JP2007079439A - ホログラム記録再生装置および記録再生用光学装置 - Google Patents

ホログラム記録再生装置および記録再生用光学装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 無駄に情報の記録層が消費されることなく、有効に情報の記録層を利用してホログラムの記録密度を向上させる。
【解決手段】 ホログラムの記録再生に用いる対物レンズは、対物レンズの内周部から入射する信号光8を集光する第1レンズ部と対物レンズの外周部から入射する参照光9を集光する第2レンズ部とを有し、第1レンズ部は、信号光8を所定点に集光させるフーリエ変換レンズとして形成され、第2レンズ部は、信号光8が集光される所定点の付近の光軸方向に連続的または離散的な集光点を有するレンズとして形成し、さらに、位相マスク12を用いた。
【選択図】 図2

Description

本発明はホログラム記録再生装置およびそれに用いる記録再生用光学装置に関する。
ホログラフイを用いてデータを記録するホログラム記録装置および記録方法が提案されている。すなわち、記録すべき情報(記録データ)によって変調された信号光と参照光とを同一のレーザ光源から生成し、ホログラム記録再生媒体に照射する。それによって、ホログラム記録再生媒体上で信号光と参照光とが干渉してホログラム記録再生媒体中に回折格子(ホログラム)が形成され、回折格子(ホログラム)の形状として記録データが記録される。
また、このようにして記録された回折格子(ホログラム)から記録データを再生するホログラム再生装置および再生方法が提案されている。すなわち、記録済みの記録媒体に形成された回折格子(ホログラム)に参照光を照射すると回折光(再生光)が発生する。この再生光を受光素子で検出して記録データを再生できる。
このような記録再生において、信号光と参照光をどのように発生させるかについては、二つの記録再生方式が提案されている。信号光の光路と参照光の光路とを全く別個に配する二光束干渉記録・再生方式と、信号光と参照光とを同軸上に配し、光路を共有するコリニア記録再生方式とである。コリニア方式においては、空間光変調器(SLM)の外周部に参照光用のパターンを形成するとともに空間光変調器の内周部に信号光用のパターンを形成して記録媒体に記録をし、空間光変調器の外周部に参照光用のパターンのみ形成し、記録された記録媒体から再生光を得て記録データを再生している(例えば、特許文献1、非特許文献1を参照)。
記録再生装置(記録および再生装置)の要部となる記録再生用光学部150を図9に示す。図9に示す記録再生用光学部150を参照して、透過型のコリニア記録・再生方式について簡単に説明をする。
まず情報の記録に関しては、情報の記録再生用のレーザ光源101から出射された光ビームはコリメートレンズ102を介して、空間光変調器103に入射する。空間光変調器103により、光ビームの一部は記録情報を反映した光強度変調パターンを有する信号光108として、光ビームの他の一部は光強度変調されない、または特定の光強度変調をされた参照光109として空間的に分離されて、対物レンズ104に至る。ここで空間光変調器103はアレイ状の液晶パネルと偏光板の組み合わせ等が用いられる。同一の対物レンズ107に対して信号光108と参照光109とを通過させるのでコリニア方式と呼ばれる。対物レンズ104によって、信号光108と参照光109とは透過型の透過型のホログラム記録再生媒体307内の情報の記録層に干渉縞、すなわちホログラムを形成する。
次に情報の再生に関しては、レーザ光源101を出た光はコリメートレンズ102を通過して、空間光変調器103に至る。そして、この光ビームから生成される信号光108は透過率を0%に制御された空間光変調器103で遮断され、参照光109のみが、対物レンズ104を介して、記録されたホログラムを照明する。透過型の透過型のホログラム記録再生媒体307内のホログラムにより回折作用を受けた光ビームは、集光レンズ105を通過して、アレイ状の光検出器106上に再生像を形成し、再生像の光強度の空間分布を光検出器106で検出する。ここで光検出器106は、アレイ型光検出器とされ、例えば、CCDセンサまたはC−MOSセンサが用いられる。
コリニア方式においては、記録再生用光学部は、反射型とすることも可能である。図10に反射型のコリニア記録再生用光学部151の構成例を示す。図9におけると同様の構成を有し、同様の作用を奏する部分には、同一の符号を付して説明を省略する。反射型のコリニア記録再生方式においては、情報の記録層の背後に反射膜を有する反射型のホログラム記録再生媒体207を用いる。情報の記録に関しては、透過型とほぼ同様であるが、信号光108と参照光109とは、ビームスプリッタ110を通過して、対物レンズ104によってホログラム記録再生媒体207内の情報の記録層にホログラムを形成する。情報の再生に関しては、ホログラム記録再生媒体207内のホログラムにより回折および反射作用を受けた光ビームは、再度対物レンズ104を通過、ビームスプリッタ110で反射して、アレイ状の光検出器106上に再生像を形成し、再生像の光強度の空間分布を光検出器106で検出する。
図11に、上述したホログラム記録再生装置の空間光変調器103を通過した信号光108、参照光109を分割するための空間光変調器103に配されるパターンの一例を示す。一般的に、光学性能のよい内周部分に信号光108を発生させるための信号光領域118を配し、外周部分に参照光109を発生させるための参照光領域119を配して、信号光領域118と参照光領域119との間にギャップが設けられる。
また、ホログラム記録再生媒体に多くの情報を記録するために、ホログラム記録再生媒体の同一箇所(あるいは、互いに重なり合う領域)に複数のホログラムを形成するいわゆる多重記録が可能であり、種々の多重記録方式が提案されている(例えば、非特許文献1を参照)。
米国特許第6108110号公報 日経エレクトロニクス2005年1月17日号P106〜114
図1は、信号光108および参照光109の各々の焦点面近傍における光強度分布をホログラム記録再生媒体207の記録面断面(記録再生面に垂直な面)の範囲についてシミュレーションをした結果を示す。図1において色が濃い符号Aを付した部分は、参照光109の主要部分を示し、色が薄い符号Bを付した部分は、信号光108の主要部分を示すものである。ここで記録再生装置としては、図10に示す反射型のコリニア記録再生装置を用い、図11に示す空間変調パターンを用いた。このような背景技術に示した記録再生装置および空間変調パターンを用いる場合には、図1から明らかなように、参照光109と信号光108とは焦点面近傍の僅かな範囲(図1の中央の下部)でのみ干渉する。
すなわち、図1は、メディア内の焦点面近傍の僅かな領域にしかホログラムは形成されないことを示している。一方、メディアの厚みを厚くすれば、多重数が増加し、記録密度が向上するという期待に基づいて、一般にホログラムメディアの厚みは0.5mmから1mm程度のものが用いられている。しかしながら、図1のシミュレーション結果が明らかにするように、メディアの厚みを厚くすれば、多重数が増加し、記録密度が向上するという、ホログラム記録に期待されている特徴が生かせず、ホログラム記録再生媒体207内に配された情報の記録層の有効な利用が図られていないこととなる。すなわち、記録密度の向上にメディアの厚みは殆ど寄与せず、無駄に情報の記録層が消費されていることを図1は表している。
そこで、本発明は、メディア内での参照光と信号光の干渉領域を従来の方式よりも著しく拡大して、このような問題を解決し、無駄に情報の記録層が消費されることなく、有効に情報の記録層を利用して記録密度を向上させたホログラム記録再生装置、それに用いる光学装置を提供するものである。
かかる課題を解決するため、本発明に係るホログラム記録再生装置は、ホログラム記録再生媒体に情報を記録するとともに前記ホログラム記録再生媒体からの情報を再生する記録再生用光学部を備えるホログラム記録再生装置において、前記記録再生用光学部は、レーザ光を出射するレーザ光源と、前記レーザ光から光路を共通にする信号光および参照光を生成する空間光変調器と、前記空間光変調器の近傍または前記空間光変調器の共役面に設けられる少なくとも前記参照光を通過させる位相マスクと、前記信号光を所定点に集光させるフーリエ変換レンズとして内周部に形成される第1レンズ部と、前記信号光が集光される所定点の付近の前記ホログラム記録再生媒体内部の光軸方向に連続的または離散的な集光点を有するレンズとして外周部に形成される第2レンズ部とを有する対物レンズと、を具備することとした。
このような構成を有するホログラム記録装置は、記録再生用光学部を備え、情報をホログラム記録再生媒体にホログラムとして記録再生することができる。そして、記録再生用光学部は以下のように作用する。レーザ光源は、レーザ光を出射する。空間光変調器は、前記レーザ光から光路を共通にする信号光および参照光を生成する。空間光変調器の近傍または空間光変調器の共役面に設けられる少なくとも参照光を通過させる位相マスクは、記録再生媒体における参照光の集光点を拡散させる。対物レンズは、前記信号光および前記参照光を前記ホログラム記録再生媒体に集光するが、第1レンズ部は、前記信号光を所定点に集光させるフーリエ変換レンズとして内周部に形成され、第2レンズ部は、信号光が集光される所定点の付近のホログラム記録再生媒体内部の光軸方向に連続的または離散的な集光点を有するレンズとして外周部に形成される。つまり、位相マスクと第2レンズ部との相乗作用によって参照光の収束点をホログラム記録再生媒体内で3次元に拡散する。
かかる課題を解決するため、ホログラム記録再生媒体に情報を記録再生する記録再生用光学装置において、レーザ光を出射するレーザ光源と、前記レーザ光から光路を共通にする信号光および参照光を生成する空間光変調器と、前記空間光変調器の近傍または前記空間光変調器の共役面に設けられる少なくとも前記参照光を通過させる位相マスクと、前記信号光を所定点に集光させるフーリエ変換レンズとして内周部に形成される第1レンズ部と、前記信号光が集光される所定点の付近の前記ホログラム記録再生媒体内部の光軸方向に連続的または離散的な集光点を有するレンズとして外周部に形成される第2レンズ部とを有する対物レンズと、を具備することとした。
このような構成を有する光学装置は、レーザ光源からレーザ光を出射する。空間光変調器は、前記レーザ光から光路を共通にする信号光および参照光を生成する。空間光変調器の近傍または空間光変調器の共役面に設けられる少なくとも参照光を通過させる位相マスクは、記録再生媒体における参照光の集光点を拡散させる。対物レンズは、前記信号光および前記参照光を前記ホログラム記録再生媒体に集光するが、第1レンズ部は、前記信号光を所定点に集光させるフーリエ変換レンズとして内周部に形成され、第2レンズ部は、信号光が集光される所定点の付近のホログラム記録再生媒体内部の光軸方向に連続的または離散的な集光点を有するレンズとして外周部に形成される。つまり、位相マスクと第2レンズ部との相乗作用によって参照光の収束点をホログラム記録再生媒体内で3次元に拡散する。
本発明によれば、メディアの厚みが記録密度の向上に寄与し、無駄に情報の記録層が消費されることのないホログラム記録再生装置、それに用いる記録再生用光学装置を提供することができる。
以下に説明する記録再生装置は、記録および再生が可能な装置であり、記録の動作に寄与する構成部(記録部)と再生の動作に寄与する構成部(再生部)とを含むものである。記録部を有する装置はホログラム記録装置を構成し、再生部を有する装置は再生装置を構成するが、以下の説明においては、両者を合わせて説明する。
図2に示す記録再生用光学部50は、本実施形態の記録再生装置の要部となるものであり、背景技術の説明において図10に示した記録再生用光学部151との大きな相違は三つある。第1は、信号光8の通過する部分は通常のフーリエ変換レンズ部14aとし、参照光9の通過する部分をアキシコンレンズ(円錐形状レンズ)部14bとする対物レンズ14を採用する点である。第2は、空間光変調器(SLM)3の光学的な共役面にリレーレンズ系11を介して位相マスク12を配置することである。第3は、第2のリレーレンズ系における空間光変調器3および位相マスク12に対するフーリエ面、すなわち、ホログラム記録再生媒体の共役面にアパーチャ13を配置することである。
図2に示す記録再生用光学部50は、記録に寄与する構成部と、再生に寄与する構成部とを含むものである。記録に寄与する構成部は、ホログラム記録再生媒体に情報を記録する光学装置(ホログラム記録装置の記録用光学部)を構成し、再生に寄与する構成部は、ホログラム記録再生媒体から情報を再生する光学装置(ホログラム再生装置の再生用光学部)を構成するものであるが、以下の説明においては両者を合わせて説明する。
(ホログラム記録再生装置について)
本実施形態のホログラム記録再生装置は、記録再生用光学部50、サーボ用光学部51(図7を参照)、サーボ機構部52(図7を参照)、信号処理・制御部53(図7を参照)を主要構成部とする。
(記録再生用光学部について)
まず、本実施形態のホログラム記録再生装置の要部である記録再生用光学部50について説明する。記録再生用光学部50は、記録再生用のレーザ光源1、コリメートレンズ2、空間光変調器3、アレイ型光検出器6、ビームスプリッタ10、第1リレーレンズ系11、位相マスク12、アパーチャ13、対物レンズ14、第2リレーレンズ系15を有する。
レーザ光源1は、例えば波長405nm(ナノメータ)のレーザダイオード(LD)である。コリメートレンズ2は、レーザ光源1より出射される光ビームを平行光にするレンズである。空間光変調器3は、信号光8を空間的に(2次元的に)情報(記録データ)に基づいて変調するとともに、参照光9を空間的に(2次元的に)所定パターンに基づいて変調するための光学素子であり、例えば、透過型液晶素子を用いて構成されている。空間光変調器3には、図11に示したと同様に、円形の信号光領域118と信号光領域118を囲むように参照光のための参照光領域119が設けられている。そして、空間光変調器3によって信号光8と参照光9とに分離されるようになされている。なお、再生を行う場合には、円形の信号光領域118は必要とされない。また、空間光変調器3は、参照光9の照射領域を特定するのみとして、参照光9に空間的な所定パターンの変調を施さないこともできる。
第1リレーレンズ系11は、一対の、レンズ11aおよびレンズ11bを備えており、空間光変調器3の光学的な共役面を形成するためのものである。位相マスク12は、第1リレーレンズ系11を介して空間光変調器3の光学的な共役面に配置されている。位相マスク12は、例えば、ガラスまたは透明な樹脂等からなり、空間光変調器3に表示される最小単位となるピクセルを単位として、平面方向にランダムに配列し、平面と垂直方向に異なる2種類の位相深さを有する光学素子である。図3は、位相マスク12の光ビームに対して垂直な面(平面方向)の一部を示し、例えば、濃い色の部分が位相深さの大きい部分である。位相マスク12については、後により詳しく説明をする。
ビームスプリッタ10は、ホログラム記録再生媒体207に照射する往路の光ビームを透過し、ホログラム記録再生媒体207から反射する復路の光ビームをアレイ型光検出器6に導くための光学部品である。第2リレーレンズ系15は、一対のレンズ15aおよびレンズ15bを備えており、空間光変調器3および位相マスク12に対するフーリエ面、すなわち、ホログラム記録再生媒体の共役面を形成するためのものである。アパーチャ13は、上述したホログラム記録再生媒体の共役面に配置される円形の開口部を配した板部材である。
対物レンズ14は、図4にその構造を図示するように、信号光8の通過する部分は通常のフーリエ変換レンズと同様の機能を有するフーリエ変換レンズ部14aで構成し、周囲の参照光9の通過する部分をアキシコンレンズ(円錐形状レンズ)の外周部分と同様の機能を有するアキシコンレンズ部14bで構成している。対物レンズ14については、後により詳しく説明をする。
アレイ型光検出器6は、2次元の光量変化を検出する検出器であり、例えば、CCDセンサまたはC−MOSセンサが用いられる。なお、記録のみを行う場合には、アレイ型光検出器6は、必要とはされない。
次に、記録再生の動作において記録再生用光学部50の作用について簡単に説明をした後、特徴部である、対物レンズ14の作用、位相マスク12の作用、アパーチャ13の作用の説明をする。
記録時においては、レーザ光源1から出射された光ビームは、コリメートレンズ2によって平行光とされ、空間光変調器3に入射する。空間光変調器3により生成された信号光8および参照光9は、第1リレーレンズ系11通過して、位相マスク12に入射する。位相マスク12を通過した信号光8および参照光9は、ビームスプリッタ10を透過して、第2リレーレンズ系15のレンズ15aを通過し、ホログラム記録再生媒体の共役面に配されたアパーチャ13に入射して開口部を通過した信号光8および参照光9は、第2リレーレンズ系15のレンズ15bを通過し、信号光8は、対物レンズ14のフーリエ変換レンズ部14aを通過し、参照光9は、対物レンズ14のアキシコンレンズ部14bを通過して、信号光8と参照光9は、ホログラム記録再生媒体207中において干渉してホログラムを形成する。
ここで、図5を参照して、対物レンズ14の作用について説明をする。図5に対物レンズ14の外周部分を構成するアキシコンレンズ部14bを通過する空間光変調器3から出射する参照光9の光線を描いた。アキシコンレンズ部14bの焦点は、参照光の高さに比例して、焦点の位置がレンズに近づく、いわゆる連続焦点レンズと考えられる。そこで図5に示すように最外郭光線の焦点近傍F1から最内郭光線の焦点近傍F2までの範囲にホログラム記録再生媒体207を配置すると、対物レンズ14の中央部に配置されたフーリエ変換レンズ部14aで集光された信号光8と、焦点近傍F1から焦点近傍F2までの範囲に拡げられた参照光9とは干渉し、図1に示したように、全体がフーリエ変換レンズで形成された背景技術の対物レンズ104を用いる場合において生じる現象、すなわち、狭い範囲で集中的に干渉することを避けることができるようになる。
ここで、このような対物レンズ14を用いる場合においても、位相マスク12がない場合には、図5に示す媒体内の光束は、実際は干渉のために集光されて、ホログラム記録再生媒体207の記録面に垂直方向に集光されたままの状態、すなわち焦線FLが形成されるので、結果として信号光8と参照光9との干渉領域は、なお、十分に広くなったとは言い難いものである。
そこで、参照光領域119に、上述した位相マスク12を用いることにより、焦線FLとして集中していた参照光9の分布をホログラム記録再生媒体207の記録面に平行方向(図5では上下方向)に拡げることが可能になる。図6に参照光9に2種類の深さを有し、空間光変調器3と同じピクセルサイズの位相マスク12と、アキシコンレンズ部14bを有する対物レンズ14とを組み合わせた場合における、信号光8および参照光9の焦点面近傍における光強度分布を、ホログラム記録再生媒体207の記録面断面(記録再生面に垂直な面)の範囲についてシミュレーションした結果を示す。
すなわち、図6から明らかなように、信号光8に関しては、図1に示すと略同様の広がりを有しているが、参照光9が広範囲に広がり、信号光8と参照光9とが空間的に効率よく重なってホログラム記録再生媒体207の広範囲な部分にホログラムが記録されることが容易に理解できる。
また、アパーチャ13によって記録されるホログラムの大きさに制限を加えることにより、適度なホログラムの大きさに調整が可能となる。
次に情報の再生をする場合について説明する。レーザ光源1を出た光ビームはコリメートレンズ2を通過して、空間光変調器3に至る。そして、この光ビームから生成される信号光8は透過率を0%に制御された空間光変調器3で遮断され、参照光9のみが、対物レンズ14を介して、ホログラム記録再生媒体207に記録されたホログラムを照明する。ホログラム記録再生媒体207内のホログラムにより回折作用を受けた光ビーム(参照光9)は、ビームスプリッタ10で反射されてアレイ状のアレイ型光検出器6上に再生像を形成し、再生像の光強度の空間分布をアレイ型光検出器6で検出する。
(実施形態の変形について)
本実施の形態においては、対物レンズ14の第2レンズ部はアキシコン形状のレンズとしたが、他の形状であっても同様の作用効果を得ることができる。すなわち、対物レンズは、対物レンズの内周部から入射する信号光8を集光する第1レンズ部と対物レンズの外周部から入射する参照光9を集光する第2レンズ部とを有し、第1レンズ部は、信号光8を所定点に集光させるフーリエ変換レンズとして形成され、第2レンズ部は、信号光8が集光される所定点の付近に連続的または離散的な集光点を有するレンズとして形成されるものであれば良いものである。
このような第2レンズ部の具体例としては、アキシコン形状のレンズの代わりに非球面形状で同等な効果をもたらすレンズ形状であっても良い。また、第1レンズ部と一体化した非球面形状のレンズであっても良い。また、媒体面垂直方向の焦点が連続的ではなく複数個の離散的なものであっても良く、さらに、その焦点の隣接間隔が不規則なものであっても良いものである。例えば、焦点の間隔の不規則性に関しては、究極には周辺レンズは信号光の焦点よりレンズに近い側に1つの焦点を有する、いわゆる2重焦点レンズであっても良い。さらに、1枚レンズではなく屈折、反射型の多数の球面、または非球面で構成されたアキシコン形状のレンズと同等な効果を満たすレンズであっても良い。さらには、フーリエ変換レンズに、このフーリエ変換レンズと同じ最外周部の径を有する同心円状のレンズを貼り合わせて第2レンズ部を形成するものとしても良い。
また、上述した第1レンズ部および第2レンズ部は、無限回の回転対称の形状としたが、これは、記録再生装置の製造時において、対物レンズの取り付け方向に限定を課さないためであるので、複数の記録再生装置の相互において、ホログラム記録再生媒体の互換性を要求しない場合には、対物レンズは、必ずしも回転対称の形状である必要はなくても良い。また、対物レンズを多数複製するために、比較的単純な形状としたが、対物レンズの複製を要求しない場合には、規格化において数式等による特定が困難な形状のレンズであっても構わない。
本実施の形態においては、参照光9の垂直入射面に対しては空間光変調器3のピクセルサイズ相当の位相構造を有するランダムなパターンを形成し、参照光9の入射方向に対しては異なる2種類以上の位相深さを有する位相マスク12としたが、位相マスクにおけるパターンの最小単位を最小ピクセルと必ずしも一致させる必要はなく、さらに、位相変化は2種類に限らずそれ以上の種類を選択しても良い。すなわち、位相マスクにおけるパターンの最小単位の選択、ランダム性の選択も適宜行うことができ、さらに、状況に応じて、パターンの最小単位、ランダム配列、位相変化の数、を適宜選択しても良く、また、これらの各々の選択を適宜組み合わせても良いものである。
例えば、空間光変調器3に形成されるピクセルサイズと位相マスクのパターンの最小単位とを一致させる場合には、同一の位相パターンを有する一枚の位相マスクで参照光9および信号光8に対応が可能とできる。一方、参照光の9の空間光変調器3によって形成されるピクセルサイズと位相マスク12の構造の最小単位とが異なる場合には、空間光変調器3に形成されるピクセルサイズと位相マスク12の構造の最小単位とが等しい信号光8に対する位相マスクとの間で、領域を分割した2種類の位相構造を有する一枚の位相マスクの使用が可能となる。そして、特に、信号光8に対しても空間光変調器3のピクセルサイズに位相構造の最小単位がマッチしたランダム位相マスクを用いると、そのDC成分を抑圧する効果が生じると考えられる。
また、本実施形態おける位相マスク12の配置の位置は、第1リレーレンズ系11を介して空間光変調器3の光学的な共役面としたが、第1リレーレンズ系11を用いることなく、空間光変調器3の直近、例えば100μm(マイクロ・メータ)以内に位相マスク12を配しても同様な効果を奏することができる。
本実施形態およびその変形の記録再生装置は、背景技術に示す記録再生装置に対して以下の有利な効果を生じる。
まず、本実施形態の対物レンズ14または、上述したその変形の対物レンズを使用する場合には、記録の作用においては、ホログラム記録再生媒体207の厚み方向の複数点または厚み方向に連続して参照光9が集光することとなり、信号光8と参照光9との干渉領域が増加し、ホログラムが形成される領域がホログラム記録再生媒体207の厚み方向に拡大する。一方、再生の作用においては、ホログラム記録再生媒体207の厚み方向の複数点に参照光9が集光し、または厚み方向に連続して参照光9が集光することとなり、ホログラムに対する参照光9の干渉領域が増加し、再生光のレベルが向上する。
また、本実施形態の対物レンズ14または、上述したその変形の対物レンズと、本実施形態の位相マスク12または上述したその変形の位相マスクを併用する場合には、記録の作用においては、ホログラム記録再生媒体207の厚み方向の複数点に参照光9が集光し、または厚み方向に連続して参照光9が集光するとともに、ホログラム記録再生媒体207の面方向に広がって参照光9が集光することとなり、信号光8と参照光9との干渉領域がさらに増加し、ホログラムが形成される領域が記録媒体の厚み方向と面方向とに拡大する。一方、再生の作用においては、ホログラム記録再生媒体207の厚み方向の複数点に参照光9が集光し、または厚み方向に連続して参照光9が集光するとともに、ホログラム記録再生媒体207の面方向に広がって参照光9が集光することとなり、ホログラムに対する参照光9の干渉領域がさらに増加し、再生光のレベルがさらに向上する。つまり、位相マスクと第2レンズ部との相乗作用で、参照光をホログラム記録媒体中で3次元の広い領域に拡散させることができるようになる。
また、本実施形態の対物レンズ14または、上述したその変形の対物レンズと、本実施形態の位相マスク12または上述したその変形の位相マスクに加え、さらに本実施形態のアパーチャ13を併用する場合には、記録および再生のいずれの作用においても、本実施形態の対物レンズ14または、上述したその変形の対物レンズと、本実施形態の位相マスク12または上述したその変形の位相マスクの奏する上述の効果が生じるとともに、ホログラム記録再生媒体207の中における、参照光9の大きさの調整により、適度な大きさにホログラムサイズを調整可能とし、無駄にホログラム記録再生媒体207を消費することがない。
上述した、対物レンズ14、位相マスク12およびアパーチャ13の効果は、特に、同一のホログラム記録領域にオーバーラップして、複数の情報に対応した複数のホログラムを記録する多重記録において、より顕著な効果を生じるものである。その理由は、従来のように、狭い領域で多重記録が行われることなく、ホログラム記録領域を広く使って多重記録を行うために、多重記録の数を増加させても十分な、S/N(信号対雑音比)が得られるからである。
(ホログラム記録再生媒体、サーボ用光学部、サーボ機構部、信号処理・制御部について)
図7に沿ってホログラム記録再生媒体207、サーボ用光学部51、サーボ機構部52および信号処理・制御部53について簡単に説明する。
まず、ホログラム記録再生媒体207について簡単に説明する。
このような記録再生用光学部50を用いることによって、ホログラム記録とホログラム再生とが行われる媒体であるホログラム記録再生媒体207は、円盤状(ディスク状)であり、保護層207a、記録層207b、グルーブ207cおよび反射層207dを有し、信号光8と参照光9による干渉縞をホログラムとして記録する記録媒体である。記録層207bとグルーブ207cとの境界には、ホログラム記録再生光源を反射し、サーボ用光源を透過するダイクロイック膜が施される。そして、保護層207aは、記録層207bを外界から保護するための層であり、記録層207bは、この干渉縞を屈折率の変化として記録するものであり、光の強度に応じて屈折率が変化する材料であれば、無機材料として、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、有機材料として、例えば、光重合型フォトポリマを用いることができる。このように、記録層207bの屈折率が露光量に応じて変化することで、参照光9と信号光8との干渉によって生じる干渉縞を屈折率の変化としてホログラム記録再生媒体207に記録できるようになされている。
次にサーボ用光学部51について簡単に説明する。
サーボ用光学部51は対物レンズ14を記録再生用光学部50と共用する。このために波長選択素子であるダイクロイックミラー25が設けられている。
サーボ用光源26は、トラッキングサーボ、フォーカスサーボ等のサーボ制御やアドレス信号の読み取りを行うための光源であり、レーザ光源1とは波長の異なるレーザ光を出射する。サーボ用光源26は、レーザダイオードであり、その発振波長としては、ホログラム記録再生媒体207の記録層207bに対して感度が小さい、例えば650nmを使用して、記録再生の動作に影響を与えないようにするとともに、サーボ信号の分離が容易となるようになされている。
コリメートレンズ27は、サーボ用光源26から照射されたレーザ光を平行光に変換する光学素子である。グレーティング28は、コリメートレンズ27から出射されたレーザ光をサーボ制御およびアドレス信号読み取りのために3つのビームに分割するための光学素子である。
ビームスプリッタ29は、グレーティング28から出射されたレーザ光を透過し、ホログラム記録再生媒体207から反射されて戻ってきた戻り光を反射するための光学素子である。また、ミラー30は、ビームスプリッタ29からの戻り光を受光素子33に向けて反射する光学素子である。
集光用レンズ31は、ミラー30からの戻り光を受光素子33に集光するための光学素子である。シリンドリカルレンズ32は、フォーカスサーボ制御のために集光用レンズ31から集光されたレーザ光のビーム形状を円形から楕円形に変換するための光学素子である。また、受光素子33は、戻り光を受光し、トラッキングサーボ制御のためのトラッキングエラー信号とフォーカスサーボ制御のためのフォーカスエラー信号、更にアドレス信号を出力するための素子、例えば、フォトダイオードである。
サーボ機構部52について説明をする。
サーボ機構部52は、フォーカスアクチュエータ40と、トラッキングアクチュエータ41とを備える。フォーカスアクチュエータ40は、対物レンズ14をホログラム記録再生媒体207の表面に対して垂直方向に駆動して、対物レンズ14で集光される光スポットの位置を制御するフォーカスサーボの機構部である。トラッキングアクチュエータ41は、対物レンズ14をホログラム記録再生媒体207の半径方向に対して駆動させるトラッキングサーボの機構部である。フォーカスアクチュエータ40およびトラッキングアクチュエータ41は、信号処理・制御部53からの制御に基づきフォーカスサーボおよびトラッキングサーボを行う。さらに、スピンドルモータ42を備えており、ホログラム記録再生媒体207を回転させる。
信号処理・制御部53について説明をする。
信号処理・制御部53は、CPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)、DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)等で構成される演算部を主要部としており、この電気信号を受け取り演算することによって、フォーカスアクチュエータ40を制御し、ラッキングアクチュエータ41およびスピンドルモータ42を制御する。
記録再生用光学部50の説明において、ホログラム記録再生媒体207上の記録・再生の領域を特定して記録・再生の動作を行うことを上述したが、この記録・再生の領域の特定は上述した、サーボ用光学部51、サーボ機構部52および信号処理・制御部53の作用によって行われる。以下簡単に、記録再生の領域を特定するための、スピンドルサーボ、フォーカスサーボ、トラッキングサーボの動作並びに信号処理の動作について簡単に説明する。
まず、サーボ用光源26から出射される光ビームは、コリメートレンズ27、グレーティング28、ビームスプリッタ29、ダイクロイックミラー25、を通り、対物レンズ14を通過し、ホログラム記録再生媒体207のグルーブ207cが形成された反射層207dで反射して、再び、対物レンズ14、ダイクロイックミラー25、ビームスプリッタ29を経て、ミラー30、集光用レンズ31、シリンドリカルレンズ32、受光素子33に至る。このときに、サーボ用光源26から出射される光ビームは、ダイクロイックミラー25の中心部および対物レンズ14のフーリエ変換レンズ部14aを通過し、アキシコンレンズ部14bの部分を通過することがないようにサーボ用の光ビームの径は制限されている。
そして、受光素子33は、分割された光デテクタであり、各々の光デテクタで受光される光量に応じた電気信号を発生する。信号処理・制御部53は、CPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)、DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)等で構成される演算部を主要部としており、この電気信号を受け取り演算することによって、アスティグマ法によってフォーカスサーボ制御のためのフォーカスエラー信号を生成するとともに、プッシュプル法によってトラッキングサーボ制御のためのトラッキングエラー信号を発生する。そして、このフォーカスエラー信号に基づきフォーカスアクチュエータ40を制御し、このトラッキングエラー信号およびグルーブ207cから解読されたアドレスに基づきトラッキングアクチュエータ41およびホログラム記録再生媒体207を回転させるためのスピンドルモータ42を制御して、ホログラム記録再生媒体207の所定の領域に所望の記録データをホログラムとして書き込み、ホログラム記録再生媒体207の所定の領域のホログラムから再生信号を得ることができる。
信号処理・制御部53は、記録時、再生時のいずれにおいても、記録再生用光学部50を制御する。すなわち書き込み時には、情報(記録データ)に応じて信号処理・制御部53からの信号によって空間光変調器3に情報(記録データ)に基づいた2次元的のパターンを信号光領域118および参照光領域119に表示する。一方、再生時には、空間光変調器3に参照光領域119の2次元的なパターンを書き込み、アレイ型光検出器6からの出力を信号処理・制御部53において処理する。
(別の実施形態)
図8を参照して、別の実施形態の記録再生装置の要部である別の記録再生用光学部60について説明する。別の実施形態の記録再生装置のサーボ用光学部、サーボ機構部、信号処理・制御部は、上述した実施形態におけるとほぼ同様であるので、説明を省略し、別の記録再生用光学部60において、記録再生用光学部50と同様の構成を有し、作用を奏する部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
記録再生用光学部60は、透過型のホログラム記録再生媒体307に対応を可能とする記録再生用の光学部であり、記録再生用光学部50とは、以下の点で異なる構成を有する。まず、ビームスプリッタ10は設けられていない。また、アレイ型光検出器6は、透過型の記録再生媒体107の反対面に配置されている。この理由は、記録再生用光学部50においては、再生時において参照光9を反射型のホログラム記録再生媒体207に照射して得られる再生光の光路が参照光9と同一の光路となるが、透過型のホログラム記録再生媒体307を用いる場合には、再生光62は、ホログラム記録再生媒体307の反対面に生じるためであり、参照光9と再生光とをビームスプリッタ10で分離する必要がないからである。そして、記録再生用光学部60においては、再生光62は、再生用対物レンズ61を介してホログラム像をアレイ型光検出器6で検出して記録された情報を再生する。
記録再生用光学部60を用いる記録再生装置の奏する効果は、記録再生用光学部60を用いる記録再生装置の奏する効果と同様であるが、透過型のホログラム記録再生媒体307への記録再生が可能となる。つまり、位相マスクと第2レンズ部との相乗作用で、参照光の焦点をホログラム記録媒体中で3次元の広い領域に拡散させることができるようになる。さらにアパーチャ13を併用して参照光9の適度な大きさにホログラムサイズを調整可能となる。このようにして、透過型のホログラム記録再生媒体307を無駄に消費することがなく、高品質の記録再生が可能となる。
背景技術を用いた場合におけるホログラム記録再生媒体の中における信号光および参照光の強度分布のシミュレーション結果である。 実施形態の記録再生用光学部の構成図である。 位相マスクのパターン例を示す図である。 実施形態の対物レンズの斜視図である。 対物レンズの第2レンズ部の作用を説明する図である。 実施形態の記録方法を用いた場合におけるホログラム記録再生媒体の中における信号光および参照光の強度分布のシミュレーション結果である。 実施形態の記録再生装置の構成図である。 別の実施形態の記録再生用光学部の構成図である。 背景技術の記録再生装置の構成図である。 別の背景技術の記録再生装置の構成図である。 空間光変調器のパターン例を示す図である。
符号の説明
1 レーザ光源、2 コリメートレンズ、3 空間光変調器、6 アレイ型光検出器、8 信号光、9 参照光、10 ビームスプリッタ、11 第1リレーレンズ系、12 位相マスク、13 アパーチャ、14b アキシコンレンズ部、14a フーリエ変換レンズ部、14 対物レンズ、15 第2リレーレンズ系、50、60 記録再生用光学部、51 サーボ用光学部、52 サーボ機構部、53 信号処理・制御部、107、207 ホログラム記録再生媒体、62 再生光

Claims (7)

  1. ホログラム記録再生媒体に情報を記録するとともに前記ホログラム記録再生媒体からの情報を再生する記録再生用光学部を備えるホログラム記録再生装置において、
    前記記録再生用光学部は、
    レーザ光を出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光から光路を共通にする信号光および参照光を生成する空間光変調器と、
    前記空間光変調器の近傍または前記空間光変調器の共役面に設けられる少なくとも前記参照光を通過させる位相マスクと、
    前記信号光を所定点に集光させるフーリエ変換レンズとして内周部に形成される第1レンズ部と、前記信号光が集光される所定点の付近の前記ホログラム記録再生媒体内部の光軸方向に連続的または離散的な集光点を有するレンズとして外周部に形成される第2レンズ部とを有する対物レンズと、
    を具備することを特徴とするホログラム記録再生装置。
  2. 前記第2レンズ部は、円錐形状レンズ(アキシコンレンズ)の外周部として形成されることを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録再生装置。
  3. 前記第1レンズ部および第2レンズ部は、非球面形状を有する一体レンズとして形成されることを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録再生装置。
  4. 前記位相マスクは、前記参照光の垂直入射面に対しては前記空間光変調器のピクセルサイズ相当の位相構造を有するランダムなパターンを形成し、前記参照光の入射方向に対しては異なる二種類以上の位相深さを有することを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録再生装置。
  5. 前記位相マスクは、前記参照光および前記信号光を通過させ、前記参照光の通過部分と前記信号光の通過部分とが均一の構造とされることを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録再生装置。
  6. さらに、前記信号光および前記参照光の前記共通光路中にリレーレンズを配し、前記リレーレンズによって形成されるホログラム記録再生媒体の共役面に、前記ホログラム記録再生媒体に記録されるホログラムの範囲を制限するためのアパーチャを配することを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録再生装置。
  7. ホログラム記録再生媒体に情報を記録再生する記録再生用光学装置において、
    レーザ光を出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光から光路を共通にする信号光および参照光を生成する空間光変調器と、
    前記空間光変調器の近傍または前記空間光変調器の共役面に設けられる少なくとも前記参照光を通過させる位相マスクと、
    前記信号光を所定点に集光させるフーリエ変換レンズとして内周部に形成される第1レンズ部と、前記信号光が集光される所定点の付近の前記ホログラム記録再生媒体内部の光軸方向に連続的または離散的な集光点を有するレンズとして外周部に形成される第2レンズ部とを有する対物レンズと、
    を具備することを特徴とする記録再生用光学装置。
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