JP2007078093A

JP2007078093A - ボールスクリューの回流装置

Info

Publication number: JP2007078093A
Application number: JP2005267786A
Authority: JP
Inventors: Chien-Wei Tsou; 健偉鄒; Hung-Sung Pan; 弘▲松▼ 潘
Original assignee: Hiwin Technologies Corp
Current assignee: Hiwin Technologies Corp
Priority date: 2005-09-15
Filing date: 2005-09-15
Publication date: 2007-03-29

Abstract

【課題】ボールスクリュー内の回転体が循環回転することにより、スクリューとナットとを互いに連動できるボールスクリューの回流装置を提供する。
【解決手段】本発明のボールスクリューの回流装置は、回転体が操向回流可能で循環回転を完成できる完全なる回転循環経路を備えてなり、回流装置が回流素子及び係止素子から構成される。この回流装置はナットのラジアル孔に設置し、回流装置の回流素子内にナットの雌ねじと回流通行とを接続するための操向経路が備えられ、回転体に完全なる回転循環経路を備えさせ、さらにラジアル孔の内壁に係止溝を設け、この係止溝中に係止素子を係止してラジアル孔に回流素子を固定する。
【選択図】図１

Description

本発明は、ボールスクリューのナット内の回流装置に関する。

ボールスクリューの回転体の回流は多くの方式が存在し、その内、図１０に示すように、ナットの軸方向の通孔は回流方式の構造で、図におけるエンドプラグ５０がナット４０の端面のエンドプラグ固定溝４１に固定され、このエンドプラグ５０中に回転体（図示せず）の操向経路５１を設け、エンドプラグ５０をナット４０の軸方向に沿いながらエンドプラグ５０上の軸方向定位部５２がナット４０のエンドプラグ４１に定位されるまで、エンドプラグ固定溝４１に押し込んでエンドプラグ５０の軸方向の自由度を制限することとなっている。そして固定ねじ６０を前記ナット４０の固定穴４２から挿入してエンドプラグ５０の締付け穴５３を通じて固定ナット７０に合わせることで、前記エンドプラグ５０の径方向の自由度を制限することができる。しかし、前記の方式により、ナット４０のエンドプラグ固定溝４１を組付けて加工することは、比較的に困難で、かつその組付部品が煩雑で、かつ組付けにくく、必要な組付け時間も長く、さらに合せるためのスクリューもタップしなければならないので、タップしないスクリューの適用は不向きである。

前記を綜合して、従来のリニアスライドウェーの回流機構は、再び改良して精進する必要があり、本発明は、ボールスクリュー内の回転体が循環回転することにより、スクリューとナットとを互いに連動できるボールスクリューの回流装置を提供することを目的とするものである。

本発明は、一種ボールスクリューの回流装置であって、ボールスクリューのナットをスクリュー上に締付け、回転体がそれに回転することによって相対移動される。

前記ナットの内径上にスクリューに合わせる雌ねじが備えられ、回転体がナットの内径の雌ねじに回転され、またナットの内外径の間は、軸方向の回流通孔を有すると共に、ナットの外周円に複数のラジアル孔が設けられ、このラジアル孔が径方向にナットの内外径を貫通され、かつナットの雌ねじと回流通孔とを連通する。そしてラジアル孔に回流装置を設け、その内には操向経路を備えさせナットの雌ねじ及び回流通孔を接続する。よって、回転体が完全なる回転循環経路を備えて操向回流できることで、循環回転を完成できることによりスクリューとナットとを互いに連動して動力を伝送することができる。本発明の回流装置は、ナットの外周円から径方向に組付けたものであるため、合せるためのスクリューは、タップするか否かのいずれも適用できる。

次に、本発明は、回流装置を両素子からなるものに設計し、即ち、回流素子と係止素子とから構成される回流装置は、回転体の操向回流機能を提供する構造が回流素子に設計され、また係止素子が主に固定の機能を提供する。従って、操向経路を回流素子に設置し、かつその外周円上にさらにナットの内径とスクリューの外径に合せるための合せ曲面を設置し、回流素子がラジアル孔に適宜に入れられ、さらにラジアル孔の内壁に係止溝を設計して前記係止素子をこの係止溝に係止し、回流素子をラジアル孔に固定することができる。なお、本発明は、ラジアル孔の係止溝の法線方向に沿いながら大きさがこの係止溝よりやや小さい開口を設け、元の閉鎖状係止溝を開放状の係止溝にならしめることで、この設計により係止素子を極めて容易で、かつ便利に係止溝内に係止することができる。

他にも、本発明は、ナットの加工の容易性を考慮して、回流素子の外径を略円柱体、または長方柱体形状に設計することで、ナットのラジアル孔を回流素子の外形に合せるための簡単なラジアル円孔またはラジアル方形孔に設計するだけで、ナット加工の困難度を低下させることができる。また回流素子上に定位ピンを設け、ナットのラジアル孔内に、それに合せる定位孔を設けて回流素子の定位が強化される。また、本発明の係止素子は、一般市場の標準規格のＣ字状リングあるいは方形係止リングにすることも可能であるため、当該部品を非常に入手しやすく、またコストも少なくてすむ。

本発明の回流装置は、ボールスクリュー内の回転体が操向可能に回流して循環回転を完成できることによって、スクリューとナットとを互いに運動して動力を伝送することができる。

回転体が完全なる回転循環経路を備えて操向回流できることで、循環回転を完成できることにより、スクリューとナットとを互いに連動して動力を伝送することができる。また、ナットの外周円から径方向に組付けたものであるため、合せるためのスクリューは、タップするか否かのいずれも適用できる。さらに、ラジアル孔の係止溝の法線方向に沿って開口を設けることにより、元の閉鎖状係止溝を開放状の係止溝にならしめることで、係止素子を極めて容易で、かつ便利に係止溝内に係止することができる。

加えて、ナットの加工の容易性を考慮して、回流素子の外径を略円柱体、または長方柱体形状に設計することで、ナットのラジアル孔を回流素子の外形に合せるための簡単なラジアル円孔またはラジアル方形孔に設計するだけで、ナット加工の困難度を低下させることができ、また、回流素子上に定位ピンを設け、ナットのラジアル孔内に、それに合せる定位孔を設けて回流素子の定位が強化され、さらに、係止素子に一般市場の標準規格のＣ字状リングあるいは方形係止リングを使用することも可能であるため、当該部品を非常に入手しやすく、またコストも少なくてすむ。

図１は、本発明のボールスクリューのナットの分解斜視図である。その内、ナット１０の内径上に雌ねじ１１を有し、回転体（図示せず）がそれに回転可能で、かつこのナット１０の内外径の間に軸方向の回流通孔１２を備えると同時に、ナット１０の外周円に複数のラジアル孔１３を設け、これらのラジアル孔１３がナット１０の内外径を径方向へ貫通して雌ねじ１１と回流通孔１２とを連通する。回流装置２０がナット１０のラジアル孔１３に設置されることになり、この回流装置２０は、回流素子２１及び係止素子２２を含む。

図２は、本発明の回流装置の回流素子の細部を示す図である。この実施例の回流素子２１の外形は、略円柱体に形成され、この回流素子２１の一方端面には回流素子２１を定位するための定位ピン２１４を提供し、該回流素子２１中に操向経路２１１を設け、図１におけるナット１０の雌ねじ１１及び回流通孔１２を接続するために用いられ、また回流素子２１の外周円上にナット１０の内径に合わせるための合せ曲面２１３を設け、さらにこの合せ曲面２１３の操向経路２１１の部位に操向片２１２を設けることで、ナット１０の雌ねじ中の回転体（図示せず）がガイドされ操向経路２１１に入り操向回流することができる。

図３は、本発明の回流素子の他の実施例の斜視図である。この実施例の回流素子２３の外形は、略偏平状の直方柱体に形成され、各用途に応じて提供することができる。この回流素子２３にも同じく操向経路２３１を設け、かつ回流素子２３の外周円上にも合せ曲面２３３及び操向片２３２を設けることによって、回転体（図示せず）がガイドされ操向経路２３１に入り操向回流することができ、前記実施例の定位ピン２３４は一端面の凸縁の内側上に設置され、回流素子２３をナットのラジアル孔（図示せず）に定位させることができる。

図４は、本発明の回流装置の組付状態を示す斜視図（一）である。図５は、本発明の回流装置の組付状態を示す斜視図（二）である。図６は、本発明の回流装置の組付終了後の状態を示す斜視図（一）である。回流装置を組付ける際に、まず回流素子２１がナット１０のラジアル方向に沿いながらラジアル孔１３内に入れられ、ラジアル孔１３中に定位孔１３３を有し、かつその孔の内壁に係止溝１３１を有している。この係止溝１３１の大きさは、係止素子２２の大きさと一致し、かつ係止溝１３１に法線方向の開口１３２が備えられ、この開口１３２が前記係止溝１３１の直径よりやや小さく形成されており、この係止素子２２がこの法線方向の開口１３２に沿いラジアル孔１３に回流素子２１を固定するように係止溝１３１内に押し込まれることによって、回流装置２０の組付けを完成できる。

図７は、図６のＡ−Ａ線の断面図を示す。その内、回流素子２１が係止素子２２により固定された後、回流素子２１内の操向経路２１１は、ナット１０の雌ねじ１１及び回流通孔１２に連結することで、回転体３０に完全なる回転循環経路が備えられ、ナット１０内の循環回転により相対移動され得る。

図８は、本発明の係止素子の係止原理を示す斜視図である。図９は、本発明の他の実施例の係止素子の係止原理を示す斜視図である。両実施例は、同一係止原理を利用している。係止素子は、図８に示すようなリング状の係止素子２２、または図９に示すような方形状の係止素子２０とすることもできる。

前記ナット１０上にラジアル孔１３（１４）を有し、このラジアル孔１３（１４）の内壁のナット１０の外径近傍にリンク状（方形状）の係止溝１３１（１４１）が設けられ、係止溝１３１（１４１）の法線方向に開口１３２（１４２）を備えて該開口１３２（１４２）は、係止溝１３１（１４１）の直径（周長）よりやや小さく、図８Ａ（図９Ａ）に示すように、リンク状（方形状）の係止素子２２（２４）は、この開口１３２（１４２）の方向へ沿って係止溝１３１（１４１）に押し込まれ、係止素子２２（２４）が開口１３２（１４２）に入る際に、開口１３２（１４２）の大きさが係止素子２２（２４）よりやや小さいので、図８Ｂ（図９Ｂ）に示すように、係止素子２２（２４）が圧迫され一時的な絞り変形して係止素子２２（２４）が完全に係止溝１３１（１４１）に押し込まれた後、圧迫力がなくなり係止素子２２（２４）が再び元の大きさに戻り、また開口１３２（１４２）が係止素子２２（２４）の外径よりやや小さくなっているため、係止素子２２（２４）が開口１３２（１４２）から落ちることはない。そのため、図８Ｃ（図９Ｃ）に示すように、ナット１０のラジアル孔１３（１４）の内壁の係止溝１３１（１４１）に緊密に接合して回流素子２１（２３）に固定することができる。

上述した本発明のボールスクリューの回流装置は、本発明による実施形態の一例を示したものであり、本発明をなんら制限するものではない。

本発明のボールスクリューのナットの分解斜視図。本発明の回流装置の回流素子の細部を示す図。本発明の回流装置の回流素子の他の実施例の斜視図。本発明の回流装置の組付状態を示す斜視図（一）。本発明の回流装置の組付状態を示す斜視図（二）。本発明の回流装置の組付終了後の状態を示す斜視図。図６のＡ−Ａ線の断面図。本発明の係止素子の係止原理を示す斜視図。本発明における他の実施例の係止素子の係止原理を示す斜視図。従来のボールスクリューのナットの斜視図。

符号の説明

１０ナット１１雌ねじ
１２回流通孔１３ラジアル孔
１３１係止溝１３２開口
１３３定位穴１４ラジアル孔
１４１係止溝１４２開口
２０回流装置２１回流素子
２１１操向経路２１２操向片
２１３合せ曲面２１４定位ピン
２２係止素子２３回流素子
２３１操向経路２３２操向片
２３３合せ曲面２３４定位ピン
２４係止素子３０回転体
４０ナット４１エンドプラグ固定溝
４２固定穴５０エンドプラグ
５１操向経路５２軸方向定位部
５３締付け穴６０固定ねじ
７０固定ナット

Claims

ボールスクリューの回流装置において、ボールスクリューのナットをスクリュー上に締付け、回転体がその間での回転に応じて相対移動され、前記ナットの内径に前記スクリューに合わせるための雌ねじを備えて前記回転体がその間で回転することができ、またナットには軸方向の回流通孔を有すると共に、ナットの外周円に複数のラジアル孔を設け、ラジアル孔がナットの内外径を径方向に貫通しかつ前記の雌ねじと回流通孔とを連通し、さらに回流装置が前記ナットのラジアル孔に設けられ、この回流装置は回流素子及び係止素子を含み、回流素子内に前記ナットの雌ねじと回流通孔とを接続する操向経路を有し、回転体に完全なる回転循環経路を備えさせ、また前記ラジアル孔の内壁に係止溝を設け、この係止溝中に前記の係止素子を係止してラジアル孔に前記の回流素子を固定することを特徴とするボールスクリューの回流装置。
前記の回流素子上に定位ピンが設けられ、さらにナットのラジアル孔に定位孔を開設することによって回流素子の定位を提供できることを特徴とする請求項１記載のボールスクリューの回流装置。
前記の係止素子はＣ形状係止リングであることを特徴とする請求項１記載のボールスクリューの回流装置。
前記のラジアル孔の係止溝上に開口を設け、この開口は係止溝の直径よりやや小さく形成されることを特徴とする請求項１記載のボールスクリューの回流装置。
前記の回流素子の外形は略長方柱体に形成されることを特徴とする請求項１記載のボールスクリューの回流装置。