実施形態1
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明に係る調光用アダプタ装置は、浴室等の室内照明に用いられる照明器具に備え付けられた白熱電球用のソケット(電球用ソケット)に装着することによって、当該照明器具を調光照明に変更するための装置であって、電球と電球用のソケットとの間に介装されるアダプタの形態とされる。
図1は、本発明に係る調光用アダプタ装置を斜め前方から見た状態を示す斜視図であり、図2は、同調光用アダプタ装置を斜め後方から見た状態を示す斜視図である。また、図3(a)は、同調光用アダプタ装置の正面図を示し、図3(b)は、同調光用アダプタ装置の背面図を示している。図4(a)は、同調光用アダプタ装置の側面図を示し、図4(b)は、同調光用アダプタ装置の側面断面図を示している。さらに、図5及び図6は、同調光用アダプタ装置の分解斜視図を示しており、図7は、同調光用アダプタ装置の電気的な構成を示すブロック図である。なお、図8は本発明に係る調光用アダプタ装置が装着される照明器具、すなわち、調光機能を持たない通常の白熱電球を用いた照明器具の一例を示した説明図である。
以下の説明においては、この図8に示す照明器具に本発明に係る調光用アダプタ装置を装着する場合について説明する。なお、図8に示す照明器具の一般的な構成は周知であるので細部の説明は省略するが、同図において符号Wは照明器具が取り付けられた壁面を示しており、この壁面Wに白熱電球(具体的には、口金のサイズが「E26」の白熱電球)Lを装着するための電球用ソケットSを備えた台座Bが取り付けられるとともに、この台座Bに上記白熱電球Lを覆うグローブGが着脱可能に装着されているものとする。
本発明に係る調光用アダプタ装置(以下、「アダプタ装置」と称する)1は、該アダプタ装置1を上記電球用ソケットSに取り付けるための口金部2と、上記アダプタ装置1に所定の電球Lxを取り付けるためのソケット部3と、これらが取り付けられたケース本体4とを主要部として構成され、該ケース本体4内には上記口金部2とソケット部3とを電気的に接続する電装基板5が内蔵されている。なお、この電装基板5には、外部から調光用の制御情報を受信するための受信手段と、受信された制御情報に基づいてソケット部3に装着された電球Lxの調光制御を行う調光制御手段とが備えられているが、これらの詳細については後述する。
上記ケース本体4は、回転機構を介して上記口金部2を回転可能に保持するとともに、上記ソケット部3に所定の電球Lxを装着した際に当該電球Lxの光源(フィラメントの部分)が予め定められた所定の位置に配置されるように、上記ソケット部3を取り付けるソケット取付部41を備えている。
そこで、まずケース本体4の概略構成を説明した後、口金部2およびソケット部3の取付構造について説明する。
ケース本体4は、図1乃至図6に示すように、略円筒状の所定形状に形成された樹脂成型品で構成される。具体的には、このケース本体4は、その基端側が開口されて回転体嵌合部が形成されている。そして、この開口部(回転体嵌合部)の外側に上記ソケット部3の基端部3aを装着するためのソケット取付部41が内向きに所定の角度(傾き)をもって張り出し形成されるとともに(図4(b)参照)、このソケット取付部41に上記ソケット部3を装着した際に、該ソケット部3の胴体がケース本体4と接触しないように、上記ソケット部3の外周に沿って凹状溝42が形成されている(図5参照)。
上記ソケット取付部41は、該取付部41にソケット部3を取り付けた際に、該ソケット部3の基端部3aが口金部2の回転軸(口金部2を上記電球用ソケットSに螺合する際の回転中心であり、本実施形態では導体ピン24)の外側に位置するとともに、該ソケット部3に装着される電球Lxの光源(フィラメントの位置)が上記回転軸の略延長線上に位置するようにケース本体4に設けられている。
これは、本発明のアダプタ装置1は、既設の照明器具の電球用ソケットSに装着されることから、ソケット部3を上記口金部2の回転軸と同軸上に配置すると、該アダプタ装置1の厚み分だけ電球が突出することになるので、ソケット部3を傾けることによって、アダプタ装置1の厚みによる電球の突出を回避するためである。
そして、本実施形態では、上記ソケット部3及びケース本体4は、該ソケット部3に上記電球Lxを装着した際における当該電球Lxの光源(フィラメントの位置)が、アダプタ装置1を適用する以前に上記電球用ソケットSに装着されていた既設の電球(本実施形態では、電球用ソケットSに対応する口金サイズ(E26)の白熱電球)Lの光源(フィラメントの位置)と略同じ位置になるように(図10参照)、上記ソケット部3の受金径及びケース本体4の形状・寸法が設定されている。
なお、本実施形態では、アダプタ装置1に装着する電球Lxとして、一般の白熱電球(口金サイズがE26のもの)よりも小型の電球(たとえば、口金サイズがE17のミニクリプトン電球)を用いるので、上記ソケット部3の受金径やケース本体4の形状・寸法は、この電球Lxのサイズに合わせて設定される。
一方、このケース本体4の内側には、上記電装基板5を所定の位置に嵌合保持する構造が備えられている。具体的には、本実施形態では、上記電装基板5は、図6に示すように略D字状の基板で構成されているので、ケース本体4の内側はこのDカットされた電装基板5に対応する形状とされている。つまり、ケース本体4は、上記電装基板5を嵌合保持することによって、上記電装基板5をケース本体4と一体的に回転可能に収容する構造を備え、上記回転機構によってケース本体4と口金部2との位置が相対的に移動(回転)しても電装基板5とケース本体4との位置関係は変化しないように構成されている。
ここで、本実施形態では、ケース本体4が電装基板5を嵌合保持するにあたり、上記電装基板5のDカットされた部分(基板外周のカットされた直線部分)が上記ソケット取付部41側に位置するように構成される。
そして、ケース本体4の内側において、上記電装基板5のDカット部分によって空いた空間には、図9に示すように、後述する回転体21の表面と当接されてこれを支える回転部支え47と、該回転体21の表面に突出形成された回転規制突起(図示せず)と係合して上記回転体21の回転を規制する回転ストッパ48とが、上記回転体21に臨んで突出形成されている。
なお、図9において符号33,33で示すのは、上記ソケット部3に設けられた端子金具である。この端子金具33,33は、上記ソケット部3をソケット取付部41に装着する際に、ケース本体4に形成された端子挿通穴(図示せず)を通すことによって、その先端が図9に示す位置に配置される。すなわち、ケース本体4内の所定位置に電装基板5が嵌合保持された状態で上記ソケット部3をソケット取付部41に取り付けると、上記端子金具33,33が、電装基板5の所定部位(ソケット部3と電気的に接続される部位)に接触するかあるいは近接するようにされており、これらを接触させまたは半田付けすることにより、ソケット部3と電装基板5とが電気的に接続される。
また、このケース本体4の内側の中央部(口金部2を上記電球用ソケットSに螺合する際の回転軸(回転中心)と同心位置)には、ケース本体4の開口部に臨んで金属製のナット(ナット体)43が埋設されている(図4(b)参照)。このナット43は、後述するように、電球用ソケットSのホット側の電極と電気的に接続される導体ピン24の先端に形成されたネジ山と係合可能なネジ溝を有しており、該導体ピン24がこのナット43に螺合されることによって、上記導体ピン24がこのナット43を介して上記所定位置に嵌合保持された電装基板5の所定部位(口金部2と電気的に接続される部位)と接触導通するように構成されている。
更に、このケース本体4の基端側開口端内周面(回転体嵌合部の内周縁)には、上記口金部2を回転可能に保持するための回転機構の一部を構成する凹凸歯部(凹凸部)44が全周にわたって形成されている。この凹凸歯部44は、後述する回転体21の係合爪21cと係合し、ケース本体4と口金部2とが自由回転するのを防止するとともに、ケース本体4(または口金部2)の回転操作時に操作者に適度なクリック感を与えるためのものであって、本実施形態では、ケース本体4の開口端内周面に約40個の凹凸を設けることによって構成されている。なお、この凹凸の位置や個数は上記目的を達成するものであれば適宜変更可能である。すなわち、本実施形態では、開口端内周面の全周に凹凸歯部44を形成したが内周面の一部にのみ設けられていてもよく、また、その個数も適宜の増減変更可能である。
また、上記ケース本体4の外側面には、図4に示すように、ケース本体4内に貫通する貫通穴(開口部)45が形成されている。この貫通穴45は、ケース本体4内にこもった熱(すなわち、上記電装基板5に実装された電装部品から発せられる熱だけでなく上記ソケット部3やケース本体4の表面等から受ける電球の熱を含む)をケース本体4の外に排出するために設けられた熱抜き用の穴であって、ケース本体外周の適所に適当数設けられる。また、この貫通穴の一部は後述する信号受信部(受信手段)51が赤外線信号を受光するための信号取り込み口としても作用する。
本実施形態では、後述するように、電装基板5には、上記ソケット部3の基端部3aに近い位置に発熱量の多い電装部品が配置され、かつ、使用にあたっては該ソケット部3の基端部3a側が上方に位置するようにケース本体4の位置が調節されるため、この貫通穴45をケース本体4の上記ソケット部3の基端部3aに近い位置とその対向位置(図4(b)において上下の位置)とに形成しておくと、この貫通穴45を通じてケース本体4内の空気が対流するので、ケース本体4内の熱を効率的に排出することができる。
また、ケース本体4の正面側外周縁46は、図4に示すように、テーパ状に角落とし加工(いわゆるCカット)がなされている。これは、上記ソケット部3に電球Lxを装着した際に該電球Lxと対面するケース本体正面の外周縁を角落とししておくことで、電球Lxが点灯した時に、該電球Lxから放射される光や熱を受けるケース本体4の面積を少なくするためである(図10参照)。
次に、上記口金部2について説明する。この口金部2は、上記電球用ソケットSと係合可能な形状の口金を備えて構成される。すなわち、本実施形態では、上記電球用ソケットSとして、口金のサイズが「E26」の白熱電球Lに対応するソケットが採用されているので、この口金部2は「E26」の電球と同じサイズの口金を備えて構成される。
そして、本発明に係るアダプタ装置1では、この口金部2は、回転機構を介して上記ケース本体4に回転可能に保持されている。具体的には、この口金部2は、図6に示すように、回転体21と、口金本体(コールド側の金具)22と、絶縁軸体23と、導体ピン(ホット側の金具)24とを主要部として構成され、該導体ピン24を回転軸として上記ケース本体4に回転可能に取り付けられる。
上記回転体21は、口金部2(換言すれば、口金本体22)を上記導体ピン24とは独立して、ケース本体4に回転可能に保持させるための部材であって、略円盤状の回転体本体部21aの裏面中央に中空円筒状のボス部21bが突出形成された樹脂の一体成形品で構成されている。ボス部21bは、上記口金本体22を嵌合させるための突起であって、その頭頂面には上記絶縁軸体23の鞘管部23aを装着するための開口部が形成されている(図4(b)参照)。
上記回転体本体部21aの外周縁の所定位置には、上記ケース本体4の開口部内周縁に形成された凹凸歯部44の凹部と弾発係合する係合爪(爪部)21cが形成されている。この係合爪21cは、上記ケース本体4の凹凸歯部44とともに回転機構の一部を構成するもので、ケース本体4に保持された回転体21が自由回転するのを防止するとともに、回転操作をする際に操作者に適度なクリック感を与えるために設けられている。ただし、この係合爪21cと上記凹凸歯部44との係合の強さ(クリック感)は、後述する電球Lxの位置調節の際に、ケース本体4を反時計方向に回転させても電球用ソケットSへの口金部2の装着が緩まないように、あまり強くなり過ぎないように設定される。そのため、本実施形態では、上記係合爪21cは、プラスチック樹脂によって上記回転体本体部21と一体に成形された厚さ2,3ミリ程度のものが用いられる。
なお、この係合爪21cは、上記回転体本体部21aの外周縁の少なくとも一箇所に設けられていればよいが、図3(b)に示すように、回転体本体部21aの回転中心(導体ピン24)を挟んで対称位置に一対設けるなど、複数設けることも可能である。
また、この回転体本体部21aの表面の所定位置(具体的には、上記本体ケース4側に設けられた上記回転ストッパ48と同心位置)には、口金部2の回転を規制する回転規制突起(図示せず)が突出形成されており、上記回転体21の回転時にこの回転規制突起が上記回転ストッパ48と衝突することによって口金部2(または本体ケース4)の回転が、図3(b)に矢符で示した範囲(図中の符号X−Y間の範囲)に制限される。つまり、本実施形態では、この口金部2は、上記ケース本体4に保持された状態で左右に略360°(具体的には360°弱)の回転が可能に設定されている。
このように、回転ストッパ48によって口金部2の回転範囲に制限を設けたのは、後述するように、アダプタ装置1を電球用ソケットSに装着する際にケース本体4に加えられる力(回転方向の力)が口金部2に伝えられるようにしたためであり、また、その回転範囲が略360°に設定されているのは、後述するように、回転体21のボス部21b内に上記口金本体22と電装基板5とを接続する電装線6が配されていることから、口金部2(またはケース本体4)の回転によってこの電装線6に過度のストレス(電装線の半田付けを引き剥がす力)がかからないようにするためである。したがって、この回転可能範囲は上記電装線6の長さ等に応じて適宜設計変更可能である。
上記口金本体22は、上記電球用ソケットSのコールド側の電極と電気的に接続される部材であって、中空略円筒状の金属製(導体)の部材で構成される。そして、その胴体部22aの外周面には上記電球用ソケットSの受金に螺合するネジ山が形成されるとともに、その基端部は内周側に向かって内向きの張出部(フランジ部)22bが形成され、この張出部22bに上記電装線6の一端を半田付けするための半田装着代(図示せず)が設けられている。
なお、この口金本体22は、図6に示すように、その先端の開口部を上記回転体21のボス部21bに嵌合させ、さらにその外側に上記口金本体22の張出部22bの略全域を覆う略U字状の補強金具25を当接し、この状態で、これら補強金具25と張出部22bの双方を、共にビス26,26によって回転体21のボス部21bにビス止め固定することによって、回転体21に装着される。
上記絶縁軸体23は、全体が絶縁体で構成され、口金部2を貫通する導体ピン24と上記口金本体22とを電気的に絶縁するための部材であって、上記導体ピン24のピン軸部24bが挿通される筒状の鞘管部23aと、この鞘管部23aの基端側に上記口金本体22の基端部(補強金具25及びビス26)を被覆するように周方向(外側)に張り出し形成された鍔部23bとで構成されている。
この絶縁軸体23の鞘管部23aは、上述したように、上記回転体21のボス部21bの頭頂面に設けられた開口部に挿入可能な外径を有し、鞘管部23aの軸方向長さは、図4(b)に示すように、口金部2を組み付けた際に電装基板5の裏面に届く程度の長さに設定されている。ここで、鞘管部23aの軸方向長さが電装基板5の裏面に届くように設定されているのは、上記絶縁軸体23は導体ピン24の全周を覆う構造を有しているので、その長さを電装基板5の裏面に届くように設定することによって、電装基板5の裏面に半田付けされた電装線6が何らかの理由で外れた場合でも、電装線6の先端が導体ピン24に接触しないようにするためである。
上記導体ピン24は、上記電球用ソケットSのホット側の電極と電気的に接続される部材であって、ピン頭部24aが白熱電球Lの口金先端に形成された半田部分に相当するように、上記絶縁軸体23の鍔部23bの表面から突出する形状を有する一方、ピン軸部24bは、後述するケース本体4に取り付けられたナット43と螺合可能なように、所定の長さを有するとともにその先端にネジ山が形成されている。
しかして、このような部材から構成される口金部2は、図6に示すように、まず、ケース本体4の内部に上記電装基板5を嵌合し、その後、上記口金本体22及び補強金具25が装着された回転体21に、上記絶縁軸体23の鞘管部23aを挿通するとともに、この鞘管部23aに導体ピン24のピン軸部24bを挿通し、その状態で、上記ピン軸部24bの先端を上記ナット43に螺合することによってケース本体4に組み付けられる。つまり、口金部2は、導体ピン24とナット43(ケース本体4)とによって、電装基板5と回転体21と絶縁軸体23とを挟み込むようにして組付けられている。このように本実施形態では、口金部2の口金本体22(コールド側の金具)がケース本体4及び導体ピン(ホット側の金具)24とは独立して回転可能に構成されている。
その際、上記口金本体22の半田装着代と電装基板5の所定部位とに電装線6が半田付けされ、これによって両者が電気的に接続される。なお、この電装線6は、口金部2が上述した範囲で回転した場合でもその長さが不足しないように適当な長さを有し、絶縁軸体23の鞘管部23aに巻き付けるようにボス部21b内に収納されている。すなわち、電装線6は、上記口金部2をその回転が規制される位置まで最大に回転させたときでも、図4(b)に示すように、絶縁軸体23の鞘管部23aの外周を回り込んで、上記半田付け部分が引き剥がされないように鞘管部23aに巻装されている。
一方、ソケット部3は、上述したように、17Eの口金のミニクリプトン電球(電球Lx)を装着するためのソケットであって、樹脂製の略円筒形状のソケットケース31の内部に、電球を螺合するためのネジ溝を備えた受金32が備えられている。なお、この受金32には、上述した端子金具33,33が接続されており、この端子金具33,33がソケットケース31の基端部から外部に突出状に設けられている(図5参照)。
そして、このソケット部3は、その基端面を上記ケース本体4のソケット取付部41に当接し(その際、上記端子金具33,33はケース本体4の端子挿通穴(図示せず)に挿通し)、その状態で、ソケット取付部41の裏面側から取付ビス34によってソケット取付部41に装着固定される。
そして、本実施形態では、このようにして口金部2及びソケット部3が取り付けられたケース本体4の正面には、さらに、図5に示すように、反射板7及び断熱材8が装着されている。
具体的には、上記反射板7は、上記ソケット部3に電球Lxを装着した際に該電球Lxと対面する部位に該電球Lxから発する光や熱を反射するように配置されるものであって、本実施形態では、アルミやステンレス製の金属板を、上記ケース本体4の正面の形状に合わせて所定形状に曲折加工してなるものが用いられる。
また、上記断熱材8は、上記電球Lxから放射される熱等によって加熱昇温した反射板7の熱がケース本体4に伝わらないように、ケース本体4と反射板7との間に介装される断熱材層であって、上記反射板7と同様、断熱材を上記ケース本体4の正面の形状に合わせて所定形状に加工したものが用いられる。
そして、これらのケース本体4への取り付けは、ケース本体4の正面に断熱材8と反射板7とを重ね合わせ、その状態で正面側からビス9によりビス止め固定される。なお、その際、反射板7とソケット部3の胴体とが接しないようにされているのは、ケース本体4の場合と同様である。つまり、ケース本体4の成形にあたっては、断熱材8や反射板7の厚みを考慮して、これらがソケット部3の胴体と接触しないように設計される。
しかして、このように構成されたアダプタ装置1は、その使用にあたり、図10に示すように、電球Lxが略斜下向きになるように口金部2を上記電球用ソケットSに装着して使用する。
すなわち、使用にあたり、まず、照明器具のグローブGを取り外し、その状態で、ソケット部3に電球Lxが装着されたアダプタ装置1の口金部2を電球用ソケットSに装着する。この口金部2の装着にあたっては、ケース本体4を手に持って口金部2を上記電球用ソケットSの受金に時計方向にねじ込んで装着する。その際、口金部2はケース本体4に回転可能に保持されているが、口金部2は係合爪21cによってケース本体4の凹凸歯部44に弾発係合しているので、ケース本体4を持ってねじ込んだときには、口金部2はケース本体4と一体的に回転し、電球用ソケットSの受金に装着される。
そして、上記口金部2が電球用ソケットSの奥までねじ込まれると(換言すれば、導体ピン24のピン頭部24aが電球用ソケットSの奥にある端子と接触するまでねじ込まれると)、そこで口金部2の回転は止まるが、口金部2はケース本体4に回転可能に保持されているので、この時点ではケース本体4は回転操作可能である。
口金部2の回転が停止した状態でケース本体4を更に回転させると、係合爪21cが撥ね上げられて係合爪21cは隣接する凹部に弾発係合し、その際に「カチ」「カチ」といったクリック感が音とともに操作者に伝わる。そして、ケース本体4に設けられた回転ストッパ48と口金部2の回転規制突起が衝突するまでこの回転操作は可能であり、両者が衝突すると、その時点でケース本体4はそれ以上回転しなくなる。なお、このように、ケース本体4が回転しなくなるまでケース本体4の回転操作をすることによって、上記導体ピン24のピン頭部24aと電球用ソケットSの奥にある端子との電気的な接続を確実なものとすることができる。
なお、この状態で、更にケース本体4を回転操作すると、上記口金本体22は電球用ソケットSの受金に入り込もうとする一方、口金部2はそれ以上ねじ込めないので、その結果、口金部2の口金本体22には、該口金本体22を上記回転体21から引き剥がそうとする力が作用することとなる。しかしながら、本実施形態では、上述したように、口金本体22の基端部は、その略全面が補強金具25を介して回転体21のボス部21bにビス止め固定されているため、このような力が作用しても口金本体22が回転体21から浮き上がることなく、口金部2に不具合が生じるのが防止されている。
このようにして、上記口金部2を電球用ソケットSに装着した際に、電球Lxが図10に示すように斜め下向きとなっていればアダプタ装置1の取り付けはそれで完了するが、そうでない場合には、ケース本体4を反対(反時計方向)に回転操作し、電球Lxの向きが斜め下向きとなるようにその位置を調節する。その際、口金部2が電球用ソケットSにしっかりと装着されていれば、口金部2は回転せずにケース本体4のみが回転するため、口金部2の装着が緩むことなく電球Lxの向きを調節することができる。しかも、調節された位置において上記凹凸歯部44と係合爪21cとが係合することによって、ケース本体4と口金部2の相対的な位置が位置決めされ、両者の位置が勝手にずれることがない。
そして、電球Lxの位置調節が完了すると、最後に、照明器具にグローブGを装着し、アダプタ装置1の取り付けを完了する。
このように、電球Lxの向きが斜め下向きとなるようにアダプタ装置1を調節して使用するのは、電球点灯時に電球Lxのフィラメントで発生した熱を上記ソケット部3に沿って上方に伝搬させることによって、電球のガラス球部分に集中する熱を分散させ、これによりグローブGの特定部分(電球のガラス球上方部分)に熱が集中するのを防止するとともに、上記ソケット部3に伝搬した熱がケース本体4内の電装基板5に伝わるのを抑制するためである。
次に、アダプタ装置1の電気的構成について、図7に基づいて説明する。図7に示すように、アダプタ装置1は、口金部2とソケット部3とが電装基板5を介して電気的に接続されている。
この電装基板5は、外部から調光用の制御情報を受信して、当該制御情報に基づいてソケット部3に装着された電球Lxの調光制御を行うための電装部品を実装してなるもので、図示のように、信号受信部51と、電力制御部52と、温度検出部53と、制御部54と、電源部55とを主要部として備えている。
上記信号受信部(受信手段)51は、リモコン10から送信される制御情報を受信する受信装置であって、本実施形態では、この信号受信部51は赤外線受光装置で構成される。すなわち、本実施形態では、制御情報を送信するリモコン10は、図7に示すように、操作部11での操作に応じてリモコン制御部12が制御情報を生成し、この制御情報が信号送信部13で赤外線信号に変換されて発光送信される構成を採用していることから、上記信号受信部51は当該赤外線信号を受信可能な赤外線受光装置の形態とされる。したがって、この信号受信部51は、リモコン10の信号送信形態に応じて適宜変更可能である。
なお、この信号受信部51は、赤外線の受光部が上記電装基板5の表面に実装され、上述したケース本体4の外周に設けられた貫通孔45を通じて外部からの制御情報(赤外線信号)を受信するように構成されている。具体的には、上記ケース本体4が適正な位置に調節された際に、信号の受信状態が最もよくなる位置に配置されている。
上記電力制御部52は、上記制御部54から与えられる調光制御信号に基づいて、ソケット部3に装着された電球Lxの明るさを調節する(調光制御を行う)回路であって、具体的には、上記調光制御信号に基づいて口金部2から供給されソケット部3に与えられる電力の位相制御を行う位相制御回路で構成されている。なお、この位相制御回路の構成は周知であるので、細部の説明は省略する。
温度検出部53は、上記電装基板5がケース本体4内の所定位置に嵌合保持され、かつ電球Lxが斜め下向きとなるようにケース本体4が位置調節された際に、該電装基板5の上下(換言すれば、上記ソケット部3の基端部3aに近い位置と、遠い位置)に配された一対のサーミスタ(温度検出手段)Th1,Th2で構成される。
具体的には、上述したように、本実施形態では、上記電装基板5としてDカットされた基板が用いられ、かつこのカットされた部分(基板外周の直線部分)が上記ソケット部3の基端部3aに近い位置に配されるので、上記サーミスタTh1,Th2は、図11に示すように、電装基板5上の上下2箇所に配設される。
なお、これに関連して、本実施形態では、上記電力制御部52や電源部55などを構成する電装部品のうち、トライアックや抵抗器など発熱量の多い電装部品は、電装基板5の上方、つまり、該電装基板5がケース本体4内に収容保持された際に上記ソケット部3の基端部3aに近い位置に配設されるように、電装基板5上に実装されている。また、これに伴って、制御部54のマイクロコンピュータなど熱に弱い電装部品や赤外線の受光部などは電装基板5の下方に配置されている。
これは、発熱量の多い電装部品を上方に配置しておくことで、これらの電装部品から発生した熱によって熱に弱い部品が不具合を起こすのを防止するためである。したがって、本実施形態では、上記ケース本体4が正しく位置調節されている場合(電球Lxが斜め下向きとなるように位置調節されている場合)、電装基板5の上部の温度が高く、下部の温度が低くなる。
上記温度検出部53は、このような電装基板5における温度差を検出するためのものであり、この温度検出部53で検出された温度情報は、上記制御部54に入力される。
制御部54は、アダプタ装置1の制御中枢を構成するもので、所定の制御プログラムを記憶してなるマイクロコンピュータを備えて構成される。具体的には、この制御部54は、上記信号受信部51から与えられる制御情報に基づいて上記電力制御部52を制御する処理(調光制御処理)と、上記温度検出部53からの温度情報に基づいて電装基板5(換言すれば、電球Lx)が正しい位置にあるか否かを判断する処理(位置検出処理)とを実行する。なお、この制御部54と上記電力制御部52とが電球Lxの調光制御を行う調光制御手段を構成する。
そこで、まず制御部54における調光制御処理について説明する。この調光制御処理を実行するために、上記制御部54には、信号受信部51で受信された制御情報を解析するプログラム(信号解析プログラム)と、制御情報の解析結果に応じた調光制御信号を生成するプログラム(調光制御信号生成プログラム)とが記憶されている。
そして、たとえば、上記信号受信部51で受信した制御情報が「照明を暗くする指令」である場合には、上記制御部54は、この指令に対応する調光制御信号、つまり、電力制御部52に対してソケット部3に供給される電力を少なくさせることを命ずる指令を与え、電球Lxの明かりが暗くなるようにする。また、反対に、受信した制御情報が「照明を明るくする指令」である場合には、上記制御部54は、この指令に対応して、電力制御部52にソケット部3に供給する電力を多くすることを命ずる指令を与え、電球Lxの明かりが明るくなるようにする。
なお、この調光制御処理の具体的な内容は、上記リモコン10のリモコン制御部12の設定や、上記制御部54における信号解析プログラムや調光制御信号生成プログラムの内容を変更することによって適宜設計変更可能である。たとえば、上述した例では、リモコン制御部12で生成される制御情報の中に照明を暗くするか明るくするかの情報を盛り込んだ場合を示したが、たとえば、制御部54は、リモコン制御部12から制御情報を受信すると、これに応じて予め定めた所定量だけ電力を少なくして照明を暗くするように構成し、制御情報の受信が所定回数に達すると照明を元の状態に戻すように設定することなども可能である。要は、外部から信号受信部51に与えられる調光用の制御情報に基づいて、制御部54及び電力制御部52が電球Lxの調光制御を行うように構成されていればよい。
次に、制御部54における位置検出処理について説明する。本発明に係るアダプタ装置1は、上述したように、口金部2を電球用ソケットSに装着する際に、電球Lxが斜め下向きになるようにケース本体4の位置調整を行うものとされており、ケース本体4の位置がかかる適正な位置にないと、上述した放熱、排熱の効果が十分に機能し得ず、また、上述した赤外線信号の受信状態が悪くなる。そのため、本発明のアダプタ装置1では、ケース本体4(換言すれば、電装基板5)が適正な位置にあるか否かを上記温度検出部53からの温度情報に基づいて制御部54が判断するように構成されている。
具体的には、制御部54は、上記サーミスタTh1,Th2で得られたデータ(温度情報)を読み込んで、両者の温度差に基づいてケース本体4が適正な位置にあるか否かを判断する。ここで、電装基板5の上方に取り付けられたサーミスタTh1での検出値(検出温度)をT1とし、電装基板5の下方に取り付けられたサーミスタTh2の検出値(検出温度)をT2とする。
上記ケース本体4が適正な位置で電球Lxが点灯されると、本実施形態では発熱量の多い電装部品が電装基板5の上方に配置されているので、サーミスタTh1,Th2の検出値は、図12(a)に示すように、時間の経過に伴って上昇し、かつ両者の温度差(T1−T2)が大きくなる。
これに対し、たとえば、ケース本体4が適正位置から90°近くずれているような場合には、図12(b)に示すように、時間の経過に伴ってサーミスタTh1,Th2の検出値T1,T2は上昇するが、両者の温度差(T1−T2)はケース本体4が適正位置にある場合より小さくなる。また、ケース本体4の位置が180°近くずれると、さらに温度差が0に近づき、場合によっては温度差がマイナスになる可能性がある。
本実施形態では、このようなケース本体4の位置によるサーミスタTh1,Th2の検出値T1,T2の温度差の現れかたに着目してケース本体4の位置が適正か否かを制御部54が判断するようにしたもので、制御部54は、電球Lxが点灯すると、上記制御部54はサーミスタTh1,Th2の検出値T1,T2の読み込みを開始し、両者の温度T1,T2が所定の温度Taになると、「T1>T2で、かつ温度差(T1−T2)が所定値Tb以上であるか」を判断し、その結果が肯定的であれば「ケース本体4は適正位置にある」と判定し、また、結果が否定的であれば「ケース本体4は適正位置にない」と判定するように構成されている。
なお、この判断の結果、「ケース本体4は適正位置にない」と判定した場合、上記制御部54は、その旨をユーザに伝えるための所定の警告処理を実行するように構成される。この警告処理としては、たとえば、電球Lxを所定周期(たとえば、500ms)で点滅させたり、あるいは所定のレベル(明るさ)まで強制的に減光させたりするなど、上記電力制御部52の制御を通じて行われる。
このように、本実施形態のアダプタ装置1では、ケース本体4が適正な位置にない場合には、制御部54がこれを検知して警告処理を実行するので、ケース本体4の施工不良(位置調節の不備)を早期に発見でき、アダプタ装置1内の電装部品の異常昇温を未然に防ぐことができる。また、ケース本体4を適正な位置に保つことができることに伴って、上記受信手段を受信に適した位置に配置することができ、正常な受信を行うことができるようになる。
なお、上記電源部55は、上記口金部2に供給される交流電力から直流電圧を生成し、電装基板5の各部に直流電力を供給するための電源回路で構成されている。
実施形態2
次に、本発明の第2の実施形態について図13乃至図16に基づいて説明する。この第2の実施形態は、電球Lxの装着方向を改変したものであって、具体的には、図示のように、ソケット部3′がケース本体4′と一体に形成される点で上記実施形態1と構造上の相違が見られるが、上記回転機構を含む口金部2の構造およびその組み付け方法、換言すれば、口金部2がケース本体4に回転可能に保持される構造や、電装基板5の保持構造やその電気的構成など、その他の基本的な構成は実施形態1と共通するので、構成が共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
すなわち、本実施形態におけるケース本体4′は、図15及び図16に示すように、ケース本体4′の表面中央にソケット部3′が、該ケース本体4′と一体的に形成されている。具体的には、略円筒状のソケットケース31′の胴体部分の一部が上記ケース本体4′の表面に突出して設けられ、その他の多くの部分がケース本体4′内に突出状に設けられている。
このソケットケース31′内には、上述した実施形態と同様に、ホット側及びコールド側の受金32′が設けられる。具体的には、図14(a)及び図15(b)に示すように、ホット側の受金32aは、ソケットケース31′の内底面中央に表面側に向かって一片が立ち上がるように設けられた金属片で構成される。また、コールド側の受金32bは、内周面に電球Lxを装着するためのネジ溝が形成された略円筒状の金属部材で構成されている。
そして、これら各受金32a,32bのソケットケース31′への組み付けは、双方ともソケットケース31′の底面を貫通する金属製のビス(または、ピン)35,36によってビス止めされ(または、かしめられ)て、両受金32a,32bが接触しないようにソケットケース31′に取り付けられている。
なお、これら各受金32a,32bと上記電装基板5との電気的な接続は、上記ビス等35,36を各受金32a,32bへ取り付ける際に、各受金32a,32bと導通する連結金具37をソケットケース31′側に装着しておき、この連結金具37の一端を上記電装基板5に半田付け等することによって行われる(図15(b)参照)。
そして、本実施形態では、上記ソケットケース31′がケース本体4′の中央に設けられたことに伴い、上記導体ピン24を螺合するためのナット43は、ソケットケース31′の基端部に埋設される。
また、ケース本体4′以外では、このようにソケット部3′をケース本体4′の表面中央に設けたことに伴って、図16に示すように、上記反射板7′及び断熱材8′の具体的な形状も変更される。すなわち、上記反射板7′及び断熱材8′は、その中央にソケット部3′を挿通するための貫通孔が形成される。
なお、その他の構成、たとえば、ケース本体4′の外周に複数の貫通穴(開口部)45が設けられる点やケース本体4′の正面側外周縁46がテーパ状に角落とし加工(いわゆるCカット)される点は上述した実施形態と同様である。
しかして、このように構成されたアダプタ装置1′は、上記ソケット部3′がケース本体4′の表面中央に垂直に設けられていることから、該アダプタ装置1′を電球用ソケットSに装着すると、ソケット部3′に装着された電球Lxは、壁面Wと直交するように配置される。
なお、上述した実施形態1では、アダプタ装置1の使用時には電球Lxが斜め下向きになるようにケース本体4の位置調節が行われること(アダプタ装置1が適正位置にあること)を前提として、電装基板5上の電装部品や温度検出手段の位置が設定(つまり、アダプタ装置1の使用時に電装基板5の上方に発熱量の多い電装部品が配置されるとともに、上下二カ所に温度検出手段が配置されるように設定)されていたが、本実施形態では、電球Lxはケース本体4′の中央に壁面Wに直交するように取り付けられるため、アダプタ装置1′の外観(たとえば、電球Lxやソケット部3′の向き)を目視しただけでは、該アダプタ装置1′の適正位置を判断することは困難である。
そのため、本実施形態に示すアダプタ装置1では、外観を目視することによりケース本体4′の適正位置が判明するように、アダプタ装置1′の表面(たとえは、ケース本体4′の外周面)に適正位置を表示する表示手段(図示せず)が設けられる。
すなわち、本実施形態においても、電装基板5上の電装部品及び温度検出手段は、アダプタ装置1′を適正位置に装着した際に、発熱量の多い電装部品が該基板5の上方に位置し、かつ温度検出手段が基板5の上下二カ所に位置するように配設されるとともに、アダプタ装置1′が適正位置になければ、制御部54がこれを検知して所定の警告処理(たとえば、電球Lxを所定の周期で点滅させるなどの処理)を実行するように構成されている。
このように、本発明に係るアダプタ装置は、電球Lxの装着方向を改変することも可能である。すなわち、この場合、ソケット部3′がケース本体4′内に入っているためソケット部3′における放熱効果は期待できないものの、ソケット部3′への熱の伝導率は低くなっている。なお、その他の排熱効果(たとえば、ケース本体4′の貫通穴45による排熱や、発熱量の多い電装部品を上方に位置させることによる排熱の促進等)や、反射板7′や断熱材8′によるケース本体4内の温度上昇の抑制効果等は上記実施形態1と同様である。
なお、上述した実施形態は本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれらに限定されることなくその範囲内で種々の設計変更が可能である。
たとえば、上述した実施形態では、アダプタ装置に装着される電球Lxとしてミニクリプトン電球を用いた場合を示したが、電力制御による調光が可能な電球であれば、白熱電球や電球型蛍光灯のような他の電球・蛍光灯を用いることも可能である。
また、上述した実施形態では、電球Lxとして電球用ソケットSに装着されていた白熱電球Lよりも小型の電球を用いたが、電球と電球用ソケットとの間に調光用アダプタ装置1を介装した状態でグローブGの装着が可能であれば、ソケット部3の受金径を通常の電球サイズとして、通常の電球を用いることも可能である。また、上述した実施形態では、上記口金部2としてE26タイプと同様の構造を備えた口金を用いたが、このサイズについてもたとえばE17とするなど適宜変更可能である。
また、上述した実施形態では、上記口金部2には交流電力が供給される場合を示したが、直流電力が供給される場合にも本発明は適用可能である。すなわち、その場合、上記電力制御部52は直流電力を元に電球Lxの調光を行う調光回路で構成される。
また、上述した実施形態では、電装基板5に設けられるサーミスタTh1,Th2の検出値T1,T2は、ケース本体4,4′の位置が適正にあるか否かの判断にのみ用いられる場合を示したが、これらの検出値T1,T2に基づいて、制御部54がケース本体4,4′内の異常昇温を検出し、所定の警告処理を行うように構成することも可能である。
また、上記サーミスタTh1,Th2を2個以上配置し、これらに基づいてケース本体4,4′内の温度分布や温度差、さらには温度の上昇パターンなどを制御部54で監視し、定格電力を超える電球の装着や発熱量の大きな電球の装着などを監視するように構成することも可能である。
また、上述した実施形態では、口金部2を回転可能にケース本体4,4′に保持する回転機構に関して、凹凸歯部44をケース本体4,4′側に、また、これと係合する係合爪21cを回転体21側に設ける構成を示したが、凹凸歯部を回転体21に設け、係合爪をケース本体4に設けるように構成することも可能である。
なお、上述した実施形態では、導体ピン24のケース本体4,4′への取り付けが、ケース本体4,4′に埋設されたナット43に導体ピン24を螺合させることにより行われる場合を示したが、たとえば、上記電装基板5を上記ケース本体4,4′と一体回転するようにケース本体4,4′内に固定しておき、この電装基板5に上記ナット43を取り付けるように構成することも可能である。すなわち、ナット43には電装基板5に装着するためのピン(図示せず)が設けられ、このピンが電装基板5に半田付け等によって固定される。しかして、このようにナット43を電装基板5に設ける構成では、該ナット43と導体ピン24のピン頭部24aの間に回転体21が回転可能に保持されることとなる。
また、上述した実施形態2では、ソケット部3′をケース本体4′と一体に設けた場合を示したが、ソケット部3′はケース本体4′から独立した構成とすることもできる。すなわち、この場合、たとえば、ケース本体4′の中央にソケット部3′に対応する凹部を形成しておき、この凹部にソケット部3′を取り付けるように構成することができる。
なお、本発明の応用として、照明器具の台座B内に調光制御用の制御基板が内蔵されるような場合には、この台座Bに上述したような反射板や断熱材を配設したり、あるいは、台座Bの表面外周部を角落とし加工したりしておくことも可能である。