JP2007083658A - 印刷装置 - Google Patents

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淳 春日井
Hiromoto Kondo
博大 近藤
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Susumu Murata
進 村田
Masashi Kato
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Noriko Kawabe
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Abstract

【課題】本発明は、サーマルヘッドとプラテンローラにより、インクリボン及び被記録媒体を挟み、搬送中にサーマルヘッドを発熱制御することにより、被記録媒体に印刷する印刷装置に関し、インクリボンのしわに起因する未転写部分の発生を用紙のコシの強さに関わらず防止可能な印刷装置を提供する。
【解決手段】 印刷装置1で印刷する際に、サーマルヘッド15とプラテンローラ37により用紙10及びインクリボン45を挟持し、密着状態で同時に搬送すると共に、用紙10に印刷する。この時、インクリボン45は曲面形状の当接面28Aでリボンガイド部材28と当接し、用紙10は当該インクリボン45と曲面の凸部で当接するので、インクリボン45の用紙10、リボンガイド部材28夫々に生じる摩擦力の差に基づいて、用紙10に比べ、インクリボン45の搬送を遅延させることができ、インクリボン45に対するシワの発生を防止することができる。
【選択図】 図9

Description

本発明は、サーマルヘッドとプラテンローラにより、インクリボン及び被記録媒体を挟み、サーマルヘッドを発熱制御することにより、被記録媒体に印刷する印刷装置に関し、インクリボンのしわに起因する未転写部分の発生を防止する印刷装置に関するものである。
従来、熱転写可能なインクが配置されたインクリボンを用い、当該インクリボンをサーマルヘッドで加熱することにより、被記録媒体に熱転写する印刷装置がある。
例えば、被記録媒体として用紙が収納された用紙カセットと、インクリボンが収納されたリボンカセットを有する印刷装置においては、用紙カセットから給紙された用紙を搬送すると共に、未使用のインクリボンが巻回されたリボンスプールからインクリボンを引き出しつつ搬送する。そして、サーマルヘッドとプラテンローラにより、インクリボンと用紙を挟み、この状態でサーマルヘッドの発熱態様を制御することでインクリボンに塗布されたインクを用紙に熱転写している。
この場合に、用紙とインクリボンは夫々個別に搬送されているが、サーマルヘッドとプラテンローラで挟まれ印刷が行われる部分の周辺においては、用紙の搬送径路と、インクリボンの搬送径路が重複する部分が生じる。
そして、当該サーマルヘッド、プラテンローラに対する被記録媒体の搬送方向上流側では、用紙の剛性により、インクリボンの搬送時に案内するガイド片等の他の部材に対して、インクリボンを押圧し、当該他の部材と用紙でインクリボンを挟みこんでしまうことがある。
ここで、上述したような印刷装置では、サーマルヘッドによりインクリボンを加熱することで用紙にインクを熱転写するという構成上、サーマルヘッド近傍において、加熱されたインクリボンの基材に伸びが生じてしまうが、搬送方向上流側で挟まれた用紙とインクリボンは、インクリボンが用紙に引っ張られる状態でサーマルヘッド及びプラテンローラに搬送されようとする。
しかしながら、この場合に、インクリボンは、一方でサーマルヘッドとプラテンローラにより用紙と共に挟み込まれ、他方では用紙により押圧されつつ挟み込まれた状態で搬送されるので、加熱により生じた伸びを吸収することができない。
従って、当該インクリボンを使用して印刷を継続した場合には、印刷を行えば行うほど、サーマルヘッド近傍に、加熱に基づくインクリボンの伸びが蓄積される。そして、蓄積された伸びがある程度大きくなると、インクリボンが弛んだ状態でサーマルヘッドへと搬送されてしまう。この結果、インクリボンの弛み部分をサーマルヘッドとプラテンローラで挟み込むことになり、インクリボンが折れ曲がったシワが形成される。そして、インクリボンにシワが形成されている状態で印刷が実行されると、シワ部分は、インクリボン複数枚分の厚みとなるので、サーマルヘッドの熱が伝わらずにインクを転写することができないことになる。
即ち、インクリボンにシワが発生することにより、印刷結果物に未転写部分が生じてしまい、印刷結果の品質を低下させてしまうという問題点があった。
ここで、インクリボンに発生するシワに関する対策を施した印刷装置として、特許文献1に記載されている印刷装置が知られている。
上述したように、インクリボンにシワが発生する要因としては、用紙の剛性により、インクリボンがリボンガイド等の他の部材に押圧され、挟み込まれてしまい、インクリボンの伸びが解消されずに印刷に使用されてしまうことにある。
ここで、特許文献1に記載されている印刷装置では、用紙と共にインクリボンを挟み込んでしまうリボンガイドの形状を改良することにより、リボンスプールによるバックテンションをインクリボンに有効に作用させることで、シワの発生を防止している。具体的には、インクリボンと当接する面に複数個の突起を形成することにより、インクリボンとリボンガイドが当接する面積を減らし、インクリボンとリボンガイドの間に生じる摩擦力を小さくしている。これにより、リボンスプールによるバックテンションをインクリボンに有効に作用させることができ、シワの発生要因であるインクリボンの伸びを吸収させることができる。
特開平8−99421号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された印刷装置においては、リボンガイドにおけるインクリボンとの当接面に突起を形成することで、インクリボンに作用する摩擦力を低減し、リボンスプールによるバックテンションを有効に作用させているが、剛性の大きな用紙を使用した場合には、インクリボンに対するシワの発生を防止することができない。即ち、剛性が大きい(コシの強い)用紙が、インクリボンをより強く押圧する場合には、インクリボンとリボンガイドとの間に生じる摩擦力は突起部分で大きくなり、従来と同様に、リボンスプールのバックテンションを有効に作用させることができなくなってしまう。
即ち、特許文献1に記載の印刷装置では、インクリボンにシワを発生させずに印刷可能な用紙は限定されてしまうことになり、高品質で印刷可能な用紙が限られてしまうという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を鑑みてなされたものであり、サーマルヘッドとプラテンローラにより、インクリボン及び被記録媒体を挟み、サーマルヘッドを発熱制御することにより、被記録媒体に印刷する印刷装置に関し、インクリボンのしわに起因する未転写部分の発生を用紙のコシの強さに関わらず防止可能な印刷装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために成された請求項1に係る発明は、被記録媒体と、複数の発熱素子が列設されたサーマルヘッドと、被記録媒体に熱転写されるインクがフィルムに塗布されたインクリボンと、前記サーマルヘッドにより前記被記録媒体及びインクリボンが押圧され、前記被記録媒体及びインクリボンを密着状態で同時に搬送するプラテンローラと、前記サーマルヘッドへ搬送されるインクリボンに当接し、当該インクリボンを介してサーマルヘッドへ搬送される被記録媒体と当接するガイド部材を備える印刷装置において、前記ガイド部材は、サーマルヘッドの加熱により前記インクリボンが伸長した場合に、前記被記録媒体と比較して、インクリボンの搬送を遅延させるリボン搬送遅延手段を有することを特徴とする。
そして、請求項2に係る発明は、前記請求項1に記載の印刷装置において、前記リボン搬送遅延手段は、前記ガイド部材とインクリボンとの間に生じる摩擦力を、インクリボンと被記録媒体との間に生じる摩擦力に比べて大きくすることで、インクリボンの搬送を遅延させることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、前記請求項1又は2に記載の印刷装置において、前記リボン搬送遅延手段は、前記ガイド部材に曲面形状に形成された当接面であり、前記インクリボンは、前記当接面の形状に沿ってガイド部材の当接面全体と当接し、前記被記録媒体は、前記曲面の凸部で、前記当接面の形状に沿って当接するインクリボンと当接することを特徴とする。
すなわち、請求項1に係る発明の印刷装置において、ガイド部材は、前記サーマルヘッドへ搬送されるインクリボンに当接すると共に、当該インクリボンを介してサーマルヘッドへ搬送される被記録媒体と当接することで、インクリボン及び被記録媒体を案内する。
そして、被記録媒体及びインクリボンは、サーマルヘッドとプラテンローラにより押圧挟持され、インクリボンと被記録媒体が密着状態で同時に搬送される。この時、サーマルヘッドに列設された発熱素子によりインクリボンが加熱されると、被記録媒体にインクが熱転写される。
ここで、インクリボンがサーマルヘッドにより加熱されると、インクリボンに伸びが生じるが、リボン搬送遅延手段により、被記録媒体と比較してインクリボンの搬送を遅延させることで、インクリボンに生じた伸びの分を優先的に被記録媒体に熱転写し、使用することができる。
この結果、印刷時に生じたインクリボンの伸びが解消されるので、インクリボンに対するシワの発生を防止することができ、もって、良質な印刷結果物を安定して提供することが可能となる。
そして、請求項2に係る印刷装置では、前記ガイド部材とインクリボンとの間に生じる摩擦力を、インクリボンと被記録媒体との間に生じる摩擦力に比べて大きくすることで、インクリボンの搬送を遅延させる。即ち、インクリボンの搬送を摩擦力で遅延させるのであるから、複雑な制御機構等の部材を必要とせず、簡易な構成でインクリボンの搬送を、被記録媒体と比較して遅延させることができる。
これにより、平易な構成でインクリボンに対するシワの発生を防止することができ、良質な印刷結果物を安定して提供することができる。
更に、請求項3に係る印刷装置では、前記ガイド部材において、インクリボンと当接すると共に、当該インクリボンを介して被記録媒体と当接する当接面を曲面形状に形成する。即ち、インクリボンは当接面の曲面形状に沿って変形し、当接面全体と当接する。一方、インクリボンと比較してコシが強い被記録媒体は、前記当接面に沿って変形することはなく、当接面である曲面の突部で当接面の形状に沿って当接するインクリボンと当接する。
従って、インクリボンとガイド部材との間では当接面全体に摩擦力が生じる一方で、インクリボンと被記録媒体との間では当接面である曲面の凸部という一部分でのみ摩擦力が生じる。即ち、前記ガイド部材とインクリボンとの間に生じる摩擦力を、インクリボンと被記録媒体との間に生じる摩擦力に比べて大きくすることができる。
これにより、ガイド部材における当接面を曲面形状とするという簡単な構成で、インクリボンのシワの発生を防止することができ、良質な印刷結果物を安定して提供することが可能となる。
以下、本発明に係る印刷装置について、具体化した一実施例に基づいて図面を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、本実施例に係る印刷装置の概略構成について図1乃至図4に基づき説明する。
図1乃至図4に示すように、印刷装置1は、左右両側に配設される側壁3、4を持つフレーム5等から構成される本体筐体2と、この側壁3に貫通される横長のリボンカセット孔6に側面側から嵌め込むことによって該フレーム5内に着脱自在に取り付けられるリボンカセット8と、被記録媒体としての用紙10が複数枚積層状態で収納されて本体筐体2の前面側下部に前側から嵌め込んで装着される用紙トレー11とから構成されている。
本体筐体2には、リボンカセット8に対向する上側にヘッドユニット16が配設されている。そして、このヘッドユニット16には、前側下端縁部に、複数の発熱素子が列設された長尺状のサーマルヘッド15が配設されている。
そして、ヘッドユニット16の下側には、リボンカセット8の有・無を検出するリボンカセット検出センサ38が配設されている。即ち、リボンカセット検出センサ38は、リボンカセット8が装着されていない場合にはOFF信号を出力し、リボンカセット8が装着された場合にはON信号を出力するように構成されている。
ここで、該ヘッドユニット16の後端部は、フレーム5の各側壁3、4に各端縁部が軸支される回転軸17を中心にして回動可能に取り付けられている。この回転軸17にはトーションバネ18が装着されており、このトーションバネ18の一端は側壁4に係止され、他端はヘッドユニット16の側壁31の後端に引っ掛けられている。そして、ヘッドユニット16は、この回転軸17に装着されたトーションバネ18によって回転軸17を中心に図4における時計方向回りに付勢されている。
また、このヘッドユニット16の長手方向中央部の前側側面部には、赤外発光ダイオードとフォトトランジスタとが内蔵される反射型フォトセンサ36が設けられている。
そして、ヘッドユニット16の長手方向両端縁部の上側には、フレーム5の各側壁3、4の上端縁部に両端が軸支される回転軸20に固定された一対のカム部材21、22が設けられている。このカム部材21、22は、側面視略長四角形に形成され(図4参照)、一方の端縁部が回転軸20に固定され、他方の端縁部は、円弧状に形成されて、滑らかにヘッドユニット16上端面部に当接して摺動するように形成されている。
ここで、一方のカム部材21の外側側面部には、後側の側端縁部から前側方向に略1/4円弧状のカムギヤ21Aが形成されている。このカムギヤ21Aは、側壁4の後端縁部外側に配設されるステッピングモータ等によって構成されるヘッドモータ24及びこの側壁4の内側面に配設される第1ギヤ列25を介して正逆回転駆動される。従って、本実施例に係る印刷装置1においては、ヘッドモータ24の回転駆動に基づいて、ヘッドユニット16の姿勢制御が行われる。具体的に説明すると、リボンカセット8の着脱時においては、ヘッドモータ24を逆回転駆動して各カム部材21、22が略水平に位置するように後側方向に回動することにより、ヘッドユニット16から離間するように駆動制御される。この時、該ヘッドユニット16は、トーションバネ18によってリボンカセット8よりも上側に位置するように上方に回動される。
一方、用紙10に印刷する場合には、ヘッドモータ24を正回転駆動することにより、ヘッドユニット16は、用紙10の搬送状態に合わせて下方に回動される(図4参照)。
ここで、図4に示すように、このヘッドユニット16には、サーマルヘッド15に対向する後端縁部に沿って、該サーマルヘッド15よりも下側方向に突出するリボンガイド部材28が設けられている。
ここで、リボンガイド部材28について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図5は、ヘッドユニット16に取り付けられるリボンガイド部材28の外観斜視図である。
図5に示すように、リボンガイド部材28は、サーマルヘッド15の幅方向寸法と同じ幅を有し、側面視略L字状に形成された樹脂製部材であり、サーマルヘッド15下端よりも下方に突出し、リボンカセット8から搬送されるインクリボン45と当接すると共に、インクリボン45を介して用紙10と当接する当接面28Aと、サーマルヘッド15後端縁部においてヘッドユニット16に固定される取付部28Bとを有している。
当接面28Aは、図4、図5に示すように、搬送方向に沿って湾曲すると共に、図5、図9に示すように、搬送方向と直交する方向、即ちインクリボン45及び用紙10の幅方向に対しても湾曲した下方に膨出した曲面形状に形成されている。
そして、リボンガイド部材28は、サーマルヘッド15後端縁部に取付部28Bで取り付けられているので、ヘッドモータ24の駆動に基づいて、ヘッドユニット16が下方に回動すると、サーマルヘッド15と共に開口部46に挿入され、用紙10及びインクリボン45を下方に押し下げる(図4参照)。
また、サーマルヘッド15の上側は、ヘッドユニット16の各側壁31間に横架される側面視クランク形の天板33の前側部下面に固定されている。そして、ヘッドユニット16を下方に回動し、印刷を実行する際には、サーマルヘッド15は、ヘッドバネ35により所定押圧力でプラテンローラ37に押しつけられる。
そして、本体筐体2には、前記サーマルヘッド15に対向する位置にプラテンローラ37が配設されている。プラテンローラ37は、円柱状の芯材の周面をゴムで被覆してあり、用紙送りローラ56の駆動に基づいて回転可能に配設されている。この点、プラテンローラ37は正逆回転可能であるので、プラテンローラ37が所定方向に回転することにより、用紙送りローラ56、ピンチローラ57により搬送された用紙10を印刷開始位置へ搬送することができる。又、用紙10への印刷実行時には、前記所定方向とは逆方向に回転することにより、サーマルヘッド15との間で押圧される用紙10に対し印刷を行いつつ、排出方向(図4中、左方向)へ搬送することができる。
本体筐体2内部における用紙トレー11の前端部上方には、用紙トレー11に収納された用紙10の最上部を圧接しながら回転して、該用紙10を1枚ずつ搬送する給紙ローラ55が設けられている。そして、給紙ローラ55の搬送方向下流側には、プラテンローラ37の近傍位置に用紙10を印刷開始位置まで搬送する用紙送りローラ56と、この用紙送りローラ56に圧接されて回転可能に設けられるピンチローラ57が設けられている。
更に、用紙送りローラ56の搬送方向上流側の近傍位置には、給紙ローラ55によって供給された用紙10の先端部を検出する先端検出スイッチ58が設けられている。
従って、本実施例に係る印刷装置1においては、用紙10に印刷を行う際には、先ず、給紙ローラ55により、用紙トレー11に収納された用紙10のうち、最上面に位置する一枚の用紙10を用紙送りローラ56、ピンチローラ57へと搬送する。
この時、給紙ローラ55により搬送された用紙10の先端部を先端検出スイッチ58で検出すると、先端検出スイッチ58の検出信号に基づいて、用紙送りローラ56の回転駆動が開始される。これにより、給紙ローラ55により給紙された用紙10は、用紙送りローラ56、ピンチローラ57の回転に基づいて、プラテンローラ37、サーマルヘッド15等の印刷機構へと搬送される。
また、給紙ローラ55の上側には、印刷された用紙を排出方向(図4中、左方向)に案内するガイド片59が設けられている。また、給紙ローラ55の排出方向斜め上側には、ガイド片59に沿って搬送されてきた用紙10を搬送する排出ローラ61と、この排出ローラ61に圧接されて回転可能なピンチローラ62とが設けられている。
ここで、前記リボンカセット孔6に挿入されるリボンカセット8について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1、図6に示すように、リボンカセット8は、略円筒状のリボン収納部41と、このリボン収納部41に対向して設けられる略円筒状の巻取収納部42と、リボン収納部41、巻取収納部42を連結する左右一対の連結部43、44によって一体化された略矩形状に構成されている。リボンカセット8の中央部には、サーマルヘッド15とほぼ同じ幅のインクリボン45の走行路が形成されると共に、長尺状のサーマルヘッド15及びリボンガイド部材28が上方から挿入される開口部46が形成されている。
そして、リボン収納部41には、インクリボン45の印刷面が外側になるように巻回されるリボンスプール48が回転可能に収納されており(図4参照)、開口部46側下端縁部に開設されたインクリボン送出口41Aから、インクリボン45を走行路及び巻取収納部42方向へ引き出すことができる。
一方、巻取収納部42には、リボン収納部41から走行路及びリボンガイド部材28を経由したインクリボン45が印刷時に引き込まれるインクリボン引込口42Aが開口部46側下端縁部に開設されており、そして、巻取収納部42には、インクリボン45が巻き取られるリボン巻取スプール49が回転可能に収納されている(図4参照)。そして、リボン巻取スプール49の外周面にインクリボン45の先端部が固着されているので、インクリボン引込口42Aから引き込まれたインクリボン45はリボン巻取スプール49に巻回されて収納される。
ここで、巻取収納部42のインクリボン引込口42Aには、開口部46側の側壁部の幅方向中央部に、略四角形に切り欠かれた切欠部42Cが形成されている。また、このインクリボン引込口42Aの切欠部42Cに対向する奥側の側壁部には、反射部材としてのアルミテープ42Dが貼着されている。このアルミテープ42Dは、ヘッドユニット16を所定位置に回動移動した際に、ヘッドユニット16に配設された反射型フォトセンサ36と対向する。
そして、側壁4には、ステッピングモータ等によって構成されるリボン送りモータ65が配設されており、リボン送りモータ65は、第3ギヤ列53を介してリボンスプール48及びリボン巻取スプール49に動力を作用させることができる。即ち、リボン送りモータ65を駆動することによって、第3ギヤ列53を介してリボンスプール48及びリボン巻取スプール49の回転駆動が可能となり、インクリボン45の搬送が可能となる。
次に、上述したリボンカセット8に収納されるインクリボン45の概略構成について図7に基づいて説明する。
図7に示すように、インクリボン45は、長尺状の透明なポリエチレンテレフタラートフィルムで構成されるベースフィルム71上に、1枚の用紙10に対するカラー印刷に用いるインクが印刷時の搬送方向に基づいて、所定の順番で繰り返し配置されている。
具体的に説明すると、ベースフィルム71には、先ず、フルカラーで画像等を印刷する際に用いる3色のカラー原色インクが配置されている。即ち、印刷時に搬送される順に、「イエロー」を呈色するカラー原色インクY、「マゼンタ」を呈色するカラー原色インクM、「シアン」を呈色するカラー原色インクCが配置されている。
そして、カラー原色インクY、M、Cの後方には、無色透明を呈し、カラー原色インクY、M、Cにより印刷された画像等の印刷面を保護するオーバーコートインクOPが配置されている。このオーバーコートインクOPには、所定量の紫外線吸収剤が含有されている。従って、カラー原色インクY、M、Cによる印刷面をオーバーコートインクOPで覆うことで、紫外線吸収剤により自然光に含まれる紫外線を吸収することができる。この結果、自然光に含まれる紫外線により生じる画像の劣化(例えば、色彩の変色、退色等)を防止することができる。
そして、カラー原色インクY、カラー原色インクM、カラー原色インクC、オーバーコートインクOPの印刷時搬送方向の先端側端縁部の近傍位置には、夫々に所定隙間を空けて所定幅寸法(約2〜3mmである。)の位置決め用マーク72が配置されている。また、オーバーコートインクOPの搬送方向の後端側端縁部とカラー原色インクYの先端側に位置する位置決め用マーク72との間には、印刷終了位置検出用マーク81がそれぞれの間に所定隙間を空けて配置されている。
これにより、ヘッドユニット16を回動移動し、アルミテープ42Dと反射型フォトセンサ36が対向する所定位置とした場合において、位置決め用マーク72がアルミテープ42Dの前側を通過すると、反射型フォトセンサ36によってその通過を検出することができるので、各カラー原色インクY、M、C、オーバーコートインクOPの頭出しを行うことができる。
また、同様の状態において、印刷終了位置検出用マーク81がアルミテープ42Dの前側を通過した場合には、反射型フォトセンサ36によってその通過を検出することができる。これにより、1枚の用紙10に対するインクリボン45、即ち、図7に示すカラー原色インクY、カラー原色インクM、カラー原色インクC、オーバーコートインクOPから構成される1セットのインクが消費されたことを検出することができる。
次に、上記のように構成された印刷装置1の制御系について図8に基づいて説明する。
図8に示すように、印刷装置1の制御系は制御回路部110を核として構成されている。この制御回路部110はCPU111、ROM112、CGROM113、RAM114、及び、入出力回路(I/O)115から構成され、これらはバス線116を介して相互に接続されている。
ここに、ROM112は各種のプログラムを記憶させておくものであり、用紙10の搬送やヘッドユニット16の上下回動等の制御プログラムや印刷制御プログラム等の印刷装置1の制御上必要な各種のプログラムが記憶されている。
そして、CPU111はかかるROM112に記憶されている各種のプログラムに基づいて各種の演算を行なうものである。
また、CGROM113には各キャラクタに対応するドットパターンデータが記憶されており、必要に応じてドットパターンデータがCGROM113から読み出され、そのドットパターンデータに基づいてサーマルヘッド15を介して用紙10上にドットパターンが印刷される。
そして、RAM114は、CPU111により演算された各種の演算結果等を一時的に記憶させておくためのものであり、テキストメモリ、イメージバッファ、印刷バッファ等の各種のメモリエリアが設けられている。
また、入出力回路(I/0)115には、外部の制御ユニットとしてのホストPC117、サーマルヘッド15を駆動するヘッド駆動回路119、用紙10の搬送等を行う用紙送りモータ51を駆動するモータ駆動回路120、ヘッドユニット16を上下方向に回動させてサーマルヘッド15の圧着・リリース等を行うヘッドモータ24を駆動するモータ駆動回路121、インクリボン45の往復搬送を行うリボン送りモータ65を駆動するモータ駆動回路122が接続されている。
また、入出力回路(I/0)115には、給紙ローラ55によって給紙される用紙10の先端部を検出する先端検出スイッチ58、インクリボン45の各位置決め用マーク72、や印刷終了位置検出用マーク81を検出する反射型フォトセンサ36、リボンカセット8の装着の有・無を検出するリボンカセット検出センサ38等が接続されている。
次に、本実施例に係る印刷装置1において、用紙10への印刷を実行する場合の用紙10の移動及び各機構の動作について、詳細に説明する。
先ず、当該印刷装置1に接続されているホストPC117より印刷開始信号を受信すると、CPU111は、用紙送りモータ51を所定方向に回転駆動することによって、給紙ローラ55を回転駆動させる。これにより、用紙トレー11に積層されている用紙10のうち、最上面の用紙10が印刷装置1に給紙される。
尚、この時点においては、ヘッドユニット16は回転軸17を軸として上方に位置しており、サーマルヘッド15はプラテンローラ37に圧接していない状態である。
給紙ローラ55の駆動により給紙された用紙10は、先ず、用紙10の後端が用紙送りローラ56、ピンチローラ57により挟持される位置(以下、印刷開始位置と称す)まで搬送される。
ここで、用紙10は、給紙ローラ55で給紙された後、先端検出スイッチ58の上方を搬送される。この時、先端検出スイッチ58により用紙10の先端を検出すると、CPU111は、用紙送りローラ56の回転駆動を開始する。これにより、用紙10は、サーマルヘッド15とプラテンローラ37の間を通過し、印刷開始位置まで搬送される。
そして、用紙10が印刷開始位置に到達した時点で、CPU111は、用紙送りモータ51の駆動を停止し、用紙10の搬送を停止すると共に、ヘッドモータ24を駆動し、ヘッドユニット16を上方から下方へと回動させる。
この時、ヘッドユニット16は、上述した所定位置まで下方に回動し、当該所定位置において、インクの頭だしを行う。即ち、当該ヘッドユニット16が所定位置にある状態においては、アルミテープ42Dと反射型フォトセンサ36が正対しているので、アルミテープ42D前面を搬送されるインクリボン45の位置決め用マーク72を反射型フォトセンサ36で検出することができる。従って、反射型フォトセンサ36で位置決め用マーク72を検出することにより、インクの頭だしが行われる。
インクの頭だし処理終了後、CPU111は、ヘッドモータ24を駆動することで、ヘッドユニット16を更に下方に回動させる。この時、ヘッドユニット16の下方回動に基づいて、リボンカセット8の開口部46に対して、サーマルヘッド15及びリボンガイド部材28が挿入される。即ち、サーマルヘッド15は、プラテンローラ37を押圧すると共に、用紙10及びインクリボン45を挟持する(図4参照)。
そして、リボンガイド部材28は、インクリボン45と当接面28Aで当接し、インクリボン45を下方に押し下げる。ここで、インクリボン45を押し下げたことにより、インクリボン45は、リボンガイド部材28の当接面28Aに沿って変形し、当接面28A全体と当接することになる(図9参照)。
また、リボンガイド部材28がインクリボン45を押し下げたことにより、図4に示すように、押し下げられたインクリボン45は、印刷開始位置にある用紙10と当接する。この点、用紙10は、インクリボン45と比較するとコシが強いので、リボンガイド部材28の当接面28Aに沿って変形することはない。即ち、用紙10は、リボンガイド部材28の当接面に沿って当接しているインクリボン45と、当該当接面28Aの凸部分のみで当接することになる。
この状態において、RAM114に格納された印刷データに基づいて、サーマルヘッド15の発熱態様を制御することにより、インクリボン45に塗布されたインクが用紙10へ熱転写される。この点、用紙10及びインクリボン45の搬送を行いつつ、サーマルヘッド15の発熱態様を制御することにより、用紙10の全面に印刷を行うことができる。また、用紙10への印刷は、用紙10の排出方向への搬送と共に行われるので、用紙10への印刷が終了すると、用紙10は、印刷終了位置に搬送されていることになる。
このようにして、印刷装置1では、用紙10に対して単一色のインク(カラー原色インクY、M、C、オーバーコートインクOPのいずれか)を用いた印刷が行われる。この点、本実施例に係る印刷装置1では、カラー原色インクY、M、C、オーバーコートインクOPの4種類のインクを重ねて印刷することにより、フルカラー印刷を行っているので、用紙10は印刷開始位置と印刷終了位置の往復移動を4回繰り返すことになる。具体的には、用紙トレー11からの給紙の後、カラー原色インクYによる印刷が行われ、再度印刷開始位置へと用紙10は搬送される。続いて、カラー原色インクMによる印刷が行われ、カラー原色インクC、オーバーコートインクOPによる印刷が順に行われる。
この点、何れのインクを用いた印刷においても、上述した各機構部の動作は基本的に変わらないので、詳細な説明は省略する。
尚、オーバーコートインクOPによる印刷を終了した場合においては、印刷終了位置に搬送された用紙10を再度印刷開始位置に搬送することはなく、印刷終了位置から更に排出方向(図4中、左側方向)へ搬送し、排出ローラ61、ピンチローラ62により、当該用紙10を印刷装置1の外部へと排出する。
次に、本実施例に係る印刷装置1において印刷を実行した場合におけるインクリボン45の伸びと、用紙10及びインクリボン45の搬送について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
上述したように、用紙10を印刷開始位置に搬送した後、ヘッドユニット16を下方に回動させることにより、サーマルヘッド15及びプラテンローラで用紙10及びインクリボン45を挟持押圧すると共に、リボンガイド部材28でインクリボン45を下方に押し下げる。
ここで、リボンガイド部材28の当接面28Aにおけるインクリボン45及び用紙10の状態について、図9を参照しつつ詳細に説明する。
ヘッドユニット16が下方に移動し、リボンガイド部材28がインクリボン45を押し下げた場合、インクリボン45はポリエチレンテレフタラートフィルムで構成されたベースフィルム71を基材として構成されているので、当該インクリボン45は、リボンガイド部材28の当接面28Aに沿って、当接面28A全体と当接する。
そして、リボンガイド部材28の当接面28Aに沿って当接しているインクリボン45は、図4に示すように、印刷開始位置にある用紙10と当接している。ここで、用紙10は、少なくともインクリボン45よりもコシが強いので、インクリボン45を介して、リボンガイド部材28により押圧された場合であっても、インクリボン45のように当接面28Aの曲面形状に沿って変形することはない。即ち、当接面28Aの曲面に沿っているインクリボン45は、当該当接面28Aの曲面の頂点である凸部でのみ、用紙10と当接する。
一方、印刷装置1で印刷を実行する際には、用紙10とインクリボン45をサーマルヘッド15及びプラテンローラ37で挟持押圧しつつ、サーマルヘッド15の発熱態様を制御することで用紙10に熱転写をおこなう。また、この時、プラテンローラ37の回転に基づいて、用紙10及びインクリボン45を密着状態で同時に排出方向に搬送している。
ここで、一般的な印刷装置においては、インクリボン45をサーマルヘッド15で加熱すると、インクリボン45に伸びが生じる。このインクリボン45の伸びがシワの発生要因であり、インクリボン45に伸びが生じた状態で、用紙10及びインクリボン45を密着状態で同時に搬送することにより、インクリボン45にシワが発生する。
この点、本実施例に係る印刷装置1では、リボンガイド部材28において、インクリボン45の搬送を遅延させることにより、インクリボン45に生じた伸び分を優先的に印刷に用い、もって、インクリボン45の伸びを解消している。
具体的に説明すると、本実施例に係る印刷装置1において、インクリボン45に伸びが生じた場合に、上述したように、サーマルヘッド15及びプラテンローラ37部分においては、用紙送りローラ56の駆動に基づいて、用紙10及びインクリボン45を密着状態で同時に搬送する。従って、インクリボン45は、リボンガイド部材28の当接面28Aと、サーマルヘッド15とプラテンローラ37で挟持されている点の間において、加熱により生じた伸びの分だけ弛むことになる。
このとき、リボンガイド部材28の当接面28Aにおいては、インクリボン45は用紙10及び当接面28Aと両面で当接しているので、用紙10及び当接面28Aとの間に、夫々に摩擦力が生じ、当該摩擦力がインクリボン45の搬送に影響を及ぼす。
ここで、インクリボン45とリボンガイド部材28との間に生じる摩擦力と、インクリボン45と用紙10との間に生じる摩擦力について検討する。上述したように、インクリボン45は、薄いベースフィルム71を基材として構成されているので、当接面28Aの曲面形状に沿って当接する(図9参照)。即ち、インクリボン45とリボンガイド部材28との間に生じる摩擦力は、インクリボン45と当接する当接面28A全体から生じる摩擦力である。
一方、用紙10は、当接面28Aの曲面形状に沿って当接しているインクリボン45と、当該当接面28Aの凸部でのみ当接している。従って、インクリボン45と用紙10との間に生じる摩擦力は、インクリボン45と当接する部分である当接面28Aの凸部のみから生じる摩擦力である。即ち、インクリボン45とリボンガイド部材28との間に生じる摩擦力は、インクリボン45と用紙10との間に生じる摩擦力に比べて大きなものとなる。
従って、インクリボン45に伸びが生じた場合、サーマルヘッド15とプラテンローラ37で押圧挟持されている部分においては、用紙10とインクリボン45を密着状態で同時に搬送しようとする一方で、リボンガイド部材28では、インクリボン45がリボンガイド部材28と用紙10との夫々に生じる摩擦力の差に基づいて、インクリボン45の搬送が用紙10の搬送に比べて遅れることになる。この結果、インクリボン45の伸び分が先に使用される結果となるので、インクリボン45に対するシワの発生要因であるインクリボン45の伸びを解消することができる。これにより、当該印刷装置1において、印刷結果物にインクリボン45のシワに起因する未転写部が生じることを防止することができ、良質な印刷結果物を安定して提供することができる。
この点、どのような種類の用紙10であっても、用紙10のコシは、少なくともインクリボン45の基材であるベースフィルム71よりも強いので、どのような種類の用紙10であっても、インクリボン45とリボンガイド部材28との間に生じる摩擦力を、インクリボン45と用紙10との間に生じる摩擦力に比べて大きなものとすることができる。
即ち、本実施例に係る印刷装置1において、異なる種類の用紙10を印刷に用いた場合でも、インクリボン45のシワを防止することができるので、用紙10の種類に関わらず、未転写部のない良質な印刷結果物を安定して提供することができる。
尚、上記当接面28Aは曲面形状であれば良いが、当該曲面の曲率は一定の範囲であることが望ましい。即ち、曲率が大きすぎる場合には、インクリボン45の幅方向の湾曲が極端となってしまうので、インクリボン45にねじれが生じ、故障の原因となる虞がある。一方、曲率を小さくしすぎた場合には、当接面28Aである曲面に沿って当接するインクリボン45と用紙10とが当接する部分が大きくなってしまうため、リボンガイド部材28とインクリボン45との間に生じる摩擦力と、インクリボン45と用紙10の間に生じる摩擦力に差が小さくなってしまう。この結果、インクリボン45に伸びが生じた場合に、インクリボン45の搬送を用紙10に比べて遅延させることができなくなり、シワの原因である伸びを吸収できなくなる場合が生じてしまう。
これらの点を考慮すると、当接面28Aの曲率は、上記2つの問題点を発生させない一定の範囲であることが望ましいことになる。
以上詳細に説明した通り、本実施例に係る印刷装置1では、サーマルヘッド15の後端縁部において、曲面形状に形成された当接面28Aを有し、インクリボン45と当接すると共に、当該インクリボン45を介して用紙10と当接するリボンガイド部材28を配設することにより、インクリボン45がリボンガイド部材28との間に生じる摩擦力を、用紙10との間に生じる摩擦力に比べて大きくしている。この結果、用紙10の搬送と比較して、インクリボン45の搬送を遅くすることができ、サーマルヘッド15による加熱に基づいて生じるインクリボン45の伸びを解消することができる。
又、インクリボン45と用紙10のコシの強さを利用すると共に、用紙10及びインクリボン45との当接面28Aを曲面形状にすることにより、インクリボン45がリボンガイド部材28との間に生じる摩擦力を、用紙10との間に生じる摩擦力に比べて大きなものとしている。即ち、リボンガイド部材28の当接面28Aの形状を曲面形状とするという簡単な構成で、インクリボン45に生じた伸びを解消させることができ、当該インクリボン45の伸びに起因するインクリボン45のシワ及び当該シワに基づく未転写部の発生を防止することができる。
この結果、本実施例に係る印刷装置1では、インクリボン45のシワに基づく未転写部が印刷結果物に生じることはなく、良質な印刷結果物を安定して提供することが可能となる。
尚、本発明は前記実施例に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施例においては、インクリボンとリボンガイド部材との摩擦力をインクリボンと用紙との摩擦力に比べ大きくするために、リボンガイド部材の当接面を曲面形状としているが、これに限定するものではない。
即ち、リボンガイド部材、インクリボン、用紙の間に生じる摩擦力の関係を上述した関係とすることができればよく、リボンガイド部材やインクリボン及び用紙の材質に基づき上記関係を実現しても良いし、リボンガイド部材、インクリボン、用紙に対して表面加工を施すことで上記関係を実現しても良い。
更に、リボンガイド部材の当接面を曲面形状とし、当該リボンガイド部材とインクリボンが当接する面積を、インクリボンと用紙が当接する面積に比べて大きくすることで、上記摩擦力の関係を実現しているが、リボンガイド部材の当接面の形状は、上述した実施例に記載した形状に限定するものではない。即ち、当該リボンガイド部材とインクリボンが当接する面積を、インクリボンと用紙が当接する面積に比べて大きくすることができればよく、種々の形状でこれを実現することができることはいうまでもない。
例えば、上記実施例とは逆に、リボンガイド部材の当接面を凹状の曲面として形成しても良い。この場合には、上記実施例と同様に、インクリボンは凹状の曲面に沿って当接面全体と当接する一方で、用紙は、当接面に沿って当接するインクリボンと、その幅方向両端部でのみ当接することになる。即ち、この形状であっても、上述したリボンガイド部材、インクリボン、用紙の間における摩擦力の関係が成り立ち、本実施例と同様に、インクリボンに対するシワの発生を防止することができ、良質な印刷結果物を安定して提供することが可能となる。
本実施例に係る印刷装置、リボンカセットの概略構成を示す斜視図である。 印刷装置にリボンカセットを装着した状態を示す斜視図である。 印刷装置にリボンカセットを装着した状態を示す平面図である。 印刷装置において、ヘッドユニットがプラテンローラに圧着されている場合のA−A断面の側断面図である。 ヘッドユニットに配設されるリボンガイド部材の外観斜視図である。 リボンカセットの概略構成を示す下側斜視図である。 リボンカセットに収納されるインクリボンの一例を示す平面図である。 印刷装置の制御構成を示すブロック図である。 ヘッドユニットが下方移動した場合におけるリボンガイド部材と、インクリボン及び用紙の状態を示す断面図である。
符号の説明
1 印刷装置
28 リボンガイド部材
28A 当接面
10 用紙
15 サーマルヘッド
37 プラテンローラ
45 インクリボン
71 ベースフィルム
Y、M、C カラー原色インク
OP オーバーコートインク

Claims (3)

  1. 被記録媒体と、
    複数の発熱素子が列設されたサーマルヘッドと、
    被記録媒体に熱転写されるインクがフィルムに塗布されたインクリボンと、
    前記サーマルヘッドにより前記被記録媒体及びインクリボンが押圧され、前記被記録媒体及びインクリボンを密着状態で同時に搬送するプラテンローラと、
    前記サーマルヘッドへ搬送されるインクリボンに当接し、当該インクリボンを介してサーマルヘッドへ搬送される被記録媒体と当接するガイド部材を備える印刷装置において、
    前記ガイド部材は、
    サーマルヘッドの加熱により前記インクリボンが伸長した場合に、前記被記録媒体と比較して、インクリボンの搬送を遅延させるリボン搬送遅延手段を有することを特徴とする印刷装置。
  2. 前記請求項1に記載の印刷装置において、
    前記リボン搬送遅延手段は、
    前記ガイド部材とインクリボンとの間に生じる摩擦力を、インクリボンと被記録媒体との間に生じる摩擦力に比べて大きくすることで、インクリボンの搬送を遅延させることを特徴とする印刷装置。
  3. 前記請求項1又は2に記載の印刷装置において、
    前記リボン搬送遅延手段は、前記ガイド部材に曲面形状に形成された当接面であり、
    前記インクリボンは、前記当接面の形状に沿ってガイド部材の当接面全体と当接し、
    前記被記録媒体は、前記曲面の凸部で、前記当接面の形状に沿って当接するインクリボンと当接することを特徴とする印刷装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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