JP2007078150A - 高角固定式等速自在継手 - Google Patents

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健太 山崎
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Abstract

【課題】 回転ガタを防止でき、しかも、組み立て性の向上を図ることができると共に、製造コストの低減が可能であって、常時高角使用に最適となる高角固定式等速自在継手を提供する。
【解決手段】 一対の等速自在継手1A、1Bを備えた高角固定式等速自在継手である。各等速自在継手1A、1Bが、球状内面3に複数のトラック溝4を形成した外輪5と、球状外面6に複数のトラック溝7を形成した内輪8と、両トラック溝4、7が協働して形成されるボールトラックに配置したボール9と、ボール9を保持する保持器10とを備える。各等速自在継手1A、1Bにアキシャル隙間詰め機構60を形成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高角固定式等速自在継手に関し、詳しくは、高角使用が可能で自動車のステアリングシステムに適用が可能な高角固定式等速自在継手に関する。
等速自在継手は、入出力軸間の角度変位のみを許容する固定型と、角度変位および軸方向変位を許容する摺動型に大別され、それぞれ用途・使用条件等に応じて機種選定される。
固定型等速自在継手としては、ツェッパ型(以下、「BJ」と称する)やアンダーカットフリー型(以下、「UJ」と称する)が広く知られている。
BJおよびUJの何れも、内周に複数の曲線状のトラック溝を有する外輪と、外周に複数の曲線状のトラック溝を有する内輪と、外輪および内輪のトラック溝間に組み込まれたボールと、ボールを保持する保持器とで構成される。外輪のトラックセンタは外輪内周の球面中心に対して、また、内輪のトラックセンタは内輪外周の球面中心に対して、それぞれ軸方向に等距離だけ反対側にオフセットされており、これにより外輪のトラック溝と内輪のトラック溝とで構成されるボールトラックは外輪の奥部側または開口側に向けて拡開する楔形となっている。BJは各トラック溝の全域が外輪トラックセンタおよび内輪トラックセンタを中心とする曲線状になっているが、UJでは各トラック溝の一方の端部が軸方向のストレート状になっている。
これらの固定型等速自在継手には、機能上および加工上の要請から外輪トラックと内輪トラックとの間に隙間が存在する。このトラック間の隙間は、継手の中立状態で内輪又は外輪の何れか一方を固定して、固定されていない他方の部材をラジアル方向またはアキシャル方向に移動させたときの移動量をいい、移動させる方向によって、それぞれラジアル隙間またはアキシャル隙間と呼ばれる。
このトラック間の隙間の大小は、内輪と外輪の間の円周方向のガタツキ(回転バックラッシュ)に大きく影響を与える(トラック間のすきまが大きいほど回転バックラッシュも大きくなる)。上述のように固定型等速自在継手では、トラック間の隙間が不可欠であり、そのため一定以上の回転バックラッシュの発生は避けられない。
ところで、2個の等速自在継手の外輪同士を連結してなるユニット体を構成し、このユニット体を、常時高角使用となる自動車のステアリング装置(ステアリングシステム)等に用いようとするものがある(特許文献1)。
前記特許文献1に記載のものは、図で示されるように一方の等速自在継手の外輪軸と、他方の等速自在継手の外輪軸とを連結するか、又は一体に成形する形態となっている。
ドイツ特許DE4306121A1
前記特許文献1に記載のものでは、各等速自在継手において、トラック間の隙間が形成されたままであり、回転バックラッシュの発生はさけられない。このため、回転バックラッシュを嫌うステアリング装置に適さない。
また、外輪を連結する場合は、一方の等速自在継手の外輪に、先端部をスプラインとした軸部を設け、他方の等速自在継手の外輪に設けた筒状部にスプラインを設けて、互いにスプライン嵌合すると共に、嵌合部にガタが生じない様に締結していた。そのため、加工部位および部品点数が多く、組み立て作業性に劣ると共に、コスト高となる。また、一体に成形する場合は、外輪形状が軸方向に長くなる為、加工性に劣ると共に、コスト高となる。
本発明は、かかる実情に鑑み創案されたものであって、その目的は、回転ガタを防止でき、しかも、組み立て性の向上を図ることができると共に、製造コストの低減が可能であって、常時高角使用に最適となる高角固定式等速自在継手を提供することにある。
本発明の高角固定式等速自在継手は、上記目的を達成するため、一対の等速自在継手を備えると共に、各等速自在継手が、球状内面に複数のトラック溝を形成した外輪と、球状外面に複数のトラック溝を形成した内輪と、外輪のトラック溝と内輪のトラック溝とが協働して形成される複数のボールトラックの各々に配置したボールと、外輪と内輪との間に配置してボールを保持する保持器とを備えた高角固定式等速自在継手であって、一方の等速自在継手の外輪には軸部が突設され、この軸部の端部を他方の等速自在継手の内輪を嵌合させて前記一対の等速自在継手を連結すると共に、各等速自在継手にボールとボールトラック間のアキシャル隙間詰め機構を形成したものである。
一方の等速自在継手の軸部の端部を他方の等速自在継手の内輪に嵌合させて一対の等速自在継手を連結するので、高角(大角度)対応が可能となる。しかも、各等速自在継手にボールとボールトラック間のアキシャル隙間詰め機構を構成しているので、ボールを介したトラック間の隙間(アキシャル隙間)を詰めることができる。また、ボルト部材等を使用することなく、一方の等速自在継手の軸部を介して一対の等速自在継手を連結できる。
ボールとボールトラック間のアキシャル隙間詰め機構は、弾性的な押圧力を軸方向に作用させる押圧部と、この押圧部からの押圧力を受ける受け部とを備え、一方の等速自在継手においては、押圧部および受け部のうち、いずれか一方を内輪に嵌合するシャフトの端部に設け、他方を保持器に設け、他方の等速自在継手においては、押圧部および受け部のうち、いずれか一方を内輪に嵌合する前記軸部の端部に設け、他方を保持器に設けたものである。
姿勢安定用の軸受装置を、外輪に設けたり、一方の等速自在継手の軸部(ステム部)に設けたりすることができる。これにより、軸部に対して外輪等が安定した姿勢をとることができて、安定した作動角をとることができる。
一対の等速自在継手のトラック位置位相とトラック間ピッチ位相とをそれぞれ一致させたり、これらのずれを±20°の範囲としたりすることができる。これにより、継手のトルク−捩れ角線図におけるヒステリシスの最大値を小さくできる。
前記のように構成された高角固定式等速自在継手をステアリングシステムに使用することができる。
本発明は、高角(大角度)対応が可能となると共に、ボールを介したトラック間の隙間を詰めることができる。これによって、いわゆる回転方向ガタの無い大角度対応の高角固定式等速自在継手を提供することができる。すなわち、トラック間の隙間に起因する回転バックラッシュの発生を防止でき、しかも、作動角の高角化が可能となって、自動車のステアリング装置(ステアリングシステム)への採用が最適になる。
また、ボルト部材等を使用することなく、一方の等速自在継手の軸部を介して一対の等速自在継手を連結できるので、組み立て作業の簡素化を図ることができ、しかも、部品点数も比較的少なく、部品管理も行い易くなって、コスト低減を達成できる。
姿勢安定用の軸受装置を、一方の等速自在継手の外輪等に設けることによって、安定した作動角をとることができる。これにより、回転力の伝達を滑らかに行うことができ、高精度の回転力伝達機構となる。
また、一対の等速自在継手のトラック位置位相とトラック間ピッチ位相とをそれぞれ一致させたり、これらのずれを±20°の範囲としたりすることによって、継手のトルク−捩れ角線図におけるヒステリシスの最大値を小さくでき、ステアリングシステムにこの高角固定式等速自在継手を使用した自動車の操安性の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図1から図5に基づいて説明する。
図1は本発明の高角固定式等速自在継手の第1の実施形態を示す全体図である。この高角固定式等速自在継手は、一対の等速自在継手1A、1Bを備え、一方の等速自在継手1Aから突出される軸部12Aを介して等速自在継手1A、1Bが連結される。
各等速自在継手1A、1Bは、それぞれ、球状内面3に複数のトラック溝4を形成した外輪5と、球状外面6に複数のトラック溝7を形成した内輪8と、外輪5のトラック溝4と内輪8のトラック溝7とが協働して形成される複数のボールトラックの各々に配置したボール9と、ボール9を保持する複数のポケット11を形成した保持器10とを備える。
すなわち、トラック溝4、7は軸方向に伸びる直線状とされ、周方向に沿って等ピッチで配置されている(図4参照)。保持器10は外輪5の球状内面3と内輪8の球状外面6との間に摺動自在に介在し、ボール(トルク伝達ボール)9は保持器10のポケット11に収容されて周方向にそって等ピッチで保持される。
各外輪5の底壁には軸部(ステム部)12A、12Bが連設されて、この外輪5と軸部12A(12B)とで外方部材13を構成する。そして、等速自在継手1Aから突出される軸部12Aが、前記したように等速自在継手1A、1Bを連結する連結部材を構成する。
図2に示すように、保持器10の外球面15は外輪5の球状内面3と球面嵌合し、保持器10の内球面16は内輪の球状外面6と球面嵌合している。そして、外輪5の球状内面3の中心と、内輪8の球状外面6の中心は継手中心Oと一致している。外輪5のトラック溝4の中心O1と、内輪8のトラック溝7の中心O2は、軸方向で、互いに逆方向に等距離だけオフセットしている。このため、一対のトラック溝4、7により形成されるボールトラックは、外輪5の開口側から奥部側に向かって縮小する楔状を呈している。なお、図2は他方の等速自在継手1Bを示しているが、一方の等速自在継手1Aについても同じ構成である。
軸部12Aは、図1に示すように、外輪5の底壁外面の膨出部18から突出される小径部19と、この小径部19からテーパ部20等を介して連設されるスプライン形成部21とを備える。テーパ部20は、膨出部18側からスプライン形成部21側に向かって拡径する。
スプライン形成部21には、図2に示すように、その外周面にスプライン22が形成され、また、他方の等速自在継手1Bの内輪8の内周面には、このスプライン形成部21のスプライン22に嵌合するスプライン23が形成されている。スプライン形成部21には、スプライン22の軸方向範囲内に止め輪溝24が形成され、この止め輪溝24に止め輪25が装着されて、軸部12Aが内輪8に嵌合された際の抜け止め構造が構成される。なお、スプライン22、23は、周方向にそって所定ピッチで配設される軸方向凸条(凸歯)と、この軸方向凸条間に配置される軸方向凹条(凹歯)とからなる。
一方の等速自在継手1Aの軸部12Aが他方の等速自在継手1Bの内輪8に嵌合した際には、軸部12Aのテーパ部20とスプライン形成部21との間の段付き部26が内輪8の端面(外輪開口部側の端面)に当接して位置決めされる。
図1に示すように、一方の等速自在継手1Aの内輪8には、この高角固定式等速自在継手が連結されるシャフト27が嵌合される。このシャフト27も、前記軸部12Aと同様、小径部28と、テーパ部29と、スプライン形成部30とを備える。
スプライン形成部30には、その外周面にスプライン31が形成され、また、一方の等速自在継手1Aの内輪8の内周面には、このスプライン形成部30のスプライン31に嵌合するスプライン23が形成されている。スプライン形成部30には、スプライン31の軸方向範囲内に止め輪溝32が形成され、この止め輪溝32に止め輪33が装着されて、シャフト27が内輪8に嵌合された際の抜け止め構造が構成される。
各等速自在継手1A、1Bには、弾性的な押圧力を軸方向に作用させる押圧部52と、この押圧部52からの押圧力を受ける受け部58とを備えたボールとボールトラック間のアキシャル隙間詰め機構60が設けられている。
この際、図2に示すように、軸部12Aの軸端に押圧部材50を設けてある。押圧部材50は前記押圧部52としてのボールと、弾性部材54としての圧縮コイルバネと、押圧部52と弾性部材54をアッセンブリーするためのケース55とから構成される。この弾性部材54は、押圧部52を通じて弾性力として作用する。なお、押圧部52は凸球状を成した形状でもよい。ケース55は、軸部12Aの端面に圧入或いは接着剤等の適宜の手段で固定される。なお、図2は他方の等速自在継手1Bを示している。このため、一方の等速自在継手1Aでは、押圧部材50はシャフト27の端部に設けられている。
また、保持器10においては、外輪5の奥側の端部に受け部材56が取り付けてある。この受け部材56は、保持器10の端部開口を覆う蓋状をなし、部分球面状の球面部56aとその外周に環状に形成された取付け部56bとで構成される。球面部56aの内面は凹球面で、この凹球面が押圧部52からの押圧力を受ける受け部58として機能する。取付け部56bは、保持器10の端部に圧入、溶接等の適宜の手段で固定されている。
継手が折り曲げ角をとった際に、押圧部材50と受け部材56をスムーズに摺動させるため、図3に示すように、凹球面状の受け部58の内径寸法Roは、ボール或いは凸球面状の押圧部52の半径r(図2参照)よりも大きくする(Ro>r)。また、受け部材56と内輪8との干渉を防止するため、受け部58の内径寸法Roは、内輪8の球状外面6の外径寸法Riよりも大きくする(Ro>Ri)。
軸部12Aの端部において、内輪8に対してスプライン嵌合させて、止め輪25を装着することによって、軸部12Aを介して2個の等速自在継手1A、1Bが連結される。この連結状態では、押圧部材50の押圧部52と受け部材56の受け部58とが互いに当接し、弾性部材54が圧縮される。これにより、軸部12Aと一体化された内輪8が、弾性力により外輪5の開口側に軸方向変位し、この変位によりトラック溝4、7に配置されたボール9がトラック溝4、7の縮小方向に押し込まれる。すなわち、ボールとボールトラック間のアキシャル隙間詰め機構60にて、他方の等速自在継手1Bにおいて、トラック溝4、7のボール9とのアキシャル隙間が詰められ、回転バックラッシが防止される。なお、一方の等速自在継手1Aにおいても、同様にアキシャル隙間詰め機構60にて、トラック溝4、7のボール9とのアキシャル隙間が詰められ、回転バックラッシュが防止される。
図1に示すように、軸部12Aを介して2個の等速自在継手1A、1Bが連結された状態では、図4に示すように、一対の等速自在継手1A、1Bのトラック位置位相とトラック間ピッチ位相とをそれぞれ一致させる。
すなわち、各等速自在継手1A、1Bのトラック溝4、7を周方向に沿って60°ピッチに配置する。そして、等速自在継手1Aのa1のトラック溝4、7と、等速自在継手1Bのa2、b2のトラック溝間の位相を一致させている。また、これらの位相が±20°の範囲でずれていてもよい。以下、各トラック溝4、7も同様である。
一方の等速自在継手1Aの外輪5には、図1に示すように、姿勢安定用の軸受装置35が装着されている。軸受装置35は、軸受36(例えば、ころがり軸受)と、この軸受36に外嵌されるケース37とを備える。
外輪5の外周面に小径部61と大径部62とを設け、小径部61に軸受36を嵌合させている。この場合、小径部61に周方向溝63を形成し、この周方向溝63に止め輪64を嵌合させている。これによって、軸受36の内輪36aが、この止め輪64と、小径部61と大径部62との間に形成される端面65とで挟持される。
ケース37は、内周面に小径部41aと大径部41bとを有する短円筒部41を備え、この内周面の大径部41bに周方向溝42が形成され、この周方向溝42に止め輪43が嵌合されている。これによって、軸受36の外輪36bが、この止め輪43と、小径部41aと大径部41bとの間に形成される端面44とで挟持される。そして、ケース37には、その短円筒部41から突出される連結片部45が設けられ、この連結片部45が図外の固定部に固定される。
このため、各等速自在継手1A、1Bの成す角度を、例えば、図1に示すようなαとなるような場合に、このαを安定して維持させることができる。なお、図1に示すように折れ曲がった際には、軸部12Aの小径部19が、他方の等速自在継手1Bの外輪5の開口端縁部5aに対応し、シャフト27の小径部28に一方の等速自在継手1Aの外輪5の開口端縁部5aに対応し、各外輪5の揺動範囲を大きくとることができる。
このように構成された高角固定式等速自在継手は、一方の等速自在継手1Aの軸部12Aの端部を他方の等速自在継手1Bの内輪8に嵌合させて一対の等速自在継手を連結するので、高角(大角度)対応が可能となる。しかも、各等速自在継手1A、1Bにアキシャル隙間詰め機構60を構成しているので、ボール9を介したトラック溝4、7間の隙間を詰めることができる。これによって、いわゆる回転方向ガタの無い大角度対応の高角固定式等速自在継手を提供することができる。すなわち、トラック間の隙間に起因する回転バックラッシュの発生を防止でき、しかも、作動角の高角化が可能となって、自動車のステアリング装置(ステアリングシステム)への採用が最適になる。
また、ボルト部材等を使用することなく、一方の等速自在継手1Aの軸部12Aを介して一対の等速自在継手1A、1Bを連結できる。これによって、組み立て作業の簡素化を図ることができ、しかも、部品点数も比較的少なく、部品管理も行い易くなって、コスト低減を達成できる。
姿勢安定用の軸受装置35を、一方の等速自在継手1Aに設けることによって、軸部12Aに対する外輪5等の姿勢が安定して、安定した作動角をとることができる。これにより、回転力の伝達を滑らかに行うことができ、高精度の回転力伝達機構となる。
一対の等速自在継手1A、1Bのトラック位置位相とトラック間ピッチ位相とをそれぞれ一致させている。これによって、継手のトルク−捩れ角線図におけるヒステリシスの最大値を小さくでき、ステアリングシステムにこの高角固定式等速自在継手を使用した自動車の操安性の向上を図ることができる。また、これらの位相は、±20°の範囲でずれていてもよい。これは、この範囲であれば、継手のトルク−捩れ角線図におけるヒステリシスの最大値を小さくできるからでる。これに対して、これらの範囲を超えれば、ヒステリシスの最大値が増加することになって、このヒステリシスの増加に伴い操安性が悪化する可能性がある。
図5は、第2の実施形態の要部断面図を示し、この高角固定式等速自在継手では、アキシャル隙間詰め機構60を、図1〜図4の実施形態とは逆に、受け部58を軸部12A及びシャフト27に、押圧部52を保持器10に設けた例である。この第2の実施形態では、軸部12Aに端面に、押圧部52側に突出する受け部材56を設け、この受け部材56の凸球部の先端部を受け部58としている。なお、この第2の実施形態では、凸球面状の受け部58を軸部12A等に一体形成しているが、別部材の受け部材56を軸部12A等の軸端に取り付けることもできる。図5では他方の等速自在継手1Bのみ記載しているが、一方の等速自在継手1Aの同様の構造である。
この実施形態において、押圧部52を有する押圧部材50は、図1〜図4に示す受け部材と同様に、保持器10の端部開口部を覆う蓋状をなし、保持器10の外輪奥部側の端部に取り付けられる。押圧部材50は、部分球面状の球面部50aとその外周に突出した複数の脚部50bとで構成される。球面部50aの内面は凹球面状をなしており、この凹球面部分が受け部58に軸方向の弾性力を作用させる押圧部52として機能する。この際、押圧部材50と内輪8との干渉を防止するため、凹球面状の押圧部52は、内輪8の球状外面6よりも大径に形成される。
図5に示す第2の実施形態のアキシャル隙間詰め機構60でも、軸部12Aおよびシャフト27が外輪開口部側に押圧される。これによって、ボール9がトラック溝4、7の縮小側に押し込まれ、各等速自在継手1A、1Bにおいて、ボールとボールトラック間のアキシャル隙間が詰められる。
この第2の実施形態の高角固定式等速自在継手において、第1の実施形態の高角固定式等速自在継手と同一部位には同一符号を付して詳しい説明を省略する。
このため、この第2の実施形態の高角固定式等速自在継手であっても、前記第1の実施形態の高角固定式等速自在継手と同様の作用効果を奏する。
なお、図1に示す実施の形態では、姿勢安定用の軸受装置35を一方の等速自在継手1Aの外輪5に設けているが、軸受装置35を軸部12Aに設けるようにしてもよい。この場合、軸部12Aに、図1に示した外輪5のように、止め輪が嵌合する周方向溝等を設ければよい。外輪5に軸受装置35を設ける場合、他方の等速自在継手1Bに設けても、両方の等速自在継手1A、1Bに設けてもよい。
各実施の形態では、等速自在継手1A、1BをBJタイプとしていたが、UJタイプや他の等速自在継手であってもよい。さらに、等速自在継手1Aと等速自在継手1Bを相違するタイプのものを使用することも可能である。等速自在継手1A、1Bのトラック溝数としても6本に限るものではない。
2個の等速自在継手1A、1Bのうち、一方に図1に示すボールとボールトラック間のアキシャル隙間詰め機構60を使用し、他方に図5に示すボールとボールトラック間のアキシャル隙間詰め機構60を使用するようにしてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る高角固定式等速自在継手の断面図である。 前記高角固定式等速自在継手の要部拡大断面図である。 前記高角固定式等速自在継手の等速自在継手の要部拡大断面図である。 前記高角固定式等速自在継手の等速自在継手の簡略図である。 本発明の第2の実施形態に係る高角固定式等速自在継手の要部断面図である。
符号の説明
1A、1B 等速自在継手
3 球状内面
4,7 トラック溝
5 外輪
6 球状外面
8 内輪
9 ボール
10 保持器
12A 軸部
27 シャフト
35 軸受装置
52 押圧部
58 受け部
60 ボールとボールトラック間のアキシャル隙間詰め機構

Claims (7)

  1. 一対の等速自在継手を備えると共に、各等速自在継手が、球状内面に複数のトラック溝を形成した外輪と、球状外面に複数のトラック溝を形成した内輪と、外輪のトラック溝と内輪のトラック溝とが協働して形成される複数のボールトラックの各々に配置したボールと、外輪と内輪との間に配置してボールを保持する保持器とを備えた高角固定式等速自在継手であって、一方の等速自在継手の外輪には軸部が突設され、この軸部の端部を他方の等速自在継手の内輪に嵌合させて前記一対の等速自在継手を連結すると共に、各等速自在継手にボールとボールトラック間のアキシャル隙間詰め機構を形成したことを特徴とする高角固定式等速自在継手。
  2. 前記アキシャル隙間詰め機構は、弾性的な押圧力を軸方向に作用させる押圧部と、この押圧部からの押圧力を受ける受け部とを備え、一方の等速自在継手においては、押圧部および受け部のうち、いずれか一方を内輪に嵌合するシャフトの端部に設け、他方を保持器に設け、他方の等速自在継手においては、押圧部および受け部のうち、いずれか一方を内輪に嵌合する前記軸部の端部に設け、他方を保持器に設けたことを特徴とする請求項1の高角固定式等速自在継手。
  3. 前記外輪に姿勢安定用の軸受装置を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の高角固定式等速自在継手。
  4. 前記軸部に姿勢安定用の軸受装置を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の高角固定式等速自在継手。
  5. 一対の等速自在継手のトラック位置位相とトラック間ピッチ位相とをそれぞれ一致させたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の高角固定式等速自在継手。
  6. 一対の等速自在継手のトラック位置位相とトラック間ピッチ位相のそれぞれのずれを±20°の範囲としたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の高角固定式等速自在継手。
  7. ステアリングシステムに適用されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項の高角固定式等速自在継手。
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JP2005270376A Withdrawn JP2007078150A (ja) 2005-08-31 2005-09-16 高角固定式等速自在継手

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