JP2007082937A - ストレッチャー兼用車いす - Google Patents
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Abstract
【課題】 ストレッチャー状態から車いす状態へ形態変更する際に背と座とが離れ、背もたれ点と座位基準点との間の距離変化を少なくする。
【解決手段】 少なくとも背フレーム3、座フレーム4、レッグレストフレーム5並びにこれを支えるメインフレーム2を含み、ストレッチャー状態と車いす状態に形態変更可能なストレッチャー兼用車いすにおいて、背フレーム3と座フレーム4とがメインフレーム2にそれぞれ回転可能に支持されると共に、背フレーム3の前部と座フレーム4の後部との連結点をスライダー機構6で構成し、形態変化時に座フレーム4と背フレーム3との連結位置を変更させるようにしている。
【選択図】 図1
【解決手段】 少なくとも背フレーム3、座フレーム4、レッグレストフレーム5並びにこれを支えるメインフレーム2を含み、ストレッチャー状態と車いす状態に形態変更可能なストレッチャー兼用車いすにおいて、背フレーム3と座フレーム4とがメインフレーム2にそれぞれ回転可能に支持されると共に、背フレーム3の前部と座フレーム4の後部との連結点をスライダー機構6で構成し、形態変化時に座フレーム4と背フレーム3との連結位置を変更させるようにしている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ストレッチャー(寝台)から車いすあるいはその逆に形態変更可能なストレッチャー兼用車いすに関する。さらに詳述すると、本発明は、ストレッチャーから車いすあるいはその逆に形態変更する際の背並びに座の背もたれ点と座位基準点との位置関係を改良したストレッチャー兼用車いすに関する。
従来のストレッチャー兼用車いすは、図14に示すように、車いすの形態をとったときに背221を支える背フレーム210と、座222を支える座フレーム220と、脚部223を支えるレッグレストフレーム230とが互いに独立して設けられ、各々を回転軸211,212で回転可能に連結して形態変更可能に構成されている。即ち、座フレーム220の後端に背フレーム210の下端を、座フレーム220の前端にレッグレストフレーム230の上端を各々1本の軸211,212で相互に回転可能に連結し、座フレーム220を水平に保ったまま後端と前端のそれぞれの回転軸211,212を中心に背フレーム210並びにレッグレストフレーム230を連動させて折り曲げることで、車いす状態とし、さらには1つの平面から成るベッドを構成するストレッチャー状態に変更されるものである。したがって、図14のストレッチャー状態から回転軸211を中心に背フレーム210を起こすと、この背フレーム210と連動するレッグレストフレーム230が回転軸212を中心に下向きに回転して折れ曲がり、図15の車いす状態となる。なお、図14,15中、符号203は台車、符号204は4節回転連鎖機構、符号205は伸縮機構である。
しかしながら、図14のストレッチャー兼用車いすは、背フレーム210が座フレーム220に軸211で回るように連結されているだけであるため、ストレッチャーの形態から背フレーム210を起こすと、背221と座222が接近して背もたれ点と座位基準点との間の距離が短くなる。そのため、ストレッチャー形態から車いす形態に変換するとき、あるいは逆に変換するとき、人体が背221または座222に対して擦れを生じ、座り心地が悪く、服にしわが生じる。
また、ストレッチャー状態から車いす状態に変換するとき、背もたれフレーム210と座フレーム220の連結点を中心に背もたれフレーム210が起立することにより患者の背中を起こしながら患者を前方に押し出すこととなる。このことは、自分で上体を曲げることができない要介助者の場合には、ストレッチャー形態から背フレーム210を起こすと、背221に押されてお尻の位置が前にずれてしまい座の前側で座った状態となる。この状態では安全ではないので、介助者が座の奥で座るように患者を動かす必要があるが、ほとんど動けない患者の場合には車いす上で動かすことは大変な力仕事となる。
そこで本発明は、ストレッチャー状態から車いす状態あるいはその逆に車いす状態からストレッチャー状態へ形態変更する際に背と座とが離れ、背もたれ点と座位基準点との間の距離変化が少なくなるストレッチャー兼用車いすを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明は、少なくとも背フレーム、座フレーム、レッグレストフレーム並びにこれを支えるメインフレームを含み、ストレッチャー状態と車いす状態に形態変更可能なストレッチャー兼用車いすにおいて、前記背フレームと前記座フレームとが前記メインフレームにそれぞれ回転可能に支持されると共に、前記背フレームの前部と前記座フレームの後部との連結点をスライダー機構で構成し、形態変化時に前記座フレームと前記背フレームとの連結位置を変更させるようにしている。
したがって、ストレッチャー状態から車いす状態あるいはその逆に形態変更する際には、背フレームの回転動作に伴って背フレームと座フレームとの連結点がスライダー機構によって変化することにより、背フレーム上の背と座フレーム上の座とが離れながら折れ曲がる。つまり、背フレーム上の背の下端(前端)と座フレーム上の座の後端とが離れる。このことは、結果として背フレームを起こすことにより、背と座が接近して背もたれ点と座位基準点とが接近しようとするのを相殺して、背もたれ点と座位基準点との間の距離変化を少なくする。車いす状態からストレッチャー状態に形態変更する場合にも同様である。
しかも、ストレッチャー状態から背を起こすと、背フレームの動きに連動してスライダー機構を介して摺動可能に連結されている座フレームの後部を沈ませながら座フレームを傾斜させると共にレッグレストフレームを下側に折れ曲がらせていすの形態に変更させられる。このとき、患者の背を起こしながら同時に座フレームの前端側即ち寝ている患者の膝付近を支える部分が相対的に持ち上げるので、座面で患者の大腿部から臀部を支えると同時にひざと背を持ち上げながら背を起こす形つまり抱き上げる形となるため、患者にとっては安心して身を預けることができる。そして、患者を抱きかかえる状態で車いすの形態へ変化することができる。
請求項1記載のストレッチャー兼用車いすによれば、座フレームと背フレームの連結点が移動しながら形態変更するので、ストレッチャー状態から車いす状態に変換するとき、あるいは逆に変換するとき、人体が背ないし座に対して擦れを生じにくくなり、座り心地が向上し、服にもしわが生じにくくなる。
また、ストレッチャー状態から背フレームを起こす場合にも、背に押されてお尻の位置が前にずれてしまうことがない。したがって、自分で上体を曲げたりすることができなかったりほとんど動けない患者の使用においても、患者を座の上で移動させる大変な力仕事を必要としなくなる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1から図13に本発明のストレッチャー兼用車いすの実施の一形態を示す。このストレッチャー兼用車いすは、車輪16a,16bを備えるベースフレーム1、ストレッチャー状態といす状態に形態変更可能なフレーム構造を支持してベースフレーム1上に搭載するメインフレーム2と、上述のフレーム構造を構成する背フレーム3、座フレーム4並びにレッグレストフレーム5を含むものである。尚、図中の符号11は背、12はヘッドレスト、13は座を示す。
メインフレーム2はベースフレーム1上に軸21で回転自在に支持され、回転軸21よりも後側に軸23で回転自在に背フレーム3が支持されると共に、回転軸21よりも前側に座フレーム4の前部が軸24で回転自在に支持されている。
そして、座フレーム4の前端にはレッグレストフレーム5が軸51で回転自在に支持されると共に、座フレーム4の後部と背フレーム3の下端部とが前後方向に摺動可能でかつ相互に回転自在に連結して座フレーム4の後部を背フレーム3の下端部で支持させるスライダ連結部(スライダー機構)6を介して摺動かつ回転自在に連結されている。
また、背フレーム3の下端部とレッグレストフレーム5とはリンク41によって相互に回転自在に連結され、背フレーム3とレッグレストフレーム5とが連動させられると共に、背フレーム3とメインフレーム2との間にこれら背フレーム3とメインフレーム2との間の位置関係を固定する固定手段46,47がそれぞれ相互に回転自在に連結されている。この固定手段46,47は伸縮自在でかつその伸縮動作が任意の位置で固定されるものである。また、ベースフレーム1とメインフレーム2との間には、メインフレーム2をベースフレーム1に対し任意角度で固定する伸縮機構22が備えられ、メインフレーム2とベースフレーム1とを連結するように設けられている。伸縮機構22は連結ピン19,20によってメインフレーム2のブラケット48とベースフレーム1とに固定されている。ここで、伸縮機構20は、ベースフレーム1とメインフレーム2とをこれらの間の間隔を可変に連結可能としてメインフレーム2をベースフレーム1に対し任意角度で固定可能とするものであり、単動式あるいは復動式の流体圧シリンダーやロック機構付きガススプリングのような反力機構を兼用するものの採用が好ましいが、場合によってはモータ駆動のねじ送り機構などを用いることも可能である。本実施形態の場合には、単動式の流体圧シリンダーを採用しているので、以下単にシリンダーと呼ぶ。
本実施形態のメインフレーム2は、図7に示すように、ベルクランク状に形成されたパイプで構成され、中央にベースフレーム1のブラケット17と軸21を介して連結されるブラケット18を備えると共に、両端に背フレーム3と座フレーム4とをそれぞれ回転自在に連結するための軸23,24と対応するブラケット33,27のボス部を嵌合させるためのカラー36,37が備えられている。また、ブラケット18と先端のカラー37との間には、固定手段47とシリンダー22の一端をメインフレーム2に取り付けるためのブラケット48が備えられている。さらには、ブラケット48から離した位置に固定手段46の一端をメインフレーム2に回転自在に取り付けるための連結ピン26が取り付けられている。尚、他の固定手段47の一端はブラケット48に連結ピン25を介して固定される。
このメインフレーム2は、シリンダー22によりベースフレーム1に固定されるように設けられており、背フレーム3の裏側上部に設けられた操作レバー52を操作してシリンダー22による固定を解除した状態で、メインフレーム2を傾けられる(チルト操作)ように設けられている。
背フレーム3は、図1並びに図9に示すように、ストレッチャー状態に形態変更したときに、下端部分が座フレーム4の下に潜り込み座フレーム4側の長孔32aの位置まで延びるように、先端側が僅かに折り曲げられると共に座フレーム4の長孔32aを貫通するシャフト31を支持するためのカラー28が備えられている。また、背フレーム3には、メインフレーム2の後端に回転自在に連結するための回転軸23を通すブラケット27が設けられている。尚、図中の符号49はハンドル50を取り付けるための連結板である。該連結板49にハンドル50が装着される。さらに、ハンドル50には操作レバー45,52が取り付けられる。10は背フレーム3の左右の管を連結する角パイプである。本実施形態の場合、この角パイプ10に背フレーム3と座フレーム4との位置決めをするストッパゴム9が取り付けられている。
座フレーム4は、図8に示すように、パイプをU形に折り曲げてなるもので、その両端(座フレーム4の先端となる)にはレッグレストフレーム5を回転自在に取り付けるためのカラー34が設けられている。他方、座フレーム4の後部側には、背フレーム3の下端部を前後方向に摺動可能でかつ相互に回転自在に連結させるためのスライダ連結部6が設けられている。本実施形態のスライダ連結部6は、座フレーム4と該座フレーム4に取り付けられるスライド受け32との間で前後方向の長孔32aを形成することにより構成され、背フレーム3の下端部に架設されたシャフト31を長孔32aに貫通させることによってスライド受け32あるいは座フレーム4とシャフト31が係合することで、背フレーム3に座フレーム4を連動させるようにしている。スライド受け32は、例えば図8に示すような金属棒をU形に折り曲げたものを座フレーム4の下に溶接付けなどで取り付けたものであり、座フレーム4の下面との間で側面から見て長孔32aとなる空間を形成している。このスライド受け32は、座フレーム4の後端側(座席の奥側)が円弧状に折り曲げられた上から見てU形のパイプで構成されているため、座フレーム4の後端まで左右のスライド受け32を配置するため、コーナ部分を斜に横切るように配置されている。シャフト31は、座フレーム4とスライド受け32との間で形成される長孔32aを貫通して、スライド受け32の外で背フレーム4の下端のカラーに嵌合されて固定されている。尚、図中の符号35は肘受けパイプである。33は座フレーム4をメインフレーム2の先端に回転自在に取り付けるためのブラケットである。
背フレーム3と座フレーム4とを連結するシャフト31には、背フレーム3とメインフレーム2との間を連結する固定手段46,47の一端がそれぞれ回転自在に嵌合されて固定されると共に、背フレーム3とレッグレストフレーム5とを連結するリンク41の一端が回転自在に嵌合されている。
背フレーム3のシャフト31とメインフレーム2との間に両端部がそれぞれ回転自在に連結されている固定手段46,47は、伸縮自在であって操作されたとき以外は任意の長さで固定されるものであり、背フレーム4の裏側上部に取り付けられたハンドル50に設けられた操作レバー45の操作により、短くした状態と長くした状態あるいはそれらの間で長さを固定可能とされている。本実施形態の場合、固定手段46,47としては、例えば一般にメカニカルロックと呼ばれる周知のロック機構を用いている。このメカニカルロック46,47は、詳細な構造は図示していないが、ハウジングに対して出入り自在なロッドの周りを巻回するコイルスプリングの巻締めによりロッドの動きを拘束して、ロッドとハウジングとの位置関係を固定する機構である。背フレーム3にハウジングあるいはロッドのいずれか一方を回転自在に連結する一方、メインフレーム2に他方を回転自在に連結することにより、メインフレーム2に対して背フレーム3を任意の角度で固定することを可能としている。より具体的には、背フレーム3の下端部となるシャフト31にロッド先端を嵌合させ、ハウジング側をメインフレーム2に対して回転自在に軸止めしている。
ここで、メカニカルロックのコイルの巻締めと弛緩とはコントロールケーブルのワイヤを介してレバー操作によって行うようにしている。即ち、操作レバー45を握っている間(引っ張っている間)にはコイルスプリングの巻きを弛めてロッドの移動を自在とし、操作レバー45を離したときにはコイルスプリングを巻き締めてその位置にロッドを固定しロッドの移動を阻止する。そこで、操作レバー45は、看護者の操作を容易にするため、例えば図4に示すように背11の背面側の操作ハンドル50に備えられ、操作ハンドル50を把持した状態で操作レバー45の操作が可能なように設けられている。レバー操作により、ロック機構のロッドの動きが拘束されあるいは解放されることによって、伸縮が許容されたり固定されることとなる。ロック機構が伸びることで背フレーム3(背11)の起立に伴う下端部のシャフト31の座フレーム4の後端側への移動を可能とし、ロック機構が縮むことで背フレーム3の下端部のシャフト31の座フレーム4の前端側への移動即ち背フレーム3の傾倒を可能とする。そして、ロック機構を任意の長さを固定することで背フレーム3をメインフレーム2ひいては座フレーム4に対して任意の角度で固定することができる。即ち、メカニカルロック46,47の長さが固定されてリンクとして機能し、当該メカニカルロック46,47を含めてメインフレーム2と背フレーム3並びに座フレーム4を固定連鎖とする。
尚、本実施形態の場合、異なる位置、異なる方向に向く2つのメカニカルロック46,47を備えるようにしている。この場合、固定手段としての死点を無くすことができる。これら2つのメカニカルロック46,47は本来1つの固定手段として機能するものであることから、1つの操作レバー45の操作によって同時に操作される。また、固定手段としては、本実施形態のメカニカルロック機構に限られず、例えばロック機構付きガススプリングのような反力機構を兼用するものの採用も可能である。25はメカニカルロック47の一端をメインフレーム2に回転自在に取り付けるための連結ピンである。
レッグレストフレーム5は、レッグレスト14及びフットレスト15を支持するためのもので、図11に示すように、レッグスライド組み付け部材30を介してレッグレスト14を取り付けている。また、本実施形態では、レッグレストフレーム5には、リンク41を複数位置で選択的に固定可能なラチェット状の溝44を有する調整板43が備えられ、リンク41の一端の固定位置(取付位置)を調整可能に設けられている。即ち、リンク41の一端のリング39を複数の溝44を有する2枚の調整板43の間に装入した状態で図10の(C)に示すような連結ロッド42を貫通させて、いずれかの溝44内に連結ロッド42を係合させて固定するように設けている。したがって、連結ロッド42が嵌め込まれる溝44を変えることで、座フレーム4に対するレッグレストフレーム5の角度を調整可能にしている。また、レッグレストフレーム5の上端には座フレーム4のカラー34と嵌合させて回転自在に連結するためのパイプ29が設けられている。
ここで、リンク41は、背フレーム3にレッグレストフレーム5を連動させるためのもので、例えば図10の(A),(B)に示すように、一端が背フレーム3のシャフト31に嵌合されて回転自在に連結されるカラー40を備え、他端に2枚の調整板43の間に装入され、連結ロッド42を挿通させるリング39を有する。
以上のように構成されたストレッチャー兼用車いすによれば、図1に示すストレッチャー状態から、メカニカルロック46,47による固定を解除して背フレーム3を起こすと、リンク41を介して背フレーム3に連動するレッグレストフレーム5及びこれに支持されるレッグレスト14並びにフットレスト15が下方へ回る。背フレーム3は、軸23を中心として回るが、背フレーム3の下端のシャフト31が座フレーム4のスライド受け32で形成される長孔32aを貫通して係合しているため、背フレーム3に連動して座フレーム4が軸24を中心として回る。この回転の方向は、座13の後部が下降する方向である。このとき、背フレーム3の動きに連動してスライダ連結部6を介して摺動可能に連結されている座フレーム4の後部を沈ませながら座フレーム4を傾斜させると共にレッグレストフレーム5を下側に折れ曲がらせてチルト状態でいすの形態に変更させられる。こうして、図2に示すチルト状態の車いす状態に至る。もっとも、チルト状態として固定する必要がない場合には、メインフレーム2の角度を通常の車いす状態に固定しておくことが可能である。ここで、背フレーム3の上の背11と座フレーム4の上の座13とは、背フレーム3の軸23を中心とする回転動作に伴って背フレーム3と座フレーム4との連結点であるシャフト31がスライダ連結部6によって変化することにより、背フレーム3上の背11と座フレーム4上の座13とが離れながら折れ曲がり、ストレッチャー状態からチルト状態あるいは通常の車いす状態へと形態変更する。したがって、このストレッチャー状態から車いす状態あるいはその逆に形態変更する際には、背フレーム3上の背11の下端(前端)と座フレーム4上の座13の後端とが離れることにより、背11と座13が接近して背もたれ点と座位基準点とが接近しようとするのを相殺して、背もたれ点と座位基準点との間の距離変化を少なくする。車いす状態からストレッチャー状態に形態変更する場合にも同様である。背11の下端から座13の後端が離れる状態は、例えば図1に符号A,Bで示す点を追跡すれば容易に理解できる。これにより、背11を起こす際の着座者の衣服の乱れや前ずれ防止に役立つ。
さらに図3に示す通常の車いす状態に変更するには、シリンダー22を動作させてベースフレーム1に対してメインフレーム2を軸21の回りで回せば、メインフレーム2のベースフレーム1に対する角度が変化する。このことにより、チルト状態のいすを起こして、通常の車いす状態に形態を変更する。メインフレーム2そのものを起こすことによって、傾斜した状態で車椅子の形態に変更したメインフレーム2の上のフレーム構造を変化させずにそのままの状態で座13がほぼ水平となる通常の車いす状態へと形態を変化させる。ここで、シリンダー22は、ストレッチャー状態とチルト状態においては伸びた状態で固定されている。シリンダー22が伸びた状態から縮んだ状態に変わることによって、メインフレーム2の回転軸21よりも前方が引っ張られてメインフレーム2全体が前傾することで、いすの形態となったフレーム全体がそのままの形態で起きあがる。
さらに、通常の車いす状態からストレッチャー状態に形態変更する場合にも、シリンダー22の解除によりメインフレーム2を元の位置に戻すことによって、一旦チルト状態に変更してからストレッチャー状態に形態変更する。つまり、一旦チルト状態(図2)に変更してから、ストレッチャー状態(図1)にあるいは通常の車いす状態(図3)に形態変更する。
ここで、ストレッチャー状態のときには、メカニカルロック46,47は縮んで固定、チルト状態に移行したときには、メカニカルロック46,47は伸びて固定される。メカニカルロック46,47の解除とシリンダー22の解除とは、全く独立した操作となる。一方、2つのメカニカルロック46,47は、共通に操作される。本実施形態において、メカニカルロック46,47は、車いす状態(通常並びにチルト状態を含めて)では、一方のメカニカルロック46が伸び切るだけであり、これが車いす状態でのストッパー(フレーム3,4の可動範囲の規制)になる。他方、ストレッチャー状態の背フレーム4と座フレーム4との位置関係は、図12に示すように、座フレーム4の後端部が背フレーム3の裏面側に突き出るように設けられたストッパーゴム9に当たることにより、その摩擦力で一定に保たれるように設けられている。また、メインフレーム2の可動範囲は、通常の車いす状態(図3)はシリンダー22が縮み切ることにより定まり、チルト状態(図2)およびストレッチャー状態(図1)では、シリンダー22が伸び切る前に、ベースフレーム1のメインフレーム2を回転自在に支持するブラケット17に設けられたストッパゴム7とメインフレーム2側に設けられたストッパピン8との当接により、メインフレーム2の後傾位置が特定される。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば本実施形態のスライダ連結部6は、座フレーム4とスライド受け32とで形成される長孔32aに背フレーム3のシャフト31を貫通させることにより構成されているが、これに特に限定されるものではなく、座フレーム4そのものを長孔32aを穿孔してシャフト31を貫通させるようにしても良いし、その他のスライダを用いても良い。
また、本実施形態では、座フレーム4、背フレーム3並びにレッグレストフレーム5を支持するメインフレーム2と、車輪16a,16bを備えるベースフレーム1とを別部材として、メインフレーム2そのものの角度を変更可能としているが、これに特に限られるものではなく、メインフレーム2とベースフレームとの角度関係を固定した一体フレームとしても良い。
1 ベースフレーム
2 メインフレーム
3 背フレーム
4 座フレーム
5 レッグレストフレーム
6 スライダ連結部(スライダー機構)
21 メインフレームとベースフレームとを回転自在に連結する軸
22 シリンダー(伸縮機構)
23 メインフレームと背フレームとを回転自在に連結する軸
24 メインフレームと座フレームとを回転自在に連結する軸
31 シャフト(背フレームの下端)
32 スライド受け
32a 長孔
41 背フレームとレッグレストフレームとを回転自在に連結するリンク
46 メカニカルロック(固定手段)
47 メカニカルロック(固定手段)
2 メインフレーム
3 背フレーム
4 座フレーム
5 レッグレストフレーム
6 スライダ連結部(スライダー機構)
21 メインフレームとベースフレームとを回転自在に連結する軸
22 シリンダー(伸縮機構)
23 メインフレームと背フレームとを回転自在に連結する軸
24 メインフレームと座フレームとを回転自在に連結する軸
31 シャフト(背フレームの下端)
32 スライド受け
32a 長孔
41 背フレームとレッグレストフレームとを回転自在に連結するリンク
46 メカニカルロック(固定手段)
47 メカニカルロック(固定手段)
Claims (1)
- 少なくとも背フレーム、座フレーム、レッグレストフレーム並びにこれを支えるメインフレームを含み、ストレッチャー状態と車いす状態に形態変更可能なストレッチャー兼用車いすにおいて、前記背フレームと前記座フレームとが前記メインフレームにそれぞれ回転可能に支持されると共に、前記背フレームの前部と前記座フレームの後部との連結点をスライダー機構で構成し、形態変化時に前記座フレームと前記背フレームとの連結位置を変更させることを特徴とするストレッチャー兼用車いす。
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JP2005278455A JP2007082937A (ja) | 2005-09-26 | 2005-09-26 | ストレッチャー兼用車いす |
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