分離剤付着は、それぞれ、外側から行われ、開放型で行われるという事実にある。このため、分離剤の消費は大きく、付着は不均一であり、とりわけ、人々や環境にとって深刻かつ有害である。経験によると、分離剤は約４０％まで量を失うことを示した。このため、型外壁、作業者および周辺では噴出される分離剤により高度な負担を受ける。それゆえ、作業者や環境に有害な影響を及ぼす型や型の近くの作業環境を常に洗浄する必要があり、いずれにせよ、工程自体に停止が生じ、大きい出費が生じる。それゆえ、作業者や環境の保護のために生産前提において、特別な爆発安全換気システムを構成することが必要であるが、完全に安全ではなく、さらに、汚染フィルターの常時の取替えが必要となる。

特許文献１によると、不飽和人工樹脂から製品を形成する工程は周知であり、それにより、塵は開放工具内に付着される。すなわち、その欠点は、閉鎖工具では付着物を除去できず、塵付着物を処理するだけで、液体分離剤を処理しない。そして、その弱点は高価な清浄プラントにあり、環境と人の健康に有害な影響を及ぼす。

特許文献２によると、射出装置および外部混合物を含むポリウレタンから製品を射出する工程と、そのためのノズルは周知である。工具、型内部の前記空間内でポリウレタンのＡ＋Ｂ成分の混合物は除去される。それから、そのようにして生じたポリウレタンは適切な製造型上に付着される。すなわち、その欠点は、分離剤付着物を除去できないことである。

解決されないままの問題は、とりわけ、製造ネスト内、すなわち、開放工具または型での液体分離剤の不均一かつ有害な付着であり、このため、分離剤の損失は大きい。
英国特許８６１８６１６号 ドイツ国特許公開第１０３２０３４１号

本発明によると、この問題は、閉鎖型で実行され、上部分において製造ネスト壁に分離剤を射出して付着するため、内蔵物質を有するポリウレタンフォームからインサートを作る型により解決される。

次に、本発明を実行可能な実施例と図面に基づいて説明する。

（図面の簡単な説明）
図１は、本発明による斜視図での閉鎖型を示す。
図２は、Ａ−Ａ断面で閉鎖型を示す。

本発明によると、型１は、閉鎖位置で、それぞれ、接合内部中空空間またはネスト６を形成する下部分２と上部分３とから構成される。型１の密封表面の区域または分割可能平面の間で、下部分２と上部分３は空気スリット７のサイズにより相互に離間される。

実行可能な例では、２列の自動タップノズル４と、それらのノズル間に配置される１列の射出器ノズル５とが型１の上部分３内に構成される。個々の各列には、
射出器ノズル５に等しく適用する３つの独立した自動タップノズル４のユニットが配置される。列は相互に平行である。自動タップノズル４と射出器ノズル５の両方は、上部分３の壁に垂直に構成され、自動タップノズル４と射出器ノズル５は射出器端部によりネスト６内に少しだけ延びる。各射出器ノズル５は、液体分離剤８の任意の容器と片側で結合する供給管１１を備える。

図示しないいくつかの他の実行可能な例では、上部分３上の射出器ノズル５は他の状態でも配置できる。これらのノズルは、それぞれ、整列された相互作用位置または不整列な相互作用位置で、任意の自由位置内または上部分３内に構成できる。このことは、射出器ノズル５は、上部分３の内側で必要とされる自動タップノズル４配置により、任意に配置でき、同様に、上部分の側壁に配置でき、任意の構成にできることを意味する。同様に、射出器ノズル５は上部分３に亘り他の任意の角度で構成でき、相互作用する種々の角度の組み合わせで構成できる。すなわち、型１の内側のネスト６の寸法と形状に依存する。

同様に、図示しないいくつかの他の実行可能な例では、接合供給管１１は液体分離剤８を供給するために射出器ノズル５に至り、液体分離剤はノズルの前方の適切な分配器に流入して、さらに、この分配器から液体分離剤８は各個々の射出器ノズル５に別々に至る。

前記のようにして、射出器ノズル５はそれぞれ、型１の上部分３上または上部分３内に構成でき、同様にして、それぞれ、下部分２上または下部分２内に構成でき、または、上部分３と下部分２で同時に組み合せることもできる。

個々の型１内の射出器ノズル５の数は任意であり、射出器ノズルの位置は、上部分３上または上部分３内で、それぞれ任意であることは、前記の全ての実行可能な例に当てはまる。それで、射出器ノズルの位置は、型１の目的と構造に依存し、結果として製造されるポリエチレンフォームインサートの形状や特性に依存する。

しかしながら、ネスト６の全容積またはネストの表面９、１０のそれぞれに亘って、液体分離剤８の射出および付着が可能となるように、型１は、上部分３および／または下部分２での多くの位置に配置される多数の射出器ノズル５を備えねばならないことが当てはまる。

本発明の前文で既述したように、型１内にポリウレタン成分を充填する前に、適切な液体分離剤８を射出しなければならない。この技術的な操作中では、型１は閉鎖されるか、型の下部分２と上部分３は、ネスト６の内側で圧力を均衡するために空気スリット７により相互に離間される。反対の場合には、液体分離剤を射出することにより、ネスト６内で過圧が生じる。

液体分離剤８は、図示しない容器からの圧力を受けて供給管１１に沿って射出器ノズル５内に供給される。射出器ノズル５は、ネスト６内に圧力を受けた液体分離剤８を射出し、液体分離剤８がネスト６の表面または型１の下部分２内の全表面９および型１の上部分３内の全表面１０に亘り均一に付着されることになる曇りの生成を可能にする。型１の下部分２と上部分３は、型１の分割可能面で空気スリット７により相互に離間され、射出器ノズル５を通りネスト６内への分離剤８の射出中に過圧が生成するのを防止する。

射出器ノズル５を通り型１のネスト６内への分離剤の射出の量と時間は、それぞれ、一般的にポリウレタンフォームから成る製品の各タイプにとって特有であり、または、この製品のために調整され型１にとって特有である技術的手順での適切なプログラムにより定められる。そして、ポリウレタンフォームインサートの製造を意図する型１内への分離剤８の付着の量と幾何学的特性は、個々の製品に要求される特異性と、それと共に型１に要求される特異性に関して、最適に定めなくてはならないことが当てはまる。

既述ように、本発明により、分離剤を付着するために内蔵物質を有するポリウレタンフォームからインサートを作るために型を使用することで、ネスト６の表面９、１０上に液体分離剤８を射出および付着する工程は、閉鎖された型で実行されるか、型１での空気スリット７を開けて実行される。このようにして、外側から開放型１内への分離剤８の付着は省略される。付着は迅速で、より均一である。これは、上部分３内で自動タップノズル４と共に構成される射出器ノズル５により可能となる。実験テストでは、本発明によると、
射出器ノズル５を通して液体分離剤８を型１内に付着することにより、それぞれ、生産ユニット当り、または、それらのシリーズ当り、分離剤の４０％までが減少されることを示した。結局、作業者および分離剤８の有害含量に環境負担が減少し、付着操作後に型は清浄され、それによ、洗浄費用が低下する。この操作では、射出工程は自動化されるので作業者は不要である。また、必要とされる高価な爆発性安全換気システムの投資が不要であり、結果として、取替え廃棄物、付着廃棄物、分離剤８による汚染フィルターが生じない。

本発明による斜視図での閉鎖型を示す。 Ａ−Ａ断面で閉鎖型を示す。

符号の説明

１ 型
２ 下部分
３ 上部分
４ 自動タップノズル
５ 射出器ノズル
６ ネスト
７ 空気スリット
８ 液体分離剤
９ ネストの表面
１０ ネストの表面
１１ 接合供給管

Claims (5)

1. 型上半分内に内蔵自動タップノズルを備え、分離剤を付着するために内蔵物質を有するポリウレタンフォームからインサートを作る型において、
   前記型（１）の上部分（３）の前方壁上に、射出器端部によりネスト（６）内に延びるように、少なくとも１以上の射出器ノズル（５）が構成され、
   前記射出器ノズル（５）は前記上部分（３）の内側で任意の位置に構成され、前記上部分（３）の前表面の平面に対して任意の角度で構成される事実により特徴付けられる前記型。
2. 一般的に前記各射出器ノズル（５）は、中間分配器を具備するか具備しない状態で前記液体分離剤（８）を供給する隣接供給管（１１）と接合される事実により特徴付けられる請求項１に記載の型。
3. 前記射出器ノズル（５）を通して前記型（１）の前記ネスト（６）内へ前記液体分離剤（８）を付着する工程中に、前記下部分（２）と前記上部分（３）は、任意に大きい空気スリット（７）により離間され、それぞれ、前記ネスト（６）の内部の過圧生成を不可能にするか無効にする事実により特徴付けられる型調整と分離剤の付着工程を実行する工程。
4. 前記ネスト（６）の全面または、その表面（９、１０）に、それぞれ、前記液体分離剤（８）の均一な付着のために、前記射出器ノズル（５）は前記上部分（３）の内側で適切に配置され、前記ネスト（６）の方向へ正確に向けられる条件がある事実により特徴付けられる請求項３に記載の工程。
5. 前記分離剤（８）の付着の量、時間および幾何学特性のような任意の条件は、それぞれ、プリウレタンフォームから成る個々の製品やインサートの需要に依存し、それにより、結果として前記型（１）の内部の前記ネスト（６）構造の特異性に依存する事実により特徴付けられる請求項３に記載の工程。
   

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